| 【発明の名称】 |
水田作業機における施肥ノズルの調節機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】畑山 至
【氏名】近藤 健一
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成で省スペースであり、かつ操作も容易な施肥ノズルの調節機構を提供する。
【解決手段】ロッド23の一端側を施肥ノズル15に連繋し、ロッド23は、固定部材24に対して挿通かつ位置固定自在であり、ロッド23には荷重調節部材25が長さ方向に移動かつ固定自在に設けてあり、固定部材24と荷重調節部材25との間にはスプリング26が設けてあり、固定部材24からロッド一端までの長さを変化させて施肥ノズル深さを微調節し、荷重調節部材25の進退によりスプリング26のスプリング力を変化させることで荷重調節を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】ロッドの一端側を施肥ノズルに連繋し、該ロッドは、所定部位に配設された固定部材に対して挿通かつ位置固定自在であり、該ロッドには荷重調節部材が長さ方向に移動かつ固定自在に設けてあり、該固定部材と該荷重調節部材との間にはスプリングが設けてあり、該固定部材からロッド一端までの長さを変化させることで施肥ノズル深さを微調節し、該荷重調節部材の進退により該スプリングのスプリング力を変化させることで荷重調節を行うようにしたことを特徴とする水田作業機における施肥ノズルの調節機構。 【請求項2】前記ロッドは機体の前後方向に延出していると共に、前端側を介して施肥ノズルに連携されており、施肥ノズルの深さ微調節、荷重調節を後方側から行うことを特徴とする請求項1に記載の水田作業機における施肥ノズルの調節機構。 【請求項3】田面を滑走するフロートと該施肥ノズルとを連携プレートで繋ぐことで、該フロートの上下動と施肥ノズルの上下動とを連携させ、該連携プレートには複数のセット孔が配設されており、所定のセット孔を選択して前記固定部材を係止させることで、施肥ノズルの深さを調節するようにしたことを特徴とする請求項1、2いずれかに記載の水田作業機における施肥ノズルの調節機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は水田作業機に装備された施肥装置に係り、詳しくは、施肥装置の施肥ノズルの調節機構に関するものである。 【0002】 【従来の技術】水田作業機には、植付作業と同時にペースト状の肥料を施肥する施肥装置が設けられることが多い。施肥装置は、肥料タンクから供給された肥料を土中に注入する施肥ノズルを有しており、施肥ノズルは深さ調節及び荷重調節自在であることが好ましく、従来では、例えば図9に示すように、深さ調節をボルトaで、荷重調節をボルトbで行っている。 【0003】しかしながら、このものだと、深さ微調節機構および荷重調節機構が別個に設けてあるので、その分スペースを取り、また、部品点数が多くなり、構成が複雑になっている。また、図9に示すような調節機構は、フロートの前部側にあり、深さの微調節や荷重を調節する場合には、無理な姿勢で行う必要があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来技術に鑑みて創案されたものであって、簡単な構成で省スペースであり、かつ操作も容易な施肥ノズルの調節機構を提供することを目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】かかる課題を達成するために本発明が採用して技術手段は、ロッドの一端側を施肥ノズルに連繋し、該ロッドは、所定部位に配設された固定部材に対して挿通かつ位置固定自在であり、該ロッドには荷重調節部材が長さ方向に移動かつ固定自在に設けてあり、該固定部材と該荷重調節部材との間にはスプリングが設けてあり、該固定部材からロッド一端までの長さを変化させることで施肥ノズル深さを微調節し、該荷重調節部材の進退により該スプリングのスプリング力を変化させることで荷重調節を行うようにしたことを特徴とするものである。 【0006】施肥ノズルの装着部位は限定されず、植付装置側に支持されているものでも、あるいは、フロートに支持されているものであってもよい。