| 【発明の名称】 |
刈取収穫機 |
| 【発明者】 |
【氏名】中 珠喜
【氏名】高原 一浩
【氏名】富永 俊夫
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| 【要約】 |
【課題】非接触式の検出手段の検出情報に基づいて、刈取作業部の地面に対する上下位置を、より適切に判別させる。
【解決手段】分草具を備え且つ走行機体に対して昇降自在に設けられた刈取作業部が、油圧シリンダCY等を備えた昇降操作手段SKによって荷重を受け止め保持される状態で昇降並びに昇降停止操作されるとともに、その昇降操作手段SKが刈取作業部の荷重を受け止め保持する保持力が検出手段S4にて検出され、この保持力の検出情報に基づいて、判別手段100が、刈取作業部の地面に対する上下位置を判別する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に対して昇降自在に設けられた刈取作業部を、その荷重を受け止め保持する状態で昇降並びに昇降停止操作する昇降操作手段が設けられた刈取収穫機であって、前記昇降操作手段が前記刈取作業部の荷重を受け止め保持する保持力を検出する検出手段と、この検出手段の検出情報に基づいて、前記刈取作業部の地面に対する上下位置を判別する判別手段とが設けられている刈取収穫機。 【請求項2】 前記判別手段は、前記検出手段にて検出される前記保持力の大きさが、前記刈取作業部が地面に接触していない適正昇降位置に対応する適正保持力の値のときには、前記上下位置として前記刈取作業部が地面に接触していない上下位置であることを判別し、前記保持力の大きさが前記適正保持力の値より小さい接地判別用の値のときには、前記上下位置として前記刈取作業部が地面に接地した上下位置であることを判別し、前記保持力の大きさが前記適正保持力の値より大きい突っ込み判別用の値のときには、前記上下位置として前記刈取作業部が地面に突っ込んだ上下位置であることを判別するように構成されている請求項1記載の刈取収穫機。 【請求項3】 前記刈取作業部の前記走行機体に対する昇降位置を検出する昇降位置検出手段が設けられ、前記判別手段は、前記昇降位置検出手段の情報に基づいて、前記刈取作業部の昇降位置に対応させて、前記適正保持力の値、前記接地判別用の値及び前記突っ込み判別用の値を定めて、前記刈取作業部の地面に対する上下位置の判別を行うように構成されている請求項2記載の刈取収穫機。 【請求項4】 前記判別手段は、前記検出手段にて検出される前記保持力の大きさが前記昇降操作手段の下降作動に伴って変動する変動状態に基づいて、前記刈取作業部の地面に対する上下位置を判別するように構成されている請求項1記載の刈取収穫機。 【請求項5】 前記判別手段は、前記昇降操作手段が下降作動を開始した後において、前記保持力の大きさが、下降作動を開始する前の値よりも大きくならない場合には、前記上下位置として、前記刈取作業部が地面に接地した上下位置又は前記刈取作業部が地面に突っ込んだ上下位置であることを判別するように構成されている請求項4記載の刈取収穫機。 【請求項6】 前記検出手段は、前記保持力の振動を検出するように構成され、前記判別手段は、前記検出手段にて検出される前記保持力の振動状態に基づいて、前記刈取作業部の地面に対する上下位置を判別するように構成されている請求項1記載の刈取収穫機。 【請求項7】 前記判別手段は、前記検出手段にて検出される前記保持力がその振動成分よりも低い周波数で変動するときの振幅に基づいて、前記刈取作業部の地面に対する上下位置を判別するように構成されている請求項1記載の刈取収穫機。 【請求項8】 前記昇降操作手段が、前記刈取作業部を上昇させるために圧油が供給されて伸長する伸長動作と、前記刈取作業部を下降させるために圧油が排出されて収縮する収縮動作と、前記刈取作業部を昇降停止させるために圧油の給排が停止されて伸縮動作が停止する停止動作とを行う油圧シリンダを備えて構成され、前記検出手段が、前記圧油の圧力を前記油圧シリンダの前記保持力として検出する圧力検出手段にて構成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の刈取収穫機。 【請求項9】 昇降指令情報に基づいて前記昇降操作手段の作動を制御する昇降制御手段が設けられ、前記昇降制御手段は、前記判別手段が前記刈取作業部の地面に対する接地又は突っ込みを判別するに伴って、前記昇降操作手段の下降作動を禁止するように構成されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の刈取収穫機。 【請求項10】 昇降指令情報に基づいて前記昇降操作手段の作動を制御する昇降制御手段が設けられ、前記昇降制御手段は、前記判別手段が前記刈取作業部の地面に対する接地又は突っ込みを判別するに伴って、前記昇降操作手段を上昇作動させるように構成されている請求項1〜9のいずれか1項に記載の刈取収穫機。 【請求項11】 前記昇降制御手段は、前記判別手段が前記接地を判別した場合には、前記昇降操作手段を低速状態で上昇作動させ、前記判別手段が前記突っ込みを判別した場合には、前記昇降操作手段を高速状態で上昇作動させるように構成されている請求項10記載の刈取収穫機。 