| 【発明の名称】 |
施肥機の詰まり防止機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】竹田 裕一
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| 【要約】 |
【課題】繰出ケースに付設する肥料粉除去装置はフィルターが詰まり易く、定期的にフィルターを清掃する必要があった。
【解決手段】繰出装置に肥料を供給し、該繰出装置の下部に連通した施肥ホースより施肥する施肥機において、前記施肥ホース34内を貫通して施肥ホースより突出する第一掻出用弾性体21と、施肥ホース内面に沿って摺接可能な第二掻出用弾性体22を設け、該第一・第二掻出用弾性体を繰出装置の繰出駆動に連動し、前記第一掻出用弾性体の先端を施肥ホース下部に連設した作溝器35まで延設し、該第一掻出用弾性体の剛性を第二掻出用弾性体の剛性よりも大きくした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 繰出装置に肥料を供給し、該繰出装置の下部に連通した施肥ホースより施肥する施肥機において、前記施肥ホース内を貫通して施肥ホースより突出する第一掻出用弾性体と、施肥ホース内面に沿って摺接可能な第二掻出用弾性体を設け、該第一・第二掻出用弾性体を繰出装置の繰出駆動に連動したことを特徴とする施肥機の詰まり防止機構。 【請求項2】 前記第一掻出用弾性体の先端を施肥ホース下部に連設した作溝器まで延設し、該第一掻出用弾性体の剛性を第二掻出用弾性体の剛性よりも大きくしたことを特徴とする請求項1記載の施肥機の詰まり防止機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、田植機に付設する施肥機において、施肥機の繰出装置下方に連通する施肥ホース内及び施肥部上方の詰まりを防止する技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より田植機の植付部に施肥機を装着して植付と同時に施肥することは行われており、該施肥機は繰出装置の上部に肥料ホッパーを配置し、該肥料ホッパーの下部に繰出ケースを設け、該繰出ケースの下部に施肥ホースを配置し、該施肥ホースの下端をフロートに配置した作溝器後部に延設して、前記繰出装置を駆動させることによって、植付位置の側方に施肥する技術は公知となっている。また、施肥装置により施肥する肥料は粒状の肥料を用いるが、肥料ホッパーに投入するときや肥料ホッパーから繰出ケースより繰り出されるとき等において、肥料同志やケースやロール等と擦れ合ったり、当接することによって一部が砕けたり、欠けたりして粉状の肥料が発生する。この粉状の肥料は水分を吸収し易いために施肥ホースの落下途中で付着して詰まるおそれがあり、粒状の肥料のみ施肥できるように、繰出ケース下部に粉状の肥料のみを回収するようにした技術が、特開平7−8047により公知となっている。また、施肥ホース内の詰まりを防止するために、施肥ホース内にバネを挿入した技術も公知となっている。例えば、特公平4−76642の技術である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の技術では肥料粉のみ取り出すようにするために、粒径よりも小さい目を有するフィルターが必要であり、このフィルターが大粒の粉や湿気等により目詰まりすると、施肥ホースに肥料粉も落下して詰まりが生じてしまうのである。よって、頻繁にフィルターの清掃を行う必要があり、完全に目が通るようにするには水洗い等が必要で手間がかかってしまう。また、砕けた肥料が多いと回収箱内の肥料粉の排出作業も頻繁に行う必要がある。また、剛性の高い鋼棒の基部を繰出軸に固定し、先端部のみを螺旋状に構成して、その先端を作溝部の肥料落下部に配置して、作溝器の近傍において肥料や泥等が付着して塊が生じないようにしていたが、施肥ホース部分は中途部を湾曲させているので、該施肥ホースの湾曲部分は鋼棒を螺旋状に構成して湾曲させることができず、付着した肥料を除去することはできなかった。また、後者の技術では、施肥ホースの上端から作溝器までの間にバネを配置しているが、作溝器部分に塊が生じると前記バネでは剛性が低いためにその回転では完全に除去できず、かえってバネの回転を阻止するようになり、繰出装置の回転が不安定になることがあった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。即ち、繰出装置に肥料を供給し、該繰出装置の下部に連通した施肥ホースより施肥する施肥機において、前記施肥ホース内を貫通して施肥ホースより突出する第一掻出用弾性体と、施肥ホース内面に沿って摺接可能な第二掻出用弾性体を設け、該第一・第二掻出用弾性体を繰出装置の繰出駆動に連動した。 【0005】また、前記第一掻出用弾性体の先端を施肥ホース下部に連設した作溝器まで延設し、該第一掻出用弾性体の剛性を第二掻出用弾性体の剛性よりも大きくしたものである。 