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【発明の名称】 座席付き苗植え用台車
【発明者】 【氏名】備 前 俊 博

【要約】 【課題】苗箱またはセルトレイ等を搭載すると共に、作業者が着座して移動しながら種、苗の植え付け作業を可能とする新規な構造の座席付き苗植え用台車を提供する。

【解決手段】前後端側に左右一対の畑地用車輪21,21,22,22を夫々軸着してなる骨格部1を有し、該骨格部1上側前方寄りには着座部3を設けると共に、骨格部1後方寄り所定下方位置には苗植え装置部部7を設ける一方、後側畑地用車輪22,22上方に、苗箱51を載置可能とする苗ストック部5を設けてなる座席付き苗植え用台車である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前後に長く、少なくとも前後端側に苗植え用間隙を隔てた左右一対の畑地用車輪を夫々軸着してなる骨格部を有し、該骨格部上側前方寄りには後ろ向き作業者用の着座部が設けられると共に、同骨格部後方寄り所定下方位置には、先端所定深さ位置から先導鋤刃を進行方向に向けて斜設し、略中央に上下貫通状の苗植え口を確保し、略苗植え深さ丈とした平面略船形状の溝切り枠部と、同溝切り枠部の後端側上部で苗植え用間隙を隔てた左右から夫々後方下方に向けて傾斜させた左右対翼状の土寄せ板部とを有する苗植え装置部を設ける一方、後側畑地用車輪上方に相当する辺りには、苗箱またはセルトレイ等を載置可能とする苗ストック部を設けてなることを特徴とする座席付き苗植え用台車。
【請求項2】 前後に長く、少なくとも前後端側に苗植え用間隙を隔てた左右一対の畑地用車輪を夫々軸着してなる骨格部を有し、該骨格部上側前方寄りには後ろ向き作業者用の着座部が設けられると共に、同骨格部後方寄り所定下方位置には、先端側上部に畑地表面の土を均す土分け角部を突設し、且つ同先端所定深さ位置から先導鋤刃を進行方向に向けて斜設し、略中央に上下貫通状の苗植え口を確保し、略苗植え深さ丈としてなる平面略船形状の溝切り枠部と、同溝切り枠部の後端側上部で苗植え用間隙を隔てた左右から夫々後方下方に向けて傾斜させた左右対翼状の土寄せ板部とを有する苗植え装置部を設ける一方、後側畑地用車輪上方に相当する箇所には、苗箱またはセルトレイ等を載置可能とする苗ストック部を設けてなることを特徴とする座席付き苗植え用台車。
【請求項3】 前後に長く、少なくとも前後端側に苗植え用間隙を隔てた左右一対の畑地用車輪を夫々軸着してなる骨格部を有し、該骨格部上側前方寄りには後ろ向き作業者用の着座部が設けられた上、該着座部から所定後方位置となる骨格部の左右何れか一方または双方に把持杆部が水平状に突設されると共に、同骨格部後方寄り所定下方位置には、先端所定深さ位置から先導鋤刃を進行方向に向けて斜設し、略中央に上下貫通状の苗植え口を確保し、略苗植え深さ丈とした平面略船形状の溝切り枠部と、同溝切り枠部の後端側上部で苗植え用間隙を隔てた左右から夫々後方下方に向けて傾斜させた左右対翼状の土寄せ板部とを有する苗植え装置部を設ける一方、後側畑地用車輪上方に相当する箇所には、苗箱またはセルトレイ等を載置可能とする苗ストック部を設けてなることを特徴とする座席付き苗植え用台車。
【請求項4】 平面略船形状の溝切り枠部が、その上端側両側に、夫々外側に向けて略水平状に張り出す庇縁を有するものに形成され、前進移動に伴う溝切り枠部の潜り深さが所定丈寸法内に規制されるようにした、請求項1ないし3何れか記載の座席付き苗植え用台車。
【請求項5】 平面略船形状の溝切り枠部が、骨格部下側中間辺りに基端部を軸着し、その自由端側を後方下側に向けて傾斜させた上、骨格部との間に圧縮スプリング等の加圧機構部を介して上下揺動自在としてなる引き摺り用腕杆部の先端に取着されてなるものとすることにより、骨格部後方寄り所定下方位置に配されるようにした、請求項1ないし4何れか記載の座席付き苗植え用台車。
【請求項6】 着座部が、骨格部に対して前後位置調節移動且つ着脱自在に設けられてなる、請求項1ないし5何れか記載の座席付き苗植え用台車。
【請求項7】 骨格部が、その前後長手方向適所に分離可能な着脱構造の組み込まれたものに形成され、2個以上の部位に分解可能としてなる、請求項1ないし請求項6何れか記載の座席付き苗植え用台車。
【請求項8】 骨格部の着脱構造形成箇所が、着座部形成部分と、その後方側で苗植え装置部を含むその他の部分との間の適所となるようにした上、着座側骨格部の分離端部側近傍下方に、苗植え用間隙を隔てた左右一対の畑地用車輪を軸着し、分離した際に着座側骨格部側を、着座したまま移動自在な作業用座台として独立利用可能としてなる、請求項1ないし7何れか記載の座席付き苗植え用台車。
