| 【発明の名称】 |
乗用田植機の機体フレーム構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】西 陽一朗
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| 【要約】 |
【課題】従来技術では、乗用田植機におけるチェーンケースは、後輪を支持するためのものであり、機体フレームは、別途部材で構成されていたので、車体総重量が増し、生産コストも高くなった。
【解決手段】ミッションケース6の後部の左右両側面に一対のチェーンケース31・31を配設し、該チェーンケースの上側を上方に延出して側面視略三角形に形成するとともに、該左右のチェーンケースを連結部材である連結パイプ33・39で連結し、機体フレームの一部を構成し、また、前記チェーンケースの後部に、植付部の昇降リンク機構の支持部を構成し、前記チェーンケースの上部に操作レバーの支持部およびステップ受部を構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 乗用田植機において、ミッションケースの後部の左右両側面に一対のチェーンケースを配設し、該チェーンケースの上側を上方に延出して側面視略三角形に形成するとともに、該左右のチェーンケースを連結部材で連結し、機体フレームの一部を構成したことを特徴とする乗用田植機の機体フレーム構造。 【請求項2】 前記チェーンケースの後部に、植付部の昇降リンク機構の支持部を構成し、前記チェーンケースの上部に操作レバーの支持部およびステップ受部を構成したことを特徴とする請求項1記載の乗用田植機の機体フレーム構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乗用田植機におけるチェーンケースを利用した機体フレームの構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の乗用田植機においては、機体前部にエンジンを配置し、該エンジンの後部にミッションケースを配置し、該ミッションケースの後部両側に略楕円形のチェーンケースの前部を固設し、該チェーンケースの後下部に後輪を支持する構成としていた。また、該ミッションケースの後部と前記チェーンケースの間には、機体フレームを配置し、ミッションケースの前部からはエンジンフレームを前方へ延設し、該エンジンフレームと機体フレームの左右両側に略水平方向にパイプフレームを配置してステップや機体カバーを載置固定していた。また、前記機体フレームの後部に植付部を装着するための昇降リンク機構を取り付けていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来技術では、乗用田植機におけるチェーンケースは、形状も大きく高価であり、また該チェーンケースと機体を支持するリンクフレームは、別部材で構成されていたので、総重量が増す。また、該チェーンケースおよびリンクフレームをそれぞれ生産加工することは、部品点数、組立工数が増え、生産コストも高くなる。 【0004】本発明は、前記の点を鑑み、リンクフレームをなくして、チェーンケースを機体フレームに利用して軽量化を図った構造を提供することを課題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】以上が本発明の解決する課題であり、次に課題を解決するための手段を説明する。即ち、乗用田植機において、ミッションケースの後部の左右両側面に一対のチェーンケースを配設し、該チェーンケースの上側を上方に延出して側面視略三角形に形成するとともに、該左右のチェーンケースを連結部材で連結し、機体フレームの一部を構成した。また、前記チェーンケースの後部に、植付部の昇降リンク機構の支持部を構成し、前記チェーンケースの上部に操作レバーの支持部およびステップ受部を構成した。 【0006】 〔発明の詳細な説明〕以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を基に説明する。図1は、本発明にかかる乗用田植機の全体を示す概略側面図、図2は、本発明にかかる乗用田植機の全体におけるチェーンケースの配設位置を示す概略側面図、図3は、チェーンケースの全体斜視図、図4は、車体カバーをはずした乗用田植機を示す概略平面図である。図5は、乗用田植機の植付部を示す側面図、図6は、植付部の植付伝動フレームを示す平面図、図7は、図6のAから見た横送駆動機構の正面図である。 