【請求項12】 前記昇降制御手段は、前記昇降操作手段を上昇作動させた後、前記昇降操作手段の下降作動を禁止する下降作動禁止期間を設けるように構成されている請求項10又は11記載の刈取収穫機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に対して昇降自在に設けられた刈取作業部を、その荷重を受け止め保持する状態で昇降並びに昇降停止操作する昇降操作手段が設けられた刈取収穫機に関する。 【0002】 【従来の技術】上記刈取収穫機の一例としてのコンバインでは、圃場の植立穀稈を刈り取る刈取作業部(以下、刈取部という)が、揺動昇降自在な状態で走行機体の前部に支持され、油圧シリンダ等(昇降操作手段に相当)が上記刈取部の荷重を受け止め保持する状態で上昇又は下降操作し、又、昇降操作を停止した位置で刈取部を受け止め保持するように構成されている。そして、刈取部の対地高さが目標高さに維持されるように上記油圧シリンダ等を昇降作動させる自動昇降操作や、昇降レバー等による手動昇降指令に基づいて上記油圧シリンダ等を作動させる手動昇降操作により、刈取部の高さを調節しながら刈取作業を行っている。ところで、刈取部は、前側に備えた分草具で圃場の植立穀稈を分草しながら刈取作業を行うように構成され、その分草具は植立穀稈を株元側から分草するように下部側が前方に突出しているので、いったん分草具の先端が地面に突っ込むと、分草具が土を掘り起こしながらさらに土中に突っ込んで、最終的には刈取部に土や株等が詰まって刈取作業ができない状態になる。この場合、作業を再開するには、刈取部から詰まった土や株等を除去する手間が必要になり、又、土や株等の詰まりによって刈取部に動力を伝達する駆動軸に過大な負荷がかかり損傷するおそれもある。そこで、従来では、例えば特開平7 ‐8068号公報に例示するように、刈取部の下部側に、例えば地面に接触して揺動するソリ状の検出体を備えた接触式のセンサーを設け、その接触式のセンサーの情報に基づいて刈取部の地面に対する上下位置を判別して、上記突っ込みによる作業の中断や損傷等が発生しないように、刈取部の昇降位置を調節していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術では、センサーに備えた検出体が地面に接触して揺動動作等する状態に基づいて、刈取部の地面に対する上下位置を判別するようにしているので、例えば地面の状態が柔らかい湿田等の条件では、上記検出体が地面に接触したときに土中に入り込んで、適切な検出動作をしない場合があり、かかる場合には、刈取部が地面に接触したことが判別できないため、刈取部の地面への突っ込み等を適切に回避できないおそれがあった。さらに、上記接触式のセンサーでは、機体後進時に機体前下がり状態になると、機体前部側に設けたセンサーが地面に当たった状態で引きずられて損傷するおそれがあり、さらに、広幅の刈取部で地面との接触を検出できるように、全幅に亘って上記検出体を設けると、センサー機構が大型化する不利もある。 【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、上記従来技術の不具合を解消させるべく、刈取作業部の地面に対する上下位置を、より適切に判別できるようにすることにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1によれば、走行機体に対して昇降自在に設けられた刈取作業部が、昇降操作手段によって荷重を受け止め保持される状態で昇降並びに昇降停止操作されるとともに、その昇降操作手段が刈取作業部の荷重を受け止め保持する保持力が検出され、この保持力の検出情報に基づいて、刈取作業部の地面に対する上下位置が判別される。従って、刈取作業部の荷重を受け止め保持する昇降操作手段の保持力の検出情報に基づいて、刈取作業部の地面に対する上下位置を判別するので、従来のように、刈取作業部の下部に設けられて地面と接触する接触式のセンサーでは、地面の状態が柔らかい湿田条件等で、センサーに備えた検出体が地面との接触時に土中に入り込んで適切に検出動作しないおそれや、機体後進時の機体前下がり状態において、機体前部側のセンサーが地面に当たった状態で引きずられて損傷するおそれや、広幅の刈取作業部の全幅において地面との接触を検出させると、センサー機構が大型化する等の不利があるのに対して、かかる不具合を適切に解消させながら、刈取作業部の地面に対する上下位置を、より適切に判別することができる。 【0006】請求項2によれば、請求項1において、前記保持力の大きさが、刈取作業部が地面に接触していない適正昇降位置に対応する適正保持力の値のときには、刈取作業部の地面に対する上下位置として、刈取作業部が地面に接触していない上下位置であることが判別され、前記保持力の大きさが上記適正保持力の値よりも小さい接地判別用の値のときには、上記上下位置として、刈取作業部が地面に接地した上下位置であることが判別され、前記保持力の大きさが上記適正保持力の値よりも大きい突っ込み判別用の値のときには、上記上下位置として、刈取作業部が地面に突っ込んだ上下位置であることが判別される。