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【発明の名称】 苗箱回収機
【発明者】 【氏名】山口 正人

【氏名】奥山 恵昭

【氏名】原田 真幸

【氏名】後藤 義昭

【氏名】西嶋 尚

【要約】 【課題】苗箱回収車で回収した後の苗箱の取扱いを簡単かつ容易にすると共に、自走車で押し引きでき、コストを低く抑えて後処理の多様化・汎用化に適合できるようにする。

【解決手段】移動車2に、前端が略接地した後上がり傾斜状に配置された後方搬送機構3と、この後方搬送機構3の前側で地上に展開している左右方向複数枚の苗箱Nを持ち上げて後方搬送機構3に載置する箱拾い上げ機構4とを設けた苗箱回収車Aと、この苗箱回収車Aの後側に着脱自在に連結されていて移動可能でありかつ前記後方搬送機構3から搬送されてきた苗箱Nを略水平姿勢で載置する後処理車Bとを備えており、前記苗箱回収車Aと後処理車Bの内の少なくとも一方は自走車Cと押し引き可能な連結手段7を介して連結している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 移動車に、前端が略接地した後上がり傾斜状に配置された後方搬送機構と、この後方搬送機構の前側で地上に展開している左右方向複数枚の苗箱を持ち上げて後方搬送機構に載置する箱拾い上げ機構とを設けた苗箱回収車と、この苗箱回収車の後側に着脱自在に連結されていて移動可能でありかつ前記後方搬送機構から搬送されてきた苗箱を略水平姿勢で載置する後処理車とを備えており、前記苗箱回収車と後処理車の内の少なくとも一方は自走車と押し引き可能な連結手段を介して連結していることを特徴とする苗箱回収機。
【請求項2】 前記後処理車は、左右方向幅が後方搬送機構よりも狭いことを特徴とする請求項1に記載の苗箱回収機。
【請求項3】 前記後処理車は後方搬送機構から搬送されてきた苗箱を、左右方向及び/又は後方に搬送する搬送機構を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の苗箱回収機。
【請求項4】 前記搬送機構は、搬送長さ調整可能な搬送手段を有することを特徴とする請求項3に記載の苗箱回収機。
【請求項5】 前記搬送機構は、苗箱を後上方又は後下方に搬送する傾斜搬送手段を有することを特徴とする請求項3に記載の苗箱回収機。
【請求項6】 前記搬送機構は、苗箱搬送姿勢から地上専有面積を縮小する退避姿勢に変更可能な縮小搬送手段を有することを特徴とする請求項3に記載の苗箱回収機。
【請求項7】 前記搬送機構は、苗箱を左右一方へ又は両端から中央側へ搬送する横搬送手段、又はこの横搬送手段とこの横搬送手段で横搬送した後に後方搬送する縦搬送手段とを有する複合搬送手段を有することを特徴とする請求項3に記載の苗箱回収機。
【請求項8】 前記後処理車は、後方搬送機構から搬送されてきた苗箱を載置するストック台車を、1台又は互いに連結された複数台有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の苗箱回収機。
【請求項9】 前記ストック台車は、後方搬送機構から搬送されてきた苗箱を人為処理により多段状に載置可能な積み重ね体を搭載していることを特徴とする請求項8に記載の苗箱回収機。
【請求項10】 前記後処理車は、苗箱を人為処理により多段状に載置可能な積み重ね体を載置して昇降可能な昇降装置を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の苗箱回収機。
【請求項11】 前記後処理車は、作業員搭乗部を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の苗箱回収機。
【請求項12】 前記連結手段が連結される自走車の連結部位は、苗箱を収納可能な積み重ね体を載置可能な軽トラックの車体、フォークリフトのフォーク、フォーク付きフロントローダのフォーク又はフォーク付きホイルローダのフォークであることを特徴とする請求項1〜11に記載の苗箱回収機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上に展開されている苗箱を回収するのに使用される苗箱回収機に関する。
【0002】
【従来の技術】稲や野菜の育苗作業では、発芽後に苗箱をハウス(硬化ハウス)内に数百〜千枚単位で並べて緑化及び/又は硬化処理をしており、この苗箱の展開・回収を狭い敷地内で能率よく行うために機械化する技術が開発されている。苗箱を展開・回収する技術としては、特開平7ー46909号公報に開示されたものがある。この技術は、走行装置と、苗箱を地面上から前記走行装置上に搬送する苗箱搬送装置と、苗箱を載せられる苗箱載置部とを有し、育苗ハウス内で地面に並べられた状態にある苗箱を取り上げて後方搬送し、苗箱載置部に載置できるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は展開・回収兼用でかつ独立走行可能になっていて、苗箱を1枚づつしか回収処理できず、回収した後に後方搬送する手段もないので、回収作業のみを考えると効率が低くかつコストが高く、回収苗箱が取扱い難く、左右に未回収の苗箱があると回収苗箱の取り出し等の後処理が困難であり、各種農家の好みに合わせた後処理ができるように多様化・汎用化をすることが極めて困難になるという、種々の問題点を有している。