要は、ロッドの一端側が施肥ノズルに操作自在に連繋されており、ロッドの進退により施肥ノズルの深さを微調節できるものであればよい。固定部材は、例えば、所定部位に固定されると共にロッドの挿通孔を有する固定ピンであり、固定部材の固定位置を変更することによっても、ノズルの深さ調節を行うことができる。荷重調節部材は、好適にはナットであり、ナットを進退させることでスプリング力を微調節できるようになっている。好適には、ロッドには、固定部材を挟んでスプリングと反対側にナットを設け、該ナットによって該ロッドは固定部材に対して位置固定可能となっている。 【0007】好ましくは、該ロッドは機体の前後方向に延出していると共に、前端側を介して施肥ノズルに連携されており、施肥ノズルの深さ微調節、荷重調節を後方側から行うように構成されている。 【0008】好ましくは、田面を滑走するフロートと該施肥ノズルとを連携プレートで繋ぐことで、該フロートの上下動と施肥ノズルの上下動とを連携させ、該連携プレートには複数のセット孔が配設されており、所定のセット孔を選択して前記固定部材を係止させることで、施肥ノズルの深さを調節するようにしている。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は6条植の乗用田植機の全体側面図、図2は乗用田植機後部の拡大側面図であって、走行機体1の後部には作業機としての植付作業機2が連結されている。走行機体1は、前輪3及び後輪4を備えた機体フレーム5と、機体フレーム5の前部に搭載したエンジン6、その後方に配設した運転操作部7および運転座席8とを有している。植付作業機2は、リンク機構9を介して機体後部に昇降自在に連結されており、植付作業機2の下方側には、T型のメインフロート10およびサイドフロート11が設けてある。 【0010】機体フレーム5には、側条用肥料タンク12、深層用肥料タンク13がそれぞれ設けてあり、それぞれパイプを介して、施肥装置の側条(浅層)施肥ノズル14、深層用施肥ノズル15に連結されている。図4において、符号16は施肥ノズル14、15の基端側に設けたジョイント部であり、ジョイント部16に図示しないパイプを連結することで、肥料を施肥ノズル14、15に供給するようになっている。該パイプにはポンプが介装されており、変速装置によって該ポンプを駆動させて、ペースト状の肥料を施肥ノズル14、15から土中に注入するようになっており、このような施肥装置の構成は公知である。 【0011】図3はセンターフロート10の側面図、図4はセンターフロート10の平面図であり、センターフロート10は平面視T型状を有し、植付装置2の下方部位に位置して、前後の支持部を介して上下動自在に装着されている。側条施肥ノズル14はセンターフロート10の整地部10a(T型形状の頭部)の後端より後方に向かって延出しており、深層施肥ノズル15はフロート10の幅方向中央部位において側条施肥ノズル14に平行するように後方に向かって延出している。 【0012】センターフロート10の幅方向に延出する植付部フレーム17にはブラケット18を介してプランタケース19が後方に向かって延出して設けてあり、プランタケース19には正面壁20aと側面壁20bとを有する平面視L形のプレート状の取付座20が装着されており、取付座20に深層施肥ノズル15の回動支軸21が取り付けられる。側条施肥ノズル14は、フロートの前後方向中間部位より若干後方側に位置して、幅方向に延出して配設した軸部22に装着されており、フロート10の上下動に伴って上下動するようになっている。 【0013】深層施肥ノズル15の深さ微調節機構及び荷重調節機構について説明する。調節機構は、一端側を介して施肥ノズル15に連携されたロッド23と、ロッド23を移動自在に挿通させてなる固定ピン24と、ロッド23の他端側に設けた第一ナット25と、固定ピン24と第一ナット25の間に位置させてロッド23に外装したスプリング26と、固定ピン24を挟んでスプリング26とは反対側に位置させてロッド23に設けた第二ナット27からなる。ロッド23の周面において、第一ナット25、第二ナット27が進退する部位においては図示しない雌螺子が刻設されている。 【0014】固定ピン24は、ロッド23の中間部位にロッド23の長さ方向に直交して配設すると共に、一端側を後述する深さ切替えプレート28(実施の形態ではフロートの動きと施肥ノズルとの連繋プレートを兼用する)に設けた所定部位に着脱自在に固定することで移動が規制されている。 