| 【発明の名称】 |
田植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】竹田 裕一
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| 【要約】 |
【課題】極めて簡単な構成手段のもので、施肥繰出部の良好な駆動を可能とさせる。
【解決手段】本機の後部上方に施肥機(36)を装備させる田植機において、本機下方のPTO軸(71)と施肥機(36)の繰出部(38)とを連動連結する駆動部材(77)を設けると共に、施肥ホッパ(37)及び繰出部(38)の前後幅内に駆動部材(77)を配備させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 本機の後部上方に施肥機を装備させる田植機において、本機下方のPTO軸と施肥機の繰出部とを連動連結する駆動部材を設けると共に、施肥ホッパ及び繰出部の前後幅内に駆動部材を配備させたことを特徴とする田植機。 【請求項2】 繰出部に入力させる駆動部材の回転を変速する変速機構を、駆動部材に介設させたことを特徴とする請求項1記載の田植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は苗載台及び植付爪を備えて連続的に苗植作業を行う田植機にあって、植付条の側方に施肥を行う田植機に関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】従来、施肥ホッパ内の肥料を送風機の空気送給管からの空気流でもって搬送して施肥を行う施肥装置を備えた田植機にあっては、施肥装置の繰出部を挾んだ前方に前記空気送給管を左右長手方向に配設して、空気送給管と繰出部との良好な配管接続を行うと共に、繰出部を駆動する駆動リンク機構を空気送給管との反対側となる繰出部の後方に配設して、空気送給管との干渉を回避させた駆動リンク機構の設置を行っている。しかし乍らこのような繰出部の後方に駆動リンク機構を配設する構造の場合、苗載台がローリングやピッチングした際の干渉を避けるため、苗載台の上下長さを短くしたり、本機に植付部を連結するリンクの長さを長くするなどしているが、この場合苗載台上の苗量が不足状態となったり、機体全長が長くなるなどの不都合がある。またこれら苗載台の上下長さやリンク長さを一定保持させる場合には施肥機の支持高さを下げたり、駆動リンクを短くするなどして苗載台との干渉を回避させる必要があるが、施肥機の支持高さが低くなる程、空気送給管と繰出部との配管接続も行い難くなったり、駆動リンクが短くなる程ガタや寸法精度の影響が大きくなるため駆動精度が低下するなどの不都合があった。 【0003】 【課題を解決するための手段】したがって本発明は、本機の後部上方に施肥機を装備させる田植機において、本機下方のPTO軸と施肥機の繰出部とを連動連結する駆動部材を設けると共に、施肥機の前後幅内に駆動部材を配備させて、駆動部材を後方の植付部や前方の本機ステップなどに干渉させることなく、コンパクトに施肥ホッパ及び繰出部の前後幅内に配設して、後方の植付部にあってローリングやピッチングが発生しても駆動部材に干渉させることなく、駆動部材の機能を安定維持させ、また前方のステップ(車体カバー)にあっては苗継ぎなど各種作業の足場としての面積を広く確保してこれらの作業性を向上させるものである。 【0004】また、繰出部に入力させる駆動部材の回転を変速する変速機構を、駆動部材に介設させて、簡単な構成手段で繰出部から繰出される肥料の繰出量の調節も容易に可能とさせて、施肥精度を向上させるものである。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は乗用田植機の側面図、図2は同平面図を示し、図中(1)は作業者が搭乗する走行車であり、エンジン(2)を車体フレーム(3)前部上方に搭載させ、ミッションケース(4)前方にフロントアクスルケース(5)を介して水田走行用前輪(6)を支持させると共に、前記ギヤ変速ケース(4)の後部にリヤアクスルケース(7)を連設し、前記リヤアクスルケース(7)に水田走行用後輪(8)を支持させる。そして前記エンジン(2)等を覆うボンネット(9)両側に予備苗載台(10)を取付けると共に、足掛台(11)を介して作業者が搭乗するステップである車体カバー(12)によって前記ミッションケース(4)等を覆い、前記車体カバー(12)上部に運転席(13)を取付け、その運転席(13)の前方で前記ボンネット(9)後部に操向ハンドル(14)を設ける。 