| 【発明の名称】 |
田植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】蔵野 淳次
【氏名】安田 真
【氏名】北井 浩昭
【氏名】藤井 健二
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| 【要約】 |
【課題】リフトシリンダの駆動力を単純な構造の機構を介して苗植付装置に伝えて苗植付装置の姿勢切換を行い得る田植機を合理的に構成する。
【解決手段】リンク機構10を上昇作動させる側へのリフトシリンダ9の作動で作動部材81が後方に作動し、リフトシリンダ9の逆方向への作動で作動部材81が前方に作動する屈伸部材を備えると共に、主フレームFに対して第1軸芯X1周りで揺動自在に支持したアーム部材33,33と作動部材81とを連係部材84,84を介して連係することで、苗植付装置Aの格納姿勢への切換と作業姿勢への復元とをリフトシリンダ9からの駆動力で行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右一対の分割物の縦向き姿勢の軸芯周りでの姿勢切換によって横方向の寸法を縮小する格納姿勢と、苗植付作業が可能な作業姿勢とに切換自在に苗植付装置が構成されると共に、この苗植付装置をアクチュエータの駆動力で昇降作動するリンク機構を介して走行機体に支持してある田植機であって、前記リンク機構の昇降作動力が伝えられることで、その作動端部が前後方向に作動する屈伸部材を備え、この屈伸部材の作動端部からの作動力を前記分割物を前記軸芯周りで回転させる方向に伝える連結部材を備えてある田植機。 【請求項2】 前記屈伸部材が、リンク機構の作動時に横向き姿勢の第1支軸周りで揺動する第1部材と、この第1部材の揺動端に横向き姿勢の第2支軸周りで揺動自在に連結する第2アームと、この第2部材の揺動端部に横向き姿勢の第3支軸周りで揺動自在に支持された第3部材とを備えて構成されると共に、前記連結部材が、第3部材と分割物とに対して縦向き姿勢の軸芯周りで回動自在に連結されて構成され、第3部材が後方へ作動した際には連結部材が分割物同士を接近させるよう連係関係が設定されている請求項1記載の田植機。 【請求項3】 前記リンク機構の揺動作動時に前記屈伸部材に作動力を伝える位置と、伝えない位置とに切換自在な連係切換機構を備えてある請求項1又は2記載の田植機。 【請求項4】 前記連係切換機構でリンク機構の作動力を屈伸部材に伝える位置に設定してリンク機構を上昇作動させた場合には、分割物を格納姿勢に切換え、リンク機構を下降作動させた場合には分割物を作業姿勢に復元するよう連係関係が設定されている請求項3記載の田植機。 【請求項5】 前記連係切換機構が、前記リンク機構に対して突出することでリンク機構に係合してリンク機構の昇降作動力を前記屈伸部材に伝える突出位置と、リンク機構に対する係合が解除される退入位置とに切換自在な係合ピンを備えて構成されると共に、この係合ピンを突出位置と退入位置とに切換操作する連係操作具を備えている請求項3記載の田植機。 【請求項6】 前記分割物を作業姿勢に保持する複数のロック手段を備えると共に、複数のロック手段のロック解除位置への設定を同時に行うロック操作具を前記運転座席の近傍位置に配置してある請求項1〜5のいずれか1項に記載の田植機。 【請求項7】 前記リンク機構の後端に対して縦向き姿勢の軸芯周りで揺動自在に左右一対のアームを支持し、この左右のアームの揺動端に対して前記左右の分割物を縦向き姿勢の軸芯周りで回動自在に支持すると共に、苗植付装置が作業姿勢にある場合には左右のアームの揺動端が横方向に向かうと同時に左右の分割物の長手方向が横向きとなり、苗植付装置が格納姿勢にある場合には左右のアームの揺動端が後方に向かうと同時に左右の分割物の長手方向が前後向きとなるよう夫々の姿勢が設定され、このアームに対して前記連結部材を連結することで前記屈伸部材からの作動力で左右の分割物の姿勢切換を行うよう連係関係を設定し、又、作業姿勢にある左右の分割物の内端側同士を両端にボールジョイントを有したロッドで連結し、この作業姿勢にある左右の分割物を格納姿勢に切換えるためにアームの揺動端を後方側に向けて揺動させた場合には、ロッドの連係によって左右の分割物の内端側が連係して後方位置に向かうよう構成してある請求項1〜6いずれか1項に記載の田植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、左右一対の分割物の縦向き姿勢の軸芯周りでの姿勢切換によって横方向の寸法を縮小する格納姿勢と、苗植付作業が可能な作業姿勢とに切換自在に苗植付装置が構成されると共に、この苗植付装置をアクチュエータの駆動力で昇降作動するリンク機構を介して走行機体に支持してある田植機に関し、詳しくは、苗植付装置を昇降作動させるアクチュエータの駆動力を用いて苗植付装置の姿勢切換を行う技術に関する。 