| 【発明の名称】 |
苗植付装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】上田 吉弘
【氏名】廣瀬 綾
【氏名】藤井 泰志
【氏名】守屋 利正
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| 【要約】 |
【課題】ロール苗を用いながらも、前述の苗取出し量が少なくなる不都合及び欠株の発生を抑制できるようにする。
【解決手段】マット苗Aを載置して苗取出し口12側に送る苗送り装置13と、ロール状に巻き取られたマット苗Aを一端側から前記苗送り装置13に繰り出し自在に保持する苗保持部14とを、前記苗送り装置13の苗のせ部13Aの幅をもって前記苗取出し口12に対して苗幅方向に往復移動自在に設け、前記苗保持部14から繰り出されたマット苗Aの上面に摺動作用してそのマット苗Aの苗送り装置13からの浮き上がりを防止する苗ステー27を設け、この苗ステー27を、苗送り装置13によるマット苗Aの送りに伴いそのマット苗Aを苗幅方向両側に拡げるように構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マット苗を載置して苗取出し口側に送る苗送り装置と、ロール状に巻き取られたマット苗を一端側から前記苗送り装置に繰り出し自在に保持する苗保持部とを、前記苗送り装置の苗のせ部の幅をもって前記苗取出し口に対して苗幅方向に往復移動自在に設けてある苗植付装置であって、前記苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に摺動作用してそのマット苗の苗送り装置からの浮き上がりを防止する苗ステーを設け、この苗ステーを、苗送り装置によるマット苗の送りに伴いそのマット苗を苗幅方向両側に拡げるように構成してある苗植付装置。 【請求項2】 マット苗を載置して苗取出し口側に送る苗送り装置と、ロール状に巻き取られたマット苗を一端側から前記苗送り装置に繰り出し自在に保持する苗保持部とを、前記苗送り装置の苗のせ部の幅をもって前記苗取出し口に対して苗幅方向に往復移動自在に設けてある苗植付装置であって、前記苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に接する状態で苗幅方向の軸芯周りに回転することによりそのマット苗を苗幅方向両側に拡げる螺旋体を設けてある苗植付装置。 【請求項3】 マット苗を載置して苗取出し口側に送る苗送り装置と、ロール状に巻き取られたマット苗を一端側から前記苗送り装置に繰り出し自在に保持する苗保持部とを、前記苗送り装置の苗のせ部の幅をもって前記苗取出し口に対して苗幅方向に往復移動自在に設けてある苗植付装置であって、前記苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に係合してマット苗の苗送り装置に対する苗幅方向の移動を阻止する係合具を設けてある苗植付装置。 【請求項4】 マット苗を載置して苗取出し口側に送る苗送り装置と、ロール状に巻き取られたマット苗を一端側から前記苗送り装置に繰り出し自在に保持する苗保持部とを、前記苗送り装置の苗のせ部の幅をもって前記苗取出し口に対して苗幅方向に往復移動自在に設けてある苗植付装置であって、前記苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に摺動作用してそのマット苗の苗送り装置からの浮き上がりを防止する苗ステーを、苗保持部から遠ざかる方向でかつ苗送り装置の載置面から遠ざかる方向に位置変更可能に設けてある苗植付装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、田植機などに装備される苗植付装置で、詳しくは、マット苗を載置して苗取出し口側に送る苗送り装置と、ロール状に巻き取られたマット苗を一端側から前記苗送り装置に繰り出し自在に保持する苗保持部とを、前記苗送り装置の苗のせ部の幅をもって前記苗取出し口に対して苗幅方向に往復移動自在に設けてあるものに関する。 【0002】 【従来の技術】この種の苗植付装置では、マット苗として、ロール状に巻き取られたマット苗(以下ロール苗と称する。)を用いるから、ロール苗の長尺化が可能で、一つのロール苗で植え付けることができる面積を大きくでき、その結果、手間、時間の掛かる苗補給回数を少なくできるという利点がある。 