従って、刈取作業部が地面に接触していない場合には、刈取作業部の荷重を受け止め保持する昇降操作手段の保持力の大きさが適正保持力の値になり、刈取作業部が地面に接地した場合には、刈取作業部の荷重が地面で受け止められて、昇降操作手段の保持力が適正保持力よりも小さくなる一方、刈取作業部が地面に突っ込んだ場合には、刈取作業部に対して地面から荷重が加わって、昇降操作手段の保持力が適正保持力よりも大きくなるように、昇降操作手段の保持力の大きさによって、刈取作業部の地面に対する上下位置として、地面から離れている状態か、地面に接地している状態か、あるいは、地面に突っ込んでいる状態かを的確に区別して判別することができ、もって、請求項1の好適な手段が得られる。 【0007】請求項3によれば、請求項2において、刈取作業部の走行機体に対する昇降位置が検出され、その検出された刈取作業部の昇降位置に対応させて、前記適正保持力の値、前記接地判別用の値及び前記突っ込み判別用の値を定めて、刈取作業部の地面に対する上下位置の判別が行われる。従って、例えば刈取作業部が走行機体によって揺動昇降自在に支持され、その走行機体に対する昇降位置によって、刈取作業部を受け止め保持する昇降操作手段の保持力の大きさが変化するような場合に、その保持力の変化に適切に対応させて、刈取作業部の地面に対する上下位置判別用の各値を設定するので、例えば昇降位置による保持力の変化幅を含むように適正保持力の値を広めに設定する場合に比べて、刈取作業部が地面から離れているのか、地面に接地しているのか、あるいは、地面に突っ込んでいるのかを、より高い精度で判別することができ、もって、請求項2の好適な手段が得られる。 【0008】請求項4によれば、請求項1において、前記保持力の大きさが前記昇降操作手段の下降作動に伴って変動する変動状態に基づいて、刈取作業部の地面に対する上下位置が判別される。従って、刈取作業部を下降させるために昇降操作手段が下降作動したときに、刈取作業部が地面から離れている場合と、地面に接触している場合とでは、その荷重を受け止め保持する昇降操作手段の保持力の大きさが変動する状態が異なるので、その変動状態の違いによって、刈取作業部の地面に対する上下位置を的確に判別することができ、もって、請求項1の好適な手段が得られる。 【0009】請求項5によれば、請求項4において、昇降操作手段が下降作動を開始した後において、前記保持力の大きさが、下降作動を開始する前の値よりも大きくならない場合には、前記上下位置として、刈取作業部が地面に接地した上下位置又は刈取作業部が地面に突っ込んだ上下位置であることが判別される。従って、昇降操作手段が下降作動を開始した後、刈取作業部が地面に接触していない場合には、昇降操作手段の動きに対して刈取作業部の下降動作が一瞬遅れるので、刈取作業部の荷重を受け止め保持する昇降操作手段の保持力は一旦小さくなった後、刈取作業部の下降力が加わって下降作動前の値よりも大きくなるのに対して、昇降操作手段が下降作動を開始した後、刈取作業部が地面に接地した場合又は突っ込んだ場合には、刈取作業部の荷重が地面で受け止められて、昇降操作手段の保持力が下降作動前の値よりも大きくなることがないので、この保持力の下降作動前後での値の比較により、下降操作時における刈取作業部の地面への接地又は突っ込みを的確に判別することができ、もって、請求項4の好適な手段が得られる。 【0010】請求項6によれば、請求項1において、前記保持力の振動が検出され、その保持力の振動状態に基づいて、刈取作業部の地面に対する上下位置が判別される。従って、例えば刈取作業部の作動に伴って発生する機械的な振動により、刈取作業部の荷重を受け止め保持する昇降操作手段の保持力が振動するような場合において、刈取作業部が地面から離れている場合と、地面に接触している場合とでは、上記保持力の振動状態が異なるので、その振動状態の違いによって、刈取作業部の地面に対する上下位置を的確に判別することができ、もって、請求項1の好適な手段が得られる。 【0011】請求項7によれば、請求項1において、前記保持力がその振動成分よりも低い周波数で変動するときの振幅に基づいて、刈取作業部の地面に対する上下位置が判別される。従って、前記保持力が例えば刈取作業部の作動に伴って発生する比較的高い周波数の振動成分を含むような場合に、この振動成分よりも低い周波数で前記保持力が変動するときの変動の振幅は、例えば刈取作業部が地面に接地又は突っ込んだときには、刈取作業部が地面から離れているときに比べて大きくなるので、上記保持力の変動の振幅によって、刈取作業部の地面に対する上下位置を的確に判別することができ、もって、請求項1の好適な手段が得られる。 【0012】請求項8によれば、請求項1〜7のいずれか1項において、昇降操作手段に備えた油圧シリンダに圧油を供給すると、油圧シリンダが伸長動作して刈取作業部が上昇し、油圧シリンダから圧油を排出すると、油圧シリンダが収縮動作して刈取作業部が下降し、油圧シリンダに対する圧油の給排を停止すると、油圧シリンダの伸縮動作が停止して刈取作業部の昇降が停止し、上記圧油の圧力が油圧シリンダの保持力として検出される。従って、圧油供給によって伸長し、圧油排出によって収縮し、圧油の給排停止によって伸縮が停止する構成の簡素な油圧シリンダによって、刈取作業部の荷重を適切に受け止め保持するとともに、その圧油の圧力を検出する圧力センサー等の簡素な圧力検出手段を用いて、刈取作業部を受け止め保持する保持力を適切に検出することができ、もって、請求項1〜7のいずれか1項の好適な手段が得られる。 