【請求項9】 苗植え装置部よりも後方に位置する畑地用車輪が、左右何れの車軸とも、夫々外側程下方に傾斜した軸支構造からなるものとし、両畑地用車輪の接地面で略「ハの字」状正面形を形成することにより 転動の際に土中に植え込まれた苗の根周り土を左右から寄せ固め、植え込まれた苗部分が、寄せ固めた土の尾根筋辺りに位置するようにした、請求項1ないし8何れか記載の座席付き苗植え用台車。
【請求項10】 苗植え装置部よりも後方に位置する畑地用車輪の直前には、植え込まれた苗の当該車輪への巻き込み防止用として、畑地用車輪間の苗植え用間隙に向けて案内する案内枠部が設けられてなる、請求項1ないし9何れか記載の座席付き苗植え用台車。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の目的】この発明は、園芸作業に伴う苗植えや種植えにも利用可能な種苗植え用の台車に関するものであって、特に、作業者が着座姿勢のまま移動しながら種苗の植え付け作業を行うことを可能とする新規な構造からなる座席付き苗植え用台車を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】我が国における園芸農家は限られた農地を有効に活用し、良質な農作物を効率的に生産すべく、日夜多方面に渡る努力を費やしており、例えば、根深ネギの栽培では、ある程度まで育てられたネギ苗を地上に置いた苗箱から取り出し、耕耘された畝条間に植え込み、ネギ苗の根回りに土を寄せ集めて押し固めた後、傍らの苗箱を引き摺りながら移動させ、次のネギ苗を取り出して植え込み、その都度、ネギ苗の根回りに土を寄せ集めて押し固め、夫々等間隔となるように植え進めるれる植え込み作業を実施するものであり、最近ではセルトレイを用いた育苗技術や、それを用いた定植技術および施肥技術等の発展により、次第に高い収穫量が安定して得られるようになってきている。
【0003】ネギ苗を効率的に生産できるセルトレイを用いた栽培は、苗が比較的小さなままで定植することとなるため、小さなネギ苗を正確な深さおよび間隔で植えることを必要とし、植え込み角度等にも気を配らなければ、発育が不揃いであったり、芯の曲がったネギができてしまう等といった不都合を生じ易いという問題があり、また、苗植え作業は、植え込みの際や、次の植え込み位置まで移動する際にも脚を畳み、膝を付く等して前屈みとなり、無理な姿勢を継続しながらネギ苗の植え付けと、その根元への土の寄せ固めの作業とを繰り返して行っていたことから、広大な敷地に大量の苗を正確に植え付けようとすると作業者に過大な負担を掛けてしまうという問題もあり、それらの課題は現在までのところ何等解決されておらず、ネギ栽培農家では未だに悪条件下での作業を強いられ続けているのが現状である。
【0004】この発明は、以上のような状況に対処すべく、従前からの作業内容を分析した上、できるだけ作業者に負担の掛からない姿勢で、より正確な苗の植え付けを可能とするような機械器具についての開発、研究に逸速く着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂にこれまで提案されたことのない簡便な構成で、しかも取り扱い操作性にも秀れた新規な構造からなる座席付き苗植え用台車を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する幾つかの実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0005】
【発明の構成】図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含される座席付き苗植え用台車は、基本的に次のような構成から成り立っている。即ち、前後に長く、少なくとも前後端側に苗植え用間隙を隔てた左右一対の畑地用車輪を夫々軸着してなる骨格部を有し、該骨格部上側前方寄りには後ろ向き作業者用の着座部が設けられると共に、同骨格部後方寄り所定下方位置には、先端所定深さ位置から先導鋤刃を進行方向に向けて斜設し、略中央に上下貫通状の苗植え口を確保し、略苗植え深さ丈とした平面略船形状の溝切り枠部と、同溝切り枠部の後端側上部で苗植え用間隙を隔てた左右から夫々後方下方に向けて傾斜させた左右対翼状の土寄せ板部とを有する苗植え装置部を設ける一方、後側畑地用車輪上方に相当する箇所には、苗箱またはセルトレイ等を載置可能とする苗ストック部を設けてなる如く構成されたものである。
