| 【発明の名称】 |
農作業車の方向制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤田 靖
【氏名】岡田 利彦
【氏名】西崎 宏
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| 【要約】 |
【課題】刈取作業時に、条刈方向制御と横刈方向制御とをON・OFFさせる押し釦等によりON時照光する方向制御スイッチにより、横刈制御切替手段による横刈方向制御のみのOFF状態の認識を明確にする。
【解決手段】未刈穀稈の条間Aを条刈用方向センサ1により検出して操向制御する条刈方向制御、及び未刈穀稈領域Bの端縁bを横刈用方向センサ2により検出して操向制御する横刈方向制御をON・OFFさせる押し釦等によりON時照光する方向制御スイッチ3と、横刈方向制御のみをOFFさせる横刈制御切替手段4とを有する農作業車において、該方向制御スイッチ3のONによる条刈及び横刈方向制御時に該横刈制御切替手段4をOFFしたときは、該方向制御スイッチ3のONによる照光状態を点滅又は消灯させる照光制御切替手段5を設けたことを特徴とする方向制御装置の構成とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 未刈穀稈の条間Aを条刈用方向センサ1により検出し該条間Aに沿って自動的に進行させる条刈方向制御、及び未刈穀稈領域Bの端縁bを横刈用方向センサ2により検出し該端縁bに沿って自動的に進行させる横刈方向制御をON・OFFさせる押し釦等によりON時照光する方向制御スイッチ3と、横刈方向制御をOFFさせる横刈制御切替手段4とを有する農作業車において、該方向制御スイッチ3のONによる条刈及び横刈方向制御時に該横刈制御切替手段4により横刈方向制御のみをOFFしたときは、該方向制御スイッチ3のONによる照光状態を点滅又は消灯させる照光制御切替手段5を設けたことを特徴とする方向制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、農作業車の方向制御装置に関し、未刈穀稈の刈取時に自動による条刈方向制御及び横刈方向制御をON・OFFさせる押し釦形態でON時照光する方向制御スイッチを有するもの等の分野に属し、農作業車としてのコンバイン等に利用できる。 【0002】 【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】多条刈のコンバイン等における刈取作業時に、押し釦形態でON時照光する方向制御スイッチのONにより、刈取装置の左端部寄りの分草体を支持する分草杆に取り付けた条刈用方向センサによって、未刈穀稈の条間左右側を検出しこの条間に沿って自動的に直進させる条刈方向制御と、右端部の分草体を支持する分草杆に取り付けた横刈用方向センサによって、未刈穀稈領域の端縁を検出しこの端縁に沿って自動的に直進させる横刈方向制御とを作用させる。 【0003】このように、該方向制御スイッチのON状態において、例えば、条刈りから90度操向旋回して横刈りとなったときに、土壌面の凹凸や穀稈の倒伏状態等により横刈方向制御を実行する際に不具合が発生するため、従来では、この横刈方向制御を横刈制御切替手段によりOFFしてパワステレバーによる手動操作に切り替えるようにしているが、この手動操作時に方向制御スイッチがONのままで照光していることにより、オペレータは横刈方向制御が実行されているものと誤認識して操作を誤る恐れがある。 【0004】そこでこの発明は、横刈制御切替手段により横刈方向制御のみをOFFしたときは、方向制御スイッチのONによる照光状態を点滅又は消灯させる。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明は、未刈穀稈の条間Aを条刈用方向センサ1により検出し該条間Aに沿って自動的に進行させる条刈方向制御、及び未刈穀稈領域Bの端縁bを横刈用方向センサ2により検出し該端縁bに沿って自動的に進行させる横刈方向制御をON・OFFさせる押し釦等によりON時照光する方向制御スイッチ3と、横刈方向制御をOFFさせる横刈制御切替手段4とを有する農作業車において、該方向制御スイッチ3のONによる条刈及び横刈方向制御時に該横刈制御切替手段4により横刈方向制御のみをOFFしたときは、該方向制御スイッチ3のONによる照光状態を点滅又は消灯させる照光制御切替手段5を設けたことを特徴とする方向制御装置の構成とする。 