【0002】 【従来の技術】上記のように苗植付装置を昇降作動させるアクチュエータの駆動力で苗植付装置の姿勢切換を行う田植機として特開平11‐9035号公報や特開平11‐9038号公報に示されるものが存在し、これらの従来例では苗植付装置を昇降作動させる油圧シリンダの駆動力で苗植付装置の姿勢を切換える系を備えることで、特別のアクチュエータを備えることなく苗植付装置の姿勢を切換え得るものとなっている。 【0003】具体的には、苗植付装置を左右方向での中央位置の主フレームと、この主フレームに対して縦向き姿勢の軸芯周りで揺動自在に備えた揺動アームと、この揺動アームの揺動端に回転自在に支持された左右一対の分割物とで構成してあり、この左右の分割物の姿勢を切換えるために、アクチュエータとしての油圧シリンダで昇降作動するリンク機構の作動力を取り出すクラッチ機構を備え、このクラッチ機構で取り出した作動力を回転力に変換して左右の分割物に伝えるギヤやロッドやチェーン等の伝動機構を備えている。そして、苗植付装置を格納姿勢に切換える場合には、クラッチ機構を係合状態に設定して苗植付装置を上昇作動させる方向に油圧シリンダを作動させることでリンク機構の作動力が格納姿勢方向への回転力に変換されて左右の分割物に伝えられ、又、格納姿勢の苗植付装置を作業姿勢に切換える場合には、苗植付装置を上限まで上昇させておきクラッチ機構を係合状態に設定して苗植付装置を下降させる方向に油圧シリンダを作動させることでリンク機構の作動力が作業姿勢方向への回転力に変換されて左右の分割物に伝えられて姿勢変換を行うものとなっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】公報番号を挙げた従来技術では、リンク機構の作動力を回転力に変換すると共に、分割物の姿勢切換用の左右軸芯の部位に対して互いに逆転方向の回転力として伝える構造であることから、逆転させるためにギヤやロッドやチェーン等を必要として複雑化するばかりか、この動力を左右の軸芯の近傍位置に伝える構造であることから、ギャやロッドやチェーン等に高強度の部材を必要とし、部材の大型化に繋がる点で改善の余地がある。 【0005】本発明の目的は、苗植付装置を昇降作動させるアクチュエータの駆動力を単純で簡単な構造の伝動系を介して分割物に伝えて苗植付装置の姿勢切換を行い得る田植機を合理的に構成する点にある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請求項1)は、左右一対の分割物の縦向き姿勢の軸芯周りでの姿勢切換によって横方向の寸法を縮小する格納姿勢と、苗植付作業が可能な作業姿勢とに切換自在に苗植付装置が構成されると共に、この苗植付装置をアクチュエータの駆動力で昇降作動するリンク機構を介して走行機体に支持してある田植機において、前記リンク機構の昇降作動力が伝えられることで、その作動端部が前後方向に作動する屈伸部材を備え、この屈伸部材の作動端部からの作動力を前記分割物を前記軸芯周りで回転させる方向に伝える連結部材を備えてある点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0007】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項1において、前記屈伸部材が、リンク機構の作動時に横向き姿勢の第1支軸周りで揺動する第1部材と、この第1部材の揺動端に横向き姿勢の第2支軸周りで揺動自在に連結する第2部材と、この第2部材の揺動端部に横向き姿勢の第3支軸周りで揺動自在に支持された第3部材とを備えて構成されると共に、前記連結部材が、第3部材と分割物とに対して縦向き姿勢の軸芯周りで回動自在に連結されて構成され、第3部材が後方へ作動した際には連結部材が分割物同士を接近させるよう連係関係が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