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【発明の名称】 粉粒剤散布用噴頭
【発明者】 【氏名】市橋 重男

【要約】 【課題】噴頭管を変更することなく、使用する紛粒剤の種類に応じて均等散布が可能になるようにする。

【解決手段】噴頭管12の穴部12aと連通する吐出口14cを有する吐出板14に、噴頭管12の軸方向へ伸びる案内穴14dを形成し、噴頭管12には紛粒剤の種類に応じて均等散布が可能となる吐出板14の取付位置を示す位置に目印12cを、また、吐出板14には目印12cを指し示す矢印14eをそれぞれ設け、案内穴14dの移動を案内可能な取付ねじ16により吐出板14を噴頭管12の軸方向にスライド可能に取付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 噴頭管(12)の長手方向に所定間隔をあけて複数の穴部(12a)が列設されており、それぞれの穴部(12a)には、穴部(12a)と連通する吐出口(14c)を有する吐出板(14)が、穴部(12a)を覆うように噴頭管(12)に取付けられている粉粒剤散布用噴頭(10)において、前記吐出板(14)は、前記穴部(12a)に対する前記吐出口(14c)の位置を変更可能に噴頭管(12)に取付けられることを特徴とする粉粒剤散布用噴頭。
【請求項2】 前記吐出口(14c)は、前記穴部(12a)に対する位置を前記噴頭管(12)の軸方向において変更可能であることを特徴とした請求項1記載の紛粒剤散布用噴頭。
【請求項3】 前記噴頭管(12)と前記吐出板(14)には粉粒剤の種類に応じて均等散布が可能となる吐出板(14)の取付位置を示す目印(12c、14e)が設けられていることを特徴とした請求項1又は2記載の粉粒剤散布用噴頭。
【請求項4】 前記吐出板(14)には、前記噴頭管(12)の軸方向へ延びる案内穴(14d)が形成されており、吐出板(14)は案内穴(14d)を噴頭管(12)に固定される係合部材(16)に係合させて、案内穴(14d)の延び方向に移動可能に、噴頭管(12)に取付けられていることを特徴とした請求項1〜3のいずれか記載の粉粒剤散布用噴頭。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肥料や薬剤等の粉状や粒状の粉粒剤を散布する動力散布機のアタッチメントである粉粒剤散布用噴頭に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の粉粒剤散布用噴頭としては特開平10−146148号公報に示されるものがあり、これに示されるものは、噴頭管の長手方向に複数列設された吐出口の外部両側にフックを形成し、それぞれの吐出口から外部に噴射される粉粒剤の噴射方向を案内する案内板の外側片に係止孔を構成し、これらの係止孔をフックに係合して案内板を噴頭管に取付けるものである。
【0003】ところで、粉粒剤を散布する圧力は、動力散布機側でも行うことができ、この場合、エンジンのスロットルレバーを操作して送風機の駆動力を調節したり、実公平6−12844号公報に示されるようにシャッタの開度を調節してシャッタケースからの粉粒剤の排出量を調節する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の粉粒剤散布用噴頭では、複数の吐出口がある場合、動力散布機側で噴出量を調節しても、噴頭の先端側は散布量が少なく手元側は散布量が多くなり、粉粒剤を均等に散布ができないという問題がある。 また、粉粒剤の種類は比重や大きさ等の異なるものが多数あるため、例えば比重の軽い粉粒剤では均等に散布できていても、比重の重いものでは均等に散布できない場合があるなど、粉粒剤の種類により、均等に散布するために最適な噴頭管の吐出口からの噴出位置は異なる。
【0005】このため、噴頭に取付けられた案内板の位置が固定されていると、粉粒剤の噴頭管の吐出口からの噴出位置が調節できないので、粉粒剤の種類によっては均等な散布ができず、散布密度の高い部分の作物に対する薬害の危険性、散布密度の低い部分の作物への薬の効果が十分に得られない可能性がある。さらに、粉粒剤の種類の変更毎に噴頭管を変更するのは、手間がかかり作業性が悪いという問題がある。本発明は、このような課題を解決するためのものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成するために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、噴頭管(12)の長手方向に所定間隔をあけて複数の穴部(12a)が列設されており、それぞれの穴部(12a)には、穴部(12a)と連通する吐出口(14c)を有する吐出板(14)が、穴部(12a)を覆うように噴頭管(12)に取付けられている粉粒剤散布用噴頭(10)において、前記吐出板(14)は、前記穴部(12a)に対する前記吐出口(14c)の位置を変更可能に噴頭管(12)に取付けられることを特徴とする。