【0003】そのような利点を有する苗植付装置として従来では、単純にロール苗を一端側から繰り出して苗取出し口側に供給するようにしたものが知られている。 【0004】また、苗取出し口側の支点周りでの上下揺動により、苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に摺動作用してそのマット苗の苗送り装置からの浮き上がりを防止する作用姿勢と、上方に退避位置して繰り出しマット苗の苗取出し口側への送り込みを自由に許容する退避姿勢とに切り換え自在な苗ステーを設けて、苗取出し口への苗供給を円滑、確実に行えるようにしたものが知られている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技術によるときは、次のような欠点があった。すなわち、第1に、マット苗をロール状に巻き取ってロール苗を作成する際、マット苗が引っ張られることで苗幅が小さくなることがある。そして、そのような苗幅が小さくなったロール苗を用いると、苗取出し口側に繰り出し供給された際、繰り出しマット苗部分の幅が苗送り装置の苗のせ部の幅よりも自ずと小さなものとなり、繰り出しマット苗部分の幅方向端部と苗のせ部との間に隙間が発生する。そのため、苗送り装置が往復移動経路の端部に位置したときに苗取出し口に供給される苗の幅が小さく、苗取出し口からの苗植付爪による苗取出し量が少なくなるという好ましくない事態が発生する。特に、苗送り装置の往復移動などに伴い繰り出しマット苗が苗のせ部の幅方向一方側に片寄った場合、前記の隙間が大きくなって、苗送り装置が往復移動経路の端部に位置したとき、苗取出し口に苗が供給されないことで苗取出しを行えない事態、つまり、欠株を発生するおそれがある。 【0006】第2に、ロール苗は、一般に、水耕栽培で不織布などを用いて根を張らせることにより作成される。そのようなロール苗では、不織布などを用いる関係上、床部が引っ張りに対して強い。従って、苗植付爪による苗取出し口からの苗取出し時、取り出される苗部分に連なる苗部分を苗取出し口側に引っ張り移動させて、繰り出しマット苗部分の幅方向での位置ずれが発生するおそれがある。このような位置ずれが発生すると、たとえロール苗の幅が苗のせ部の幅と同じであっても、繰り出しマット苗部分の幅方向端部と苗のせ部との間に前述したと同様な隙間が発生するおそれがある。 【0007】第3に、ロール苗を保持部にセットしてロール苗から繰り出したマット苗を苗取出し口にまで繰り出し供給する際には苗ステーを退避姿勢に切り換えるのであるが、苗ステーを退避姿勢に切り換えると、苗ステーの保持部側の端部が上方に変位するから、ロール苗の保持部へのセットを阻害し易く、ロール苗の補給作業性が悪くなりがちであった。 【0008】本発明の目的は、ロール苗を用いながらも、前述の苗取出し量が少なくなる不都合及び欠株の発生を抑制でき、作業性良くロール苗を補給できるようにする点にある。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る本第1発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0010】〔特徴〕マット苗を載置して苗取出し口側に送る苗送り装置と、ロール状に巻き取られたマット苗を一端側から前記苗送り装置に繰り出し自在に保持する苗保持部とを、前記苗送り装置の苗のせ部の幅をもって前記苗取出し口に対して苗幅方向に往復移動自在に設けてある苗植付装置であって、前記苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に摺動作用してそのマット苗の苗送り装置からの浮き上がりを防止する苗ステーを設け、この苗ステーを、苗送り装置によるマット苗の送りに伴いそのマット苗を苗幅方向両側に拡げるように構成してある点にある。 【0011】〔作用〕本第1発明によるときは、繰り出しマット苗の上面に摺動作用してマット苗の苗送り装置からの浮き上がりを防止する苗ステーにより、苗送り装置によるマット苗の送りに伴いマット苗を苗幅方向両側に拡げるようにしてあるから、浮き上がり防止によるマット苗の苗取出し口への確実な送りを実現できることはもちろん、巻き取り時に幅狭となったロール苗を用いながらも、繰り出しマット苗の幅方向端部と苗のせ部との間に隙間を形成させることがない、或いは、形成させるとしても隙間を小さくすることができる。 【0012】〔効果〕従って、本第1発明によれば、幅狭のロール苗を使用しながらも、苗送り装置が往復移動経路の端部に位置したときの苗取り出しにおいて、苗取出し量が少なくなることや欠株が発生することを抑制できるようになった。 