| 【発明の名称】 |
移植機における土圧感度調節装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】石飛 芳夫
【氏名】塚原 譲
|
| 【要約】 |
【課題】通常はフロートを所定圧で常時下げ方向に付勢して植付部を所定姿勢に保持し、状況に応じて最適姿勢及び押圧力にて調整する。
【解決手段】油圧シリンダ装置14を制御する油圧制御バルブ30が、感度調節機構32を介してフロート24に連結されていて、このフロート24に作用する土圧荷重に基づき植付部20の姿勢とフロート24の押付圧が制御される。感度調節機構32は、油圧制御バルブ30をフロート24の下げ方向に付勢する戻しスプリング62と、この戻しスプリング62の付勢圧を調整可能な電動モータ63とを備えていて、感度調節ダイヤル33を手指により回動操作すると、フロート感度調節ワイヤ45を介してフロート24の姿勢が変化すると共に、バルブ連動ワイヤ70により戻しスプリング62長が変更され、フロート24の押付圧が変化する。このフロート24の姿勢と押圧力の変化により、油圧感度が調節される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 油圧シリンダ装置により走行機体に昇降自在に支持された作業部の姿勢を、圃場面に接地されて移動する接地体に作用する土圧荷重によって感知すると共に、前記油圧シリンダ装置を制御する油圧制御バルブを、感度調節手段を介して前記接地体に連結し、該接地体に作用する土圧荷重に基づき前記作業部の姿勢制御を可能とした移植機において、前記感度調節手段は、前記油圧制御バルブを前記接地体の下げ方向に常時付勢する付勢部材と、該付勢部材の付勢圧を調整可能な電動アクチュエータとを備えている、ことを特徴とする移植機における土圧感度調節装置。 【請求項2】 前記電動アクチュエータは、手動操作に基づき駆動されて前記付勢部材の付勢圧を調整可能であると共に、エンジン回転数に基づき自動的に駆動されて前記付勢部材の付勢圧を微調整可能であって、エンジン回転数が高い場合は前記付勢部材の付勢圧を強くなるように調整し、エンジン回転数が低い場合は前記付勢部材の付勢圧を弱くなるように調整する、ことを特徴とする請求項1記載の移植機における土圧感度調節装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乗用田植機等の移植機に関し、詳しくはフロートに作用する土圧荷重に基づき油圧制御バルブを介して作業部を昇降制御し、適正な移植作業を可能とする移植機における土圧感知装置に関する。 【0002】 【従来の技術】乗用田植機等の移植機は、手動及び自動位置に操作し得る昇降制御レバーを備えていて、該レバーの手動操作により植付部を昇降制御可能とすると共に、該レバーの自動位置においては、植付部のフロートに作用する土圧を感知して適正植付位置になるように植付部を油圧にて自動昇降制御が行われる。 【0003】ところで、圃場面の泥土が軟らかい場合は、一般にフロート前部が下がりぎみになり、土中にもぐり込んで泥押しを起こすので、植付部は沈み込んで植付け深さが深くなりすぎる。反対に、圃場面の泥土が硬い場合は、フロート前部が上がりぎみとなって、植付部は浮き上って植付け深さが浅くなると共に、土塊等により頻繁に上下スイングを起こし易い。 【0004】これを解消する手段として、例えば、泥土が軟らかい場合は、フロートを圃場面方向に付勢する付勢力を弱くして、わずかな土圧によってもフロートが上動可能として鋭い感度でフロートの上下動を制御できるようにし、また、泥土が硬い場合は、前記付勢力を強くして、フロートの上動抵抗を大きくし大きな土圧でなければフロートが上動しないように鈍い感度でフロートの上下動を制御できるようにする等、フロートの感知荷重を大小変更して対応するものがある。 【0005】例えば、特公平2−58892号公報に記載のように、圃場面の硬軟に応じてフロートの上下動を高感度で制御したり、感度を鈍らせて制御することにより、フロートの感知荷重を変更して対応すると共に、高速走行時には接地荷重を高めて頻繁な昇降制御を抑制するようにしたものが公知である。 【0006】また、本件出願人の出願に係る特開平2−92205号に記載のように、フロートの感知感度を調節する油圧感度調節レバーを、エンジン回転数が増加したときにのみフロートの感知感度が鈍くなるように油圧感度自動調整手段に連繋したものも公知である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述した従来の技術によると、圃場面の硬軟に応じて油圧感度調節レバー等により手動操作することで、その都度フロートの感知荷重を変更するものでは、状況に応じた最適調整を行うのが困難であった。 