| 【発明の名称】 |
粉粒体繰出し装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高尾 裕
【氏名】園田 義昭
【氏名】坂野 倫祥
【氏名】中村 正一
【氏名】中川 善清
【氏名】松村 哲也
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| 【要約】 |
【課題】ホッパーや繰出し機構の配置レイアウトの一層の合理化、或いは偶数条植え用と奇数条植え用とを共通使用できるようにしながら、肥料と薬剤との双方を供給できる粉粒体供給装置をコンパクト化する。
【解決手段】1条分の肥料ホッパー21及び1条分の薬剤ホッパー81と1条分の肥料繰出し機構25及び1条分の薬剤繰出し機構82とを備えた1条用繰出し部K1,L1 の2組と、2条分の肥料ホッパー17及び2条分の薬剤ホッパー80と2条分の肥料繰出し機構25及び2条分の薬剤繰出し機構82とを備えた2条用繰出し部K2,L2 の2組との計4組を、左右に相隣る状態で並設された2組の1条用繰出し部K1,L1,K1,L1 の左右夫々に2条用繰出し部K2,L2 を配置した状態で、運転座席23の後側における機体に搭載する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 粉粒体を貯留するホッパーと、このホッパーから送られてくる粉粒体を粉粒体移送経路の始端部に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備えた繰出し部を左右に複数並設して成る粉粒体繰出し装置であって、1条分の肥料ホッパー及び1条分の薬剤ホッパーと1条分の肥料繰出し機構及び1条分の薬剤繰出し機構とを備えた1条用繰出し部の2組と、2条分の肥料ホッパー及び2条分の薬剤ホッパーと2条分の肥料繰出し機構及び2条分の薬剤繰出し機構とを備えた2条用繰出し部の2組との計4組を、左右に相隣る状態で並設された2組の1条用繰出し部の左右夫々に2条用繰出し部を配置した状態で、運転座席の後側における機体に搭載してある粉粒体繰出し装置。 【請求項2】 粉粒状の肥料を貯留する肥料ホッパーと、粉粒状の薬剤を貯留する薬剤ホッパーと、前記肥料ホッパーから送られてくる肥料を肥料移送経路の始端部に所定量ずつ繰り出す肥料繰出し機構と、前記薬剤ホッパーから送られてくる薬剤を薬剤移送経路の始端部に所定量ずつ繰り出す薬剤繰出し機構とを備えるとともに、前記薬剤繰出し機構を駆動させる動力を、前記肥料繰出し機構を駆動する伝動系から取出してある粉粒体繰出し装置。 【請求項3】 前記薬剤繰出し機構を、薬剤を繰出し作用する繰出し伝動部と、これを囲繞するケーシングとで構成するとともに、そのケーシングに、前記繰出し伝動部に対するメンテナンス用の開口を閉塞自在な状態で備えてある請求項1又は2に記載の粉粒体繰出し装置。 【請求項4】 粉粒状の薬剤を貯留するホッパーと、このホッパーから送られてくる薬剤を薬剤移送経路始端部に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備えた繰出し部を左右に複数並設して成る粉粒体繰出し装置であって、前記繰出し部を、2条分のホッパーと、2条分の繰出し機構と、1条分の薬剤移送経路始端部の一対とを備えた2条用のものに構成するとともに、前記経路始端部に薬剤を繰出す供給状態と繰出さない停止状態とを、各々の前記経路始端部にて独立的に切換え自在なシャッター機構を備えてある粉粒体繰出し装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、田植機の施肥装置として好適な粉粒体繰出し装置に係り、詳しくは肥料に加えて殺虫剤や殺菌剤等の薬剤も供給できるようにして、田植機等の走行機体に搭載するに適したホッパーの配置構造、或いは、6条用に適したホッパーや繰出し機構の構造といった合理化を図る技術に関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、施肥装置として田植機に用いられる粉粒体繰出し装置としては、実開昭59‐618号公報や、特開平6‐141643号公報に示されたものが知られている。前者の公報のものは、運転座席の後側の機体上に大きな主肥料タンクを配置し、この主肥料タンクから、各条毎に装備された繰出し機構の上部に備えた各条毎の補助タンクに対して肥料を分配供給するものであり、言わば集約タンク構造である。後者の公報のものは、各条毎に備えた繰出し機構の上方に1条分のホッパーを配備したものであり、言わば各条タンク構造である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】集約タンク構造では、大きな肥料タンクが1個で済み、部品点数を少なくできるとともに、繰出し機構部分は比較的軽く構成できて植付部の過重を抑制できる等の点は良いが、大きなタンクを運転座席の後部に配置することで機体の全長が長くなり易いとか、1個の管路から複数の管路に粉粒体を分岐する部分で、流れに偏りが生じるとか詰まり易いといった懸念があった。 【0004】又、各条タンク構造では、肥料タンクが小型のもので済み、機体全長を長くする要因にはなり難いとともに、植付け条数が異なっても肥料タンクや繰出し機構を同じもので構成でき、3条や5条等の奇数条植え機種にも対応し易い便利さがあるが、各条毎に繰出し機構及びホッパーの組付けが必要となる面倒さがある。故に、各条毎に構成する必要のない4条植えや6条植えといった販売台数の多い偶数条用の主力機種では無視できない問題であり、前記した面倒さの点で改善の余地があった。 【0005】本発明の目的は、ホッパーや繰出し機構の配置レイアウトの一層の合理化、或いは偶数条植え用と奇数条植え用とを共通使用できるようにしながら、肥料と薬剤との双方を供給できる粉粒体供給装置をコンパクト化する点にある。 