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【発明の名称】 苗植付装置の縦送り量調整機構
【発明者】 【氏名】牧原 邦充

【氏名】久保 守

【要約】 【課題】高価なボーデンワイヤ等を用いることなく簡単な構成で、苗取り量調整装置により縦方向の苗取り量を調整すると同時に、調整された縦方向の苗取り量と縦送り装置による載置苗の縦送り量とが一致するように、縦送り装置による載置苗の縦送り量を自動的に調整できるようにする。

【解決手段】苗取り量調整レバー37の操作による苗載せ台11の縦方向の移動幅に対応して載置苗10の縦送りの設定量が変化するように、前記規制部材64が苗取り量調整レバー37に連結され、苗取り量調整レバー37の操作に応じて前記規制部材64と駆動アーム63との互いの接当位置が変化して、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とが略一致するように、前記規制部材64と駆動アーム63との接当面90の少なくとも一方が、湾曲形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 往復横移動する苗載せ台(11)に支持された縦送り用駆動軸(61)と、縦送り用駆動軸(61)に一方向回転クラッチ(67)を介して連結されかつ基準待機位置に復帰回動付勢された駆動アーム(63)と、駆動アーム(63)が接当して駆動アーム(63)の復帰回動を付勢力に抗して基準待機位置に規制する規制部材(64)と、苗載せ台(11)の往復横移動のストロークエンドにおいて苗載せ台(11)上の載置苗(10)を設定量縦送りさせるべく駆動アーム(63)を付勢力に抗して接当回動させる回転カム(65)とを有する縦送り装置(58)が設けられ、苗取り量調整レバー(37)の操作により苗載せ台(11)を縦方向に移動して植付部による苗載せ台(11)上の載置苗(10)の縦方向の苗取り量を調整する苗取り量調整装置(44)が設けられた苗植付装置において、苗取り量調整レバー(37)の操作による苗載せ台(11)の縦方向の移動幅に対応して載置苗(10)の縦送りの設定量が変化するように、前記規制部材(64)が苗取り量調整レバー(37)に連結され、苗取り量調整レバー(37)の操作に応じて前記規制部材(64)と駆動アーム(63)との互いの接当位置が変化して、苗取り量調整装置(44)により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置(58)による苗載せ台(11)上の載置苗(10)の縦送り量とが略一致するように、前記規制部材(64)と駆動アーム(63)との接当面(90)の少なくとも一方が、湾曲形成されていることを特徴とする苗植付装置の縦送り量調整機構。
【請求項2】 前記駆動アーム(63)に、回転カム(65)により押圧接当される回転カム接当体(81)と、規制部材(64)に接当する規制部材接当体(82)とが具備され、回転カム接当体(81)と規制部材接当体(82)とを接離調整する調整機構(95)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の苗植付装置の縦送り量調整機構。
【請求項3】 苗載せ台(11)の横移動位置に拘わらず駆動アーム(63)が規制部材(64)に接当して駆動アーム(63)が基準待機位置で回動規制されるように、規制部材(64)又は駆動アーム(63)の少なくとも一方が、苗載せ台(11)の往復横移動のストロークよりも大きい横幅を有するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の苗植付装置の縦送り量調整機構。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、田植え機等の苗植付装置において、苗載せ台の往復横移動のストロークエンドにおいて苗載せ台上の載置苗を縦送りする際の縦送り量を調整するための縦送り量調整機構に関する。
【0003】
