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【発明の名称】 根茎収穫機
【発明者】 【氏名】寺元 省二

【氏名】松井 幹夫

【氏名】山本 義隆

【氏名】渡邊 章人

【要約】 【課題】玉葱w等を的確に抜き取って畝面U上に正確な特定向きの横倒れ姿勢に整列させることができ、この後に行われる数個づつの束ね処理を能率的に行えるようにする。また整列される玉葱w等に着地の際の打傷や擦り傷を生じさせない。

【解決手段】走行車輪26、26及びゲイジ輪29で機体が一定高さに支持された状態の下で、畝面Uに植生する根茎作物wを走行中に順次に抜き上げ、その処理工程の最終段階で、この作物を整列用搬送装置15により畝面Uへ向け斜め下方へ搬送し、その搬送終端から特定向きの横倒れ姿勢で順次に落下させるものとした根茎収穫機において、前記整列用搬送装置15の搬送終端bの高さを変更調整自在となす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行車輪及びゲイジ輪により機体が一定高さに支持され、機体の走行中に畝面に植生する根茎作物を順次に抜き上げ、その処理工程の最終段階で、前記作物を整列用搬送装置により畝面へ向け斜め下方へ搬送し、その搬送終端から特定向きの横倒れ姿勢で順次に落下させるものとした根茎収穫機において、前記整列用搬送装置の搬送終端の高さを変更調整自在となしたことを特徴とする根茎収穫機。
【請求項2】 整列用搬送装置をこれの一端部に設けられた横向き入力軸廻りの揺動変位自在となし、一方ではこの搬送装置の他端部寄り個所を機体の固定部から伸縮変形可能に延出させた位置保持手段に支持させ、この位置保持手段の伸縮変形操作により整列用搬送装置の搬送終端の高さが変更される構成としたことを特徴とする請求項1記載の根茎収穫機。
【請求項3】 整列用搬送装置が、前記横向き入力軸に固定された縦向きの第一案内車と前記他端部に弾力に抗して第一案内車側へ変位可能に装設された縦向きの第二案内車とを備えると共にこれら案内車に無端状の搬送ベルトを掛け回し、且つ、この搬送ベルトの下側張り部の下部近傍に装置フレームと同体に変位される挟持案内杆を設け、さらに第一案内車近傍の搬送ベルトの下側張り部をこれの内方から外方へ押圧するものとした中間案内車を位置調整可能に設けた構成であることを特徴とする請求項2記載の根茎収穫機。
【請求項4】 根茎作物の搬送経路のうち整列用搬送装置の直前部分に、根茎作物の茎葉部を整列用搬送装置の搬送始端に供給するまで支持するものとした支持案内杆を、前記挟持案内杆と連続するように且つ整列用搬送装置の揺動方向と関連した向きへの位置調整可能なように設けたことを特徴とする請求項3記載の根茎収穫機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、玉葱等の根茎収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】走行車輪及びゲイジ輪により機体が一定高さに支持され、機体の走行中に畝面に植生する玉葱を順次に抜き上げ、その処理工程の最終段階で、この玉葱を整列用搬送装置により畝面へ向けて斜め下方へ搬送し、その搬送終端から特定向きの横倒れ姿勢で順次に落下させるように作動するものとした根茎収穫機は存在している。
【0003】この種の収穫機では、上記整列用搬送装置は機体の一定位置に固定されており、従って、走行車輪やゲイジ輪の上下操作により機体の高さが変位されると、整列用搬送装置も機体と同体に変位するものとなる。
【0004】また機体の走行中に整列用搬送装置の搬送終端から順次に落下される玉葱は玉葱の収穫された直後の畝面上に特定向きの横倒れ姿勢となされて整列されるものとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の収穫機においては、収穫中の機体の高さが玉葱の抜取りにとって最適に設定されていても、整列用搬送装置にとっては必ずしも最適となっておらず、高すぎたり或いは低すぎたりすることがある。
