| 【発明の名称】 |
苗移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】黒岩 二三男
【氏名】木下 栄一郎
【氏名】上島 徳弘
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| 【要約】 |
【課題】従来のものは、一定の畝幅にのみ対応できるものであって、日本各地で畝幅が種々異なる現状では汎用性に乏しいものであった。
【解決手段】移植装置39を有する機体に対して、該機体左右両側に設けた左右クローラ走行装置13・13を各々駆動軸1a・1a回りに上下回動調節可能で且つ駆動軸1a・1aに沿って左右方向に位置調節自在に設けた苗移植機。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 移植装置を有する機体に対して、該機体左右両側に設けた左右クローラ走行装置を各々左右方向に位置調節自在に設けたことを特徴とする苗移植機。 【請求項2】 移植装置を有する機体に対して、該機体左右両側に設けた左右クローラ走行装置を各々駆動軸に沿って左右方向に位置調節自在に設けたことを特徴とする苗移植機。 【請求項3】 左右クローラ走行装置が駆動軸回りに上下回動調節可能に構成された請求項1乃至2記載の苗移植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、種々な畝に対して苗の植付けが行なえる苗移植機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】この種の従来技術としては、特開平2−303405号公報に示すように、広幅に固定された左右車輪に対して、移植装置を有する機体を左右移動するものがある。 【0003】 【従来技術の課題】従来技術のものは、一定の畝幅にのみ対応できるものであって、日本各地で畝幅が種々異なる現状では汎用性に乏しいものであった。 【0004】 【課題を解決するための手段】前記の従来技術のもつ課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、移植装置を有する機体に対して、該機体左右両側に設けた左右クローラ走行装置を各々左右方向に位置調節自在に設けた苗移植機としたものであり、請求項2記載の発明は、移植装置を有する機体に対して、該機体左右両側に設けた左右クローラ走行装置を各々駆動軸に沿って左右方向に位置調節自在に設けた苗移植機としたものであり、請求項3記載の発明は、左右クローラ走行装置が駆動軸回りに上下回動調節可能に構成された請求項1乃至2記載の苗移植機としたものである。 【0005】 【発明の作用効果】この発明によると、種々な畝幅の畝に対応した苗の植付けが行なえると共に、左右クローラ走行装置であるから、安定した走行性能が発揮されて苗の植付け株間が一定となり、特に、山間地等の傾斜した圃場での苗の植付け性能が格段に向上する。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例である歩行型野菜苗移植機を、図面に基づき詳細に説明する。1はミッションケ−スで、左右両側に左右クローラ駆動軸1a・1aが突出して設けられている。 【0007】2はエンジンであって、ミッションケ−ス1の前端にクラッチケース3を介して直結されている。クラッチケース3は、遠心クラッチを内部に有し、エンジン2の動力をその回転が一定以上(苗移植作業適正回転数以上)になるとミッションケ−ス1に動力を伝えるように設けられている。4は植付部伝動ケースであって、伝動ケース5とフレーム6を介してミッションケ−ス1の後方に固着連結されている。 【0008】7は副植付伝動ケースであって、機体後方斜め上方に向けて傾斜して植付部伝動ケース4の後部に固着連結されている。8はハンドル支持枠であって、副植付伝動ケース7の上端部にその基部が固設されている。9はハンドルであって、ハンドル支持枠8の上端部に固設されている。 【0009】10はフレームであって、ハンドル支持枠8と植付部伝動ケース4とを連結している。11・11は左右クローラ支持フレームであって、断面コ字状の前部フレーム70と後部フレーム71とにより構成されている。そして、後部フレーム71の前部にはガイドピン72と調節用ボルト73の基部が固着されており、ガイドピン72と調節用ボルト73の前端部は前部フレーム70の後部に設けた貫通孔74・74に貫通しており、調節用ボルト73の貫通部を挟んだ部位にはボルト75・75が締め付けられている。