【従来の技術】田植え機等の苗植付装置には、往復移動する苗載せ台に支持された縦送り用駆動軸と、縦送り用駆動軸に一方向回転クラッチを介して連結されかつ基準待機位置に復帰回動付勢された駆動アームと、駆動アームが接当して駆動アームの復帰回動を付勢力に抗して基準待機位置に規制する規制部材と、苗載せ台の往復横移動のストロークエンドにおいて苗載せ台上の載置苗を設定量縦送りさせるべく駆動アームを付勢力に抗して接当回動させる回転カムとを有する縦送り装置が設けられ、苗取り量調整レバーの操作により苗載せ台を縦方向に移動して植付部による苗載せ台上の載置苗の縦方向の苗取り量を調整する苗取り量調整装置が設けられものがあるが、この種の従来の苗植付装置では、規制部材を例えば苗載せ台と共に往復横移動する縦送り用駆動軸に回動自在に支持した支持部材に取り付け、この規制部材と苗取り量調整レバーとをボーデンワイヤで連結し、これにより、苗取り量調整レバーの操作に連動して規制部材を移動させて、苗取り量調整装置により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置による苗載せ台上の載置苗の縦送り量とが略一致するようにし、その結果縦方向の苗取り量を調整する毎に、縦送り装置による載置苗の縦送り量を調整する面倒を省けるようにしていた(例えば特開平6−169615号公報、特開平6−343313号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来ではボーデンワイヤを使用していたため、ボーデンワイヤ自体が複雑で高価であるし、ボーデンワイヤを連結固定する連結部材等の部品が必要になり、それだけ部品点数が多くなり、全体の構造が複雑で製造費用も高く付いた。また、苗載せ台を往復横移動した際にボーデンワイヤと他部品との干渉が発生し易くなるという問題もあった。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑み、高価なボーデンワイヤ等を用いることなく簡単な構成で、苗取り量調整装置により縦方向の苗取り量を調整すると同時に、調整された縦方向の苗取り量と縦送り装置による載置苗の縦送り量とが一致するように、縦送り装置による載置苗の縦送り量を自動的に調整できるようにしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を解決する本発明の技術的手段は、往復横移動する苗載せ台11に支持された縦送り用駆動軸61と、縦送り用駆動軸61に一方向回転クラッチ67を介して連結されかつ基準待機位置に復帰回動付勢された駆動アーム63と、駆動アーム63が接当して駆動アーム63の復帰回動を付勢力に抗して基準待機位置に規制する規制部材64と、苗載せ台11の往復横移動のストロークエンドにおいて苗載せ台11上の載置苗10を設定量縦送りさせるべく駆動アーム63を付勢力に抗して接当回動させる回転カム65とを有する縦送り装置58が設けられ、苗取り量調整レバー37の操作により苗載せ台11を縦方向に移動して植付部による苗載せ台11上の載置苗10の縦方向の苗取り量を調整する苗取り量調整装置44が設けられた苗植付装置において、苗取り量調整レバー37の操作による苗載せ台11の縦方向の移動幅に対応して載置苗10の縦送りの設定量が変化するように、前記規制部材64が苗取り量調整レバー37に連結され、苗取り量調整レバー37の操作に応じて前記規制部材64と駆動アーム63との互いの接当位置が変化して、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とが略一致するように、前記規制部材64と駆動アーム63との接当面90の少なくとも一方が、湾曲形成されている点にある。
【0007】従って、苗取り量調整レバー17を操作して載置苗10の縦方向の苗取り量を調整すると、これに連動して規制部材64が移動し、苗取り量調整レバー37の操作に応じて前記規制部材64と駆動アーム63との互いの接当位置が変化し、規制部材64に規制される駆動アーム63の基準待機位置が変更され、回転カム65が駆動アーム63を接当駆動する量が変化し、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量が、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量に自動的に一致するようになる。
【0008】しかも、高価なボーデンワイヤ等を用いることなく、規制部材64を苗取り量調整レバー37に連結し、規制部材64と駆動アーム63との接当面90を湾曲形成するという簡単な構成で済み、製造容易で安価に提供することができ、また、従来のように苗載せ台を往復横移動した際にボーデンワイヤと他部品とが干渉する等の不都合も生じない。
