| 【発明の名称】 |
水田作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】木村 浩人
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| 【要約】 |
【課題】枕地で機体を旋回させる際の操作を簡便にすることで操向操作を正確に行い得る田植機を合理的に構成する。
【解決手段】上昇位置への操作で植付クラッチCを切り操作して苗植付装置を上限まで上昇させ、下降位置への操作で植付クラッチCの切り状態を維持したまま苗植付装置を接地レベルまで下降させ、この接地状態で再度、下降位置へ操作することで植付クラッチCの入り操作を行う強制昇降レバー26を備えると共に、機体旋回が終了してハンドルを直進方向に戻し操作すると苗植付装置を接地レベルまで下降させる制御を行い、この下降の後に強制昇降レバー26を下降位置に操作することで植付クラッチCの入り操作を行う制御装置38を備えた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に対して駆動昇降自在に作業装置を備えると共に、この作業装置に動力を伝える状態と動力を遮断する状態とに切換自在なクラッチを備え、非操作時に中立位置に保持され、この中立位置を基準にして上昇位置と下降位置とに切換操作自在な強制昇降操作具を備え、この強制昇降操作具を上昇位置に操作することで、前記クラッチの切り操作を伴って作業装置を圃場面から離間するレベルまで上昇させ、この強制昇降操作具を下降位置に操作することで前記クラッチの切り状態を維持したまま作業装置を圃場面まで下降させ、この下降の後に強制昇降操作具を前記下降位置に再び操作することで前記クラッチの入り操作を行う制御装置を備えた水田作業機であって、前記作業装置を所定の高さまで上昇させた状態において操向車輪の操向操作で走行機体の旋回が行われ、この後、操向車輪が直進走行方向に戻し操作されたことを検出すると前記作業装置を圃場面まで下降させる制御を行うと共に、この下降の後に前記強制昇降操作具を前記下降位置に操作することで前記クラッチを入り操作するよう前記制御装置の制御形態が設定されている水田作業機。 【請求項2】 前記作業装置を圃場面レベルに維持した状態で前記操向車輪が直進姿勢から旋回姿勢まで操向操作された際に、前記作業装置を圃場面から離間するレベルまで上昇させるよう前記制御装置の制御形態が設定されている請求項1記載の水田作業機。 【請求項3】 走行機体に対して駆動昇降自在に作業装置を備えると共に、この作業装置に動力を伝える状態と動力を遮断する状態とに切換自在なクラッチを備え、非操作時に中立位置に保持され、この中立位置を基準にして上昇位置と下降位置とに切換操作自在な強制昇降操作具を備え、この強制昇降操作具を上昇位置に操作することで、前記クラッチの切り操作を伴って作業装置を圃場面から離間するレベルまで上昇させ、この強制昇降操作具を下降位置に操作することで前記クラッチの切り状態を維持したまま作業装置を圃場面まで下降させ、この下降の後に強制昇降操作具を前記下降位置に再び操作することで前記クラッチの入り操作を行う制御装置を備えた水田作業機であって、前記作業装置を所定の高さまで上昇させた状態において操向車輪の操向操作で走行機体の旋回が行われ、この後、操向車輪が直進走行方向に戻し操作されたことを検出すると前記作業装置を圃場面まで下降させる制御を行うと共に、この下降の後に前記強制昇降操作具を前記下降位置に2度操作することで前記クラッチを入り操作するよう前記制御装置の制御形態が設定されている水田作業機。 