【0006】また、図中(15)は6条植え用の苗載台(16)並びに複数の植付爪(17)などを具備する植付部であり、前高後低の合成樹脂製の前傾式苗載台(16)を下部レール(18)及びガイドレール(19)を介して植付ケース(20)に左右往復摺動自在に支持させると共に、一方向に等速回転させるロータリケース(21)を前記植付ケース(20)に支持させ、該ケース(21)の回転軸芯を中心に対称位置に一対の爪ケース(22)(22)を配設し、その爪ケース(22)(22)先端に植付爪(17)(17)を取付ける。また前記植付ケース(20)の前側にローリング支点軸(23)を介して支持フレーム(24)を設け、トップリンク(25)及びロワーリンク(26)を含むリンク機構(27)を介して走行車(1)後側に支持フレーム(24)を連結させ、前記リンク機構(27)を介して植付部(15)を昇降させる昇降シリンダ(28)をロワーリンク(26)に連結させ、前記前後輪(6)(8)を走行駆動して移動すると同時に、左右に往復摺動させる苗載台(16)から一株分の苗を植付爪(17)によって取出し、連続的に苗植え作業を行うように構成する。 【0007】また、図中(29)は主変速レバー、(30)は植付昇降兼作業走行変速用副変速レバー、(31)は植付け感度設定器、(32)は主クラッチペダル、(33)(33)は左右ブレーキペダル、(34)は2条分均平用センターフロート、(35)は2条分均平用サイドフロート、(36)は6条用の施肥機である側条施肥部である。 【0008】さらに、図3、図4に示す如く、肥料を入れる施肥ホッパ(37)と、肥料を定量供給する肥料繰出部である肥料繰出ケース(38)と、フロート(34)(35)の側条作溝器(39)にフレキシブル形搬送ホース(40)を介して肥料を排出させるターボブロワー型送風機(41)と、円筒形の空気送給管であるエアタンク(42)とを、前記施肥部(36)に備えると共に、エアタンク(42)右側端に送風機(41)を取付け、6条分6組の肥料繰出ケース(38)…をエアタンク(42)上側に配設させている。 【0009】また、図6、図7に示す如く、前記車体フレーム(3)後端の左右支柱(43)上端間に横架する水平フレーム(44)両側に左右ベースフレーム(45)(45)を取付け、前後方向に略水平に横架させる前記ベースフレーム(45)を介して施肥部(36)を設けると共に、ベースフレーム(45)後端部と車体フレーム(3)間にサイドステー(46)を連結させ、左右ベースフレーム(45)(45)の前後に立設させる昇降レール(47)(48)に左右軸受板(49)(49)を介して施肥機(36)を昇降自在に支持させている。 【0010】そして、左右軸受板(49)(49)の上部前側を丸パイプ形の横フレーム(50)で、また上部後側を四角パイプ形の横フレーム(51)で一体固定させて、これら横フレーム(50)(51)に6組の繰出ケース(38)を固定支持させると共に、左右ベースフレーム(45)(45)の前側間に横長の前記エアタンク(42)を取外し自在に固定させている。 【0011】図5に示す如く、前記繰出ケース(38)の上面前側の取入口(52)に前記ホッパ(37)の下部出口(53)を嵌着させると共に、前記繰出ケース(38)前面下側に取出口(54)を形成し、着脱自在なキャップ(55)によって取出口(54)を閉塞している。 【0012】また、前記繰出ケース(38)下面に底蓋(56)を着脱自在に固定させると共に、硬質合成樹脂製の前記底蓋(56)下面に出口(57)を形成するもので、エアタンク(42)に前端部を嵌着させる軟質合成樹脂製の接合パイプ(58)を備え、該パイプ(58)後端に硬質合成樹脂製のホースジョイント(59)前端を着脱自在に嵌着させると共に、前記ジョイント(59)後端に前記搬送ホース(40)を嵌着させ、前記送風機(41)の送風をエアタンク(42)から各パイプ(58)…及びホース(40)に吹出させ、底蓋(56)の出口(57)からジョイント(59)中間に落下する肥料を搬送ホース(40)に移動させるもので、T字形フランジを形成する前記ジョイント(59)中間に入口(60)を上向き開放に形成し、底蓋(56)の出口(57)に嵌合キャップ(61)を固定させ、該キャップ(61)を前記入口(60)の外壁に着脱自在に嵌着させ、出口(57)を入口(60)に接続させている。 