【0009】また、本発明の他の技術的手段は、前記駆動アーム63に、回転カム65により押圧接当される回転カム接当体81と、規制部材64に接当する規制部材接当体82とが具備され、回転カム接当体81と規制部材接当体82とを接離調整する調整機構95が設けられている点にある。従って、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とが微妙に異なっているときには、調整機構95によって回転カム接当体81と規制部材接当体82とを接離調整することにより、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とを正確に一致させることができる。
【0010】また、本発明の他の技術的手段は、苗載せ台11の横移動位置に拘わらず駆動アーム63が規制部材64に接当して駆動アーム63が基準待機位置で回動規制されるように、規制部材64又は駆動アーム63の少なくとも一方が、苗載せ台11の往復横移動のストロークよりも大きい横幅を有するように形成されている点にある。
【0011】従って、高価なボーデンワイヤ等を用いることもなく、苗載せ台11の横移動位置に拘わらず、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量を、苗取り量調整装置44により調整した縦方向の苗取り量に自動的に一致させることが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図3は乗用田植機である苗植付装置1の全体を示している。図3において、苗植付装置1は、乗用型走行機体2の後部に左右一対のロアリンク3とトップリンク4とを有するリンク機構5を介して連結され、油圧シリンダ6の伸縮により昇降自在であると共に、乗用型走行機体2に対して前後軸芯周りに左右にローリング自在に連結さている。なお、乗用型走行機体2の後部に播種機7が搭載されている。
【0013】苗植付装置1は、植付け用の載置苗10を載置して一定ストロークで往復横移動する苗載せ台11、苗載せ台11の下端部から一株ずつ苗を取り出して植付ける6個の植付機構12、3個の竪地フロート13を備えると共に、フィードケース15とフィードケース15の下方にボルトで締め付け固定されたメンフレーム16とを備える。メインフレーム16は横方向に延設してあり、断面コの字形に屈曲成形した一対の板金材を合わせ面部分で溶接して構成してある。
【0014】前記リンク機構5の後部に前後軸芯周りに相対回動自在にフィードケース15が取付けられ、このフィードケース15には、動力取り出し軸18を介して走行機体2側から動力が伝えられ、この動力を、該フィードケース15に内装した苗載せ台1の横送り駆動機構及び前記各植付機構12に伝達するよう構成してある。
【0015】図4及び図5に示すように、メインフレーム16の後部面側には、所定間隔をあけて3個の植付ケース19が片持ち状に後方突出するようにボルト等で締付け固定してあり、各植付ケース19の後部の左右両側に夫々植付機構12が設けられて6条植えに構成してある。各植付機構12は、回転ケース21と回転ケース21の両端部に取付けた植付爪(植付部)22とを有し、各植付ケース19に内装したチェーン伝動機構を介して回転ケース21を回転駆動させ、この回転ケース21の回転に伴って該回転ケース21内に設けた図示省略のカム機構により植付爪(植付部)22の先端がほぼ楕円軌跡を描きながら上下動するように構成されている。そして、フィードケース15からメインフレーム16の後方側に配備された横向き駆動軸25を介して各植付機構12に動力を分岐伝動するよう構成してある。
【0016】図14に示すように、苗載せ台11には、後述の如く載置苗10を縦送りするための開口窓28が複数(12個)設けられ、苗載せ台11の背面側に全幅に亘る横方向の補強フレーム29が掛け渡して固着され、補強フレーム29によって苗載せ台11の組み立て状態を補強している。苗載せ台11上には図3に示す植え付け用のマット状の載置苗10が、前記植付機構2の植付爪12に対応して6枚互いに区画した状態で載置されるようになっている。
【0017】図1に示すように、苗載せ台11の下端部は摺動レール31に、苗載せ台11に突設した支持部材32と摺動レール31に外嵌固着した嵌合部材33とを介して横方向摺動自在に支持されると共に、苗載せ台11に載置した載置苗10の下端部が摺動レール31に横方向摺動自在に保持されている。そして、摺動レール31に前記植付機構2の植付爪12に対応して切欠状の苗取出口35が複数個(6個)設けられており、各植付爪12で苗取出口35に対応する位置にある載置苗10を掻き取って圃場に植え付けるように構成されている。
