| 【発明の名称】 |
乗用型田植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】高尾 裕
|
| 【要約】 |
【課題】施肥装置を合理的に配置又は改良することによって、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、あるいは、機体の安定性の向上などを効果的に図れるようにする。
【解決手段】走行機体1の後部に連結される苗植付装置4に、繰出機構30の作動によりホッパ29から繰り出された肥料を供給ホース32で案内して作溝器31により圃場内に埋没させる施肥装置5を備えた乗用型田植機において、施肥装置5を走行機体1と苗植付装置4の苗載台17との間に配備するとともに、苗植付装置4に伝動連結される繰出機構30側の駆動アーム36を、後輪9とその側方に所定間隔を隔てて並設される補助車輪9Aとの間に配設した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機であって、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、前記苗植付装置に伝動連結される前記繰出機構側の駆動アームを、後輪とその側方に所定間隔を隔てて並設される補助車輪との間に配設してある乗用型田植機。 【請求項2】 走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機であって、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備し、前記繰出機構を、横軸芯周りに回転するとともに外周に容量の異なる2種類の凹部が前記横軸芯方向に並設された繰出ロールと、この繰出ロールを前記横軸芯方向から抜き差し自在に内装するとともに前記2種類の凹部のうちの一方の凹部を覆うカバーを固定装備した繰出ケースとを備えて、前記繰出ロールの回転で一方の凹部に入り込んだ肥料を下方に繰り出すように構成してある乗用型田植機。 【請求項3】 走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機であって、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備し、前記繰出機構を、横軸芯周りに回転するとともに外周に容量の異なる2種類の凹部が前記横軸芯方向に並設された繰出ロールと、この繰出ロールを内装するとともに前記2種類の凹部のうちの一方の凹部を覆う状態と他方の凹部を覆う状態とに付け替え可能なカバーを備えた繰出ケースとを装備して、前記繰出機構を、前記繰出ロールの回転で一方又は双方の凹部に入り込んだ肥料を下方に繰り出すように構成してある乗用型田植機。 【請求項4】 走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機であって、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備し、前記苗載台を一定ストロークで横送りする横送り機構と、前記苗載台のストローク端の到達に伴って載置苗を縦送りする縦送り駆動機構とを、植え付け条間に位置するように前記苗植付装置に配備するとともに、その植え付け条間の外側に前記供給ホースを配設してある乗用型田植機。 【請求項5】 走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機であって、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、前記苗植付装置のフィードケースから左右の植付伝動ケースに伝動する横向き伝動軸の両端部に、前記繰出機構に伝動する伝動機構を連結してある乗用型田植機。 【請求項6】 走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機であって、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備し、前記苗植付装置のフィードケースから左右の植付伝動ケースに伝動する左右の横向き伝動軸の外端部に、前記繰出機構に伝動する伝動機構を連結するとともに、前記フィードケースと前記左右の各横向き伝動軸とを各条クラッチを介して連結してある乗用型田植機。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機に関する。 【0002】 【従来の技術】上記のような乗用型田植機としては、例えば、特開平9‐294423号公報で開示されているように、苗植付装置における苗載台よりも後方側に施肥装置を配備するリヤマウント形式に構成されたものがある。しかし、この構成では、田植機の重心が極端に後ろ寄りになって機体の安定性がかなり悪くなることから、走行機体の前部側にかなり重いバランスウェイトを設けることなどによって、機体の安定性の向上を図る必要がある。そのため、田植機全体の重量が不必要に重くなる不都合を招くようになっていた。又、作業途中に肥料を補給する必要が生じた場合には、リヤマウント形式であることによって運転部からの肥料補給が行えないことから、肥料補給場所となる畦部分に田植機を後ろ着けにした状態で、その畦部分から肥料補給を行う、あるいは、肥料補給場所となる畦部分に田植機を横着けにした状態で、圃場泥土内に足を踏み入れて肥料補給を行う、というようにする必要があることから、作業途中での肥料補給が煩わしいものとなっていた。 