| 【発明の名称】 |
水田作業機の作業装置昇降機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】安田 真
【氏名】高尾 裕
【氏名】園田 義昭
【氏名】北井 浩昭
【氏名】古市 正和
【氏名】藤井 健二
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| 【要約】 |
【課題】油圧シリンダの能力の割りには、4連リンク機構を円滑に上昇させることができるようにする。
【解決手段】自走機体1に第1軸芯P1及び第2軸芯P2それぞれの周りに上下回動自在に連結する下リンク6及び上リンク7と、これらの後部に第3軸芯P3及び第4軸芯P4周りに上下回動自在に連結する作業装置取付け用の縦リンク8とから4連リンク機構4を構成し、短縮作動することで4連リンク機構4を上昇させるとともに伸長作動することで4連リンク機構4を下降させる油圧シリンダ5を設け、4連リンク機構4が昇降範囲の下側域部に位置する状態において、油圧シリンダ5の自走機体1への枢支連結点R1を第2軸芯P2よりも後方に一させ、油圧シリンダ5の4連リンク機構4への枢支連結点R2を第3軸芯P3と一致させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自走機体の後部に左右向き姿勢の第1軸芯周りに上下回動自在に連結する下リンクと、前記自走機体の後部に左右向き姿勢の第2軸芯周りに上下回動自在に連結する上リンクと、前記下リンクの後部に左右向き姿勢の第3軸芯周りに上下回動自在に連結するとともに前記上リンクの後部に左右向き姿勢の第4軸芯周りに上下回動自在に連結する作業装置取付け用の縦リンクとから自走機体に水田作業装置を昇降自在に連結させる4連リンク機構を構成し、短縮作動することで前記4連リンク機構を上昇させるとともに伸長作動することで4連リンク機構を下降させる油圧シリンダを設けてある水田作業機の作業装置昇降機構であって、前記4連リンク機構が昇降範囲の下側域部に位置する状態において、前記自走機体及び4連リンク機構それぞれへの油圧シリンダの枢支連結点同士を結ぶ線分と、油圧シリンダの4連リンク機構への枢支連結点及び前記第1軸芯を結ぶ線分とが成す第1角度が、第2軸芯及び第3軸芯を結ぶ線分と、第3軸芯及び第1軸芯を結ぶ線分とが成す第2角度よりも大になるように、前記枢支連結点の位置を設定してある水田作業機の作業装置昇降機構。 【請求項2】 油圧シリンダの4連リンク機構への枢支連結点を第3軸芯と一致させ、油圧シリンダの自走機体への枢支連結点を第2軸芯よりも後方に位置させてある請求項1記載の水田作業機の作業装置昇降機構。 【請求項3】 油圧シリンダのシリンダチューブとピストンロッドとの伸長側への相対移動を引っ張りにより阻止する作用状態と引っ張りを解除した解除状態とに切り換え操作自在な下降規制具を設けてある請求項1又は2記載の水田作業機の作業装置昇降機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自走機体の後部に苗植付装置などの水田作業装置を昇降自在に連結するとともにその水田作業装置を駆動昇降するための機構で、詳しくは、自走機体の後部に左右向き姿勢の第1軸芯周りに上下回動自在に連結する下リンクと、前記自走機体の後部に左右向き姿勢の第2軸芯周りに上下回動自在に連結する上リンクと、前記下リンクの後部に左右向き姿勢の第3軸芯周りに上下回動自在に連結するとともに前記上リンクの後部に左右向き姿勢の第4軸芯周りに上下回動自在に連結する作業装置取付け用の縦リンクとから自走機体に水田作業装置を昇降自在に連結させる4連リンク機構を構成し、短縮作動することで前記4連リンク機構を上昇させるとともに伸長作動することで4連リンク機構を下降させる油圧シリンダを設けてある水田作業機の作業装置昇降機構に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の作業装置昇降機構によるときは、油圧シリンダの短縮作動により4連リンク機構、つまり、水田作業装置をそれらの重量に抗して引っ張り上昇させるため、油圧シリンダとして小能力で安価なもの用いながらも、水田作業装置を昇降できる利点がある。 