【0018】次に、苗載せ台11上の載置苗10の縦方向の苗取り量を調整する苗取り量調整装置を説明する。前記摺動レール31は、メインフレーム16又は植付ケース19に苗供給方向(縦方向)に移動可能に支持され、この摺動レール31を、苗取り量調整レバー37の操作により縦方向に移動して植付爪12による苗取り出し量を複数段階に変更調整できるよう構成してある。つまり、図5、図6、図7に示すように、摺動レール31の近傍においてメインフレーム16及び植付ケース19に対して支持ブラケット39及び支持アーム40を介して横軸41が回動自在に支持され、横軸41に苗取り量調整レバー37が取付ブラケット42を介して連結固定されている。また、横軸41から摺動レール31に係合する係合アーム43が突設され、前記苗取り量調整レバー37を横軸41廻りに回動させることで摺動レール31を苗載せ台11と共に苗供給方向(縦方向)に移動して、植付爪22による苗載せ台11上の載置苗10の縦方向の苗取り量を調整するようになっており、苗取り量調整レバー37、横軸41、係合アーム43等により苗取り量調整装置44が構成されている。
【0019】なお、図1に示すように、摺動レール31には摺動扞46が下方突設されており、この摺動扞46が植付ケース19に設けた案内筒47に摺動自在に挿入されており、摺動レール31が縦方向に移動する際に、摺動扞46が案内筒47内を摺動して、摺動レール31がガタ付くおそれなく縦方向にスムーズに移動するようになっている。
【0020】次に、苗載せ台6の往復横送り移動機構について説明する。図4に示すように、フィードケース15から螺旋軸50が横向きに突設されると共に、この螺旋軸50に外嵌して螺旋軸50の軸芯方向に横移動する移動体51が設けられ、移動体51内に螺旋軸50の螺旋溝に咬合するコマ部材52を内装して、螺旋軸50の軸芯回りでの回転によって、コマ部材52と一体で移動体51が横移動するように構成されている。そして、移動体51に取付ブラケット54の一端部が連結され、図1、図4及び図14に示すように、取付ブラケット54の他端部が苗載せ台11の補強フレーム29に連結固定されている。以上のような構成によって、フィードケース15内の駆動機構によって、螺旋軸50をその軸芯回りで回転して、移動体11を一定ストロークで往復移動させ、苗載せ台11を往復横移動させるようになっている。
【0021】なお、図4に示すように螺旋軸50を左右一対の蛇腹式カバー55で覆っている。また、図4に示す横送りシフトロッド56を横送りノブ57を把持して回すことにより、フィードケース15内のシフトフォークをスライドさせて、苗載せ台11の往復横移動の横送り量を複数段に変更できるように構成されている。前記苗載せ台11の背面側には、苗載せ台11の往復横移動のストロークエンドにおいて苗載せ台11上の各載置苗10を所定量ずつ植付機構2に向けて縦送りする縦送り装置58が備えてある。
【0022】この縦送り装置58は、図1及び図14に示すように、縦送り用駆動軸61と縦送り用従動軸62と駆動アーム63と規制部材64と回転カム65と突起付き無端状の縦送りベルト66とを有している。縦送り用駆動軸61と縦送り用従動軸62とは、図14に示すように苗載せ台11の背面に上下に離間して横方向に配置され、縦送り用駆動軸61は図1に示す軸受70等を介して苗載せ台11に回転自在に支持されている。縦送り用従動軸62は図示省略の軸受等を介して苗載せ台11に回転自在に支持され、その軸受等と共に図14に示すバネ68によって上方に付勢されている。
【0023】駆動アーム63は、後述の如く縦送り用駆動軸61に一方向回転クラッチ67を介して外嵌装着され、図示省略のバネにより基準待機位置に復帰するように回動付勢されている。図1、図5に示すように、規制部材64は横方向に長い丸棒状に形成され、駆動アーム63が接当して駆動アーム63の復帰回動を付勢力に抗して基準待機位置に規制している。この規制部材64は、苗載せ台11の往復横移動のストロークよりも大きい横幅を有するように形成されており、これにより苗載せ台11の横移動位置に拘わらず駆動アーム63が規制部材64に接当して駆動アーム63が基準待機位置で回動規制されるように構成されている。
【0024】回転カム65は横方向に離間して一対設けられ、図4、図5及び図6に示す如くフィードケース15より突出した回転軸69に夫々外嵌固着されている。回転軸69はフィードケース15内の駆動機構によって軸芯廻りに常時回転され、一対の回転カム65の離間幅は苗載せ台1の往復横移動の移動ストロークに対応しており、苗載せ台10の往復横移動のストロークエンドにおいて駆動アーム63を付勢力に抗して設定量接当回動させるようになっている。なお、回転軸69は、フィードケース15に対して前記横送りシフトロッド56とは反対側に配置されている。