【請求項4】 前記作業装置を圃場面レベルに維持した状態で前記操向車輪が直進姿勢から旋回姿勢まで操向操作された際に、前記作業装置を圃場面から離間するレベルまで上昇させるよう前記制御装置の制御形態が設定されている請求項3記載の水田作業機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に対して駆動昇降自在に作業装置を備えると共に、この作業装置に動力を伝える状態と動力を遮断する状態とに切換自在なクラッチを備え、非操作時に中立位置に保持され、この中立位置を基準にして上昇位置と下降位置とに切換操作自在な強制昇降操作具を備え、この強制昇降操作具を上昇位置に操作することで、前記クラッチの切り操作を伴って作業装置を圃場面から離間するレベルまで上昇させ、この強制昇降操作具を下降位置に操作することで前記クラッチの切り状態を維持したまま作業装置を圃場面まで下降させ、この下降の後に強制昇降操作具を前記下降位置に再び操作することで前記クラッチの入り操作を行う制御装置を備えた水田作業機の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、上記のように構成された水田作業機として特開平9‐23号公報に示されるものが存在し、この従来例では、苗植付装置等の作業装置の昇降と、クラッチの入り操作とを行う切換レバー(強制昇降操作具)がステアリングハンドルの近傍に配置されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】田植機を例に挙げると、作業時に機体が枕地に達した場合には、苗植付装置の上昇を行った後に、ステアリング操作(操向操作)による機体の旋回を行い、更に、機体の旋回が終了した際には、苗植付装置の下降を行い、ステアリング操作によって条合わせ行い乍ら苗植付装置が所定の位置に達したタイミングで植付クラッチの入り操作を行うものとなっており、不慣れな作業者では機体の旋回時に走行速度を減ずる操作も行うものとなっている。このことから、枕地での機体旋回時には複数種の操作を短時間のうちに行わねばならず操作が煩雑となっている。そこで、従来例のようにステアリングハンドルの近傍位置に切換レバーを配置することでステアリングハンドルから殆ど手を離さずに苗植付装置の昇降と、クラッチの入り操作とを容易に行うよう構成するものも提案されているが、機体の旋回時には植付苗列を乱さないようにステアリングハンドルの操作を正確に行いたい面があり、作業者が行う操作の種類の一層の低減が望まれている。 【0004】本発明の目的は、枕地で旋回させる際の操作を簡便にすることで操向操作を正確に行い得る水田作業機を合理的に構成する点にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請求項1)は冒頭に記載したように、走行機体に対して駆動昇降自在に作業装置を備えると共に、この作業装置に動力を伝える状態と動力を遮断する状態とに切換自在なクラッチを備え、非操作時に中立位置に保持され、この中立位置を基準にして上昇位置と下降位置とに切換操作自在な強制昇降操作具を備え、この強制昇降操作具を上昇位置に操作することで、前記クラッチの切り操作を伴って作業装置を圃場面から離間するレベルまで上昇させ、この強制昇降操作具を下降位置に操作することで前記クラッチの切り状態を維持したまま作業装置を圃場面まで下降させ、この下降の後に強制昇降操作具を前記下降位置に再び操作することで前記クラッチの入り操作を行う制御装置を備えた水田作業機において、前記作業装置を所定の高さまで上昇させた状態において操向車輪の操向操作で走行機体の旋回が行われ、この後、操向車輪が直進走行方向に戻し操作されたことを検出すると前記作業装置を圃場面まで下降させる制御を行うと共に、この下降の後に前記強制昇降操作具を前記下降位置に操作することで前記クラッチを入り操作するよう前記制御装置の制御形態が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0006】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項1において、前記作業装置を圃場面レベルに維持した状態で前記操向車輪が直進姿勢から旋回姿勢まで操向操作された際に、前記作業装置を圃場面から離間するレベルまで上昇させるよう前記制御装置の制御形態が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0007】本発明の第3の特徴(請求項3)は冒頭に記載したように、走行機体に対して駆動昇降自在に作業装置を備えると共に、この作業装置に動力を伝える状態と動力を遮断する状態とに切換自在なクラッチを備え、非操作時に中立位置に保持され