【0006】 【課題を解決するための手段】〔構成〕第1発明は、粉粒体を貯留するホッパーと、このホッパーから送られてくる粉粒体を粉粒体移送経路の始端部に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備えた繰出し部を左右に複数並設して成る粉粒体繰出し装置において、1条分の肥料ホッパー及び1条分の薬剤ホッパーと1条分の肥料繰出し機構及び1条分の薬剤繰出し機構とを備えた1条用繰出し部の2組と、2条分の肥料ホッパー及び2条分の薬剤ホッパーと2条分の肥料繰出し機構及び2条分の薬剤繰出し機構とを備えた2条用繰出し部の2組との計4組を、左右に相隣る状態で並設された2組の1条用繰出し部の左右夫々に2条用繰出し部を配置した状態で、運転座席の後側における機体に搭載してあることを特徴とする。 【0007】第2発明は、粉粒体繰出し装置において、粉粒状の肥料を貯留する肥料ホッパーと、粉粒状の薬剤を貯留する薬剤ホッパーと、肥料ホッパーから送られてくる肥料を肥料移送経路の始端部に所定量ずつ繰り出す肥料繰出し機構と、薬剤ホッパーから送られてくる薬剤を薬剤移送経路の始端部に所定量ずつ繰り出す薬剤繰出し機構とを備えるとともに、薬剤繰出し機構を駆動させる動力を、肥料繰出し機構を駆動する伝動系から取出してあることを特徴とする。 【0008】第3発明は、第1又は第2発明において、薬剤繰出し機構を、薬剤を繰出し作用する繰出し伝動部と、これを囲繞するケーシングとで構成するとともに、そのケーシングに、繰出し伝動部に対するメンテナンス用の開口を閉塞自在な状態で備えてあることを特徴とする。 【0009】第4発明は、粉粒状の薬剤を貯留するホッパーと、このホッパーから送られてくる薬剤を薬剤移送経路始端部に所定量ずつ繰り出す繰出し機構とを備えた繰出し部を左右に複数並設して成る粉粒体繰出し装置において、繰出し部を、2条分のホッパーと、2条分の繰出し機構と、1条分の薬剤移送経路始端部の一対とを備えた2条用のものに構成するとともに、経路始端部に薬剤を繰出す供給状態と繰出さない停止状態とを、各々の経路始端部にて独立的に切換え自在なシャッター機構を備えてあることを特徴とする。 【0010】〔作用〕請求項1の構成によれば、2条一体型の2条用繰出し部を左右の端夫々に配置し、それらの間に並設配備された1条用繰出し部を2組挟んだ状態に並設して4組の繰出し部で成る6条用の粉粒体繰出し装置を、運転座席後側の機体に搭載したものである。故に、各条毎に繰出し部を備えたものに比べて、ホッパーや繰出し機構が集約化された分コンパクト化が図れ、肥料と薬剤との双方を供給できる6条用の粉粒体供給装置を、運転座席後における機体上の狭いスペースに無理なく配置することができる。 【0011】又、運転座席の真後に配置される1条用繰出し部に比べて、2条用繰出し部は外部からの手指操作がし易い左又は右端の位置にあり、1条用のものに比べて大型化、複雑化する2条用繰出し部でありながら、組付けやメンテナンスが行い易い状態に構成することができる。 【0012】請求項2の構成によれば、肥料繰出し部と薬剤繰出し部とで粉粒体供給装置が構成するに当たり、薬剤繰出し機構を駆動させる動力を、肥料繰出し機構を駆動する伝動系から取出してあるから、各繰り出し部夫々に動力伝達機構を備える必要が無く、粉粒体供給装置への伝動系は1系統だけ備えれば良いシンプルなもので済むようになる。 【0013】請求項3の構成によれば、薬剤の繰出し伝動部を囲繞して薬剤繰出し機構を構成するためのケーシングに、繰出し伝動部に対するメンテナンス用の開口を閉塞自在な状態で備えてあるので、繰出し伝動部をケーシングで有効に保護しながらも、開口から繰出し伝動部の掃除、点検、或いは残った薬剤の取出し等を簡単に行うことが可能になる。 【0014】請求項4の構成によれば、2条分のホッパーと、2条分の繰出し機構と、1条分の薬剤移送経路始端部の一対とを備えた2条用の繰出し部に、経路始端部に薬剤を繰出す供給状態と繰出さない停止状態とを、各々の経路始端部にて独立的に切換え自在なシャッター機構を備えたので、各シャッター機構の切換え操作によって、いずれの経路始端部にも薬剤を供給する状態と、いずれかの経路始端部にだけ薬剤を供給する状態と、いずれの経路始端部にも薬剤を供給しない状態とを任意に選択設定することができる。 【0015】つまり、2条用繰出し部を1条用のものとして、又は薬剤供給が停止された0条用のものとして使うことが自在になり、4条や6条といった偶数条植え田植機だけでなく、3条植えや5条植え田植機に適した装置にも構成することができるとともに、6条用でありながら4条植え状態にするといった畦際での端数条植え状態も自在に現出できるようになる。 【0016】〔効果〕請求項1に記載の粉粒体繰出し装置では、2条用繰出し部の間に2組の1条用繰出し部を配置する4組の並列配置により、ホッパーや繰出し機構が集約化されてコンパクト化が図れ、運転座席後における機体上の狭いスペースに肥料と薬剤とが供給できる状態としながら無理なく配置できるとともに、繰出し部のメンテナンス等の取扱も行い易い合理的なものになった。 【0017】請求項2に記載の粉粒体繰出し装置では、肥料繰出し機構と薬剤繰出し機構という2種の駆動部を設けながらも、動力源からの伝動系は1系統で済み、伝動系の簡略化やコンパクト化が行えるようになった。 【0018】請求項3に記載の粉粒体繰出し装置では、ケーシングで繰出し伝動部を保護しながらも、繰出し伝動部の掃除、点検、或いは残った薬剤の取出し等をケーシングの開口から簡単に行える取扱性に優れたものにできた。 【0019】請求項4に記載の粉粒体繰出し装置では、繰出し伝動部を、6条等の偶数条田植機に好適な2条用に構成しながらも、1条用或いは0条用としても用いられるので、畦際植えや奇数条植え機種に対応できる汎用性に優れたものにできた。 【0020】 【発明の実施の形態】図1に示すように、操向操作自在な左右一対の前輪1及び左右一対の後輪2を備えた機体の前部に、エンジン3及びミッションケース4を備えて、機体の中央部に運転部5を形成し、機体の後部にリンク機構6を昇降操作自在に連結して、リンク機構6に苗植付装置7を装着して乗用型田植機を構成してある。