【0006】 【作用】上記の構成により、多条刈のコンバイン等における刈取作業時に、押し釦形態でON時照光する方向制御スイッチ3のONにより、刈取装置の左端部寄りと右端部の各分草体を支持する分草杆に、各別に条刈用方向センサ1と横刈用方向センサ2を取り付ける。 【0007】この条刈用方向センサ1により未刈穀稈の条間Aを検出して自動的に操向直進させる条刈方向制御と、横刈用方向センサ2により未刈穀稈領域Bの端縁bを検出して自動的に操向直進させる横刈方向制御とを実行しているときに、横刈制御切替手段4により横刈方向制御のみをOFFさせたときは、方向制御スイッチ3がONのままで照光状態となっているものを照光制御切替手段5により点滅又は消灯させる。 【0008】 【発明の効果】上記作用の如く、多条刈のコンバイン等における刈取作業時に、該方向制御スイッチ3のONにより、条刈用方向センサ1による条刈方向制御と横刈用方向センサ2による横刈方向制御を実行しているときに、例えば、条刈りから90度操向旋回して横刈りとなったときに、土壌面の凹凸や穀稈の倒伏状態等により横刈方向制御を実行する際に不具合が発生するときは、横刈制御切替手段4により横刈方向制御のみをOFFして、パワステレバーによる手動操作に切り替えて刈取作業を行わせる。 【0009】このパワステレバーによる横刈りの手動操作時に、照光制御切替手段5によりONのまま照光状態となっている方向制御スイッチ3を点滅又は消灯させることによって、オペレータが自動制御から手動操作に切り替えられていることを認識できるから、従来の如く、横刈方向制御を手動操作に切り替えていても、方向制御スイッチ3がONのままで照光しているときは自動制御を行うものと誤認識することにより、横刈り時に脱線等による不具合が発生することを防止することができる。 【0010】なお、該方向制御スイッチ3のONによる照光を、横刈制御切替手段4による横刈方向制御OFF時に、横刈用方向センサ2による横刈りの検出によって照光制御切替手段5により点滅又は消灯させるようにしてもよい。 【0011】 【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施例を多条刈のコンバインについて図面に基づき説明する。図17はコンバインの全体構成を示すもので、車台6の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラ7を張設した走行装置8を配設すると共に、該車台6上にはフィードチェン9に挟持搬送して供給される穀稈を脱穀し、この脱穀された穀粒を選別回収して一時貯留するグレンタンク10と、このタンク10に貯留された穀粒を機外へ排出する排穀オーガ11を備えた脱穀装置12を載置構成している。 【0012】該脱穀装置12の前方に、前側から未刈穀稈を分草する分草体13と、分草した穀稈を引き起こす引起部14と、引き起こした穀稈を刈り取る刈刃部15と、この刈り取った穀稈を掻き込むと共に扱深さを調節する掻込調節搬送部16と、この掻き込み調節される穀稈を引き継いで該フィードチェン9へ受け渡しする供給調節搬送部17等を有する刈取装置18を、油圧駆動による伸縮シリンダ19により土壌面に対して昇降自在なるよう該車台6の前端部へ懸架構成している。 【0013】該刈取装置18の一側にコンバインの操作制御を行う操作装置20と、この操作のための操作席21を設け、この操作席21の後方側に前記グレンタンク10を配置すると共に下方側にエンジン22を搭載し、該操作装置20と操作席21を覆うキャビン23を配設する。これらの走行装置8,脱穀装置12,刈取装置18,操作装置20,エンジン22,キャビン23等によってコンバインの車体24を構成している。 