| 【発明の名称】 |
コンバイン |
| 【発明者】 |
【氏名】富永 俊夫
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| 【要約】 |
【課題】刈取部の圃場面への突っ込みが生じた場合に、刈取部を地面から迅速に上昇させて突っ込み状態を解除させる。
【解決手段】制御手段101は、走行装置を備えた走行機体に対して昇降調節自在に備えられた刈取部が、走行機体に対する昇降調節範囲の上限位置に達していない状態で走行機体に対して上昇するように刈取部昇降手段CYを作動させたときに、昇降位置検出手段24にて刈取部の走行機体に対する昇降位置の上昇側への変化が検出されない刈取部固定状態が生じた場合には、走行装置の接地部が走行機体から離間するように機体昇降手段19を作動させる機体上昇動作を実行する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行装置を備えた走行機体に対して、刈取部が昇降調節自在に備えられ、前記刈取部を前記走行機体に対して昇降操作する刈取部昇降手段と、前記刈取部昇降手段の作動を制御する制御手段とが設けられているコンバインであって、前記刈取部の前記走行機体に対する昇降位置を検出する昇降位置検出手段と、前記走行装置の接地部を前記走行機体に対して昇降操作する機体昇降手段とが設けられ、前記制御手段は、前記刈取部が前記走行機体に対する昇降調節範囲の上限位置に達していない状態で前記走行機体に対して上昇するように前記刈取部昇降手段を作動させたときに、前記昇降位置検出手段にて前記刈取部の昇降位置の上昇側への変化が検出されない刈取部固定状態が生じた場合には、前記走行装置の接地部が前記走行機体から離間するように前記機体昇降手段を作動させる機体上昇動作を実行するように構成されているコンバイン。 【請求項2】 前記刈取部の地面に対する高さを検出する刈高さ検出手段が設けられ、前記制御手段は、前記刈高さ検出手段の検出情報に基づいて、前記刈取部の地面に対する高さが設定高さに維持されるように、前記刈取部昇降手段を作動させる刈高さ制御を実行し、且つ、その刈高さ制御の実行中において前記刈取部固定状態が生じた場合には、前記機体上昇動作を実行するように構成されている請求項1記載のコンバイン。 【請求項3】 前記刈取部の昇降を指令する手動操作式の昇降指令手段が設けられ、前記制御手段は、前記昇降指令手段の昇降指令に基づいて、前記刈取部が前記走行機体に対して昇降するように前記刈取部昇降手段を作動させる刈取昇降動作を実行し、且つ、その刈取昇降動作の実行中において前記刈取部固定状態が生じた場合には、前記機体上昇動作を実行するように構成されている請求項1又は2記載のコンバイン。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行装置を備えた走行機体に対して、刈取部が昇降調節自在に備えられ、前記刈取部を前記走行機体に対して昇降操作する刈取部昇降手段と、前記刈取部昇降手段の作動を制御する制御手段とが設けられているコンバインに関する。 【0002】 【従来の技術】上記コンバインでは、例えば特開平9‐74854号公報に示すように、クローラ式の走行装置を備えた走行機体の前部側に、圃場の植立穀稈を刈り取るための刈取部が、刈取部昇降手段としての刈取用の油圧シリンダ等にて昇降操作自在な状態で付設され、そして、地面(圃場面)からの刈取部の高さが設定された目標高さに維持されるように、上記油圧シリンダを作動させる刈高さ制御を実行したり、昇降レバー等による手動の昇降指令に基づいて油圧シリンダを作動させて、刈取部を手動で昇降操作できるようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記コンバインにおいて、例えば畦から圃場内に進入しながら刈取作業を行うようなときに、前下がり状態の機体に対して刈取部を上昇させても上昇操作範囲が不足して刈取部が圃場面に突っ込む場合があるが、この場合に、上記従来技術では、刈取部を走行機体に対して上昇するように刈取用の油圧シリンダを作動させることになるが、刈取用の油圧シリンダは刈取部を昇降させるだけの比較的弱い駆動力の油圧シリンダにて構成されているために、突っ込み状態によっては刈取部が上昇しない状態が継続して、刈取部等を損傷させるおそれがあった。 