【0006】しかして、機体が高すぎる場合は、整列用搬送装置から落下された玉葱が落下中に姿勢変更して正確な特定向きで着地するものとならず、その正確な横倒れ姿勢の整列が得られなかったり、また落下した玉葱が激しく地面に衝突して傷物となることがある。
【0007】逆に、低すぎる場合は、玉葱が整列用搬送装置で搬送されているときに玉部が地面に接して、その搬送終端から離れるときの玉葱の向きが乱されるものとなり、先と同様に、その正確な横倒れ姿勢の整列が得られないことがある。本発明は、このような問題点に対処し得るものとした根茎収穫機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明では、走行車輪及びゲイジ輪により機体が一定高さに支持され、機体の走行中に畝面に植生する根茎作物を順次に抜き上げ、その処理工程の最終段階で、この作物を整列用搬送装置により畝面へ向け斜め下方へ搬送し、その搬送終端から特定向きの横倒れ姿勢で順次に落下させるものとした根茎収穫機において、前記整列用搬送装置の搬送終端の高さを変更調整自在となすのである。
【0009】機体は走行車輪やゲイジ輪の上下操作により玉葱等の抜取りに最適な高さとなされる。この最適高さの下で、整列用搬送装置の搬送終端の高さがこの装置による玉葱等の整列処理にとって最適となるように調整される。これにより、玉葱等の最適な抜取り処理と、抜取られた玉葱等の畝面上への最適な整列処理とが同時に行われるものとなる。
【0010】上記発明は次のように具体化する。即ち、整列用搬送装置をこれの一端部に設けられた横向き入力軸廻りの揺動変位自在となし、一方ではこの搬送装置の他端部寄り個所を機体の固定部から伸縮変形可能に延出させた位置保持手段に支持させ、この位置保持手段の伸縮変形操作により整列用搬送装置の搬送終端の高さが変更される構成となす。このようにすれば、従来の整列用搬送装置を大きく改変しないで済むため、構造が簡易且つ安価なものとなる。
【0011】また、上記整列用搬送装置は次のようになすのがよいのであって、即ち、前記横向き入力軸に固定された縦向きの第一案内車と、前記他端部に弾力に抗して第一案内車側へ変位可能に装設された縦向きの第二案内車とを備えると共にこれら案内車に無端状の搬送ベルトを掛け回し、且つ、この搬送ベルトの下側張り部の下部近傍に装置フレームと同体に変位される挟持案内杆を設け、さらに第一案内車近傍の搬送ベルトの下側張り部をこれの内方から外方へ押圧するものとした中間案内車を位置調整可能に設けた構成となす。
【0012】このようにすれば、整列用搬送装置を横向き入力軸廻りの任意位置に揺動させても、中間案内車の位置を調整することにより、搬送ベルトの下側張り部と挟持案内杆との間に形成される挟持搬送経路の搬送始端と、この搬送始端に玉葱等を供給するための搬送路との位置ずれが修正されるものとなる。
【0013】さらに、根茎作物の搬送経路のうち整列用搬送装置の直前部分に、根茎作物の茎葉部を整列用搬送装置の搬送始端に供給するまで支持するものとした支持案内杆を、前記挟持案内杆と連続するように且つ整列用搬送装置の揺動方向と関連した向きへの位置調整可能なように設ける。
【0014】このようにすれば、整列用搬送装置の位置調整により挟持案内杆の位置が変化しても、支持案内杆はその位置を調整されて前記挟持案内杆と連続した状態を保持できるものとなり、玉葱等は支持案内杆に支持されて整列用搬送装置へ円滑に供給されるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を説明する。図1は本発明に係る収穫機の平面図、図2は前記収穫機の正面図、図3は前記収穫機の右側面図、図4は前記収穫機の左側面図、図5は前記収穫機の側面視作動説明図、図6は前記収穫機の動力伝達系統説明図、図7は前記収穫機の一部を示す平面図、図8は前記収穫機の一部を示す後面図、図9は前記収穫機の一部を示す斜視図、図10は前記収穫機の一部を示す断面図である。