【0004】本発明は、このような問題点を解決できるようにした苗箱回収機を提供することを目的とする。本発明は、苗箱回収車の後側に後処理車を着脱自在に連結して、回収作業専用機とし、かつ自走車を連結することにより、苗箱回収車で回収した後の苗箱の取扱いを簡単かつ容易にすると共に、自走車で押し引きでき、コストを低く抑えて後処理の多様化・汎用化に適合できるようにした苗箱回収機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明における課題解決のための第1の具体的手段は、移動車2に、前端が略接地した後上がり傾斜状に配置された後方搬送機構3と、この後方搬送機構3の前側で地上に展開している左右方向複数枚の苗箱Nを持ち上げて後方搬送機構3に載置する箱拾い上げ機構4とを設けた苗箱回収車Aと、この苗箱回収車Aの後側に着脱自在に連結されていて移動可能でありかつ前記後方搬送機構3から搬送されてきた苗箱Nを略水平姿勢で載置する後処理車Bとを備えており、前記苗箱回収車Aと後処理車Bの内の少なくとも一方は自走車Cと押し引き可能な連結手段7を介して連結していることである。
【0006】これによって、自走車Cで押し引き可能な簡単な構成の回収作業専用機となり、回収後の苗箱Nの取扱いが極めて容易になり、連結した後処理車Bで搬送、積み重ね等の作業者が希望する種々の後処理ができ、後処理の多様化・汎用化に適合可能になる。本発明における課題解決のための第2の具体的手段は、第1の具体的手段に加えて、前記後処理車Bは、左右方向幅が後方搬送機構3よりも狭いことである。
【0007】これによって、左右側方に未回収の苗箱Nがあっても、後処理車Bが当たったり、作業員が踏み付けたりすることがない。本発明における課題解決のための第3の具体的手段は、第1又は2の具体的手段に加えて、前記後処理車Bは後方搬送機構3から搬送されてきた苗箱Nを、左右方向及び/又は後方に搬送する搬送機構37を有することである。
【0008】これによって、後方搬送機構3から搬送されてきた苗箱Nを、後処理車Bでさらに左右方向及び/又は後方等所要方向に搬送する。本発明における課題解決のための第4の具体的手段は、第3の具体的手段に加えて、前記搬送機構37は、搬送長さ調整可能な搬送手段を有することである。これによって、後方搬送機構3からさらに後方へ所要距離だけ苗箱Nを搬送でき、搬送手段を不使用時に短くしたり、苗箱回収車Aに着脱する際に短くしたりする。
【0009】本発明における課題解決のための第5の具体的手段は、第3の具体的手段に加えて、前記搬送機構37は、苗箱Nを後上方又は後下方に搬送する傾斜搬送手段を有することである。これによって、苗箱Nを後上方又は後下方へ搬送し、後方搬送機構3と高さの異なる位置へ受け渡しする。
【0010】本発明における課題解決のための第6の具体的手段は、第3の具体的手段に加えて、前記搬送機構37は、苗箱搬送姿勢から地上専有面積を縮小する退避姿勢に変更可能な縮小搬送手段を有することである。これによって、不使用時には縮小搬送手段を退避姿勢に変更しておいて、ハウス内外への後処理車Bの移動を容易に行う。
【0011】本発明における課題解決のための第7の具体的手段は、第3の具体的手段に加えて、前記搬送機構37は、苗箱Nを左右一方へ又は両端から中央側へ搬送する横搬送手段16、または、この横搬送手段16とこの横搬送手段16で横搬送した後に後方搬送する縦搬送手段15とを有する複合搬送手段であることである。これによって、後方搬送機構3から後方搬送されてきた苗箱Nを、後作業に最適な左右方向位置に搬送し、また左右搬送した位置から後方へ搬送する。
【0012】本発明における課題解決のための第8の具体的手段は、第1〜7のいずれかの具体的手段に加えて、前記後処理車Bは、後方搬送機構3から搬送されてきた苗箱Nを載置するストック台車を、1台又は互いに連結された複数台有することである。これによって、1台又は互いに連結された複数台のストック台車に、苗箱Nをストックしておいて、ストック台車ごと又はストック台車上から運搬する。
【0013】本発明における課題解決のための第9の具体的手段は、第8の具体的手段に加えて、前記ストック台車は、後方搬送機構3から搬送されてきた苗箱Nを人為処理により多段状に載置可能な積み重ね体18を搭載していることである。これによって、ストック台車上で苗箱Nを多段状に積み重ねて載置し、苗箱Nを多数枚ストックする。
【0014】本発明における課題解決のための第10の具体的手段は、第1〜19のいずれかの具体的手段に加えて、前記後処理車Bは、苗箱Nを人為処理により多段状に載置可能な積み重ね体18を載置して昇降可能な昇降装置150を有することである。これによって、積み重ね体18を昇降装置150で昇降して、差し込み位置の高さを修正しながら、苗箱Nの差し込みを行う。
【0015】本発明における課題解決のための第11の具体的手段は、第1〜10のいずれかの具体的手段に加えて、前記後処理車Bは、作業員搭乗部38を有することである。これによって、作業員は後処理車Bの作業員搭乗部38に搭乗して後処理作業をすることができる。