【0013】請求項9によれば、請求項1〜8のいずれか1項において、刈取作業部の地面に対する接地又は突っ込みが判別されると、昇降指令情報に基づいて昇降操作手段の作動を制御する昇降制御手段が、昇降操作手段の下降作動を禁止する。従って、刈取作業部が地面に接地したり、突っ込んだりした場合には、下降指令が指示されても刈取作業部が下降操作されないので、例えば、中割り作業等のように刈取作物によって地面が見えない状態で、作業者が昇降レバー等にて昇降指令を指示して、刈取作業部を手動で下降操作するような場合に、刈取作業部の位置を下げ過ぎて地面への接地や突っ込むが生じると、それ以上の下降操作が自動的に禁止されることになり、かかる下降作動禁止機能がない場合には、下降指令によって刈取作業部がさらに下降されて、例えば刈取作業部に備えた分草具が土中に深く突っ込む等の状態が生じて刈取作業ができない状態になるおそれがあるのに比べて、かかる不具合を適切に回避させながら、作業者は地面までの高さについてそれほど気にせずに、操作性が良い状態で昇降操作することができ、もって、請求項1〜8のいずれか1項の好適な手段が得られる。 【0014】請求項10によれば、請求項1〜9のいずれか1項において、刈取作業部の地面に対する接地又は突っ込みが判別されると、昇降指令情報に基づいて昇降操作手段の作動を制御する昇降制御手段が、昇降操作手段の上昇作動させる。従って、刈取作業部が地面に接地したり、突っ込んだりした場合には、刈取作業部が自動的に上昇操作されるので、例えば、中割り作業等のように刈取作物によって地面が見えない状態で、作業者が昇降レバー等にて昇降指令を指示して、刈取作業部を手動で下降操作するような場合に、刈取作業部の位置を下げ過ぎて地面への接地や突っ込むが生じると、自動的に上昇操作されて、刈取作業部の地面への接地や突っ込む状態が解消されることになり、かかる自動上昇機能がない場合に、例えばそれ以上の下降操作を禁止するだけでは、地面に接地又は突っ込んだ状態の刈取作業部に備えた分草具等が地面と擦れて損傷する等のおそれがあるのに比べて、かかる不具合を適切に回避させながら、作業者は地面までの高さについてそれほど気にせずに、一層操作性が良い状態で昇降操作することができ、もって、請求項1〜9のいずれか1項の好適な手段が得られる。 【0015】請求項11によれば、請求項10において、前記昇降制御手段は、前記接地が判別された場合には、昇降操作手段を低速状態で上昇作動させ、前記突っ込みが判別された場合には、昇降操作手段を高速状態で上昇作動させる。従って、刈取作業部が地面に突っ込んだ場合には、接地した場合よりも速い速度で上昇作動されるので、刈取作業部が地面に接触した場合に、接地状態に比べて突っ込み状態をより迅速に解消させる必要があるのに適切に対応することができ、もって、請求項10の好適な手段が得られる。 【0016】請求項12によれば、請求項10又は11において、昇降制御手段は、昇降操作手段を上昇作動させた後、下降作動禁止期間を設けて、その下降作動禁止期間の間は、昇降操作手段の下降作動を禁止する。従って、刈取作業部の地面への接地又は突っ込みが判別されて、刈取作業部が上昇操作された後、設定した作動禁止期間の間、下降操作が禁止されるので、例えば、上昇操作後直ちに下降操作を許容して下降指令に基づいて下降操作させるようにすると、地面の凹凸状態等によって刈取作業部の接地又は突っ込みが生じ易いような場合に、そのような地面の箇所を通過するまで、刈取作業部の下降操作を禁止して、刈取作業部の地面への接地又は突っ込みを適切に回避させることができ、もって、請求項10又は11の好適な手段が得られる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、刈取収穫機の一例としてのコンバインに適用した場合について図面に基づいて説明する。図1に示すように、左右一対のクローラ走行装置1、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置3、脱穀された穀粒を貯留する穀粒タンク4、搭乗運転部5等を備えた走行機体17の前部側に、稲や麦等の植立穀稈を刈り取って脱穀装置3に供給する刈取作業部としての刈取部2が備えられて、コンバインを構成してある。 【0018】刈取部2は、機体横幅方向に沿う横軸芯P1回りに回動自在に支持されるとともに、油圧シリンダCYによって受け止め保持される状態で揺動昇降操作されて、走行機体17に対して昇降自在に設けられている。上記横軸芯P1の機体箇所には、刈取部2の揺動に伴って出力値が変化するポテンショメータ式の昇降位置センサS3が設けられ、この昇降位置センサS3にて、刈取部2の走行機体17に対する昇降位置を検出する昇降位置検出手段が構成されている。 【0019】刈取部2は、先端部に備えた分草具6、分草具6にて分草された植立穀稈を引き起こす引起し装置7、引き起こされた穀稈の株元側を切断するバリカン型の刈り刃8、刈取穀稈を徐々に横倒れ姿勢に変更しながら後方側に搬送する縦搬送装置9等にて構成されている。縦搬送装置9の搬送入口部には、刈取穀稈が存在するか否かを検出する接触式の株元センサS0が備えられている。 