【0016】図1〜図4において、1は機体の最前部に左右方向の一定間隔毎に設けた縦回し形の分草引起こし装置である。この引起こし装置1は、機体の進行中、図5に示す斜め上方f1へ移動される係止突起1aにより玉葱などの作物wの茎葉部w1を掻き分けて引き起こすようにしてある。
【0017】各分草引起こし装置1の先端からは分草棒2が斜め前方下向きへ延出させてある。この分草棒2は機体の進行中、作物wの茎葉部w1を掻き分けるものである。
【0018】3は左右一対の掻込み要部4、4からなる掻込み装置で、各掻込み要部4の係止突起4aを掻込み装置3の先端部外方から中央個所へ向けて周回移動させ、続いて斜め上方へ移動させることにより、引起こし装置1の引き起こした茎葉部w1を掻込み装置3の下部中央へ掻き込んで図5に示す斜め上方f2へ押し上げるものとなしてある。
【0019】5は左右一対の引抜き搬送要部6、6からなる引抜き搬送装置である。各引抜き搬送要部6は図6に示す複数のプーリ6a、6bに引抜き搬送ベルト7を掛け回して形成したものである。これら要部6、6の搬送ベルト7、7は対向させて配置し、ベルト7、7間を引き抜き搬送経路kとなす。
【0020】この引抜き搬送装置5は、掻込み装置3の掻き込んだ茎葉部w1の比較的上部を引抜き搬送経路kの搬送始端に受け取り、続いて引抜き搬送装置5で挟持して図5に示す斜め上方f3へ搬送し、この搬送過程で、この引抜き搬送装置5の下方に位置した図2等に示す掘起こし刃8、8が掘り起した畝面Uの作物wを土中から引き抜くようにしてある。
【0021】引抜き搬送ベルト7、7の下方には図3等に示すように下部搬送装置9が設けてある。この下部搬送装置9は図7に示すように左右一対の下部搬送要部10、10からなり、これの前後傾斜は引抜き搬送装置5のそれよりも緩やかにしてある。各下部搬送要部10は板フレーム101を介して設けられた前後一対の端部プーリ11、12に下部搬送ベルト13を掛け回して形成する。このさい、一対の下部搬送ベルト13、13は対向させ、これらベルト13、13間を茎葉部w1の下部の搬送経路k1となす。
【0022】図5等に示すように引抜き搬送装置5と下部搬送装置9の間には切断装置14が設けてあり、この切断装置14は出力軸に円盤形の回転切り刃140を固定したものとなしてある。この切断装置14は固定高さ位置を変更させ得るように装設するのであって、具体的には引抜き搬送装置5の下部近傍に沿って位置変更調整自在となしてある。
【0023】図4及び図5等に示すように引抜き搬送装置5の下方で、しかも下部搬送装置9に後続する位置には整列用搬送装置15が設けてある。この整列用搬送装置15は次のようになしてある。
【0024】即ち、図7及ぶ図8に示すように、下部搬送装置9と同体に固定された伝動ケース151を備えている。そして、この伝動ケース151から延出された横向き入力軸152に概ね縦向きの第一プーリ16が固定してある。
【0025】一方では、図9に示すように横向き入力軸152にこれの廻りへ揺動自在となされた装置フレーム153が装着してあり、この装置フレーム153の自由端部には、図示しないスプリングの弾力に抗して第一プーリ16側へ変位可能となされた概ね縦向きの第二プーリ17が軸着してある。そして、これらプーリ16、17に無端状の搬送ベルト18が掛け回してある。
【0026】また二つのプーリ16、17の間となる装置フレーム153部分からは特定方向への位置変更可能に支持アーム154が延出させてあり、この支持アーム154の先部に搬送ベルト18を内方から外方へ押圧するための中間プーリ155が軸着してある。そして搬送ベルト18は横向き入力軸152が回転されることで、その下側張り部18aが後方の下向きf4へ移動するものとなしてある。
【0027】前記下側張り部18aの下部近傍にはこの張り部18aを左右から挟むように二本の挟持案内杆23a、23bが配置してある。これら挟持案内杆23a、23bの各々は第一プーリ16側の端部を前下がり状に湾曲されると共にその下側周面を二本の支持杆156、156で支持されている。このさい、二本の支持杆156、156は図10に示すように装置フレーム153から横向きへ延出させ、続いて下向きへ湾曲させてその先端部を二本の挟持案内杆23a、23bの下側に導くようになす。
