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【発明の名称】 水田作業機
【発明者】 【氏名】越智 竜児

【氏名】奥田 浩史

【氏名】藤田 佳久

【要約】 【課題】苗植付装置が大きく動揺することがあっても適正な制御によって苗植付装置を目標姿勢に維持し得る田植機を合理的に構成する【解決手段】 走行機体3に対してリンク機構9を介して苗植付装置Aをローリング軸芯X周りでローリング自在に支持すると共に、この軸芯X上に重錘式のローリングセンサ36を配置し、目標ローリング姿勢を設定する設定器の設定値と、ローリングセンサ36の計測結果とが合致するようローリングモータ33を制御する制御装置を備えた。

【解決手段】走行機体3に対してリンク機構9を介して苗植付装置Aをローリング軸芯X周りでローリング自在に支持すると共に、この軸芯X上に重錘式のローリングセンサ36を配置し、目標ローリング姿勢を設定する設定器の設定値と、ローリングセンサ36の計測結果とが合致するようローリングモータ33を制御する制御装置を備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に対して前後向き姿勢の軸芯周りでローリング自在に対地作業装置を支持すると共に、対地作業装置に対して重力の作用方向に基づいてローリング姿勢を計測する重錘式のローリングセンサを備え、対地作業装置の目標ローリング姿勢を設定する目標姿勢設定器を備え、対地作業装置をローリング駆動するアクチュエータを備え、又、ローリングセンサの計測値と目標設定器の設定値とが合致する方向にアクチュエータを制御する制御装置を備えている水田作業機であって、前記ローリングセンサを前記軸芯上に配置する、若しくは、前記軸芯の近傍位置に配置してある水田作業機。
【請求項2】 前記目標姿勢設定器が、目標ローリング姿勢を水平に設定する水平スイッチと、目標ローリング姿勢を右下がり側に変更する右下スイッチと、目標ローリング姿勢を左下がり側に変更する左下スイッチとを備えて構成されると共に、対地作業装置が作業状態にある場合に、前記右下スイッチあるいは左下スイッチが操作されると対地作業装置の目標ローリング姿勢を変更し、対地作業装置が非作業状態にある場合に、右下スイッチあるいは左下スイッチが操作されると対応する側に向けてアクチュエータを駆動するよう前記制御装置の制御形態を設定してある請求項1記載の水田作業機。
【請求項3】 前記対地作業装置が作業状態にある場合に前記右下スイッチあるいは左下スイッチが操作されると、操作された時間、若しくは、操作された回数に対応した量だけ対地作業装置の目標ローリング姿勢を変更すると共に、この目標ローリング姿勢の変更量を点滅の回数によって表示する点灯手段を備えている請求項2記載の水田作業機。
【請求項4】 前記目標姿勢設定器が、水平位置、及び、この水平位置を挟む域の目標設定域に操作自在な操作具と、この操作具で操作されるポテンショメータとを用いて構成されると共に、対地作業装置が作業状態にある場合には、操作具の操作位置に対応して目標ローリング姿勢を設定し、対地作業装置が非作業状態にある場合に、操作具が前記左右の目標設定域内、あるいは、目標設定域外に形成された強制作動域まで操作されると、この強制作動域と対応する側に向けてアクチュエータを駆動するよう前記制御装置の制御形態を設定してある請求項1記載の水田作業機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に対して前後向き姿勢の軸芯周りでローリング自在に対地作業装置を支持すると共に、対地作業装置に対して重力の作用方向に基づいてローリング姿勢を計測する重錘式のローリングセンサを備え、対地作業装置の目標ローリング姿勢を設定する目標姿勢設定器を備え、対地作業装置をローリング駆動するアクチュエータを備え、又、ローリングセンサの計測値と目標設定器の設定値とが合致する方向にアクチュエータを制御する制御装置を備えている水田作業機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のように構成された水田作業機として特開平5‐316827号公報に示されるものが存在し、この従来例では、水田作業機として乗用型の田植機が構成されると共に、その走行機体の後端に対して昇降自在、かつ、前後向き姿勢の軸芯周りでローリング自在に対地作業装置として苗植付装置を連結し、この苗植付装置をローリング作動させるアクチュエータとして電動式のローリング駆動機構を備えてあり、この苗植付装置に備えたローリングセンサとして重錘式の水平センサからの信号に基づいてローリング駆動機構を作動させることで苗植付装置を水平姿勢に維持する制御を行えるものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来例では水平センサが前後方向視で苗植付装置のローリングを行う軸芯から離間した位置に配置されていることから、苗植付装置が傾斜した圃場に達した場合には、苗植付装置の傾斜に伴って水平センサが大きく動揺し、この動揺時には重錘の静慣性により、一時的であるが水平センサが苗植付装置の傾斜方向と逆向きへの傾斜を計測することもある。