【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、上記従来技術の不具合を解消させるべく、刈取部の圃場面への突っ込みが生じた場合に、刈取部を地面から迅速に上昇させて突っ込み状態を解除させることにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1では、走行装置を備えた走行機体に対して昇降調節自在に備えられた刈取部が、走行機体に対する昇降調節範囲の上限位置に達していない状態で走行機体に対して上昇するように刈取部昇降手段を作動させたときに、昇降位置検出手段にて刈取部の走行機体に対する昇降位置の上昇側への変化が検出されない刈取部固定状態が生じた場合には、走行装置の接地部が走行機体から離間するように機体昇降手段を作動させる機体上昇動作が実行される。従って、刈取部昇降手段を作動させても刈取部が走行機体に対して上昇しないときは、機体昇降手段を作動させて機体を地面から上昇させるようにするので、刈取部が地面(圃場面)に突っ込んでいる場合に、従来技術のように、比較的弱い駆動力の油圧シリンダ等で構成された刈取部昇降手段では刈取部を上昇させることができないおそれがあるのに比べて、強い駆動力の油圧シリンダ等で構成された機体昇降手段によって機体を上昇させることによって、刈取部を地面から迅速に上昇させて上記突っ込み状態を解除させることができる。 【0006】請求項2では、請求項1において、刈取部の地面に対する高さを検出する刈高さ検出手段の検出情報に基づいて、刈取部の地面に対する高さが設定高さに維持されるように、刈取部昇降手段を作動させる刈高さ制御の実行中において前記刈取部固定状態が生じた場合には、前記機体上昇動作が実行される。従って、作業者の操作負担を軽減させるべく、刈取部の地面に対する高さを適正な刈り取りができる設定高さに自動的に維持する刈高さ制御を行いながら、その刈高さ制御中に刈取部が地面に突っ込んで、刈取部昇降手段が作動しても刈取部が上昇しない場合には、機体昇降手段による機体上昇動作によって刈取部を迅速に上昇させることができ、もって、請求項1の好適な手段が得られる。 【0007】請求項3では、請求項1又は2において、刈取部の昇降を指令する手動操作式の昇降指令手段の昇降指令に基づいて、刈取部が走行機体に対して昇降するように刈取部昇降手段を作動させる刈取昇降動作の実行中において前記刈取部固定状態が生じた場合には、前記機体上昇動作が実行される。従って、作業者が手動操作によって刈取部を走行機体に対して昇降させて適切な刈高さで刈取作業を行うことができながら、その手動の昇降動作中に刈取部が地面に突っ込んで、手動操作によって刈取部が上昇しない場合には、機体昇降手段による機体上昇動作によって刈取部を迅速に上昇させることができ、もって、請求項1又は2の好適な手段が得られる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1に示すように、左右一対のクローラ走行装置1(走行装置に相当する)、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置3、脱穀された穀粒を貯溜する穀粒タンク4、搭乗操縦部2等を備えた走行機体Vに対して、稲や麦等の植立穀稈を刈り取って脱穀装置3に供給する刈取部Aが昇降調節自在に備えられて、コンバインを構成してある。 【0009】刈取部Aは、走行機体Vの前部に横軸芯P1周りに油圧式の昇降シリンダCYによって揺動昇降自在に設けられ、上記横軸芯P1の機体箇所には、刈取部Aの揺動に伴って出力値が変化するポテンショメータ式の昇降検出センサ24が設けられている。