| 【発明の名称】 |
茶畝跨走型茶葉摘採機 |
| 【発明者】 |
【氏名】増田 進
【氏名】渡辺 貢次
【氏名】鈴木 由昌
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| 【要約】 |
【課題】摘採した茶葉を傷めずに一挙に大量に収容することを前提としながらも、輸送時や旋回時等における取り回しやすさを飛躍的に向上させた新規な茶畝跨走型茶葉摘採機を提供する。
【解決手段】本発明の茶葉摘採機1は、茶畝Tを跨ぐ走行機体2と、茶葉Aの摘採を行う摘採機体3と、茶葉Aを収容する収容部4と、摘採機体3から収容部4まで茶葉Aを移送する中継移送装置5とを具えて成り、中継移送装置5と収容部4との接続位置を、中継移送装置5の始端より上方に設定し、且つ中継移送装置5による移送については刈刃後方への茶葉Aの移送態様を維持したまま、収容部4まで至らせるようにし、収容部4に位置する収葉案内部7、収葉袋6を保持するステー8と、これを載置するステップ9等の部材が、摘採機前方側に格納自在に構成されることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 茶畝を跨ぐように走行する走行機体と、茶畝上面に位置するように前記走行機体に取り付けられて茶葉の摘採を行う摘採機体とを具え、この摘採機体はその後方に茶葉を収容する収容部を設けるとともに、前記摘採機体から収容部まで茶葉を移送する中継移送装置とを設けて成り、前記走行機体の進行に伴い、摘採機体によって摘採した茶葉を中継移送装置を介して収容部に送り込むようにした茶葉摘採機において、前記収容部に位置する部材が、摘採機前方側に格納自在に構成されることを特徴とする茶畝跨走型茶葉摘採機。 【請求項2】 前記中継移送装置は、前記収容部との接続位置を、中継移送装置の始端より上方に設定し、且つ中継移送装置による移送については摘採機体における刈刃後方への茶葉の移送態様を維持したまま、収容部まで至らせるようにしたことを特徴とする請求項1記載の茶畝跨走型茶葉摘採機。 【請求項3】 前記収容部は、ダクト状に形成された前記中継移送装置の上端に接続される収葉案内部と、収葉袋を収葉案内部の吐出開口に臨むように保持するステーと、収葉袋を載置するステップとを具えて成り、これらの少なくとも一部材が摘採機前方側に格納自在に構成されることを特徴とする請求項1または2記載の茶畝跨走型茶葉摘採機。 【請求項4】 前記収葉案内部は、前記中継移送装置によって上昇移送されてきた茶葉が、移送作用から開放されるように構成されるとともに、その吐出開口は、下方に向かって開口され、一方前記収葉袋は、その受け入れ口を前記収葉案内部の吐出開口に臨むように吊り下げ状態に取り付けられることを特徴とする請求項1、2または3記載の茶畝跨走型茶葉摘採機。 【請求項5】 前記収葉袋は、摘採機の幅方向にわたって並列状に複数設けられることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の茶畝跨走型茶葉摘採機。 【請求項6】 前記ステップは、その後端部が格納自在に構成されることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の茶畝跨走型茶葉摘採機。 【請求項7】 前記中継移送装置における移送駆動は、ファンによる風送によって行われ、このファンの駆動は、前記走行機体の走行駆動用の原動機によって行われることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の茶畝跨走型茶葉摘採機。 【請求項8】 前記走行機体は、クローラ等により走行する乗用式であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載の茶畝跨走型茶葉摘採機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は茶畝を跨いで走行する走行機体に、茶葉の摘採を行う摘採機体を搭載した茶葉摘採機に関するものであって、特に収穫した茶葉を傷めることなく一挙に大量の茶葉を収容可能としながらもコンパクト化を図ることによって摘採機の輸送や茶園における旋回等の取り回しが簡単に行える新規な茶畝跨走型茶葉摘採機に係るものである。 