この計測が行われた場合には、苗植付装置を機体の傾斜方向と同じ方向にローリング作動させる制御が行われた後に、適正な方向への制御が行われるので、つまり、苗植付装置の傾斜を拡大する方向への制御が行われた後、苗植付装置の圃場面に対する追従制御が行われるので制御の精度が低下するものとなり改善の余地がある。
【0004】本発明の目的は、対地作業装置が大きく動揺することがあっても適正な制御によって対地作業装置を目標姿勢に維持し得る水田作業機を合理的に構成する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請求項1)は冒頭に記載したように、走行機体に対して前後向き姿勢の軸芯周りでローリング自在に対地作業装置を支持すると共に、対地作業装置に対して重力の作用方向に基づいてローリング姿勢を計測する重錘式のローリングセンサを備え、対地作業装置の目標ローリング姿勢を設定する目標姿勢設定器を備え、対地作業装置をローリング駆動するアクチュエータを備え、又、ローリングセンサの計測値と目標設定器の設定値とが合致する方向にアクチュエータを制御する制御装置を備えている水田作業機において、前記ローリングセンサを前記軸芯上に配置する、若しくは、前記軸芯の近傍位置に配置してある点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0006】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項1において、前記目標姿勢設定器が、目標ローリング姿勢を水平に設定する水平スイッチと、目標ローリング姿勢を右下がり側に変更する右下スイッチと、目標ローリング姿勢を左下がり側に変更する左下スイッチとを備えて構成されると共に、対地作業装置が作業状態にある場合に、前記右下スイッチあるいは左下スイッチが操作されると対地作業装置の目標ローリング姿勢を変更し、対地作業装置が非作業状態にある場合に、右下スイッチあるいは左下スイッチが操作されると対応する側に向けてアクチュエータを駆動するよう前記制御装置の制御形態を設定してある点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0007】本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項2において、前記対地作業装置が作業状態にある場合に前記右下スイッチあるいは左下スイッチが操作されると、操作された時間、若しくは、操作された回数に対応した量だけ対地作業装置の目標ローリング姿勢を変更すると共に、この目標ローリング姿勢の変更量を点滅の回数によって表示する点灯手段を備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0008】本発明の第4の特徴(請求項4)は請求項1において、前記目標姿勢設定器が、水平位置、及び、この水平位置を挟む域の目標設定域に操作自在な操作具と、この操作具で操作されるポテンショメータとを用いて構成されると共に、対地作業装置が作業状態にある場合には、操作具の操作位置に対応して目標ローリング姿勢を設定し、対地作業装置が非作業状態にある場合に、操作具が前記左右の目標設定域内、あるいは、目標設定域外に形成された強制作動域まで操作されると、この強制作動域と対応する側に向けてアクチュエータを駆動するよう前記制御装置の制御形態を設定してある点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0009】〔作用〕上記第1の特徴によると、傾斜した圃場面に達して対地作業装置が傾斜した場合でも、ローリングセンサが軸芯上若しくは軸芯近傍に配置されているので、該ローリングセンサは移動することなく、決まった位置で傾斜する結果、対地作業装置のローリング量のみを計測するものとなり、従来例のように苗植付装置の傾斜に伴ってローリングセンサが大きく移動する現象に起因する誤検出を発生することもない。
【0010】上記第2の特徴によると、対地作業装置が作業状態にあって目標ローリング姿勢を変更する場合には右下スイッチ、あるいは、左下スイッを操作することで走行機体の左右傾斜に拘わらず対地作業装置を目標姿勢に維持する制御が行われるものとなり、非作業時に対地作業装置の姿勢を変更する場合には右下スイッチ、あるいは、左下スイッチを操作することで対地作業装置の姿勢が変更され、走行機体に対する姿勢が維持されるものとなる。