【0003】これに対し、例えば、特開平10‐327638号公報で開示されているように、走行機体の後部に施肥装置を配備するミッドマウント形式に構成すると、田植機の重心が後ろ寄りになって機体の安定性が悪くなる不都合を回避できるとともに、運転部からの肥料補給も可能になって作業途中での肥料補給も容易に行えるのであるが、苗植付装置による苗植え付け箇所から離れた走行機体の後部に施肥装置を配備していることから、苗植え付け箇所の近くに施肥を施すためには、走行機体の後部から苗植え付け箇所に向けて肥料を圧送する電動式のブロワを設ける必要がある。そのため、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を招くようになっていた。又、電動式のブロワは電力消費の大きいものであることから、小さいエンジンが搭載される小型機種の田植機をミッドマウント形式に構成すると、作業時にかかるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合を招き易くする虞があった。 【0004】そこで従来では、例えば、特開平10‐146109号公報で開示されているように、施肥装置を走行機体と苗植付装置の苗載台との間に配備するミッドマウント形式に構成して、田植機の重心が後ろ寄りになって機体の安定性が悪くなる不都合を抑制するとともに、運転部からの肥料補給を可能にして作業途中での肥料補給を容易に行えるようにしながらも、電動式のブロワを設けなくても、苗植え付け箇所近くの圃場部分に肥料を自然落下で供給できるようにしたものがあった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の従来技術においては、走行機体と苗植付装置の苗載台との間をできるだけ大きくして施肥装置を配備するようにしていることから、その分、田植機の重心が後ろ寄りになって機体の安定性が悪くなる不都合や、田植機全体としての全長が長くなる不都合を招くようになり、又、走行機体と苗植付装置の苗載台との間をできるだけ大きくするためには、走行機体の後部に苗植付装置を昇降自在に連結する昇降リンク機構として長いものを採用するとともに、苗植付装置を昇降駆動する油圧シリンダとして大型のものを採用する必要が生じることから、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、並びに、安定性の向上を図る上において改善の余地があった。 【0006】又、繰出機構における肥料繰り出し量の調節は、例えば、特開平10‐327638号公報で開示されているように、繰出ケースに内装される繰出ロールを固定ロールと可動ロールとから構成し、可動ロールのネジ送り調節移動で固定ロールと可動ロールの間に形成された凹部の幅を変更することによって行うようにしているのであるが、この構成においては、可動ロールをネジ送り調節移動させるための操作機構を繰出機構の前部又は後部に配備する必要があり、その分、走行機体と苗載台との間を大きくしなければならないことから、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、並びに、安定性の向上を図る上において改善の余地があった。 【0007】本発明の目的は、施肥装置を合理的に配置又は改良することによって、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、あるいは、機体の安定性の向上などを効果的に図れるようにすることにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機において、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、前記苗植付装置に伝動連結される前記繰出機構側の駆動アームを、後輪とその側方に所定間隔を隔てて並設される補助車輪との間に配設した。 【0009】〔作用〕上記請求項1記載の発明によると、走行機体と苗植付装置の苗載台との間に施肥装置を配備するものでありながら、後輪と補助車輪との間に前後方向に長く形成される隙間を有効利用して、繰出機構から前方に向けて延設された状態となる駆動アームを配設するようにしていることから、その分、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結することができるとともに、繰出機構の駆動アームが走行機体側の部材に接触することを回避できるようになる。 【0010】これによって、田植機全体としての小型化を図れるとともに、田植機の重心が後ろ寄りになる不都合を抑制できるようになって機体の安定性の向上を図れるようになり、更に、走行機体の運転部から施肥装置のホッパへの肥料補給並びに苗植付装置の苗載台への苗補給を行い易くすることができるようになる。しかも、繰出機構の駆動アームを後輪と補助車輪で保護するようになることから、駆動アームに対する外部からの他物の接触による駆動アームの破損を効果的に抑制できるようになる。 【0011】又、機体の安定性の向上を図れることによって、走行機体の前部側に装備するバランスウェイトの軽量化を図ることができ、更に、苗植付装置を走行機体の後部に近づけられる分、走行機体の後部に苗植付装置を連結する昇降リンク機構として短いものを採用することができるとともに、苗植付装置を昇降駆動する油圧シリンダとして小型のものを採用することができるので、田植機全体としての軽量化、並びに、製造コストの低減化を更に図れるようになる。 