【0014】該刈取装置18は図2,図3,図4に示す如く、前記車台6の前端部に装架した走行用ミッションケース25の上端部に刈取架台26を固定すると共に、この刈取架台26に刈取入力ケース27を上下回動可能に支承して設け、この刈取入力ケース27から下方側に向け延長したパイプ状の刈取主フレーム28とを接合して構成させる。 【0015】刈取入力プ−リ29を一端部に軸止した刈取入力軸30を該入力ケース27に内装軸支し、該入力軸30と主フレーム28に内装した刈取主軸31とをべベルギヤを介して連動連結して構成させる。該刈取主フレーム28と、刈取装置18の下部にその全幅に亘って設けた下部横伝動ケ−ス32とを接合し、該刈取主軸31と下部横伝動ケ−ス32に内装した下部横軸33とを連動連結すると共に、該下部横伝動ケ−ス32の左端部近傍から前方斜上方へ向けて中間縦フレーム34を延設し、該下部横軸33と中間縦フレーム34に内装した中間縦軸35とをべベルギヤを介して連動連結して構成させる。 【0016】該中間縦フレーム34と、刈取装置18の上部にその全幅に亘って設けた上部横伝動ケ−ス36とをギヤ変速による変速ケース37を介して接合し、該中間縦軸35からべベルギヤ及びベルトクラッチ38を経由すると共に、該変速ケース37のギヤを介し上部横伝動ケ−ス36に内装した上部横軸39の左端部とを連動連結して構成させる。 【0017】該上部横伝動ケ−ス36に接合した、中央の1条と左右側の各2条による5条列の植立穀稈を引き起す前記引起部14に対応する5本の引起駆動ケ−ス40を下方へ向け突設し、該上部横軸39と引起駆動ケ−ス40に内装した各引起駆動軸41とを各々べベルギヤを介して連動連結すると共に、該各引起駆動軸41と引起ラグ42aを取り付けた引起チェン42bを駆動する引起スプロケット42を軸止した引起軸43とをべベルギヤを介して各々連動連結して構成させる。 【0018】前記各分草体13の後方側に刈り取った穀稈の株元側を掻き込む左一対・中・右一対の各掻込ラグベルト44(a,b,c)と、この各掻込ラグベルト44により掻き込んだ穀稈を、更に掻き込み保持させる各掻込スターホイル45(a,b,c)を配設し、この各掻込スターホイル45からY字状に配設した左・中・右の各株元搬送チェン46(a,b,c)の合流部から、搬送穀稈の扱深さを深浅に調節する扱深さ調節チェン47に引き継ぎ連動連結して構成させる。 【0019】該扱深さ調節チェン47を、その前端部を支点として扱深さ調節モータ48の駆動により上下揺動可能に配設すると共に、該各株元搬送チェン46(a,b,c)及び扱深さ調節チェン47の上方側に、穀稈の株元側に対応して各々その穂先側を搬送させる左・中・右の各穂先搬送ラグ49(a,b,c)を配設して前記掻込調節搬送部16を構成させる。 【0020】該右穂先搬送ラグ49cの後部側位置において、搬送穀稈の稈長による扱深さ位置を穂先側検出杆50a及び株元側検出杆50bのON・OFFによって検出する扱深さ検出センサ50を配設して構成させる。該扱深さ調節チェン47から引き継いで前記脱穀装置12へ供給する穀稈を、その稈長に応じて通常では標準状態としてのフィードチェン9側へ、また特に畦際制御時における極短稈等では脱穀短稈チェン9aによる深扱ぎ側へ供給を変更する供給調節チェン51を、前記刈取入力軸30にべベルギヤを介して連動連結する供給駆動軸52により駆動可能に配設して構成させる。 【0021】該供給調節チェン51を案内するチェンガイド51aを、調節アーム53aを介して供給調節モータ53の駆動により前後移動可能に配設して前記供給調節搬送部17を構成させる。前記掻込調節搬送部16の左右の掻込ラグベルト44a,44cの各前端位置近傍において、搬送穀稈の有無をON・OFF検出する左右の穀稈センサ前54と、前記供給調節チェン51の前部位置近傍において搬送穀稈の有無をON・OFF検出する穀稈センサ後55とを配設して構成させる。 【0022】未刈穀稈を刈り取る刈刃部15を、前記各掻込スターホイル45の下方側で、各分草体13を支持する分草杆56を固着した下部フレーム57に刈取装置18の全幅に亘り左右に分割して配設し、この下部フレーム57を前記下部横伝動ケース32に接合すると共に、左右の刈刃部15を前記下部横軸33の両端部へ各々軸止した左右のクランク機構によって左右往復動可能に構成させる。 