【0020】上記分草具6の後方側箇所に、刈取部2の地面に対する高さ(対地高さ)を検出する超音波センサS1が設けられている。この超音波センサS1は、下方側に向けて超音波を発信する発信器10と、地面にて反射された超音波を受信する受信器11とで構成され(図2参照)、超音波を発信してから受信するまでの時間を計測することで、刈取部2の対地高さを検出するように非接触式に構成されている。 【0021】次に、前記油圧シリンダCYを含む油圧回路について説明すると、図2に示すように、油圧シリンダCYに対する作動油の供給状態を、圧油供給による上昇位置(ON位置)、圧油供給停止による中立位置(OFF位置)、その他の油圧装置への供給位置の夫々に切り換える3位置切り換え式の電磁式上昇制御弁V1が備えられ、又、油圧シリンダCYに対する圧油供給路L1の途中から並列状態で分岐されるドレン流路L2に、圧油を通過させるオリフィス13と、圧油を排出させるON位置及び圧油排出を停止させるOFF位置に切り換える2位置切り換え式の下降用制御弁V2とが設けられている。つまり、油圧シリンダCYは、刈取部2を上昇させるために圧油が供給されて伸長する伸長動作と、刈取部2を下降させるために圧油が排出されて収縮する収縮動作と、刈取部2を昇降停止させるために圧油の給排が停止されて伸縮動作が停止する停止動作とを行う油圧シリンダ(単動型シリンダ)にて構成されている。そして、刈取部2を、その荷重を受け止め保持する状態で昇降並びに昇降停止操作する昇降操作手段SKが、上記油圧シリンダCYを備えた油圧回路にて構成されている。 【0022】ここで、昇降操作手段SK(油圧シリンダCY)の操作速度は可変できるようになっている。つまり、上昇制御弁V1をON位置に切り換えた状態で、下降用制御弁V2をOFF位置に切り換えると高速上昇速度になり、下降用制御弁V2をON位置に切り換えると低速上昇速度になり、下降用制御弁V2を所定のデューティー比でON・OFF駆動すると中間の上昇速度になる。又、上昇制御弁V1をOFF位置に切り換えた状態で、下降用制御弁V2をON位置に切り換えると高速下降速度になり、下降用制御弁V2を所定のデューティー比でON・OFF駆動すると、低速下降速度から中間の下降速度になる。 【0023】さらに、前記圧油供給路L1の圧油の圧力を検出する圧力センサS4が設けられ、この圧力センサS4が、前記圧油の圧力を前記油圧シリンダCYの保持力(刈取部2の荷重を受け止め保持する保持力)として検出する圧力検出手段に対応する。従って、前記昇降操作手段SKが刈取部2の荷重を受け止め保持する保持力を検出する検出手段が、上記圧力センサS4にて構成される。 【0024】搭乗運転部5には、刈取部2の地面に対する目標高さを手動操作によって設定するボリューム式の刈高さ設定器15と、刈取部2を手動で昇降させるための刈取昇降レバー16と、刈取部2の自動昇降操作の入切情報を入力する自動入切スイッチSW3とが設けられている。そして、上記刈取昇降レバー16を中立位置から上昇位置に操作すると上昇スイッチSW1がオンし、下降位置に操作すると下降スイッチSW2がオンして、上昇又は下降指令を指令するように構成されている。 【0025】図2に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御装置12が設けられ、この制御装置12に、前記株元センサS0、超音波センサS1、昇降位置センサS3、圧力センサS4、上昇スイッチSW1、下降スイッチSW2、自動入切スイッチSW3、及び刈高さ設定器15からの各情報が入力されている。一方、制御装置12からは、前記上昇制御弁V1と下降用制御弁V2に対する駆動信号が出力されている。又、クローラ走行装置1への走行駆動系に、走行出力軸の回転数を検出する回転数センサS2が備えられ、この回転数センサS2の情報が制御装置12に入力され、制御装置12は、上記回転数センサS2の情報に基づいて、現在の走行速度や走行距離を演算にて求めるように構成されている。 【0026】そして、上記制御装置12を利用して、昇降指令情報に基づいて油圧シリンダCYの作動を制御する昇降制御手段101が構成されている。つまり、この昇降制御手段101は、自動入切スイッチSW3がオンしている場合には、超音波センサS1及び刈高さ設定器40の各情報に基づいて、刈取部2の対地高さが目標高さに維持されるように油圧シリンダCYを作動させる自動昇降制御を実行する。具体的には、超音波センサS1による刈高さ検出値と刈高さ設定器40にて手動設定される刈高さ設定値との偏差が不感帯内に収まるように、偏差が不感帯内になく、刈高さ検出値が刈高さ設定値よりも小のときは油圧シリンダCYを上昇作動させる一方、刈高さ検出値が刈高さ設定値よりも大のときは、油圧シリンダCYを下降作動させ、上記偏差が不感帯内のときは油圧シリンダCYの作動を停止させる。ここで、上記刈高さ設定値と刈高さ検出値との偏差の情報が前記昇降指令情報に相当する。一方、昇降制御手段101は、自動入切スイッチSW3がオフの場合、及び、自動入切スイッチSW3がオンしていても、刈取昇降レバー16にて昇降指令が指示された場合には、手動昇降制御を実行する。