【0011】上記第3の特徴によると、対地作業装置が作業状態にあって目標ローリング姿勢を大きく変更する場合には右下スイッチ、あるいは、左下スイッを繰り返して操作する、若しくは、継続的に操作することで済み、目標ローリング姿勢の変更量が点灯手段の点滅回数によって確認できるものとなる。
【0012】上記第4の特徴によると、対地作業装置が作業状態にあって目標ローリング姿勢を変更する場合には操作具を目標設定域内で操作することで、操作具の操作量に応じた目標ローリング姿勢が設定されて走行機体の左右傾斜に拘わらず対地作業装置を目標姿勢に維持する制御が行われるものとなり、非作業時に対地作業装置の姿勢を変更する場合には操作具を強制作動域で操作することで対地作業装置の姿勢が変更され、走行機体に対する姿勢が維持されるものとなる。
【0013】〔発明の効果〕従って、対地作業装置が大きく動揺することがあっても傾斜量の誤検出を排除して適正な制御によって対地作業装置を目標姿勢に維持し得る水田作業機が合理的に構成されたのである(請求項1)。又、スイッチの簡便な操作で作業時の対地作業装置の目標ローリング姿勢の変更と、非作業時の対地作業装置の姿勢変更を容易に行えるものとなり(請求項2)、スイッチの簡便な操作によって点灯手段の点滅回数を確認しながら目標ローリング姿勢の変更を行えるものとなり(請求項3)、操作具の操作域の選択によって目標ローリング姿勢の設定と対地作業装置の姿勢変更とを容易に行えるものとなった(請求項4)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、ステアリング操作される駆動型の前車輪1と、駆動型の後車輪2とを備えた走行機体3の前部にエンジン4を搭載すると共に、この走行機体3の前部にエンジン4からの動力が伝えられるベルト式の無段変速装置Vと、ミッションケース5とを配置し、又、走行機体3の中央部にステアリングハンドル6と運転座席7とを配置し、走行機体3の後端にリフトシリンダ8で駆動昇降するリンク機構9を介して対地作業装置としての苗植付装置Aを前後向き姿勢の軸芯X周りにローリング自在に連結して水田作業機としての田植機を構成する。
【0015】前記無段変速装置Vはエンジン4の出力軸とミッションケース5の入力軸とに備えたベルト巻回径変更自在なプーリに無端ベルトを巻回して成ると共に、プーリの巻回半径の変更で伝動速度を変更自在に構成され、前記苗植付装置Aは、走行機体3からの動力が伝動軸11を介して伝えられる伝動ケース12と、複数の整地フロート13とを備えると共に、苗載せ台14に載置したマット状苗Wからの苗を1株ずつ圃場面Sに移植するよう伝動ケース12からの動力で駆動される植付け機構15を備えて構成されている。又、前記ステアリングハンドル6の左側部に前記無段変速装置Vと前記ミッションケース5とに連係する変速レバー16を配置し、又、ステアリングハンドル6の右側部に強制昇降レバー17を配置し、前記運転座席7の右側部に苗植付装置Aの昇降とミッションケース5に内蔵した植付けクラッチ(図示せず)の入り切り制御とを行う昇降レバー18を配置してある。
【0016】強制昇降レバー17は中立姿勢にバネ付勢されると共に、苗植付装置Aを上限まで上昇させる上昇位置と、苗植付装置を作業高さ(整地フロート13が接地する高さ)まで下降させる下降位置とに操作自在に構成されている。又、変速レバー16は前記ミッションケース5のギヤ変速系、及び、前記無段変速装置Vと連係しており、走行機体3を停止させる中立位置Nと、走行機体3を低速で走行させる植付変速域F1と、走行機体3を高速で走行させる路上変速域F2と、走行機体3を後進させる後進域Rとに操作自在に構成され、基端部には変速レバー16の操作位置を検出する変速レバーセンサ21を備えている。図1,図4に示すように、昇降レバー18はガイド22に形成された操作経路の夫々の位置に操作自在に構成され、「下降」位置より前方側では苗植付装置Aを下降させ、「上昇」位置より後方側では苗植付装置Aを上昇させ、「中立」位置では苗植付装置Aの昇降を停止させ、「自動」位置では強制昇降レバー17の操作に従って苗植付装置Aの昇降を許し、この苗植付装置Aの上昇時には植付けクラッチの切り操作を可能にすると共に、「入」位置に操作することで植付けクラッチを入り操作し、「切」位置より後方に操作することで植付けクラッチを切り操作するよう操作形態が設定され、基端部には昇降レバーセンサ23を備えている。