【0025】縦送りベルト66は、図14に示すように、苗載せ台11上の各載置苗10に対応して左右一対ずつの計12個設けられ、各縦送りベルト66は、苗載せ台11の背面に、苗載せ台11に形成した前記開口窓28に夫々対応して配置され、縦送り用駆動軸61及び縦送り用従動軸62に夫々外嵌固着した図14に示す駆動プーリ71及び従動プーリ72に巻回され、縦送り用駆動軸61を回転駆動させることで、苗載せ台11上の各載置苗10を縦送りするよう構成してある。
【0026】つまり、縦送りベルト66が載置苗10を下方に移動させる図1及び図2に示す矢印a方向の回転には駆動プーリ71と駆動アーム63とが一体回動し、かつ、縦送りベルト66が載置苗10を上方に移動させる図1及び図2に示す矢印b方向の回転には駆動プーリ71と駆動アーム63との連動状態が絶たれる。そして、回転軸69の回転による回転カム65の回転軌跡と駆動アーム63の回動軌跡とが、苗載せ台11の横送りストロークエンドにて干渉して回転カム65が駆動アーム63を接当駆動するすることにより、各縦送りベルト66を所定量ずつ回動駆動させ苗載せ台11上の各載置苗10を苗取出口35に向けて所定量縦送りするように構成してある。
【0027】また、駆動アーム63の基準待機位置を接当規制する規制部材64が、規制アーム75を介して苗取り量調整レバー37の横軸41に連結固定され、これにより、規制部材64が規制アーム75、横軸41、取付ブラケット42を介して苗取り量調整レバー37に連結され、規制部材64が苗取り量調整レバー37の操作に連動して移動し、苗取り量調整レバー37の操作による苗載せ台11の縦方向の移動量に対応して載置苗10の縦送りの設定量が変化するように構成されている。
【0028】前記駆動アーム63は、図8〜図13に示すように回転カム65により押圧接当される回転カム接当体81と、規制部材64に接当する規制部材接当体82とが別体に(互いに分割された状態で)具備されている。回転カム接当体81は、プラスチックや金属等により構成され、蹴り上げ部83と連結部84と取付筒部85とを有し、回転カム接当体81の取付筒部85が、縦送り用駆動軸61に外嵌装着した前記一方向回転クラッチ67に外嵌固着され、この回転カム接当体81が、前記図示省略のバネにより基準待機位置に復帰するように回動付勢されている。
【0029】規制部材接当体82は、磨耗の少ないエンジニヤリングプラスチック等の硬質プラスチックや金属等により構成され、接当連動部87と連結部88と一対の取付筒部89とを有し、規制部材接当体82の一対の取付筒部89が、回転カム接当体81の取付筒部85を左右に挟んだ状態で、一方向回転クラッチ67に縦送り用駆動軸61廻りに回動自在に外嵌されている。
【0030】規制部材接当体82の接当連動部87の規制部材64との接当面90が、円弧状に湾曲形成されており、この接当面90の湾曲により、苗取り量調整レバー37の操作に応じて前記規制部材64と駆動アーム63との互いの接当位置が変化して、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とが略一致するように構成されている。接当面90の湾曲形成は、実際に苗取り量調レバー37を操作して縦方向の苗取り量を少しずつ調整しながら、この調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置による苗載せ台上の載置苗の縦送り量とが略一致するように、接当連動部87の接当面90の各点を順次プロットして設計したものである。
【0031】回転カム接当体81の連結部84にねじ孔92を介して調整ボルト93が挿通螺合され、調整ボルト93はキャップ94を介して規制部材接当体82の連結部88に接当するようになっており、これにより回転カム接当体81と規制部材接当体82とを接離調整する調整機構95が構成され、この調整機構95によって回転カム接当体81と規制部材接当体82とを接離調整することにより、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とが一致するように微調整できるようになっている。なお、96はロックナットである。