つまり、上昇スイッチSW1のオン情報に基づいて油圧シリンダCYを上昇作動させ、下降スイッチSW2のオン情報に基づいて油圧シリンダCYを下降作動させ、両スイッチSW1,SW2が共にオフのときは油圧シリンダCYの作動を停止させる。ここで、上記上昇・下降スイッチSW1,SW2の各情報が前記昇降指令情報に相当する。 【0027】又、制御装置12を利用して、前記圧力センサS4の情報に基づいて、刈取部2の地面に対する上下位置を判別する判別手段100が構成されている。そして、この判別手段100は、前記圧力センサS4にて検出される前記圧油の圧力(保持力)の大きさに基づいて、刈取部2の地面に対する上下位置の判別を行うように構成されている。つまり、前記判別手段100は、前記圧油の圧力の大きさが、刈取部2が地面に接触していない適正昇降位置に対応する適正圧力(適正保持力)の値のときには、前記上下位置として刈取部2が地面に接触していない上下位置であることを判別し、前記圧油の圧力の大きさが前記適正圧力の値より小さい接地判別用の値のときには、前記上下位置として刈取部2が地面に接地した上下位置であることを判別し、前記圧油の圧力の大きさが前記適正圧力の値より大きい突っ込み判別用の値のときには、前記上下位置として刈取部2が地面に突っ込んだ上下位置であることを判別する。 【0028】具体的には、図3に示すように、前記圧油の圧力は、刈取部2が地面に接触していない状態では、刈取部2の走行機体17に対する昇降位置によって変化し、図のPaで示すように、昇降位置が高くなるに従ってほぼ直線的に増加する。そこで、上記直線Pa上の圧力値を中心として上下方向に夫々ΔPの圧力幅の領域P0を設定して、この領域P0内の圧力値を、刈取部2が地面に接触していない適正昇降位置に対応する適正圧力(適正保持力)の値であるとし、上記領域P0よりも圧力が小側の領域P1内の圧力値を,前記適正圧力の値より小さい接地判別用の値とし、上記領域P0よりも圧力が大側の領域P2内の圧力値を,前記適正圧力の値より小さい突っ込み判別用の値とする。尚、図3において、昇降範囲の下限位置では、刈取部2の荷重がストッパー等によって支えられるので、圧油の圧力は急激に小さくなり、逆に、昇降範囲の上限位置では、油圧シリンダCYが作動範囲のエンドに達して、圧油の圧力は急激に大きくなる。 【0029】そして、上記刈取部2の昇降位置を所定間隔で複数点取って各昇降位置に対応する前記圧力Paの値が、制御装置12に備えたメモリ12Aに、データテーブルとして記憶され(図2参照)、昇降位置が検出されるごとに対応する圧力Paの値を読み出して、前記上下位置の判別処理に用いる。尚、このように、刈取部2の昇降位置に対応させて前記圧力Paの各値を記憶させる代わりに、この昇降位置に対する圧力Paの変化を表わす直線の式を記憶させて、昇降位置が検出されるごとに演算により圧力Paの値を求めるようにしてもよい。 【0030】そして、前記判別手段100は、前記昇降位置センサS3の検出情報に基づいて、刈取部2の昇降位置に対応させて、前記適正圧力の値、前記接地判別用の値、前記突っ込み判別用の値を定めて、刈取部2の地面に対する上下位置の判別を行うことになる。 【0031】ここで、制御を簡素化するために、判別手段100が、刈取部2の昇降位置に対応させずに、前記適正圧力の値、前記接地判別用の値、前記突っ込み判別用の値を定めるようにしてもよい。例えば、図4に示すように、適正圧力の値に対応する領域P0' を、上記刈取部2の昇降位置による前記圧油の圧力の変化幅をカバーするように広く設定し、その領域P0' よりも圧力小側を、前記接地判別用の値に対応する領域P1' 、その領域P0' よりも圧力大側を、前記突っ込み判別用の値に対応する領域P2' とする。 【0032】次に、上記刈取部2の地面への接触状態が発生する場合の圧力検出値の時間的な変化を、地面の一部盛り上がり箇所を走行する場合を例にして説明する。図5に示すように、上記圧力センサS4は、実際には、刈取部2の作動等(刈り刃等)に伴って振動する前記圧油の圧力の振動を検出している。そして、制御装置12は、上記圧力振動の周波数よりも高い周波数で圧力センサS4の検出信号をサンプリングして圧力振動のデータを取り込むとともに、そのサンプリングデータを移動平均処理等にて平滑処理して滑らかな線の圧力波形を得て、その圧力波形に基づいて前記接地又は突っ込みの判別をしている。つまり、図5に示すように、先ず、上記盛り上がり箇所に走行して刈取部2が地面に接地すると、圧力値が小さくなり、前記圧力PaよりもΔP以上小さくなると接地が判別される(図中のs点)。次に、この接地状態でさらに走行して刈取部2が地面に突っ込むと、逆に圧力値が大きくなり、前記圧力PaよりもΔP以上大きくなると突っ込みが判別される(図中のt点)。なお、この例では、盛り上がり箇所を通過すると、突っ込み状態が解消して、圧力値はもとの状態に戻っている。 【0033】尚、上記圧力センサS4の検出信号の処理において、平滑処理を行う以外に、制御装置12が、圧力振動の周波数よりも低いサンプリング周波数で圧力センサS4の検出信号をサンプリングしたり、あるいは、圧力センサS4の出力信号を低域処理回路に通してから入力して、上記振動成分が除去された圧力データを得るようにしてもよい。 