【0023】図5及び図7に示す如く、該刈取装置18の左端側に位置する一対の引起部14の中央分草体13aを支持する分草杆56aの前記掻込ラグベルト44aの先端部近傍位置に、アナログ方式の条刈用方向センサ1の左条刈方向センサ1aと右条刈方向センサ1bとを前後縦並びに取り付けると共に、この左右の条刈方向センサ1a,1bから各々左右方向に左右の条刈検出杆1c,1dを検出可能な長さで一定の後退角を持たせて前後回動可能に突出支承して構成させる。 【0024】図6及び図7に示す如く、該刈取装置18の右端側に位置する分草体13bを支持する分草杆56bの前記掻込ラグベルト44cの先端部近傍位置に、アナログ方式の横刈用方向センサ2を取り付けると共に、この横刈用方向センサ2から左方向へ横刈検出杆2aを検出可能な長さで前後回動可能に突出支承して構成させる。なお、該左右の条刈検出杆1c,1dと横刈検出杆2aの各回動角度をポテンショメータ等による電圧の高低により検出させる。 【0025】条刈り時に該条刈用方向センサ1により未刈穀稈の条間Aを検出して左右操向制御させる条刈方向制御と、横刈り時に該横刈用方向センサ2により未刈穀稈領域Bの端縁bを検出して左右操向制御させる横刈方向制御とを、ON・OFFさせる押し釦形式でON時点灯照光させる方向制御スイッチ3と、上下傾動により刈取装置18の昇降を行うと共に、左右傾動により車体24の左右操向を行うパワステレバー58とを各々前記操作装置20の一側に配設して構成させる。 【0026】図1に示す如く、CPUを主体的に配して自動回路の演算制御を行うと共に、横刈制御切替手段としてのジャンパスイッチ4により横刈方向制御のみをOFFしたときは、該方向制御スイッチ3の照光を点滅または消灯させる照光制御切替手段5を内蔵したコントローラ59を設けて構成させる。該コントローラ59の入力側へ、入力インタフェース59aを介して前記条刈用方向センサ1,横刈用方向センサ2,方向制御スイッチ3,ジャンパスイッチ4,扱深さ検出センサ50,左右の穀稈センサ前54,穀稈センサ後55等を各々接続して構成させる。 【0027】該コントローラ59の出力側へ、出力インタフェース59bを介して前記車体24の左右操向を制御する方向電磁弁3aと、扱深さ調節モータ48を深扱ぎ側と浅扱ぎ側へ各々駆動させる深扱ぎ及び浅扱ぎ調節リレー60a,60bと、供給調節モータ53を脱穀短稈チェン9a側へ駆動させる供給調節リレー61等を各々接続して構成させる。 【0028】分草体13を土壌面に近接させ走行装置8によって車体24を前進させて刈取装置18により未刈穀稈の刈り取りを行うが、この刈り取り時に中央の1条と左右側の各2条の穀稈5条列を左・中・右の各引起部14により引き起し作用を行うと同時に、左・中・右の各掻込ラグベルト44によって株元側を掻き込み、この掻き込まれた株元側を各掻込スターホイル45によって挟持すると同時に刈刃部15によって刈り取りを行う。 【0029】この刈り取られた株元側を、左・中・右の各株元集送部の株元搬送チェン46により集送合流させ、この合流部から扱深さ調節チェン47を経て供給調節チェン51へ引き継いで、扱深さの調節を行いながら脱穀装置12へ搬送供給させると共に、穂先側を左・中・右の各穂先集送部の穂先搬送ラグ49により集送して右穂先搬送ラグ49cの中間位置に合流させ、この合流部から更に右穂先搬送ラグ49cによって脱穀装置12へ搬送供給させる。 【0030】このような刈取作業時に、方向制御スイッチ3をONすることにより該スイッチ3自体が点灯照光し、前記分草体13aにより分草された条間左右側の未刈穀稈の株元部に対し、分草杆56aに取り付けた条刈用方向センサ1の左右の条刈方向センサ1a,1bから、各々左右方向へ突出させた一定の後退角をもつ左右の条刈検出杆1c,1dが接当回動して、左右側の株元部を同時検出することにより車体24の直進時における左右方向への操向制御を行わせる。 