【0016】本発明における課題解決のための第12の具体的手段は、第1〜11のいずれかの具体的手段に加えて、前記連結手段7が連結される自走車Cの連結部位は、苗箱Nを多段に収納可能な積み重ね体18を載置可能な軽トラックの車体、フォークリフトのフォーク、フォーク付きフロントローダのフォーク又はフォーク付きホイルローダのフォークであることである。
【0017】これによって、農家が持っている既存の自走車Cで苗箱回収車を押し引きし、後処理車Bの直後で、その自走車Cが装備する構造物に載置した積み重ね体18に、回収した苗箱Nを収納する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜4に示す第1実施形態において、苗箱回収機は大別して苗箱回収車Aと後処理車Bと自走車Cとを備えている。苗箱回収車A1は、左右方向2枚以上複数枚の苗箱Nを同時に回収できるように構成されており、大別して、移動車2と、この移動車2上の後方搬送機構3と、この後方搬送機構3の前側に配置された箱拾い上げ機構4と、前記後方搬送機構3と移動車2との間の角度調整機構5とを備え、前記後方搬送機構3はその一部として後部に後処理機構6を有する。
【0019】前記移動車2は独立走行をするための自走装置は備えていなく、車輪119を有して手押し運搬可能になっており、車体40上に油圧機器、電動モータ及びセンサ等を作動させるためのバッテリ又は発電機、油圧ポンプ等からなる原動部41を有している。後方搬送機構3は、フレーム43に左右方向複数枚の苗箱Nに対応して同時に後方搬送するローラコンベヤ又はベルトコンベヤ等のコンベヤ手段44が設けられており、前端に略接地する接地ローラ45がブラケット46を介して設けられており、接地ローラ45が地面に接地又は近接しており、コンベヤ手段44の後部が上方に位置する後上がり傾斜状に配置されている。
【0020】この後方搬送機構3は、左右両端の前部に切欠部47が形成されていて、回収する苗箱Nと隣接する未回収の苗箱Nを押し動かさないようになっている。後方搬送機構3のコンベヤ手段44は、1台のモータ48で全体を一体的に駆動してもよいが、ここでは苗箱搬送方向に複数段の駆動域11に区分されており、各駆動域11A、11B、11Cは個別にクラッチを備えた変速部71A、11B、11Cを有し、苗箱Nの搬送を個別に制御可能になっている。
【0021】1台のモータ48から伝動軸又は巻き掛け伝動手段を介して変速部71A、11B、11Cへ動力を伝達し、この動力を各駆動域11A、11B、11Cのコンベヤ手段に伝達しており、変速部71A、11B、11Cによって各駆動域11への動力を個別に断接自在にしている。各駆動域11A、11B、11Cには、その上の苗箱Nの有無を検出する検出手段13が設けられ、また、後端には苗箱Nの搬送を規制する停止手段12が設けられていて、後段の駆動域11で苗箱Nが詰まっているとき、停止手段12を作動し、変速部71のクラッチを切ることにより、前段の駆動域11で搬送中の苗箱Nを停止させ、搬送を一時停止させることができ、また、後段の苗箱Nを停止したときに前側に落下するのを防止する。
【0022】前記停止手段12は、例えば、板材12aをソレノイド12b等で昇降可能に構成したものであり、検出手段13はフォトセンサ、リミットスイッチ等が使用できる。前記駆動域11を形成して停止手段12及び検出手段13等を設けることにより、1人作業時等で拾い上げた苗箱Nを途中でストックすることができ、横1列の苗箱Nが不揃いでも修正でき、前段が空になった時点で箱拾い上げ機構4を作動して苗箱N回収動作に入り、後処理機構6で苗箱Nが溜まっているときにも、後方搬送機構3の全段が詰まるまで箱拾い上げ作業ができ、ロスタイムを減少できる。また、苗箱Nの前後間隔を調整したり、搬送速度を変更したりすることもできる。
【0023】前記後方搬送機構3は角度調整機構5を介して前記移動車2に支持されている。角度調整機構5は、車体40に設けられた後側油圧シリンダ51及び前側油圧シリンダ52を有し、後側油圧シリンダ51のピストンロッド51aは枢支ピン51bを介して後方搬送機構3のフレーム43の後部を高さ調整自在に枢支し、前側油圧シリンダ52のピストンロッド52aは枢支ピン52bを介してフレーム43の前後中途部を枢支している。
【0024】従って、前側油圧シリンダ52をフリーにして後側油圧シリンダ51を作動すると後方搬送機構3の後部を昇降でき、それにより後方搬送機構3の後上がり傾斜の角度を変更でき、後側油圧シリンダ51を作動停止しておいて、前側油圧シリンダ52をフリーにすると、後方搬送機構3の前端の接地ローラ45を地面の接地させて凹凸に追従させることができ、また、前側油圧シリンダ52を作動して後方搬送機構3の前端を地面から持ち上げると、接地ローラ45を非接地状態にして回収作業をしたり、苗箱回収車A1をハウス内外へ速やかに移動したりするのが容易になる。
【0025】後方搬送機構3の本体より後方に位置する後処理機構6は、車体40上又はその上の原動部41等に支持されていて、フレーム53に左右方向複数枚の苗箱Nに対応していて、苗箱Nを載置して左右方向に搬送する横搬送手段16と、左右方向略中央(又は左右一端等所要位置でもよい)に位置して横搬送手段16上の苗箱Nを後方へ搬送する縦搬送手段15とが設けられており、フレーム53は高さ調整手段14によって支持されている。
