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【発明の名称】 コンバインの補助ステップ構造
【発明者】 【氏名】福田 禎彦

【氏名】藤田 綾子

【要約】 【課題】

【解決手段】走行機台1に刈取部2を昇降可能に支持し、この刈取部2の後方に運転席3と脱穀部4を並設したコンバインで、前記走行機台1の運転席3側の外側機体フレーム10を、該運転席3のデッキ部3bの下方まで延長させるとともに、機体フレーム10の延長部10aにデッキ部3bへの乗降用の補助ステップ7を形成した。また、外側機体フレーム10の延長部10aの前後と走行機台1の中側フレーム60と横フレーム61,62で連結するとともに、これら前後の横フレーム61,62を補助ステップ23で連結したコンバインの補助ステップ構造としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行装置1aを有する走行機台1に刈取部2を昇降可能に支持するとともに、該刈取部2の後方に運転席3と脱穀部4を並設したコンバインにおいて、前記走行機台1の運転席3側の外側機体フレーム10を、該運転席3のデッキ部3bの下方まで延長させるとともに、該外側機体フレーム10の延長部10aにデッキ部3bへの乗降用の補助ステップ7を形成したことを特徴とするコンバインの補助ステップ構造。
【請求項2】 外側機体フレーム10の延長部10aの前後と走行機台1の中側フレーム60と横フレーム61,62で連結するとともに、該前後の横フレーム61,62を補助ステップ7で連結してなる請求項1のコンバインの補助ステップ構造。
【請求項3】外側機体フレーム10の前部に刈取部2に設けたナローガイド23の後端を嵌挿させる請求項1又は2のコンバインの補助ステップ構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインの補助ステップの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多条刈り用の特に大型なコンバインは刈取部の全体の監視性を向上させるために、走行機台の前部に設置される運転席を右側機体フレームよりもやや内側に設置し、更に運転席の側方と走行機台の前部に形成されるコーナ部に、オペレータが運転席に乗降する際の補助ステップを、別の取付枠構造によって取付けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような従来の補助ステップを持つコンバインで圃場の植立穀稈を中割り刈取りをする場合は、運転席側に植立している穀稈が刈取部のナローガイドで後方に誘導された後、補助ステップと右側機体フレームで形成される継目等の段部に引掛かり、屈折や脱粒等の損傷を受ける等の欠点がある。
【0004】また、この補助ステップは外付け構造になるので、部品点数が多くなるとともに構造が複雑になりコスト高になる等の問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明のコンバインの補助ステップ構造は、走行装置1aを有する走行機台1に刈取部2を昇降可能に支持するとともに、刈取部2の後方に運転席3と脱穀部4を並設したコンバインにおいて、前記走行機台1の運転席3側の外側機体フレーム10を、該運転席3のデッキ部3bの下方まで延長させるとともに、機体フレーム10の延長部10aにデッキ部3bへの乗降用の補助ステップ7を形成している。
【0006】また、外側機体フレーム10の延長部10aの前後と走行機台1の中側フレーム60と横フレーム61,62で連結するとともに、該前後の横フレーム61,62を補助ステップ7で連結している。そして、外側機体フレーム10の延長部10aに刈取部2に設けたナローガイド23の後端を嵌挿支持している。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1においてAはコンバインであり、クローラ式の走行装置1aを有する本発明に係る走行機台1の前部に刈取部2を昇降可能に支持し、この刈取部2の後方右側に操縦部3aとデッキ部3b及び座席シート3c等からなる運転席3と、グレンタンク4aとを前後に列設し、これら部材の左方に脱穀部4を並載置しているとともに、運転席3の座席シート3cの下方にエンジン5を搭載している。
【0008】前記走行機台1は図2〜5に示すように、エンジン5とグレンタンク4aと脱穀部4等を安定よく剛体構造で載置できるように、太い角筒部材を使用した右側機体フレーム、即ち、外側機体フレーム10と、図示しない左側機体フレームと、前側機体フレーム11と図示しない後側機体フレームとで、平面視方形状に枠組みしている。
【0009】そして左右のクローラからなる走行装置1a上に、上記のように構成した走行機台1を支持し、運転席3のデッキ部3bと操縦部3aを上方に構成する運転席機台6を、上記方形状の走行機台1の前側機体フレーム11の右側の前方部位に、後述する構造で一体的に形成している(図3)。この構成により、運転席機台6を簡単な構造でありながら剛性を高くすることができ、また、オペレータがデッキ部3bに乗降する際に利用する補助ステップ7を前部右側に設置できるように構成している。
【0010】即ち、運転席機台6は図2〜図8に示すように、上記外側機体フレーム10を前方に向けて運転席3の前端まで真直ぐに一体的に延長して運転席右フレームである延長部10aを形成する。そしてこの延長部10aと平行してデッキ巾に運転席左フレーム60と外側機体フレーム10の延長部10aとを前側機体フレーム11から前方に向けて一体的に突設させ、そして両者の前端部を運転席前フレーム(横フレーム)61で連結して方形状の剛性枠体に構成している。
【0011】そして運転席前フレーム61の後方で、補助ステップ7の巾で横方向に延長した運転席中フレーム(横フレーム)62によって、上記運転席右フレームを構成している延長部10aと運転席左フレーム60との中途部を連結して運転席機台6の剛性をさらに向上させ(図3)、更に、上記運転席前フレーム61と運転席中フレーム62との間の機外側寄りに近接させた位置に、溶接等の固定手段で補助ステップ7で連結して運転席機台6の枠剛性をさらに高めている。