従って、刈取部Aを走行機体Vに対して昇降操作する刈取部昇降手段が、昇降シリンダCYにて構成され、刈取部Aの走行機体Vに対する昇降位置を検出する昇降位置検出手段が、昇降検出センサ24にて構成される。 【0010】刈取部Aは、先端部に設けた分草具6、分草具6にて分草された植立穀稈を引き起こす引起し装置5、引き起こされた穀稈の株元側を切断するバリカン型の刈り刃7、刈取穀稈を徐々に横倒れ姿勢に変更しながら後方側に搬送する縦搬送装置8等にて構成されている。縦搬送装置8の搬送入口部には、刈取穀稈が存在するか否かを検出する接触式の株元センサS0が備えられている。 【0011】上記分草具6の後方側箇所に、刈取部Aの地面に対する高さを検出する刈高さ検出手段としての超音波センサS1が設けられている。この超音波センサS1は、下方側に向けて超音波を発信する発信器41と、地面にて反射された超音波を受信する受信器42とで構成され(図5参照)、発信してから受信するまでの時間を計測することで、刈取部Aの地面に対する高さを検出するように非接触式に構成されている。 【0012】左右のクローラ走行装置1の走行機体Vへの取付構造を説明する。図2及び図3に示すように、走行機体Vを構成する前後向き姿勢の主フレーム9の下方に横向きフレーム10を連結し、この横向きフレーム10で左右のトラックフレーム11を連結固定している。このトラックフレーム11の前後端夫々には駆動スプロケット12とテンションスプロケット13とが取付固定されている。各トラックフレーム11には、複数個の遊転輪体14を枢支した前後一対の可動フレーム15A,15Bが相対上下動可能に装着され、遊転輪体14群の中間位置にはトラックフレーム11に上下揺動可能に遊転輪体16が支承されている。 【0013】前後可動フレーム15A,15Bには、夫々、トラックフレーム11に上下揺動可能に枢支された前後ベルクランク17A,17Bの下端が取付けられると共に、前後ベルクランク17A,17Bが連結ロッド18で連結され、かつ、後ベルクランク17Bの上端には、クローラ走行装置1の接地部を走行機体Vに対して昇降操作する機体昇降手段としての油圧式のローリング用昇降シリンダ19が連結され、これによって、前後可動フレーム15A,15Bが同一方向に同量だけ昇降されて、左右のクローラ走行装置1の接地部を走行機体Vに対して左右各別に昇降できるように構成してある。つまり、クローラ走行装置1の接地部に対して走行機体Vの左右傾斜角を変更操作自在に構成してある。 【0014】そして、図2に示すように、左右夫々の後ベルクランク17Bの揺動動作の両端位置にリミットスイッチ20,22を設け、後ベルクランク17Bひいてはローリング用昇降シリンダ19が可動ストローク端に達しているかどうかを検出している。つまり、走行機体Vに対してクローラ走行装置1の接地部が最も離間した機体上限位置を検出する上限リミットスイッチ20と、走行機体Vに対してクローラ走行装置1の接地部が最も近接した機体下限位置を検出する下限リミットスイッチ22とが設置されている。 【0015】コンバインの動力伝動系について説明する。図4に示すように、エンジンEの駆動力がベルト伝動装置を介して無段式の車速変速装置34に伝えられ、この車速変速装置34の変速後の出力がミッションケース35を介して、クローラ走行装置1の駆動スプロケット12を回転させるべく伝動されている。又、車速変速装置34の変速後の出力は、ミッションケース35を経由した後、ワンウエイクラッチ36を介して刈取部Aに伝動されている。尚、クローラ走行装置1は、ミッションケース35の内部の図示しない前後進切り換えクラッチによって前進走行又は後進走行状態に切り換え自在に構成されている。又、エンジンEの駆動力は、脱穀クラッチ37を介して脱穀装置3に伝動され、脱穀クラッチ37には、その入り切り状態を検出する脱穀スイッチ32が付設されている。 