【0026】高さ調整手段14はパンタグラフ式のものを採用しているが、その他の機構でもよく、この高さ調整手段14によって横搬送手段16は搬送面を略水平にしたまま高さ調整自在であり、後方搬送機構3の本体側の後部の高さ変更に合わせて、後方搬送されてきた苗箱Nが乗り移りし易い高さに調整される。前記後方搬送機構3の本体側後部及び後処理機構6の高さは、後処理機構6から苗箱Nを人為的に取り出す場合は、作業員の腰の高さ(一般的に地面から60〜80cm)等の苗箱を取扱い易い高さに適宜設定され、機械的に取り出す場合は、その機械の搬入高さに合わせられる。
【0027】前記横搬送手段16は、モータローラコンベヤ又はベルトコンベヤ等で構成することが可能であり、後方搬送機構3から搬送されてきた前後方向1枚又は複数枚の苗箱Nを載置し、フレーム53の左右両側から中央側へ搬送可能である。前記縦搬送手段15は、エンドレスチェーンに苗箱Nと係合する爪15aを設けた爪コンベヤ、又は横搬送手段16に対して昇降可能にしたローラ又はベルトコンベヤ等が使用でき、横搬送手段16によって中央に搬送されてきた苗箱Nを爪15aで横搬送手段16から後方側へ押動する。
【0028】前記フレーム53の後部にも停止手段12と同様な苗箱Nを停止する手段を設けることが好ましく、横搬送手段16及び縦搬送手段15上の苗箱Nの有無を検出するフォトセンサ、リミットセンサ等の検出手段13を設けることが好ましく、この検出手段13は、縦搬送手段15上に苗箱Nがなくなったことを検出してから、横搬送手段16で縦搬送手段15上に苗箱Nを搬入し、横搬送手段16上に苗箱Nがなくなったことを検出してから、後方搬送機構3によって次の苗箱Nが横搬送手段16上に搬入されるようにする。
【0029】なお、後処理機構6のフレーム53は、フレーム43と分離独立していても、枢支連結していてもよいが、後方搬送機構3の後端の高さ調整をしたとき、縦搬送手段15の高さ調整も同時にできるようにすることが好ましい。また、前記駆動域11はクラッチを備えた変速部71を設ける代わりに個別のモータを設けてもよく、また停止手段12は、苗箱Nを個別に停止させるようにソレノイドのみで形成してもよい。
【0030】箱拾い上げ機構4は図3、4に詳細に示されており、後方搬送機構3のフレーム43から前上方へ突出された支持枠61に支持されていて、後方搬送機構3の前側で地上に展開している左右方向複数枚の苗箱Nを同時に持ち上げて後方搬送機構3に載置可能である。前記箱拾い上げ機構4は、支持枠61の前部にモータ62からの動力で回動する回動軸63を支持し、この回動軸63に揺動アーム64を取り付け、この揺動アーム64の先端に掛止部材22を枢支しており、掛止部材22の先端は苗箱Nのフランジ部Naに引っ掛かるように先端L字状に屈曲されていて、掛止爪22aとなっている。前記モータ62は正逆転可能で回転角度制御可能である。
【0031】また、全掛止部材22の前側には強制離脱部材65が配置されており、この強制離脱部材23の両端は支持枠61に軸支されたギヤ66に取り付けられ、このギヤ66は前記回動軸63に設けたギヤ67と噛合しており、回動軸63の回動方向と逆方向に強制離脱部材65を揺動可能になっている。前記強制離脱部材65と一対のギヤ66、67等によって強制離脱手段23が構成されている。
【0032】前記掛止部材22は、移動車2の前進に伴って先端の掛止爪22aが地面と摺接し、掛止爪22aが苗箱Nに当接した状態から更に前進すると、その上端を中心に下端が後上方へ円弧運動することになる。この掛止部材22の円弧運動は、苗箱Nを前端中心に後部を持ち上げることになり、前進してきた後方搬送機構3の前部が持ち上げられた苗箱Nの下側に挿入される。
【0033】掛止部材22が苗箱Nの持ち上げを開始する前後又は持ち上げ後半からモータ62が作動して揺動アーム64を前方へ揺動し、苗箱Nの持ち上げ高さを高くし、また強制離脱部材65を後方へ揺動し、苗箱Nの後部が後方搬送機構3の上方に達したときに、掛止部材22の中途部と当接してこれを強制的に後方へ跳ね上げ、掛止爪22aを苗箱Nから離脱させる。
【0034】掛止爪22の離脱により、苗箱Nは後方搬送機構3に移載され、後方搬送機構3の後方搬送により後処理機構6上まで搬送される。後処理機構6上に載置された苗箱Nは後処理車Bに自動的に搬送される。苗箱Nが後方搬送機構3に移載された後、モータ62を逆転して掛止部材22を元の位置に戻す。前記掛止部材22は、1枚の苗箱Nに対して、1本の棒材の下部に2つの掛止爪22aを設けたものでもよいが、先端L字形棒材を複数本用いることが好ましく、この掛止部材22の上端を枢支する揺動アーム64は、1部材で複数本の掛止部材22を支持するように構成してもよい。
【0035】前記箱拾い上げ機構4は、掛止部材22が苗箱Nと掛合するのに先行して地上に苗箱Nが存在するか否かを検出する苗箱検出手段24が設けられている。この苗箱検出手段24は、支持枠61の左右先端に支持杆70を介して高さ調整自在に取り付けられたフォトセンサ等で構成され、苗箱Nの側方に達することによりその有無を検出し、設定時間後に前記モータ62を一定角度正転作動させる。