0008】本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項1又は2において、前記リンク機構の揺動作動時に前記屈伸部材に作動力を伝える位置と、伝えない位置とに切換自在な連係切換機構を備えてある点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0009】本発明の第4の特徴(請求項4)は請求項3において、前記連係切換機構でリンク機構の作動力を屈伸部材に伝える位置に設定してリンク機構を上昇作動させた場合には、分割物を格納姿勢に切換え、リンク機構を下降作動させた場合には分割物を作業姿勢に復元するよう連係関係が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0010】本発明の第5の特徴(請求項5)は請求項3において、前記連係切換機構が、前記リンク機構に対して突出することでリンク機構に係合してリンク機構の昇降作動力を前記屈伸部材に伝える突出位置と、リンク機構に対する係合が解除される退入位置とに切換自在な係合ピンを備えて構成されると共に、この係合ピンを突出位置と退入位置とに切換操作する連係操作具を備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0011】本発明の第6の特徴(請求項6)は請求項1〜5のいずれか1項において、前記分割物を作業姿勢に保持する複数のロック手段を備えると共に、複数のロック手段のロック解除位置への設定を同時に行うロック操作具を前記運転座席の近傍位置に配置してある点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0012】本発明の第7の特徴(請求項7)は請求項1〜6のいずれか1項において、前記リンク機構の後端に対して縦向き姿勢の軸芯周りで揺動自在に左右一対のアームを支持し、この左右のアームの揺動端に対して前記左右の分割物を縦向き姿勢の軸芯周りで回動自在に支持すると共に、苗植付装置が作業姿勢にある場合には左右のアームの揺動端が横方向に向かうと同時に左右の分割物の長手方向が横向きとなり、苗植付装置が格納姿勢にある場合には左右のアームの揺動端が後方に向かうと同時に左右の分割物の長手方向が前後向きとなるよう夫々の姿勢が設定され、このアームに対して前記連結部材を連結することで前記屈伸部材からの作動力で左右の分割物の姿勢切換を行うよう連係関係を設定し、又、作業姿勢にある左右の分割物の内端側同士を両端にボールジョイントを有したロッドで連結し、この作業姿勢にある左右の分割物を格納姿勢に切換えるためにアームの揺動端を後方側に向けて揺動させた場合には、ロッドの連係によって左右の分割物の内端側が連係して後方位置に向かうよう構成してある点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0013】〔作用〕 【0014】上記第1の特徴によると、苗植付装置の分割物の姿勢の切換時にはリンク機構の昇降作動力が屈伸部材に伝えられ、この屈伸部材の作動端部が前後方向に作動すると共に、この作動端部の作動力を連結部材を介して分割物に伝えて姿勢を切換えるものとなる。つまり、この第1の特徴では、例えば、パンタグラフのようにリンク片を揺動自在に連結することで簡単に構成できる屈伸部材と、ロッド材で簡単に構成できる連結部材を用いるので、従来の技術のようにギヤやチェーンを用いたもののように複雑化を招きやすく組立精度も必要する構造と比較して単純化するばかりでなく、連結部材を分割物の軸芯から離間した位置に連結して軽い力で姿勢切換を行わせることも容易に行える。 【0015】上記第2の特徴によると、屈伸部材が第1部材と第2部材と第3部材とを揺動自在に連結して構成され、又、第3部材が後方へ作動した際に第3部材に連結する連結部材で分割物同士を接近させる形態となるのでギヤやチェーンを用いるものと比較して単純で製作が容易となるばかりでなく作動方向にも無理がない。 【0016】上記第3の特徴によると、連動切換機構を作動力を伝える位置にセットすることによりリンク機構の作動によって分割物の姿勢切換が可能となり、連動切換機構を作動力を伝えない位置にセットすることで苗植付装置の昇降のみを行えるものとなる。 