苗植付装置7は6条植えに構成されており、3個の植付伝動ケース8、植付伝動ケース8の左右両側に回転駆動自在に支持される回転ケース9、回転ケース9の両端に配備される一対の植付爪10、3個の接地フロート11及び苗載台12等によって構成してある。 【0021】次に、施肥装置Aと施薬装置Cとから成る粉粒体繰り出し装置を、図1〜図5等を参照しながら説明する。施肥装置Aは、図1,2,3に示すように、肥料を貯留する肥料ホッパー17,21と、肥料ホッパー17,21から送られてくる肥料を施肥ホース(肥料移送経路の一例)19の始端部である肥料漏斗部26に所定量ずつ繰り出す肥料繰出し機構25とを備えた繰出し部Kの4個を左右に並設して構成されている。 【0022】すなわち、機体の後部においてリンク機構6が連結されるフレーム13の上部に、機体左右方向に沿って支持フレーム14を固定し、この支持フレーム14の前側に4個の肥料繰出し機構25を連結支持してある。透明樹脂製の4個の肥料ホッパー17,21,21,17が、4個の肥料繰出し機構25の上部に亘って取付けられて、図2及び図4に示すように、4個の肥料ホッパー17,21,21,17が互いに連結されており、4個の肥料ホッパー17,21,21,17に亘る1個の蓋部17a(透明樹脂製)が、後側の横軸芯P3周りに開閉自在に備えられている。これにより、図1及び図3に示すように、肥料繰出し部Kの4個が、運転部5の運転座席23の後側に左右に並べて配置されている。 【0023】図1に示すように、植付爪10によって植付けられた苗の横側部に、溝を形成しながら肥料を田面に送り込んでいく作溝器18が備えられ、6個の作溝器18が接地フロート11に各々2個ずつ取付けられている。各作溝器18は、植付機構である植付爪10による植付け対象箇所の近傍に配置されている。図1,2,3,5,6に示すように、1個の肥料繰出し機構25と2個の作溝器18とが、2個の漏斗部26及び2本の施肥ホース19で接続されている。 【0024】図5及び図7に示すように、肥料繰出し機構25は、外周に粉粒体入込み用の凹部24aが周方向に沿って多数形成された肥料繰出しロールRを、肥料ホッパー17の粉粒体排出口の下方で、かつ、漏斗部26の上方に回転可能に配置して構成するとともに、肥料繰出しロールRを、これに一体形成された従動ギヤ15aと、動力が入力される駆動軸32の駆動ギヤ30との咬合によって駆動回転するように構成してある。 【0025】肥料繰出しロールRは、一端に従動ギヤ15aが形成された中空状の回転軸15に、3種類の幅と2種類の深さを備えた計6個の部分ロールr1〜r3を一体回転状に外嵌して構成されており、左右端の第1部分ロールr1,r1と、左右端から2番目の第2部分ロールr2,r2と、中央2の第3部分ロールr3,r3との順で凹部24aの左右幅が広くなるように設定してある。又、各部分ロールr1〜r3の夫々の片側にのみ形成された6箇所の仕切り壁24bと仕切りリング50とによって各凹部24aは軸方向に仕切られている。尚、51は、各部分ロールr1〜r3にすり切り作用するブラシである。 【0026】図2,3,5,7に示すように、3個の肥料繰出し機構25を囲繞するロールケース16のボス部16aに亘り、断面六角状の1本の駆動軸32が回転自在に支持されており、この駆動軸32に前述した駆動ギヤ30を相対回転自在に外嵌してある。シフト部材31が駆動軸32に一体回転及びスライド自在に外嵌されて、シフト部材31をギヤ30への咬合側に付勢するバネ35を備えてある。 【0027】図1及び図2に示すように、苗植付装置7に動力を伝達するPTO軸29がミッションケース4から延出され、PTO軸29から動力を取り出す伝動ケース28がPTO軸29に外嵌されており、伝動ケース28の両側に位相が異なる一対の駆動アーム34が備えられている。図1,2,3に示すように駆動軸32にワンウェイクラッチ33が外嵌され、駆動アーム34とワンウェイクラッチ33のアーム33aとが連係ロッド(伝動系の一例)37により連結されている。 【0028】そして、ワンウェイクラッチ33の直ぐ横の位置において駆動軸32を回転自在に支持する軸受け27を配備するとともに、その軸受け27を支持フレーム14に支持してある。つまり、駆動軸32におけるほぼ駆動負荷を受ける部分に軸受け27を設けてあるので、駆動軸32の撓みなく回転駆動させるようにしてある。 【0029】施薬装置Cは、図1,2,3に示すように、粉粒状の薬剤を貯留する薬剤ホッパー80,81と、薬剤ホッパー80,81から送られてくる薬剤を施肥ホース(薬剤移送経路の一例)19の始端部である漏斗部26に所定量ずつ繰り出す薬剤繰出し機構82とを備えた薬剤繰出し部Lの4個を左右に並設して構成されている。施薬装置Cは、施肥装置Aと同様に、2条分を一体的に構成した2条用薬剤繰出し部L2 が基本であり、この2条用薬剤繰出し部L2 の一方の薬剤繰出し機能をカットしたものを1条用薬剤繰出し部L1 に構成してある。 【0030】すなわち、1条分の薬剤ホッパー81と1条分の薬剤繰出し機構82とを備えた1条用薬剤繰出し部L1 の2組と、2条分の薬剤ホッパー80と2条分の薬剤繰出し機構82とを備えた2条用繰出し部L2 の2組との計4組を、左右に相隣る状態で並設された2組の1条用繰出し部L1,L1 の左右夫々に2条用繰出し部L2 を配置した状態で、運転座席23の後側における機体に搭載してある。次に、各部の構造について説明する。 【0031】図3,4に示すように、2条用の薬剤ホッパー80は左右の2条用肥料ホッパー17,17内部における後壁17rに沿う縦長形状として装備され、かつ、1条用の薬剤ホッパー81は左右中央の1条用肥料ホッパー21,21内部における後壁21rに沿う縦長形状として装備されており、それら薬剤ホッパー80,81の下端部を肥料ホッパー17,21における後壁下端の傾斜部17k,21kから外部に露出させて薬剤用ロールケース(繰出し伝動部の一例)84にボルト連結してある。 【0032】つまり、薬剤ホッパー80,81は肥料ホッパー17,21の容積内に収納されており、蓋部17aの開閉操作によって薬剤の補給が行えるものである。