【0036】前記苗箱検出手段24は掛止部材22で後方搬送機構3の上方まで持ち上げられた苗箱Nを検出するようにしてもよく、また、苗箱N検出から設定時間後から一定時間の間だけ後方搬送機構3を作動させるようにしてもよい。前記箱拾い上げ機構4においては、掛止部材22を揺動アーム64で引き上げるので、苗箱Nを前へ押す分力を軽減して持ち上げ力を増大することができ、1つの動力で掛止部材22の引き上げと強制離脱とをさせることができ、強制離脱状態を維持しておけるので、苗箱Nの略全長が後方搬送機構3に移載されるまで、掛止部材22を上方に保持しておくことができる。
【0037】後処理車B1は、移動台35上に高さ調整機構36を介して搬送機構37を搭載しており、苗箱回収車A1と連結手段7を介して連結されており、苗箱回収車A1の左右方向幅よりも狭く形成され、地面にある未回収の苗箱Nに当たらないように配慮されている。前記移動台35は車輪119を有し独立自走できない手押し可能なものであり、1人又は複数人の作業員が搭乗可能な作業員搭乗部38が形成されおり、搬送機構37上での処理作業のほか、後処理機構6から苗箱Nを取り出す作業もできるようになっている。作業員搭乗部38は座席を設けておくこともできる。
【0038】高さ調整機構36はパンタグラフ機構式(又は倍力機構式、マジックハンド機構式)に構成され、調整杆36aを回転することにより、搬送機構37を略水平姿勢のまま昇降して、搬送面の高さを調整する。この高さ調整機構36は、後処理機構6に対する高さ、作業員に対する高さ等が合わない場合に操作され、搬送機構37の搬送面の高さを変更する。また後方搬送機構3は、傾斜角度を変更してその後部高さを調整し、それに伴って高さ調整手段14を使用して後処理機構6の高さを変更し、後処理車B1に合わせるようにする。
【0039】搬送機構37は、フレーム39に多数本のモータローラを設けたローラコンベヤ式の縦搬送手段であり、後処理機構6の縦搬送手段15から押し出されてくる苗箱Nを受け取って、載置しながらさらに後方へ搬送する後搬送手段37Aを有する。後処理車B1は、移動台35上に搬送機構37を作動させるバッテリ又は発電機等の原動部を装備してもよいが、苗箱回収車A1から電力の供給を受けてもよい。
【0040】自走車Cは連結手段7を介して後処理車B1と着脱自在に連結されている。この自走車Cは、フォークリフト、フォーク付きフロントローダ、フォーク付きホイルローダ又は軽トラックであり、後処理車Bに近接でき、積み重ね体18が搭載可能なフォークCa、車体等を有し、ハウス内へ進入可能なものが好ましくい。
【0041】前記積み重ね体18は、苗箱Nを多段状に間隔を開けて収納可能な出荷棚、小型棚、カセット(ストックトレー)、棚差し装置等と称されるものが使用できる。例えば、一般的にカセットは少数枚の苗箱Nを収納可能であり、出荷棚は苗箱N又はカセットを多段棚に収納可能であり、棚差し装置は搬入口に供給された苗箱N又はカセットを上下方向に間隔をおいて多段に配置し、これを出荷棚に差し込む構造になっているが、苗箱Nを上下に間隔をおいて収納できる従来周知の種々のものが使用できる。
【0042】連結手段7は上下溝を有する連結具(連結部)7aと連結杆(被連結部)7bとで構成され、連結杆7bが連結具7aの上下溝に挿脱自在に挿入されている。後処理車B1の前側の連結手段7は、連結具7aが苗箱回収車A1の車体40の後部に設けられ、連結杆7bが後処理車B1の移動台35の前部に設けられ、後処理車B1の後側の連結手段7は、連結具7aが自走車CのフォークCaに設けられ、連結杆7bが後処理車B1の移動台35の後部に設けられている。
【0043】前記連結手段7は、自走車Cの前後移動で苗箱回収車A1及び後処理車B1を押し引き可能であり、どれかひとつが地面の凹凸によって上下動したり、傾斜しても、その相対移動を吸収できるようになっている。なお、連結手段7は連結具7aと連結杆7bを前後車のどちらに設けてもよく、苗箱回収車A1に対して自走車Cと後処理車B1とを並列的に連結してもよく、自走車Cに取り付ける連結具7a又は連結杆7bは着脱自在に取り付けておくことが好ましい。
【0044】前記第1実施形態において、自走車Cの前側に後処理車B1を連結し、後処理車B1の前側に苗箱回収車A1を連結し、自走車Cを一定低速度で後処理車B1及び苗箱回収車A1を押動する。苗箱回収車A1の箱拾い上げ機構4は、地面に展開されている苗箱Nを検出しながら拾いあげ、後方搬送機構3上に移載する。後方搬送機構3は後方に搬送した後、後処理機構6の横搬送手段16上に搬入し、縦搬送手段15で後処理車B1の搬送機構37へ移載する。作業員はこの搬送機構37上から苗箱Nを取り上げ積み重ね体18に差し込んでいく。
【0045】なお、第1実施形態において、後処理機構6の縦搬送手段15を左右一端に配置し、その位置まで横搬送手段16で全苗箱Nを横搬送するようにしてもよく、その場合は、搬送機構37の後搬送手段37Aも縦搬送手段15に対向する位置に配置する。自走車C上の積み重ね体18は、後搬送手段37Aに対向していなくともよく、作業員搭乗部38との関係で配置すればよい。