【0016】図5に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御装置21が設けられ、この制御装置21に、前記各リミットスイッチ20,22、昇降検出センサ24、株元センサS0、超音波センサS1、脱穀スイッチ32、及び、走行機体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を検出する重力式傾斜センサー23の各検出情報が入力されている。図6に示すように、搭乗運転部2の内部の操作パネル上に、走行機体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を設定する傾斜角設定器28、水平制御の作動のオンオフを選択する水平オートスイッチ26、走行機体Vに対する刈取部Aの地面に対する高さ即ち刈取高さを設定するボリューム式の刈高さ設定器40、及び、刈取部Aの昇降を自動操作と手動操作とを切り換える自動手動選択スイッチSW3が設けられ、その各情報も制御装置21に入力されている。 【0017】又、搭乗運転部2には、上記水平制御の作動がオフのときに手動で機体Vの姿勢操作を行うための十字操作式の手動レバー31aが設けられ、その手動レバー31aの操作位置に応じて作動する水平手動スイッチ31からの操作情報が制御装置21に入力している。尚、この手動操作情報は、走行機体Vの右上操作、左上操作、全体の上げ操作、及び全体の下げ操作の各情報からなる。更に、搭乗運転部2には、刈取部Aの昇降を指令する手動操作式の昇降指令手段としての刈取昇降レバー25が設けられている。そして、この刈取昇降レバー25を中立位置から上昇位置に操作すると上昇スイッチSW1がオンし、下降位置に操作すると下降スイッチSW2がオンし、その各スイッチの検出情報も制御装置21に入力されている。一方、制御装置21からは、前記ローリング用昇降シリンダ19を作動させるための制御バルブ29に対する駆動信号、及び、前記昇降シリンダCYを作動させるための制御バルブ30に対する駆動信号が出力されている。 【0018】そして、制御装置21を利用して、前記昇降シリンダCYの作動を制御する制御手段101が構成され、この制御手段101は、前記超音波センサS1の検出情報に基づいて、刈取部Aの地面に対する高さが設定高さに維持されるように、昇降シリンダCYを作動させる刈高さ制御を実行するように構成されている。具体的には、制御装置21が、前記刈高さ設定器40を手動操作して設定される刈高さ設定値と超音波センサS1による刈高さ検出値との差異(偏差)を無くすように、刈高さ設定値が刈高さ検出値よりも大(目標高さよりも刈高さが低い状態)のときは昇降シリンダCYを上昇作動させ、刈高さ設定値が刈高さ検出値よりも小(目標高さよりも刈高さが高い状態)のときは、昇降シリンダCYを下降作動させる。 【0019】又、上記制御手段101は、前記刈取昇降レバー25の昇降指令に基づいて、刈取部Aが走行機体Vに対して昇降するように前記昇降シリンダCYを作動させる刈取昇降動作を実行するように構成されている。つまり、制御装置21が、刈取昇降レバー25の上昇操作によって上昇スイッチSW1がオンすると、昇降シリンダCYを上昇作動させ、刈取昇降レバー25の下降操作によって下降スイッチSW2がオンすると、昇降シリンダCYを下降作動させる。 【0020】さらに、上記制御手段101は、刈取部Aが走行機体Vに対する昇降調節範囲の上限位置に達していない状態で走行機体Vに対して上昇するように昇降シリンダCYを作動させたときに、前記昇降検出センサ24にて刈取部Aの昇降位置の上昇側への変化が検出されない刈取部固定状態が生じた場合には、前記クローラ走行装置1の接地部が走行機体Vから離間するように前記ローリング用昇降シリンダ19を作動させる機体上昇動作を実行するように構成されている。