| 【発明の名称】 |
苗移植装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高見 幸徳
【氏名】渡里 圭介
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| 【要約】 |
【課題】太陽ギア11を植付駆動軸10により軸支してなるロータリケース9において、太陽ギア11に対する植付駆動軸の抜き差しを、太陽ギア11のロータリケースに対する脱落防止をしながら容易にできるようにする。
【解決手段】太陽ギア11の両側面部を、隙間S1、S2を存する状体でロータリケース9に支持することで、植付駆動軸10の抜き差し時、太陽ギア11が植付駆動軸10の芯に合わせて移動できるようにしたもの。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植付駆動軸に固定されたロータリケースの端部に、該ロータリケースの回転に伴って移植苗の掻取りおよび植付けを行うプランタアームを設け、該プランタアームの姿勢を、ロータリケースに内装され、植付駆動軸が相対回動自在に貫通する太陽ギアを有したギア伝動機構を介して制御する苗移植装置において、前記太陽ギアの両側面部に、それぞれ軸芯方向に突出する突出ボス部を形成し、該両突出ボス部に、ロータリケースに設けたボス支持部を外周側から係止して植付駆動軸を抜き取った状態の太陽ギアの脱落防止をするにあたり、前記突出ボス部の外周面とボス支持部の内周面とを、隙間を存して対向させたことを特徴とする苗移植装置。 【請求項2】 請求項1において、太陽ギアは、ブッシュを介して植付駆動軸に軸支されていることを特徴とする苗移植装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、田植機等の苗移植装置の技術分野に属するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、この種苗移植装置のなかには、植付駆動軸に固定されたロータリケースの端部に、ロータリケースの回転に伴って移植苗の掻取りおよび植付けを行うプランタアームを設けると共に、該プランタアームの姿勢を、ロータリケースに内装され、太陽ギアを有したギア伝動機構(例えば不等速回転ギア伝達機構で偏芯ギヤ列等)を介して制御するようにしたものがある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の様な苗移植装置において、ロータリケースを組立て、分解をすることがあり、このため、植付駆動軸をロータリケースに対して抜き差しできるようになっている。そしてこの場合、実質的には、ロータリケースに内装されていて外からは見えない太陽ギアに対して植付駆動軸の抜き差しをすることになる。このため前記内装される太陽ギアをロータリケースに対して脱落しないように配慮する必要があり、そこで太陽ギアの両側面部をロータリケースに脱落防止状態で支持していたが、従来、この支持は、径方向にガタのない支持構成であった。このため、植付駆動軸を抜き差しする際、該植付駆動軸の軸芯を太陽ギアの軸芯とぴったりと正確に合わせた芯合せ状態で行わなければならないが、太陽ギアは外から見えないこともあってこの芯合せが難しく、芯合せされていない状態で抜き差ししたときに、カジリ現象が生じて途中で固くなって抜き差しできなくなるという問題があり、ここに本発明が解決せんとする課題があった。 〔発明の詳細な説明〕 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、植付駆動軸に固定されたロータリケースの端部に、該ロータリケースの回転に伴って移植苗の掻取りおよび植付けを行うプランタアームを設け、該プランタアームの姿勢を、ロータリケースに内装され、植付駆動軸が相対回動自在に貫通する太陽ギアを有したギア伝動機構を介して制御する苗移植装置において、前記太陽ギアの両側面部に、それぞれ軸芯方向に突出する突出ボス部を形成し、該両突出ボス部に、ロータリケースに設けたボス支持部を外周側から係止して植付駆動軸を抜き取った状態の太陽ギアの脱落防止をするにあたり、前記突出ボス部の外周面とボス支持部の内周面とを、隙間を存して対向させたことを特徴とするものである。そしてこのようにすることによって、太陽ギアの脱落防止を図りながら、該植付駆動軸の軸芯が太陽ギアに対して芯ズレしていていても、容易に植付駆動軸の抜き差しができるようにしたものである。またこのものにおいて、太陽ギアは、ブッシュを介して植付駆動軸に軸支されていることを特徴とすることができ、このようにした場合には、植付駆動軸の太陽ギアに対する回転がよりスムーズになるようにすることができる。 