【0046】図5に示す第2実施形態において、苗箱回収車A1は第1実施形態と同一であり、後処理車B2は搬送機構35に傾斜搬送手段49を採用している。傾斜搬送手段49は、フレーム39が高さ調整機構36に支持された台49aに枢支軸49bを介して横軸回り揺動自在に支持されており、フレーム39と台49aとの間に設けられた傾斜角度設定部材49cによって後上向き傾斜又は後下向き傾斜に変更可能になっている。
【0047】前記傾斜角度設定部材49cは、例えば、フレーム39にロッド先端を枢支連結し、台49aに横軸回り回動自在なホルダを支持し、このホルダに前記ロッドを挿通し、フレーム39の傾斜角度を設定した状態でロッドをホルダに固定するように構成しておく。この第2実施形態では後処理車B2に自走車Cとしての軽トラックを連結する連結手段7Aを設けている。この連結手段7Aはチェーン(又はリンク)50aと当接面にゴム又はプラスチック等で形成された当接バンパ50b、50cとを有している。
【0048】連結手段7Aは連結手段7と略同一の機能を有し、チェーン50aで軽トラクタ車体に移動台35を牽引可能に連結し、両方に設けた当接バンパ50b、50cで衝突を回避し、また、この当接バンパ50b、50cを当接させることで、軽トラクタで移動台35を押動する。図6、7に示す第3実施形態において、この苗箱回収車A2は、移動車2が自走装置を持たなく、後方搬送機構3が後処理機構6を持たなく、角度調整機構5が手動操作式のものであり、構造が極めて簡単で軽量化されている。但し、バッテリ又は発電機等の原動部41は搭載している。
【0049】すなわち、移動車2は車体40に車輪119を取り付けた簡単な構成で、後方搬送機構3のフレーム43にリンク等で形成された連結手段7を介して後処理車B3が近接して連結され、前記車体40の上に角度調整機構5が取り付けられている。後方搬送機構3は、コンベヤ手段44の複数の駆動域11B、11C(及び11A)をそれぞれ駆動する複数個(3個)のモータ48と、苗箱Nの有無を検出するフォトセンサ等の検出手段13を設けておき、最後段駆動域11Cを苗箱Nを一旦保留する保留部とし、この保留部上の苗箱Nがなくなったときに、検出手段13で検出して駆動域11A、11Bの各モータ48を駆動して苗箱Nを後方搬送するように構成されている。
【0050】角度調整機構5は、車体40に固定された後側筒体130に支持杆131を挿入し、この支持杆131の上端の枢支ピン51bでフレーム43の後部を枢支し、支持杆131にロックピン132を貫通することにより、後側筒体130からの支持杆131の突出長さを設定しており、ロックピン132の貫通位置を上下に変更することにより後方搬送機構3の後部高さ、すなわち傾斜角度を変更する。
【0051】また、車体40には前側筒体133が枢支されており、この前側筒体133にフレーム43の中途部に枢支連結された支持杆134が挿入され、ロックピン135によって前側筒体133からの支持杆134の突出長さが設定されている。前記ロックピン132、135はそれぞれ筒体130、133も貫通するようにしてもよく、苗箱回収作業をするときは、ロックピン135を抜いて後方搬送機構3の前部をフローティング状態にし、苗箱回収車Aをハウス内外に移動するときは、支持杆134を大きく突出させて後方搬送機構3の前部を地面から持ち上げておくことが好ましい。
【0052】後処理車B3は第1実施形態の後処理機構6と後処理車B1とを結合した構造であり、移動台35は車輪式であるが原動部41を有しており、高さ調整機構は設けられていないが、フレーム39を支持する支柱137を伸縮構造にして、高さ調整可能にしてもよい。搬送機構37は、前記後処理車B1の後処理機構6のフレーム53と後処理車B1のフレーム39とを結合してフレーム138を形成し、このフレーム138の前部に縦搬送手段15と横搬送手段16とを配置し、縦搬送手段15の後側に後搬送手段37Aを配置している。横搬送手段16は左右両端から苗箱Nを中央側に収集し、縦搬送手段15はその中央側から苗箱Nを後方に押し出すように構成されている。
【0053】この第3実施形態には、後処理車B3の後部に後処理車B4がタンデムに連結されている。この後処理車B4は単独移動可能な搬送手段139で構成されており、搬送手段139は搬送長さ調整可能であり、苗箱搬送姿勢から地上専有面積を縮小する退避姿勢に変更可能になっている。すなわち、搬送手段139はマジックハンド構造であり、2組の連鎖したリンクをリンク中央で連結し、それを左右に配置して上側のリンク連結点にローラ140を設けて搬送面を形成し、中央連結点を車輪141で支持して移動可能にし、2組の連鎖リンクの2点間距離を設定する設定部材142を設けて伸縮形状を保持可能に構成され、設定部材142で2点間距離を長くすることにより搬送距離が長くなり、短くすることにより縮小して搬送距離が短くなるようになっている。
【0054】前記搬送手段139は連結手段7Bを介して後処理車B3に連結されており、連結手段7Bは、リンク143aと当接面にゴム又はプラスチック等で形成された当接バンパ143b、143cとを有している。また、図示していないが、搬送手段139の後部は、連結手段7B又は第1実施形態の連結手段7を介して自走車Cが連結されている。