【0002】 【発明の背景】茶園における摘採作業の合理化の要請に従い、乗用型、自走型等の茶葉摘採機が種々開発されている。これらは基本的には茶畝を跨ぐように走行する走行機体に対して、茶葉を摘採する摘採機体を茶畝上面に位置するように設け、摘採した茶葉を収葉袋に移送し、収容するものである。そしてこのような茶葉摘採機においては、従来より摘採した茶葉を一挙に大量に収容できるように構成されており、その目的に合わせて茶葉の移送手法については、いずれも茶葉が刈り取られた後、移送途中で例えば側部に集約され、その後風送による上昇移送等が行われ、順次異なった移送態様の下に最終的に収葉袋に収容されていくものであった。 【0003】しかしながらこのような移送手法では、途中で移送態様を変える都度、例えば移送部分が狭められたりするため、茶葉が相互にあるいは他の移送部材に衝突したりして茶葉に傷みを生じさせていた。このようなことから本出願人は、一挙に大量の茶葉を収容可能としながらも、摘採した茶葉を傷めることがない収容構造の開発を試み、特願平10−157979号「茶畝跨走型茶葉摘採機における茶葉収容構造」の特許出願に至っている。しかしながらこのような移送手法が行える摘採機においても以下に示すような点においてまだ改善の余地が残されていた。 【0004】すなわちこの種の摘採機にあっては、摘採機体から収容部まで茶葉を移送する中継移送装置を設け、この中継移送装置の移送態様を刈刃後方から収容部に至るまでの間にわたって維持しているため、移送部分が途中で狭められることがなく、茶葉に傷みを生じさせないが、中継移送装置を設けることによって摘採機そのものがある程度大型化されることは免れ得なかった。このため例えばトラック等に摘採機を載せ摘採場所となる茶園まで輸送する場合や、茶園で一畝の摘採を終了し隣の畝への移動のために枕地等で摘採機を旋回させる場合等において小回りが利かず扱いづらい場合があり、摘採機のコンパクト化が求められていた。もちろんこのようなコンパククト化への要請は、上述したある程度の大型化を免れ得ない摘採機に限らず、通常の摘採機においても求められていた。 【0005】 【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景を認識してなされたものであって、摘採した茶葉を傷めずに一挙に大量に収容することを前提としながらも、収容部に位置する部材を摘採機前方に格納できるように構成し、これによって摘採機のコンパクト化を図り、輸送時や旋回時等における取り回しやすさを飛躍的に向上させた新規な茶畝跨走型茶葉摘採機の開発を試みたものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の茶畝跨走型茶葉摘採機は、茶畝を跨ぐように走行する走行機体と、茶畝上面に位置するように前記走行機体に取り付けられて茶葉の摘採を行う摘採機体とを具え、この摘採機体はその後方に茶葉を収容する収容部を設けるとともに、前記摘採機体から収容部まで茶葉を移送する中継移送装置とを設けて成り、前記走行機体の進行に伴い、摘採機体によって摘採した茶葉を中継移送装置を介して収容部に送り込むようにした茶葉摘採機において、前記収容部に位置する部材が、摘採機前方側に格納自在に構成されることを特徴として成るものである。この発明によれば、例えば茶葉摘採機をトラックに載せ輸送する場合や農機具小屋等へ収容する場合等において摘採機後方への張り出し寸法を短縮でき、荷台スペースや収容スペース等の有効利用が達成できる。 【0007】また請求項2記載の茶畝跨走型茶葉摘採機は、前記請求項1記載の要件に加え、前記中継移送装置は、前記収容部との接続位置を、中継移送装置の始端より上方に設定し、且つ中継移送装置による移送については摘採機体における刈刃後方への茶葉の移送態様を維持したまま、収容部まで至らせるようにしたことを特徴として成るものである。この発明によれば、ある程度の大型化を免れ得ない摘採機にあってもコンパクト化が図れる。 【0008】更にまた請求項3記載の茶畝跨走型茶葉摘採機は、前記請求項1または2記載の要件に加え、前記収容部は、ダクト状に形成された前記中継移送装置の上端に接続される収葉案内部と、収葉袋を収葉案内部の吐出開口に臨むように保持するステーと、収葉袋を載置するステップとを具えて成り、これらの少なくとも一部材が摘採機前方側に格納自在に構成されることを特徴として成るものである。