【0034】そして、前記昇降制御手段101は、前記判別手段100が刈取部2の地面に対する接地又は突っ込みを判別するに伴って、昇降操作手段SK(油圧シリンダCY)の下降作動を禁止するとともに、昇降操作手段SKを上昇作動させ、さらに、昇降操作手段SKを上昇作動させた後、昇降操作手段SKの下降作動を禁止する下降作動禁止期間を設けるように構成されている。ここで、昇降制御手段101は、判別手段100が前記接地を判別した場合には、昇降操作手段SKを低速状態で上昇作動させ、判別手段100が前記突っ込みを判別した場合には、昇降操作手段SKを高速状態で上昇作動させる。又、昇降操作手段SKを上昇作動させる場合に、刈取部2の地面に対する接地又は突っ込みに伴って適正圧力の値P0から小側又は大側に変化した圧力検出値が、元の圧力値(上記適正圧力P0)に復帰するまで上昇作動させる。 【0035】次に、図8〜図11に示すフローチャートに基づいて、制御装置12による刈取部2の昇降制御動作について説明する。メインフロー(図8)では、株元センサS0と自動入切スイッチSW3の状態を判断して、株元センサS0がオンの状態で自動入切スイッチSW3がオンすると、自動昇降制御(図9)を実行する。株元センサS0がオフの場合と、株元センサS0がオンでも自動入切スイッチSW3がオフの場合、及び、上記自動昇降制御の実行中でも、刈取昇降レバー16にて手動の昇降操作が指令された場合には、手動昇降制御(図10)を実行する。 【0036】自動昇降制御(図9)では、超音波センサS1の検出情報から対地高さを検出し、その高さ検出値と刈高さ設定器15による設定目標高さとの偏差(高さ検出値−設定目標高さ)を求め、その偏差が不感帯内のときは、油圧シリンダCYの作動を停止し、上記偏差が不感帯内になく、偏差が(−)のときは刈取部2を上昇させるように、油圧シリンダCYを駆動する。上記偏差が不感帯内になく、偏差が(+)のときは、圧力センサS4の検出値を入力して、その圧力検出値から刈取部2の地面への接地又は突っ込みを判別して、接地又は突っ込み状態でなければ、油圧シリンダCYを下降作動させる。尚、上記油圧シリンダCYの作動では、偏差の大きさ(絶対値)が大きいほど、油圧シリンダCYを上昇作動又は下降作動させるときの作動速度を速くする。一方、上記圧力センサS4の検出値によって、接地又は突っ込みが判別されている場合には、油圧シリンダCYの下降作動を禁止させるとともに、上昇作動処理(図11)を行い、その上昇作動処理を行った後、所定の期間、下降作動を禁止する。 【0037】手動昇降制御(図10)では、上昇スイッチSW1がオン状態のときは、油圧シリンダCYを上昇作動させ、下降スイッチSW2がオン状態のときは、圧力センサS4の検出値を入力して、その圧力検出値から刈取部2の地面への接地又は突っ込みを判別して、接地又は突っ込み状態でなければ刈取部2を下降させる一方、接地又は突っ込みが判別されている場合には、油圧シリンダCYの下降作動を禁止するとともに、上昇作動処理(図11)を行い、その上昇作動処理を行った後、所定の期間、下降作動を禁止する。又、両スイッチSW1,SW2が共にオフ状態のときは、油圧シリンダCYの作動を停止させる。 【0038】上昇作動処理(図11)では、前記接地状態の場合は、圧力センサS4の圧力検出値が元の圧力値P0に復帰するまで、油圧シリンダCYを低速状態で上昇作動させ、前記突っ込み状態の場合は、圧力センサS4の圧力検出値が元の圧力値P0に復帰するまで、油圧シリンダCYを高速状態で上昇作動させる。 【0039】〔別実施形態〕前記判別手段100の別実施形態として、図3に示す各領域P0,P1,P2内の圧力値をマップデータとして記憶させて、この記憶データに基づいて、検出される昇降位置と圧力値で表わされる点が、いずれの領域に属するかを判断して、前記上下位置の判別を行うようにしてもよい。 【0040】上記実施形態では、判別手段100が、前記保持力の大きさに基づいて、刈取作業部2の地面に対する上下位置を判別する場合に、刈取作業部2が地面に接触していない適正昇降位置に対応する適正保持力の値、接地判別用の値及び突っ込み判別用の値を定めて、検出される保持力と各値を比較して、上記判別をおこなうようにしたが、これ以外の実施形態について、以下、説明する。 (1)第1の形態では、前記判別手段100は、前記保持力(圧力センサS4にて検出される前記圧力)がその振動成分よりも低い周波数で変動するときの振幅に基づいて、前記刈取部2の地面に対する上下位置を判別するように構成されている。例えば、図5に例示するように、保持力(圧力値)が小さくなった後、今度は逆に大きくなるような場合に、その変動の振幅HB(極小値と極大値の差)が、設定値よりも大きいと、刈取部2が地面に接地してから突っ込んだ状態であると判別する。 【0041】(2)第2の形態では、前記判別手段100は、前記保持力(圧力センサS4にて検出される前記圧力)の大きさが前記昇降操作手段SK(油圧シリンダCY)の下降作動に伴って変動する変動状態に基づいて、前記刈取部2の地面に対する上下位置を判別するように構成されている。具体的には、図6に例示するように、判別手段100は、昇降操作手段SK(油圧シリンダCY)が下降作動を開始した後において、前記圧力の大きさが、下降作動を開始する前の値よりも大きくならない場合には、前記上下位置として、刈取部2が地面に接地した上下位置又は刈取部2が地面に突っ込んだ上下位置であることを判別するように構成されている。