、この中立位置を基準にして上昇位置と下降位置とに切換操作自在な強制昇降操作具を備え、この強制昇降操作具を上昇位置に操作することで、前記クラッチの切り操作を伴って作業装置を圃場面から離間するレベルまで上昇させ、この強制昇降操作具を下降位置に操作することで前記クラッチの切り状態を維持したまま作業装置を圃場面まで下降させ、この下降の後に強制昇降操作具を前記下降位置に再び操作することで前記クラッチの入り操作を行う制御装置を備えた水田作業機において、前記作業装置を所定の高さまで上昇させた状態において操向車輪の操向操作で走行機体の旋回が行われ、この後、操向車輪が直進走行方向に戻し操作されたことを検出すると前記作業装置を圃場面まで下降させる制御を行うと共に、この下降の後に前記強制昇降操作具を前記下降位置に2度操作することで前記クラッチを入り操作するよう前記制御装置の制御形態が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0008】本発明の第4の特徴(請求項4)は請求項3において、前記作業装置を圃場面レベルに維持した状態で前記操向車輪が直進姿勢から旋回姿勢まで操向操作された際に、前記作業装置を圃場面から離間するレベルまで上昇させるよう前記制御装置の制御形態が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。 【0009】〔作用〕上記第1の特徴によると、何らかの手段によって作業装置を上昇させ、ステアリングハンドルを大きく操作する等の操作で走行機体の旋回を行い、走行機体の旋回が終了してステアリングハンドルを戻し操作する等の操作で、操向車輪を直進走行方向に戻し操作した場合には、制御装置が作業装置を圃場面まで下降させる制御を行うので、作業者が作業装置を下げる操作を特別に行う必要がなく、このように作業装置が自動的に下降した後に強制昇降操作具を下降位置に操作することで制御装置がクラッチの入り操作を任意のタイミングで行えるものとなる。つまり、走行機体の旋回を終えるための操作(戻し操作)と連動して作業装置の下降を行うので、下降操作が解消されるばかりでなく下降のタイミングが適切となり、クラッチを入り操作する側に強制昇降レバーを操作することでクラッチの入り操作を行うので、操作感覚も違和感がない。 【0010】上記第2の特徴によると、走行機体の旋回開始と連動して制御装置が作業装置の上昇を開始するので、特別の操作を行わずに作業装置の上昇を行え、上昇開始のタイミングにも無理がない。 【0011】上記第3の特徴によると、何らかの手段によって作業装置を上昇させ、ステアリングハンドルを大きく操作する等の操作で走行機体の旋回を行い、走行機体の旋回が終了してステアリングハンドルを戻し操作する等の操作で、操向車輪を直進走行方向に戻し操作した場合には、制御装置が作業装置を圃場面まで下降させる制御を行うので、作業者が作業装置を下げる操作を特別に行う必要がなく、このように作業装置が自動的に下降した後に強制昇降操作具を2度下降位置に操作することで制御装置がクラッチの入り操作を任意のタイミングで行えるものとなる。つまり、走行機体の旋回を終えるための操作(戻し操作)と連動して作業装置の下降を行うので、下降操作が解消されるばかりでなく下降のタイミングが適切となる。又、強制昇降操作具を備えたものでは、この強制昇降操作具を下降位置に操作する際には1度目の操作で作業装置の下降を行わせ、2度目でクラッチを入り操作すると云う操作感覚となり、この操作感覚からすると、強制昇降操作具を下降位置に2度操作することでクラッチの入り操作行うことが感覚的に違和感がない。 【0012】上記第4の特徴によると、走行機体の旋回開始と連動して制御装置が作業装置の上昇を開始するので、特別の操作を行わずに作業装置の上昇を行え、上昇開始のタイミングにも無理がない。 【0013】〔発明の効果〕従って、枕地で旋回させる際には作業装置の下降操作を特別に行わずに済むので操向操作を時間を掛けて正確に行えると共に、クラッチの入り操作も感覚的に無理がなく迅速容易に行える水田作業機が合理的に構成されたのである(請求項1)。又、作業装置の上昇操作を特別に行わずに済み走行機体の旋回が一層容易に行えるものとなった(請求項2)。