【0012】このフレームの枠形構成により、補助ステップ7を前後のフレーム61,62を利用して取付部品点数を従来のものより少なくした簡潔な構造で組立てることができる。また上記のように構成された運転席機台6上には補助ステップ7の左側寄りに上面にデッキ部3bを形成するとともに、図1及び図7に示すように、その前部寄りに操縦部3aを形成するデッキ枠体6a(図4)を立方体状の枠体に形成し、前側機体フレーム11と運転席中フレーム62及び運転席左フレーム60に支持させて一体的に構成し、このデッキ枠体6a上に後述するデッキ面構造8を設けている。
【0013】従って、補助ステップ7は外側機体フレーム10から前方に真直に延長された延長部10aの内側に平坦面に設けられ、デッキ枠体6aを介して一段と高く形成されるデッキ面構造8に対して、地上から階段状のステップを乗降し易い位置に設けており、オペレータの運転席3への乗降を極めて行ない易くすることができるものである。
【0014】なお、運転席機台6と前側機体フレーム11とで形成される前方の空間部にはエンジン5から入力されて走行装置1a等各部へ動力を伝動するトランスミッション1cを配設している(図2)。また、デッキ枠体6a内には、エンジン5やトランスミッション1c等の補器類1d(図6)等を設置しており、更に、エンジン5の側方は外側機体フレーム10に立てたエンジンカバー5a(図7)で開閉可能に覆っている。
【0015】一方、刈取部2は、引起ケース20や分草体21等を支持する刈取部フレーム22の最右側前端部にナローガイド23の先端部を支持しており、その後端部を前記外側機体フレーム10(運転席右フレーム)の延長部10aの前端部に開口している角筒内に、所定長さ嵌挿させている。以上のように、走行機台1に運転席機台6及び補助ステップ7を形成し、前方にナローガイド23を延長して設けたコンバインAは次のように動作する。
【0016】即ち、本発明のコンバインAによって中割コンバイン作業を行なうとき、ナローガイド23は、刈取部2の右側と走行機台1との間に形成される谷状の空間部を外側から覆うことができる。また、その後端部は補助ステップ7の外側の枠体を構成する前記運転席右フレームである外側機体フレーム10の延長部10a内に嵌挿させているので、ナローガイド23は外側機体フレーム10への穀稈をガイドする部材の役目をしている。従って、コンバインAの進行に伴なって外側機体フレーム10の側方に植立している穀稈を急激に傾斜させないで徐々に傾倒させる緩傾斜にすることができるから、植立穀稈が外側機体フレーム10の側方の空間部に入込むのを防止しながら機側の後方に滑らかに誘導して案内することができるから、植立穀稈の屈折や脱粒等の損傷を防止することができる等の利点がある。
【0017】次に、図6〜図9を参照して前記デッキ枠体6a上に構成されるデッキ面構造8について説明する。このデッキ面構造8は、枠部材で方形状に形成されたデッキ枠体6a(図2,3)の上部を覆う平坦状のデッキ板9を取付ネジ等の固定具で固定し、このデッキ板9の中央部に補助ステップ7側から開閉できるメンテナンス用のデッキ蓋90を基部に蝶番91によって設けている。
【0018】そして、デッキ板9はその表面に同形状のゴム等から成るマット92を載せて覆い、ゴム材等によって形成された可撓性を有する複数の止め具93でデッキ蓋90に対して着脱自在に取付けることにより、マット92の清掃を簡単に行なうことができるとともに、デッキ枠体6a内の補器類1d(図5)等のメンテナンス作業を行なう際に、デッキ蓋90の開閉を簡単に行なうことができるように構成している。
【0019】また、上記マット92は、デッキ板9側に穿設した取付孔9aとデッキ蓋90に穿設した取付孔9bとに、各対応する止め具93挿入用の取付孔92a,92b(図8)を穿設して、両者に止め具93(図9)を嵌込むことにより、デッキ蓋90を覆って固定することによって、その取付固定を簡単に行なうことができるようにしている。
【0020】なお、この際止め具93は図9に示すように、先端部中心から穿設する変曲用の溝孔93aの深さLを、外周に膨らませて設けた係止用の突起93b高さHよりも大きくすると、止め具93の挿脱の際に、この突起93bの変形を行ない易くして挿脱作業を簡単に行なうことができる。
【0021】
【発明の効果】以上に説明した本発明のコンバインの補助ステップ構造は、走行機台1の外側機体フレーム10の延長部10aを運転席3のデッキ部3bの下方まで延長させて、この延長部10aを利用して補助ステップ7を設けている。従って、外側機体フレーム10を延長した簡単な枠体構成でありながら、この延長部10aを一辺として補助ステップ7で補強された枠体構成としているので、運転席機台6に剛性を持たせることができる。また、この補助ステップ7を利用して運転席3のデッキ部3bに簡単に昇降できる。
【0022】更に、上記外側機体フレーム10の前部を、刈取部2のナローガイド23と連結させるようにしたので、コンバイン作業時における植立穀稈を外側機体フレーム10をガイド部材として緩やかに外側に向けて傾倒状態で案内しながら植立穀稈の損傷を防止することができる。なお、前記延長部10aは運転席3のデッキ蓋90の下方まで延長させて枠体構成としているので、運転席機台6の剛性と安全性を高めることができる。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成10年8月12日(1998.8.12)
【代理人】 【識別番号】100066865
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 信一 (外2名)
【公開番号】 特開2000−50722(P2000−50722A)
【公開日】 平成12年2月22日(2000.2.22)
【出願番号】 特願平10−227711