つまり、油圧シリンダCYが下降作動すると、その油圧シリンダCYの動きに対して刈取部2の下降動作が一瞬遅れるために前記圧力は一旦低下するが、刈取部2が地面に接触しなければ、刈取部2の下降動作によって、一旦低下した圧力は下降作動前の値(圧力Pa1)よりも大きくなる(図のks1)のに対して、刈取部2が地面に接触すると、下降作動前の値(圧力Pa2)よりも大きくならない(図のks2)。なお、上記判別手段100が、昇降操作手段SK(油圧シリンダCY)の下降作動に伴って変動する圧力の変動状態に基づいて、刈取部2の地面に対する上下位置を判別する別の実施形態を、図6を参照して説明すると、判別手段100は、上記圧力の値が、下降作動前の値(圧力Pa)から一旦、小さくなった後、設定時間Δt内に下降作動前の値に復帰しない場合には、前記上下位置として、刈取部2が地面に接地した上下位置又は刈取部2が地面に突っ込んだ上下位置であることを判別することもできる。つまり、刈取部2が地面に接触しなければ、一旦低下した圧力は設定時間Δt内に元の圧力Pa1にもどるが(図のks1)、刈取部2が地面に接触すると、圧力は低下したままで設定時間Δt内には元の圧力Pa2に戻らないことになる(図のks2)。 【0042】上記実施形態では、判別手段100は、前記保持力の検出情報(圧力センサS4の検出信号)において、比較的高い周波数の振動成分を除いた低周波数の検出値およびその変動に基づいて、刈取作業部2の地面に対する上下位置を判別するようにしたが、これ以外に、判別手段100が、検出手段(圧力センサS4)にて検出される前記保持力(圧油の圧力)の振動状態に基づいて、刈取作業部2の地面に対する上下位置を判別するようにしてもよい。具体的には、図7に例示するように、圧力検出値の振動状態を表わす振幅値SPが、設定値ΔSよりも小さくなると(図のst点)、刈取部2が地面に接地又は突っ込んで振動が抑制されたと判断して、前記接地又は突っ込みを判別する。 【0043】上記実施形態では、昇降制御手段101は、前記判別手段100が前記刈取部2の地面に対する接地又は突っ込みを判別するに伴って、前記油圧シリンダCYの下降作動を禁止するとともに、前記油圧シリンダCYを上昇作動させるようにしたが、上昇作動させずに、下降作動を禁止するだけでもよい。又、昇降制御手段101が前記油圧シリンダCYを上昇作動させる場合の別実施形態として、圧力検出値が元の値(接地又は突っ込みが判別される前の値)に復帰するまで上昇させるのではなく、設定時間が経過する間、又は、前記走行機体17が設定距離走行する間、上昇作動させるようにしてもよい。なお、走行機体17が設定距離走行したか否かは、制御装置12が回転数センサS2の検出情報に基づいて判断する。 【0044】上記実施形態では、昇降操作手段SKを、刈取作業部2を上昇させるために圧油が供給されて伸長する伸長動作と、刈取作業部2を下降させるために圧油が排出されて収縮する収縮動作と、刈取作業部2を昇降停止させるために圧油の給排が停止されて伸縮動作が停止する停止動作とを行う油圧シリンダ、いわゆる単動型の油圧シリンダCYを備えた油圧回路にて構成したが、他の型式の油圧シリンダを備えた油圧回路でもよい。また、油圧式の昇降操作手段ではなく、電動モータ等を備えた電気式の昇降操作手段でもよい。 【0045】又、上記実施形態では、昇降操作手段SKの保持力を検出する検出手段を、昇降操作手段SKが油圧式に構成される場合に、その油圧回路の圧油の圧力を油圧シリンダCYの保持力として検出する圧力検出手段S4にて構成したが、これに限るものではなく、例えば、上記油圧シリンダCYの操作アームに生じるひずみを検出するひずみ検出手段にて構成して、そのひずみを保持力として検出するようにしたり、あるいは、昇降操作手段SKを電動モータを備えた電気式に構成した場合に、その電動モータの出力軸にかかる駆動トルクを保持力として検出するトルク検出手段でもよい。上記実施形態では、刈取作業部2を走行機体17に対して昇降自在に設けるのに、図1のように、横軸芯P1回りに揺動昇降自在に構成したが、これ以外に、垂直方向に上下動自在に構成してもよい。なお、このようにすると、刈取作業部2の昇降位置による前記保持力の変化は無視できることになる。 【0046】上記実施形態では、刈取収穫機をコンバイン(自脱型コンバイン)にて構成したが、これ以外の、例えばイグサ用の収穫機等でもよい。又、コンバインの場合も、自脱型コンバインではなく、全稈投入式の普通型コンバインでもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年9月11日(1998.9.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−83432(P2000−83432A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月28日(2000.3.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−258103 |
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