【0005】 【発明の実施の形態】次ぎに、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図中、1は走行機体2の後部に昇降リンク機構3を介して連結される植付作業機(苗移植機)であって、該植付作業機1は、昇降リンク機構3に連結される作業機フレーム4、該作業機フレーム4に左右往復動自在に支持される苗載台5、該苗載台5の下端部に沿って配設され、かつ苗掻取口(図示せず)を有するエプロン6、作業機フレーム4から後方に延出する複数のプランタケース7、該プランタケース7の下方に配設されるフロート8等で構成されるが、これらの基本構成は何れも従来通りである。 【0006】9は前記プランタケース7の一側面部もしくは両側面部に設けられるロータリケースであって、該ロータリケース9の中央部は、プランタケース7の側面部に突設される筒部7aに後述するようにして回動自在に外嵌しているが、ロータリケース9の外ケース9aには、プランタケース7から突出する植付駆動軸10が一体的に連結されており、これによって、植付駆動軸10の駆動に伴ってロータリケース9が回転するようになっている。なお、10aは植付駆動軸10をロータリケース9に固定するためのボルトである。 【0007】11は前記ロータリケース9の中央部に内装される太陽ギヤであって、該太陽ギヤ11には軸受となる含油ブッシュ11aが圧入固定され、該ブッシュ11aに植付駆動軸10が回動自在に貫通支持されるが、太陽ギア11のプランタケース7側面には、前記筒部7aの先端爪部7bに噛合して太陽ギヤ11を回止めする噛合爪(本発明のギア一面側の突出ボス部に相当する)11aが一体的に形成されている。そして、この太陽ギヤ11には、一対の中間ギヤ12が180度の位相ずれした位置でそれぞれ噛合し、さらに該各中間ギヤ12には、それぞれ遊星ギヤ13が噛合しており、これによって太陽ギヤ11を中心として直線状に並ぶギヤ列が構成されている。 【0008】前記内ケース9bの中央部にはボス筒部9cが形成され、該ボス筒部9cに前記プランタケース筒部7aが回動自在に外嵌することになるが、前記ボス筒部9cには、プランタケース7側にオイルシール14が、また太陽ギア11側に含油ブッシュ15がそれぞれ圧入固定されている。そしてこのオイルシール14、ブッシュ15に前記プランタケース筒部7aが回動自在に貫通することで前記ロータリケース9にプランタケース7が回動自在に止着される構成になり、そしてブッシュ15が回動軸受となっている。しかも該軸受となるブッシュ(本発明の一側のボス支持部に相当する)15の内周は、前記先端爪部7bと噛合爪11aとの噛合部外周を覆うよう径方向に隙間S1を存する状態で対向している。 【0009】また、太陽ギア11の外ケース9a側面部には、該外ケース9a側に向けてボスリブ(本発明の他面側の突出ボス部に相当する)11cが突出形成されている一方、外ケース9aの太陽ギア11側面部の中央部には、前記ボスリブ11cの外周を覆うよう径方向に隙間S2を存する状態で対抗するボス筒状の係止部(本発明の他側のボス支持部に相当する)9dが突出形成されている。そして植付駆動軸10は、ボルト10aを外した状態でロータリケース9に抜き差し組込みすることになるが、太陽ギア11は、該植付駆動軸10を抜いた状態では、ブッシュ15が噛合爪11aを外径側から抱持状に係合支持され、係止部9dがボスリブ11cを外径側から抱持状に係合支持することになってギア両側面の支持がなされてロータリケース9内での脱落防止が行われるようになっている。そしてロータリケース9の分解、組付けに際しては、ロータリケース9内にあって外からは見えない太陽ギア11に対する植付駆動軸10の抜き差し嵌合がなされるが、太陽ギア11は、ギア両側がそれぞれ隙間S1、S2を存して支持されている結果、その分だけ径方向に対して余裕の有る移動が可能となっている。このため、植付駆動軸10の抜き差し作業をする場合に、太陽ギア11がロータリケース9に対して径方向への移動がなされない固定した状態である場合のように、植付駆動軸10の軸芯を、太陽ギア11の軸芯に対して正確に芯合せした状態で行う必要がなく、植付駆動軸10が多少芯ズレした状態で抜き差し作業をしたとしても、太陽ギア11はこれに倣うべく移動することになって、抜き差し作業が容易となるよう配慮されている。 【0010】16はプランタビーク17を備えるプランタアームであって、該プランタアーム16の基端部は、ロータリケース9の両端部に回動自在に支持され、かつ前記遊星ギヤ13にスプライン結合される筒状のプランタアーム軸18に一体的に連結されている。