【0031】同時に、該方向制御スイッチ3のONにより、前記分草体13bにより分草された未刈穀稈領域Bの端縁bの株元部に対し、分草杆56bに取り付けた横刈用方向センサ2から左方向へ突出させた横刈検出杆2aが接当回動して、端縁bの株元部を検出することにより車体24の直進時における左右方向への操向制御を行わせる。 【0032】このように、該方向制御スイッチ3のONによる条刈及び横刈方向制御時に、条刈りから90度操向旋回して横刈りとなったときに、土壌面の凹凸や穀稈の倒伏状態等により横刈方向制御を実行する際に不具合が発生するときは、ジャンパスイッチ4により横刈方向制御のみをOFFし、パワステレバー58による手動操作に切り替えて刈取作業を行わせる。 【0033】このパワステレバー58による手動操作時には、方向制御スイッチ3の照光状態を照光制御切替手段5により点滅又は消灯させることにより、オペレータが横刈方向制御から手動操作に切り替えられていることを認識できるから、横刈り時に脱線等による不具合の発生を防止することができる。また、従来の前記走行用ミッションケース25におけるギヤ伝動機構を2系統に分けて説明する。 【0034】まず最初に、図8(a)及び図9に示す如く、油圧式無段変速モータ62aから入力する第1軸の入力軸62に軸止した入力ギヤ62bと、第2軸の変速軸63の左端部に軸止する入力伝動ギヤ63aとを噛合連動させ、この変速軸63に横並びに二連の変速駆動ギヤ64を軸回転摺動可能に構成させる。該変速駆動ギヤ64側面のクラッチ爪64aと噛合接続する高速駆動ギヤ64bを変速軸63の右端部に遊転軸承し、この高速駆動ギヤ64bと、第3軸のカウンタ軸65の右端部に軸止する高速ギヤ65aとを噛合連動させ、この高速ギヤ65aの左側に適宜間隔に軸止した中速ギヤ65b及び低速ギヤ65cと、該変速駆動ギヤ64とを各々切り替え噛合連動させて3速の副変速を構成させる。 【0035】該低速ギヤ65cと第4軸の操向軸66に軸止する操向センタギヤ66aとを噛合連動させると共に、この操向センタギヤ66aの両側面に各々噛合接続する左右の操向クラッチ67を操向軸66に遊転摺動可能に軸承して構成させる。該左右の操向クラッチ67に、操向センタギヤ66a側からギヤ部67aとシフタ溝部67bとボス部67cとを設け、左右のシフタ溝部67bに、操向クラッチ67を前記方向電磁弁3aによる油圧駆動によって左右摺動させる左右の操向シフタ68を係合し、左右のボス部67cに、該方向電磁弁3aによる油圧駆動により制動させる左右の操向ブレーキ69の回転ディスク側を軸止し、停止ディスク側を内壁に固定させた構成とする。 【0036】該操向クラッチ67の左右のギヤ部67aと、第5軸の減速軸70に遊転軸承した左右の操向伝動大径ギヤ70aとを各々噛合連動させ、この操向伝動大径ギヤ70aと連結する他方の小径ギヤ70bと、第6軸の左右のホイル軸71の一端部に軸止した左右のホイルギヤ71aとを各々噛合連動させ、該ホイル軸71の他端部に前記走行クローラ7を駆動する左右の駆動輪7aを各々軸止して構成させる。 【0037】次に、図8(b)及び図9に示す如く、第1軸の入力軸62から第2軸の変速軸63を経て、第3軸のカウンタ軸65に至るまでは前記の如き伝動経路となるが、このカウンタ軸65の一端部に軸回転摺動する旋回切替ギヤ72の一方側のスピン旋回ギヤ72aと、第7軸の旋回中間軸73の一端部に軸止したスピン中間ギヤ73aとを噛合連動させると共に、このスピン中間ギヤ73aの右側に適宜間隔に軸止したスピン駆動ギヤ73bと、第8軸の旋回軸74に軸止した旋回ギヤ74aとを噛合連動させた構成とする。 【0038】該第3軸の旋回切替ギヤ72の他方側のマイルド旋回ギヤ72bと、旋回軸74の旋回ギヤ74aとを噛合連動させ、旋回軸74の左右端部に、油圧駆動により作動させる左右の旋回クラッチ75の回転ディスク側を軸止すると共に、停止ディスク側から内側に向けて延長したボス部75aに軸止した左右の旋回駆動ギヤ75bと、前記減速軸70の操向伝動大径ギヤ70aとを噛合連動させた構成とする。 