【0028】図4及び図9において、157は上記整列用搬送装置15を固定状に支持するための位置保持手段である。この位置保持手段157は、装置フレーム153の第二プーリ17側個所から斜上向きへ延出された突出片aと、この突出片aと長孔b1を介してボルト158結合させた中間片bと、機体の固定部である横向きフレーム159(図1及び図2等参照)から斜め下向きへ延出させ且つ前記中間片bとボルト160結合させた支持片cとからなっている。
【0029】図3、図4及び図5に示すように、整列用搬送装置15と下部搬送装置9との前後間には横倒し継送装置Yが設けてある。この横倒し継送装置Yは、図7及び図8等に示すように下部搬送装置9の後部左側のプーリ12と同体の回転中心軸20にスターホイール21を固定すると共に、下部搬送装置9の後部左側のプーリ12の下方に回転中心軸20廻りへ自在に回転される案内ローラ22を設けた構成となしてある。
【0030】図7及び図8等において、231a、231bは一方の下部搬送要部10の板フレーム101に前後方向の位置調整自在にボルト161止めした二本の支持案内杆である。これら支持案内杆231a、231bは案内ローラ22とプーリ12の間となる高さ個所に下部搬送装置9の搬送経路k1と関連して配置すると共に、前記挟持案内杆23a、23bの前端部と重合させて連続させた関係となしてある。
【0031】図1〜図4において、25は伝動ケース252等と同体に固定されたエンジン、26及び26は機体に伝動ケース252廻りの上下調整可能に装着されていて機体全体を支持し得るものとした走行車輪、図3中の27は引抜き搬送装置5にエンジン25の回転を伝達するための駆動軸28を支持した軸受部、29は機体の前部を適当高さに保持するためのゲイジ輪、30はゲイジ輪29を機体に対し上下変位させるための回転操作ハンドル、31は操縦ハンドル、32は左側の引き抜き搬送要部6の上端内方から円弧方向の外側へ移送可能とした茎葉排出装置、33は後述のクランク33aを介して前後移動されるもので掘起こし刃8を支点34廻りへ振動させるための連結棒である。
【0032】上記エンジン25の動力伝達系統は次のように構成してある。即ち、図6に示すように、エンジン25の回転を剛性伝動部材を介してミッションケース251内に伝達させ、次にミッションケース251から左右へ張り出させた伝動ケース252及びファイナルケース253を経て走行車輪26に伝達させる。
【0033】ミッションケース251の前部には前後方向の伝動ケース254を設け、この伝動ケース254内の作業出力軸255とミッションケース251内の剛性伝動系統とを作業クラッチ256を介して結合させる。伝動ケース254には横向きの駆動ケース257を連設し、この駆動ケース257内の横向き駆動軸258と、作業出力軸255とをベベルギヤ259を介して連動連結させる。
【0034】横向き駆動軸258の左右各端部にはクランク33aを形成する。また横向き駆動軸258の中央にはウオーム260を設け、これに噛み合わさせたウオームホイール261を介して横向き駆動軸258と引抜き搬送駆動軸28とを連動連結させる。
【0035】この駆動軸28は各引抜き搬送要部6、6(図1)の後方のプーリ6aにチェーン伝動機構等を介して結合させ、またプーリ6aの回転を搬送ベルト7を介して伝達されるものとした前側のプーリ6bの回転中心軸263を、掻込み装置3と下部搬送装置9の前側のプーリ11とに連動連結させる。
【0036】横向き駆動ケース257の右端部からは前向き伝動筒264を延出させ、この伝動筒264内の前向き駆動軸265と横向き駆動軸258をベベルギヤ266を介して結合させ、また前向き駆動軸265と、引起こし装置1を回転させるための上部スプロケット軸267とをベベルギヤ268を介して結合させる。