【0007】これにより、粉粒剤の種類に応じて穴部(12a)に対する吐出口(14c)の位置を変更できるため、粉粒剤の種類毎に噴頭管(12)を変更しなくても、均等な散布が可能となり、散布密度の高い部分の作物への薬害の危険性や散布密度が低い部分の作物への薬効の不足が防止できる。
【0008】また、本発明のうちで請求項2記載の発明は、前記吐出口(14c)は、前記穴部(12a)に対する位置を前記噴頭管(12)の軸方向において変更可能であることを特徴としたものである。
【0009】 これにより、使用する紛粒剤の種類に応じて穴部(12a)に対する吐出口(14C)の位置を噴頭管(12)の軸方向に移動させることができる。
【0010】また、本発明のうちで請求項3記載の発明は、前記噴頭管(12)と前記吐出板(14)には粉粒剤の種類に応じて均等な散布が可能となる吐出板(14)の取付位置を示す目印(12c、14e)が設けられていることを特徴としたものである。
【0011】これにより、使用する粉粒剤の種類の目印(12c、14e)に合わせて吐出板(14)を噴頭管(12)に取付けることができるので、均等な散布が可能となる取付位置に吐出板(14)を容易に取付けることができる。
【0012】また、本発明のうちで請求項4記載の発明は、前記吐出板(14)には、前記噴頭管(12)の軸方向に延びる案内穴(14d)が形成されており、吐出板(14)は案内穴(14d)を噴頭管(12)に固定される係合部材(16)に係合させて、案内穴(14d)の延び方向に移動可能に、噴頭管(12)に取付けられていることを特徴としたものである。
【0013】これにより、吐出口(14c)の位置を変更する際に、噴頭管(12)から吐出板(14)をその都度取外さなくても、吐出板(14)を噴頭管(12)に固定した係合部材(16)に案内穴(14d)の案内によって吐出板(14)をスライドさせて変更することができるので、吐出板(14)の移動及び位置決めが容易になる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1に粉粒剤散布用噴頭10の斜視図を、図2に粉粒剤散布用噴頭10の分解斜視図を、図3に吐出板14の斜視図を、図4に背負式の動力散布機20による散布作業状態の一例を示す斜視図をそれぞれ示す。
【0015】粉粒剤散布用噴頭10は、太さの異なる3本の噴頭管12と各々の噴頭管12の太さに適合した曲率を持つ3種の吐出板14と取付ねじ(係合部材)16とから構成されており、それぞれの噴頭管12は、太い方から順次接続されている。それぞれの噴頭管12には穴部12aが形成されており、それぞれの穴部12aは接続された噴頭管12の長手方向に所定間隔をあけて列設されるようになる。穴部12aの両わきには取付ねじ16をねじ込むねじ穴12bがそれぞれ形成されており、それぞれの穴部12aを覆うように吐出板14がそれぞれ配置される。
【0016】吐出板14には、粉粒剤を吐出可能な吐出口14cが形成されており、吐出口14cには、穴部12aから噴頭管12内部を臨み、かつ上流に向かって開口14aを持つ誘導体14bが一体形成され、吐出口14cの両わきには、吐出口14cとほぼ同じ長さであり取付ねじ16が挿通可能な幅の案内穴14dがそれぞれ形成されている。
【0017】噴頭管12には粉粒剤の種類に合わせて均等散布が可能となる吐出板14の取付位置を示すA、B、Cの3個の目印12cが設けられており、目印12Cは、AからCに向かって、より比重の軽い紛粒剤に対応するようになっている。吐出板14には、目印12cを指し示すことが可能な矢印14eが設けられており、吐出板14は、案内穴14dを挿通して取付ねじ16がねじ穴12bにねじ込まれることにより噴頭管12に固定されている。また、吐出板14は、取付ねじ16をねじ穴12bから抜け落ちない程度に緩めることにより、噴頭管12に軽く係合した状態で取付ねじ16に案内されて移動可能な案内穴14dによって噴頭管12の長手方向にスライドすることができる状態となる。