従って、ボルト75・75を緩めて、前部フレーム70と後部フレーム71との位置関係を調節し、後述の駆動ホイル76と従動ホイル77との間隔を調節して、クローラ78の張り具合を調節できるようになっている。 【0010】そして、左右クローラ支持フレーム11・11の前端部は、前記左右クローラ駆動軸1a・1aと一体に回転するように装着された駆動ホイル76のボス部76aにベアリング79を介して回動自在及び左右移動自在に支持されていると共に、前部フレーム70の中央部に設けた支持ピン80を、ミッションケ−ス1の左右に回動自在に支持された回動筒81より延設されたアーム82に左右移動自在に支持されている。 【0011】一方、後部フレーム71にはベアリング83を介して従動ホイル77が回転自在に支持されており、前記駆動ホイル76と該従動ホイル77との歯部に外周面に規則的なラグを配したクローラ78が装着されている。このようにして、左右クローラ支持フレーム11・11と左右クローラ78・78等により、左右クローラ走行装置13が構成されている。 【0012】16・16は左右油圧シリンダーであって、その基部は各々伝動ケース5とフレーム6とに固着され、そのピストン16a・16aの先端は左右クローラ支持フレーム11・11の各支持ピン80・80に枢着されており、左右油圧シリンダー16・16の伸縮にて左右クローラ支持フレーム11・11が各々左右動するように構成されている。 【0013】18は油圧装置であって、油圧シリンダー19及び油圧バルブ20より構成されており、ミッションケ−ス1の後端に固設されている。21は油圧ピストンであって、油圧シリンダー19に対してロ−ハ方向に出退自在に装架されており、その先端部には天秤装置22が装着されている。天秤装置22は、油圧ピストン21に軸23にて枢着された横パイプ24と、該横パイプ24の左右両側に嵌入した状態で左右方向に伸縮できるように装着した支持軸25・25と、該支持軸25・25の左右端部と前記左右クローラ支持フレーム11・11の左右回動筒81・81に固定された左右アーム12a・12aの上部とを連結する連結棒26・26とにより構成されている。然して、油圧ピストン21のロ−ハ方向の出退により左右クローラ走行装置13・13が同量だけ上下動するように構成されていると共に、左クローラ走行装置13と右クローラ走行装置13とが背反的に上下動するように構成されている。即ち、左右クローラ走行装置13・13は、天秤装置22に連結することにより、圃場が左右に傾斜している場合(マルチフィルムAを敷いた畝Cでは、マルチフィルムAが剥がれないように畝C間のマルチフィルムA上に土盛りBが施されている)、互いに連係して逆上下動して機体が略々水平になるようになっている。 【0014】また、エンジン2の下側に前後方向のピボット軸90を中心に揺動自在に設けた前輪支持フレーム91の左右両端部に前輪支持ロッド92・92が高さ調節可能に取り付けられ、該ロッドの下端部に従動走行車輪である前輪14・14が軸支されている。28は苗載台で、左右の立設枠29・29と前後の底板30・31とでできた枠組みの底板空間部に前後方向に巻きかけられて張設される苗移送ベルト32を設けた構造になっている。33はベルト巻回駆動ロ−ル、34はベルト巻回従動ロ−ルである。 【0015】そして、ベルト巻回駆動ロ−ル33は、苗載台28が左右両端に至ったときに一定量だけ回動すべく、植付部伝動ケース4より延出した駆動軸に固着された駆動カムにて駆動される従動カムを有する適宜間欠駆動機構を介して駆動される。然して、苗移送ベルト32は、苗載台28が左右端に移動したときに一定量(1株の苗巾だけ)回動し、苗載台28上に載置された苗を下記の苗受枠35に向けて移送するように構成されている。 【0016】35は苗受枠で、前記苗載台28の後端側にあって、副植付伝動ケース7に取付けられ、左右中央部には苗取出口35aが設けられている。そして、この苗受枠35は、その後半分が下方に折れ曲がった形状になっており、後述の苗植爪40a・40bの先端部軌跡Pがその折れ曲がり部を通過するように構成されている。従って、苗受枠35の後半分が下方に折れ曲がった形状となっていることにより、図4に示すように、端の苗aとその次の苗aとの間bが開いて苗の分離が容易になる。尚、苗受枠35の前半部の傾斜角度は苗載台28の傾斜角度と略同じで水平から15度から20度傾斜する角度に設定され、苗受枠35の後半部の傾斜角度は水平から50度から60度傾斜する角度に設定されている。 