【0032】上記実施の形態によれば、主として図1及び図2に示すように、苗載せ台11の往復横移動のストロークエンドにおいて、駆動アーム63が左右一対の回転カム65の一方に対して横方向の位置が一致し、回転軸69の回転による回転カム65の回転軌跡と駆動アーム63の回動軌跡とが苗載せ台11の横送りストロークエンドにて干渉して、回転カム65が回転カム接当体81の蹴り上げ部83を矢印c方向に蹴り、回転カム65が駆動アーム63を接当駆動する。これにより、駆動アーム63が一方向回転クラッチ67を介して縦送り用駆動軸61を矢印a方向に回転駆動させる。その結果、駆動プーリ71が矢印a方向に回転して、縦送りベルト66及び従動プーリ72が矢印a方向に回動し、苗載せ台11上の載置苗10が設定量だけ苗取出口35に向けて縦送りされる。
【0033】駆動アーム63が回転カム65によって蹴り上げられて、上記の如く載置苗10が設定量だけ縦送りされた後は、図示省略のバネの付勢によって、駆動アーム63が矢印b方向に戻り回動し、駆動アーム63の規制部材接当体82が規制部材64に接当する基準待機位置に戻される。このとき、一方向回転クラッチ67により駆動プーリ71と駆動アーム63との連動状態が絶たれるため、駆動プーリ71、縦送りベルト66及び従動プーリ72が矢印b方向には回動せず、停止状態を保つ。
【0034】そして、載置苗10の縦方向の苗取り量を調整する場合、図1及び図2に示すように、苗取り量調整レバー17を矢印d方向に操作すると、横軸41及び係合アーム43が矢印d方向に回動し、摺動レール31を苗載せ台11及び縦送り用駆動軸61等と共に縦方向の下方側に移動し、これにより植付爪22による苗載せ台11上の載置苗10の縦方向の苗取り量が調整されて、苗取り量が大になる。
【0035】このとき、図2に示すように、横軸41の矢印d方向の回動に伴って、規制部材64が矢印d方向に回動する。これにより、規制部材接当体82の接当連動部87の接当面90の湾曲により、苗取り量調整レバー37の操作に応じて前記規制部材64と駆動アーム63との互いの接当位置が変化する。その結果、規制部材64に規制される駆動アーム63の基準待機位置が2点鎖線で示す如く変更され、回転カム65が駆動アーム63を接当駆動する量が大になり、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とが一致するようになる。
【0036】また、図1及び図2に示すように、苗取り量調整レバー37を矢印e方向に操作すると、横軸41及び係合アーム43が矢印e方向に回動し、摺動レール31を苗載せ台11及び縦送り用駆動軸61等と共に縦方向の上方側に移動し、これにより植付爪22による苗載せ台11上の載置苗10の縦方向の苗取り量が調整されて、苗取り量が小になる。
【0037】このとき、図2に示すように、横軸41の矢印e方向の回動に伴って、規制部材64が矢印e方向に回動する。これにより、規制部材接当体82の接当連動部87の接当面90の湾曲により、苗取り量調整レバー37の操作に応じて前記規制部材64と駆動アーム63との互いの接当位置が変化する。その結果、規制部材64に規制される駆動アーム63の基準待機位置が1点鎖線で示す如く変更され、回転カム65が駆動アーム63を接当駆動する量が小になり、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とが一致するようになる。
【0038】そして、載置苗10の縦方向の苗取り量を調整した場合、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とが微妙に異なっているときには、調整ボルト93を回動操作して回転カム接当体81と規制部材接当体82とを接離調整することにより、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とを正確に一致させることができる。
【0039】図15は他の実施形態を示し、駆動アーム63は、磨耗の少ないエンジニヤリングプラスチック等の硬質プラスチックや金属等により、回転カム接当体81と規制部材接当体82とが一体に構成され、調整機構95が省略されている。そして、駆動アーム63がその取付筒部63aにより一方向回転クラッチ67を介して縦送り用駆動軸61に外嵌装着されている。その他の点は前記実施の形態と同様の構成であり、駆動アーム63の規制部材64との接当面90を、前記実施の形態の場合と同様に円弧状に湾曲形成されており、これにより、苗取り量調整レバー37の操作に応じて前記規制部材64と駆動アーム63との互いの接当位置が変化して、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とが一致するように構成されている。