【0055】なお、搬送手段139を有する後処理車B4は、連結手段7を介して苗箱回収車Aに直接連結したり、後処理車B3、B4を連結した苗箱回収車Aに自走車Cを連結することもできる。図8に示す第4実施形態において、この苗箱回収機の後処理車B5は、第3実施形態の後処理車B3にマジックハンド式搬送手段を補助搬送手段145として装着したものであり、補助搬送手段145の後端が連結手段7を介して軽トラックの車体に連結されている。
【0056】すなわち、マジックハンド式補助搬送手段145は2組の連鎖リンクの一方がフレーム138に枢支連結され、他方がフレーム138に設け設定部材142に枢支連結されており、車輪は設けられていなく、フレーム138に保持されかつ後方へ延設された構造で、後処理車B5と一体的に移動可能になっている。この補助搬送手段145を有する後処理車B5は、補助搬送手段145を図82点鎖線で示すように伸縮することにより、搬送長さ調整可能であり、苗箱搬送姿勢から地上専有面積を縮小する退避姿勢に変更可能である。補助搬送手段145を伸張することにより、その周囲で多数の作業員が作業できる。
【0057】なお、この第4実施形態の設定部材142は、油圧シリンダ又は伸縮構造体が使用されており、補助搬送手段145が前後に長い場合は、後部又は途中を前記車輪141で支持してもよい。図9に示す第5実施形態において、この苗箱回収機の後処理車B6は、第3実施形態の後処理車B3に折り畳み式搬送手段を補助搬送手段145として装着したものである。
【0058】すなわち、補助搬送手段145はモータ146によって駆動されるベルトコンベヤで、そのフレーム147がフレーム138に枢支連結され、略水平姿勢から上側に折り畳むことができる。前記補助搬送手段145の略水平姿勢は、後搬送手段37Aの延長位置で搬送されてくる苗箱Nを受け渡し可能な苗箱搬送姿勢であり、折り畳み姿勢は、地上専有面積を縮小する退避姿勢であり、後処理作業をしないときは、退避姿勢にしておくことにより、後処理車B6の移動等が容易になる。
【0059】この補助搬送手段145を有する後処理車B5は、補助搬送手段145を図92点鎖線で示すように折り畳むことにより、搬送長さ調整可能であり、苗箱搬送姿勢から地上専有面積を縮小する退避姿勢に変更可能である。前記後処理車B5は、フレーム138及びフレーム147に連結手段7を構成する連結杆7bを設けており、補助搬送手段145を作用姿勢にしたときも折り畳み退避姿勢にしたときも、自走車Cと連結可能になっている。
【0060】なお、第5実施形態の補助搬送手段145は、爪コンベヤ、ローラコンベヤ等でもよく、上側に折り畳む代わりに下側に折り畳んでもよい。また、補助搬送手段145の代わりに、板台を折り畳み可能に設けて、苗箱N又は積み重ね体18を載置するようにしてもよい。前記第3〜5実施形態においては、搬送手段139、145自体が苗箱Nを後方へ搬送するので、後処理車B3、4の搬送機構37には後搬送手段37Aを強いて設ける必要がなく、搬送機構37を縦搬送手段15と横搬送手段16とで構成することが可能である。
【0061】そして、搬送機構37における縦搬送手段15の左右位置を、横搬送手段16の左右一方又は中途部等の所要位置に設定し、搬送手段139、145をその位置に対応させて配置しかつ搬送面の高さを略一致させれば、苗箱Nの左右方向収集から後搬送への受け渡しを自動的に行うことができる。図10に示す第6実施形態において、苗箱回収車A3は第1実施形態の苗箱回収車A1と後処理機構6が若干異なり、縦搬送手段15が設けられていなく、横搬送手段16のみとなっている。但し、横搬送手段16に代えて、後方搬送機構3の全幅の苗箱Nを後処理機構6上に確実に載せるための縦搬送手段であれば設けてもよい。
【0062】後処理車B7は、移動台35の上面に苗箱Nを載置可能なストック台車148となっており、連結手段7を介してフレーム40に押し引き可能に連結されている。149も自走装置を持たない移動台35で形成したストック台車であり、手押し可能であり、その上面に苗箱Nを搭載しており、連結手段7の形状が若干異なるだけでストック台車148と略同一であり、ストック台車を多連に連結できらうことを示し、最後尾のストック台車は自走車Cに連結されている。
【0063】前記ストック台車148、149は、苗箱回収車A1の左右幅よりも狭く形成されていて、作業員が搭乗可能であり、作業員は地上を歩きながら又はストック台車148に搭乗して、後処理機構6から苗箱Nを取り出し、ストック台車148、149に載置する。苗箱Nが満杯になると、ストック台車149をストック台車148から切離して、又は両ストック台車を苗箱回収車A3から切離して、ハウス外等の所要位置に運搬する。
【0064】図11に示す第7実施形態において、苗箱回収車A3に連結された後処理車B9は、移動台35の上面に積み重ね体18(特に棚差し装置又は出荷棚)を載置可能なストック台車148であり、自走車Cと連結する連結手段7を構成する連結杆7bは上下に2つの係合部7dを有し、自走車Cの連結具7aの位置に合わせて選択使用可能になっている。
【0065】後処理車B9は、作業員が搭乗しながら又は地上を歩きながら、後処理機構6から苗箱Nを取り出して積み重ね体18に収納する。前記ストック台車149を連結しておいて、その上に積み重ね体18を載置しておいてもよい。積み重ね体18はストック台車148でハウス外へ運搬したり、フォーク付き自走車Cで運搬する。