【0008】また、エンジン回転数が増加したときにのみフロートの感知感度が鈍くなるようにしたものでは、高速から低速に亘るエンジン回転数の変動に応じてフロートの感知感度をきめ細かく調整するのは困難であった。 【0009】本発明は、斯かる課題を解消するためになされたもので、その目的とするところは、通常は接地体(フロート)を所定圧で常時下げ方向に付勢して作業部を所定姿勢に保持することができると共に、状況に応じて作業部を最適姿勢及び押圧力にて調整することのできる移植機における土圧感知装置を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、油圧シリンダ装置(14)により走行機体(15)に昇降自在に支持された作業部(20)の姿勢を、圃場面に接地されて移動する接地体(24)に作用する土圧荷重によって感知すると共に、前記油圧シリンダ装置(14)を制御する油圧制御バルブ(30)を、感度調節手段(32)を介して前記接地体(24)に連結し、該接地体(24)に作用する土圧荷重に基づき前記作業部(20)の姿勢制御を可能とした移植機(11)において、前記感度調節手段(32)は、前記油圧制御バルブ(30)を前記接地体(24)の下げ方向に常時付勢する付勢部材(62)と、該付勢部材(62)の付勢圧を調整可能な電動アクチュエータ(63)とを備えている、ことを特徴とする。 【0011】また、請求項2記載の発明は、前記電動アクチュエータ(63)は、手動操作に基づき駆動されて前記付勢部材(62)の付勢圧を調整可能であると共に、エンジン回転数に基づき自動的に駆動されて前記付勢部材(62)の付勢圧を微調整可能であって、エンジン回転数が高い場合は前記付勢部材(62)の付勢圧を強くなるように調整し、エンジン回転数が低い場合は前記付勢部材(62)の付勢圧を弱くなるように調整する、ことを特徴とする。 【0012】[作用]以上の発明特定事項により、本発明によれば、油圧制御バルブ(30)が、感度調節手段(32)を介して接地体(24)に連結されていて、この接地体(24)に作用する土圧荷重に基づき作業部(20)の姿勢が制御されるが、前記感度調節手段(32)は、前記油圧制御バルブ(30)を接地体(24)の下げ方向に常時付勢する付勢部材(62)と、この付勢部材(62)の付勢圧を調整可能な電動アクチュエータ(63)とを備えていて、例えば感度調節ダイヤル(33)を手動により回動操作すると、その回動量に応じて前記電動アクチュエータ(63)が駆動され、接地体(24)の姿勢が変化すると共に、前記付勢部材(62)の付勢圧が強弱に調整されて接地体(24)の田面に対する押圧力が変化する。 【0013】また、前記の電動アクチュエータ(63)は、エンジン回転数の大きさに基づき自動的に駆動制御されるようになっていて、例えばエンジン回転数が高いと付勢部材(62)の付勢圧が強くなるように制御され、接地体(24)の田面に対する押圧力が大になって油圧感度は鈍感になる。また、エンジン回転数が低いと付勢部材(62)の付勢圧が弱くなるように制御され、接地体(24)の田面に対する押圧力が小になって油圧感度は敏感になる。 【0014】なお、上述したカッコ内の符号は図面を参照するために示すものであって、本発明の発明特定事項を何ら限定するものではない。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。 【0016】図1は、本発明を適用した乗用田植機の全体側面図であり、同図に示すように、乗用田植機11は、前輪12及び後輪13により支持された走行機体15を有しており、該走行機体15には前部にエンジン16が搭載されその後部にトランスミッション26が取付けられていて、前後輪12,13の略々中間位置に座席シート17を有する運転席19が配設されている。この運転席19には、前部に機体走行速度を制御するエンジンスロットルレバー27と、座席シート17の側部に植付クラッチの入切を行う植付クラッチレバー(油圧・植付レバー)28とが配設されている。 【0017】前記走行機体15の後方には、作業部としての植付部20が、アッパリンク18aとロアリンク18bを有する昇降リンク機構18により昇降自在に支持されていて、該植付部20には多数の植付杆21、接地体としてのフロー卜24、及びマット苗を載置し得る苗載せ台22が備えられている。なお、この植付部20は、昇降リンク機構18の後端部のリンク支え枠23に設置されたローリング軸(図示せず)により、ローリング自在とされている。 【0018】また、前輪12を支持するフロントアクスル(図示せず)の後部と前記昇降リンク機構18との間には、油圧シリンダ装置14が配設されており、この油圧シリンダ装置14は、運転席19の下方に配置された油圧制御バルブ30の作動に基づき伸縮して、前記植付部20を昇降制御する。