具体的には、制御手段101は、前記刈高さ制御の実行中において前記刈取部固定状態が生じた場合、及び、前記刈取昇降動作の実行中において前記刈取部固定状態が生じた場合に、前記機体上昇動作を実行する。尚、上記刈取部Aが走行機体Vに対する昇降調節範囲の上限位置に達している状態での前記昇降検出センサ24の検出値が予め記憶され、その記憶値と実際の検出値とを比較して、刈取部Aが走行機体Vに対する昇降調節範囲の上限位置に達しているかどうかが判断される。 【0021】又、前記制御装置21は、前記重力式傾斜センサー23の検出情報に基づいて、前記走行機体Vの左右傾斜角が設定傾斜角(前記傾斜設定器28の設定角度)になるように前記ローリング用昇降シリンダ19を作動させるローリング制御を実行する。尚、このローリング制御では、左右のクローラ走行装置1夫々の接地部を走行機体V側に接近させる状態(機体位置が極力低くなる状態)でローリング用昇降シリンダ19を作動させる。すなわち、制御装置21は、重力式傾斜センサー23の情報である走行機体Vの左右傾斜角と、傾斜設定器28による設定傾斜角との差である偏角に対する不感帯を設けて、上記偏角が不感帯内に入るようにローリング用昇降シリンダ19を作動させることによって、走行機体Vの左右傾斜角を設定傾斜角(例えば、水平状態)に維持する。この場合に、一方のクローラ走行装置1の接地部を前記偏角が不感帯内に入る方向で最も上昇した位置へ移動させ、且つ、他方のクローラ走行装置1の接地部を前記偏角が不感帯内に入る方向に移動させるようにローリング用昇降シリンダ19を作動させる。 【0022】従って、例えば、前記偏角が不感帯内に入るように走行機体Vを右に傾ける場合には、先ず右のクローラ走行装置1を下限リミット位置に向けて作動させ、下限リミットスイッチ22が作動してもまだ前記偏角が不感帯内に入らならない場合には、左のクローラ走行装置1を上限リミット位置に向けて作動させて、左右傾斜角を設定傾斜角になるように調節する。走行機体Vを左に傾ける場合には、上記の場合と左右の関係を逆にした操作を行う。 【0023】次に、刈取部A及び走行機体Vの昇降制御について図7〜図13のフローチャートに基づいて説明する。先ず、メインフロー(図7)では、水平オートスイッチ26と脱穀スイッチ32の状態を調べ、両スイッチのいずれかがオフのときは、水平手動スイッチ31の入力情報に基づく手動の姿勢変更操作を行う。一方、上記両スイッチが共にオンのときは、前記水平制御を行い、次に、前記自動手動切換スイッチSW3の情報に基づいて、自動の前記刈高さ制御と、手動操作による前記刈取昇降動作とを切り換えて実行する。 【0024】刈高さ制御(図8)では、設定器40による刈高設定値と、超音波センサS1による刈高検出値との差である刈高偏差(刈高設定値−刈高検出値)を求め、刈高偏差が(+)のときは刈取部Aを上昇させる一方、刈高偏差が(−)のときは刈取部Aを下降させ、不感帯内のときは昇降操作を停止するように、昇降シリンダCYを駆動する。次に、上昇操作中のときは、刈取部Aの昇降位置が上昇側に変化しているか否かを調べ、上昇操作中にもかかわらず刈取部Aの昇降位置の上昇側への変化がない場合には、左右のローリング用昇降シリンダ19を上昇作動させて機体を上昇操作する。 【0025】手動操作による刈取昇降動作(図9)では、上昇スイッチSW1がオン状態のときは、昇降シリンダCYを上昇作動させ、下降スイッチSW2がオン状態のときは、昇降シリンダCYを下降作動させ、両スイッチSW1,SW2が共にオフ状態のときは、昇降シリンダCYの作動を停止させる。次に、上昇操作中のときは、刈取部Aの昇降位置が上昇側に変化しているか否かを調べ、上昇操作中にもかかわらず刈取部Aの昇降位置の上昇側への変化がない場合には、左右のローリング用昇降シリンダ19を上昇作動させて機体を上昇操作する。 【0026】水平制御(図10)では、傾斜角設定器28による設定角度の入力、重力式傾斜センサ23による左右傾斜角の検出とを行い、その設定角度と検出角度の差つまり偏角 (+の場合には走行機体Vを右に傾け、−の場合には走行機体Vを左に傾けることによって、偏角を小さくすることができるとする) を算出する。