| 【発明の名称】 |
乗用型田植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】高尾 裕
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| 【要約】 |
【課題】施肥装置を合理的に配置又は改良することによって、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、あるいは、機体の安定性の向上などを効果的に図れるようにする。
【解決手段】走行機体1の後部に連結される苗植付装置4に、繰出機構30の作動によりホッパ29から繰り出された肥料を供給ホース32で案内して作溝器31により圃場内に埋没させる施肥装置5を備えた乗用型田植機において、施肥装置5を走行機体1と苗植付装置4の苗載台17との間に配備するとともに、繰出機構30を、後輪9に対して左右方向に外れた位置において後輪9と前後方向で重複するように配設した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機であって、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、前記繰出機構を、後輪に対して左右方向に外れた位置において前記後輪と前後方向で重複するように配設してある乗用型田植機。 【請求項2】 走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機であって、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備し、前記繰出機構と前記供給ホースとを、前記繰出機構における前記苗載台側の端部と前記供給ホースの下端部とを結ぶ直線が前記苗載台と略平行になるように配設するとともに、前記施肥装置を支持する横向きフレームを、前記苗載台と前記供給ホースの上端部との間に、前記直線よりも前記供給ホース側に位置させた状態で設けてある乗用型田植機。 【請求項3】 走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機であって、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、前記繰出機構を前記苗載台の下半部に配設してある乗用型田植機。 【請求項4】 走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機であって、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、植え付け条数分の前記繰出機構を、後輪を跨ぐ状態で配設される繰出機構同士の配設間隔が他の繰出機構同士の配設間隔よりも大きくなるように配設してある乗用型田植機。 【請求項5】 走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機であって、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、前記ホッパを、後輪の後方に位置する部分の前後幅が他の部分の前後幅よりも狭くなるように形成してある乗用型田植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機に関する。 【0002】 【従来の技術】上記のような乗用型田植機としては、例えば、特開平9‐294423号公報で開示されているように、苗植付装置における苗載台よりも後方側に施肥装置を配備するリヤマウント形式に構成されたものがある。しかし、この構成では、田植機の重心が極端に後ろ寄りになって機体の安定性がかなり悪くなることから、走行機体の前部側にかなり重いバランスウェイトを設けることなどによって、機体の安定性の向上を図る必要がある。そのため、田植機全体の重量が不必要に重くなる不都合を招くようになっていた。又、作業途中に肥料を補給する必要が生じた場合には、リヤマウント形式であることによって運転部からの肥料補給が行えないことから、肥料補給場所となる畦部分に田植機を後ろ着けにした状態で、その畦部分から肥料補給を行う、あるいは、肥料補給場所となる畦部分に田植機を横着けにした状態で、圃場泥土内に足を踏み入れて肥料補給を行う、というようにする必要があることから、作業途中での肥料補給が煩わしいものとなっていた。 【0003】これに対し、例えば、特開平10‐327638号公報で開示されているように、走行機体の後部に施肥装置を配備するミッドマウント形式に構成すると、田植機の重心が後ろ寄りになって機体の安定性が悪くなる不都合を回避できるとともに、運転部からの肥料補給も可能になって作業途中での肥料補給も容易に行えるのであるが、苗植付装置による苗植え付け箇所から離れた走行機体の後部に施肥装置を配備していることから、苗植え付け箇所の近くに施肥を施すためには、走行機体の後部から苗植え付け箇所に向けて肥料を圧送する電動式のブロワを設ける必要がある。