更に、枕地で旋回させる際には作業装置の下降操作を特別に行わずに済むので操向操作を時間を掛けて正確に行えると共に、クラッチの入り操作も感覚的に無理がなく容易に行える水田作業機が合理的に構成されたのである(請求項3)。又、作業装置の上昇操作を特別に行わずに済み走行機体の旋回が一層容易に行えるものとなった(請求項4)。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、ステアリング操作される駆動型の前車輪1、及び、駆動型の後車輪2を備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載すると共に、この走行機体3の前部にエンジン4からの動力が伝えられるベルト式の無段変速装置Vとミッションケース5とを配置し、又、走行機体3の中央部に前車輪1を操向操作するステアリングハンドル6と作業者が着座する運転座席7とを配置し、走行機体3の後端部に対しリフトシリンダ8で駆動昇降するリンク機構9を介し作業装置としての苗植付装置Aを連結して水田作業機としての田植機を構成する。 【0015】苗植付装置Aは、苗載せ台10に載置したマット状苗Wの下端から植付アームを有した植付機構11が苗を1株ずつ切り出して圃場面Sに植え付け作動を行うよう構成されると共に、下部には複数の整地フロート12を備え、左右位置には、その先端部が圃場面Sに突入する作用姿勢と、圃場面Sから上方に離間する非作用姿勢とに切換自在なラインマーカ13を備えて構成されている。 【0016】運転座席7の右側部には苗植付装置Aの昇降と前記ミッションケース5に内蔵した植付クラッチCの制御とを行う昇降レバー15を備え、この昇降レバー15は図4に示すように、ガイド16に形成された経路内の「下降」位置に設定することで苗植付装置Aを下降させ、「上昇」位置に設定することで苗植付装置Aを上昇させ、「中立」位置に設定すると苗植付装置Aをそのレベルに維持するよう制御系と連係し、又、該昇降レバー15を「入」位置に設定すると植付クラッチCを入り操作すると共に、苗植付装置Aに備えた整地フロート12が圃場面Sに接地する状態で所定の対圃場高さを維持する自動昇降制御を行うよう制御系と連係し、「切」位置に設定すると植付クラッチCを切り操作し、更に、該昇降レバー15を「自動」位置に設定すると後記する強制昇降レバーの操作に従って苗植付装置Aの昇降を許容すると同時に苗植付装置Aの上昇時には植付クラッチCの自動的な切り操作を可能にする。尚、この昇降レバー15の基端部には図1に示すように該昇降レバー15の操作位置を計測するポテンショメータ型のレバーセンサ17を備えている。 【0017】前記複数の整地フロート12のうち左右方向で中央位置のものは、図5に示すように、苗植付装置Aに対して横向き軸芯P周りで揺動自在に支持されると共に、この前部位置を下方に向けて付勢するバネ(図示せず)を備え、この整地フロート12の前部の上下方向への変位量から該整地フロート12の揺動量を計測するポテンショメータ型のフロートセンサ18を備えている。そして、苗植付装置Aの自動昇降制御時にはフロートセンサ18からの信号とダイヤル19で操作されるポテンショメータ型の感度設定器20(図5を参照)からの信号が釣り合うよう苗植付装置Aの昇降が行われるよう制御動作が設定されている。又、図1に示すように、リンク機構9の基端部には該リンク機構9の揺動姿勢から苗植付装置Aのレベルを計測するポテンショメータ型のレベルセンサ21を備え、図5に示すように、植付クラッチCはクラッチモータ22の作動で入り切り操作されるよう構成され、該クラッチCの状態を判別する植付クラッチセンサ23と連係している。 【0018】図3に示すように、ステアリングハンドル6のポスト部25の右側面には苗植付装置Aを強制的に昇降させる強制昇降操作具として強制昇降レバー26を備え、この強制昇降レバー26は略水平姿勢となる中立位置Nにバネ(図示せず)で付勢されると共に、中立位置Nを基準にその端部が上方に向う姿勢で苗植付装置Aを上限まで上昇させる上昇位置Uと、中立位置Nを基準にその端部が下方に向かう姿勢で苗植付装置Aを自動昇降制御させる作業高さまで下降させる下降位置Dと、中立位置Nを基準にその端部が後方に向かう姿勢で右側のラインマーカ13を作用姿勢に切換える右マーカ位置Rと、中立位置Nを基準にその端部が前方に向かう姿勢で左側のラインマーカ13を作用姿勢に切換える左マーカ位置Lとに切換え自在に構成されている。