| 【発明の名称】 |
コンバインの刈取装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 英一
【氏名】三好 正剛
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| 【要約】 |
【課題】刈取部(8)前部の前処理装置が手動操作により、左右に移動可能に構成したコンバインの刈取装置において、前処理装置の左右移動操作及びその位置固定操作を運転台(13)から行えるようにする。
【解決手段】運転台(13)に搭乗した作業者の手が届く刈取部(8)の右側上部に前処理装置の位置固定用のロックレバー(55)を配設し、かつ、前処理装置の左右移動操作用の取手(61)を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 刈取部前部の前処理装置が手動操作により、左右に移動可能に構成したコンバインの刈取装置において、運転台に搭乗した作業者の手が届く刈取部の右側上部に前処理装置の位置固定用のロックレバーを配設し、かつ、前処理装置の左右移動操作用の取手を設け、この取手の握り部と共にロックレバーの端部の握り部を握ることができるように構成し、前処理装置を左右に移動させる際には、運転台から取手とロックレバーを一方の手で握り、ロックを解き前処理装置を左右に移動させ、前処理装置の左または右移動位置において、ロックレバーから手を離すことによって、前処理装置を左右の移動位置で位置固定させるべく構成したことを特徴とするコンバインの刈取装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、刈取部前部の前処理装置が左右に移動するコンバインの刈取装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、穀稈刈取用の刈刃を備えた前処理部を手動で左右移動自在に構成したコンバインは公知となっている。例えば、実開平2−142123号公報の技術がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような従来技術においては、刈取部を左右の位置を調節するためのレバーは機体側方に位置し、位置合わせのために運転席を離れて調節する必要があり、操作性に問題があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、刈取部前部の前処理装置が手動操作により、左右に移動可能に構成したコンバインの刈取装置において、運転台に搭乗した作業者の手が届く刈取部の右側上部に前処理装置の位置固定用のロックレバーを配設し、かつ、前処理装置の左右移動操作用の取手を設け、この取手の握り部と共にロックレバーの端部の握り部を握ることができるように構成し、前処理装置を左右に移動させる際には、運転台から取手とロックレバーを一方の手で握り、ロックを解き前処理装置を左右に移動させ、前処理装置の左または右移動位置において、ロックレバーから手を離すことによって、前処理装置を左右の移動位置で位置固定させるべく構成した。 【0005】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は前処理装置の位置固定装置の一実施例を示す右側面図、図2はコンバインの全体側面図、図3は同平面図、図4は同正面図であり、図中(1)は走行クローラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)に固設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵する脱穀部、(8)は2条用の刈取部、(9)は排藁チェン(10)終端を臨ませる排藁処理部、(11)はコンバインの各部を駆動するエンジン部、(12)は脱穀部(4)から取出す穀粒を貯留する籾タンク、(13)は運転席(14)及び運転操作部(15)を備える運転台であり、刈取部(8)で刈取った穀稈を脱穀部(4)で脱粒処理するように構成している。 【0006】図4乃至図6に示す如く、前記刈取部(8)は、分草板(16)を介して取入れられる未刈穀稈を起立させる左右引起し装置(17)と、引起された穀稈の稈元側を掻込み後方に搬送する左右掻込み装置(18)と、掻込み時穀稈の稈元を切断する刈刃(19)などで構成される前処理装置が刈取部(8)前部に備えられている。