そして、左右の2条用薬剤ホッパー80は、1条用薬剤ホッパー81と前後幅は同じであり、左右幅を大きくして2倍の容量を確保してある。 【0033】図5に示すように、薬剤繰出し機構82は、外周に粉粒状の薬剤入込み用の凹部83aが周方向に沿って多数形成された2条分の幅を持つ薬剤繰出しロール(請求項3の繰出し伝動部の一例)83を、横向きの回転軸心Yで回転自在に薬剤ロールケース(請求項3のケーシングの一例)84に内装して構成されている。つまり、薬剤ホッパー80,81から流化供給されてくる薬剤を回転する凹部83aに入込むことで所定量ずつ下方の出口(後述)85に送り出すのである。 【0034】図4,13,14,16に示すように、薬剤ロールケース84は、左右に突出するアーム部84a,84aを介して支持フレーム14の後面にボルト支持してあり、ケース下部には、薬剤繰出しロール83から繰り出された薬剤を、漏斗部26に一体形成された入力口48に連結ホース99を介して移送するための1条分の出口(薬剤移送経路始端部の一例)85を2箇所並設してある。つまり、繰出された薬剤は入力口48から漏斗部26に供給され、肥料と一緒に施肥ホース19を通して作溝器18から地中に供給されるのである。又、ケース後面には薬剤繰出しロール83に対するメンテナンス用の大開口86を形成してある。 【0035】大開口86は、通常は蓋87を圧入的に嵌め込み装着して閉じてあるが、取り外せば薬剤繰出しロール83の後側が大きく開放される状態になり、薬剤繰り出しロール83や、これの上方後方に配置される薬剤すり切りブラシ88、或いは薬剤繰り出しロール83の下方後方に配置される経路切換え板89といった繰出し伝動部の掃除や点検等のメンテナンスを容易に行うことができる。 【0036】図15に示すように、ブラシ88をブラシ軸88a回りで回動操作するブラシレバー97を、薬剤ロールケース84の外部に設けてあり、薬剤繰出しロール83に接触してすり切り作用する作用姿勢〔図16(イ)参照〕と、薬剤繰出しロール83から離れて大開口86にブラシが向いた退避姿勢〔図16(ロ),(ハ)参照〕とに姿勢切換え自在である。 【0037】図15に示すように、経路切換え板89を切換軸89a回りで回動操作する切換レバー98を、薬剤ロールケース84の外部に設けてあり、その切換レバー98の回動操作で3種の姿勢を現出自在である。すなわち、経路切換え板89が斜め後方上方に向いて、薬剤繰出しロール83の凹部83aの薬剤を出口85に導く繰出し姿勢〔図16(イ)参照〕と、上方に回動させて経路切換え板89を薬剤繰出しロール83に接当して、薬剤繰出しロール83の凹部83aの薬剤を大開口86から排出可能な排出姿勢〔図16(ロ)参照〕と、下方に回動させて経路切換え板89を大開口86を形成する傾斜底面84bに接当させ、薬剤繰出しロール83が大きく露呈されるメンテナンス姿勢〔図16(ハ)参照〕とに姿勢切換え自在である。 【0038】尚、図13,15,16に示すように、蓋87を大開口86に締まりよく圧入的に装着できるように、傾斜底面84bには、左右端及び左右中央の計3箇所に水平な上面を備えた突起84cを一体形成してある。 【0039】図3、図4、図20(イ)に示すように、各薬剤繰出し部L1,L2 の薬剤繰出しロール軸83bを連動連結するとともに、左右における1条用薬剤繰出し部L1 と2条用薬剤繰出し部L2 との間の位置において、ロール軸83bにワンウェイクラッチ90を介して後方突出する状態の繰出しアーム91を連結してある。そして、施肥装置駆動用の連係ロッド37の途中部位と繰出しアーム91とを連動ロッド92で連動連結してあり、施肥装置Aと施薬装置Cとが一体で駆動及び停止されるように構成してある。 【0040】つまり、薬剤繰出し機構82を駆動させる動力は、肥料繰出し機構25を駆動する伝動系から取出してあり、施肥装置Aの近く(直後)に施薬装置Cを配置して構造の簡素化やコンパクト化が図れるとともに、簡単に両装置A,Cの連動駆動が行えるようになっている。 【0041】繰出しアーム91には、連動ロッド92との連結用孔91aをロール回転軸心Yを中心とする半径を異ならせて上下2列で多数形成してあり、連動ロッド92と連結用孔91aとの付換えによって繰出しアーム91の揺動移動角度を、すなわち単位時間当たりの施薬量を変更調節できるようにしてある。 【0042】図14に示すように、薬剤ロールケース84には、経路始端部である出口85に薬剤を繰出す供給状態と繰出さない停止状態とを、各々の出口85,85にて独立的に切換え自在なシャッター機構Dを備えてある。つまり、薬剤繰出しロール83の上側の位置に、薬剤ホッパー80,81からの薬剤流下経路を閉塞可能な2個のシャッター板93,93を、上下に重なる状態で左右方向にスライド移動自在に対向配備してあり、薬剤繰出しロール83から外部に突出する左右端に形成した把手部93aの手指操作でスライドさせることが自在である。 【0043】2個のシャッター板93は互いに同じ部品であり、先端側に薬剤通過用の開口93bが形成されており、スクリュー頭95aが各シャッター板93の上下移動規制してのガイドとなるよう、夫々の開口93b,93bを介して薬剤ロールケース84の中央仕切り壁94にスクリュー95を螺装してある。 【0044】シャッター機構Dの作用を説明すると、図17(イ)に示すように、両シャッター板93,93を共に薬剤ロールケース84の内方に押し込めば、両開口93b,93bがお互いの平板部93c,93cで覆われて閉塞された供給停止状態が得られる。そして、その供給停止状態から、左側のシャッター板93のみを外側にスライド移動させると、図17(ロ)に示すように、左側の開口93bのみが開通して左側のケース開口65が開通する左1条繰出し状態が得られる。 【0045】前記供給停止状態から、右側のシャッター板93のみを外側にスライド移動させると、図17(ハ)に示すように、右側の開口93bのみが開通して右側のケース開口65が連通する右1条繰出し状態が得られる。