【0012】しかも、苗植付装置に施肥装置を備えていることにより、苗植付装置による苗植え付け箇所の近くに施肥装置が位置するようになって、施肥装置からの肥料を苗植え付け箇所近くの圃場部分に自然落下で供給できるようになることから、施肥装置に肥料圧送用の電動式のブロワを設ける必要がなく、その結果、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を回避できるようになり、又、小さいエンジンが搭載される小型機種の田植機においては、ブロワによるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合の発生を防止できるようになる。 【0013】〔効果〕従って、走行機体と苗載台との間に配備される施肥装置における繰出機構の駆動アームを、後輪とその側方に所定間隔を隔てて並設される補助車輪との間に配設する、という合理的な配置によって、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、並びに、肥料補給の容易化を効果的に図れるようになった。 【0014】本発明のうちの請求項2記載の発明では、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機において、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備し、前記繰出機構を、横軸芯周りに回転するとともに外周に容量の異なる2種類の凹部が前記横軸芯方向に並設された繰出ロールと、この繰出ロールを前記横軸芯方向から抜き差し自在に内装するとともに前記2種類の凹部のうちの一方の凹部を覆うカバーを固定装備した繰出ケースとを備えて、前記繰出ロールの回転で一方の凹部に入り込んだ肥料を下方に繰り出すように構成した。 【0015】〔作用〕上記請求項2記載の発明によると、繰出ロールを、繰出ケースから抜き出して反転させた後、再び繰出ケースに差し入れることで、肥料繰り出し状態を、容量の大きい凹部を使用して肥料を繰り出す状態と、容量の小さい凹部を使用して肥料を繰り出す状態とに切り換えることができ、これによって、肥料繰り出し量を調節できるようになる。 【0016】つまり、繰出ロールを固定ロールと可動ロールとから構成し、可動ロールのネジ送り調節移動で固定ロールと可動ロールの間に形成された凹部の幅を変更することで肥料繰り出し量を調節する場合においては、可動ロールをネジ送り調節移動させるための操作機構を繰出機構の前部又は後部に配備する必要があるが、上記請求項2記載の発明においては、その必要がないことから、その分、施肥装置としての構成の簡素化を図れるとともに、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結することができるようになる。 【0017】そして、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結できることから、前記請求項1記載の発明と同様に、田植機全体としての小型軽量化、機体の安定性の向上、及び、製造コストの低減化を図れるとともに、走行機体の運転部から施肥装置のホッパへの肥料補給並びに苗植付装置の苗載台への苗補給を行い易くすることができるようになる。 【0018】又、苗植付装置に施肥装置を備えていることにより、前記請求項1記載の発明と同様に、施肥装置からの肥料を苗植え付け箇所近くの圃場部分に自然落下で供給でき、施肥装置に肥料圧送用の電動式のブロワを設ける必要がないことから、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を回避でき、更に、ブロワによるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合の発生を防止できるようになる。 【0019】しかも、繰出ケースに対する繰出ロールの単純な差し入れ方向の変更で肥料繰り出し量の調節を行えることから、走行機体と苗載台の間の狭い空間に施肥装置を配備するものでありながら、肥料繰り出し量調節作業の容易化を図れるようになる。 【0020】〔効果〕従って、肥料繰り出し量の調節を繰出ケースに対する繰出ロール差し入れ方向の変更で行えるようにする、という施肥装置の合理的な改良によって、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、並びに、肥料補給の容易化を効果的に図れる上に、肥料繰り出し量調節作業の容易化を図れるようになった。 【0021】本発明のうちの請求項3記載の発明では、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機において、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備し、前記繰出機構を、横軸芯周りに回転するとともに外周に容量の異なる2種類の凹部が前記横軸芯方向に並設された繰出ロールと、この繰出ロールを内装するとともに前記2種類の凹部のうちの一方の凹部を覆う状態と他方の凹部を覆う状態とに付け替え可能なカバーを備えた繰出ケースとを装備して、前記繰出機構を、前記繰出ロールの回転で一方又は双方の凹部に入り込んだ肥料を下方に繰り出すように構成した。 