【0013】請求項2に係る本第2発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0014】〔特徴〕マット苗を載置して苗取出し口側に送る苗送り装置と、ロール状に巻き取られたマット苗を一端側から前記苗送り装置に繰り出し自在に保持する苗保持部とを、前記苗送り装置の苗のせ部の幅をもって前記苗取出し口に対して苗幅方向に往復移動自在に設けてある苗植付装置であって、前記苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に接する状態で苗幅方向の軸芯周りに回転することによりそのマット苗を苗幅方向両側に拡げる螺旋体を設けてある点にある。 【0015】〔作用〕本第2発明によるときは、苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に接する状態で苗幅方向の軸芯周りに螺旋体を回転させることによりマット苗を苗幅方向両側に拡げるようにしてあるから、巻き取り時に幅狭となったロール苗を用いながらも、繰り出しマット苗の幅方向端部と苗のせ部との間に隙間を形成させることがない、或いは、形成させるとしても隙間を小さくすることができる。 【0016】〔効果〕従って、本第2発明によれば、幅狭のロール苗を使用しながらも、苗送り装置が往復移動経路の端部に位置したときの苗取り出しにおいて、苗取出し量が少なくなることや欠株が発生することを抑制できるようになった。 【0017】請求項3に係る本第3発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0018】〔特徴〕マット苗を載置して苗取出し口側に送る苗送り装置と、ロール状に巻き取られたマット苗を一端側から前記苗送り装置に繰り出し自在に保持する苗保持部とを、前記苗送り装置の苗のせ部の幅をもって前記苗取出し口に対して苗幅方向に往復移動自在に設けてある苗植付装置であって、前記苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に係合してマット苗の苗送り装置に対する苗幅方向の移動を阻止する係合具を設けてある点にある。 【0019】〔作用〕本第3発明によるときは、苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に係合具が係合することでマット苗の苗送り装置に対する苗幅方向の移動を阻止するようにしてあるから、巻き取り時に幅狭となったロール苗を使用しながらも、繰り出しマット苗の幅方向一方側への片寄りを確実に防止して、繰り出しマット苗の幅方向端部と苗のせ部との間に形成される隙間を大きくすることがなく、他方、苗植付爪で苗取出し口から苗を取り出す際に幅方向で苗取出し口側に引っ張られ易いロール苗を使用しながらも、その取り出しに伴う繰り出しマット苗の移動を確実に防止して、隙間が大きくなることを防止したりすることができる。 【0020】〔効果〕従って、本第3発明によれば、ロール苗を使用しながらも、苗送り装置が往復移動端部に位置したときの苗取り出しにおいて、苗取出し量が少なくなることや欠株が発生することを確実に抑制できるようになった。 【0021】請求項4に係る本第4発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0022】〔特徴〕マット苗を載置して苗取出し口側に送る苗送り装置と、ロール状に巻き取られたマット苗を一端側から前記苗送り装置に繰り出し自在に保持する苗保持部とを、前記苗送り装置の苗のせ部の幅をもって前記苗取出し口に対して苗幅方向に往復移動自在に設けてある苗植付装置であって、前記苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に摺動作用してそのマット苗の苗送り装置からの浮き上がりを防止する苗ステーを、苗保持部から遠ざかる方向でかつ苗送り装置の載置面から遠ざかる方向に位置変更可能に設けてある点にある。 【0023】〔作用〕本第4発明によるときは、苗保持部から繰り出されたマット苗の上面に摺動作用してマット苗の苗送り装置からの浮き上がりを防止する苗ステーを、苗保持部から遠ざかる方向でかつ苗送り装置の載置面から遠ざかる方向に位置変更させることにより、苗保持部から繰り出したマット苗の苗取出し口側への移動を自由に許容する退避位置に位置するようにしてあるから、苗保持部にロール状のマット苗をセットしてマット苗を繰り出して苗取出し口側に移動させる際、苗ステーを前記の方向に位置変更させて退避させておくことにより、苗ステーが苗保持部から遠ざかり、苗ステーでロール状のマット苗の苗保持部へのセットを邪魔することがない。 