例えば、図2において、前記植付クラッチレバー28を、図示しないガイド溝に沿って「上げ」、「固定」、「下げ」、「植付」の各位置に手動操作することにより、油圧カム29がカム軸29aを中心として回動し、ロータリスプールバルブからなる油圧制御バルブ30が回動制御されて植付部20が昇降制御される。 【0019】更に、この油圧制御バルブ30は、そのスプールと一体の軸30aにアーム31が取り付けられていて、このアーム31は、感度調節手段としての感度調節機構32を介して前記フロー卜24に連結され、該フロート24に作用する土圧変動に基づき油圧制御バルブ30が自動的に制御され、油圧シリンダ装置14が伸縮して植付部20が自動的に昇降制御される。 【0020】前述した図2に示すように、前記フロート24は、その後部を、伝動ケース34の下部に設けられた軸35を中心として一体的に回動可能なアーム36a,36bを介して回動可能に軸着され、その前部には感知プレート37が枢支・連結されている。また、前記伝動ケース34に設けられた支点軸38には、植付け深さ調節レバー39及びブラケット40が一体固定されており、更に該ブラケット40と前記アーム36aとがピン結合されていて、前記植付け深さ調節レバー39を手動操作することにより、前記フロート24はその上下位置が調整可能とされている。 【0021】なお、詳細な説明は省略するが、前記植付け深さ調節レバー39を上下に操作してフロート24を上方または下方に調節すると、その支点軸38が回転すると共に連結ロッド41が移動し、これにより揺動アーム42の回動支点43が昇降リンク機構18の連結軸44を中心として上下に移動する。 【0022】前記感知プレート37は、図2及び図3に示すように、下端部がフロート24に連結ピン37aにて枢支されており、かつその上端近傍に長孔37bが形成されている。また、該感知プレート37の上端部分にはフロート感度調節ワイヤ45が固定されており、該ワイヤ45のインナワイヤ45aに固定されたピン46が前記長孔37bに嵌入している。 【0023】ここで、本発明における感度調節手段32は、前記油圧制御バルブ30を前記接地体(フロート)24の下げ方向に常時付勢する付勢部材と、該付勢部材の付勢圧を調整可能な電動アクチュエータとを備えている。 【0024】図2及び図3において、前記感度調節機構32は、感知プレート37と、該感知プレート37に揺動アーム42を介して連結された感知ロッド47と、該感知ロッド47にリンク比調整部48を介して連結された連牽リンク49とを有すると共に、フロート24を下げ方向に常時付勢する戻しスプリング62と、この戻しスプリング62の付勢圧を調整可能な電動モータ63とを有している。 【0025】まず、前記揺動アーム42は、回動支点43を中心として一体的に揺動可能な二又状のアーム42a,42bから成り、該アーム42a,42bは、昇降リンク機構18の後部で機体左右側のロアリンク18b,18bを連結している連結軸44に装着された連結プレート50により、該連結軸44に近接配置されている。このため、前記回動支点43は、該回動支点43と連結軸44との間の距離に等しい半径で回動自在とされている。 【0026】そして、前記感知プレート37と一方のアーム42aとは、該感知プレート37の長孔37bに嵌入されたピン46を介して連結されていて、該アーム42aは、前記連結軸44に当接しないように円弧状に湾曲形成されている。また、他方のアーム42bの先端には、ピン51を介して前記感知ロッド47が連結されている。 【0027】以上により、前記揺動アーム42の一方のアーム42aの先端側は、ピン46を介して感知プレート37に連結され、また他方のアーム42bの先端側は、ピン51を介して感知ロッド47に連結されていて、これら両連結部46,51は前記連結軸44に対し、略々上下方向に離間して配置されている。 【0028】一方、前記揺動アーム42aと感知プレート37とを連結しているピン46には、前述のフロート感度調節ワイヤ45が連結され、該ワイヤ連結ピン46とフロート連結ピン37aとの間にはスプリング52が張設されていて、該スプリング52はインナワイヤ45aを張って、前記ワイヤ連結ピン46とフロート連結ピン37aとの間の長さからなる感知プレート37の作用長を位置決め設定している。 【0029】次に、前記感知ロッド47は、長手方向の中央部が細長状のロッド部材からなり、該ロッド部材の後部にはリンク金具53が一体的に取り付けられ、前部にはピン継手部54が取り付けられている。前記リンク金具53は、その一側中央寄りにピン53aが植立され、他側端部には長孔53bが形成されている。そして、この長孔53bには、前記揺動アーム42bの先端に固着されたピン51が嵌入され、このピン51と前記ピン53aとの間にスプリング55が張設されている。 