そのため、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を招くようになっていた。又、電動式のブロワは電力消費の大きいものであることから、小さいエンジンが搭載される小型機種の田植機をミッドマウント形式に構成すると、作業時にかかるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合を招き易くする虞があった。 【0004】そこで従来では、例えば、特開平10‐146109号公報で開示されているように、施肥装置を走行機体と苗植付装置の苗載台との間に配備するミッドマウント形式に構成して、田植機の重心が後ろ寄りになって機体の安定性が悪くなる不都合を抑制するとともに、運転部からの肥料補給を可能にして作業途中での肥料補給を容易に行えるようにしながらも、電動式のブロワを設けなくても、苗植え付け箇所近くの圃場部分に肥料を自然落下で供給できるようにしたものがあった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の従来技術においては、走行機体と苗植付装置の苗載台との間をできるだけ大きくして施肥装置を配備するようにしていることから、その分、田植機の重心が後ろ寄りになって機体の安定性が悪くなる不都合や、田植機全体としての全長が長くなる不都合を招くようになり、又、走行機体と苗植付装置の苗載台との間をできるだけ大きくするためには、走行機体の後部に苗植付装置を昇降自在に連結する昇降リンク機構として長いものを採用するとともに、苗植付装置を昇降駆動する油圧シリンダとして大型のものを採用する必要が生じることから、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、並びに、安定性の向上を図る上において改善の余地があった。 【0006】本発明の目的は、施肥装置を合理的に配置又は改良することによって、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、あるいは、機体の安定性の向上などを効果的に図れるようにすることにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機において、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、前記繰出機構を、後輪に対して左右方向に外れた位置において前記後輪と前後方向で重複するように配設した。 【0008】〔作用〕上記請求項1記載の発明によると、走行機体と苗植付装置の苗載台との間に施肥装置を配備するものでありながら、施肥装置の繰出機構を後輪と前後方向で重複させる分、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結することができることから、田植機全体としての小型化を図れるとともに、田植機の重心が後ろ寄りになる不都合を抑制できるようになって機体の安定性の向上を図れるようになり、更に、走行機体の運転部から施肥装置のホッパへの肥料補給並びに苗植付装置の苗載台への苗補給を行い易くすることができるようになる。 【0009】又、機体の安定性の向上を図れることによって、走行機体の前部側に装備するバランスウェイトの軽量化を図ることができ、更に、苗植付装置を走行機体の後部に近づけられる分、走行機体の後部に苗植付装置を連結する昇降リンク機構として短いものを採用することができるとともに、苗植付装置を昇降駆動する油圧シリンダとして小型のものを採用することができるので、田植機全体としての軽量化、並びに、製造コストの低減化を更に図れるようになる。 【0010】しかも、苗植付装置に施肥装置を備えていることにより、苗植付装置による苗植え付け箇所の近くに施肥装置が位置するようになって、施肥装置からの肥料を苗植え付け箇所近くの圃場部分に自然落下で供給できるようになることから、施肥装置に肥料圧送用の電動式のブロワを設ける必要がなく、その結果、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を回避できるようになり、又、小さいエンジンが搭載される小型機種の田植機においては、ブロワによるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合の発生を防止できるようになる。 【0011】〔効果〕従って、走行機体と苗載台との間に配備される施肥装置の繰出機構を、後輪に対して左右方向に外れた位置で後輪と前後方向で重複するように配設する、という合理的な配置によって、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、並びに、肥料補給の容易化を効果的に図れるようになった。 