【0024】〔効果〕従って、本第4発明によれば、苗送りを確実に行うために苗ステーを設けながらも、ロール状のマット苗の補給を作業性良く行うことができる。 【0025】 【発明の実施の形態】乗用型田植機は、図1に示すように、自走機体1の後部にリンク機構2及び油圧シリンダ利用の昇降シリンダ3を介して苗植付装置4を昇降操作自在に連結し、施肥装置を設けて構成されている。 【0026】前記自走機体1は、左右一対の操舵用の駆動前輪5と左右一対の駆動後輪6とを備えた機体フレーム7に、原動部8と搭乗運転部9とを搭載して構成されており、駆動前輪5は、走行・植付ミッションケース10を介して機体フレーム7に支持されており、駆動後輪6は、車軸ケース11を介して機体フレーム7に支持されている。 【0027】前記苗植付装置4は、図2,図3にも示すように、6条植え式のものであって、左右方向に設定間隔を隔てて形成した6つの苗取出し口12側に対応するマット苗Aを載置して送る苗送り装置13と、ロール状に巻き取ったマット苗Aを一端側から苗送り装置13に繰り出し自在にかつ苗送り装置13上に載置させる状態に保持する苗保持部14とを、前記苗送り装置13の苗のせ部13Aの幅L(図5参照)をもって前記苗取出し口12に対して苗幅方向(左右方向)に往復移動自在に設け、苗のせ部13Aの移動に連動して各苗取出し口12と植付予定箇所との間で苗植付爪15を循環作動させることにより苗取出し口12から植付単位量のマット苗部分を取り出して植付予定箇所に植え付ける回転式の植付機構16を設け、走行に伴い泥面上を滑走して植付予定箇所を整地する接地フロート17を設けて構成されている。前記苗送り装置13は、往復駆動移動されるものである。 【0028】前記苗取出し口12は、リンク機構2を介して自走機体1に昇降自在に連結させた植付フレーム18に固着されていて苗送り装置13を介して繰り出し供給されてくる繰り出しマット苗部分aの下端部を左右方向に摺動自在に支持する摺動レール19に形成されている。 【0029】前記苗送り装置13は、前記各マット苗A及び繰り出しマット苗部分aを載置支持する後ろ下がり姿勢の前記苗のせ部13Aを左右に並べて形成する苗のせ台20を左右方向に往復移動自在に植付フレーム18に取り付け、図4にも示すように、各苗のせ部13Aに、苗のせ面の一部を形成するとともに苗のせ部13Aが往復移動経路の端部に位置する毎に駆動されてマット苗Aからの苗繰り出しと繰り出しマット苗部分aの送りとを行う苗送りベルト21を一対ずつ設けて構成されている。前記苗送りベルト21は、図2に示すように、下部の駆動輪体22と、傾斜上方にスプリング(図示せず)を介して移動付勢されたテンション輪体23とにわたって巻き掛けられている。また、この苗送りベルト21を駆動する手段は、常時回転軸24を設け、この常時回転軸24の両端部のそれぞれに操作アーム25を一体回転状態に取り付け、駆動輪体22を駆動するための軸22Aの両端に、苗のせ部13Aが往復移動経路の端部に位置したとき前記操作アーム25に押圧されて付勢に抗して待機位置から設定量揺動操作される作動アーム26を、その付勢に抗した揺動力を前記軸22Aに一方向クラッチ(図示せず)を介して伝達する状態に設けることにより、苗のせ部13Aが往復移動経路の端部に位置する毎に、操作アーム25で作動アーム26を揺動させて駆動輪体22を設定量送り方向に回転させるように構成されている。 【0030】前記苗保持部14は、各マット苗Aを先端部において繰り出し自在に両持ち支持する複数のアーム14A対の基端部それぞれを苗のせ台20に左右向き軸芯P周りに揺動自在に取り付けて構成されている。つまり、マット苗Aの重量でアーム14Aを下方に揺動付勢して、マット苗Aを自重で苗のせ部13Aに載置させるようになっている。前記アーム14Aの先端部にマット苗Aを支持させる手段は、マット苗Aの巻き芯bの両端部をアーム14A対の先端部に形成のスリット状の凹部14aに落とし込み係合させる手段である。なお、アーム14Aの長さは、マット苗Aを苗送りベルト21上に載置させる長さに設定されており、アーム14A対の先端部同士は、アーム14A対を持ち上げ揺動操作するための把手14Bを介して一体揺動するように連結されている。 