【0006】上記のとおりの構成を基本とするこの発明の座席付き苗植え用台車において、さらに望ましい構造のものとしては、前後に長く、少なくとも前後端側に苗植え用間隙を隔てた左右一対の畑地用車輪を夫々軸着してなる骨格部を有し、該骨格部上側前方寄りには後ろ向き作業者用の着座部が設けられると共に、同骨格部後方寄り所定下方位置には、先端側上部に畑地表面の土を均す土分け角部を突設し、且つ同先端所定深さ位置から先導鋤刃を進行方向に向けて斜設し、略中央に上下貫通状の苗植え口を確保し、略苗植え深さ丈としてなる平面略船形状の溝切り枠部と、同溝切り枠部の後端側上部で苗植え用間隙を隔てた左右から夫々後方下方に向けて傾斜させた左右対翼状の土寄せ板部とを有する苗植え装置部を設ける一方、後側畑地用車輪上方に相当する箇所には、苗箱またはセルトレイ等を載置可能とする苗ストック部を設けてなる構成を要旨とする座席付き苗植え用台車がこの発明に包含されている。
【0007】また、同様に望ましい構造のものとして、前後に長く、少なくとも前後端側に苗植え用間隙を隔てた左右一対の畑地用車輪を夫々軸着してなる骨格部を有し、該骨格部上側前方寄りには後ろ向き作業者用の着座部が設けられた上、該着座部から所定後方位置となる骨格部の左右何れか一方または双方に把持杆部が水平状に突設されると共に、同骨格部後方寄り所定下方位置には、先端所定深さ位置から先導鋤刃を進行方向に向けて斜設し、略中央に上下貫通状の苗植え口を確保し、略苗植え深さ丈とした平面略船形状の溝切り枠部と、同溝切り枠部の後端側上部で苗植え用間隙を隔てた左右から夫々後方下方に向けて傾斜させた左右対翼状の土寄せ板部とを有する苗植え装置部を設ける一方、後側畑地用車輪上方に相当する箇所には、苗箱またはセルトレイ等を載置可能とする苗ストック部を設けてなる座席付き苗植え用台車も、上記したこの発明の基本的な構成の中に包含されている。
【0008】骨格部は、座席付き苗植え用台車の本体を構成するものであって、少なくとも前後端側に設けられた畑地用車輪を繋ぎ、苗ストック部を設け、苗植え作業を行う作業者が着座可能になると共に、苗植え装置を吊下状に支持、固定する機能を果たすものであって、例えば、ステンレス鋼やアルミニウム等の耐腐食性に秀れた金属製円管または角管、アングル材、チャンネル材等を単独でか、あるいはそれらをトラス状に組み合わせるか、あるいはまたそれらに金属板を組み合わせる等して所定の長さと強度とを有し、極力軽量化されてなるようにした骨格フレームとしての機能が十分に果たし得るものとしなければならず、必要に応じて、前後何れか一箇所または複数箇所を適宜着脱自在構造となし、複数に分解、組み立て可能な構成のものとすることも可能である。
【0009】なお、この骨格部を、その適所において着脱自在になるものとする場合は、例えば、分断した骨格部の互いの端部の中、一方を他方に差し込み、連結するようにした構造のものとしたり、あるいは、一方を他方に設けられた挟み込み、締め付け構造を利用して連結、固定するようにしたものとする外、互いの連結位置を移動できるようにした構成、例えば、分断された一方端を鞘状に形成し、他方端を該鞘状部に挿着可能な先細形状となし、該接続部分に上下あるいは左右から貫通して互いを連結する連結ピンまたは連結用蝶ネジ等を刺し通して所定の連結強度を確保するようにした構成や、分断された一方端に骨格部と同心状、且つ側方から差し込まれたレンチを利用する等して螺合、螺解可能な連結ネジ部を、軸周りに回転自在となるよう突設する一方、他方端に該連結ネジ部が螺着されるナット部を固着するようにした構成等とし、作業者の体型や作業事情に応じてその全体長さ寸法を調節し、最適な長さの骨格部にすることができるようにしたものとすることも可能である。
【0010】畑地用車輪は、骨格部の少なくとも前後端側に左右一対をなして設けられ、所定の直径と車輪幅とを有し、軟弱で凹凸のある畑地であっても安定且つ円滑に走行できるようする転動容易性と充分な接地面積とを確保できるように構成されていなければならず、少なくとも走行時に苗植え装置の後方に位置する左右の車輪が、植え込まれた苗を跨ぐ状態に通過可能な程度の間隔、例えばネギ苗を植える場合であれば、植え込まれた苗の根元の土を寄せ固めることも可能となるよう車輪の内側間隔を少なくとも60mm程度の間隔を確保できるようにしたものとする必要があり、それらの間隔は、例えば後輪側の一対の車輪同士であれば、その上側を外側に傾けて下側を内側に寄せた正面形で逆「ハの字」状をなすものとし、その設置面で株元の土を寄せ固め可能にする作用も果たし得るものとしたり、また前輪側の一対の車輪同士は、逆に上側を内側に傾けて下側を外側に向けるよう、車輪の軸心を傾けて正面形「ハの字」状となるようにし、走行安定性と同時に、植え付け用の溝堀予定地を締め固めてしまわないよう留意したものとした場合でも、当然にその内側間隔が確保されるようにしなければならない。
【0011】なお、この畑地用車輪は、この発明の座席付き苗植え用台車が、例えばネギ植え用のように、畝(実際は、ネギ苗を植え終えた後、苗の中途まで埋めてしまうために用意した盛り上げ土)間の溝の中を、当該溝に沿って移動するような使用となるものの場合であれば、当然その溝幅内に納まる外側間隔、例えば250mm程度を上限とする幅のものとなるように組み合わされたものとなるようにするが、畝の上に植える場合であれば当該畝を跨いで転動できる車輪間隔となるようにしたり、あるいは平地で使用するものであれば、種や苗を植える条筋に支障を来さない間隔とする等、各種野菜用の苗植えや播種に応じた最適な組合せ間隔のものに形成されるようにしなければならない。