【0006】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。図1は本発明の施肥機の詰まり防止機構を有する田植機の全体側面図、図2は施肥機の側面図、図3は繰出装置の側面断面図、図4は作溝器部分の側面断面図、図5は排出バネ取付部の平面図、図6は同じく側面断面図である。 【0007】まず、図1を用いて全体構成から説明する。走行機体1は、機体フレーム10の前部に左右一対の前輪11・11をアクスルケースを介して支承し、後部に左右一対の後輪12・12をリアアクスルケースを介して支承している。機体フレーム10前部上にエンジン4やバッテリーや燃料タンク等を載置してボンネット13にて覆い、ボンネット13後部のダッシュボード14上にハンドル15を突出している。 【0008】前記機体フレーム10の後部上には座席20が配置され、該機体フレーム10の後部に昇降リンク機構3を介して植付部2が装着されている。該植付部2は昇降リンク機構3の基部に設けた油圧シリンダー5を伸縮することにより昇降可能としている。また、前記植付部2は前記昇降リンク機構3の後部にヒッチを介して植付駆動ケース24がローリング可能に装着され、該植付駆動ケース24の後部に伝動ケース25を複数突出して、該伝動ケース25にロータリー式の植付爪26・26を取り付けている。また、植付駆動ケース24の後部上に苗台レールを設けて苗載台27を左右摺動可能に載置し、植付駆動ケース24下方にサイドフロート28とセンターフロート29を配置している。 【0009】そして、苗載台27の後部の伝動ケース25上に施肥機7が配置されている。該施肥機7は図2、図3、図4に示すように、伝動ケース25の後部上に支持フレーム31を立設し、該支持フレーム31上に繰出装置を配置している。繰出装置は繰出ケース32内に繰出ロールを収容して、該繰出ロールの回転により一定量の肥料を繰り出す構成としている。該繰出ケース32は斜めに固定されて、該繰出ケース32の上側面に肥料ホッパー33が固定されて連通し、前記繰出ケース32の下部には施肥ホース34が連通され、該施肥ホース34の下端はフロートに固定した作溝器35の後部に延設された作溝ガイドに連通している。 【0010】前記作溝器35は前記植付爪26により植え付けられる位置の側方の前に配置され、サイドフロート28及びセンターフロート29の裏面に固定される。そして、作溝器35の後面に平面視コ字状の作溝ガイド36を後方が開放されるように固設し、該作溝ガイド36の上部に詰まりセンサー37が配置され、上端はブーツ39が固定され、該ブーツ39の上部に前記施肥ホース34が挿入されるのである。 【0011】次に繰出装置の内部構成について図3より説明する。繰出ケース32は略筒状に構成されて上下斜め方向に配置され、軸心部に排出駆動軸50、その外側に中空の繰出軸51、更にその外側に中空の外軸52が回転自在に繰出ケース32に支持されている。該外軸52の上下中途部にはワンウェイクラッチ付のベベルギヤ41・42が固設され、該ベベルギヤ41・42は入力軸43上に固設したベベルギヤと噛合されている。該入力軸43は植付部2に複数配置した施肥機7の繰出ケース32間に横架され、前記伝動ケース25の後部より突出した動力取出軸44よりアーム45、リンク46、ワンウェイクラッチ等を介して入力軸43に動力を伝える構成としている。 【0012】前記外軸52の上端にカム53が固設され、前記繰出軸51の上部に相対回転不能、かつ、摺動可能に摺動カム54が外嵌され、該摺動カム54は繰出ケース32に支持した切替レバー55の回動によって摺動でき、該摺動カム54の摺動によって前記カム53と摺動カム54のカム部が噛合または解除できるようにしている。このようにして条止めクラッチを構成している。 【0013】そして、前記繰出軸51の上端にはプレート56が固定され、該プレート56に複数のプラネタリギヤ57・57・57が回転自在に支持され、該前記プラネタリギヤ57・57・57は繰出ケース32の上部内面に形成したインターナルギヤ58と排出駆動軸50の上端に固設したサンギヤ59と噛合している。このようにして繰出軸51より遊星歯車式の増速機構を介して排出駆動軸50に動力を伝える構成としている。 【0014】また、前記繰出ケース32の下部には三枚の円板状の上繰出ロール60と中繰出ロール61と下繰出ロール62が配置され、それぞれのロール上には繰出用の孔が開口され、上繰出ロール60と下繰出ロール62は繰出ケース32に固定され、中繰出ロール61は繰出軸51の下部に固定されている。そして、前記繰出軸51を回転駆動させることによって、上繰出ロール60の繰出孔から中繰出ロール61の繰出孔に肥料が入り、中繰出ロール61が回転されて、下繰出ロール62の繰出孔と一致すると肥料が施肥ホース34内へ落下して一定量ずつ繰り出されるのである。32aは排出孔であり、通常はキャップにて閉じている。そして、本発明の第一・第二掻出用弾性体21・22によって作溝器35まで強制的に肥料を送る構成としている。 