この発明によれば、収容部に位置する部材を摘採機前方に格納できるため例えば茶園における枕地等での小回りが可能となり、茶葉摘採機の取り回しがより容易となる。 【0009】また請求項4記載の茶畝跨走型茶葉摘採機は、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、前記収葉案内部は、前記中継移送装置によって上昇移送されてきた茶葉が、移送作用から開放されるように構成されるとともに、その吐出開口は、下方に向かって開口され、一方前記収葉袋は、その受け入れ口を前記収葉案内部の吐出開口に臨むように吊り下げ状態に取り付けられることを特徴として成るものである。この発明によれば、中継移送装置によって移送されてきた茶葉は、収葉案内部において移送作用から開放された後、下方の収葉袋に自然落下するように収容されるため、茶葉にほとんど傷みを生じさせることがなく、また一つの収葉袋により多くの茶葉を収容し得る。 【0010】また請求項5記載の茶畝跨走型茶葉摘採機は、前記請求項1、2、3または4記載の要件に加え、前記収葉袋は、摘採機の幅方向にわたって並列状に複数設けられることを特徴として成るものである。この発明によれば、摘採した茶葉を一挙に大量に収容し得る。 【0011】また請求項6記載の茶畝跨走型茶葉摘採機は、前記請求項1、2、3、4または5記載の要件に加え、前記ステップは、その後端部が格納自在に構成されることを特徴として成るものである。この発明によれば、例えば茶園の周囲にフェンスや柵あるいは電柱等が存在した場合であってもステップの後端部を格納することによってこれらを避けることが可能であり、茶葉摘採機の取り回しやすさを飛躍的に向上させ得る。 【0012】また請求項7記載の茶畝跨走型茶葉摘採機は、前記請求項1、2、3、4、5または6記載の要件に加え、前記中継移送装置における移送駆動は、ファンによる風送によって行われ、このファンの駆動は、前記走行機体の走行駆動用の原動機によって行われることを特徴として成るものである。この発明によれば、中継移送装置のファンを走行駆動用の原動機によって駆動させるため原動機の数をトータルで減少させ得、これにより低コスト化や低騒音化が図れる。 【0013】また請求項8記載の茶畝跨走型茶葉摘採機は、前記請求項1、2、3、4、5、6または7記載の要件に加え、前記走行機体は、クローラ等により走行する乗用式であることを特徴として成るものである。この発明によれば、茶園農家の労力の軽減化が図れる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。まず本発明の茶葉摘採機1は、図1に示すように一例として茶畝T上を跨ぐように走行する走行機体2と、茶畝T上面に位置するように走行機体2に取り付けられて茶葉Aの摘採を行う摘採機体3と、この摘採機体3から離れた後方に設けられ茶葉Aを収容する収容部4と、摘採機体3から収容部4まで茶葉Aを移送する中継移送装置5とを具えて成るものである。また中継移送装置5の吐出側下方には摘採した茶葉Aを収容する収葉袋6が吊り下げ状態に取り付けられ、茶葉収容時には安定的に収容部4上に載置される。なおこの収葉袋6を茶葉Aを収容していない状態のものと、収容したものとに区別して示す場合には未収容収葉袋を6a、収容済収葉袋を6bとして区別する。またこの実施の形態では、摘採した茶葉Aを収容するものとして前記収葉袋6を適用するものであるが、このほかにも例えばコンテナ等を適用してももちろん構わない。以下各構成部について説明する。 【0015】まず走行機体2について説明する。この走行機体2は一例として図1、2に示すように茶畝Tを跨ぐように概ね門形状に形成されたフレーム部21を骨格部材とし、このフレーム部21に対し下方にクローラ22を設けるとともに、このクローラ22の上方に摘採機体3が取り付けられる。そして摘採機体3を操作するためのコントロールユニット23、クローラ22等を駆動させるためのエンジンユニット24、摘採機体3及び中継移送装置5等の昇降に関与するスライダ25やウインチ26、作業者が座る操縦者用シート27等がフレーム部21に設けられる。なおエンジンユニット24は、クローラ22のほかに中継移送装置5のファンの駆動を行うものである。