【0012】着座部は、苗または種の植え付け作業を実施する作業者が、この発明の座席付き苗植え用台車を前進させながら、自らは後ろ向き姿勢で、しかも腰に負担の掛からない腰掛け姿勢を安定して確保できるようにする機能を果たすものであって、作業者の体重を支えるに充分な強度を有すると共に、腰掛け姿勢ままの作業者が、足で地面を蹴り、突っ張り状として発生する力を受け、この発明の座席付き苗植え用台車全体に作用して前進させるようにする機能を果たす部分ともなることから、着座面が作業者の着衣との間で摩擦抵抗を発揮できるものに形成されるか、臀部や股間を受ける上で都合の良い形状のもの、あるいは双方を兼ね備えたものに形成するようにする外、高低は問わないが、後ろ向き姿勢の作業者の腰が当たる背もたれ部の組み合わされた構造のものに形成し、座席付き苗植え用台車を前進移動する際、手で後述の把持杆部を握る等何等骨格部に触らず、着座姿勢のままで脚部を動かし、作業者の腰で背もたれ部を押す形で前進移動できるように構成したものとすると極めて好都合のものとすることができる。なお、この着座部は、骨格部の軸線方向に前後移動調整可能なものに構成し、前記骨格部における着座位置が適宜調節できるよう構成したものとするのが望ましく、また、着座部は単に作業者の腰掛け姿勢を安定させる機能だけのものとなし、座席付き苗植え用台車を前進させる機能は、別途簡易な動力源を組み込み、それで代替するか、補助的に使用できるようなものとしてもよい。
【0013】苗植え装置部は、前記した骨格部の後方寄り下方に配され、主として溝切りの機能と、溝に植えられた苗または種に土を寄せたり被せたりする機能とを果たすものであって、望ましくは、溝切りに入る部分の前方の地肌表面を均す機能も付加されたものとしたり、あるいは溝切り過程での溝切り深さが一定化するようにした機能や、逆に地表からの浮上りを防止できるようにした機能等も併せ持つものとして実現するようにすべきであり、したがって、所定箇所に突き刺さるための先導鋤刃を有し、しかも、上下に貫通状の苗植え口を備え、地表から所定深さ範囲に渡って所定幅の溝を付けていく平面略船形状の溝切り枠部と、苗を植えた後から自動的に周辺の土を溝部分に寄せ集め、埋め尽くしてしまうための土寄せ板部とを少なくとも有してなる構造のものに形成されていなければならず、溝切り枠部に対し、土寄せ板部は、その後端側上部で苗植え用間隙を隔てた左右から夫々後方下方に向けて傾斜させてなる左右対翼状のものに形成されるようにする。
【0014】また、苗植え装置部は、その先端側上部に土分け角部を突設したものとし、溝切り枠部で形成した溝の中に、その両側に止まってしまいがちとなる地表部分に散在していた土塊が落下、侵入してしまわないよう、溝切りが予定される位置の前方畑地表面の土を溝切り前に予め均してしまうことができるようにした構成を付加したり、あるいは溝切り枠部の植え端縁両側に、夫々外側に向けて略水平状もしくは左右外側程上側に向けて傾斜して張り出すようにした庇縁部の形成されたものとして、一定の深さの溝の形成が保証されるようにしたり、あるいは、溝切り枠部が、骨格部下側中間辺りに基端部を軸着し、自由端側を進行方向に対して後方下側に向けて傾斜させた上、骨格部との間に圧縮スプリング等の加圧機構部を介して上下揺動自在としてなる引き摺り用腕杆部の先端に取着されてなるものとし、溝切り枠部の地表からの浮上り傾向を阻止できるようにした構成のもの等とする極めて好都合のものとすることができる。
【0015】溝切り枠部は、前記した苗植え装置部の主要部をなすものであって、苗を植え込むに充分な幅と深さの溝を地表に切り開く機能を果たす部分であり、平面船形状とし、先端が先細りでその後方側に略垂直な左右側壁面を有し、先端側で土を切り開き、中央から後側で所定幅、深さの溝を確実に形成するようにした構造のものに形成される一方、左右側壁面間には苗または種を投入する苗植え口が確保されたものに形成されていなければならず、場合によっては、植える苗の大きさに応じて当該苗植え口を拡開してその口の大きさを変更できるようにした構成を付加したものにすることも可能である。
【0016】先導鋤刃は、溝切り枠部に付随した構成部分であって、当該溝切り枠部を地中に向けて導く機能を果たすものであり、溝切り枠部の先端側所定深さ位置に、進行方向前方に向けて下方に傾斜し、先端側程鋭角となる平面形が略二等辺三角形状となるようにした金属板からなるものとして熔着、一体化されたものとして形成するか、あるいは、使用頻度が多くなって破損または変形することを想定し、適宜交換可能な構造で溝切り枠部所定箇所に取着できるようにしたり、あるいはまた、土質の違いにより、食い込み抵抗に違いを生じたとき等には、その傾斜角度を最適なものに変更調整可能とするような構造のものに形成する等、溝切り枠部の先導機能を果たす上で都合の良い各種構造を加えたものとする好都合のものとすることができる。