【0003】そのような利点を有する水田作業機の作業装置昇降機構として従来では、特開平9‐233906号公報で見られるように、第2軸芯と第3軸芯とにわたって油圧シリンダを架設することで、油圧シリンダの伸縮に伴い4連リンク機構を昇降するようにした機構が知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技術によるときは、油圧シリンダの短縮作動に伴う引き上げ力を4連リンク機構に十分効率良く伝達して4連リンク機構を円滑に上昇させることが難しく、油圧シリンダの小能力化、コストダウンを図ることを目的とする割りには、油圧シリンダとして、大きな能力、コストの掛かるものを必要としていた。 【0005】本発明の目的は、油圧シリンダの短縮作動に伴う引き上げ力を効率良く4連リンク機構に伝達させて、油圧シリンダの能力の割りには、4連リンク機構を円滑に上昇させることができるようにする点にある。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1及び2に係る本発明の特徴・作用・効果は次の通りである。 【0007】〔請求項1に係る本発明の特徴〕自走機体の後部に左右向き姿勢の第1軸芯周りに上下回動自在に連結する下リンクと、前記自走機体の後部に左右向き姿勢の第2軸芯周りに上下回動自在に連結する上リンクと、前記下リンクの後部に左右向き姿勢の第3軸芯周りに上下回動自在に連結するとともに前記上リンクの後部に左右向き姿勢の第4軸芯周りに上下回動自在に連結する作業装置取付け用の縦リンクとから自走機体に水田作業装置を昇降自在に連結させる4連リンク機構を構成し、短縮作動することで前記4連リンク機構を上昇させるとともに伸長作動することで4連リンク機構を下降させる油圧シリンダを設けてある水田作業機の作業装置昇降機構であって、前記4連リンク機構が昇降範囲の下側域部に位置する状態において、前記自走機体及び4連リンク機構それぞれへの油圧シリンダの枢支連結点同士を結ぶ線分と、油圧シリンダの4連リンク機構への枢支連結点及び前記第1軸芯を結ぶ線分とが成す第1角度が、第2軸芯及び第3軸芯を結ぶ線分と、第3軸芯及び第1軸芯を結ぶ線分とが成す第2角度よりも大になるように、前記枢支連結点の位置を設定してある点にある。 【0008】〔請求項2に係る本発明の特徴〕請求項1に係る本発明において、油圧シリンダの4連リンク機構への枢支連結点を第3軸芯と一致させ、油圧シリンダの自走機体への枢支連結点を第2軸芯よりも後方に位置させてある点にある。 【0009】〔作用〕油圧シリンダの縦リンクへの枢支連結点を第3軸芯と一致させ、油圧シリンダの自走機体への枢支連結点を第2軸芯よりも後方に位置させるなどして、第1角度を第2角度よりも大にしてあるから、第2軸芯と第3軸芯とにわたって油圧シリンダを架設してある、つまり、第1角度を第2角度と等しくしてある従来技術に比較して、下側域部における油圧シリンダの短縮作動に伴う引き上げ力を4連リンク機構に効率良く伝達して、4連リンク機構を上昇させることができる。 【0010】〔効果〕従って、油圧シリンダの能力の割りには、4連リンク機構を円滑に上昇させることができて、油圧シリンダの短縮作動で4連リンク機構を上昇させることによる油圧シリンダの小能力化・コストダウンを実現できるようになった。 【0011】請求項3に係る本発明の特徴・作用・効果は次の通りである。 【0012】〔特徴〕上記請求項1や2に係る本発明において、油圧シリンダのシリンダチューブとピストンロッドとの伸長側への相対移動を引っ張りにより阻止する作用状態と引っ張りを解除した解除状態とに切り換え操作自在な下降規制具を設けてある点にある。 【0013】〔作用〕4連リンク機構の下降を阻止するように油圧シリンダの伸長作動を阻止する作用状態と4連リンク機構の下降を許容するように伸長作動を許容する解除状態とに切り換え操作自在な下降規制具を設けてあるから、作業時には、下降規制具を解除状態に切り換えておくことにより、植付深さを調整するなどのための所期の水田作業装置の昇降を行わせながらも、トラックの荷台に載せての運搬時などの非作業時には、下降規制具を作用状態に切り換えておくことにより、油圧シリンダに対する油圧回路のリークにかかわらず、油圧シリンダに代わって4連リンク機構、つまり、水田作業装置を対地浮上状態に確実に保持することができる。 【0014】〔効果〕従って、作業時における水田作業装置の昇降を行わせながらも、非作業時における水田作業装置の不測の下降を確実に防止できるようになった。 【0015】 【発明の実施の形態】水田作業機の一例である田植機は、図1,図2に示すように、乗用型の自走機体1の後部に、水田作業装置であるところの苗植付装置2を駆動昇降操作自在に連結し、施肥装置3を設けて構成されている。 