【0018】次に、粉粒剤散布用噴頭10の実際の使用態様を説明する。背負式の動力散布機20の図示してない送風機を収納したファンケース22の出口側に蛇管18が接続されており、蛇管18に取付けた自在管24に粉粒剤散布用噴頭10が接続されている。吐出板14は散布する粉粒剤の種類に応じて、矢印14eが噴頭管12の3個の目印12cのうちのいずれかを指し示すようにして取付ねじ16により固定されている。
【0019】粉粒剤は、動力散布機20のタンク26内に収納されており、粉粒剤を散布する場合、図示してないスロットルレバーをフルスロットルにして送風機を駆動させ、粉粒剤をタンク26内からファンケース22、蛇管18、自在管24を順次通って粉粒剤散布用噴頭10の吐出口14cから大気中に散布する。
【0020】粉粒剤の種類を変えて吐出口14cの位置を変更する場合、取付ねじ16を緩め、吐出板14を案内穴14dに案内させて噴頭管12の長手方向へスライドさせ、吐出板14の矢印14eが噴頭管12の3個の目印12cのうちの粉粒剤の種類に応じたものを指し示す位置に移動させて、取付ねじ16を締めて吐出板14を噴頭管12に固定する。これにより、粉粒剤の均等散布が良好になる位置に吐出口14cの位置を変更できる。
【0021】なお、吐出口14cの位置を移動させる方法としては、上記実施の形態に示されるものに限らず、吐出口14cがスライド可能で噴出口の位置が変更するものであればどのようなものであっても良い。例えば、粉粒剤の種類に応じて良好な散布が行える位置に吐出板14が取付けられるように、誘導部14bの両わきに取付ねじ16が挿通する挿通孔を複数形成しておき、それぞれの挿通孔にA、B、Cなどの符号を付けておき、粉粒剤の種類に応じて吐出板14の位置を変更する場合は、一旦吐出板14を取外し、粉粒剤の種類に合った符号の挿通孔から取付ねじ16をねじ穴12bにねじ込んで吐出板14を固定することにより吐出口14cの位置を変更するようにしても良い。
【0022】また、上記実施の形態においては、吐出板14を噴頭管12の長手方向に移動させたが、吐出板14を円周方向にスライドさせて噴出口の面積を変更するようにしても良い。例えば、円周方向に吐出口14cの面積が段階的に又は無段階的に変化するような吐出板14を円周方向にスライドさせるようにしても良い。
【0023】さらには、上記実施の形態においては、目印12cを3個設けたが、これに限るものではなく、目印12cは2個又は4個以上設けても良い。
【0024】また、上記実施の形態においては、噴頭管12を3個連結したが、使用状況に応じて、噴頭管12を2個以下又は4個以上としても良い。
【0025】また、本発明の粉粒剤散布用噴頭10は、背負式の動力散布機20のみならず、固定式の散布機に使用することもできる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうちで請求項1記載の発明は、粉粒剤の種類に応じて、穴部(12a)に対する吐出口(14c)の位置を変更できるため、粉粒剤の種類が変わるたびに噴頭管(12)を変更しなくても、散布を均等にでき、散布密度の高い部分の作物への薬害の危険性や散布密度の低い部分の作物への薬効の不足が防止できる。
【0027】また、本発明のうちで請求項2記載の発明は、使用する紛粒剤の種類に応じて吐出口(14C)の位置を噴頭管(12)の軸方向に移動させることにより、穴部(12a)に対する位置を変更することができる。
【0028】また、本発明のうちで請求項3記載の発明は、使用する粉粒剤の種類の目印(12c、14e)に合わせて吐出板(14)を噴頭管(12)に取付けることができるので、均等な散布が良好になる取付位置に吐出板(14)を容易に取付けることができる。
【0029】また、本発明のうちで請求項4記載の発明は、吐出口(14c)の位置を変更する際に、噴頭管(12)から吐出板(14)をその都度取外さなくても、吐出板(14)を噴頭管(12)に係合させたまま案内穴(14d)の案内によって吐出板(14)をスライドさせて変更することができるので、吐出板(14)の移動及び位置決めが容易になる。
【出願人】 【識別番号】000141174
【氏名又は名称】株式会社丸山製作所
【出願日】 平成10年11月30日(1998.11.30)
【代理人】 【識別番号】100061697
【弁理士】
【氏名又は名称】石戸 元 (外3名)
【公開番号】 特開2000−157020(P2000−157020A)
【公開日】 平成12年6月13日(2000.6.13)
【出願番号】 特願平10−340210