【0017】36…は杆体よりなる苗受杆であって、苗受枠35の上方部の苗載台28の左右立設枠29・29間に横架された取付板37に当間隔に固設され櫛歯状に下端が開放されており、この苗受杆36…の各々が野菜苗の一株毎のポット容器a後側を支持するように設けられている。38…はポリプロピレンにて形成されたブラシ(軟質合成樹脂・動物の毛等の如何なる材質で形成してもよい)であって、苗受杆36…と同様に取付板37に暖簾状に垂れ下げて設けられ、苗受杆36…よりも後述の移植装置39側に配置されている。 【0018】尚、後述の苗植固定爪40aと苗植可動爪40bとは、この苗受杆36を間に挾むようにして苗載台28に突入して一株の苗(一株のポット容器)を分割保持するように作動する。41は苗載台28の前部支持ロ−ラを示し、苗載台28はその前部下面に固定されたレ−ル42がこの前部支持ロ−ラ41に乗った状態にて、植付部伝動ケース4の一側にその下部が固設された苗載台移動ケース4’にて伝動され回転する螺旋軸と該螺旋軸の螺旋溝に係合して左右動し苗載台28の底面に連結された摺動カムとにより構成される一般的な左右駆動機構により駆動されて左右横往復移動する。尚、苗載台28の後部側は、前記苗受枠35と一体に形成された側面視四角状の案内レール43にて苗載台28の後部下面に固定された摺動体を介して支持されている。 【0019】39は移植装置で、内部が中空になった箱状の移植具本体45に、苗植固定爪40aと苗植可動爪40bとの2つの鉄板製の苗植爪と苗押し具46を装着し、苗植具本体45の内部に前記苗植可動爪40bの作動機構を設け、苗を挾持したり逆に挾持している苗を開放したりする作動が行われるようにしている。そして、苗押し具46は苗植爪40a・40bが挾持している苗を離した瞬間より苗植爪40a・40bが上動する速さと同じ速さで下動するように構成されており、苗が苗植爪40a・40bにて圃場に植付けられる位置から苗植爪40a・40bが上動しても動かないようにしている。 【0020】そして、この移植装置39の本体45を第1回転ケ−ス47に軸着し、該第1回転ケ−ス47を第2回転ケ−ス48に軸着して、移植装置39の苗植爪40a・40bの先端が描く軌跡Pが前後方向に狭くて上下方向に長い閉ル−プ状になるように第1回転ケ−ス47及び第2回転ケ−ス48に伝動機構を内蔵して第2回転ケ−ス48の基部を副植付伝動ケース7に軸49にて枢着している。 【0021】50は苗を植付ける位置のマルチフィルムAに孔を開けて畝C上面に苗植付孔を形成する開孔装置である。そして、ハンドル支持枠8に設けられたガスボンベ52よりゴムパイプ53にて供給されるガスを燃焼させて炎を前記開孔装置50にめがけて常時噴出するように、ガスバーナーのノズルが設けられている。尚、ノズルの先端は、開孔装置50がその移動軌跡で最も上位に位置した時にその下端部を熱する位置に設定されている。 【0022】54は畝Cの上面を検出するセンサーであって、その下部が畝Cの上面のマルチフィルムAに接触して上下動しその上部が前記油圧バルブ20に連携されており、苗植付深さHが常に一定になるように畝Cの上面を検出して油圧バルブ20を切り換えて油圧ピストン21をロ−ハ方向の出退させて左右クローラ走行装置13・13を上下動させるように構成している。 【0023】55・55は畝C上面に植付けた苗の左右両側より苗に土を寄せて苗植付孔を埋め苗を畝Cに確実に植付ける左右土寄せ装置であって、円錐台状の左右転動輪により構成されている。56・56は、各々左右クローラ走行装置13・13の左右サイドクラッチを入切操作する一般的な左右サイドクラッチレバーである。 【0024】57は、苗載台28,移植装置39,及び開孔装置50を作動させたり停止させたりする植付クラッチレバーである。58は油圧レバーであって、連結ワイヤを介して油圧バルブ20に連携されており、センサー54の畝C上面部の検出により左右クローラ走行装置13・13が自動的に上下動調節される自動制御位置と左右駆動クローラ13・13を強制的に下動せしめる機体リフト位置とに切換操作できるように構成されている。 【0025】59は、エンジン2の回転数を調節するスロットルレバーである。60a・60bは各々左右クローラ移動操作レバーであって、各々手前に引くと左右油圧シリンダー16・16が縮んで左右クローラ支持フレーム11・11が機体側に移動し、向に押すと左右油圧シリンダー16・16が伸びて左右クローラ支持フレーム11・11が機体外方に移動するように構成されている。 