【0013】さらに、取入口(62)を有する入口板(64)と、同一円周上に略四角形の複数の繰出口(65)…を有する繰出ロールである繰出板(66)と、排出口(67)を有する出口板(68)を備え、略円形平板製の前記各板(64)(66)(68)を繰出ケース(38)と底蓋(56)の間に多層状に配設させると共に、繰出ケース(38)に繰出軸(69)を略垂直に回転自在に軸支させ、各板(64)(66)(68)の中央部に繰出軸(69)下端側を貫通させ、出口板(68)下面に下方側からバネ(70)を弾圧させ、各板(64)(66)(68)を下方に抜出し自在に繰出軸(69)に支持させ、かつ閉塞レバーによって各板(64)(66)(68)を繰出ケース(38)と底蓋(56)間に弾圧させるもので、入口板(64)と出口板(68)を繰出ケース(38)に係止させ、各板(64)(68)に対して繰出軸(69)を遊転させると共に、繰出板(66)を繰出軸(69)に係合軸支させ、繰出軸(69)によって繰出板(66)を強制的に回転させ、取入口(62)から繰出口(65)に入った肥料を排出口(67)に移動させて出口(57)方向に落下させるように構成している。 【0014】またさらに、図4、図6乃至図8にも示す如く、前記エンジン(2)出力を植付部(15)に伝達させるPTO軸(71)をミッションケース(4)から後方に延出させると共に、前記左支柱(43)に軸受ケース(72)を溶接固定させ、軸受ケース(72)の入力軸(73)を前記PTO軸(71)中間にチェン(74)を介して連動連結させ、軸受ケース(72)の出力軸(75)後端部に1対のベベルギヤ(76)を介して繰出用駆動部材である縦駆動軸(77)を略垂直に連動連結させている。 【0015】また、前記縦駆動軸(77)は図4に示す如く、背面視で左側から2組目と3組目の繰出ケース(38)間に上端を臨ませて、各繰出軸(69)に1対のベベルギヤ(78)を介し連動連結する左右方向に長手状の繰出入力軸(79)に、前記縦駆動軸(77)の上端を1対のベベルギヤ(80)を介し連動連結させて、前記PTO軸(71)の回転でもって入力軸(79)を介し繰出軸(69)を回転させて肥料の繰出しを行うように構成している。 【0016】図9に示す如く、前記縦駆動軸(77)と入力軸(79)とを連結させる1対のベベルギヤ(80)はベベルケース(81)内に配備させ、入力軸(79)側のベベルギヤ(80)のギヤ軸(82)を分割して、入力軸(79)の接続側端に固設する円筒形継手(83)にロールピン(84)を介しギヤ軸(82)両端を取外し自在に嵌合固定させるように構成している。 【0017】また図10、図11にも示す如く、前記縦駆動軸(77)の中間に無段変速機構であるリングコーン無段変速機(85)を介設するもので、該無段変速機(85)は入力側の下駆動軸(77a)に配設される入力円板(86)と、出力側の上駆動軸(77b)に配置される出力円板(87)と、両板(86)(87)の間に配設される複数の遊星コーン(88)と、遊星コーン(88)の円錐面に摩擦係合する変速リング(89)等からなり、左支柱(43)の左外側後方に無段変速機(85)の変速ケース(90)を配設させ、変速ケース(90)後端のガイド部(91)に繰出量調節ノブ(92)を有する調節ネジ軸(93)を設け、該ネジ軸(93)に後端を結合させるシフター(94)の前端を前記変速リング(89)に係合連結させて、調節ノブ(92)の回動操作でシフター(94)を介し変速リング(89)を移動させ遊星コーン(88)の円錐面の摩擦係合に位置を上下方向に変化させることにより、出力側の駆動軸(77b)に取出される回転を無段変速させて、繰出ケース(38)から繰出される肥料の繰出量を適宜調節するように構成している。 【0018】ところで、図5、図9、図12、図13に示す如く、前記繰出軸(69)の上端に固設するベベルギヤ(78)と繰出軸(69)との間には条止めクラッチ(95)を介設するもので、該クラッチ(95)は前記ベベルギヤ(78)下位置の繰出軸(69)をスプライン軸(69a)に形成し、該スプライン軸(69a)に上下摺動自在に円筒形クラッチ体(96)を嵌合させ、対向するベベルギヤ(78)下面とクラッチ体(96)上面とに結合するクラッチ爪(97)(98)をそれぞれ一体形成すると共に、クラッチ体(96)下面と繰出ケース(38)間にクラッチバネ(99)を介設して、クラッチバネ(99)に抗しクラッチ体(96)を下動させるときクラッチ体(97)(98)の結合を解除させるように構成している。 