この前処理装置は、刈取部(8)の下部に横向き水平に配設される横伝動軸ケース(20)に支持されている。この横伝動軸ケース(20)は横支持杆(21)に平行リンク(22)によって連結されていて、この平行リンク(22)の回動によって前処理装置が左右移動可能となっており、前記横支持杆(21)は、刈取部(8)の最後部で横向き水平に横設される刈取入力軸ケース(23)から前方下向きに突出固定された縦支持杆(24)の下端に一体連結されている。前記刈取入力軸ケース(23)は左右軸受台(25)によって機台(3)に支持されていて、前記縦支持杆(24)と機台(3)間に張架する油圧シリンダ(26)の伸縮によって刈取入力軸ケース(23)を支点に水平軸回りで前処理装置が昇降可能となっている。 【0007】図7乃至図10にも示す如く、前処理装置への伝動は、刈取入力軸ケース(23)内に、右端に刈取入力プーリ(27)を設ける刈取入力軸(28)が軸支されており、刈取入力軸ケース(23)中間部に左右回動可能に枢支され、且つ、伸縮可能に前方に延設される揺動伝動軸ケース(29)内に軸支された揺動伝動軸(30)の後端が、前記刈取入力軸(28)に縦軸(31)及び2組のベベルギヤによって連動連結され、刈取部(8)前部の前処理装置に動力が伝達される。 【0008】前処理装置において、横伝動軸ケース(20)の右端部より、中間部にギヤケース(32a)が組込まれる右引起し伝動軸ケース(32)が立上げられ、横伝動軸ケース(20)の左端部より左引起し伝動軸ケース(33)が立上げられており、揺動伝動軸ケース(29)の前端が右引起し伝動軸ケース(32)の上部に連結され、揺動伝動軸(30)前端がこの右引起し伝動軸ケース(32)上部内に軸支された上部右引起し伝動軸(34)にベベルギヤによって連動連結される。この上部右引起し伝動軸(34)上端には右引起し装置(17)のタインチェンの駆動スプロケットを設ける右引起し駆動軸(35)がベベルギヤによって連動連結されている。 【0009】一方、前記上部右引起し伝動軸(34)の下端はギヤケース(32a)の平ギヤ郡を介して右引起し伝動軸ケース(32)下部内に軸支された下部右引起し伝動軸(36)上端に連動連結され、この下部右引起し伝動軸(36)下端が左引起し伝動軸ケース(33)内に軸支された左引起し伝動軸(37)下端に、横伝動軸ケース(20)内に軸支された横伝動軸(38)及び2組のベベルギヤを介して連動連結され、この左引起し伝動軸(37)上端が、左引起し装置(17)のタインチェンの駆動スプロケットを設ける左引起し駆動軸(39)にベベルギヤによって連動連結されている。また右掻込み装置(18)及び刈刃(19)への伝動軸(40)を横伝動軸(38)より分岐させており、左掻込み装置(18)は右掻込み装置(18)の駆動に従動させる。 【0010】そして、図7に示すように、揺動伝動軸ケース(29)が前処理装置の左右移動に連動して縦軸(31)を中心に左右回動するため、左右どちらの移動位置においても前処理装置に動力が伝達でき、各部の駆動が可能となっている。 【0011】図4乃至図8に示す如く、前記刈取部(8)は、前処理装置の掻込み装置(18)の掻出側に合流する2条分の穀稈を脱穀部(4)前面の穀稈供給口(41)まで搬送する縦搬送装置(42)及び穂先搬送装置(43)を備えている。この縦搬送装置(42)と穂先搬送装置(43)は刈取入力軸ケース(23)の左端に駆動ケース(44)を介して支持されており、前処理装置と一体的に、昇降可能つまり刈取部(8)全体が昇降可能となっている。また縦搬送装置(42)と穂先搬送装置(43)は扱深さ調節のために、前処理装置とは別に各装置が一体的に上下回動できるように、この駆動ケース(44)が刈取入力軸ケース(23)に対しこの回動中心と同軸の水平軸回りで上下回動自在に連結されている。さらに駆動ケース(44)には刈取入力軸(28)とベベルギヤによって連動連結される略上下方向に駆動軸(45)が軸支され、この駆動軸(45)の下端には縦搬送装置(42)の縦搬送チェンの駆動スプロケットが設けられ、上端には穂先搬送装置(43)の穂先搬送タインチェンの駆動スプロケットが設けられ、縦搬送装置(42)と穂先搬送装置(43)が、前処理装置の左右移動に連動して駆動軸(45)を中心に左右回動可能となっている。 