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【発明の名称】 連続走行注入装置に於ける注入機移動機構とその制御方法
【発明者】 【氏名】菅原 宣雄

【氏名】河端 政雄

【要約】 【課題】従来の注入装置に於ける注入機の移動機構の改善とその制御方法の提供にある。

【解決手段】注入装置の車輪の回転を導引して進行する4連のエンドレスチェーン60a、60b、60c、60dからなり、2連1組として各組の進行方向を互いに逆向きに並進させて前送りチェーン60a、60b、後送りチェーン60c、60dとした移送チェーン装置60に交互に噛み合う2組の歯を有する転換機50を組み合わせ、それに連結された注入機移動桿を通して注入機に連結される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 スプロケット(61a.61b)に噛み合い並行して同一方向に進行する2連のエンドレスチェーン機構からなる前送りチェーン(60a.60b)と該機構と同一ながら逆方向に並行進行する後送りチェーン(60c.60d)のそれぞれ2対を該注入装置(30)の車軸(15)より導引した回転運動をもって稼働させる機構と成し、注入機(31)と連結された注入機移動桿(59)を取り付けた転換機(50)の歯(51a)を前送りチェーン(60a.60b)及び後送りチェーン(60c.60d)に組み入れ、更に別置固定のリニアシャフト(56)と嵌り合うリニアベアリング(55)を転換機(50)と組み合わせた機構と成した連続走行注入装置に於ける注入機移動機構。
【請求項2】 歯(51a)と倣い溝(51b)を有するラック板(51)は歯(51a)を外側にして左右対称に組み合わせて2組を成し、それぞれの組は互いに歯(51a)の傾きを反対にして裏表面それぞれにカムフォロア(52a)を有するラック開閉板(52)を挟みカムフォロア(52a)と倣い溝(51b)を嵌め合わせ、更に開閉板ガイド(53)とラック板ガイド(54)をもって一体化した請求項1記載の転換機。
【請求項3】 転換機(50)の前部および後部にラック開閉板(52)の出入方向に沿ってレバー開閉式バルブ(70)を設け、更に移動チェーン装置(60)の両端にはエアーシリンダー(58a)を組み込んだ反転器(58)を設けてレバー開閉式バルブ(70)とエアーシリンダー(58a)をパイプ接続する、レバー開閉式バルブ(70)はラック開閉板(52)の出入りによって作動開閉し、それによって供される圧縮空気により反転器(58)のエアーシリンダー(58a)を作動させラック開閉板(52)を押し戻してラック板(51)を移動チェーン装置(60)に噛み合せる機構と成した請求項1記載の注入機移動機構の制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は土中に注入管を圧入して圧縮空気と液体肥料の噴射注入を行う注入装置に関わる。
【0002】
【従来の技術】本発明に関わる技術は平成9年特許願第11976号の注入装置が出願されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】先に出願された特許願H9−11976号にては注入機の移動は移動シリンダーにて行われているが、その作動エネルギーを圧縮空気を使用した場合シリンダー内部にドレン等が溜まると誤作動を起こす事があり注入機のスムーズな移動が行われないことがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するためには注入装置の車軸の回転を中間チェーン及びギア等を介して増速し、注入装置本体(車輪付き走行台車)上部に4連のエンドレスチェーンによる移動機構を設け、その内2連は同一レベル上に進行方向ならびに進行速度を同一と成して対称的に配列して前送りチェーンとし、【0005】更に残り2連も前者とは同一機構乍ら進行方向を逆にした後送りチェーンとして両者を並列配列して移動チェーン装置と成し、注入装置の車軸回転をギアやチェーン等の伝導機構を介して導引する、この場合注入管の土中注入時に於いて該注入装置の車輪回転速度と注入行程となる後送りチェーンの進行速度は同一と成るべく伝導機構の回転比を決定する。
【0006】注入装置が走行し車輪が回転するとその回転運動は車輪と一体化した車軸を介してチェーン及びギア−による伝導機構を経て回転方向の相反する前送りチェーン及び後送りチェーンから成る移動チェーン装置に伝導されてそれぞれ前方向と後ろ方向へ進行する。