【0017】上記第4の特徴によると、リンク機構からの作動力で分割物を格納姿勢と作業姿勢とに切換えるので、何れの姿勢に切換える際にも人為操作力を必要とせず、又、納屋等に長期保管する場合や路上走行時のように苗植付装置を上昇させた状態で横幅方向の寸法を縮小したい場合にリンク機構の上昇に伴って格納姿勢に設定でき、苗植付装置を下降させて苗を植付ける作業時を行いたい場合にリンク機構の下降に伴って作業姿勢に設定でき作動形態に無理がない。 【0018】上記第5の特徴によると、大きく露出し近傍位置に作動を妨げる部材が存在しない位置に配置されるリンク機構に係脱する係合ピンで連係切換機構が構成されるので、動力の伝達が確実で構造も簡単で製作が容易になるばかりか、配置にも作動形態にも無理がない。 【0019】上記第6の特徴によると、苗植付装置を格納姿勢に切換える場合には田植機の運転座席に作業者が着座したまま、運転座席の近傍位置に配置したロック操作具によって複数のロック手段のロック解除位置への設定を行い、この設定の後に苗植付装置を上昇作動させる操作を行うだけで済む。 【0020】上記第7の特徴によると、苗植付装置の姿勢切換を行う場合には屈伸部材を作動させることで、この屈伸部材からの作動力でアームの揺動姿勢が変更されると共に、このアームの姿勢変更と連動してロッドからの力が左右の分割物に作用する結果、左右の分割物は連動して回動するものとなり、左右の分割物を連動させて回動させるギヤやチェーン等の複雑な機構を備えずに済む。 【0021】〔発明の効果〕従って、苗植付装置を昇降作動させるアクチュエータの駆動力を単純で簡単な構造の伝動系を介して分割物に伝えて苗植付装置の姿勢切換を行い得る田植機が合理的に構成されたのである(請求項1)。又、姿勢切換を行う屈伸部材が容易に製作でき(請求項2)、姿勢切換を必要な場合に行え(請求項3)、格納姿勢への切換と作業姿勢への切換とを作業者に重労働を強いることなく無理のない作動形態で行え(請求項4)、リンク機構から作動力を簡単な構造で確実に伝えて姿勢切換を行え(請求項5)、作業者が運転座席から離れることなく苗植付装置を格納姿勢に切換得るものとなり(請求項6)、ボールジョイントを有したロッドを備えると云う極めて簡単な部材を備えるだけで左右の分割物の姿勢を連動して切換得るものとなったのである(請求項7)。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、ステアリング操作される駆動型の前車輪1、及び、駆動型の後車輪2を備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載すると共に、この走行機体3の後部にエンジン4からの動力が伝えられる静油圧式の無段変速装置5とミッションケース6とを連結した状態で配置し、又、走行機体3の中央部に運転座席7とステアリングハンドル8とを配置し、走行機体3の後端部に対しアクチュエータとしてのリフトシリンダ9で駆動昇降するリンク機構10を介して苗植付装置Aを連結して乗用型の田植機を構成する。 【0023】前記運転座席7の右側部に苗植付装置Aの昇降制御と植付クラッチの入り切り操作とを行う昇降レバー11を備え、又、ステアリングハンドル8の左側部には前記無段変速装置5を変速操作する変速レバー12を備えている。尚、前記植付クラッチは、前記ミッションケース6に内蔵され、このミッションケース6から苗植付装置Aに対して動力を伝える伝動軸13が決まった回転位相にある場合にのみ切り操作を許容して苗植付装置Aの植付アーム(後述する)が圃場との接触を回避した姿勢で動力を遮断するよう構成されている。 【0024】図1、図2に示すように、苗植付装置Aはマット状苗Wを載置する苗載せ台16、前記伝動軸13からの動力が伝えられる左右一対の伝動ケース17,17、この伝動ケース17からチェーンケース18を介して伝えられる動力で回転するロータリケース19、このロータリケース19に一対ずつ備えられた植付アーム20、センタフロート21Cと一対のサイドフロート21S,21Sとで成る整地フロート21夫々を備えて8条植用に構成されている。 【0025】図1、図5、図6に示すように、リンク機構10は左右一対のトップリンク10T,10Tと左右一対のロアーリンク10L,10L夫々の後端を縦リンク10Vで連結して成り、この縦リンク10Vの下端のローリング軸22に対して前後姿勢のローリング軸芯Y周りでローリング自在に苗植付装置Aの主フレームFが支持されている。