【0022】〔作用〕上記請求項3記載の発明によると、繰出ケースに対するカバーの取り付け状態の変更及び取り外しによって、肥料繰り出し状態を、容量の大きい凹部を使用して肥料を繰り出す状態と、容量の小さい凹部を使用して肥料を繰り出す状態と、大小2つの両凹部を使用して肥料を繰り出す状態とに切り換えることができ、これによって、肥料繰り出し量を調節できるようになる。 【0023】つまり、繰出ロールを固定ロールと可動ロールとから構成し、可動ロールのネジ送り調節移動で固定ロールと可動ロールの間に形成された凹部の幅を変更することで肥料繰り出し量を調節する場合においては、可動ロールをネジ送り調節移動させるための操作機構を繰出機構の前部又は後部に配備する必要があるが、上記請求項3記載の発明においては、その必要がないことから、その分、施肥装置としての構成の簡素化を図れるとともに、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結することができるようになる。 【0024】そして、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結できることから、前記請求項1及び2記載の発明と同様に、田植機全体としての小型軽量化、機体の安定性の向上、及び、製造コストの低減化を図れるとともに、走行機体の運転部から施肥装置のホッパへの肥料補給並びに苗植付装置の苗載台への苗補給を行い易くすることができるようになる。 【0025】又、苗植付装置に施肥装置を備えていることにより、前記請求項1及び2記載の発明と同様に、施肥装置からの肥料を苗植え付け箇所近くの圃場部分に自然落下で供給でき、施肥装置に肥料圧送用の電動式のブロワを設ける必要がないことから、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を回避でき、更に、ブロワによるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合の発生を防止できるようになる。 【0026】しかも、繰出ケースに対する単純なカバー取り付け状態の変更及び取り外しで肥料繰り出し量の調節を行えることから、走行機体と苗載台の間の狭い空間に施肥装置を配備するものでありながら、肥料繰り出し量調節作業の容易化を図れるようになる。 【0027】〔効果〕従って、肥料繰り出し量の調節を繰出ケースに対するカバー取り付け状態の変更で行えるようにする、という施肥装置の合理的な改良によって、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、並びに、肥料補給の容易化を効果的に図れる上に、肥料繰り出し量調節作業の容易化を図れるようになった。 【0028】本発明のうちの請求項4記載の発明では、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機において、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備し、前記苗載台を一定ストロークで横送りする横送り機構と、前記苗載台のストローク端の到達に伴って載置苗を縦送りする縦送り駆動機構とを、植え付け条間に位置するように前記苗植付装置に配備するとともに、その植え付け条間の外側に前記供給ホースを配設した。 【0029】〔作用〕上記請求項4記載の発明によると、苗植付装置において苗載台よりも走行機体側に配備されている横送り機構及び縦送り駆動機構の外側方を供給ホースが通るようになることから、走行機体と苗植付装置の苗載台との間に施肥装置を配備するものでありながら、苗載台と一体的に左右方向に往復移動する横送り機構及び縦送り駆動機構の可動部が供給ホースに接触することを回避できるとともに、横送り機構及び縦送り駆動機構の前方を通るように供給ホースを配設する場合に比較して、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結することができるようになる。 【0030】そして、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結できることから、前記請求項1〜3記載の発明と同様に、田植機全体としての小型軽量化、機体の安定性の向上、及び、製造コストの低減化を図れるとともに、走行機体の運転部から施肥装置のホッパへの肥料補給並びに苗植付装置の苗載台への苗補給を行い易くすることができるようになる。 【0031】又、苗植付装置に施肥装置を備えていることにより、前記請求項1〜3記載の発明と同様に、施肥装置からの肥料を苗植え付け箇所近くの圃場部分に自然落下で供給でき、施肥装置に肥料圧送用の電動式のブロワを設ける必要がないことから、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を回避でき、更に、ブロワによるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合の発生を防止できるようになる。 【0032】〔効果〕従って、苗植付装置の横送り機構と縦送り駆動機構、並びに、施肥装置の供給ホースを合理的に配置することによって、横送り機構及び縦送り駆動機構の可動部と供給ホースとの接触を回避できる上に、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、並びに、肥料補給の容易化を効果的に図れるようになった。 