即ち、前記植付駆動軸10の駆動に伴ってロータリケース9が回転すると、中間ギヤ12が太陽ギヤ11の周囲を公転しながら自転すると共に、中間ギヤ12に噛合する遊星ギヤ13が逆回りに自転するため、遊星ギヤ13に一体的に結合されるプランタアーム16は、植付駆動軸10を中心として公転しつつ、プランタアーム軸18を中心として逆方向に自転し、その結果、プランタアーム16の姿勢は、ロータリケース9の回転に拘わらず常に苗載台5の方向を向くように制御されるようになっている。 【0011】また、前記太陽ギヤ11、中間ギヤ12および遊星ギヤ13は何れも偏芯ギヤ(不等速回転を伝達するものであれば楕円ギヤや非円形ギヤでも可能)に形成されている。そして、各偏芯ギヤの角速度設定は、プランタビーク17が苗載台5から苗を掻取った後、前方に膨らむ円弧を描きながら土中の植付位置に達し、その後は直線的に上昇する半月状の静止軌跡(走行停止時の先端運動軌跡)を描くように設定されるが、一方のプランタビーク17が苗載台5から苗を掻取る時、それと同時に他方のプランタビーク17が植付けを実行するようにプランタビーク17の位置および軌跡が設定されているため、ロータリケース9が一回転する毎に二回の植付けが実行されるようになっている。 【0012】19は前記プランタアーム軸18内に組込まれるカム軸であって、該カム軸19の基端部は、ロータリケース9の内ケース9bに一体的に固定される一方、先端部には、プランタアーム16内を臨む第一カム20が一体的に設けられている。また、21はプランタビーク17の内面部に配設されるプランタフォークであって、該プランタフォーク21は、プランタアーム16に出没自在に支持されるロッド22の先端部に一体的に取付けられているが、ロッド22は、復帰スプリング23によって常時後退側に付勢されると共に、他端側が前記第一カム20に接当する揺動アーム24の一端側に係合されている。つまり、ロータリケース9の回転に伴う植付作動に際し、プランタビーク16が植付位置に達した段階で第一カム20の大径部が揺動アーム24の他端側を押し、これに連動するプランタフォーク21の前進作動に基づいてプランタビーク16から苗を押出すようになっている。 【0013】25は前記揺動アーム24を揺動自在に支持するピンであって、該ピン25は、プランタアーム16に嵌入組付されるため、揺動アーム支点にネジを用いていた従来の如く、プランタアーム16にネジ溝を形成する必要がない許りでなく、組付作業も簡略化することができ、しかも、前記ピン25の基端部には、工具を係合可能な係合溝25aが形成されているため、ピン25の取外しも容易に行うことができるようになっている。 【0014】26は前記ロータリケース9に内装される揺動自在なブレーキアームであって、該ブレーキアーム26は、プランタアーム軸18にスプライン結合される第二カム27を、ブレーキスプリング28の付勢力を受けて押圧している。そして、ブレーキアーム26の押圧位置が第二カム27の頂部に達する過程では、ブレーキアーム26がブレーキスプリング28の付勢力に抗して退避方向に揺動するため、ブレーキアーム26の押圧力がプランタアーム軸18の回転を制動する方向に作用し、一方、ブレーキアーム26の押圧位置が第二カム27の頂部を越えてからは、ブレーキアーム26がブレーキスプリング28の付勢力で押圧方向に揺動するため、ブレーキアーム26の押圧力がプランタアーム軸18を積極的に回転させる方向に作用するようになっている。つまり、ブレーキアーム26は、プランタビーク17の所定の運動軌跡範囲においてプランタアーム軸18を制動方向もしくは回転方向に付勢するため、前記ギヤ列のギヤ噛合部に存在するバックラッシュ(噛合ガタ)を吸収してプランタビーク17の運動軌跡を安定させることができるようになっている。 【0015】29は前記ブレーキアーム26の揺動支点となるブレーキアーム支軸であって、該ブレーキアーム支軸29は、前記中間ギヤ12のギヤ軸30との兼用を避け、ギヤ列とは別位置に設けられている。つまり、中間ギヤ12のギヤ軸30でブレーキアーム26を支持していた従来の如く、ブレーキアーム26の負荷で中間ギヤ12等が回転不良を起す不都合を防止することができる許りでなく、ブレーキアーム26の長さ、配置等の変更を容易にしてブレーキスプリング28やロータリケース9の小型化を計ることができるようになっている。 【0016】ところで、前記ブレーキアーム26は、プランタアーム軸18と中間ギヤ軸30との間に、ギヤ列に交差する方向を向いて配置される一方、ブレーキアーム26の先端部を付勢するブレーキスプリング28は、ギヤ列に沿って配置されている。即ち、ブレーキアーム26を略直交方向から無駄無く付勢することができるため、スプリング力の小さい小型のブレーキスプリング28を採用することができる許りでなく、ブレーキスプリング28の倒れを防止することができ、しかも、ブレーキスプリング28を収容する張出部を形成する必要がないため、ロータリケース9の小型軽量化を計ることができるようになっている。