この田植機では図16〜図19に示す如く、苗植付装置Aの左右方向での中央位置で左側の分割物ALと右側の分割物ARとの4条ずつに分割自在に構成すると共に、左右の分割物AL,ARを縦向き姿勢の軸芯周りでの回転により作業姿勢と格納姿勢とに切換自在に構成してあり、以下にその構造を詳述する。 【0026】つまり、図3〜図8に示すように、前記主フレームFは、横向き姿勢の上部フレーム23と下部フレーム24とを左右一対の縦フレーム25で連結すると共に、上部フレーム23の下面側と下部フレーム24の上面側とに固設した上下のプレート26,26に対して前記ローリング軸22の前端と後端とをローリング自在に支持する軸支部材27,28をボルト連結して構成され、又、この主フレームFから前方に向けて左右一対の規制アーム29,29を延設し、苗植付装置Aを上昇させた場合に規制アーム29,29の前端を左右のロアーリンク10L,10Lの下面に接当させて苗植付装置Aのローリング作動を規制するよう構成してある。 【0027】主フレームFを構成する上部フレーム23と下部フレーム24との両外端位置に縦向き姿勢の第1軸芯X1と同軸芯に配置された支軸31に回動自在に外嵌する筒状の第1軸32と一体回動するアーム部材33を備え、このアーム部材33の揺動端に縦向き姿勢の第2軸芯X2と同軸芯で筒軸34を固設し、この筒軸34に第2軸35を内嵌し、この第2軸35に対して第2軸芯X2周りで回動自在に左右のチャンネル状のブラケット36を支持し、更に、このブラケット36に対して角パイプ状の支持フレーム37を連結してある。 【0028】図7に示すように、苗植付装置Aを作業姿勢に設定した姿勢で、鉛直方向を基準に前記第2軸芯X2の上端側を走行機体3の前方側に向かう方向に傾斜させてあり、又、第2軸芯X2と同軸芯で、かつ、ブラケット36と一体回転するよう支柱状フレーム38を連結固定し、図に示すように、この左右の支柱状フレーム38,38の上端部は苗載せ台16の反苗載せ面の側に横長姿勢に配置される左右のサポートフレームに39,39連結されている。又、図3に示すように、ブラケット36に対して前記伝動ケース17を連結し、支持フレーム37に対して前記チェーンケース18の基端部を連結してあり、チェーンケース18の上面に前記苗載せ台16を左右方向の移動自在に支持する摺動レール40,40を配置してある。 【0029】図9に示すように、前記伝動軸13からの動力が伝えられる中間軸43に咬合式の第1クラッチ44を介装し、この中間軸43からの動力が伝えられるベベルケース45を前記ローリング軸芯Yより右側に変位した位置に配置してあり、このベベルケース45を前記右側の伝動ケース17に連結固定することで、この右側の伝動ケース17に対して動力を直接伝える伝動系が形成されると共に、このベベルケース45からの動力を左側の伝動ケース17に伝える伝動軸46に咬合式の第2クラッチ47を介装して左側の伝動ケース17に対する伝動系が形成されている。又、前記第1クラッチ44は2つの咬合部材44A,44Bを備えて構成されると共に、後述するように右側の分割物ARが前記第2軸芯X2周りで回転する際に2つの咬合部材44A,44Bが分離するよう構成され、第2クラッチ47はベベルケース45の側の咬合部材47Aと、シフト操作される咬合部材47Bとで構成されシフト操作される咬合部材47Bを人為的に分離方向に操作することで動力が遮断されると共に、左側の分割物ALの姿勢変更が可能となる。 【0030】苗載せ台16は左側の分割苗載せ台16Lと、右側の分割苗載せ台16Rとに分離自在に構成されている(図16,図17を参照)。又、図2に示すように左側の伝動ケース17の動力で回転駆動される螺軸48の螺旋溝に係入するコマ(図示せず)の移動力を左側の分割苗載せ台16Lの反苗載せ面側に伝える移動部材49を備えて苗載せ台16の横送り機構を構成してある。 【0031】図5、図10、図11に示すように、前記左右の支持フレーム37,37夫々の内端位置にブラケット52,52を介して丸パイプ状の係合部材53,53を横長姿勢に連結固定し、主フレームFの下部フレーム24の後面に左右の係合部材53,53を前方と下方とから接当して保持するストッパー54を備え、又、この下部フレーム24に固定されるプレート26の下面側に横向き姿勢の支軸55と一体的に揺動自在に左右のロックアーム56,56を支持し、夫々ロックアーム56,56の揺動端に固設したロック片56A,56Aをロック方向に付勢するバネ57,57を備え、更に、このロックアーム56の中間部にロック解除方向に操作する操作ワイヤ58の端部を連結し、この操作ワイヤ58の他方の端部を前記運転座席7の近傍位置のロック操作具としてのロック解除アーム59(図14を参照)に連結してある。