またこの実施の形態では、茶葉摘採機1として操縦者用シート27を設けた乗用式のものを適用するが、この他にも例えば作業者が搭乗することなく摘採作業が行えるいわゆるレール走行式の摘採機を適用することも可能である。 【0016】次に摘採機体3について説明する。この摘採機体3は、一例として図1、2に併せて示すようにその上方に平行に二本の摘採機フレームパイプ31を配設するとともに、その下方に茶畝T上面の円弧に沿うような摘採機フレーム基板32をほぼ平行に設け、更に摘採機フレームパイプ31の片側の寄った位置に摘採機エンジン33を搭載する。そしてこの摘採機エンジン33によって一例としてバリカン刃を適用した刈刃34が駆動されるとともに、摘採機エンジン33の下方に一体的に組み付けたファンからの送風を摘採機フレーム基板32上に吹き出すための送風ダクト35を刈刃34の斜め上前方に配設する。なお刈刃34は、摘採機フレーム基板32の前方ほぼ延長上に設けられるものである。そしてこの摘採機体3における摘採機フレームパイプ31と摘採機フレーム基板32とにより区画され、摘採された茶葉Aが中継移送装置5によって上昇移送されるまでの部分を摘採作用部36とする。 【0017】次に収容部4について説明する。収容部4は、最終的に茶葉Aを収容する部分であり、収容済収葉袋6bを載置する部分である。そしてこの収容部4は、一例として図1、2に併せて示すように後述する中継移送装置5の上端に接続される収葉案内部7と、収葉袋6を収葉案内部7の吐出開口72に臨むように吊り下げ状態に保持するステー8と、実質的に収葉袋6を載置するステップ9とを具えて成るものである。 【0018】収葉案内部7は、中継移送装置5から吐き出された茶葉Aを収葉袋6に案内するためのものであり、一例として図1、2に併せて示すように概ね矩形ボックス状に形成され、中継移送装置5に接続される受入開口71と、下方に向かって形成される吐出開口72と、移送風のみを外部に逃がす通風部73とを具えて成るものである。この通風部73は実質的に開口部以外の側面部分であり、一例として図3に示すように通気孔73aがほぼ全面にわたって形成され、茶葉Aを移送してきた風のみを外部に放出し、移送風の風速や風圧を低下させ、茶葉Aのみを吐出開口72側に案内するように構成されている。 【0019】そしてこのように形成された収葉案内部7が、茶葉摘採時において一例として杆状に形成された取付部74によって中継移送装置5の上端から後方に張り出すように接続されるものである。この取付部74は、中継移送装置5に対して収葉案内部7をきざみ付きボルトや蝶ボルト等によって格納自在に構成するものであって、例えば茶葉摘採機1をトラック等に載せて輸送する場合等には、取付部74の固定を一旦解除し、収葉案内部7を摘採機前方側に格納することによって、摘採機後方への張り出し寸法を一例として650mm程度短縮させるものである。なお収葉案内部7を格納自在に構成する具体的手法については、一例として図2に併せて示すように中継移送装置5に対して収葉案内部7を回動自在に支持する蝶番74aが適用され、この蝶番74aを基端として収葉案内部7を一定角度回動させることによって格納自在に構成するものである。 【0020】また吐出開口72から収葉袋6の受け入れ口を保持するステー8までは、周囲に一例として透明なガイドシート75がカーテン状に設けられ、茶葉Aの外部への飛散を防止し確実に収葉袋6にガイドするとともに、収葉袋6内における茶葉Aの収容状態を目視できるように構成されている。 【0021】ステー8は、収葉袋6を実質的に保持する保持ステー81と、保持ステー81を摘採機の両サイドから支持する補助ステー82と、補助ステー82とステップ9を連結する連結部材83とを具えて成るものである。ステップ9は、収葉袋6を載置するとともに空の未収容収葉袋6aの取り付けや、茶葉Aを収容した収容済収葉袋6bの取り外し、あるいは収葉袋6に収容した茶葉Aの収容姿を直す際の作業台となるものであり、一例として載置台91と、走行機体2の後部に接続される接続部92と、載置台91の後方端部にスライド自在に構成される格納板93とを具えて成るものである。 【0022】なおこれらステー8やステップ9の各部材も上述した収葉案内部7と同様に茶葉摘採時においては、摘採機の後方に張り出し状態に設けられるが、格納状態においては、これらを折り畳んで摘採機前方側に収納できるように構成される。