【0017】苗植え口は、溝切り枠部によって切り開かれた地表溝中に苗または種を入れるための空間として機能する部分であり、溝切り枠部の左右壁面間に上下に貫通するよう形成し、作業者が手に持った苗または種を安全、確実に溝底にまで達しさせることができるだけの寸法に開口されたものとしなければならず、また、土寄せ板部は、苗植え口で溝内に植えられた苗の根元または種の上に、溝上左右側から土を寄せ集めて溝内に落下させた後、適宜填圧力で押し固めるようにする機能を果たすものであり、根元への土寄せを確実に行うよう、後方に向かう程下側に傾斜させ、また、左右方向の外側に向かう程下側に傾けるように形成したものにすると共に、後端側の苗植え用間隙の寸法もできるだけ狭めたものとし、根の近傍まで確実に土寄せができるようにしたものとすべきである。
【0018】土分け角部は、畑地表面に散在する土塊や地表の凹凸を予め均し、溝切り枠部によって溝を形成していく際に、溝切り枠部の上側やその後方にに余計な土が回り込んで上記した苗植え口または形成された溝内に入り込んでしまうことを阻止する機能を果たすものであって、上面側が前傾状とされてなる平板状または三角錐状等の形状のものに形成する等、地表の土塊の振り分けや凹凸面の地均しに都合のよい適宜形状のものとする。
【0019】引き摺り用腕杆部は、前記した骨格部に苗植え装置を連結するための一つの手段として機能するものであって、骨格部に対し、苗植え装置が垂直腕杆部等によってその所定下方位置に固定的に取着されてなるようにした構成によるものとする場合以外の一つの連結手段であり、座席付き苗植え用台車の移動を妨げぬように進行方向の後方に向けて下側に所定角度に傾斜、固定したものとして取着する外、上端側を骨格部下側に揺動自在に軸着して溝切り枠部が地面に対して上下動自在となるように構成したり、それに適宜加圧機構部、例えばコイルバネ、板バネ等のバネやゴム等の弾性部品を利用したものや、溝切り枠部や引き摺り用腕杆部の中途部等に所定重量の錘を取着してなる機構を組み込んで上下動が所定範囲に規制されてなるようにしたものとしたり、苗植え口付近に障害とならない位置に平行リンク機構を組み込み、上下動の際に溝切り枠部が常に地表面に平行な姿勢を維持するように構成したもの、あるいはまた、上下動自在とした上、複数の角度位置で仮固定可能な調節、仮止め機構を設け、植え付ける苗の種類や畝の深さ等の要因に応じて溝切り枠部の地表深さ位置を適宜設定変更可能となるように構成したもの等とすることもできる。
【0020】苗ストック部は、座席付き苗植え用台車に後ろ向きに着座した作業者が容易に手の届く範囲に多数の苗を一時的に準備しておく機能を果たすものであって、例えば、苗箱あるいはセルトレイ等の箱類を載置する載置台または載置枠、あるいは、苗箱等を水平状態を保つように吊り下げ状とする吊下枠や、苗を直接収容してしまうようにする苗収容篭等とすることもできる。なお、この発明の座席付き苗植え用台車を種植え用に使用する際には、この苗ストック部は、それら種を収容した容器等を載置するための部分として使用されることになる。
【0021】把持杆部は、苗植え作業者が作業中に体を支えるグリップとしての機能を果たすと共に、座席付き苗植え用台車を移動する際に把持するハンドルとしての機能をも果たすものであって、骨格部中途部の左右何れか一方または左右に水平状に固定したものとする外、できれば前後に適宜取着位置を変更可能な構造のものとして形成したり、作業者の左右利き手とは反対側に取り付け可能とする着脱構造となるようにして形成するのが望ましい。以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0022】
【実施例1】図1の座席付き苗植え用台車の側面図、図2の座席付き苗植え用台車の底面図、および図3の苗植え装置の斜視図に示される事例は、この発明に包含される座席付き苗植え用台車であって、ネギ苗植えに適したものの代表的な一実施例を示している。当該座席付き苗植え用台車は、図1中矢印で示される方向を進行方向とし、骨格部1が、直状角鋼管の後部側を上側に折曲してクランク状をなすように成形されると共に、その前端側および後端側の夫々には、畑地用車輪21,21、および22,22の各左右一対が軸着されており、前端側の畑地用車輪21,21は、左右の車輪の内側間隔として約6cm程度が確保されるように組み合わされ、また、後端側の畑地用車輪22,22は、中央を骨格部1の端部に固着された門型形状のフレームの両端部に夫々軸着された上、車輪の下側程内側に向けて傾斜する「ハの字」状正面形をなす姿勢で、接地部分内側相互間が約6cm程度となるようにして組み合わされている。