尚、図3、図11に示すように、左右の支持フレーム37の内端部に連結片60,60を固設してあり、この左右の連結片60,60同士に亘って連結ロッド61を介装できるものとなっており、この連結ロッド61は両端部のボールジョイント部61Aを介して姿勢変更自在にボルト61Bを突設してあり、このボルト61Bを連結片60に形成された貫通孔に挿通し、ナット61Cで締め付けることで、左右の分割物AL,AR同士の相対位置関係を保持するものとなっている。 【0032】図3、図12、図13に示すようにに示すように、前記左右のサポートフレーム39,39の中間部に連結片64,64を固設してあり、この左右の連結片64,64同士に亘って連結ロッド65を介装できるものとなっており、この連結ロッド65は両端部のボールジョイント部65Aを介して姿勢変更自在にボルト65Bを突設してあり、このボルト65Bを連結片64に形成された貫通孔に挿通し、ナット65Cで締め付けることで、左右の分割物AL,AR同士の相対位置関係を保持するものとなっている。又、左右のサポートフレーム39,39の内端部に支持プレート66,66を固設すると共に、夫々の支持プレート66,66に対して横向き姿勢の支軸67周りで揺動自在に、サポートフレーム39と連結ロッド65に係合する凹部を下面側に形成したロックアーム68を支持し、このロックアーム68をロック方向に付勢するバネ69を備えている。更に、この左右のロックアーム68,68の揺動端に接当して夫々をロック解除方向に揺動操作するよう横向き姿勢の軸70周りで揺動自在な解除部材71を前記リンク機構10の縦リンク10Vの上端に連結したブラケット72に対して支持し、この解除部材71をロック解除方向に操作する操作ワイヤ73の端部を連結し、この操作ワイヤ73の他方の端部を前記運転座席7の近傍位置の前記ロック解除アーム59(図14を参照)に連結してある。 【0033】この田植機では、苗植付装置Aを作業姿勢から格納姿勢に切換える際の駆動源としてリンク機構10の作動力を利用できるよう構成され、その駆動構造を以下に説明する。図5、図6、図14、図15に示すように、前記主フレームFの上部フレーム23の上面に対して横向き姿勢で第1支軸76を支承し、この第1支軸76に対して第1部材としての左右一対の第1アーム77を一体回転するよう備え、この第1アーム77の揺動端に備えた第2支軸78に対して揺動自在に第2部材としての左右一対の第2アーム79を支承し、この左右の第2アーム79の揺動端に備えた第3支軸80に対して揺動自在に第3部材としてのパイプ状の作動部材81を支持して屈伸部材Eを構成してあり、作動部材81の両端に備えたブラケット82,82に対して縦向き姿勢の支軸83,83周りで揺動自在に連結部材84,84の一方の端部を連結し、この連結部材84,84の他方の端部を前記左右のアーム部材33,33の上面の支軸85,85に連結してある。又、第1支軸76の端部に接当アーム86を固設してあり、この接当アーム86に接当して第1支軸76を回動操作するピン87を後端位置に突設した作動アーム88を前記リンク機構10のロアーリンク10Lの後端が縦リンク10Vと連結する支軸10Sに遊嵌してあり、又、この作動アーム88の前端位置にはロアーリンク10Lに固設したプレート89の係合孔89Aに係脱する係合ピン90を出退自在に備えてあり、この係合ピン90を出退操作する連係操作具としての操作アーム91を軸周りで揺動自在に備えている。尚、この操作アーム91で係合ピン90を出退操作する系で連係切換機構が構成されている。 【0034】このような構成から苗植付装置Aを格納する場合には、昇降レバー11の操作で油苗植付装置Aを適当な高さまで上昇させて植付クラッチを入り操作して横送り機構の駆動力で図16に示す如く、苗載せ台16を左側の端部に寄せると共に、苗載せ台16の中央部を連結している連結部材(図示せず)の連結を解除して右側の分割苗載せ台16Rを右の移動端に移動させて図17に示すように、分割苗載せ台16L,16R同士の間に距離Dの隙間を形成し、第2クラッチ47の係合をレバーによる人為操作で解除し、又、苗植付装置Aを下降させて前記操作アーム91の操作で係合ピン90を係合孔89Aに係合させる予備的な作業を行う。 