【0007】乗用田植機は走行車両1と、走行車両1の後部に連結した植付部9とで構成されており、図1で示すように、走行車両1の前部及び後部にはそれぞれ前輪2と後輪3が懸架され、エンジンフレーム4上にはエンジン5が搭載されている。該エンジン5後方の左右略中央には、平面視略「T」字型に形成したミッションケース6(図4参照)が配置されており、該ミッションケース6の前部両側に前輪2・2が支持されている。また、該ミッションケース6の後部両側には後述する本発明の一対のチェーンケース31・31が固設されている。また該チェーンケース31・31の後部外側に後車輪軸32を介し後輪3・3が軸支されている。これらミッションケース6、およびチェーンケース等は車体カバー20によって覆われている。該車体カバー20の後上部に運転席7が設けられ、車体カバー20の前部のボンネット22の後方に操向ハンドル8が配設されている。 【0008】前記植付部9は苗載台91や複数の植付爪93等から構成されており、前高後低に配設した苗載台91を下部レール95及びガイドレール96を介して正面視門型状構造の植付フレームに左右往復摺動自在に支持させるとともに、該植付フレームの下部を植付伝動フレーム92に取り付けて、該植付伝動フレーム92の後部に植付爪93を配置している。該植付爪93の駆動機構は図1に示すロータリー式であっても、図5に示すクランク式であってもよい。このようにして、前輪2及び後輪3を走行駆動して移動させるとともに、左右に往復摺動可能な苗載台91から1株分の苗を植付爪93によって取り出し、連続的に植付作業が行えるようになっている。 【0009】次に図2および図4においてミッションケース6内で変速された後の動力を植付部9へ伝達する機構について説明する。前記ミッションケース6の後面より後方にPTO軸65が突出され、該PTO軸65にPTO伝動軸158が連結され、該PTO伝動軸158の後端にユニバーサルジョイント部159を介して伝動軸164と連結され、該ユニバーサルジョイント部159は後述する連結部材である連結パイプ39の上部に支持され、該ユニバーサルジョイント部159に伝動軸164を介して植付伝動フレーム92の一側(本実施例では進行方向右側)に設けた入力軸185に動力を伝える構成としている。そして、植付部9を昇降させたときにもそれらが干渉するようなことがないように、伝動軸164は斜めに配置し、前記ユニバーサルジョイント部159によって、昇降させても動力を伝達できるようにしている。 【0010】前記植付フレームは植付伝動フレーム92上に固設され、該植付伝動フレーム92は、図5、図6に示すように、パイプを平面視「門」字型に形成され、該植付伝動フレーム92の一方(右側)のフレーム92Rの前先端より入力軸185が突出されて動力が入力され、他側(左側)のフレーム92Lとの間にはフレーム92Mを連結し、該フレーム92L・92M・92Rにはそれぞれ伝動軸が軸支され、ベベルギヤを介して動力を伝達するようにしている。前記フレーム92Lには出力軸186が軸支され、該出力軸186の前端は前方に突出されて、この突出部分にスプロケットを固設し、横送り伝動チェーンケース99によって覆っている。該横送り伝動チェーンケース99は上方に延設されて、横送り入力軸187を支持し、該横送り入力軸187にスプロケットを固設してチェーンを介して前記出力軸186より動力を伝える。 【0011】そして、前記横送り入力軸187よりベベルギヤ等を介してスベリコを収納した横送り体に動力を伝え、横送り軸98を駆動する構成としている。該横送り軸98の両側は苗載台91に回転自在に支持され、前記横送り入力軸187からの動力によって苗載台91を左右に往復動させる構成としている。また、前記フレーム92L・92Rの後部に植付駆動軸が横架され、図5においてはアーム等を介して植付爪93を回動する構成としている。また、植付伝動フレーム92の下方にはフロート97を吊設している。このような構成によって、前輪2及び後輪3を走行駆動して移動させるとともに、植付伝動フレーム92の略上方の横送駆動機構98により苗載台91を左右に往復摺動させ、同時に、苗載台91から1株分の苗を植付爪93によって取り出し、連続的に苗植え作業が行えるようになっている。 【0012】また、前記植付伝動フレーム92の前部にはローリング支点軸176を介してヒッチ94が取り付けられ、該ヒッチ94に昇降リンク機構10を構成するトップリンク11とロワーリンク12・12の後部に連結される。