【0037】また横向き駆動ケース257の最右端には切断装置用伝動ケース269を固定状に設け、この伝動ケース269の前端部の内方側の側面と切断装置14とを伝動筒270で結合させ、伝動ケース269及び伝動筒270内の後述する伝動部材を介して、横向き駆動軸258と切断装置14の回転入力軸とを連動連結させる。
【0038】上記伝動ケース269内の伝動構造は次のようになしてある。即ち、伝動ケース269の後端部に、横向き駆動軸258とベベルギヤ266aを介して結合されるスプロケット軸271を設け、一方では伝動ケース269の前端部にスプロケット軸272を設ける。各スプロケット軸271、272に固定したスプロケット273、274間に無端状のチェーン275を掛け回す。
【0039】また上記伝動筒270内の伝動構造は次のようになしてある。即ち、スプロケット軸272と、切断装置14の回転入力軸の各々に自在継ぎ手279、280の一端部を結合させ、この自在継ぎ手279、280の他端部間を剛性伝動軸281で結合する。このさい、剛性伝動軸281は図示しないスプライン嵌合等による伸縮自在となす。
【0040】また伝動筒270は両端に撓曲自在管を配することにより自在継ぎ手279、280の位置で折れ曲がり可能となしてある。
【0041】次に、上記のように構成した収穫機で玉葱wを収穫する際の作動を説明する。図1〜図4に示すように機体を畝面の長手方向に沿わせて左右の走行車輪26、26を畝面U左右の溝内に位置させる。
【0042】この状態の下で、機体全体の高さが畝面Uに対し適当でないと判断したときは、走行車輪26及びファイナルケース253を伝動ケース252廻りへ適当量だけ上方又は下方揺動させて固定させる。
【0043】次に回転操作ハンドル30を必要に応じ操作してゲイジ輪29を上方又は下方へ変位させ、分草引起こし装置1、掻込み装置3及び引抜き搬送装置5を玉葱wの引抜き処理に最適な高さとする。これにより、機体は走行車輪26、26とゲイジ輪29で一定高さに安定的に支持された状態となる。
【0044】この後、整列用搬送装置15の搬送終端p1(図4参照)の高さhが適当であるか否か判断する。これが適当でないときは、位置保持手段157のボルト158、160を操作して位置保持手段157を伸縮変形させる。これにより整列用搬送装置15は横向き入力軸152廻りへ変位するのであり、その搬送終端p1の高さが畝面Uから凡そ10cm程度となった位置でボルト158、160を締結して整列用搬送装置15の位置を固定させる。
【0045】この際、整列用搬送装置15の搬送終端p1が大きく上方へ変位されると、その搬送始端p2(図9参照)が下部搬送装置9の後端から離れ過ぎるようになるが、このような場合は支持アーム154の位置を調整することにより中間プーリ155を前下方へ変位させると共に、支持案内杆231a、231bを適当に後方へ変位させるように位置調整する。
【0046】逆に整列用搬送装置15の搬送終端p1が大きく下方へ変位されると、その搬送始端p1が下部搬送装置9の後端に近づき過ぎるようになるが、このような場合は支持アーム154の位置を調整することにより中間プーリ155を後上方へ変位させると共に、支持案内杆231a、231bを適当に前方へ変位させるように位置調整する。
【0047】これらの準備が整った後に、各部を作動状態として機体を走行させる。これにより、掘起こし刃8、8は畝面Uを適当深さで掘り起こすと共に、引抜き搬送装置5は茎葉部w1の比較的上部を挟持して玉葱wを引き抜き、後方の斜め上方f3へ搬送する。
【0048】このように搬送される玉葱wは茎葉部w1の下部を下部搬送装置9の搬送始端に供給され、この後は下部搬送ベルト13、13がこの茎葉部w1の下部を挟持し、ほぼ水平向きの後方へ搬送する。
【0049】引抜き搬送装置5と下部搬送装置9による搬送中、引抜き搬送装置5は茎葉部w1を上方へ引張し、この一方では下部搬送装置9が下部搬送ベルト13、13を介して根側重量部である玉部w2を係止してその上昇を阻止する。従って、下部搬送ベルト13、13は茎葉部w1の首部を挟持しつつ後方へ移動させ、また引抜き搬送装置5は下部搬送装置9との間に位置した茎葉部w1に引上げ力を付与してこれを緊張状態となす。