そして、左右両シャッター板93,93を共に外側にスライド移動させると、図17(ニ)に示すように、左右の開口93b,93b及び左右のケース開口65,65が共に開通して2条繰出し状態が得られるのである。 【0046】図1及び図2に示すように、支持フレーム14の端部にブロア20及びブロア20を駆動するモータ22が支持されるとともに、ブロア20で生起された風を各漏斗部26に供給するためのパイプ状の送風ダクト39を、ブロア20から支持フレーム14に沿う状態に横臥配置して延出配備してある。図3〜図5に示すように、肥料繰出し機構25の下部に接続された2個の漏斗部26において、漏斗部26の送風取込み口26aを、シールゴム43を介して送風ダクト39に挿入してある。 【0047】送風構造をさらに詳述すると、送風ダクト39は、2条一体型の各繰出し部K毎に備えた4個の部分ダクト44の隣合うものどうし、及び部分ダクト44とブロアケース20aとの夫々を、ゴム製の繋ぎホース45を介して互いに着脱自在に連結して構成されている。つまり、4個の繋ぎホース45と4個の部分ダクトとで送風ダクト39を構成してあり、最も端の部分ダクト44の端部はキャップ46で閉塞してある。又、図4に示すように、側面視においては、送風ダクト39はほぼロールケース16の前端よりも後側に位置するように設計されており、後述の排出ホース54,55を含めた繰出し機構25部位における前後長のコンパクト化を図ってある。 【0048】以上の構造により、PTO軸29の動力によって苗植付装置7の回転ケース9が回転駆動され、一対の植付爪10により苗載台12から交互に苗が取り出され田面に植え付けられて、苗の植付作業が行われる。これと同時に、伝動ケース28の駆動アーム34の回転運動による連係ロッド37の往復運動が、ワンウェイクラッチ33により回転運動に変換されて、駆動軸32を介して回転軸15が間欠的に回転駆動される。 【0049】従って、図5及び図7に示すように、肥料繰出しロールRの凹部24aに肥料ホッパー17から肥料が入込み、駆動軸15の間欠的な回転により肥料が漏斗部26に繰出されるとともに、薬剤ホッパー80,81から薬剤繰出しロール83の凹部83aに入り込んだ薬剤が、ロール軸83bの間欠的な回転によって出口85及び入出口48から漏斗部26に繰出される。そして、ブロア20からの高圧風が、部分ダクト44を介して漏斗部26に供給され、高圧風で肥料と薬剤が施肥ホース19を通って作溝器18に迅速供給され、作溝器18により田面に形成された溝に肥料と薬剤が供給されて施肥及び施薬作業が行われるのである。 【0050】又、ボルト47,47とボルト100とを外して肥料ホッパー17,21と肥料ロールケース16及び薬剤ホッパー80,81と薬剤ロールケース84を夫々分離するとともに、ボルト操作で支持フレーム14と各ロールケース16,84とを分離し、かつ、左右の繋ぎホース45,45を外し操作することにより、肥料ロールケース16と薬剤ロールケース84と部分ダクト44とが一体となった状態で取外すことができる。 【0051】図3に示すように、ワンウェイクラッチ33のアーム33aにおいて、連係ロッド37の連結位置を変更することができるように構成されている。このように連係ロッド37のアーム33aへの連結位置を変更することにより、連係ロッド37の往復運動に対するアーム33aの揺動角度を変更し、駆動軸32及び肥料繰出しロールRの回転速度を変更して、繰り出される肥料の量を調節することができる。 【0052】図5及び図7に示すように、肥料繰出しロールRの上側には、ホッパーからの肥料が肥料繰出しロールRに落下供給するのを許容する開き位置と、阻止する閉じ位置とに手指による抜き差し操作で出退移動自在な3個一組のシャッター40が装備されている。シャッター40は、各部分ロールr1〜r3に対応した幅の第1〜第3部分シャッター40A,40B,40Cを、ロールケース16に、その前方から挿入及び引抜き移動自在なスライド式に構成されている。つまり、各仕切り壁24bに対応した間仕切り板63をロールケース16に備えてあり、それら間仕切り板63の側面に形成された上下の横向き突起63a,63b間に各シャッター40を通してある。 【0053】これにより、例えば、第1及び第2部分ロールr1,r2に対応して部分シャッター4A,40Bを挿入し、かつ、第3部分シャッター40Cのみを引抜き移動させて開放すると、第3部分ロールr3の凹部24aにだけ肥料が入り込み、繰り出される肥料の少ない施肥状態が得られる。そして、全てのシャッター40A〜40Cを引抜き移動すれば、全ての部分ロールr1〜r3の凹部24aに肥料が入り込み、繰り出される肥料が多い施肥状態が得られるとともに、3個の部分シャッター40A〜40Cを全て挿入すれば肥料供給を停止することができる。つまり、部分シャター40A〜40Cの任意の挿抜操作により、繰り出される肥料の量を零を含めて4段階に調節することができる。 【0054】図11、図12に示すように、第1部分シャッター40Aより第2部分シャッター40Bの幅を若干広く、かつ、第2部分シャッター40Bに比べて第3部分シャッター40Cを明確な広幅に設定するとともに、ロールケース16外に突出させた手指による操作部分40a〜40cは、それらの仕様を異ならせてある。つまり、第1及び第2部分シャッター40A,40Bの第1及び第2操作部分40a,40bは単に上に折り曲げただけの形状であるに対し、第3部分シャッター40Cの第3操作部分40cは、若干前方に平行延出してから下方に折り返したループ形状としてあり、頻繁に抜き差し操作する第3操作部分40cを、その他のものより手指操作し易いようにしてある。 【0055】図5,図11に示すように、各繰出し部Kには、引き出された第1〜第3操作部40a〜40cに他物が及ぶのを規制するプロテクター52を設けてある。つまり、平面視で後向き開放コ字状に形成されたプロテクター52を支持フレーム14にボルト止めしてあり、引き出された部分シャッター40A等に誤って手指や他物が接触して、開き状態になる筈のものが半閉まりや閉じ状態になってしまうことを防止するためのものである。 