【0039】以上の如き構成における従来の走行用ミッションケース25では、前記ギヤ噛合による3速の副変速部位置において、該ミッションケース25の幅が広幅wとなり色々と不都合が生じることとなる。このため、従来の走行用ミッションケース25に対し、3速の副変速部のみを変更して該ミッションケース25の幅が狭幅Wとなるよう改良を行う。 【0040】図10に示す如く(同一作用のものに対しては同一符号を付す)、第1軸の入力軸62に軸止した入力ギヤ62bと、第2軸の変速軸63の左端部に軸止する入力伝動ギヤ63aとを噛合連動させ、この変速軸63に、左右両側面に各々スプライン爪76aと左側にシフタ溝76bを配した変速駆動ギヤ76を軸回転摺動可能に構成させる。76cはシフタを示す。 【0041】該変速駆動ギヤ76の左右のスプライン爪76aと各々噛合接続する、スプライン溝77aを有する低速駆動ギヤ77とスプライン溝78aを有する高速駆動ギヤ78とを各々変速軸63の左右端部に遊転軸承して構成させる。該低速駆動ギヤ77と高速駆動ギヤ78とを、第3軸のカウンタ軸65に各々軸止する低速ギヤ79と高速ギヤ80とに常時噛合連動させ、この低速ギヤ79と高速ギヤ80の中間に該変速駆動ギヤ76と噛合連動する中速ギヤ81を軸止し、該変速駆動ギヤ76の切り替えにより接続噛合連動させて3速の副変速を構成させる。なお、第3軸以降については従来と同様の構成とする。 【0042】該無段変速モータ62aから入力した動力を、入力軸62(第1軸)の入力ギヤ62bから変速軸63(第2軸)の入力伝動ギヤ63aに連動し、この変速軸63に軸回転する変速駆動ギヤ76を左右側に摺動して副変速を行わせる。該変速駆動ギヤ76の左側への摺動により左側面のスプライン爪76aと、左側に配置している低速駆動ギヤ77のスプライン溝77aとを噛合接続したときは低速伝動を行い、変速駆動ギヤ76を右側に摺動して中速ギヤ81とギヤ噛合させたときは中速伝動を行い、更に、変速駆動ギヤ76の右側への摺動により右側面のスプライン爪76aと、右側に配置している高速駆動ギヤ78のスプライン溝78aとを噛合接続したときは高速伝動を行う。 【0043】このように、低・中・高による3速の副変速伝動を行うとき、変速軸63の左右両端側に位置する低速ギヤ79と常時噛合する低速駆動ギヤ77、及び高速ギヤ80と常時噛合する高速駆動ギヤ78に、中央配置の変速駆動ギヤ76を左右摺動してスプラインにより噛合接続させることによって、変速駆動ギヤ76のギヤ幅を広く確保でき、ギヤの倒れやチェンジ抜け等を防止することができると共に、前記ミッションケース25内における副変速部の幅を狭幅Wに収納することが可能となり、該ミッションケース25のコンパクト化に効果がある。 【0044】また、前記走行装置8や刈取装置18等において油圧駆動回路に使用されるマニホールドに形成したチェック弁82は、従来では、図11に示す如く、まず、鋼球82aを密着により油をストップする球受82bを締め付け、この球受82bに密着するよう鋼球82aを挿入した後、球保持具82cを締め込むように構成しており、この球保持具82cにホース接続具83を締め付けるようにしている。 【0045】このようなチェック弁82のメンテナンスを行うときは、故障箇所が鋼球82a及び球受82b部分が多いため、まず電磁弁や油圧ホースと共にホース接続具83の取外しを行い、続いて球保持具82cを取り外した後、鋼球82a及び球受82bを取り外すようにするが、この球受82bの取外しに大変苦労をしていた。 【0046】このため、本発明では、チェック弁84を、図12に示す如く、鋼球84aと球受保持具84bとを一体構成として締め込むようにしており、該ホース接続具83による油圧ホースの取り出しは別回路(マニホールド)に設けることによって、チェック弁84が故障したときは、油圧ホースの取外しの必要もなくチェック弁84を一体構成部品として組み替えるのみで、容易に交換によるメンテナンスを行うことができる。 【0047】なお、チェック弁84の位置を、前記刈取装置18の懸架部近傍に配設することにより、メンテナンスをより容易に行うことができる。