【0023】この骨格部1の前方寄り上部には、作業者が後ろ向きに座ることができるようにした着座部3が、前後方向の位置調節をして固定可能な位置調節機構を有する構造で取着されており、さらに、骨格部1の後方寄りには、着座した作業者にとって左側(図2中で上側)となる側に水平状に突出し、前後に進退移動させて位置調節可能とするようにした把持管部4が取着されている一方、骨格部1の後端上部には、苗箱やセルトレイ等を着座部3に着座する作業者に対峙するよう傾斜状に載置する苗ストック部5が設けられている。
【0024】骨格部1の後側寄り下側には、進行方向後方に向けて下方に傾斜、延伸するようにした配置の引き摺り用腕杆部6が、その上端を骨格部1に軸着され、先端側を上下方向に揺動自在となるようにして組み込まれ、その自由端に、溝切り枠部71、先導鋤刃73および土寄せ板部74を有する苗植え装置部7が一体に装着されるようにする一方、引き摺り用腕杆部6の中途部には長孔61が用意されていて、骨格部1の引き摺り用腕杆部6よりも、さらに後側に位置する骨格部1下面に揺動自在に軸着され、該引き摺り用腕杆部6に交叉状となるようにした配置で、コイルバネ82からなる加圧機構部8が組み込まれてなる所定長さの案内棒81の自由端側を挿通状にして連結してあり、引き摺り用腕杆部6の苗植え装置部7装着側を常に所定圧力で地面に向けて押圧する付勢力が作用するようにしてある。
【0025】苗植え装置部7は、ステンレス鋼板を板金加工し、溶接して組み立てることにより、高さ約5〜6cmの平面略船形状の溝切り枠部71に形成された上、その先端側の5〜6cmの深さ位置には先導鋤刃73が進行方向に向かう程下方に傾斜するようにした姿勢で取着されると共に、溝切り枠部71の略中央辺りに上下貫通状の苗植え口72を開口し、さらに同後端側上部には、左右に約6cm程の間隔を隔てた位置から夫々後方下方に向けて傾斜するようにした左右対翼状の土寄せ板部74,74が組み込まれたものとして形成されている。また、溝切り枠部71の左右縁部および前側縁部には、外側斜め上方に向けて張り出すようにした幅2〜3cm程の庇縁75が形成されており、さらに、引き摺り用腕杆部6への結合箇所辺りで、溝切り枠部71よりも前方となる位置には、三角錐状の外郭形状に形成された土分け角部76が一体的に取着、形成されてなるものとしてある。
【0026】また、苗植え装置部7のさらに後方で、後方側の畑地用車輪22,22よりもやや上となる位置には、前方に向かう程互いの間隔を拡開させるようにした左右一対の案内枠部23,23が略水平状に延伸、形成され、この発明の座席付き苗植え用台車を前進移動したときに、既に植え終えた苗9の稚葉の中、左右に広がって垂れ下がり状となった稚葉が不用意に後方側の畑地用車輪22,22に巻き込まれてしまわないようにしてある。
【0027】
【実施例2】図6の分解構造を有する座席付き苗植え用台車の側面図、および図7の組み立てを完了した座席付き苗植え用台車の側面図に示される事例は、この発明の座席付き苗植え用台車に包含される他の実施例を示すものであり、骨格部1途中の一箇所に前後を分離する着脱構造部11を設けて分解、組み立て可能とするよう構成されたものである。
【0028】骨格部1は、着座部3の直ぐ後方付近の、苗植え装置部7よりも前方となる位置で前後に分離したものとし、該着座側骨格部15の後端には、それよりも後方の苗供給側骨格部16前端に嵌合状に挿着可能とする舌片部12を形成すると共に、該舌片部12の中央、および苗供給側骨格部16の前端双方には、夫々連結した際に同心状配置となる貫通孔を穿設し、苗供給側骨格部16の貫通孔の外側にはナット部13を固着したものとなした上、苗供給側骨格部16前端に着座側骨格部15後端の舌片部12を装着、接続した後、双方の貫通孔に渡ってボルト14を差し入れ、回動、螺着することにより、着座側骨格部15と苗供給側骨格部16とを一体化した骨格部1となし得るようにした着脱構造部11が形成されてなるものとする。
【0029】そして、骨格部1の着座側骨格部15の後端寄り下部には、横方向に苗植え用間隙を確保するようにして左右一対の畑地用補助車輪17,17を取着したものとし、骨格部1を着座側骨格部15と苗供給側骨格部16とに分解したときに、着座側骨格部15側には、その前後に畑地用車輪21,21および畑地用補助車輪17,17の4輪を備えてなる着座付き作業台車または搬送用台車として独立使用のできるものとなし、苗植え作業における座席付き苗植え用台車としての使用の外、普段の作業における各種作業にも利用が可能となるようにした構成を予め組み込んでなるものとしてある。
【0030】