【0019】また、前記クラッチ体(96)の上面外周縁部で、繰出軸(69)を中心とした前後対向位置に上方より当接させる2つ1対のシフト軸(100)を設け、繰出ケース(38)に回動自在に支持するクラッチ操作軸(101)に揺動アーム(102)を介してシフト軸(100)を連結させ、繰出ケース(38)外側に突出させる操作軸(101)端に条止めレバー(103)下端を固設させ、各条繰出ケース(38)の条止めレバー(103)上端間を条止めワイヤ(104)で連動連結させると共に、図3に示す如き苗載台(16)裏側のユニットクラッチレバー(105)に条止めワイヤ(104)を連結させて、ユニットクラッチレバー(105)操作でもって図12に示す如くレバー戻りバネ(106)に抗しワイヤ(104)を矢印方向に引張るとき、クラッチ爪(97)(98)の結合を解除させて対応する条の施肥を中止させるように構成している。 【0020】而して、前記縦駆動(77)や繰出部(79)の下方で略垂直に配設されて、施肥部(36)の前後幅内に納められた状態となるため、この後方の植付部(15)にローリングやピッチングが例え発生した場合でも、苗載台(16)に干渉することもなく、常に良好な繰出駆動力の伝達を行って、肥料の繰出性能を安定維持させることができる。 【0021】また、前記縦駆動軸(77)は施肥部(36)より前方に突出して車体カバー(12)側に張り出すこともないため、車体カバー(12)上面に障害のない広い足場としての空間を確保して、苗継ぎなど各種作業の作業性を向上させることができる。 【0022】また前記縦駆動軸(77)には既存のリングコーン式など無段変速機構(85)をユニットとして容易且つコンパクトに組込んで、簡単な構成手段によって肥料の繰出量の調節も正確に行って、施肥精度を向上させることができる。 【0023】なお前述実施例にあっては、PTO軸(71)の回転を縦駆動軸(77)を介し連続的に繰出入力軸(79)に伝える構成を示したが、図14に示す如く、PTO軸(71)の回転を、出力軸(75)・クランク板(107)・ロッド(108)・揺動アーム(109)・一方向クラッチ(110)などを介して前記入力軸(79)に伝えて、入力軸を間欠的に回転させる構成でも良い。 【0024】 【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、本機の後部上方に施肥機(36)を装備させる田植機において、本機下方のPTO軸(71)と施肥機(36)の繰出部(38)とを連動連結する駆動部材(77)を設けると共に、施肥ホッパ(37)及び繰出部(38)の前後幅内に駆動部材(77)を配備させたものであるから、駆動部材(77)を後方の植付部(15)や前方の本機ステップ(12)などに干渉させることなく、コンパクトに施肥ホッパ(37)及び繰出部(38)の前後幅内に配設して、後方の植付部(15)にあってローリングやピッチングが発生しても駆動部材(77)に干渉させることなく、駆動部材(77)の機能を安定維持させ、また前方のステップ(12)にあっては苗継ぎなど各種作業の足場としての面積を広く確保してこれらの作業性を向上させることができるものである。 【0025】また、繰出部(38)に入力させる駆動部材(77)の回転を変速する変速機構(85)を、駆動部材(77)に介設させたものであるから、簡単な構成手段で繰出部(38)から繰出される肥料の繰出量の調節も容易に可能とさせて、施肥精度を向上させることができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月18日(1999.3.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062270 【弁理士】 【氏名又は名称】藤原 忠治
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| 【公開番号】 |
特開2000−262122(P2000−262122A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月26日(2000.9.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−72912 |
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