そして、偏角の大きさ及び符号(+),(−)によって走行機体Vを右に傾けるか左に傾けるかを判断して、各フローc,d,eを実行する。 【0027】偏角が不感帯内でなく且つ(+)の場合のフローc(図11)では、走行機体Vを右に傾ける必要があるので、右下限リミットスイッチ22がオンしていない場合は右ローリング用昇降シリンダ19を収縮させる。そして、右下限リミットスイッチ22がオンしたならば(つまり、右の走行装置1が走行機体Vに対して最も上昇した位置にセット)、左の走行装置1を設定角度になるように昇降作動させる。この場合に左下限リミットスイッチ22がオンしている場合、及び左下限リミットスイッチ22と左上限リミットスイッチ20が共にオフの場合には左ローリング用昇降シリンダ19を伸長させる。この左ローリング用昇降シリンダ19の作動によって偏角が不感帯内になる前に左上限リミットスイッチ20がオンしたときは、左ローリング用昇降シリンダ19の作動を停止させる。 【0028】偏角が不感帯内でなく且つ(−)の場合のフローd(図12)では、走行機体Vを左に傾ける必要があり、上記フローcと左右が逆の作動を行う。偏角が不感帯内にある場合のフローe(図13)では、左右のローリング用昇降シリンダ19,19を収縮作動させて左右何れかの下限リミットスイッチ22,22がオンすれば、左右の昇降シリンダ19,19の作動を停止させる。 【0029】〔別実施形態〕上記実施形態では、制御手段101は、刈高さ検出手段24の情報に基づく刈高さ制御や、手動の昇降指令手段25の指令情報に基づく刈取昇降動作の実行中において、前記刈取部固定状態が生じた場合に、機体昇降手段19による機体上昇動作を実行するようにしたが、刈高さ制御や刈取昇降動作以外で、刈取部固定状態が生じた場合にも、機体上昇動作を実行するようにしてもよい。 【0030】上記実施形態では、走行装置を、左右一対のクローラ走行装置1で構成したが、これに限るものではなく、例えば、単一の走行装置でもよく、又、クローラ式ではなく車輪式の走行装置でもよい。 【0031】上記実施形態では、刈取部昇降手段を、油圧式の昇降シリンダCYにて構成したが、これに限るものではなく、電動モータ等にて構成してもよい。 【0032】上記実施形態では、機体昇降手段を、左右一対のクローラ走行装置1の接地部に対して走行機体Vを左右各別に昇降させる油圧式の昇降シリンダ19にて構成したが、これに限るものではなく、例えば単一の走行装置によって支持される走行機体Vを昇降操作する単一の油圧シリンダでもよい。 【0033】上記実施形態では、昇降位置検出手段を、ポテンショメータ式の昇降検出センサ24にて構成したが、これに限るものではなく、他の種々の検出センサーが使用できる。 【0034】上記実施形態では、刈高さ検出手段を非接触式の超音波センサS1にて構成したが、これに限るものではなく、例えば接触式の高さ検出センサーでもよい。 【0035】上記実施形態では、手動操作式の昇降指令手段を、刈取昇降レバー25にて構成したが、これに限るものではなく、例えば上昇と下降を各別に指令する押しボタン式のスイッチ等でもよい。 【0036】上記実施形態では、コンバインを自脱型のコンバインにて構成したが、これ以外に、全稈投入式の普通型コンバイン等でもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年6月19日(1998.6.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−4633(P2000−4633A) |
| 【公開日】 |
平成12年1月11日(2000.1.11) |
| 【出願番号】 |
特願平10−172604 |
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