【0016】前記自走機体1は、左右一対の操向用の駆動前輪1Aと左右一対の駆動後輪1Bとを備えた機体フレームに、エンジン1Cと座席1aを備えた搭乗運転部1Dとを搭載して構成されている。 【0017】前記苗植付装置2を自走機体1に駆動昇降自在に連結する手段は、図3,図4に詳しく示すように、苗植付装置2を自走機体1に昇降自在に連結する4連リンク機構4を設け、圧油供給に伴い短縮作動することでこの4連リンク機構4を4連リンク機構4及び苗植付装置2の重量に抗して上昇させるとともに排油に伴い伸長作動することで4連リンク機構4を重量で下降させる油圧シリンダ5を設けて構成されている。 【0018】前記4連リンク機構4は、自走機体1の後部に左右向き姿勢の第1軸芯P1周りに上下回動自在に連結する左右一対の下リンク6と、自走機体1の後部に左右向き姿勢の第2軸芯P2周りに上下揺動自在に連結する左右一対の上リンク7と、前記下リンク6の後部に左右向き姿勢の第3軸芯P3周りに上下回動自在に連結するとともに前記上リンク7の後部に左右向き姿勢の第4軸芯P4周りに上下回動自在に連結する苗植付装置取付け用の縦リンク8とから構成されている。 【0019】前記油圧シリンダ5は、底部において自走機体1の後部に左右向き姿勢の軸芯周りに上下回動自在に連結するシリンダチューブ5Aと、先端において前記4連リンク機構4に左右向き姿勢の軸芯周りに上下回動自在に引き上げ部材9を介して連結するピストンロッド5Bとから構成されている。 【0020】そして、4連リンク機構4が昇降範囲の下側域部に位置する状態において、油圧シリンダ5の自走機体1及び4連リンク機構4への枢支連結点R1,R2同士を結ぶ第1線分L1と、油圧シリンダ5の4連リンク機構4への枢支連結点R2及び前記第1軸芯P1を結ぶ第2線分L2とが成す第1角度αが、第2軸芯P2及び第3軸芯P3を結ぶ第3線分L3と、第3軸芯P3及び第1軸芯P1を結ぶ第4線分L4とが成す第2角度βよりも大になるように、前記両枢支連結点R1,R2の位置を設定してある。具体的には、油圧シリンダ5の自走機体1への枢支連結点R1を前記第2軸芯P2よりも後方に位置させ、油圧シリンダ5の4連リンク機構4への枢支連結点R2を前記第3軸芯P3と一致させてある。 【0021】前記油圧シリンダ5のピストンロッド5Bと引き上げ部材9との間には、図5,図6にも示すように、油圧シリンダ5の短縮に伴い圧縮力を受けるサスペンションバネ10が介装されている。つまり、油圧シリンダ5は、短縮作動することでサスペンションバネ10を介して引き上げ部材9を引っ張ることにより4連リンク機構4を上昇させるものである。前記サスペンションバネ10はウレタンゴムから構成されている。 【0022】また、ピストンロッド5Bの先端には、図5,図6に示すように、ピストンロッド5Bに対する伸縮方向での引き上げ部材9の移動を許容する状態で引き上げ部材9を挿通してピストンロッド5Bと引き上げ部材9とのロッド軸芯周りでの姿勢変更を規制する左右一対のガイドロッド11が付設されており、シリンダチューブ5Aには、油圧シリンダ5が4連リンク機構4を昇降範囲の上側域部に位置させる伸縮長さにある状態での左右向き姿勢の軸芯P周りでの揺動により、前記ガイドロッド11の先端抜け止め11Aに係合することで油圧シリンダ5の伸長作動を引っ張りにより阻止する作用姿勢と、離脱することで引っ張りを解除して油圧シリンダ5の伸長を許容する解除姿勢とに切り換え自在な操作部12a付きの下降規制具12が付設されている。 【0023】前記苗植付装置2は、複数条植え式のものであって、前記縦リンク8に連結支持される植付フレーム13に、左右に設定ストロークで往復移動駆動される苗のせ台14と、苗のせ台14の移動に連動して作動することにより苗のせ台14の下端から単位量の苗を取り出して圃場面に植え付ける苗植付機構15と、植付予定圃場面を滑走して整地する接地フロート16とを組み付けた周知の基本構造を有するものである。前記植付フレーム13の左右両端部のそれぞれには、図7,図8に示すように、苗のせ台14を移動自在に倒れ止め支持する支柱フレーム16が立設されている。前記支柱フレーム16のそれぞれには、図7,図8に示すように、マーカー支持フレーム17が固着されている。前記マーカー支持フレーム17のそれぞれには、図7,図8に示すように、倒伏して次回走行指標溝線を圃場面に形成する作用姿勢と起立した格納姿勢とに揺動切り換え自在な線引きマーカー18が取り付けられている。 