【0030】前記リンク比調整部48は、感知ロッド47と連牽リンク49とを連結する変換レバー56を有し、該変換レバー56の揺動側先端と感知ロッド47のピン継手部54とがピン57にて回動可能に軸着されている。また、前記変換レバー56の基端側は、枢支連結部58によりロアリンク18bに回動可能に軸着されている。前記変換レバー56には、その長手方向に沿って複数個の穴が穿設されており、該穴に挿入されるピン59により前記連牽リンク49の一端が取り付けられている。このピン59は、抜き差しにより自由にその差し込み位置を変えることができる。 【0031】前記連牽リンク49の他端は、前述のようにピン60を介して油圧制御バルブ30のアーム31に連結されている。更に、前記連牽リンク49の中間部にはピン61が植設されていて、該ピン61には付勢部材としての戻しスプリング62が張設され、該戻しスプリング62により前記連牽リンク49は常時フロート24の下げ方向に付勢されている。 【0032】次いで、図3及び図4に示すように、前記植付クラッチレバー28の近傍の固定フレーム64には、扇形ギヤ65がギヤ軸66により揺動自在に軸着されていて、該扇形ギヤ65は、前記電動モータ63の出力軸に固定されたギヤ67に噛合されている。前記電動モータ63には、運転席19に配設された感度調節ダイヤル33が連結されていると共に、前記扇形ギヤ65には、その揺動方向の両端側に夫々固定ピン68,69が取付けられている。そして、一方の固定ピン68はバルブ連動ワイヤ70のインナワイヤ70aを介して前記戻しスプリング62に接続され、他方の固定ピン69はフロート感度調節ワイヤ45のインナワイヤ45aにより取付金具71を介してフロート24側に接続されている。 【0033】一方、前記ギヤ軸66の回転量及び回転方向を検出するポテンショメータ72が制御部73に接続されていると共に、前記エンジンスロットルレバー27の作動量を検出するポテンショメータ74が制御部73に接続されている。 【0034】また本発明では、前記電動アクチュエータ(電動モータ)63は、手動操作に基づき駆動されて前記付勢部材(戻しスプリング)62の付勢圧を調整可能であると共に、エンジン回転数に基づき自動的に駆動されて前記付勢部材62の付勢圧を微調整可能としている。 【0035】すなわち、例えば手動操作により前記感度調節ダイヤル33を回動調節すれば、その回動量に応じて制御部73を介し電動モータ63が駆動され、これによりフロート感度調節ワイヤ45が伸縮されて、フロート24の姿勢が変化すると共に、バルブ連動ワイヤ70を介して戻しスプリング62の長さが変更され、フロート24の田面に対する押圧力が変化する。こうして、フロート24の姿勢の変化と押圧力の変化によってフロート24の動きが制限され、油圧感度が調整される。 【0036】また、前記エンジンスロットルレバー27の作動量がポテンショメータ74によって検出され、エンジン回転数が高い場合は、制御部73を介して前記戻しスプリング62の付勢圧が強くなるように電動モータ63が駆動され、フロート24の田面に対する押圧力が大きくなってフロート感度は鈍感になる。また同様に、エンジン回転数が低い場合は、制御部73を介して戻しスプリング62の付勢圧が弱くなるように電動モータ63が駆動され、フロート24の田面に対する押圧力が小さくなってフロート感度は敏感になる。 【0037】次いで、上述した本実施の形態の作用について説明する。 【0038】植付クラッチレバー28を「自動」位置に操作すると、フロート24に作用する土圧に基づき、揺動アーム42を介して感度調節機構32により油圧制御バルブ30が自動的に制御される。即ち、植付部20が適正植付位置にある場合、油圧制御バルブ30をホールドして植付部20をその位置に保持する。 【0039】この状態から、植付部20が田面に対して上昇してフロート24に作用する土圧が減少すると、フロート24の前方が下がり、該動きは感知プレート37及び長孔37bの所定位置に位置決めされているピン46を介して、揺動アーム42aに回動支点43を中心とする反時計方向の回転として伝えられ(図3参照)、揺動アーム42bも同方向に回転して感知ロッド47を左方向に押圧する。 【0040】これにより、枢支連結部58を中心として変換レバー56が図3の反時計方向に回動し、連牽リンク49を図面左方向に移動させる。このときの移動量は、ピン60を介してアーム31に伝達され、油圧制御バルブ30の作動軸30aを時計方向に回転させて、該油圧制御バルブ30を、油圧シリンダ装置14内の油を排出するように切換え、該シリンダ装置14を収縮して植付部20を下げる。 【0041】反対に、植付部20が下降してフロート24に作用する土圧が増大すると、フロート24の前方が持上り、該動きは感知プレート37、揺動アーム42a,42b、及び感知ロッド47を介して、枢支連結部58を中心として変換レバー56を図3の時計方向に回動させる。