【作 用】以上のとおりの構成からなるこの発明の座席付き苗植え用台車は、図4の苗植え作業の側面図に示されるように、畝間に沿うように配置させ、苗ストック部5上に多数のネギ苗9,9,……を収容した苗箱51を載置した後、着座部3上に後ろ向き姿勢に着座し、そのままの姿勢で作業者の後ろ方向に進むよう、作業者自らが足を突っ張るようにして力を入れ、尻が着座部3に付いたまま後ろ側に移動するような操作をなし、さらに必要があれば空いている手で把持杆4や骨格部1適所を握って、足からの力が着座部3以外の部分にも効果的に伝わるようにしながら、座席付き苗植え用台車を少しずつ(即ち、略苗植え間隔に相当する距離ずつ)前進させるようにする。
【0031】この作業者自身の足の動きによる座席付き苗植え用台車の前進過程で、骨格部1の後方寄り下方に突出、形成した苗植え装置部7が、加圧機構部8のコイルバネ82の復原力を受けて下向きの所定圧力を受け、地表面から先導鋤刃73を案内とするように土中の所定深さまで差し込まれ、土分け角部76および庇縁75が地表面に当接する深さまで地中に入り、平面船形状の溝切り枠部71が前進して、苗植え口72の下側に苗植え用の溝を形成していく。その際、土分け角部76により、溝形成箇所直前の地表の凹凸面を均すと共に邪魔な土塊等を除去し、溝切り枠部71によって形成される溝の中に不用意に土や土塊等が落下してこないようにしてある。
【0032】こうして前進移動する度毎に、苗植え装置部7の苗植え口72下に形成された植え付け用の溝中に、苗ストック部5に搭載した苗箱51から取り出したネギ苗9を下方側を掴み、苗植え口72内に手を差し込むようにしてその株を置くようにし、ネギ苗が立った姿勢となるようにしたままで、作業者が足で地面を蹴るようにして突っ張り、座席付き苗植え用台車を前進させ、適宜距離移動したところで、再度、同様の作業を実施してネギ苗9を植え、以下、同様の過程を繰り返していく。
【0033】この溝中に上記のようにネギ苗9を置き、再度前進すると、苗植え装置部7に組み込んである苗植え口72後方に続く左右の土寄せ板部74,74がネギ苗9の左右を通過しながら、左右に掻き分けられた土を寄せ集めて根元回りに畝を造るように作用し、さらに前進させると、その後に続く案内枠部23,23が、植え込まれたネギ苗9を左右から挟み込むように案内し、進行方向の後方に位置する左右一対の畑地用車輪22,22間の苗植え用間隙に導き、ネギ苗9が後方側の車輪22,22に巻き込まれることなくネギ苗9の両側を通過することができるようになり、その通過過程で、この後方側の畑地用車輪22,22が、下側ほど内側に向けた傾斜構造とされていて、設置面相互で「ハの字」状正面形を構成するようにしてあることから、ネギ苗9根元の畝状の土を左右から押し固めるような作用を果たし、畝間の溝の中にネギ苗が確実に植え込まれてなるネギ植え作業が実施されていく。
【0034】なお、引き摺り用腕杆部6に組み込まれた加圧機構部8は、畑地表面の苗植え箇所に所定の圧力で苗植え装置部7を押し付け、溝切り枠部71上縁の庇縁75と相俟って該溝切り枠部71が所定深さで地中に潜り込んだままの姿勢となるように作用し、場合によって地中の石等硬質な物体に直面する等して大きな抵抗力を受けてしまったとき等には、引き摺り用腕杆部6の自由端側(苗植え装置部7を装着した端部)が、加圧機構部8のコイルバネ82の収縮によって浮き上がり、過大な抵抗から逃げられるようにしてあり、苗植え装置部7全体がそれら異物を避けて前進することととなり、特に先導鋤刃73等の変形、破損を防止するよう作用することとなる。
【0035】また、図6の分解構造を有する座席付き苗植え用台車の側面図、および図7の組み立てを完了した座席付き苗植え用台車の側面図に示されるように構成された座席付き苗植え用台車は、着座側骨格部15の舌片部12を苗供給側骨格部16の進行方向側端部に挿入し、ボルト14を貫通孔に挿通しナット部13に螺合することに座席付き苗植え用台車の骨格部1を構成し、また、ボルト14を螺解し、貫通孔から抜き取り、舌片部12を苗供給側骨格部16の進行方向側端部から取り外すことにより、それまで一本状となっていた骨格部1を着座側骨格部15と苗供給側骨格部16とに分解することができるようにしてある。
【0036】この実施例の座席付き苗植え用台車は、着座側骨格部15に配された畑地用車輪21,21および畑地用補助車輪17,17と、苗供給側骨格部16側に配された畑地用車輪22,22との合計六輪が骨格部1の前後および着座部3のやや後方に当たる部分の3箇所を夫々支えられており、着座部3に掛かる作業者の体重や苗ストック部5からの苗9の荷重等といった骨格部1が支えなければならない荷重を分散すると同時に、着脱構造部11に大きな荷重が加わることも阻止できる構造を実現している。