【0056】図5,図10に示すように、肥料繰出しロールRの上方で前側の位置におけるロールケース16に、ホッパー17,21に残った複数条用の肥料を排出するための2条分一体型の排出口53を設けてある。各排出口53には排出ホース54,55が接続されており、左右端の2条分の排出ホース54と中央の1条分の排出ホース55とは集約管部56を介して1本のゴム製蛇腹ダクト57に接続される。計2本の蛇腹ダクト57,57は、機体下方において上方に折り曲げられてその先端部をフック58に係合させて収納してあり、必要に応じて取り出す。 【0057】図4〜図6に示すように、ロールケース16は、肥料繰出しロールRの回転軸心を含む略平面において上下に分割できるように構成されている。すなわち、漏斗部26を備えた下ケース16Aと、支持フレーム14に支持される上ケース16Bとを後部に備えた開閉支点Qで揺動開閉自在に連結するとももに、下ケース16Aに枢支された係合アーム61と、上ケース16Bに形成された係合突起(図示せず)とを係合可能としてある。 【0058】つまり、前もって施薬装置Cを外しておけば、上下のケース16B,16Aを閉じて係合アーム61を係合突起(図示せず)に係合すればロールケース16としての閉じ状態になり、係合アーム61を係合突起(図示せず)から外せば、肥料繰出しロールRが露出されてその部分のメンテナンスに便利な開き状態が現出される。 【0059】図4に示すように、4本の排出ホース54,55は、いずれも後輪用フェンダ59の後端部に形成された通し孔60を通して下方に配策してあり、排出ホースを無理なく取り回して円滑に滑落移動させての肥料排出が行えるようにしてある。又、フェンダ形成後に必要に応じて通し孔60が簡単に形成できるように、金型等によるフェンダ形成時に予め円弧状の切欠き溝を形成してある。 【0060】一つの植付伝動ケース8(一対の回転ケース9)に対して動力を伝動及び伝動遮断操作自在な各条クラッチ(図示せず)、各条クラッチを伝動及び伝動遮断操作する各条クラッチレバー(図示せず)が備えられている。図7に示すように、肥料繰出し部Kの固定部の軸芯P1周りに、L字状の操作アーム36が揺動自在に支持されて、操作アーム36の端部がシフト部材31に係合しており、各条クラッチレバーと操作アーム36とがワイヤ38により接続されている。 【0061】これにより、例えば右側の植付伝動ケース8の各条クラッチレバーを伝動遮断側に操作して、右側の植付伝動ケース8の各条クラッチを伝動遮断操作すると、右側の植付伝動ケース8の一対の回転ケース9が停止して、右側の2つの植付条の植え付けが行われず、右側の2つの植付条に対応する肥料繰出し部Kの駆動軸15が停止して、右側の2つの植付条への肥料の供給が停止する。 【0062】図5及び図3に示すように、漏斗部26に切換板41が横軸芯P2周りに揺動操作自在に支持されており、切換板41の下側から排出ホース54が下方に延出されている。通常の苗の植付作業時には、切換板41は図5の実線で示す閉姿勢に操作されており、肥料ホッパー17からの肥料は漏斗部26に繰り出される。通常の苗の植付作業を終了した場合等において、ブロア20及び苗植付装置7(PTO軸29)を停止させた状態で、切換板41を開姿勢に操作すると、肥料ホッパー17に残った肥料が排出ホース54に入って排出される。 【0063】ところで、繰出し部Kは2箇所の漏斗部26,26とその幅に見合う2組分のロールケース16を備えた2条一体型、すなわち2条用繰出し部K2 が基本であるが、左右中央の2個の繰出し部Kは、6条用に合わせて一方の漏斗部26が機能しないようにしてある。 【0064】すなわち、図8に示すように、3個1組の部分ロールr1〜r3のワンセットを省き、かつ、左右中央の2個の肥料ホッパー21,21では、部分ロールr1〜r3のワンセット分の供給口幅となるように傾斜底面21aを追加形成してあり、これを1条用繰出し部K1 と呼ぶものとする。従って、1条用繰出し部K1では施肥ホース19も1本のみ装着されるとともに、中央2個の肥料ホッパー21はその容量が左右端のホッパー17の半分に設定されており、計4組の繰出し部K2,K1,K1,K2 で6条用の施肥装置Aを構成している。 【0065】つまり、図9に示すように、2条用繰出し部K2 のホッパー17を、運転座席の横側方に回り込む前方突出部分を備えた形状、すなわち、前後幅が左右中央のホッパー21のものの約2倍のものに形成してある。そして、運転座席23の直後に位置する並設状態の2組の1条用繰出し部K1 では、図4に示すように、そのホッパー21前側の縦面21Aをほぼ垂直に立ち上がる面に形成してある。又、各ホッパー17,21は、側面視で下窄まり状に形成されるとともに、左右端の2条用ホッパー17,17下方の近傍には、肥料を補給作業時に便利な補助ステップ75を配置してある。 【0066】以下に、主として施薬装置Cの細部について説明する。図5に示すように、薬剤ロールケース84に装備されたブラシレバー97、切換レバー98、及び蓋87は、いずれも運転部5から手を伸ばして操作することが可能に構成されている。 【0067】図4,図11に示すように、施肥装置Aと施薬装置Cとを、共に支持フレーム14を前後で挟み込むようにして配置構成してあり、フレーム兼用化及び集約配置によって粉粒体供給装置としての小型化やコストダウンを図ってある。又、両装置A,Cの支持フレーム14への取付けは共締めボルト101を用いているので、ボルトと支持フレーム14のボルト孔を兼用化してコストダウンできるとともに、施薬装置Cを施肥装置Aの直後に配置して、左右の繰出し部L,L間から後方が見通せるとか、その空きスペースを他用途に使える等の利点がある。 【0068】つまり、施肥装置Aの左右中心に施薬装置Cの左右中心を一致させてあり、薬剤ロールケース84における出口85とロールケース16における入出口48とも左右位置をほぼ合致させてあり、円滑に薬剤が移送されるようにしてある。 【0069】施薬装置Cでは、連動ロッド92の繰出しアーム91への連結位置調節により、田植機進行に伴う圃場への施薬量を、苗1株当たりに薬剤繰出しロール83の1凹部83aに入った量の薬剤が供給されるように設定することが可能であり、散布精度を向上させるようにしてある。