尚、下降位置Dは、後述するように、前記植付クラッチCを入り操作する位置にも兼用されている。 【0019】又、強制昇降レバー26の基端部には該強制昇降レバー26が上昇位置Uに操作されたことを検出する上昇スイッチ27と、下降位置Dに操作されたことを検出する下降スイッチ28と、右マーカ位置R、あるいは、左マーカ位置Lに操作されたことを検出する一対のマーカスイッチ29,29とを備えている。尚、左右のラインマーカ13,13は苗植付装置Aの上昇と連動したワイヤの引き操作力で格納姿勢に操作されると共に、この格納姿勢に達した時点でロック機構(図示せず)によって格納姿勢に保持されるものとなっており、強制昇降レバー26を左マーカ位置L、あるいは、右マーカ位置Rに操作することで対応するロック機構による保持が電気的に解除され、作用姿勢に切換られるものとなっている。 【0020】図2に示すように、前記ステアリングハンドル6と連係するハンドル軸30の下端にギヤ減速機構31を介してピットマンアーム32を備え、このピットマンアーム32と前車輪1を機械的に連係することでステアリングハンドル6の操作と連動して前車輪1を操向操作する系が構成されており、ピットマンアーム32の揺動軸芯上には揺動量から前車輪1の操向操作量を計測するポテンショメータ型のステアリングセンサ33が備えられている。又、該ハンドル軸30に作用するトルクとトルクの作用方向とを計測する負荷センサ34を該ハンドル軸30に備えると共に、ステアリングハンドル6の操作時に負荷センサ34の検出結果に基づきハンドル軸30に備えたギヤ連動機構35を介してハンドル軸30に駆動力を伝える直流モータ型のアシストモータ36を備えてパワーステアリング機構が構成されている。 【0021】この田植機では畦際で図5に示すように制御系が構成されている。つまり、マイクロプロセッサ(図示せず)を備えた制御装置38に対して、前記レバーセンサ17と、前記ダイヤル19で操作される感度設定器20と、前記フロートセンサ18と、前記上昇スイッチ27及び下降スイッチ28と、前記左右のマーカスイッチ29,29と、前記レベルセンサ21と、前記ステアリングセンサ33と、前記負荷センサ34と、車輪の回転数から走行機体3の速度を計測する速度センサ39と、前記植付クラッチセンサ23とからの信号が入力する入力系が形成されると共に、この制御装置38から前記リフトシリンダを8制御する電磁比例型の電磁弁40と、前記クラッチモータ22と、運転座席7の前方位置のパネルに備えたランプ式や液晶ディスプレイ式等の表示装置41と、前記ロック機構を解除操作する電磁ソレノイド42,42と、前記アシストモータ36とに制御信号を出力する系が形成され、この制御装置38による苗植付装置Aの昇降制御の形態を以下に説明する。 【0022】図6のフローチャートに示すように、昇降制御ルーチンではレバーセンサ17からの信号値を入力して昇降レバー15の操作位置を判別し、操作位置が「上昇」位置である場合には電磁弁40を上昇位置に操作して苗植付装置Aを上昇させる制御を行うと共に、植付クラッチCを切り状態に設定し(既に切り状態にあれば切りを維持する)(#101〜#104ステップ)、「下降」位置である場合には自動昇降ルーチンを実行する共に、植付クラッチCを切り状態に設定し(既に切り状態にあれば切りを維持する)(#105,#200,#106ステップ)、「入」位置にある場合には自動昇降ルーチンを実行する共に、植付クラッチCを入り状態に設定し(既に入り状態にあれば切りを維持する)(#107,#200,#108ステップ)、自動位置である場合には第1強制昇降ルーチン、第2強制昇降ルーチンを実行し(#109,#300,#400ステップ)、何れの位置にもない場合には昇降レバー15が「中立」位置であると判断できるので植付クラッチCを切り状態に設定する(既に切り状態にあれば切りを維持する)ものとなっている(#110ステップ)。 