【0035】次に、前記ロック解除アーム59をロック解除位置に操作保持しておき、昇降レバー11の操作で苗植付装置Aの上昇を開始することで、図15に示すように、この上昇時にリンク機構10の作動力が作動アーム88からピン87を介して接当アーム86に伝えられ屈伸部材Eの作動部材81を後方に移動させると共に、この作動部材81の後方への移動力を左右の連結部材84,84を介してアーム部材33,33に伝え、この力によって該アーム部材33,33を第1軸芯X1周りで揺動させて、図18に示すように、その外端を後方に向かわせる作動を開始するものとなる。 【0036】このように、苗植付装置Aの上昇制御を行った場合には、分割物AL,ARの内端部が上下位置の連結ロッド61,65で連結されているので、左右の分割物AL,AR同士の相対距離が維持された状態で、第2軸芯X2周りで回動を開始するものとなり、左右の分割物AL,ARは前記第1軸芯X1周りでのアーム部材33の回転速度の略2倍の速度で第2軸芯X2周りで回動を行う結果、苗植付装置Aを上限まで上昇させた場合には図19に示す如く、分割物AL,ARの前面同士が互いに対向する位置関係となり、横方向の寸法を縮小した状態の格納姿勢に達するものとなる。 【0037】回動時には図18に示す如く、左右の分割苗載せ台16L,16Rの内端上部の角部が接近するものの、左右の分割苗載せ台16L,16R同士を前述の如く距離Dだけ予め離間させるので夫々の角部の接触を回避した回動が可能となっており、又、右側の分割物ARが回動する際には第1クラッチ44が回動に伴って分離するものとなっている。 【0038】又、このように格納姿勢に設定した苗植付装置Aを作業姿勢に復元する場合には、逆の操作、つまり、ロック解除アーム59をロック位置に設定しておき苗植付装置Aを下降させるだけで、左右の分割物AL,ARが前述と逆方向に回動して作業姿勢に達すると共に、下部のロックアーム56,56によって主フレームFと左右のアーム部材33,33とを適正な位置関係に保持し、上部のロックアーム68,68によって左右のサポートフレーム39,39を直線状となる位置関係に保持するものとなり、このように苗植付装置Aが作業姿勢に達した際に第1クラッチ44が伝動状態に達するものとなり、又、この状態で第2クラッチ47を伝動状態に設定し、分割苗載せ台16L,16R同士を連結することで作業可能な状態に達するものとなる。 【0039】このように、本発明の田植機では、苗植付装置Aを昇降作動させるリフトシリンダ9の作動力によって苗植付装置Aの作業姿勢から格納姿勢への切換、及び、格納姿勢から作業姿勢への切換を行うので専用の駆動源を備える必要がないばかりか、苗植付装置Aの姿勢切換を行う際には揺動作動する部材の組合せによって作動端が前後方向に移動する屈伸部材Eを用いることによってギヤやスプロケットやチェーン等の複雑で精度を必要とする部材を用いることなく、苗植付装置Aの姿勢切換を行えるものとなっている。又、苗植付装置Aを作業姿勢から格納姿勢に切換える際には、分割物AL,ARの内端同士の相対距離を連結ロッド61,65で維持するので分割物AL,ARを第2軸芯X2周りで回動させるための機構を備えずともアーム部材33,33の揺動端が機体後方に向かう姿勢に達した場合には分割物AL,ARの横方向の寸法を最小にするものとなっている。 【0040】更に、本発明の田植機では、運転座席7の近傍位置に配置したロック解除アーム59の操作で2箇所の連結を容易に解除でき、分割物AL,ARの姿勢切換に伴って第1クラッチ44の分離と連結とが自動的に行われるので、この第1クラッチ44を人為的に操作する必要がないものとなっている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成11年5月14日(1999.5.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−316334(P2000−316334A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月21日(2000.11.21) |
| 【出願番号】 |
特願平11−133944 |
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