従ってステップ9と走行機体2との前記接続部92は、回動自在に構成され、これによってステップ9を、茶葉摘採時においてはほぼ水平状態、格納時においてはほぼ鉛直状態に設定するものである。 【0023】因みにこれらの組み立て態様は、一例として図4、5に示すようにほぼ鉛直状態に格納されているステップ9をその下方端を回動基端としてほぼ水平状態になるまで回動させ、次いで摘採機の両サイドに観音開き状に構成されている補助ステー82を後方に張り出すように展開する。その後双方の補助ステー82に回動自在に設けられている保持ステー81を、ほぼ水平状態となるまで回動させた後これらを接続部材82aによって概ね梯子状に接続し、一方で剛性を確保するために補助ステー82とステップ9とを連結部材83によって連結するものである。 【0024】なお接続部材82aは、保持ステー81を接続するとともに保持ステー81を摘採機の幅方向中央部で支持する作用を担うものであり、格納時には屈曲状態に設定され、組み立て展開時には伸張状態に設定される。また保持ステー81は、収葉案内部7の吐出開口72に臨むように組み立てられ、梯子状に接続された部位から複数の収葉袋6が並列状に吊り下げられる。更にこの実施の形態では、収容部4の各部材すなわち収葉案内部7、ステー8、ステップ9のすべてを摘採機前方に格納自在に構成するものであるが、茶園の環境やトラック荷台のスペース等に応じて単一部材または適宜の二部材が摘採機前方に格納自在に構成されていてももちろん構わない。 【0025】格納板93は、展開状態における載置台91の後端部分に一例として300mm程度引き出し自在に構成され、例えば茶園における枕地等で旋回を行うような場合には格納板93を載置台91に格納することによって摘採機の回転半径を小さく抑え、茶園での小回りを可能にしている。 【0026】次に中継移送装置5について説明する。中継移送装置5は、摘採機体3とともにスライダ25によって昇降自在に支持され、摘採された茶葉Aを収容部4まで移送するためのものであり、一例として図1、2に併せて示すように吹き上げファン51と、送風ダクト52と、収葉案内部7との接続口53とを具えて成るものである。吹き上げファン51は、一例として走行機体2の上部に左右二基設けられ、クローラ22の駆動源であるエンジンユニット24によって駆動され、送風ダクト52内に風を送るものである。 【0027】送風ダクト52は、摘採した茶葉Aを摘採作用部36たる刈刃34後方部から収容部4まで風送するものであり、具体的には吹き上げファン51から送り出された風が、茶葉摘採機1の側部を回り込むようにして摘採作用部36に達し、この部分で茶葉Aと合流し、合流後この茶葉Aを茶葉移送路52aを経由させて収容部4まで風送するものである。なお送風ダクト52は、一例として側傍部分が二重に構成され、摘採機体3の昇降に伴い伸縮自在に設定される。またこのため吹き上げファン51は摘採機体3の昇降にかかわらず、常時走行機体2に固定される。 【0028】茶葉移送路52aは、移送途中で茶葉Aを傷めることがないように摘採作用部36とほぼ同じ大きさの断面を有するように構成され、また収容部4に接続される接続口53側を上方に突き出すように配され、茶葉Aを上昇移送するものである。また茶葉移送路52a内面には、移送中の茶葉Aの張り付き防止あるいは移送抵抗の軽減を図るためにメッキあるいはトリテトラフッ化エチレン(商品名テフロン:デュポン社の登録商標)のコーティング等の処理が施されている。更に茶葉Aの収容状態が、操縦者用シート27に座った作業者から監視できるように茶葉移送路52aの途中に監視窓52bが設けられる。なお茶葉移送路52aには、その傾斜部上方あるいは下方に補助ファンを設けることが可能である。 【0029】接続口53は、茶葉移送路52a内を上昇移送されてきた茶葉Aの吐出口に相当する部分であり、摘採作用部36とほぼ同じ幅寸法を有するものである。そして茶葉Aは、この接続口53から収葉案内部7に移送される。なおこの実施の形態では、茶葉Aを収容部4まで移送するのに吹き上げファン51により風送する移送形態をとるが、例えばコンベヤ等により茶葉Aを上昇させる移送形態等が採り得る。 【0030】次に以上のように構成された茶葉摘採機1の作動態様について説明する。