【0015】即ち、前記第一掻出用弾性体21は鋼棒の上部を図6の如く折り曲げて前記排出駆動軸50の下端に取付ボス63、取付バネ64を介して固定され、中央部は直線状の棒体として施肥ホース34内を貫通し、下部は図4に示すように、つる巻状のバネ部21aとしてブーツ39及び作溝ガイド36内に配置して、下端を作溝器35の後部上までまで延出している。 【0016】また、前記第二掻出用弾性体22は螺旋状のバネにて構成され、図3、図5、図6に示すように、上端を前記取付ボス63の外周に固定し、中途部は施肥ホース34の内径より若干小さな径としして、施肥ホース34内で回転自在で、施肥ホース34内面に摺接するように配置し、下端は前記第一掻出用弾性体21のバネ部21aの上部まで延出している。そして、前記第一掻出用弾性体21の剛性は第二掻出用弾性体22の剛性よりも大きくしている(第一掻出用弾性体21の剛性>第二掻出用弾性体22の剛性)。好ましくは、第一掻出用弾性体21の剛性は人手では容易に曲げられない程度に大きく、第二掻出用弾性体22の剛性は人手で容易に曲げられる程度に小さくする。 【0017】このように構成することによって、前記入力軸43から外軸52に動力が伝えられて条止めクラッチを介して繰出軸51が駆動され、中繰出ロール61が駆動されて、肥料を繰り出すと同時に、前記条止めクラッチより遊星歯車機構を介して排出駆動軸50が駆動されて、第一掻出用弾性体21及び第二掻出用弾性体22が回動駆動される。 【0018】そして、第二掻出用弾性体22は剛性が小さいために施肥ホース34の屈曲形状に合わせて曲がり、第二掻出用弾性体22の回動によって、施肥ホース34内面にたとえ肥料が付着しても、施肥ホース34の内面に摺接しながら回転しているので、掻き落とされ、さらに、第二掻出用弾性体22は螺旋形状であるから送り作用によって、強制的に肥料を下方に送るのである。そして、施肥ホース34の下端部を抜けたブーツ39及び作溝ガイド36内においては、第一掻出用弾性体21は剛性が大きいために下方へ延出したバネ部21aにおいても回転駆動することが可能であり、その回転によって、ブーツ39や作溝ガイド36の内周面に付着した肥料を掻き落とすのである。 【0019】 【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、以下の効果を奏するものである。即ち、請求項1の如く、繰出装置に肥料を供給し、該繰出装置の下部に連通した施肥ホースより施肥する施肥機において、前記施肥ホース内を貫通して施肥ホースより突出する第一掻出用弾性体と、施肥ホース内面に沿って摺接可能な第二掻出用弾性体を設け、該第一・第二掻出用弾性体を繰出装置の繰出駆動に連動したので、繰出の動作に連動して第一・第二掻出用弾性体が回動駆動され、第二掻出用弾性体の回転により施肥ホース内面に付着した肥料を掻き落とすことができて、施肥ホース内の詰まりを防止できる。また、第一掻出用弾性体によって施肥ホース先端部においても付着した肥料を掻き落とすことができ、繰出装置から繰り出した肥料を確実に施肥位置まで落下させることができる。 【0020】また、請求項2の如く、前記第一掻出用弾性体の先端を施肥ホース下部に連設した作溝器まで延設したので、第一掻出用弾性体の回動によって、作溝機後部に付着する肥料を掻き落とすことができ、該第一掻出用弾性体の剛性を第二掻出用弾性体の剛性よりも大きくしたので、第二掻出用弾性体は施肥ホースの屈曲に合わせて屈曲して掻き落とし回動が可能となり、第一掻出用弾性体は駆動基部より遠くに位置する部分でも剛性が大きいため掻き落とし駆動が可能となる。また、第二掻出用弾性体は施肥ホース内の肥料粉の付着防止が目的なので、付着した粉の除去は剛性が小さくても容易に掻き落とすことができ、むしろ剛性が小さい方が施肥ホースの屈曲に対して追従して施肥ホース内径に沿い易くなり、掻き残し部分がなくなり、確実に施肥ホース内の詰まりを除去して肥料を落下させることができるのである。また、施肥ホース先端の肥料出口付近は、水面近くに位置するので、作業時には水や泥が飛び散って内壁に付着し、この付着した飛沫や泥に肥料が付着しこびり付き易いのであるが、剛性を大きくした第一掻出用弾性体がこの作溝器後部に配置されて回動されるので、こびりついた肥料や泥等は容易に除去でき、堆積することがなく、詰まりも生じることがないのである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年2月17日(1999.2.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−232810(P2000−232810A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月29日(2000.8.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−38090 |
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