【0015】ロッド23の一端側にはボールジョイント29が設けてあり、ロッド23の一端側はボールジョイント29を介して、ノズルの回動支軸21に連繋された板状のリンク30に連結されている。ロッド23と施肥ノズル15の連繋について図3乃至図5、及び図8に基づいて説明する。施肥ノズル15の基端は施肥ノズル15の長さ方向に対して直交して延出する回転支軸21に固着されており、施肥ノズル15と回転支軸21とは一体となって回転する。板状リンク30は基端側のリング状部を介して回動支軸21に外嵌されると共に、スプリングピン31を介して回動支軸21に連結されており、回動支軸21の回転に伴って板状リンク30も回転するようになっている。 【0016】第二ナット27をロッド23上で進退させることで、ボールジョイント29(ロッド23の一端側)から固定ピン24までの距離を変化させ、それによって、板状リンク30が回動して、ノズルの回動支軸21を回動させて施肥ノズル15の深さを調節する。 【0017】また、固定ピン24と回転支軸21とは長尺状の連繋部材によって連繋されている。連繋部材は、板状のスプリングプレート32aと、側面視ヘ字状の板状片32bとからなり、板状片32bの基端側はリング状部を介して、回転支軸21に対して回転自在に外嵌されており、先端側はスプリングプレート32aの基端側に固着されている。スプリングプレート32aの先端側には係止孔が形成されており、固定ピン24の端部を受け入れることで、固定ピン24に連結されている。 【0018】施肥作業中に、施肥ノズル15の先端に負荷がかかると(圃場にある石等に乗り上げたような場合)、施肥ノズル15は回動支軸21を中心に上方に回動して逃げるが、この時、板状リンク片30が回動し、ボールジョイント29を介してロッド23は引っ張られ、圧縮スプリング26は、固定ピン24とナット25との間で反力を生じる。一方、固定ピン24は、回動支軸21に対して回転自在に連結された連繋部材によって回転支軸21と連繋されているので、回動支軸21の回転の影響を受けない。第一ナット25によってスプリング26を所定長に設定し、スプリング26の荷重を調節することで、ノズルの逃げの荷重を調節する。 【0019】調節機構を構成するロッド23は機体の前後方向に延出しており、深さ及び荷重を調整するナット25、27はいずれもロッド23の後方側に設けてあるので、楽な姿勢で調整作業を行うことができる。また、ナット25、27をロッド23上を螺進、螺退させることで調節を行うので、微調節が可能である。 【0020】次に、固定ピン24の固定位置を変化させることによるノズルの深さ調節機構について説明する。深さ切替えプレート28には深さ切替え用の複数のセット孔33が設けてあり、ロッド23を挿通支持させた固定ピン24を、固定ピン24の他端側に設けたスプリングプレート32aを介して、所望のセット孔33を選択して着脱自在に装着することでノズル深さを調節する。スプリングプレート32aの先端にはプレート面部に直交するように固定ピン24が連結されており、スプリングプレート32aを基端側を介してプレート28から離間するように湾曲させることで、固定ピン24端部と深さ切替えプレート28に形成した係止用のセット孔33との脱着を行うことができる。スプリングプレート32aの基端側は回転支軸21に対して回動自在に連結された板状片32bに固定されているので、深さ切替え時には、固定ピン24は回動支軸21を中心として上下方向に回転することができる。このように、固定ピン24が回動支軸21を中心に上下動し、スプリングプレート32aによってプレート28に係止されるので、固定ピン24の着脱作業を良好に行うことができる。もっとも、固定ピン24を回動させる連繋部材の回動支点は回動支軸21に限定されるものではない。 【0021】実施の形態のものでは、深さ切替えプレート28には斜め上下方向に三つのセット孔33が設けてあり、収納姿勢を除き、三段階の切替え調節が可能である。深さ切替えプレート28は上下方向に幅広であり、そこに深さを切り換えて調節するセット孔33を上下方向に複数設けたので、深さ切替えの調節範囲を大きく取ることができ、深さ切替えプレート28の強度が十分となり、省スペース化が図れる。 