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【発明の名称】 コーティング種子の製法
【発明者】 【氏名】渡辺 正支

【要約】 【課題】手押式の播種機でコーティング種子を播種しても散乱しないで所定の位置へ播種できるコーティング種子を提供することを目的とする。

【解決手段】コーティング層が特定の高比重造粒材を含有することを特徴とするコーティング種子。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コーティング層に比重を高くするための造粒材が含有されていることを特徴とするコーティング種子【請求項2】 前記造粒材の真比重が3以上であることを特徴とする請求項1記載のコーティング種子【請求項3】 前記造粒材が鉄粉、酸化鉄粉、チタンホワイト、硫酸バリウム、炭酸バリウム、亜鉛華であることを特徴とする請求項1記載のコーティング種子【請求項4】 コーティング層に少なくとも前記造粒材が30wt%以上含有したことを特徴とする請求項1記載のコーティング種子
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は造粒コーティングされた種子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】種子を利用する分野に於いて播種作業を省力化し、少ない労働力で大規模な作業をするため多様な形状をした種子を一定の形状や大きさにコーティングする技術がますます重要となってきている。とりわけ間引き労力を低減させるために、従来の裸種子を筋播きする栽培方式からコーティング種子を用いて数粒づつ点播きする栽培方式が増加してきたために一粒まきに適したコーティング技術が必要となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら例えばベルト式の手押し播種機(商品名:ごんべえ)で通常市販されているコーティング種子を圃場に播種するとベルトからの落下位置が高く、またコーティング種子が軽いためにコーティング種子が地面に落下した時点で散乱し、所定の位置へ点播できに〈いのが現状である。またロール式の手押し播種機でも前述したベルト式と同様コーティング種子を所定の位置へ点播することがむずかしい。またプラグレートの穴へコーティング種子を播種する場合や水田へ籾をコーティングして播く灌水播種の場合などでも所定の位置へ点播することは困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような状況下で本発明者は鋭意検討を行った結果、上記の問題を解決するためには高比重造粒材を含有させたコーティング種子を用いることにより従来のものに比べてコーティング種子が重くなるために播種作業において所定の位置へ落下させることが可能となり本発明を完成させた。
【0005】本発明によるコーティング種子は真比重3以上の高比重造粒材が少なくとも30wt%以上含有されることが望ましい。該高比重造粒材が30wt%未満の場合はコーティング種子の比重増加が少なく、本発明の効果が得られにくい。本発明の方法に用いられる真比重3以上の高比重造粒材とは例えば金属粉(鉄粉、銅粉、亜鉛粉、鉛粉、アルミ粉など)及びその酸化物やチタンホワイト、硫酸バリウム、炭酸バリウム、亜鉛華、バライト、リサージ、ジルコンサンド等である。勿論、上述した高比重造粒材を2種以上混合して使用することもできる。また該高比重造粒材の粒径は用いる種子の大きさ等により決められるものであり、特に制限はないが、造粒コーティングの作業性を考慮すると1〜100μmの範囲が望ましい。
【0006】本発明のコーティング種子の製法は通常公知のクレー、けいそう土、炭酸カルシウム、タルク、カオリニなどの無機物の造粒材と前述した本発明の真比重3以上の高比重造粒材とを混合して用いるのが一般的であるが、単独で用いても良く、ポリビニルアルコール、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、プルランなどの結合剤を用いるか、又は用いないで傾斜回転パン型造粒機、遠心流動型造粒機、アイリッヒ型の転動造粒機などを用いて造粒する方法である。
【0007】本発明のコーティング種子は従来のものに比べ、重いためベルト式やロール式の手押し播種機で播種しても、該コーティング種子の散乱もなく所定の位置へ正確に播種することができる。
【0008】また本発明のコーティング種子の形状は裸種子の形状に左右されるが、手押式播種機の性能を考慮すると球状に近いものが好ましく、該コーティング種子の形状が不定形であると精密播種の精度が悪くなるので好ましくない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、実施例および比較例を揚げ発明実施の具体例および効果につき記述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0010】(実施の形態1、2、3および比較例1、2、3)発芽率98%のストック種子10gを内径15cmの遠心流動型造粒機に入れ、この種子を第1表に示す造粒材と結合剤として2wt%PVA水溶液をスプレーしながら平均粒径2.8mmになるまで造粒コーティングした後、35℃で20時間乾燥を行った。このようにして得られた造粒コーティング種子について発芽試験およびベルト式の手押し播種機により圃場での播種試験を行った結果を第1表に示す。
【0011】
【発明の効果】以上のように本発明によるコーティング種子は従来のものに比べ重いため、ベルト式やロール式の手押し播種機で播種しても該コーティング種子の散乱もなく所定の位置へ正確に播種できるコーティング種子を提供するもので農業生産の合理化および発展に多大に貢献しうる。
【0012】
【第1表】

発芽試験はピートモス/パーライト/バーミキュライトをそれぞれ3/3/1の単量比で混合したものを培土として用い、プラグレートに1粒づつコーティング種子を100粒播種し、ついでシャワーで灌水した後、23℃の発芽室で10日後の発芽率を測定した。播種特性はベルト繰上げの手押機(向井工業製:ごんべえHS−130EF)を用い、圃場にて播種試験を行い、その時の散乱状態から判断した。なおほとんど散乱せず、落下位置に留まる場合を良好とし、反対に散乱してしまう場合を劣るとした。
【出願人】 【識別番号】598022130
【氏名又は名称】渡辺 正支
【出願日】 平成11年6月3日(1999.6.3)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−342017(P2000−342017A)
【公開日】 平成12年12月12日(2000.12.12)
【出願番号】 特願平11−192171