【0031】前記苗のせ台20には、図6,図7の(イ)(ロ)に示すように、前記苗保持部14から繰り出されたマット苗Aの上面に摺動作用してそのマット苗Aの苗送り装置13、つまり、苗のせ部13Aからの浮き上がりを防止する作用位置と、苗保持部14から遠ざかる方向でかつ苗のせ部13Aの載置面から遠ざかる方向に位置してマット苗Aの上面に対する摺動作用を解除する退避位置とに変更自在な苗ステー27が取り付けられている。この苗ステー27は、苗幅方向に沿った姿勢のバー27aに、苗送り方向に沿った姿勢の複数の棒状ガイド27bを苗幅方向に間隔を隔てて取り付けて構成されている。そして、平行四連リンク機構28を介して苗のせ台20に作用位置と退避位置とに平行移動するように取り付けられており、移動経路の中間よりも作用位置側に位置するとき作用位置側に、かつ、中間よりも退避位置側に位置するとき退避位置側にそれぞれスプリングSを介して移動付勢されている。 【0032】そして、苗植付装置4は、図5に示すように、巻き取り時の引っ張り力で幅L1が苗のせ部13Aの幅Lよりも小さくなったマット苗Aを植付対象とするものであって、マット苗Aの幅L1を制御する苗幅制御手段を備えている。 【0033】前記苗幅制御手段は、図5に示すように、繰り出しマット苗部分aの幅L1を苗のせ部13Aの幅L又はそれに近い幅に拡大修正する苗幅修正手段であって、具体的には、図6に詳しく示すように、前記苗ステー27の棒状ガイド27bのうち苗幅方向の両端に位置するものを送り方向上手側ほど苗幅方向の中央側に位置する傾斜姿勢に設けることにより、苗送り装置13によるマット苗Aの送りに伴いそのマット苗Aに苗幅方向両側への分力を作用させて、マット苗Aを苗幅方向両側に拡げるように構成されている。つまり、苗ステー27が、マット苗Aの送りに伴いそのマット苗Aを苗幅方向両側に拡げる拡げ具となっている。なお、、幅方向の中央に位置するものを除く他の棒状ガイド27bも傾斜姿勢にしてマット苗Aを拡げるようにしても良い。 【0034】上記構成によれば、マット苗Aとして、幅L1が苗のせ部13Aの幅Lよりも小さいものを用いながらも、マット苗Aの送りに伴い苗ステー27によりマット苗Aの幅L1を拡げて、苗のせ部13Aの幅L又はそれに近いものにできるから、苗送り装置13が往復移動径路の端部に位置したときの苗植付爪15による苗取り量の減少を防止、或いは、少なくすることができ、欠株の発生を抑制することができる。 【0035】施肥装置は、施肥ホッパ50と供給ホース52とモータ54で駆動される供給ブロワ53と供給されてくる肥料を圃場に供給する作溝器51とから成る周知構造のものである。 【0036】上記ロール状に巻かれる長尺なマット苗Aの作成設備について説明すると、図8の(イ)(ロ)、図9の(イ)(ロ)に示すように、作成設備は、水耕栽培設備であって、周囲に水路29を形成したコンクリート製の底枠30を設け、この底枠30の中央部31上に複数の型枠32を中央部長手方向に間隔を隔てて並設し、型枠32群上に、不織布やウレタンなどの補強資材aを敷いて播種するための樋状の複数の育苗ベッド33を中央部幅方向に隣合う状態でかつ長手方向の一端側が他端側よりも高く位置する状態に並設し、水槽34とこの水槽34から水を汲みだすポンプ35とを設け、汲みだし水を各育苗ベッド33の長手方向の一端側に分配供給する供給ヘッダー36と、育苗ベッド33の長手方向の他端側から水路29中に流下した水を水槽34に戻す戻し路37とを設け、前記育苗ベッド33の播種部上に育苗ベッド33の長手方向に並置して播種部の上方を覆う複数の芽抑え体38を設けてて構成されている。 【0037】前記型枠32は、凹部に育苗ベッド33を嵌め込むことにより、育苗ベッド33の幅方向の位置決めを行うものである。 【0038】前記育苗ベッド33は、合成樹脂や鉄板、ステンレス板などの耐腐食性に優れた材料から構成されており、育苗ベッド33の下り勾配は、10mで15mm±5mm下がる勾配である。また、育苗ベッド33の内幅Laは280〜285mmであり、深さHは50〜80mmであり、育苗ベッド33の間隔Lbは5〜30mmであり、育苗ベッド33の長さLLは3〜30mである。 【0039】前記芽抑え体38は、播種ベッド33の内幅を有する板状の本体38Aと、この本体38Aを播種部から上方に間隔を隔てて位置する状態に播種部に支持させる複数の柱脚38Bとからなり、本体38Aは、発砲スチロールなどの軽量な合成樹脂材料や木材などからなり、本体38Aの長さLcは持ち運びに便利な1.5〜2.0mであり、厚さtは、折損・破損しないでしかもある程度剛性のある厚さ、具体的には15〜30mmであり、本体38Aの播種部からの高さhは5〜15mmである。 