【0033】本発明のうちの請求項5記載の発明では、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機において、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、前記苗植付装置のフィードケースから左右の植付伝動ケースに伝動する横向き伝動軸の両端部に、前記繰出機構に伝動する伝動機構を連結した。 【0034】〔作用〕上記請求項5記載の発明によると、昇降リンク機構との連結部材や苗植付装置側の伝動部材などが数多く配備されている苗植付装置の前部左右中央側空間を避けた状態で伝動機構を配設できることから、走行機体と苗載台の間の狭い空間に施肥装置を配備するものでありながら、伝動機構による苗植付装置と施肥装置の伝動連結をそれらの外側方から容易に行えるようになり、伝動機構中に肥料繰り出し量調節部を備えるものにおいては、肥料繰り出し量の調節も容易に行えるようになる。 【0035】又、苗植付装置の前部左右中央側空間に伝動機構を配設するものにおいては、その空間に数多く配備されている連結部材や伝動部材などに伝動機構が接触しない程度に、走行機体と苗載台との間を大きくする必要があるが、上記請求項5記載の発明においては、その必要がないことから、その分、施肥装置としての構成の簡素化を図れるとともに、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結することができるようになる。 【0036】そして、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結できることから、前記請求項1〜4記載の発明と同様に、田植機全体としての小型軽量化、機体の安定性の向上、及び、製造コストの低減化を図れるとともに、走行機体の運転部から施肥装置のホッパへの肥料補給並びに苗植付装置の苗載台への苗補給を行い易くすることができるようになる。 【0037】又、苗植付装置に施肥装置を備えていることにより、前記請求項1〜4記載の発明と同様に、施肥装置からの肥料を苗植え付け箇所近くの圃場部分に自然落下で供給でき、施肥装置に肥料圧送用の電動式のブロワを設ける必要がないことから、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を回避でき、更に、ブロワによるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合の発生を防止できるようになる。 【0038】〔効果〕従って、苗植付装置における横向き伝動軸の両端部に繰出機構に伝動する伝動機構を連結する、という合理的な改良によって、伝動機構による苗植付装置と施肥装置との伝動連結などが容易に行える上に、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、並びに、肥料補給の容易化を効果的に図れるようになった。 【0039】本発明のうちの請求項6記載の発明では、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機において、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備し、前記苗植付装置のフィードケースから左右の植付伝動ケースに伝動する左右の横向き伝動軸の外端部に、前記繰出機構に伝動する伝動機構を連結するとともに、前記フィードケースと前記左右の各横向き伝動軸とを各条クラッチを介して連結した。 【0040】〔作用〕上記請求項6記載の発明によると、苗植付装置のフィードケースから左右の植付伝動ケースに伝動する左右の横向き伝動軸の外端部に、繰出機構に伝動する伝動機構を連結することから、前記請求項5記載の発明と同様の作用が得られるようになる。又、各条クラッチの切り換え操作を行うと、いずれかの植付伝動ケースに対する伝動状態が切り換わるのに伴って、それに対応する繰出機構の伝動状態も同じように切り換わるようになることから、植え付け条数と施肥条数の変更を簡単に行えるようになる。 【0041】〔効果〕従って、苗植付装置における横向き伝動軸の両端部に繰出機構に伝動する伝動機構を連結するとともに、フィードケースと左右の各横向き伝動軸とを各条クラッチを介して連結する、という合理的な改良によって、伝動機構による苗植付装置と施肥装置との伝動連結などが容易に行える上に、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、並びに、肥料補給の容易化を効果的に図れるとともに、植え付け条数と施肥条数の変更操作の容易化をも図れるようになった。 【0042】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0043】図1には乗用型田植機の全体側面が示されており、この田植機は、乗用型に構成された走行機体1の後部に、油圧シリンダ2の作動により昇降する昇降リンク機構3を介して苗植付装置4を昇降自在に連結するとともに、その苗植付装置4に施肥装置5を備えることによって、作業時には苗の植え付けと施肥とを行えるように構成されている。 【0044】走行機体1は、前部に搭載されたエンジン6、エンジン6からの動力が伝達される変速装置7、変速装置7からの変速後の動力が伝達される左右一対の前輪8と後輪9、及び、操向用のステアリングホイール10や運転座席11などを備えてなる運転部12、などによって構成されている。