【0050】こうして下部搬送装置9等による茎葉部w1の搬送が進行すると、この搬送過程で、切断装置14の切り刃145が茎葉部w1を一定高さ位置で切り離すのであり、このように処理された玉葱wはやがて横倒し継送装置Yに達する。
【0051】この継送装置Yに達した茎葉部w1は下部搬送装置9の搬送終点に達する前に図7に示す左側の下部搬送ベルト13若しくは支持案内杆23a、23bと、整列用搬送装置15の搬送ベルト18とで挟持されて後方へ搬送され、この搬送過程において茎葉部w1にスターホイール21による係止搬送作用が及ぶと共に玉部w2に案内ローラ22(図8参照)による案内作用が及ぶものとなる。この際、茎葉部w1はスターホイール21の外周の円弧に沿って左側後方へ移動され、一方、玉部w2は案内ローラ22の周面に接して後方へ円滑に移動されるため、玉葱wは確実に横倒し姿勢となされる。
【0052】こうして横倒しされた茎葉部w1が整列用搬送装置15の搬送始端p2において搬送ベルト18と挟持案内杆23a、23bとで挟持された後は、搬送ベルト18が茎葉部w1を図10に示すように挟持案内杆23a、23bの上側周面に上方から押さえて特定向きの横倒れ姿勢に保持したまま、後方の斜め下方f4へ搬送するのである。この搬送中、茎葉部w1は二本の支持棒156、156の湾曲された個所の内方を大きな抵抗を受けることなく移動する。この際、長い支持棒156、156は挟持案内杆23a、23bの上下方向の弾性変位を容易となし、茎葉部w1径の大小に拘わらず、搬送ベルト18と挟持案内杆23a、23bとの挟持搬送を的確に行わせるものとなる。
【0053】こうして玉部w2が整列用搬送装置15の搬送終端に達したとき、整列用搬送装置は茎葉部w1を解放し、玉葱wは畝面U上に落下する。この際、玉部w2の落下距離は極めて小さいため、茎葉部w1は整列用搬送装置15で保持された姿勢を変化されることなく畝面Uに達する。
【0054】このような作動は機体の進行中に引き抜かれた各玉葱wについて連続的に行われるのであり、従って収穫された玉葱wは機体の走行跡の畝面U上に正確な特定向きの横倒れ姿勢となって整列される。
【0055】また切断装置14で切り離された茎葉部w1の先部は、引抜き搬送装置5によりさらに上方へ搬送された後、茎葉排出装置32により横方へ搬送され、機体側方へ落下される。
【0056】
【発明の効果】上記した本発明によれば、玉葱等の抜取り処理にとって最適となる機体高さの下で整列用搬送装置の搬送終端の高さを最適状態となすことが可能となり、これにより、玉葱等を的確に抜き取って畝面上に特定向きの横倒れ姿勢に整列させることができ、この後に行われる数個づつの束ね処理を能率的に行えるようにするものであり、また整列される玉葱等に着地の際の打傷や擦り傷を生じさせないものとなる。
【0057】請求項2に記載のものによれば、従来の機構を大きく変化させないで済むものであり、構造が簡易且つ安価となる。
【0058】請求項3に記載のものによれば、従来の機構を大きく変化させないで済むほか次のような利点を有する。即ち、整列用搬送装置の位置を変化させても、これの搬送始端の位置ずれを中間案内車の位置調整により修正することができ、従って整列用搬送装置はその位置の如何に拘わらず玉葱等を前行程から円滑に供給され受け取ることができるようになる。
【0059】請求項4に記載のものによれば、抜き取った玉葱等が整列用搬送装置の搬送始端にその揺動位置の如何に拘わらず円滑に供給されるものとなる。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成10年6月19日(1998.6.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−4623(P2000−4623A)
【公開日】 平成12年1月11日(2000.1.11)
【出願番号】 特願平10−189854