【0012】図9、図10に示す如く、揺動伝動ケース(29)は、刈取入力軸ケース(28)に一端側が縦軸(31)回りに回動自在に嵌合された前処理装置への動力出力部である断面L形のギヤケース(46)他端に後端が一体連結された後部伝動ケース(29a)と、右引起し伝動軸ケース(32)の上部の前処理装置側の動力入力部であるギヤケース(47)に前端が一体連結された前部伝動ケース(29b)とで構成され、この後部伝動ケース(29a)の前端内部に前部伝動ケース(29b)の後端が摺動自在に嵌合され、左右回動及び伸縮可能となっている。また揺動伝動軸(30)は、前端に右引起し伝動軸(34)上のベベルギヤ(48)と噛合うベベルギヤ(49)が軸固定され、後端部の多角形軸部(30a)がギヤケース(46)に回転のみを許容して軸受けされ、縦軸(31)の上端に取付けたベベルギヤ(50)と噛合うベベルギヤ(51)に対し軸方向の摺動のみを許容して嵌入されており、このベベルギヤ(51)に対する揺動伝動軸(30)の摺動により前処理装置の左右移動による平行な縦軸(31)と右引起し伝動軸(34)との軸間距離変化を吸収可能となっている。 【0013】図1に示す如く、運転台(13)に搭乗した作業者の手が届く刈取部(8)の右側上部背面部に前処理装置の位置固定装置(52)が配設されている。この位置固定装置(52)は、揺動伝動軸ケース(29)の後部伝動ケース(29a)前端に溶接で固着する第1のロックプレート(53)と、右引起し伝動ケース(32)上部のギヤケース(47)にボルト止めで固着する第2のロックプレート(54)と、各ロックプレート(53)(54)を軸と孔の係合で連結するためのロックレバー(55)及び左右ロック孔(56)(57)とで構成され、ギヤケース(47)の上部右側で、第1のロックプレート(53)が上で第2のロックプレート(54)が下になるように、これら各ロックプレート(53)(54)を摺動自在に重ね合わせ、その重合部における第1のロックプレート(54)の上面にレバー受け(58)を介して上下動自在にロックレバー(55)を支持させると共に、ロックレバー(55)の下部に差し込まれ第1のロックプレート(54)上面に係合する割りピン(59)とレバー受け(58)上面との間に設けたリターンバネ(60)によって、ロックレバー(55)下端部を位置決め孔を介して第1のロックプレート(53)下面に貫通保持し、前処理装置の左右移動位置でロックレバー(55)下端に対応する位置にて左右のロック孔(56)(57)を第2のロックプレート(55)に開設している。また前処理装置の左右移動操作用の略L形の取手(61)を設け、この取手(61)の一端に固着された取付けブラケット(62)を右引起し伝動ケース(32)の上端右側にボルト止めで固着し、取手(61)の端部の握り部(61a)を右引起し伝動ケース(32)の上端右側部より後方に向けて延出させており、この取手(61)の握り部(61a)と共にロックレバー(55)の端部の握り部(55a)を握ることができるように、ロックレバー(55)も略L形に形成され、その握り部(55a)を取手(61)の握り部(61a)の右側下方よりこれと略平行になるように後方へ向けて延出させている。 【0014】そして、前処理装置を移動させる際には、運転台(13)から取手(61)の握り部(61a)とロックレバー(55)の握り部(55a)を一方の手で握り、ロックレバー(55)を引上げ、ロックレバー(55)の下端を第2のロックプレート(54)の左または右ロック孔(56)(57)より引抜き、第1のロックプレート(53)と第2のロックプレート(54)の連結を解き、揺動伝動軸ケース(29)を伸縮可能にして行うもので、これは前処理装置が左右移動する際、揺動伝動軸ケース(29)が、左右移動位置での長さに比べて、移動途中の長さが長くなるためである。またこのことを踏まえて、前処理装置は左または右移動位置において、ロックレバー(55)から手を離すことによって、このロックレバー(55)がバネ(60)によって引き降され、ロックレバー(55)の下端が第1のロックプレート(53)に貫通した状態で第2のロックプレート(53)の左または右ロック孔(56)(57)に嵌まり、第1のロックプレート(53)と第2のロックプレート(54)とを係合連結し、揺動伝動軸ケース(29)の伸縮を規制することにより、前処理装置の左右移動位置における長さに揺動伝動軸ケース(29)長さが固定され、それ以上伸長できなくなるため、前処理装置は左右の移動位置で位置固定される。 