尚、左右の前輪8及び後輪9は、2条分の植え付け箇所を跨ぐように配設されている。又、各後輪9の外側には、施肥装置5を備えたことに対応する充分な推力を得るための補助車輪9Aが所定間隔を隔てて並設されている。 【0045】図1〜3に示すように、苗植付装置4は、左右向き配設された角パイプ状の主フレーム13、主フレーム13の左右中央部に配設されたフィードケース14、主フレーム13の左右両端部から後方に向けて延設された植付伝動ケース15、各植付伝動ケース15の後部左右両側に軸支されたロータリ式の植付機構16、各植付機構16に対して一定ストロークで左右方向に往復移動する苗載台17、苗載台17の上部を左右往復移動自在に支持するように主フレーム13の左右両端部から立設された支持フレーム18、及び、各植付機構16による苗植え付け箇所に対して前もって整地作用を施す三基の整地フロート19、などによって4条植え用に構成されている。尚、三基の整地フロート19のうち、左右中央に配備される整地フロート19にはT字状のものが採用され、左右両端に配備される整地フロート19にはU字状のものが採用されている。 【0046】図3に示すように、フィードケース14の右側部から右外側方に向けて横送り軸20が延出されており、その延出部には、その外周面に形成された往復螺旋溝20aに係合するコマ部材(図示せず)を内装した移動体21が外嵌装着され、この移動体21には苗載台17が連結されている。この構成から、走行機体1からフィードケース14に伝達される動力で横送り軸20がその軸芯周りに回転駆動されると、横送り軸20の往復螺旋溝20aに沿ってコマ部材が移動するとともに、移動体21が往復螺旋溝20Aの形成範囲で往復移動するようになり、もって、苗載台17が一定ストロークで左右方向に往復移動するようになっている。つまり、横送り軸20、コマ部材、及び、移動体21、などによって、各植付機構16に対して苗載台17を一定ストロークで左右方向に横送り往復移動させる横送り機構22が構成されている。そして、横送り機構22は、苗植付装置4により植え付けが行われる4条分の植え付け条のうち、右端の植え付け条と右端から2番目の植え付け条との間に位置するように苗植付装置4に配備されている。 【0047】図2及び図3に示すように、フィードケース14の左側部から左外側方に向けて縦送り軸23が延出されており、その延出部には、苗載台17が左右のストローク端に到達した際に、苗載台17に装備された苗縦送り機構24の操作アーム24aを蹴り上げ揺動駆動する一対の縦送りアーム25が装着されている。苗縦送り機構24はベルト搬送式に構成されており、その駆動軸24bに単一の操作アーム24aがワンウェイクラッチ(図示せず)を介して装着されている。この構成から、走行機体1からフィードケース14に伝達される動力で縦送り軸23がその軸芯周りに回転駆動されている状態で、横送り機構22の作動で左右方向に一定ストロークで往復移動する苗載台17が左右のストローク端に到達すると、その都度、縦送りアーム25が苗縦送り機構24の操作アーム24aを蹴り上げ揺動駆動し、それによって、苗縦送り機構24の駆動軸24bが間歇的に回転駆動されるようになり、もって、苗縦送り機構24による載置苗の所定量ずつの縦送りを行えるようになっている。つまり、縦送り軸23、操作アーム24a、及び、縦送りアーム25、などによって、苗載台17が左右のストローク端に到達するごとに苗縦送り機構24を間歇駆動する縦送り駆動機構26が構成されている。そして、縦送り駆動機構26は、苗植付装置4により植え付けが行われる4条分の植え付け条のうち、左端の植え付け条と左端から2番目の植え付け条との間に位置するように苗植付装置4に配備されている。 【0048】フィードケース14から左右の各植付伝動ケース15への伝動は、左右の横向き伝動軸27を介して行われるようになっている。又、フィードケース14に内装されたチェーン式伝動機構14Aと各横向き伝動軸27との間には、各横向き伝動軸27への伝動状態を切り換える各条クラッチ28が介装されている。つまり、いずれか一方の各条クラッチ28を切り状態に切り換えることによって、端数条植え状態と端数条施肥状態とを現出できるようになっている。尚、各条クラッチ28の切り換え操作は、苗植付装置4から走行機体1に向けて延設される図外の各条クラッチの操作で行えるようになっている。 【0049】図1〜4に示すように、施肥装置5は、4条分の肥料を貯留するホッパ29、ホッパ29の下端に形成された4か所の肥料排出部29aに接続された繰出機構30、各整地フロート19に装着された作溝器31、及び、対応する繰出機構30と作溝器31とを接続する供給ホース32、などによって構成されるとともに、走行機体1と苗植付装置4の苗載台17との間に配備されている。各繰出機構30は、横軸芯P周りに回転する繰出ロール30Aと、繰出ロール30Aを内装する繰出ケース30B、などによって構成されるとともに、2基ずつの繰出機構30の繰出ロール30Aに亘って、横軸芯P周りに回転駆動する駆動軸33が横架されている。これらの駆動軸33は6角軸からなり、苗植付装置4に装備された左右の各横向き伝動軸27の対応する外端部と伝動機構34を介して伝動連結されている。伝動機構34は、横向き伝動軸27の両端部に一体回転するように連結された回転アーム35、駆動軸33にワンウェイクラッチ(図示せず)を介して装着された駆動アーム36、及び、回転アーム35から駆動アーム36に亘る操作ロッド37、などによって構成されている。 