【0023】前記自動昇降ルーチン(#200ステップ)は、図7のフローチャートに示すように制御形態が設定され、このルーチンでは前記感度設定器20からの信号を入力して制御目標に設定すると共に、フロートセンサ18からの信号を入力し、夫々の偏差が制御目標を基準に設定された不感帯の域内にある場合には昇降制御を行わず、不感帯の域外にある場合には前記電磁弁40に対して偏差に比例した電流を供給することで偏差に対応した弁開度を設定して偏差が大きいほど高速で昇降を行わせるものとなっている(#201〜#205ステップ)。この制御はフロートセンサ18で計測される整地フロート12の目標姿勢が感度設定器20で設定された姿勢に維持されるよう苗植付装置Aの昇降を行うことで苗植付装置Aを圃場面Sに追従して昇降させるものとなっている。 【0024】前記第1強制昇降ルーチン(#300ステップ)は、図8のフローチャートに示すように強制昇降レバー26の操作で上昇スイッチ27がON状態に達した場合には前記レベルセンサ21で計測される苗植付装置Aのレベルが上限でない限り、植付クラッチCを切り操作し、前記表示装置41に対して植付クラッチCが切り状態にあることを作業者に認識させる警報を表示し、苗植付装置Aを上限まで上昇させる制御を行うものとなっている(#301〜#305ステップ)。又、下降スイッチ28がON状態に達した場合にはレベルセンサ21からの信号に基づいて苗植付装置Aが上限位置にないことを判別すると植付クラッチCを入り操作して前記表示装置41に対する警報表示を停止し、これとは逆に、下降スイッチ28がON状態に達した場合に苗植付装置Aが上限位置にあること判別すると苗植付装置Aの下降制御を開始し整地フロート12が接地した後に自動昇降ルーチンに以降するものとなっている(#306〜#310ステップ)。この制御は昇降レバー15が「自動」位置にある場合に強制昇降レバー26の操作で苗植付装置Aの強制的な昇降を行わせ、苗植付装置Aが下降状態で強制昇降レバー26が下降位置に操作された場合には植付クラッチCを入り操作する制御を行わせるものとなっている。 【0025】第2強制昇降ルーチン(#400ステップ)は図9のフローチャートに示すよう、ステアリングセンサ33の信号を入力して操向操作角度(ステアリング角度)がα以上である場合には苗植付装置Aが自動昇降制御状態にある場合にのみ、植付クラッチCを切り操作し、前記表示装置41に対して植付クラッチCが切り状態にあることを作業者に認識させる警報を表示し、苗植付装置Aを上限まで上昇させる制御を行うものとなっている(#401〜#406ステップ)。又、このように操向操作された後に操向操作角度がβ以下にまで戻し操作された場合にはレベルセンサ21で計測される苗植付装置Aのレベルが上限位置にある場合にのみ、苗植付装置Aの下降制御を開始し整地フロート12が圃場面S接地した後に自動昇降ルーチンに以降するものとなっている(#407〜#409ステップ)。この制御では図10に示すように角度αより角度βを小さく設定することで、戻し操作が行われたことを確実に判別できるようにしてある。 【0026】このように昇降制御の形態を設定したので、作業時に走行機体3が畦際に達して走行機体3を旋回させるためにステアリングハンドル6を大きく操作した場合には自動的に植付クラッチCの切り操作を行って苗植付装置Aを上限まで上昇させることで作業者の操作の手間を低減するものとなっており、このステアリングハンドル6の操作で走行機体3の旋回が終了してステアリングハンドル6を戻し操作した場合には整地フロート12が圃場面S接地して自動昇降制御を行う状態まで苗植付装置Aが下降するものとなっており、更に、このように苗植付装置Aが下降した後には植付クラッチCが切り状態に維持されているので、作業者の注意を促すよう表示装置41に植付クラッチCが切り状態にあることを表示装置41に表示するものとなっており、この強制昇降レバー26を下降位置Dに操作することで任意のタイミングで植付クラッチCを入り操作して苗植付作業を行えるものととなっている。