【0066】図12、13に示す第8実施形態において、苗箱回収車A3に連結された後処理車B10は、前記後処理車B7のストック台車148に昇降装置(パワーリフト装置)150を設けたものである。昇降装置150は、原動部41を有する移動台35に平行リンク151を介して昇降台152を連結し、前記平行リンク151を油圧シリンダ等のアクチュエータ153で揺動させるように構成しており、昇降台152を2点鎖線で示す上位置から実線で示す下位置まで昇降可能になっている。
【0067】後処理車B10は、昇降台152に積み重ね体18、特に出荷棚等を載置して上位置に保持し、作業員が搭乗しながら後処理機構6から苗箱Nを取り出して積み重ね体18に下段から差し込み収納し、積み重ね体18の上段に苗箱Nを差し込むときは、昇降台152を下降して差し込み位置を修正して作業を行う。苗箱回収車A3は縦搬送手段15が後処理機構6の左右一端に配置されたものを示しており、この苗箱回収車A3の原動部41で前記アクチュエータ153を作動するようにしてもよい。
【0068】また、自走車Cは昇降装置150の側方に位置し、移動台35に連結手段7を介して押動、引動可能に連結されているが、苗箱回収車A3に直接連結してもよい。なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形することができる。例えば、後処理車B1から後処理車B10までの各実施形態の構成を種々組み合わせたり、それらと各苗箱回収車A又は自走車Cとの組み合わせを変更したりできる。
【0069】また、複数の後処理車Bを用意しておき、必要に応じてアタッチメントとして苗箱回収車Aに取り替え連結するようにしたり、苗箱回収車Aと後処理車Bのどちらか一方に独立走行するための自走装置を設けておいて、自走車Cがないときに独立移動できるようにし、苗箱Nの回収時に自走車Cで押動させるようにしてもよい。さらに、自走車Cに対して、苗箱回収車Aと後処理車Bとを並列的に連結することも可能である。
【0070】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、移動車2に、後方搬送機構3と箱拾い上げ機構4とを設けた苗箱回収車Aの後側に後処理車Bを着脱自在に連結して、前記苗箱回収車Aと後処理車Bの内の少なくとも一方を自走車Cと押し引き可能な連結手段7を介して連結可能にすることにより、自走車Cで押し引き可能な簡単な構成の回収作業専用機を構成でき、回収後の苗箱Nの取扱いが極めて容易になり、後処理車Bで作業者が希望する種々の後処理ができ、後処理の多様化・汎用化に適合できる(請求項1)。
【0071】前記後処理車Bが、左右方向幅が後方搬送機構3よりも狭いので、左右側方に未回収の苗箱Nがあっても、後処理車Bが当たったり、作業員が踏み付けたりするのを防止できる(請求項2)。後方搬送機構3から搬送されてきた苗箱Nを、さらに左右方向及び/又は後方等所要方向に搬送でき、苗箱Nの取扱いが極めて容易になる(請求項3)。
【0072】後方搬送機構3からさらに後方へ所要距離だけ苗箱Nを搬送でき、しかも搬送手段を不使用時に短くしたり、苗箱回収車Aに着脱する際に短くしたりできる(請求項4)。苗箱Nを後上方又は後下方へ搬送でき、後方搬送機構3と高さの異なる自走車C等への苗箱Nの受け渡しが容易にできる(請求項5)。
【0073】搬送機構37を苗箱搬送姿勢から地上専有面積を縮小する退避姿勢に変更可能な縮小搬送手段にすることにより、不使用時に退避姿勢に変更すると、ハウス内外への後処理車Bの移動を容易になる(請求項6)。複合搬送手段により苗箱Nを左右一方へ又は両端から中央側へ横搬送したり、横搬送した後に後方搬送したりすることができ、後作業に最適な左右方向位置に搬送できる(請求項7)。
【0074】1台又は互いに連結された複数台のストック台車に苗箱Nをストックしておくことができ、しかも苗箱Nをストック台車ごと運搬できる(請求項8)。ストック台車上の積み重ね体18に苗箱Nを多段状に積み重ねて載置でき、苗箱Nを多数枚ストック可能となる(請求項9)。積み重ね体18を昇降装置150で昇降して、差し込み位置の高さを修正しながら、苗箱Nの差し込みを行うことができる(請求項10)。
【0075】作業員は後処理車Bの作業員搭乗部38に搭乗でき、後処理車B上で後処理作業をすることができる(請求項11)。軽トラック、フォークリフト、フォーク付きフロントローダ又はフォーク付きホイルローダ等の農家が持っている既存の自走車Cで、苗箱回収車A及び後処理車Bを押し引きし、後処理車Bの直後で、その自走車Cが装備する構造物に載置した積み重ね体18に、回収した苗箱Nを収納できる(請求項12)。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成10年11月30日(1998.11.30)
【代理人】 【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
【公開番号】 特開2000−157010(P2000−157010A)
【公開日】 平成12年6月13日(2000.6.13)
【出願番号】 特願平10−340397