【0050】つまり、施肥装置5は、苗植付装置4の各横向き伝動軸27からの動力によって各繰出機構30の繰出ロール30Aが横軸芯P周りに間歇回転駆動され、それによって繰り出された各ホッパ29からの肥料を各供給ホース32で案内して各作溝器31により圃場内に埋没させることによって、4条分の側状施肥を行うようになっている。又、昇降リンク機構3が連結されるとともにフィードケース14などが配備される苗植付装置4の前部左右中央側空間を避けた状態で伝動機構34を配設できることから、走行機体1と苗載台17の間の狭い空間に施肥装置5を配備するものでありながら、伝動機構34による苗植付装置4と施肥装置5の伝動連結をそれらの外側方から容易に行えるようになっている。 【0051】図2に示すように、伝動機構34の駆動アーム36には、その延出方向に沿う長孔36aが形成されており、駆動アーム36に対する操作ロッド37の連結位置を駆動アーム36の延出方向で変更できるようになっている。この構成から、伝動機構34は、駆動アーム36に対する操作ロッド37の連結位置を変更することによって、横向き伝動軸27の1回転当たりの繰出ロール30Aの回転角を変更できるようになっており、もって、繰出機構30からの肥料の繰り出し量を調節できるようになっている。又、図4に示すように、伝動機構34の駆動アーム36は、後輪9と補助車輪9Aとの間に配設されるようになっている。つまり、後輪9と補助車輪9Aとの間に前後方向に長く形成される隙間を有効利用して、上記の構成により駆動軸33から前方に向けて大きく延設された状態となる駆動アーム36を配設するようにしていることから、その分、苗植付装置4を走行機体1の後部に近づけた状態で連結することができるとともに、繰出機構30の駆動アーム36が走行機体1側の部材や機外の他物などに接触することを回避できるようにしている。 【0052】図1〜4に示すように、ホッパ29は、苗載台17の上端から中間部に亘る縦長で、その上端側の前後幅が下端側の前後幅よりも広くなる先拡がり状に形成されるとともに、左右の各後輪9及び補助車輪9Aの後方に位置する部分29bの前後幅が他の部分の前後幅よりも狭くなるように、言い換えると、左右の各後輪9及び補助車輪9Aの後方に位置しない他の部分が走行機体1側の空間に向けて膨出する状態に形成されている。つまり、走行機体1と苗載台17の間の狭い空間を有効利用して、田植機全体としての全長を長くすることなく、ホッパ29の肥料貯留容量の増大を図れるようにしているのであり、これによって、作業中の肥料補給回数を削減できて作業効率の向上を図れるようになっている。尚、ホッパ29の上端には、ホッパ29への肥料補給に際に開閉操作される蓋体29Aが装備されている。 【0053】各繰出機構30は、苗載台17の上下中間部において左右の後輪9を跨ぐ状態で位置するホッパ29の肥料排出部29aに接続されることによって、左右の後輪9に対して左右方向に外れるとともに、各後輪9と前後方向で重複する状態で、苗載台17の下半部に位置するようになっている。そして、各繰出機構30が各後輪9と前後方向で重複する分、苗植付装置4を走行機体1の後部に近づけた状態で連結することができ、又、施肥装置5において比較的重量の大きい各繰出機構30が苗載台17の下半部に位置する分、田植機全体としての重心を低くすることができるようになっている。 【0054】図2に示すように、各繰出機構30における繰出ケース30Bの下部には、繰出ロール30Aにより繰り出された肥料を排出する排出筒部30aが、繰出ケース30Bの前面に沿う状態で延出形成されており、この排出筒部30aに供給ホース32が接続されるようになっている。各繰出機構30と各供給ホース32は、各繰出機構30における苗載台17側の端部と各供給ホース32の下端部とを結ぶ直線Lが苗載台17と略平行になる状態に配設されている。一方、苗植付装置4における左右の支持フレーム18の中間部同士に亘って、施肥装置5を支持する横向きフレーム38が架設されており、この横向きフレーム38は、苗載台17と各繰出機構30の排出筒部30aとの間の前記直線Lよりも排出筒部30a側に位置する状態で各排出筒部30aが連結されるようになっており、これによって、施肥装置5を支持するようになっている。 【0055】つまり、横向きフレーム38が、前記直線Lよりも繰出機構30の排出筒部30a側に位置する状態で施肥装置5を支持する分、施肥装置5を苗載台17に近接させた状態で苗植付装置4に備えることができ、これによって、苗植付装置4を走行機体1の後部に更に近づけた状態で連結できるようになっている。 【0056】図3に示すように、各作溝器31のうち、苗植付装置4の左右中央側に配設される2個の作溝器31は、苗植付装置4の左右中央に配備されたT字状の整地フロート19に、その上方に配備された植付機構16による植え付け位置よりも機体左右内方側に位置する状態で装着されている。又、苗植付装置4の左右両端側に配設される2個の作溝器31は、苗植付装置4の左右両端に配備されたU字状の整地フロート19に、それらの上方に配備された植付機構16による植え付け位置よりも機体左右外方側に位置する状態で装着されている。そして、それらの各作溝器31から対応する各繰出機構30に向けて、各供給ホース32が略一直線に延出されて各繰出機構30の排出筒部30aに接続されるようになっている。