【0040】この場合、苗取り量調整レバー37を2点鎖線で示す如く矢印e方向に小さく操作すると、横軸41及び係合アーム43が2点鎖線で示す如く矢印e方向に小さく回動し、摺動レール31が苗載せ台11及び縦送り用駆動軸61等と共に縦方向の下方側に小さく移動し、これにより植付爪22による苗載せ台11上の載置苗10の縦方向の苗取り量が調整されて、苗取り量がやや小になる。
【0041】このとき、横軸41の矢印e方向の回動に伴って、規制部材64が矢印e方向に小さく回動する。これにより、規制部材接当体82の接当連動部87の接当面90の湾曲により、苗取り量調整レバー37の操作に応じて前記規制部材64と駆動アーム63との互いの接当位置が変化する。その結果、規制部材64に規制される駆動アーム63の基準待機位置が2点鎖線で示す如く変更され、回転カム65が駆動アーム63を接当駆動する量がやや小になり、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とが一致するようになる。
【0042】また、苗取り量調整レバー37を矢印e方向に1点鎖線で示す如く大きく操作すると、横軸41及び係合アーム43が矢印e方向に大きく回動し、摺動レール31を苗載せ台11及び縦送り用駆動軸61等と共に縦方向の上方側に大きく移動し、これにより植付爪22による苗載せ台11上の載置苗10の縦方向の苗取り量が調整されて、苗取り量が小になる。
【0043】このとき、横軸41の矢印e方向の回動に伴って、規制部材64が矢印e方向に1点鎖線で示す如く大きく回動する。これにより、規制部材接当体82の接当連動部87の接当面90の湾曲により、苗取り量調整レバー37の操作に応じて前記規制部材64と駆動アーム63との互いの接当位置が変化する。その結果、規制部材64に規制される駆動アーム63の基準待機位置が1点鎖線で示す如く変更され、回転カム65が駆動アーム63を接当駆動する量が小になり、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量と、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量とが一致するようになる。
【0044】なお、前記実施形態では、規制部材64が規制アーム75、横軸41、取付ブラケット42を介して苗取り量調整レバー37に連結されているが、これに代え、規制部材64を苗取り量調整レバー37に直接突設するようにしてもよいし、また規制部材64を苗取り量調整レバー37にアーム等を介して取り付けるようにしてもよい。
【0045】また、前記実施形態では、苗載せ台11の横移動位置に拘わらず駆動アーム63が規制部材64に接当して駆動アーム63が基準待機位置で回動規制されるように、規制部材64が、苗載せ台11の往復横移動のストロークよりも大きい横幅を有するように形成されているが、これに代え、駆動アーム63の規制部材64への接当部分を例えば棒状に形成してこの接当部分を苗載せ台11の往復横移動のストロークよりも大きい横幅を有するように形成するようにしてもよい。
【0046】また、前記実施の形態では、規制部材64を丸棒状に形成し、駆動アーム63の規制部材64への接当部分の接当面90を円弧状に形成しているが、これに代え、駆動アーム63の規制部材64への接当部分を棒状等に形成すると共に、規制部材64を、駆動アーム63に接当する円弧状の接当面90を有する板状等に形成するようにしてもよい。また、規制部材64と駆動アーム63との両方に、互いに接当する円弧状の接当面90を形成するようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、高価なボーデンワイヤ等を用いることなく簡単な構成で、縦送り装置58による苗載せ台11上の載置苗10の縦送り量が、苗取り量調整装置44により調整された縦方向の苗取り量に自動的に一致するようになすことができ、また、従来のように苗載せ台11を往復横移動した際にボーデンワイヤと他部品とが干渉するような不都合も生じなくなる。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成10年9月25日(1998.9.25)
【代理人】 【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
【公開番号】 特開2000−92936(P2000−92936A)
【公開日】 平成12年4月4日(2000.4.4)
【出願番号】 特願平10−272222