【0012】本発明のうちの請求項2記載の発明では、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機において、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備し、前記繰出機構と前記供給ホースとを、前記繰出機構における前記苗載台側の端部と前記供給ホースの下端部とを結ぶ直線が前記苗載台と略平行になるように配設するとともに、前記施肥装置を支持する横向きフレームを、前記苗載台と前記供給ホースの上端部との間に、前記直線よりも前記供給ホース側に位置させた状態で設けた。 【0013】〔作用〕上記請求項2記載の発明によると、走行機体と苗植付装置の苗載台との間に施肥装置を配備するものでありながら、施肥装置の繰出機構と供給ホースとを、繰出機構における苗載台側の端部と供給ホースの下端部とを結ぶ直線が苗載台と略平行になるように配設するとともに、施肥装置を支持する横向きフレームを、苗載台と供給ホースの上端部との間に、その直線よりも供給ホース側に位置させた状態で設ける分、施肥装置を苗載台に近接させた状態で苗植付装置に備えることができ、その結果、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結することができるようになる。 【0014】つまり、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結できることから、前記請求項1記載の発明と同様に、田植機全体としての小型軽量化、機体の安定性の向上、及び、製造コストの低減化を図れるとともに、走行機体の運転部から施肥装置のホッパへの肥料補給並びに苗植付装置の苗載台への苗補給を行い易くすることができるようになる。 【0015】又、苗植付装置に施肥装置を備えていることにより、前記請求項1記載の発明と同様に、施肥装置からの肥料を苗植え付け箇所近くの圃場部分に自然落下で供給でき、施肥装置に肥料圧送用の電動式のブロワを設ける必要がないことから、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を回避できるようになり、又、ブロワによるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合の発生を防止できるようになる。 【0016】〔効果〕従って、走行機体と苗載台との間に配備される施肥装置の繰出機構と供給ホース、及び、施肥装置を支持する横向きフレームを合理的に配置することによって、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、並びに、肥料補給の容易化を効果的に図れるようになった。 【0017】本発明のうちの請求項3記載の発明では、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機において、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、前記繰出機構を前記苗載台の下半部に配設した。 【0018】〔作用〕上記請求項3記載の発明によると、施肥装置を走行機体と苗植付装置の苗載台との間に配備することにより、施肥装置を苗植付装置の苗載台よりも後方側に配備するリヤマウント形式に構成したものに比較して、田植機の重心が後ろ寄りになって機体の安定性が悪くなる不都合を抑制できるとともに、その分、走行機体の前部側に装備するバランスウェイトの重量を削減することができて、田植機全体としての軽量化や製造コストの低減化を図れる上に、運転部からの肥料補給が可能になることによって作業途中での肥料補給を容易に行えるようになる。 【0019】又、苗植付装置に施肥装置を備えていることにより、前記請求項1及び2記載の発明と同様に、施肥装置からの肥料を苗植え付け箇所近くの圃場部分に自然落下で供給でき、施肥装置に肥料圧送用の電動式のブロワを設ける必要がないことから、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を回避できるようになり、又、ブロワによるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合の発生を防止できるようになる。 【0020】しかも、施肥装置において比較的重量の大きい繰出機構を苗載台の下半部に配設する分、繰出機構を苗載台の上半部に配設するものに比較して、施肥装置としての重心を低くすることができ、それによって、施肥装置を備えた苗植付装置全体としての重心を前下方側に変更した状態にできることから、機体の安定性を更に向上させることができるようになる。 【0021】〔効果〕従って、走行機体と苗載台との間に配備される施肥装置の繰出機構を苗載台の下半部に配設する、という合理的な配置によって、田植機全体としての軽量化、製造コストの低減化、並びに、肥料補給の容易化を図れる上に、機体の安定性の向上を効果的に図れるようになった。 【0022】本発明のうちの請求項4記載の発明では、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機において、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、植え付け条数分の前記繰出機構を、後輪を跨ぐ状態で配設される繰出機構同士の配設間隔が他の繰出機構同士の配設間隔よりも大きくなるように配設した。 