つまり、各供給ホース32は、横送り機構22が位置する植え付け条間と縦送り駆動機構26が位置する植え付け条間の外側を通るように配設されており、これによって、苗載台17と一体的に左右方向に往復移動する横送り機構22の可動部である移動体21や縦送り駆動機構26の可動部である苗送り機構24の操作アーム24aが各供給ホース32に接触することを回避しながら、苗植付装置4を走行機体1の後部に近づけた状態で連結できるようになっている。 【0057】図5及び図6に示すように、各繰出機構30において、繰出ロール30Aは、対応する駆動軸33にそれと一体回転するように外嵌されている。又、繰出ロール30Aの外周には、容量の異なる大小2種類の凹部a,bが横軸芯P方向に並設されており、各凹部a,bは、繰出ロール30Aの回転方向に所定間隔を隔てて複数形成されている。一方、繰出ケース30Bは、その左右両側部に円筒状の開口部30bが形成されるとともに、その右側部から左右中心に亘って繰出ロール30Aの上方を覆う円弧状のカバー30cが一体形成されている。又、繰出ケース30Bの左側部には、各凹部a,bから食み出した肥料を摺り切るブラシ39が装備されている。繰出ロール30Aの各開口部30bと繰出ロール30Aの左右両端部との間には、各開口部30bからの肥料の洩れ出しを阻止するリング状のシール部材40と、繰出ロール30Aを回転可能に支持するリング状の支持部材41とが介装されている。繰出ロール30Aと支持部材41は、駆動軸33に外嵌係止固定される一対のクリップ42により、駆動軸33に外嵌される抜止板43を介して位置決め保持されるようになっている。 【0058】この構成から、各繰出機構30は、駆動軸33から一方のクリップ42を取り外すとともに抜止板43を抜き取ると、その一方の繰出ケース30Bの開口部30bから駆動軸33に沿って繰出ロール30Aを簡単に抜き出すことができ、抜き出した繰出ロール30Aを反転させた後、その一方の開口部30bから繰出ロール30Aを再び駆動軸33に沿って繰出ケース30Bに差し入れて、駆動軸33に抜止板43及びクリップ42を取り付けることによって、繰出ロール30Aを簡単に装着することができるようになっている。つまり、走行機体1と苗載台17の間の狭い空間に施肥装置5を配備するものでありながら、繰出ケース30Bに対する繰出ロール30Aの単純な差し入れ方向の変更で、肥料繰り出し状態を、容量の大きい凹部aを使用して肥料を繰り出す状態と、容量の小さい凹部bを使用して肥料を繰り出す状態とに切り換えることができ、もって、大小2種類の凹部a,bによる肥料繰り出し量の調節を容易に行えるようになっている。 【0059】以上、要するに、走行機体1と苗載台17の間に施肥装置5を配設するミッドマウント形式に構成しながらも、合理的な配置及び改良によって、ホッパ29における肥料貯留容量の増大、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、肥料補給の容易化、並びに、肥料繰り出し量調節の容易化、などを効果的に図れるようになっている。 【0060】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態を列記する。 ■ 苗植付装置4としては、5条植え用、6条植え用、あるいは、8条植え用などに構成されたものであってもよい。 ■ 図5において一点鎖線で示すように、繰出ケース30Bのカバー30cを、その上方の肥料を使用中の凹部a,bに案内する案内面Aを有するように形成してもよい。 ■ 図7又は図8に示すように、各繰出機構30において、側面視半円弧状のカバー30cを、容量の大きい凹部a覆う状態と容量の小さい凹部bを覆う状態とに付け替え可能に構成することにより、肥料繰り出し状態を、容量の大きい凹部aを使用して肥料を繰り出す状態と、容量の小さい凹部bを利用して肥料を繰り出す状態と、大小2つの両凹部a,bを使用して肥料を繰り出す状態とに切り換えられるようにして、大小2種類の凹部a,bによる肥料繰り出し量の調節を3段階で行えるようにしてもよい。ちなみに、図7に示す構成のものにおいては、上記実施形態と同様に、繰出ケース30Bの側方に形成した一方の開口部30bからのカバー30cの単純な差し入れ方向の変更で容易に肥料繰り出し量を調節できるようになる。又、図8に示す構成のものにおいては、繰出ケース30Bの上部開口からのカバー30cの単純な差し入れ方向の変更で容易に肥料繰り出し量を調節できるようになる。尚、図8に示す構成のものにおいては、同図において一点鎖線で示すように、カバー30cを、その上方の肥料を使用中の凹部a,bに案内する案内面Aを有するように形成してもよい。又、図7及び図8に示す構成のものにおいては、カバー30cにおける使用中の凹部a,bを囲む周縁部が、使用中の凹部a,bから食み出した肥料を摺り切るスクレーパとして機能するようにカバー30cを形成してもよい。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
|
| 【出願日】 |
平成11年3月24日(1999.3.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
|
| 【公開番号】 |
特開2000−270618(P2000−270618A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月3日(2000.10.3) |
| 【出願番号】 |
特願平11−80083 |
|