【0015】また、前処理装置の左右移動位置において、揺動伝動軸ケース(29)の後部伝動ケース(29a)と右引起し伝動軸ケース(32)が上記位置固定装置(52)によって連結されており、刈取部(8)全体の剛性が高められ、且つ、前処理装置の垂れ下がりが防止され、この姿勢を安定させることができると共に、揺動伝動軸(30)と右引起し伝動軸(34)とを連動連結させるベベルギヤ(48)(49)の噛合いを良くし、動力損失を小さくすることができるものである。 【0016】図11は位置固定装置の他の実施例を示すもので、この位置固定装置(52a)も前記位置固定装置(52)と同様に、揺動伝動軸ケース(29)の後部伝動ケース(29a)前端を右引起し伝動軸ケース(32)上部のギヤケース(47)に連結し、前処理装置の左右移動位置において揺動伝動軸ケース(29)の伸長を規制し、前処理装置を左右移動可能にその左右移動位置で位置固定するもので、後部伝動ケース(29a)とギヤケース(47)の連結に、後部伝動ケース(29a)側に取付ける掛け止めリング(63)を有する揺動操作レバー(64)と、ギヤケース(47)側に取付けて掛け止めリング(63)を引掛けるフック体(65)とから構成されるパッチン錠を用いており、前記位置固定装置(52)と同様の作用を得るようにしている。 【0017】刈取部(8)前部の前処理装置が左右に移動するもので、刈取部(8)後部の刈取入力軸ケース(23)より前処理装置に伝動する伝動ケース(29)を設け、この伝動ケース(29)が前処理装置の左右移動に連動して左右回動可能とし、該伝動ケース(29)前端と前処理装置との間に、前処理装置の位置固定装置(52)(52a)を設けたので、この位置固定装置(52)(52a)に土等が付着することなく、機能しなくなるのを防止し、前処理装置を適正に左右移動並びにその左右移動位置で位置固定でき、また刈取部(8)の軽量コンパクト化並びに、コスト低下を図ることができる。 【0018】また、位置固定装置(52)(52a)が伝動軸ケース(29)の伸長(伸縮)を規制する構造であるので、前処理装置の左右移動位置における支持剛性不足による垂れ下がりを防止し、姿勢を安定させ、地面との接触破損等を防止できると共に、伝動軸ケース(29)内部の伝動軸(30)と前処理装置側の伝動軸(34)を連動連結させるギヤ(48)(49)を適正に噛合せ、伝動効率を向上させることができる。 【0019】 【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、刈取部(8)前部の前処理装置が手動操作により、左右に移動可能に構成したコンバインの刈取装置において、運転台(13)に搭乗した作業者の手が届く刈取部(8)の右側上部に前処理装置の位置固定用のロックレバー(55)を配設し、かつ、前処理装置の左右移動操作用の取手(61)を設け、この取手(61)の握り部(61a)と共にロックレバー(55)の端部の握り部(55a)を握ることができるように構成し、前処理装置を左右に移動させる際には、運転台(13)から取手(61)とロックレバー(55)を一方の手で握り、ロックを解き前処理装置を左右に移動させ、前処理装置の左または右移動位置において、ロックレバー(55)から手を離すことによって、前処理装置を左右の移動位置で位置固定させるべく構成したので、運転台(13)から離れることなく、運転台(13)にいながら、片手で、位置固定用のロックの解除操作と、前処理装置の左右移動操作が一挙にでき、操作性が極めて向上した。また、左または右移動位置において、ロックレバー(55)から手を離すことによって、前処理装置を左右の移動位置で位置固定させるべく構成したので、ロック忘れがなく安全性も向上した。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成7年9月25日(1995.9.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062270 【弁理士】 【氏名又は名称】藤原 忠治
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| 【公開番号】 |
特開2000−69836(P2000−69836A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月7日(2000.3.7) |
| 【出願番号】 |
特願平11−263002 |
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