【0040】前記柱脚38Bは、鉄製の鋲からなるが、本体38Aが合成樹脂製品である場合には本体38Aと一体形成しても良い。 【0041】次に上記水耕栽培設備を用いての育苗要領を説明すると、育苗ベッド33の播種部に補強資材aを強いて播種したのち芽抑え体38を設置して水耕栽培による育苗を開始する。播種後、5〜7日経過したとき、芽抑え体38を撤去する。上記の水耕栽培設備によれば、育苗ベッド33の長さに相当する長さのマット苗Aを作成できる。そして、芽抑え体38で育苗部を覆ってあるから、〈1〉雨水による籾の飛散を防止でき、〈2〉雀などから籾を守ることができ、〈3〉日光の直射を防いで、草丈を揃えることができる、芽の向きを揃えることができる、籾の浮き上がりを防止できるなど出芽を揃えることができ、しかも、育苗部の上方を覆いながらも、本体38Aと育苗部との間に隙間を形成してあるから、〈4〉芽の基部での曲がりを防止でき、〈5〉水量が多くなっても水の流れを良好に維持でき、〈6〉酸素を良好に吸収させることができ、その上、出芽を揃えることができることから、一度に芽抑え体38を撤去しても、白化現象を防止して緑化にスムーズに移行でき、特に、本体38Aとして柔らかい発砲スチロール製のものを用いた場合は、芽の接触による傷つきを防止でき、また、柱脚38Bが鉄製の鋲である場合は、鋲の鉄イオンが発生して初期成育・緑化を推進できる。なお、この水耕栽培設備は、野菜などの栽培にも利用できる。 【0042】〔別実施形態〕 《1》繰り出しマット苗部分aの幅L1を苗のせ部13Aの幅L又はそれに近い幅に拡大修正する苗幅修正手段を構成するに、図10の(イ)(ロ)に示すように、繰り出しマット苗部分aの上面に接する状態で苗幅方向の軸芯Pa周りに回転することにより、繰り出しマット苗部分aを苗取出し口12側に送りつつ苗幅方向両側に拡げる螺旋体39を設け、苗送り装置13による苗送りに連動して作動することにより前記螺旋体39を回転させるギヤードモータ40を設ける。前記螺旋体39は、コイル状に巻いたバネ線材からなり、中央より左側の部分39Lが右巻きの状態に構成され、中央より右側の部分が39Rが左巻きの状態に構成されている。この別実施形態によれば、上記実施の形態と同様に、繰り出しマット苗aの幅L1が苗のせ部13Aの幅L又はそれに近い幅に拡大修正されるから、苗送り装置13が往復移動端部に位置したときの苗取出しの苗量を十分に確保して欠株の発生を抑制することができる。なお、ギヤードモータ40を設けずに、苗送りに伴い繰り出しマット苗aとの間の摩擦力で螺旋体39を追従回転させて苗幅を拡げるようにして実施しても良い。 《2》苗幅制御手段を構成するに、図11の(イ)(ロ)に示すように、繰り出しマット苗部分aの上面に係合して繰り出しマット苗部分aの苗送り装置13に対する苗幅方向の移動を阻止する複数の係合具41を苗幅方向に間隔を隔てて設ける。前記係合具41は、苗幅方向の軸芯Pb周りに回転自在で周部に繰り出しマット苗部分aの上面に突き刺さり係合する突起41aを備えた回転体であって、苗送り装置13による繰り出しマット苗部分aの繰り出しに伴い追従回転することにより、その繰り出しマット苗部分aの苗取出し口12側への移動を許容するものである。この別実施形態の場合、繰り出しマット苗部分aの苗取出しに伴う苗幅方向の移動を阻止できるから、苗送り装置13が往復移動径路の端部近くに位置する状態での苗取出しに伴う苗の幅方向端部側の苗の苗取出し口12側への移動を阻止して、苗送り装置13が往復移動径路の端部に位置した状態での苗取出し時、苗取出し口12に十分な量の苗を供給させて、苗取り量不測による欠株の発生を抑制することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年9月16日(1998.9.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−83424(P2000−83424A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月28日(2000.3.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−261251 |
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