この変換レバー56の回動により、連牽リンク49を図面右方向に移動させる。このときの移動量は、ピン60を介してアーム31に伝達され、油圧制御バルブ30の作動軸30aを反時計方向に回転させて、油圧制御バルブ30を、油圧シリンダ装置14に圧油を圧送するように切換え、該シリンダ装置14を伸張して植付部20を上昇させる。 【0042】ところで、手動操作により油圧感度を調節するには、図4において、感度調節ダイヤル33を手指にて鈍感側に回動調節すると、その回動量に応じて制御部73を介し電動モータ63が駆動され、扇形ギヤ65が図4のA方向に揺動し、フロート感度調節ワイヤ45のインナワイヤ45aが緩み、感知プレート37側のスプリング52の張力が減少して、フロート24の前部を持ち上げる力が減少し該フロート24の姿勢は前方が下がった状態になる。これと同時に、バルブ連動ワイヤ70が引っ張られるため、戻しスプリング62の付勢力は強くなりフロート24の田面押圧力が大きくなると共に、油圧制御バルブ30の作動軸30aを図3の時計方向に回転し、シリンダ装置14が収縮して植付部20が下がる。 【0043】なお、感度調節ダイヤル33を前記と反対方向の敏感側に回動調節すると、扇形ギヤ65が図4のB方向に揺動し、フロート感度調節ワイヤ45のインナワイヤ45aが引っ張られ、感知プレート37側のスプリング52の張力が増大して、フロート24の前部を持ち上げる力が増大し該フロート24の姿勢は前方が上がった状態になる。これと同時に、バルブ連動ワイヤ70が緩められるため、戻しスプリング62の付勢力は弱くなりフロート24の田面押圧力が小さくなると共に、油圧制御バルブ30の作動軸30aが図3の反時計方向に回転し、シリンダ装置14が伸長して植付部20が上がる。こうして、フロート24の姿勢変化及び田面に対する押圧力の変化によってフロート24の動きが制限され、油圧感度が調節される。 【0044】次に、前記電動モータ63はエンジン回転数に基づき自動的に駆動されて戻しスプリング62の付勢力が自動的に調整される。 【0045】すなわち、エンジンスロットルレバー27の揺動量(角度)はポテンショメータ74により検出され、このスロットルレバー27の揺動量の大きさでエンジン回転数が把握されるようになっていて、エンジン回転数が高い場合は、扇形ギヤ65が図4のA方向に揺動されるように制御部73を介して電動モータ63が自動的に駆動される。こうして、戻しスプリング62の付勢力は強くなるように調整され、フロート24の田面押圧力は大きくなってフロート感度は鈍感になる。反対に、エンジン回転数が低い場合は、扇形ギヤ65が図4のB方向に揺動されるように制御部73を介して電動モータ63が自動的に駆動され、これにより、戻しスプリング62の付勢力は弱くなるように調整されて、フロート24の田面押圧力は小さくなりフロート感度は敏感になる。 【0046】以上により、電動モータ63は手動によるダイヤル操作又はエンジン回転数により自動的に制御され、フロート24の姿勢が変化すると共に、戻しスプリング62の付勢力が調節されて油圧感度が調節される。 【0047】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、感度調節手段は、油圧制御バルブを接地体の下げ方向に常時付勢する付勢部材と、該付勢部材の付勢圧を調整可能な電動アクチュエータとを備えていることにより、通常は付勢部材により接地体を所定圧で常時下げ方向に付勢して作業部を所定姿勢に保持することができると共に、電動アクチュエータにより、状況に応じて作業部を最適姿勢及び押圧力で制御することができる。 【0048】請求項2記載の発明によれば、前記電動アクチュエータは、手動又は自動により付勢部材の付勢圧を調整可能であって、手動操作に基づき作業部を任意姿勢に制御することができると共に、エンジン回転数の変動に応じて自動的に付勢部材の付勢圧を制御することができ、作業部を移植速度に応じて最適姿勢及び押圧力で制御することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年1月12日(1999.1.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082337 【弁理士】 【氏名又は名称】近島 一夫
|
| 【公開番号】 |
特開2000−201512(P2000−201512A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月25日(2000.7.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−5795 |
|