説明にあたっては収葉案内部7、ステー8、ステップ9等の収容部4を摘採機前方側に格納している状態を初期状態として説明する。 (1)初期格納状態例えば茶葉摘採機1をトラックに載せて茶園まで輸送する場合等には、トラック荷台の有効利用を図る等の目的から収容部4の各部材は、一例として図2に想像線で示すように摘採機前方側に格納され、展開状態における張り出し寸法を一例として650mm程度短縮した状態に設定されている。しかしながら例えば収葉案内部7を後方張り出し状に設けたまま摘採機をトラックに載せ、輸送できるような場合等にあっては、必ずしも収容部4すべてを摘採機前方に格納する必要はなく、適宜の部材が摘採機の前方に格納されればよい。 【0031】(2)収容部の展開(i)ステップとステーの展開実質的な摘採作業に先立ち収容部4の展開が行われる。その際まず図4(a)に示すようにほぼ鉛直状態に格納されているステップ9を接続部92を回動基端として図4(b)に示すようにほぼ水平状態になるまで回動させ、次いで観音開き状に構成されている補助ステー82を摘採機の両側部を回動基端として図5(a)に示すように後方に張り出すように展開する。その後双方の補助ステー82に回動自在に形成されていた保持ステー81を、図5(b)に示すようにほぼ水平状態となるまで回動させた後、接続部材82aを伸張させて二つの保持ステー81を概ね梯子状に接続し、一方でこれら各部材の剛性を確保するため補助ステー82とステップ9とを連結部材83によって連結する。なお保持ステー81は、収葉案内部7の吐出開口72に臨むように組み立てられると同時に、吐出開口72から保持ステー81までの周囲がガイドシート75によって覆われる状態に設定される。 【0032】(ii)収葉案内部の展開その後取付部74の固定を解除することによって摘採機前方側に格納されている収葉案内部7を、その受入開口71を中継移送装置5の接続口53にほぼ合致させる状態まで回動させ、中継移送装置5に接続する。なお収葉案内部7の展開や格納、あるいは収葉袋6に収容した茶葉Aの収容姿をステップ9上で直す場合等には適宜必要に応じて格納板93をステップ9の後方側に一例として300mm程度引き出すことが可能である。もちろんこの格納板93は茶園等での取り回しやすさを確保するため、使用される場合のみ後方に張り出させる形態が望ましい。 【0033】(3)未収容収葉袋の装着このように収容部4を展開した後収葉袋6を摘採機の保持ステー81に装着する。その際一例として六つの未収容収葉袋6aが、摘採機の幅方向にわたって並列状に取り付けられるが、収葉袋6は、必ずしも六つでなくても構わない。また収葉袋6の取り付けは一例として紐やクリップ等により固定されるが、このほかにも保持ステー81を二重に形成し収葉袋6を挟み込むようにすることも可能である。そして収葉袋6の装着作業に伴い、例えばスライダ25による摘採機体3及び中継移送装置5等の高さ設定やウインチ26による刈刃34の最下点設定等、種々の設定が行われる。 【0034】(4)茶葉摘採以上のような装着作業が終了すると、作業者が操縦者用シート27に座りエンジンユニット24を始動させ、コントロールユニット23によってクローラ22や摘採機エンジン33等を駆動させ、茶葉Aの摘採を開始する。その際茶葉Aは、図6(a)に示すように送風ダクト35から排出される風によって摘採作用部36の後方に送られ、次いで送風ダクト52を介して吹き上げファン51から吹き出された風により茶葉移送路52a内を上昇移送され、収葉案内部7を経由して収葉袋6に徐々に収容されていく。もちろん送風ダクト35から排出される風によって、茶葉Aを茶葉移送路52aの上端まで送り込むことが可能であれば、吹き上げファン51からの送風を行わない形態も採り得る。ここで茶葉移送路52aは、摘採作用部36とほぼ同じ大きさの断面を有することにより移送態様が維持されており、従って移送途中で茶葉Aが集約されることがなく、茶葉Aに傷みを生じさせることがない。また収葉案内部7の通風部73では、図6(b)に示すように茶葉Aを移送してきた風のみを通気孔73aから外部に放出することによって、ここでも茶葉Aを傷めることがなく、移送風が吐出開口72に達する部分ではその移送力を失い、図6(c)に示すように茶葉Aが収葉袋6の中にほぼ自然落下するように収容されていく。