【0026】次に、上記の歩行型野菜苗移植機にて苗植付作業を行う場合を説明すると、苗植機の左右クローラ走行装置13・13がマルチフィルムAを張設した圃場の畝Cを跨ぐように機体をセットし、苗載台28に縦・横にポット容器aが所定の間隔で連設されている紙製の育苗器で育生されたポット状の野菜苗を載置収容した後、エンジン2を始動しスロットルレバー59をアイドリング速から苗植え作業速にまで上げるとエンジン2の動力がクラッチケース3内の遠心クラッチを介して回転各部に伝動され、左右駆動クローラ13・13の回転により機体が推進される。 【0027】このとき、点火スイッチを入りにしてノズルより炎を噴出させて開孔装置50を高温に加熱し、植付クラッチレバー57を操作してクラッチ入位置にするとエンジン2の動力により苗載台28は左右駆動機構を介して左右方向に往復揺動されるので、その後端側に位置する苗の先端部の底面及び先端側は各々苗受枠35と苗受杆36…とに受けられた状態で左右に移動され、苗取出口35aに苗が繰り出され、苗植軌跡Pを描く移植装置39の苗植爪40a・40bにより順次掴み取られる。一方、加熱された開孔装置50は、マルチフィルムAの苗植付位置に孔を開けながら、畝C上面に苗植付孔を形成する。 【0028】また、センサー54の畝C上面部の検出により、左右クローラ走行装置13・13が自動的に上下動調節され苗は常に畝Cに所定の植付深さHにて植付けられる。そして、例えば、畝Cの上面に3条の苗を植付ける場合には、先ず、左右クローラ移動操作レバー60a・60bを同量だけ操作して左右クローラ支持フレーム11・11を左右動させて左右クローラ走行装置13・13が畝溝に位置し植付位置が畝の中央になるようにクローラの位置調節をする。この状態で走行して畝の中央に苗を植付けて苗列とする。その後、左右クローラ移動操作レバー60a・60bを操作して左右クローラ走行装置13・13が畝溝に位置し植付位置が畝の端部になるようにクローラの位置調節をして、中央の苗列の両側に苗列を植付ける。尚、機体に対する前輪支持フレーム91の左右位置を調節して、左右前輪14・14の位置も、左右クローラ走行装置13・13の左右位置調節に併せて、調節する。 【0029】尚、機体の進行を停止して苗載台28,移植装置39,開孔装置50の作動状態を確認したいときには、左右サイドクラッチレバー56・56をサイドクラッチ切り操作した状態で、スロットルレバー59にてエンジン2の回転数を上げて遠心クラッチを接続させて植付クラッチレバー57をクラッチ入操作することにより、苗載台28,移植装置39,開孔装置50のみを作動させることができる。 【0030】図7は、第2実施例を示し、駆動ホイル76と従動ホイル77との間に基部が後部フレーム71に固着されたアーム74の先端にテンションローラ95を設けたものである。この構成にすると、簡潔な構成でクローラ78の接地長さWを長くすることができ、走行安定性能が向上して、傾斜地でのスリップ等が少なくなり、植付け苗の株間が一定となって、良好な苗の植付け作業が行なえる。更に、後部フレーム71にアーム74の基部を枢着してその角度を調節固定できる構成にすれば、テンションローラ95の前後位置を調節できるので、簡潔な構成でクローラ78の接地長さWを調節でき、圃場の条件に合わせた走行安定性能を得ることができて、更に、良好な苗の植付け作業が行なえる。 【0031】図8は、第3実施例を示し、前部フレーム70から下方に向けてフレーム96を延設し、該フレーム96に円弧状に遊転ローラ97…を配置して、駆動ホイル76と従動ホイル77と遊転ローラ97…にクローラ78を装着して、クローラ78が半円状になるようにしたものである。この構成にすると、簡潔な構成でクローラ78の接地部分を長くすることができ、然も、クローラ78の接地部分は円弧状であるから、畝の高さに応じて駆動軸1a回りにクローラ走行装置が上下動しても、クローラ78の接地部分の長さは変動しないので、走行安定性能が常に一定で、植付け苗の株間が一定となって、良好な苗の植付け作業が行なえる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月8日(1999.4.8) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−287510(P2000−287510A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月17日(2000.10.17) |
| 【出願番号】 |
特願平11−101307 |
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