【0023】〔作用〕上記請求項4記載の発明によると、走行機体と苗植付装置の苗載台との間に施肥装置を配備するものでありながら、施肥装置の繰出機構を後輪を跨ぐ状態に配設する分、施肥装置の後輪との接触を回避しながら、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結することができるようになる。 【0024】つまり、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結できることから、前記請求項1及び2記載の発明と同様に、田植機全体としての小型軽量化、機体の安定性の向上、及び、製造コストの低減化を図れるとともに、走行機体の運転部から施肥装置のホッパへの肥料補給並びに苗植付装置の苗載台への苗補給を行い易くすることができるようになる。 【0025】又、苗植付装置に施肥装置を備えていることにより、前記請求項1〜3記載の発明と同様に、施肥装置からの肥料を苗植え付け箇所近くの圃場部分に自然落下で供給でき、施肥装置に肥料圧送用の電動式のブロワを設ける必要がないことから、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を回避できるようになり、又、ブロワによるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合の発生を防止できるようになる。 【0026】しかも、後輪を跨ぐ状態で配設される繰出機構同士の配設間隔を他の繰出機構同士の配設間隔よりも大きくする分、後輪を跨ぐ状態で配設される繰出機構を、その後輪から大きく離間させることができるので、後輪で撥ね上げられた泥土が繰出機構に掛かることに起因した施肥不良の発生を効果的に抑制できるようになる。 【0027】〔効果〕従って、走行機体と苗載台との間に配備される施肥装置の植え付け条数分の繰出機構を、後輪を跨ぐ状態で配設される繰出機構同士の配設間隔が他の繰出機構同士の配設間隔よりも大きくなるように配設する、という合理的な配置によって、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、並びに、肥料補給の容易化を効果的に図れる上に、繰出機構への泥掛かりに起因した施肥不良の発生を効果的に抑制できるようになった。 【0028】本発明のうちの請求項5記載の発明では、走行機体の後部に連結される苗植付装置に、繰出機構の作動によりホッパから繰り出された肥料を供給ホースで案内して作溝器により圃場内に埋没させる施肥装置を備えた乗用型田植機において、前記施肥装置を前記走行機体と前記苗植付装置の苗載台との間に配備するとともに、前記ホッパを、後輪の後方に位置する部分の前後幅が他の部分の前後幅よりも狭くなるように形成した。 【0029】〔作用〕上記請求項5記載の発明によると、走行機体と苗植付装置の苗載台との間に施肥装置を配備するものでありながら、施肥装置のホッパを走行機体側の空間に膨出させるように形成して、ホッパの肥料貯留容量の増大を図るようにしているのであり、これによって、作業中の肥料補給回数を削減でき、その分、作業効率の向上を図れるようになる。 【0030】又、ホッパの肥料貯留容量の増大を図るようにしながらも、そのホッパにおける後輪の後方に位置する部分の前後幅を、他の部分の前後幅よりも狭くしていることから、その分、苗植付装置を走行機体の後部に近づけた状態で連結することができるので、前記請求項1〜3記載の発明と同様に、田植機全体としての小型軽量化、機体の安定性の向上、及び、製造コストの低減化を図れるとともに、走行機体の運転部から施肥装置のホッパへの肥料補給並びに苗植付装置の苗載台への苗補給を行い易くすることができるようになる。 【0031】更に、苗植付装置に施肥装置を備えていることにより、前記請求項1〜4記載の発明と同様に、施肥装置からの肥料を苗植え付け箇所近くの圃場部分に自然落下で供給でき、施肥装置に肥料圧送用の電動式のブロワを設ける必要がないことから、施肥装置の大型化や構成の複雑化、あるいは、製造コストの高騰を回避できるようになり、又、ブロワによるエンジン負荷の増大によって作業中にエンジンが停止する不都合の発生を防止できるようになる。 【0032】〔効果〕従って、走行機体と苗載台との間に配備される施肥装置のホッパを、後輪の後方に位置する部分の前後幅が他の部分の前後幅よりも狭くなるように形成する、という合理的な改良によって、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、並びに、肥料補給の容易化を効果的に図れる上に、作業効率の向上をも図れるようになった。 【0033】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0034】図1には乗用型田植機の全体側面が示されており、この田植機は、乗用型に構成された走行機体1の後部に、油圧シリンダ2の作動により昇降する昇降リンク機構3を介して苗植付装置4を昇降自在に連結するとともに、その苗植付装置4に施肥装置5を備えることによって、作業時には苗の植え付けと施肥とを行えるように構成されている。 