尚、苗1株当たりの施薬量を1凹部83a以上や以下に設定することも可能である。 【0070】苗1株当たりの薬剤散布量は極めて少ないため、苗1株当たり1凹部83aとして繰り出すと繰出し量誤差が大きくなる傾向がある。そこで、施薬量を苗1株当たり1凹部83a以上に設定すると、誤差数に対する全体数が大きくなり、結果的に誤差を少なくすることができる。 【0071】図18に示すように、薬剤繰出しロール83における凹部83aの周方向長さ(角度)aは、凹部でない部分の周方向長さ(角度)bよりも長くしてあるとともに、薬剤繰出しロール83の凹部83aから排出された薬剤は薬剤ロールケース84内にて跳ね返りながら出口85に移送されるように構成してある。これにより、薬剤が落下する際に分散され、間欠的な散布状態になることを軽減して、極力連続的な散布状態となるようにしてある。 【0072】前述したように、施薬装置Cへの動力を植付系(PTO系)から取ってあり、植付面積に対して一定量散布の場合、株間に対しての調節だけで済み、施薬量調節操作が容易である。 【0073】施薬装置C駆動用の連動ロッド92を、連係ロッド37の途中に枢着する場合には、連動ロッド92は連係ロッド37の組付け後に取り付けることになるので、その組付け易さを考慮して、図3に示すように、連動ロッド92を連係ロッド37の外側に配置されるように設定してある。 【0074】4個の薬剤繰出し部L2,L1,L1,L2 夫々のロール軸83bの軸心は全て一直線上にあるので、図20(ロ)に示すように、長尺の1本軸83bとして構成することや、図20(イ)に示すように、隣合う薬剤繰出しロール83,83に跨がる3本の分割ロール軸83bとして構成することが可能である。これらの手段を適宜に用いることにより、構造簡単、小スペース化、コストダウンが可能であり、ガタによる誤差の低減も可能である。又、分解や組付けも容易である。 【0075】図15に示すように、施薬ブラシ軸88aと切換軸89aとを薬剤繰出しロール83の上と下に離して配置してあるので、図16(ハ)に示すメンテナンス姿勢では薬剤繰出しロール83のほぼ全体が大開口86から見えるので、掃除する場合にローる83の回転操作が少なくて済む利点がある。又、薬剤繰出しロール83を1条分毎に形成して仕切り壁と左右で干渉しないように構成してある場合では、ロール軸83bを予め左右に抜いておけば、大開口86から薬剤繰出しロール83の取換えが可能である。そして、ブラシ88が退避姿勢又は経路切換え板89がメンテナンス姿勢にあれば蓋87が装着できないので、そのことでそれら両者88,89が正規の作業状態になっていないことに気付き、誤動作を未然に防止できる利点がある。 【0076】図15,図16に示すように、大開口86には傾斜底面84bが存在しているので、その傾斜によって薬剤を残らずに排出することができるようにしながら、3箇所の突起84cによって蓋87との密着性を向上させて外れ難くしてある。又、薬剤ロールケース84は、型成形や射出成形等による樹脂製一体品であり、構造簡単でコストダウンが可能であるとともに、防水性や密閉性(薬剤等の粉粒体の噴出を防ぐ点)に優れたものに構成されている。 【0077】図13,図16に示すように、ブラシレバー97と切換レバー98とは、共に施薬作業時には両者がほぼ平行で上下方向に向く姿勢にセットされるが、それ以外の作業時には互いに別方向に向く状態にセットされるようにしてある。従って、それら両レバー97,98の姿勢を視認することで正規の位置にあるか否かが分かり、誤操作防止の判断が行えるようにしてある。又、施薬作業時の両レバー97,98は、図16(イ)に示すように、共に薬剤ロールケース84の前後幅内に収まっており、機体の一部や作業者に引っ掛かって意図しない方向に操作されることが極力生じないようにしてある。 【0078】図15に示すように、ブラシレバー97と切換レバー98とは薬剤ロールケース84の左右に互いに反対側に装着されている。そのため、互いに干渉することがないので、レバー長さを長くして軽い力で楽に操作できるようにしてある。又、回動移動で姿勢変化する薬剤すり切りブラシ88は、ブラシ軸88aを左右方向に抜き取ることで薬剤ロールケース84から取外し自在である。 【0079】図19に示すように、隣合うブラシ束88b,88bの間隔wを、薬剤粒の径dよりも小さく、かつ、薬剤粒の半径d/2よりは大きくなるように、d>w>d/2 なる関係が成立するように寸法設定してある。これにより、停止中におけるブラシ束88b,88b間の隙間から薬剤が零れ出るのを防止できるとともに、ブラシ束88bに突き刺さった薬剤は、そのブラシ束88bの左右への拡がりによって施薬装置Cの作動中に流れ出易くなるようにしてある。 【0080】薬剤すり切りブラシ88は左右対称形状に形成されており、一定方向に回転する薬剤繰出しロール83との接触によって変形すれば、逆さまに付け換えることで変形を抑制しながら2倍の耐用時間が得られる合理的なものである。 【0081】図5,図16に示すように、薬剤すり切りブラシ88はその先端がロール軸心Yに向くように、かつ、薬剤ホッパー80,81からの薬剤流下経路であるケース開口65が下窄まりとなるように、薬剤ロールケース84に対しては傾斜させて配置してある。これにより、凹部83aに入り切れず、凹部83aから一部はみ出している薬剤粒をブラシ88ですり切って逃がし易くしてある。 【0082】図3に示すように、2条薬剤ホッパー80は1条用薬剤ホッパー81の2倍の容量を持つが、高さは同じとしてあるので、薬剤の減り方がほぼ同じになり、目視による残量確認のし易いものとしてある。 【0083】図5,図16に示すように、薬剤繰出しロール83は、その上部が大開口86に向かう方向に回転するものであるので、薬剤を大開口86から排出するときには、ロール83を回転させるだけでその上に残っている薬剤を無理なく取り出せるとともに、薬剤繰出しロール83の大開口86側に薬剤すり切りブラシ88を配置できるので、メンテナンス性も良いものとなっている。 