【0007】歯と倣い溝を有するラック板は2枚を1組としてそれぞれの歯の傾きを同一方向に、また倣い溝は略八の字状となる様に組み合わせて2組を形成し、裏表面それぞれに2本づつのカムフォロアを有するラック開閉板を前述の2組のラック板にて裏側と表側では歯の向きと倣い溝の向きをそれぞれ反対と成る様にカムフォロアと倣い溝を嵌め合わせて挟み、更に開閉板ガイドおよびラック板ガイドで挟んでボルトで固定し一体化させて転換機と成す。
【0008】転換機はその上部に注入機移動桿を下部にはリニアベアリングを取り付けて(移動桿とリニアベアリングは上下が逆にても可)該注入装置に移動チェーン装置と並行に設けたリニアシャフトに嵌め合わされ、1組のラック板は前送りチェーンに噛み合い2組目のラック板は後送りチェーンと噛み合う様に組み合わせ、また転換機の移動軌跡の前方および後方にはエアーシリンダー(以後シリンダーと称す)を内蔵した反転器を設ける。
【0009】転換機のラック板2組の内1組が後送りチェーンに噛み合さると転換機はその上部に取り付けた注入機移動桿を伴って注入装置の走行速度と同一速度で該装置の後部へ移動し転換機が所定位置に達し後方側の反転器に接触してラック開閉板が押されると転換機の後進側ラック板は転換機内に入り後送りチェーンとの噛み合いが外れ、間を置かずに前進側ラック板が迫り出して前送りチェーンに噛み合い転換機は反転して前進し再び前方側反転器に接触してラック開閉板が押され前進側ラック板は前送りチェーンとの噛み合いが外れ後進側ラック板が後送りチェーンに噛み合い転換機は後退する、以下この動作の繰り返しとなる。
【0010】尚、注入機は転換機と組み合わされた注入機移動桿と接続されており後進時に注入管を土中に差し込んで液体肥料や圧縮空気の注入を行い、前進時には注入管は土中から引き抜かれている。
【0011】制御方法に於いては、転換機の上部前後にラック開閉板の出入り(移動)方向に沿ってレバー開閉式バルブ(以後バルブと称す)を設け、そのバルブはラック開閉板の移動に依って開閉される様に取り付け、更に移動チェーン装置の前部後部の両端のラック開閉板移動軌跡上にシリンダーを組み込んだ反転器を設けてバルブとパイプで接続されて圧縮空気により制御され。
【0012】転換機のラック板が例えば後送りチェーンに噛み合い転換機が後進している時はラック開閉板はその進行方向に突き出ているので該開閉板が移動チェーン装置の後部に設けた反転器に突き当たって押し戻され転換機反対側の前部に突き出るとそこに設けたバルブが開いて後部反転器のシリンダーに送気されピストンロッド(以後ピストンと称す)が飛び出して再びラック開閉板を確実に前部側に押し戻す、依って前進側のラック板は前送りチェーンに噛み合い転換機は前進する。
【0013】この時、転換機後部のバルブのレバーはラック開閉板から外れ前部反転器のシリンダーへの送気を停止し同時にシリンダー内の空気を放出するのでピストンは引き込まれる。
【0014】更に前進した転換機は移動チェーン装置の前部に設けた前部反転器に突き当たりラック開閉板が後進側へ押し戻され後進側に設けたバルブを開いて前部反転器シリンダーのピストンを飛び出させてラック開閉板を確実に後部側に押し戻す。尚、後部反転器シリンダーへの送気停止およびシリンダー内の空気放出は前述のラック開閉板の反転時と同じ作動順序である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例図を参照に説明すると、図1は複数の注入機(31)を有する注入装置(30)の一部で注入機(31)の移動機構部位などの平面を表し、【0016】図2は移動チェーン装置(60)及びギアやスプロケット等の組み合わせによる伝導機構を表しており2台の注入機(31)と連結した注入機移動桿(59)は中心部位でリニアシャフト(56)と嵌り合って摺動する転換機(50)と連結一体化され、該転換機(50)は4連の移動チェーン(60a.60b.60c.60d)から成る移動チェーン装置(60)に組み入れられる。
【0017】注入装置(30)の車輪(14)の回転は図2及び表1にて表す如く伝導され、2連の前送りチェーン(60a.60b)は同速度で前方向に、他 の2連の後送りチェーン(60b.60c)は同速度で後方向に進行する。
【表1】