前記トップリンク11とロワーリンク12の前端にはリフトアーム13の基部が連結されており、該リフトアーム13に昇降シリンダー15が連結されて、該昇降シリンダー15を作動させることによって植付部9を昇降できるようにしている。 【0013】次に、本発明の機体フレームの一部を構成するチェーンケースの構成について、図2、図3および図4を参照して説明する。前記ミッションケース6の後部の左右両側には一対のチェーンケース31・31の前端が固設され、該チェーンケース31は鋼板を板金加工して左右半割りに構成し、上側を上方に延出して側面視略三角形に形成される。該チェーンケース31の前部にミッションケース6からの走行出力軸が挿入されてスプロケットを固設し、チェーンケース31の後下部に後車輪軸32を軸支し、該後車輪軸32上にスプロケットを固設してチェーンを介して動力を伝達する構成としている。 【0014】また、左右のチェーンケース31・31の間の後下部は、前記後車輪軸32の軸心と一致させて連結パイプ39によって連結固定し、上部は連結パイプ33で連結固定している。よって、左右平行に配置したチェーンケース31・31を連結パイプ33・39とミッションケース6の3点で互いに支持することにより強固な構造となる。また、前記チェーンケース31の上面は、水平状としてステップ受け部31cとし、座席7の側部に位置して、ステップを支持する構成となる。こうして、チェーンケース31・31は機体フレームの一部として兼用できる構造となる。 【0015】そして、該チェーンケース31の周囲に構成される左右の板金部材をボルトによって連結固定するための縁部(フランジ部)に、操作レバーの支持部及び昇降リンク機構10の支持部を構成している。つまり、左側のチェーンケース31の上部側面には例えば主変速レバーの基部を枢支するためのピンを突設してレバー支持部31bとし、また、右側には図示しない植付昇降レバーの基部を枢支するためのピンを突設している。また、チェーンケース31の後部の縁部には昇降リンク機構10のロワーリンクやトップリンクの前部を支持するための支持孔31aを開口して連結できるようにしている。また、運転席7等が設置される車体カバー20には主変速レバー75、苗継ぎレバー76、植付昇降レバー77、主クラッチペダル74、ブレーキペダル73等が配設されている。 【0016】以上のような構成において、本実施例の乗用田植機は、車輪等の支持構造やミッションケース内における動力伝達構成等がシンプルに構成され、走行車両全体の構成も簡略化されているので、組立作業も容易であり、剛性を損なうことなく軽量化・小型化されているので、全体としてコストがかからず、安価に製造することができる。そして、各種レバー類も機能別に集中配置されて操作性が非常に良く、扱いやすい乗用田植機が実現できる。 【0017】 【発明の効果】本発明は以上のように構成したもので、次のような効果を奏するものである。すなわち、請求項1のように乗用田植機において、ミッションケースの後部の左右両側面に一対のチェーンケースを配設し、該チェーンケースの上側を上方に延出して側面視略三角形に形成するとともに、該左右のチェーンケースを連結パイプで連結し、機体フレームの一部を構成したことにより、部品点数を減らし、軽量化が図ることができるとともにコストの低減化にもなる。また、左右両側面に配設された一対のチェーンケースを車輪軸、および連結部材で連結する構造となるので強固なフレームとなり、機体フレームを兼用できて安価なフレームを提供できる。 【0018】また、前記チェーンケースの後部に、植付部の昇降リンク機構の支持部を構成し、前記チェーンケースの上部に操作レバーの支持部およびステップ受部を構成したので、各支持部や受部別々に構成する必要がなく、部品点数を削減できて、コスト低減化を図れ、組立工数も削減することができる。また、機体フレームと相互に連結することによって剛性もアップすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月3日(1999.6.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−342024(P2000−342024A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月12日(2000.12.12) |
| 【出願番号】 |
特願平11−156943 |
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