また、前記車台6上に搭載したエンジン22の周囲を隔壁により覆うエンジンルーム85を設け、このエンジンルーム85の上面部にエンジン22の吸気を行うエアクリーナ等を収納した吸気ボックス86を配設し、この吸気ボックス86内に、エンジン22関係(スタータ,グロー,オイルプレッシャ)等の複数のリレー22aを取り付けたリレー取付板87等を配置構成しているものにおいて、このリレー22aを中継して各ハーネス類の配索を行うようにしている。 【0048】しかし、これらの各ハーネス類の配索が、従来では、図13に示す如く、前記操作装置20に内装したコントローラ59等から、エンジン22及び前記脱穀装置12等に接続するメインハーネス88とエンジン22に接続するエンジンハーネス89とを、該エンジンルーム85の後面部位置で接続させるようにしているため、エンジンハーネス89に接続するメインハーネス88が長くなり、重量増加と共にコストアップの要因となっていた。 【0049】このため、本発明では、図14に示す如く、該メインハーネス88を、エンジンルーム85上部の吸気ボックス86内において、前記リレー取付板87等を介した配索によりエンジンハーネス89と接続させることによって、メインハーネス88が短縮され重量低減と共にコストダウンが可能となる。また、該吸気ボックス86内の一側に配置した複数のリレー22a等を取り付けた該リレー取付板87において、図15に示す如く、この取付板87のリレー22a等に接続されるメインハーネス88に対し、エンジンハーネス89を接続させる複数個の接続器90を該取付板87領域内の一側に取り付け、この接続器90によりエンジンハーネス89とメインハーネス88との接続箇所を固定化することができるから、該両ハーネス88,89の接続状態を強固にして品質の向上を図ることができる。 【0050】また、図16に示す如く、前記車台6上のエンジンルーム85内に搭載されているエンジン22の上部側に位置する排気ダクト91から、エンジン22の右側面(車体24から見て後側)を下方へ向けて緩やかなS字状で外周を防塵カバー92aにより被覆した短い排気管92を接続し、この排気管92の下端部と、車台6の下側を車体24後方へ延長配置したL字状部分の外周を防塵カバー93aで被覆した排気尾管93の上端部との間を、適宜長さ振動吸収のための蛇腹管94によって接続して構成させる。 【0051】該排気管92と排気尾管93との間を接続する蛇腹管94部分の外周を、下方側を末広がりのラッパ状の防塵カバー94aによって、その上端部を、排気管92の防塵カバー92a下端部に接続すると共に、その下端部を、排気尾管93の防塵カバー93a上端部に空間を有して覆う状態に配置して構成させる。このように、エンジン22の振動を吸収するために排気管92と排気尾管93との間に接続している蛇腹管94が、エンジン22の振動により揺動してもその防塵カバー94aは排気尾管93の防塵カバー93aとはフリーの状態となっているから、防塵カバー94aが無理をして破損するようなことがないと共に、藁屑溜り等についても、防塵カバー94aをラッパ状として排気尾管93の防塵カバー93a上に重複させて覆うようにしているから充分に防止することが可能となり、よって火災についても完全に防止することができる。 【0052】なお、従来では、該蛇腹管94の防塵カバー94aを、前記エンジンルーム85の枠材等から張り出して取り付けるようにしていたため、藁屑等の防塵が不完全であった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月8日(1998.9.8) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−83449(P2000−83449A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月28日(2000.3.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−254154 |
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