【0035】走行機体1は、前部に搭載されたエンジン6、エンジン6からの動力が伝達される変速装置7、変速装置7からの変速後の動力が伝達される左右一対の前輪8と後輪9、及び、操向用のステアリングホイール10や運転座席11などを備えてなる運転部12、などによって構成されている。尚、左右の前輪8及び後輪9は、2条分の植え付け箇所を跨ぐように配設されている。 【0036】図1〜3に示すように、苗植付装置4は、左右向き配設された角パイプ状の主フレーム13、主フレーム13の左右中央部に配設されたフィードケース14、主フレーム13の左右両端部から後方に向けて延設された植付伝動ケース15、各植付伝動ケース15の後部左右両側に軸支されたロータリ式の植付機構16、各植付機構16に対して一定ストロークで左右方向に往復移動する苗載台17、苗載台17の上部を左右往復移動自在に支持するように主フレーム13の左右両端部から立設された支持フレーム18、及び、各植付機構16による苗植え付け箇所に対して前もって整地作用を施す三基の整地フロート19、などによって4条植え用に構成されている。尚、三基の整地フロート19のうち、左右中央に配備される整地フロート19にはT字状のものが採用され、左右両端に配備される整地フロート19にはU字状のものが採用されている。 【0037】図3に示すように、フィードケース14の右側部から右外側方に向けて横送り軸20が延出されており、その延出部には、その外周面に形成された往復螺旋溝20aに係合するコマ部材(図示せず)を内装した移動体21が外嵌装着され、この移動体21には苗載台17が連結されている。この構成から、走行機体1からフィードケース14に伝達される動力で横送り軸20がその軸芯周りに回転駆動されると、横送り軸20の往復螺旋溝20aに沿ってコマ部材が移動するとともに、移動体21が往復螺旋溝20Aの形成範囲で往復移動するようになり、もって、苗載台17が一定ストロークで左右方向に往復移動するようになっている。つまり、横送り軸20、コマ部材、及び、移動体21、などによって、各植付機構16に対して苗載台17を一定ストロークで左右方向に横送り往復移動させる横送り機構22が構成されている。 【0038】図2及び図3に示すように、フィードケース14の左側部から左外側方に向けて縦送り軸23が延出されており、その延出部には、苗載台17が左右のストローク端に到達した際に、苗載台17に装備された苗縦送り機構24の操作アーム24aを蹴り上げ揺動駆動する一対の縦送りアーム25が装着されている。苗縦送り機構24はベルト搬送式に構成されており、その駆動軸24bに単一の操作アーム24aがワンウェイクラッチ(図示せず)を介して装着されている。この構成から、走行機体1からフィードケース14に伝達される動力で縦送り軸23がその軸芯周りに回転駆動されている状態で、横送り機構22の作動で左右方向に一定ストロークで往復移動する苗載台17が左右のストローク端に到達すると、その都度、縦送りアーム25が苗縦送り部24の操作アーム24aを蹴り上げ揺動駆動し、それによって、苗縦送り機構24の駆動軸24bが間歇的に回転駆動され、もって、苗縦送り機構24による載置苗の所定量ずつの縦送りを行えるようになっている。つまり、縦送り軸23、操作アーム24a、及び、縦送りアーム25、などによって、苗載台17が左右のストローク端に到達するごとに苗縦送り機構24を間歇駆動する縦送り駆動機構26が構成されている。 【0039】フィードケース14から左右の植付伝動ケース15に亘って横向き伝動軸27が延設されており、この横向き伝動軸27と、各植付伝動ケース15に内装されたチェーン式伝動機構15Aとの間には、各チェーン式伝動機構15Aへの伝動状態を切り換える各条クラッチ28が介装されている。つまり、いずれか一方の各条クラッチ28を切り状態に切り換えることによって、端数条植え状態を現出できるようになっている。尚、各条クラッチ28の切り換え操作は、苗植付装置4から走行機体1に向けて延設される図外の各条クラッチの操作で行えるようになっている。 【0040】図1〜4に示すように、施肥装置5は、4条分の肥料を貯留するホッパ29、ホッパ29の下端に形成された4か所の肥料排出部29aに接続された繰出機構30、各整地フロート19に装着された作溝器31、及び、対応する繰出機構30と作溝器31とを接続する供給ホース32、などによって構成されるとともに、走行機体1と苗植付装置4の苗載台17との間に配備されている。各繰出機構30は、横軸芯P周りに回転する繰出ロール30Aと、繰出ロール30Aを内装する繰出ケース30B、などによって構成されるとともに、2基ずつの繰出機構30の繰出ロール30Aに亘って、横軸芯P周りに回転駆動する駆動軸33が横架されている。これらの駆動軸33は、苗植付装置4に装備された横向き伝動軸27の対応する側の端部と伝動機構34を介して伝動連結されている。