又、強制昇降レバー26を備えているので苗植付装置Aを強制的に上昇させたい場合には強制昇降レバー26を上昇位置Uに操作することで植付クラッチCを切り操作して苗植付装置Aの強制上昇を行うものとなっており、この上昇状態で強制昇降レバー26を下降位置Dに操作することで自動昇降制御を行うレベルまで苗植付装置Aを下降させ得るものとなっており、このように苗植付装置Aが下降した後には前述と同様に強制昇降レバー26の下降位置Dへの操作で植付クラッチCの入り操作を行えるものとなっている。 【0027】又、この田植機では走行機体3の走行速度と、作業時においては圃場面Sに対する車輪1,2の沈み込み量とに基づいてパワーステアリング機構のアシスト力を設定する制御を行うよう前記制御装置38の制御形態が設定されている。つまり、図11のフローチャートに示すように、前記速度センサ39からの信号を入力して走行速度に反比例した係数(J)を設定すると共に、苗植付装置Aが自動昇降制御状態にない場合には係数(K)に「1」をセットし、逆に、苗植付装置A8が自動昇降制御状態にあることを判別した場合には、レベルセンサ21からの信号に基づいて苗植付装置Aの高さを求め、この高さが高いほど圃場面Sに対して車輪1,2が深く沈んでいると判断できるのでこの高さに正比例した係数(K)を設定し、この係数(K)と前記係数(J)とを乗じた値を制御パラメータに設定し、このパラメータに基づいたデューティ比の間歇信号をアシストモータ36に供給することでPWM式にアシストモータに供給される電力を調節してアシスト力を調節できるものとなっている(#501〜#507ステップ)。 【0028】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態以外に、例えば、前記第1強制昇降ルーチンの制御形態を図12のフローチャートに示すように設定することも可能である。つまり、強制昇降レバー26の操作で上昇スイッチ27がON状態に達した場合には前記レベルセンサ21で計測される苗植付装置Aのレベルが上限でない限り、植付クラッチCを切り操作し、前記表示装置41に対して植付クラッチCが切り状態にあることを作業者に認識させる警報を表示し、苗植付装置Aを上限まで上昇させる制御を行うものとなっている(#601〜#605ステップ)。又、下降スイッチ28がON状態に達した場合にはレベルセンサ21からの信号に基づいて苗植付装置Aが上限位置にないことを判別すると、下降スイッチ28がON状態に達した回数が2回目である場合には植付クラッチCを入り操作して前記表示装置41に対する警報表示を停止し、これとは逆に、下降スイッチ28がON状態に達した場合に苗植付装置Aが上限位置にあること判別すると苗植付装置Aの下降制御を開始し整地フロート12が接地した後に自動昇降ルーチンに以降するものとなっている(#606〜#611ステップ)。この制御は昇降レバー15が「自動」位置にある場合に強制昇降レバー26の操作で苗植付装置Aの強制的な昇降を行わせ、苗植付装置Aが下降状態で強制昇降レバー26が下降位置に操作された場合には植付クラッチCを入り操作する制御を行わせるものとなっている。 【0029】又、本発明は、走行機体3の旋回時に強制昇降レバー26(強制昇降操作具)の上昇位置への操作で苗植付装置A(作業装置)を上限まで上昇させ、この上昇状態で走行機体3操向方向を直進状態に戻し操作した際に苗植付装置Aの下降を開始すると共に、この下降の後に強制昇降レバー26の操作で植付クラッチCの入り操作を行うよう制御装置38の制御動作を設定するよう制御形態を設定することも可能である。又、本発明は田植機以外に直播機に適用することも可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年9月8日(1998.9.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−83423(P2000−83423A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月28日(2000.3.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−253704 |
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