【0022】サイドフロート11側の施肥ノズル15の調節機構は、センターフロート10側の施肥ノズル15の調節機構と同じであり、説明は省略する。尚、図5において、同一の部材には同一の符号を附してある。 【0023】次に、フロート10、11の上下動を、機体側に支持されたノズル15に連繋させる構成について説明する。これは、フロート10、11と施肥ノズル15を連繋させることで、フロートに対するノズル15の深さを一定に保つためである。フロート10、11の後方側の支点はリンク片34を介して植付深さ調節レバー35に連繋されており、植付深さ調節レバー35の操作によってフロート10、11は上下動する。ここで、深さ切替え板28はフロート10、11の上下動と施肥ノズル15の上下動とを連動させる連携プレートの機能を有する。 【0024】連繋プレート28は機体前後方向に延出する板材であり、前方側は幅細部となっており、前方側を基端として回動支軸21に回転自在に装着されている。連繋プレート28の中央部位から後方側は幅広部となっており、後端には上下方向に所定間隔を存して二つの連繋孔36が上下に並設されている。連繋孔36は後方に若干傾斜する上下方向に延出する長孔である。 【0025】フロート10、11の上面には水平部37aと立上り部37bとから側面視L形状の取付板材37が対向状に設けてあり、取付板材37の立上り部37b間には、支軸38a、38bが上下方向に所定間隔を存して設けてあり、支軸38a、38bは連繋孔36を挿通している。下方の支軸38bはフロート10、11の回動支点を構成しており、リンク片34の一端側が連結されている。尚、取付板材37はフロート上下調節のリンク機構の一部を構成しており、上方の支軸38aには図示しない他のリンク片が連結されている。 【0026】フロート10、11の上下動と施肥ノズル15の上下動との連繋の動きを図7に示した実線の位置から二点鎖線の位置への変更を例にして説明する。植付深さレバー35を後方側へ回動すると、リンク片34が下方に回動して、支軸38bを介して取付部材37及びフロート10、11が下方に移動する。取付部材37の下方への移動に伴って支軸38a、38bも下方へ移動するが、この時、支軸38a、38bはそれぞれ長孔状の連繋孔36に倣って下方に移動するので(380a、380bの位置)、連繋プレート28を強制的に下方に回動させる。連繋プレート28の下方への回動に伴って、固定ピン24を介して連繋プレートに連結されているロッド23が下方に移動し、板状リンク片30を介して施肥ノズル15を前方側(150の位置)へ回動させる。このようにして、施肥ノズル15の先端は植付深さの変位量に近似した深さ量移動する。 【0027】 【発明の効果】請求項1に記載したものでは、一本のロッド上で一連の操作で施肥ノズルの深さ微調節及びノズルの逃げの荷重調節を行うことができ、構成が簡略化されると共に、省スペース化が図られる。所定長を有するロッドを用いて調節を行うので、省スペースにもかかわらず、調節範囲を広く確保することができる。請求項2に記載したものでは、機体後方へ延出したロッド部位において、施肥ノズルの調節を行うことができるので、従来に比して、楽な姿勢で容易に作業を行うことができる。請求項3に記載したものでは、フロートの上下動と施肥ノズルの上下動を連携させる連携プレートを用いて施肥ノズルの深さ調節を行うので、省スペース化が図られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年1月25日(1999.1.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066876 【弁理士】 【氏名又は名称】稲葉 昭治
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| 【公開番号】 |
特開2000−209916(P2000−209916A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月2日(2000.8.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−15112 |
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