伝動機構34は、横向き伝動軸27の両端部に一体回転するように連結された回転アーム35、駆動軸33にワンウェイクラッチ(図示せず)を介して装着された駆動アーム36、及び、回転アーム35から駆動アーム36に亘る操作ロッド37、などによって構成されている。 【0041】つまり、施肥装置5は、苗植付装置4の横向き伝動軸27からの動力によって各繰出機構30の繰出ロール30Aが横軸芯P周りに間歇回転駆動され、それによって繰り出されたホッパ29からの肥料を各供給ホース32で落下案内して各作溝器31により圃場内に埋没させることによって、4条分の側状施肥を行うようになっている。 【0042】ホッパ29は、苗載台17の上端から上下中間部に亘る縦長で、その上端側の前後幅が下端側の前後幅よりも広くなる先拡がり状に形成されるとともに、左右の各後輪9の後方に位置する部分29bの前後幅が他の部分の前後幅よりも狭くなるように、言い換えると、左右の各後輪9の後方に位置しない他の部分が走行機体1側の空間に向けて膨出する状態に形成されている。つまり、走行機体1と苗載台17の間の狭い空間を有効利用して、田植機全体としての全長を長くすることなく、ホッパ29の肥料貯留容量の増大を図れるようにしているのであり、これによって、作業中の肥料補給回数を削減できて作業効率の向上を図れるようになっている。尚、ホッパ29の上端には、ホッパ29への肥料補給の際に開閉操作される蓋体29Aが装備されている。 【0043】各繰出機構30は、左右の後輪9に対して左右方向に外れた位置において各後輪9と前後方向で重複するように、左側に位置する2基の繰出機構30が左側の後輪9を跨ぐ状態に、かつ、右側に位置する2基の繰出機構30が右側の後輪9を跨ぐ状態に配設されるとともに、後輪9を跨ぐ状態で配設される繰出機構30同士の配設間隔W1が、後輪9を跨がない繰出機構30同士の配設間隔W2よりも大きくなるように配置設定されている。つまり、各繰出機構30を各後輪9と前後方向で重複させる分、苗植付装置4を走行機体1の後部に近づけた状態で連結できるようになっている。しかも、後輪9を跨ぐ状態で配設される繰出機構30同士の配設間隔W1を、後輪9を跨がない繰出機構30同士の配設間隔W2よりも大きくする分、後輪9を跨ぐ状態で配設される繰出機構30を、その後輪9から大きく離間させることができ、もって、各後輪9により撥ね上げられた泥土が各繰出機構30に掛かることに起因した施肥不良の発生を効果的に抑制できるようになっている。 【0044】又、各繰出機構30は、苗載台17の上下中間部に位置するホッパ29の肥料排出部29aに接続されることによって、苗載台17の下半部に位置するようになっている。つまり、施肥装置5において比較的重量の大きい各繰出機構30を苗載台17の下半部に配設する分、田植機全体としての重心を低くすることができるようになっている。 【0045】図2に示すように、各繰出機構30における繰出ケース30Bの下部には、繰出ロール30Aにより繰り出された肥料を排出する排出筒部30aが、繰出ケース30Bの前面に沿う状態で延出形成されており、この排出筒部30aに供給ホース32が接続されるようになっている。各繰出機構30と各供給ホース32は、各繰出機構30における苗載台17側の端部と各供給ホース32の下端部とを結ぶ直線Lが苗載台17と略平行になる状態に配設されている。一方、苗植付装置4における左右の支持フレーム18の中間部同士に亘って、施肥装置5を支持する横向きフレーム38が架設されており、この横向きフレーム38は、苗載台17と各供給ホース32の上端部との間に、前記直線Lよりも供給ホース32側に位置する状態で、各繰出機構30の繰出ケース30Bを支持するようになっている。 【0046】つまり、横向きフレーム38が、前記直線Lよりも供給ホース32側に位置する状態で各繰出機構30を支持する分、施肥装置5を苗載台17に近接させた状態で苗植付装置4に備えることができ、これによって、苗植付装置4を走行機体1の後部に更に近づけた状態で連結できるようになっている。 【0047】以上、要するに、走行機体1と苗載台17の間に施肥装置5を配設するミッドマウント形式に構成しながら、ホッパ29の肥料貯留容量の増大、田植機全体としての小型軽量化、製造コストの低減化、機体の安定性の向上、並びに、肥料補給の容易化を効果的に図れるようになっている。 【0048】〔別実施形態〕苗植付装置4としては、5条植え用、6条植え用、あるいは、8条植え用などに構成されたものであってもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成11年3月23日(1999.3.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−270617(P2000−270617A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月3日(2000.10.3) |
| 【出願番号】 |
特願平11−78022 |
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