【0018】転換機(50)から迫り出したラック板(51)の歯(51a)が前送りチェーン(60a.60b)に噛み合うと転換機(50)は前進し、転換機(50)のラック開閉板(52)が反転器(58)に接触して押されると前進側のラック板(51)が前送りチェーン(60a.60b)との噛み合いから外れ、換わって後進側のラック板(51)が迫り出して後送りチェーン(60c.60d)に噛み合い転換機(50)は後進する。
【0019】尚、ギア(62a)とスプロケット(61c)及びそれと噛み合うギア(62b)とスプロケット(61d)はそれぞれ一体化してボス部分を中空と成しa軸b軸を各々貫通させている。
【0020】図3は転換機(50)の平面、図4はその側面を、更に図5はその分解図でありラック開閉板(52)の裏表面に取り付けた各2個のカムフォロア(52a)は2枚1組として略八の字状としたラック板(51)の倣い溝(51b)と嵌り合い、(前送り側と後送り側との倣い溝51bの八の字状は互いに逆向きに嵌め合い歯51aの向きも逆になる)
【0021】更にその上部を開閉板ガイド(53)下部をラック板ガイド(54)で組み合わせてボルト(57)で固定一体化して転換機(50)と成し、ラック開閉板(52)が前後進することにより各組の個々のラック板(51)が開閉してそれぞれの歯(51a)が転換機(50)から迫り出したり入ったりする。
【0022】上段の組のラック板(51)は前送りチェーン(60a.60b)と、下段の組のラック板(51)は後送りチェーン(60c.60d)とそれぞれ噛み合い(図4参照)上部開閉板ガイド(53)には注入機移動桿(59)を取り付け、下部ラック板ガイド(54)にはリニアベアリング(55)を取り付けてリニアレール(56)に嵌め合い摺動する。
【0023】図6は制御方法の実施例にて転換機(50)の上面の前部後部それぞれにバルブ(70)を設け、移動チェーン装置(60)前部後部にはラック開閉板(52)の移動軌跡上にシリンダー(58a)を組み込んだ反転器(58)をそれぞれ設けている、【0024】バルブ(70)には常時圧縮空気が供され転換機(50)前部のバルブ(70)は移動チェーン装置(60)後部の反転器(58)に、また転換機(50)後部のバルブ(70)は移動チェーン装置(60)前部の反転器(58)にそれぞれパイプで接続されており、バルブ(70)は三方口型(図7参照)にてノーマル時はシリンダー(58a)開放、レバー(71)押し込みによりシリンダー(58a)給気となる。
【0025】図6にては転換機(50)のラック開閉板(52)は後方に突き出ているので後進用で下段のラック板(52)が迫り出して後送りチェーン(60c.60d)に噛み合い転換機(50)は移動チェーン装置(60)の後部へ進み該装置(60)の後部に設けた反転器(58)の押し棒(58c)に転換機(50)のラック開閉板(52)が突き当たり該開閉板(52)は転換機(50)の中間位置まで押し込まれるとラック板(51)の歯(51a)は後送りチェーン(60c.60d)から外れる、【0026】同時に転換機(50)の前部へ一部突き出たラック開閉板(52)は転換機(50)に設けたバルブ(70)のレバー(71)を押し上げ、該バルブ(70)を開いてそれとパイプで接続された後部反転器(58)のシリンダー(58a)に送気されピストン(58b)を飛び出させてラック開閉板(52)を前方に押し出す、これにより前進用のラック板(51)の歯(51a)は確実に前送りチェーン(60a.60b)に噛み合い転換機(50)は前進する。
【0027】又、転換機(50)後部はラック開閉板(52)が転換機(50)内に引き込まれるのでバルブ(70)のレバー(71)はノーマル状態となり、それと接続された移動チェーン装置(60)前部の反転器(58)のシリンダー(58a)内空気を排出する。
【0028】
【発明の効果】注入機の移動に於いて先願(H9−11976)に於ける圧縮空気による移動シリンダーでの作動に比べて、機械的作動によるため注入装置の走行速度と注入機の移動速度が完全に一致するうえ誤作動が極端に減少する。
【出願人】 【識別番号】595144341
【氏名又は名称】菅原 宣雄
【出願日】 平成11年3月9日(1999.3.9)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−253722(P2000−253722A)
【公開日】 平成12年9月19日(2000.9.19)
【出願番号】 特願平11−61247