【0024】前記線引きマーカー18の操作手段は、図7〜図9,図10の(イ)(ロ)に示すように、線引きマーカー18を作用姿勢に付勢するバネ19を設け、線引きマーカー18にスプリング20を介して連結していて左右内方に移動することにより線引きマーカー18をバネ19による付勢力に抗して作用姿勢から格納姿勢に引き上げ揺動させるスライダー21を前記マーカー支持フレーム17に取り付け、このスライダー21が線引きマーカー18を格納姿勢に揺動させる格納位置に移動位置したとき固定用バネ22による付勢力でスライダー21に形成の係合部21aに自動的に揺動係合してスライダー21を格納位置にロックするロック部材23をマーカー支持フレーム17に取り付け、前記苗植付装置2の上昇端への上昇に伴い上リンク7に連設のアーム24で押圧されて揺動することにより前記スライダー21を格納位置にワイヤ25を介して引っ張り移動させる連動レバー26を縦リンク8に取り付け、マーカー操作レバー27によるスイッチ操作により通電作動してロック部材23を固定用バネ22による付勢力に抗して解除揺動させる解除ソレノイド28をマーカー支持フレーム17に取り付けて構成されている。すなわち、苗植付装置2の上昇により作用姿勢の線引きマーカー18を格納姿勢に揺動させてロック部材23でその格納姿勢に自動保持し、マーカー操作レバー27を介する選択操作で左右いずれか一方のロック部材23を解除作動させて選択された線引きマーカー18を苗植付装置2の下降に伴い作用姿勢に付勢力で揺動させるように構成されている。 【0025】前記施肥装置3は、図11,図12に示すように、肥料を貯留するホッパー29と、苗植付装置2の作動に連動して一方向に定量回転する毎にホッパー29内の肥料を定量繰り出しする繰り出しロール30と、繰り出し肥料を圧送するための気流を発生させる電動ファン31と、各植付条の横に施肥溝を形成して送られてくる肥料をその施肥溝に供給する作溝器32と、繰り出し肥料を各作溝器32に案内する供給ホース33とを備えている。 【0026】前記繰り出しロール30を駆動する手段は、前記自走機体1後部のミッションケースMに、苗植付装置2への動力取出し軸34に連動した別の動力取出し軸35を上方に突出する状態に装備させ、この別の動力取出し軸35にユニバーサルジョイント付きの伝動軸36及びベベルギヤ機構37を介して連動するクランクアーム38を設け、このクランクアーム38にロッド39を介して連動していてクランクアーム38の一回転に伴い一往復揺動することにより一方向クラッチ(図示せず)を介して繰り出しロール30を定量回転させる作動レバー40を設けて構成されている。 【0027】〔別実施形態〕図13,図14に示すように、施肥装置3に代えて、ロール状に巻かれたマット苗aの載置などに使用される延長ステップ50を自走機体1の後部、つまり、座席1aの後部に装備させた田植機に適用する。延長ステップ50は、図15,図16に示すように、左右の後輪フェンダー51の後方上段部51aに後部で載置するとともに、前部の左右の脚50aで後輪フェンダー51の中間中段部51bに載置し、かつ、前方に突出する左右中央の脚部50bで座席1aを支持するシートフレーム52にボルトで連結することにより自走機体1に固定されている。そして、左右の分割体50Aを連結することで構成されている。前記分割体50Aは、板状フレーム材53aとパイプフレーム材53bとを有するフレーム53にステンレス板や鉄板などの載せ面形成用の金属板54を取り付けて構成されており、両分割体50Aは、板状フレーム53a同士をボルトで連結することで連結されている。また、板状フレーム53の前部が前記脚部50bとなっている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成11年3月9日(1999.3.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−253712(P2000−253712A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月19日(2000.9.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−61599 |
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