尚、9eはロータリケース9の内側面に形成されるボスリブであって、該ボスリブ9eは、ブレーキスプリング28の基端部を支える許りでなく、ロータリケース9の軸受部を補強する補強リブとしても機能している。 【0017】さらに、31はロータリケース9に組込まれるスプリング押えプレートであって、該スプリング押えプレート31は、中間ギヤ軸30によって位置決めされ、かつ中間ギヤ12と外ケース9aとの間に挟装される状態でロータリケース9に組込まれるが、その組込位置は、ブレーキスプリング28の一側に沿っているため、ブレーキスプリング28の中間ギア12側への倒れを規制することができる許りでなく、ロータリケース分解時におけるブレーキスプリング28の飛び出しも規制することができ、しかも、スプリング押えプレート31は、中間ギヤ12と外ケース9aとの間でスペーサ(ギヤ支え部材)としても機能するため、中間ギヤ12の適正なギヤ噛合を保つことができる許りでなく、部品の兼用化に基づいて部品点数の削減および構造の簡略化を計ることができるようになっている。また、中間ギア軸30は、ロータリケース9に設けられるボスリブ9eに軸支されているが、このボスリブ9eに、前記ブレーキスプリング28のケース中心側への曲げ規制をする規制体9fが膨出形成されている。 【0018】叙述の如く構成されたものにおいて、プランタケース7に対するロータリケース9の回動に伴いプランターアーム22が苗掻取り、苗植付(移植)作動を行うことになるが、ロータリケース9に内装される太陽ギア11は、そのギア一側面に形成される噛合爪11aがブッシュ15に対して外径側に係止し、他側面に形成されるボスリブ11cが係止部9dに対して外径側に係止することになって、植付駆動軸10を抜き取った状態での太陽ギア11のケース内脱落の防止がなされるが、太陽ギア11は、前記脱落防止作用を受けるにあたり、両面側にそれぞれ隙間S1、S2が確保される状態での脱落防止作用を受けることになる。この結果、太陽ギア11は、径方向にこの隙間S1、S2分だけ移動できることになって芯ズレに対して余裕ができ、植付駆動軸10が芯ズレした状態で抜き差し嵌合が行われたとして、太陽ギア11はこれに倣って移動し、植付駆動軸10の抜き差し作業が容易になって、隙間の無いもののように芯合せができないでカジリ状態となって抜き差しが出来なくなってしまうことがない。 【0019】しかもこのものでは、内には、プランタアーム軸18に設けられる第二カム2前期隙間S1、S2がある結果、ロータリケース9内に供給したグリースがこれら隙間S1、S2を通って太陽ギア11と植付駆動軸10とのあいだの軸受となるブッシュ11bに供給されやすくなり、潤滑性が向上する。 【0020】またこのものでは、ギヤ列に交差するようにブレーキアーム26を配置すると共に、該ブレーキアーム26を、ギヤ列に沿って配置されるブレーキスプリング28で付勢するため、ブレーキアーム26を略直交方向から無駄無く付勢することが可能になるが、さらにこのブレーキスプリング28の曲げ規制をする規制体9fが形成されているため、ブレーキスプリング28の不用意な湾曲を規制して適正なブレーキ力の確保ができるが、規制体9fは、中間ギア軸30を軸支するリブ9eの形状変更程度で簡単にできるため、部品点数が多くなってしまうような不具合もない。尚、このような規制体の例として、図7に第二の実施の形態を示すが、このものは突起状の規制体9fになっており、このようにした場合には、前記第一の実施の形態のもののように長い範囲での規制はできないが、両側に突出した構造にできて、左右勝手違いのものの何れにも採用できるという利点がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年1月20日(1999.1.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085394 【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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| 【公開番号】 |
特開2000−209910(P2000−209910A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月2日(2000.8.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−11252 |
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