【0084】図5や、後述する図21に示す粉粒体繰出し装置では、薬剤ロールケース84の大開口86を肥料ロールケース16存在側の反対側に設けてあるので、残った薬剤を回収する容器や袋を大開口86に装着することが容易であり薬剤回収作業が便利に行えるようにしてある。 【0085】〔別実施形態〕図26に示すように、薬剤を漏斗部26に供給する状態と大開口86から排出する状態とを切換える経路切換え板89を、その回動軸89aの両側に突出する略天秤型に形成しても良い。出口85を前とした位置関係においては、図26(イ)に示すように、前倒れ傾斜させれば薬剤繰出しロール83から繰出された薬剤を出口85に導く繰出し姿勢になり、図26(ロ)に示すように、後倒れ傾斜させれば大開口86から薬剤を排出する排出姿勢になる。 【0086】図21に示すように、支持フレーム14の前側に施薬装置Cを、かつ、後側に施肥装置Aを配置した粉粒体繰出し装置でも良い。薬剤ホッパー103は、肥料ホッパー102内の前側に配置され、入出口48は漏斗部26の前側に形成され、駆動軸32は肥料繰出しロールRの前側に配置されている。薬剤ロールケース84は、図5に示す場合とは前後が逆転した状態になり、大開口86は前方に向いている。 【0087】図23(イ)に示すように、複数の肥料ホッパー102と複数の薬剤ホッパー103とを区別した状態で、左右に並設して成る施肥装置Aと施薬装置Cとを備えるようにしても良い。図23(ロ)に示すように、肥料ホッパー102と薬剤ホッパー103とを互いに左右に隣合うように配置して成る1組の施肥及び施薬装置A,Cを、左右に複数並設して備えるものでも良い。 【0088】又、図23(ハ),(ニ)に示すように、肥料及び薬剤ホッパー102,103が前後に隣合う状態で左右に並設し、かつ、肥料及び薬剤ロールケース16,84は前後方向視で左右に隣合う状態に配置構成されたものでも良い。これらの構造によれば、施肥装置Aと施薬装置C夫々の操作や確認を、運転席側(前側)から行えて、操作性に優れる利点がある。 【0089】ミッションケース4と後車軸ケース104とに跨がる走行用伝動軸105に動力取出し用の伝動ケース28を装備し、施肥及び施薬装置A,Cを駆動する連係ロッド37に走行系の動力を入力させる構造でも良い(図1参照)。この走行速度同調手段では、移動走行に対応するために、伝動ケース28内等に独立したクラッチ(図示せず)が必要になるが、走行速度が変化しても単位面積当たりの施肥量及び施薬量は変化せず一定のものとなり、再設定操作が不要になる利点がある。 【0090】図22に示すように、ブラシレバー97と切換レバー98とを薬剤ロールケース84の左右で同じ側に装備しても良い。この構造では、両レバー97,98が互いに干渉し合うので、例えば、経路切換え板89を排出姿勢に操作した後でないと薬剤すり切りブラシ88を退避姿勢に操作できない位置関係に設定し、誤動作を防止させることが可能である。 【0091】図24(イ)に示すように、肥料ホッパー102内に装備される薬剤ホッパー103上部に揺動開閉式の蓋106を設け、閉じ状態では蓋上面106aが肥料ホッパー103の内方に向かうほど低くなるように傾斜させて構成してある。こうすれば、肥料補給時に蓋106上に肥料が載っても、傾斜によって自然に肥料ホッパー102内部に滑落移動するようになり、蓋106上に堆積することが防止できる。加えて、図24(ロ)に示すように、蓋106の開き状態では、その先端側が揺動支点のある根元側よりも高くなる傾斜姿勢に設定してあり、蓋106内面が薬剤補給時における薬剤をガイドする漏斗機能が生じて、補給作業が行い易いものとしてある。 【0092】図25(イ)に示すように、薬剤ホッパー103を肥料ホッパー102の内部に収納するものにおいて、薬剤ホッパー103の蓋106の上面106a高さを、肥料ホッパー本体102Aの上縁よりも低くしてもよい。この構造では、肥料ホッパー102の蓋107と薬剤蓋106との干渉を防止できるとともに、薬剤蓋106上の載った肥料が肥料ホッパー本体102A外に零れ出難くなるという好ましい作用がある。 【0093】又、図25(ロ)に示すように、薬剤ホッパー103の蓋上面106aの高さを、肥料ホッパー本体102Aの上縁よりも高くしても良い。この構造では、肥料を満杯以上に補給しても、それによる過剰肥料が薬剤ホッパー103内に流れ込むことを防止できるという好ましい作用がある。 【0094】図27に示すように、薬剤ロールケース84の前側に開口86を形成した施薬装置Cでも良い。この場合には、経路切換え板89は、上部の支点回りで揺動する吊設揺動型として薬剤繰出しロール83の前側上部に備えられ、先端が薬剤繰出しロール83に近接した作用姿勢と、開口86側に上昇揺動した排出姿勢とに姿勢切換え自在である。この構造では矢印方向に回転する薬剤繰出しロール83の後側に薬剤すり切りブラシ88が存在するので、そのブラシ88を位置固定としても、ロール83上に残る薬剤を少なくして開口86から薬剤排出できる。 【0095】図28に示すように、薬剤ロールケース84の前側に、排出された薬剤を前方下方に導く排出管108を備えた薬剤繰出し部Lでも良く、運転座席23の存在する側である前側から排出管108を使って、直接容器や袋に薬剤を回収することができる便利さがある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年9月8日(1998.9.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−83427(P2000−83427A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月28日(2000.3.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−253705 |
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