なお摘採途中において例えば収葉袋6に収容した茶葉Aが、ある部分に偏っていれば作業者が直接ガイドシート75を潜るように手を入れ、その収容姿を直すことが可能である。 【0035】(5)収容済収葉袋の取り外し収葉袋6が茶葉Aでほぼいっぱいになると一旦摘採作業を中断し、収容済収葉袋6bが取り外される。その際収葉袋6の保持が解除され、開放受け入れ口を紐や面状ファスナ等により閉鎖し、適宜の場所に収容済収葉袋6bを置く。その後次の摘採作業のために再度未収容収葉袋6aを保持ステー81に取り付ける。なおこのような収葉袋6の交換作業は摘採作業中、断続的に繰り返される。 【0036】なお本発明の特徴である、収容部4に位置する部材が摘採機前方に格納自在である構成に関しては、走行機体2全体が前後方向に長くなる場合において、より顕著に効果を発揮するものである。すなわち先の実施の形態で述べたように中継移送装置5と収容部4との接続位置を、中継移送装置5の始端より上方に設定し、且つ中継移送装置5による移送については摘採機体3における刈刃34後方への茶葉Aの移送態様を維持したまま、収容部まで至らせるように構成したときには、そのレイアウト上、走行機体2の前後長が長くなりがちであるが、このような場合に本発明は極めて有効なものである。しかしながら、一般的に摘採機等をよりコンパクト化することの要請は常に叫ばれており、従って本発明の収容部4に位置する部材が格納自在である構成は、このような実施の形態以外のタイプの摘採機においても適用し得ることは言うまでもない。 【0037】 【発明の効果】まず請求項1記載の茶畝跨走型茶葉摘採機によれば、例えば茶葉摘採機1をトラックに載せ輸送する場合や農機具小屋等へ収容する場合等において摘採機後方への張り出し寸法を短縮でき、荷台スペースや収容スペース等の有効利用が達成できる。 【0038】また請求項2記載の茶畝跨走型茶葉摘採機によれば、ある程度の大型化を免れ得ない摘採機にあってもコンパクト化が図れる。 【0039】更にまた請求項3記載の茶畝跨走型茶葉摘採機によれば、収容部4に位置する部材を摘採機前方に格納できるため例えば茶園における枕地等での小回りが可能となり、茶葉摘採機1の取り回しがより容易となる。 【0040】また請求項4記載の茶畝跨走型茶葉摘採機によれば、中継移送装置5によって移送されてきた茶葉Aは、収葉案内部7において移送作用から開放された後、収葉袋6に自然落下するように収容されるため、茶葉Aにほとんど傷みを生じさせることがなく、また一つの収葉袋6により多くの茶葉Aを収容し得る。 【0041】また請求項5記載の茶畝跨走型茶葉摘採機によれば、摘採した茶葉Aを一挙に大量に収容し得る。 【0042】また請求項6記載の茶畝跨走型茶葉摘採機によれば、例えば茶園の周囲にフェンスや柵あるいは電柱等が存在した場合であってもステップ9の後端部を格納することによってこれらを避けることが可能であり、茶葉摘採機1の取り回しやすさを飛躍的に向上させ得る。 【0043】また請求項7記載の茶畝跨走型茶葉摘採機によれば、中継移送装置5のファンを走行駆動用の原動機によって駆動させるため原動機の数をトータルで減少させ得、これにより低コスト化や低騒音化が図れる。 【0044】また請求項8記載の茶畝跨走型茶葉摘採機によれば、茶園農家の労力の軽減化が図れる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000104386 【氏名又は名称】カワサキ技研株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年8月6日(1998.8.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086438 【弁理士】 【氏名又は名称】東山 喬彦
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| 【公開番号】 |
特開2000−50719(P2000−50719A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月22日(2000.2.22) |
| 【出願番号】 |
特願平10−222667 |
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