【0037】そして、苗供給側骨格部16から分解された着座側骨格部15側は、畑地用車輪21,21および畑地用補助車輪17,17の四輪が残り、そのまま単独で台車を構成することができるものとなることから、作業者が着座したままで前後に自由に移動可能できるものとなって、種蒔き作業や除草作業、収穫作業等といった苗植え作業以外の各種作業用の腰掛け台車として利用したり、図示にはしていないが、、着座部3に適宜補助パレット等を装着するか、着座部3自体を取り外し、適宜トレイ部材を取着する等して搬送台車としての利用も可能となるようにしてある。
【0038】なお、この発明の座席付き苗植え用台車は、例示した実施例等の説明においてネギ植えをその代表的な使用例として取り上げているが、勿論その用途に限定されるものでもなければ、また畝溝間に配して使用することを前提としているものでもなく、さらにその発明の名称の如く苗植え用だけに限定されている訳でもなく、例えば枝豆の苗植えや各種野菜の種播き用、あるいは平地での苗植えや種播き用等として使用することも可能であり、それらの用途に応じて当然に改変、付加しなければならないような各部構造も、当然この発明に包含されるものになることはいうまでもないことである。
【0039】
【効 果】以上のとおり、この発明の座席付き苗植え用台車によれば、この台車に着座したまま移動させ、積み込んだ苗ストック部から苗を取り、そのまま植え付けるだけで、その他何等作業者の手を煩わすことなく、苗の運搬および畑地の溝堀り、そして植え付けた苗への土の株寄せという一連の苗植え作業を実施していくことができるようにするものであり、従前までの膝を畳み、前屈姿勢での手作業で大きな負担となっていた苗植え作業が大幅に軽減化且つ効率化することができるものとなり、したがって、多数の作業者を確保したり、大型で高額な専用苗植え機械を導入する必要もなくなり、作業内容の改善と栽培経費の削減とに大いに役立つものになるという秀れた特徴が得られることになる。
【0040】特に、実施例1に取り上げた座席付き苗植え用台車では、苗植え装置部7の溝切り枠部71が所定の圧力で押圧されながら地表を略一定深さの溝に切り開くことができ、しかも抵抗を受ければそれを逃げて苗植え装置部7全体の変形、破損を防止できるようにして安全性を高め、しかも、苗植え口72を通じて溝中に植えられた苗の株元に土寄せ板部74によって左右側から土を寄せ集めた後、後方側の畑地用車輪22,22の「ハ」の字状に傾けられた接地面により、苗の株元の土を左右側から押し固め、正確な植え込み位置および苗姿勢の確保が可能となるようにしてあることから、苗植えの経験のない者であっても、簡単な指導を受ければ、それまで熟練者が手作業で実施していた以上の正確さと効率で植え付け作業を実施することができるという極めて実用面に秀れた特徴を発揮するものとなる。
【0041】また、実施例2のように、骨格部1を着座側骨格部15および苗供給側骨格部16の前後に分割可能となるようにした座席付き苗植え用台車では、工場からの出荷、保管、販売等の段階には分割、梱包して取り扱うことができると共に、購入者側においても苗植え作業を終えた後の保管、管理に際しても、分解、小形化して取り扱うことができる上、苗植え作業のない時期等には、分離して着座側骨格部15側だけは着座したまま移動できる腰掛け台車としての利用も可能とし、専用機となる無駄を解消できるという利点がある上、着座側骨格部15の着脱構造部11近傍に畑地用車輪17,17を設けて六輪構造となっていて、骨格部1に必要とする部材強度を軽減化し、できるだけ細い骨組みとして製品化が可能になり、それだけ安価に提供可能にすると同時に、商品としての輸送費も下げることができ、さらには器具としての取り扱い操作性上からも有利なものになるという大きな利点が得られることになる。
【0042】叙述の如く、この発明の座席付き苗植え用台車は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの多人数による農機具を利用しない手作業や、高額な苗植え専用機械を用いた苗植え作業に比較し、遥かに経済的なものとすることができる上、作業効率自体も高めることができることから、費用の削減および苗植え期間の短縮、作業内容の軽減化を確実に達成可能にするものであり、各種野菜の栽培農家は勿論のこと、農機具メーカー側からも高い評価が得られ、広範に渡って採用、普及していくものと予想される。
【出願人】 【識別番号】391064278
【氏名又は名称】株式会社美善
【出願日】 平成10年9月25日(1998.9.25)
【代理人】 【識別番号】100083437
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 實
【公開番号】 特開2000−92924(P2000−92924A)
【公開日】 平成12年4月4日(2000.4.4)
【出願番号】 特願平10−288749