【0017】図2に示すように、苗載せ台14の下端は横向き姿勢の摺動レール24に対して横方向へ移動自在に支持され、苗載せ台14の上部は左右一対の縦フレーム25の上端に連結したガイドレール26に対して横方向に移動自在に支持され、伝動ケース12の側部には伝動ケース12からの動力で苗載せ台14を横方向に往復作動させる横送り装置27を備えている。
【0018】図1,図2に示すように、前記リンク機構9は左右一対のトップリンク9Aと左右一対のロアーリンク9Bと、後端の縦リンク9Cとで構成され、この縦リンク9Cの下端に備えた支持ボス28に対して、苗植付装置Aの伝動ケース12から前方に突設した支軸29を前記軸芯X周りで回動自在に内嵌支持することで、リンク機構9に対し苗植付装置Aがローリング自在に連結されている。又、縦リンク9Cの上端にはフレーム31を介して横向き姿勢のネジ軸32と、ネジ軸32を正逆方向に回転駆動する電動型のローリングモータ33(アクチュエータの一例)とを備え、ネジ軸32に螺合した移動部材34と前記ガイドレール26の左右端部との間に左右の引っ張りバネ35を備え、ローリングモータ33の駆動力で苗植付装置Aをローリング作動できるよう構成されている。
【0019】図3に示すように、前記支軸29の前端は前記支持ボス28より前方に突出形成され、この前端部に苗植付装置Aのローリング量を計測するローリングセンサ36を備えている。尚、このローリングセンサ36は前記軸芯と平行姿勢となる前後向き姿勢の軸芯周りで揺動する重錘の揺動量を計測するポテンショメータを備えて構成されている。
【0020】図5及び図11に示すように、前記運転座席7の前部位置のパネル部には制御ケース38を配置してあり、この制御ケース38には苗植付装置Aの目標ローリング姿勢を設定する目標設定器として、押し操作型の左下スイッチ39、水平スイッチ40、右下スイッチ41が備えられると共に、左スイッチ39に隣接して発光ダイオード型の左ランプ42(点灯手段の一例)を備え、右下スイッチ41に隣接して発光ダイオード型の右ランプ43(点灯手段の一例)を備え、これらから離間した位置に発光ダイオード型のエラーランプ44を備えている。これらのスイッチ39,40,41のうち左下スイッチ39を押し操作すると目標ローリング姿勢を左下がり側に変更し、水平スイッチ40を押し操作すると目標ローリング姿勢を水平に設定し、右下スイッチ41を押し操作すると目標ローリング姿勢を右下がり側に変更しするよう構成され、以下に制御系と制御動作との概要を説明する。
【0021】図6に示すように、マイクロプロセッサを備えた制御装置45に対して昇降レバーセンサ23、変速レバーセンサ21、左下スイッチ39、水平スイッチ40、右下スイッチ41、ローリングセンサ36夫々からの信号が入力する系が形成されると共に、前記リフトシリンダ8に作動油を給排する電磁弁46、前記ローリングモータ33に電力を供給するドライバ47、前記左ランプ42、右ランプ43、エラーランプ44夫々に駆動信号を出力する系が形成されている。
【0022】図7のフローチャートに示すように、苗植付装置Aのローリングを行うローリング制御ルーチンでは、まず、昇降レバーセンサ23と変速レバーセンサ21とからの信号に基づいて作業条件が成立するかを判別する(#101ステップ)。この作業条件とは昇降レバー18が「下降」位置、若しくは、「入」位置にあって苗植付装置Aが圃場面Sに接地した状態、あるいは、「自動」位置にあって苗植付装置Aが圃場面Sに接地した状態で、変速レバー16が植付変速域F1にある場合に成立するものである。次に、この条件が成立する場合に、水平スイッチ40がON操作されると目標ローリング姿勢を水平に対応する値に設定し(#102,#103ステップ)、左下スイッチ39がON操作されると目標ローリング姿勢を「1度」だけ左下がり側に変更すると共に、このON操作が継続すると所定のインターバル毎に「1度」ずつ左下がり側に目標ローリング姿勢を変更し、更に、目標ローリング姿勢が変更される毎に、変更された姿勢の角度に対応する回数だけ左ランプ42を点滅させ(#104〜#106ステップ)、同様に右下スイッチ41がON操作されると目標ローリング姿勢を「1度」だけ右下がり側に変更すると共に、このON操作が継続すると所定のインターバル毎に「1度」ずつ右下がり側に目標ローリング姿勢を変更し、更に、目標ローリング姿勢が変更される毎に、変更された姿勢の角度に対応する回数だけ右ランプ43を点滅させるものとなっている(#107〜#109ステップ)。具体的に目標ローリング姿勢が左下がり側に2度傾斜するよう設定された場合には、左ランプ42を図9に示すように短い時間の間隔T1で2度点灯させると共に、この点灯を、これより長い時間T2のインターバル毎に行うよう制御動作が設定されている。
【0023】次に、このように目標ローリング姿勢が設定されると、この目標ローリング姿勢とローリングセンサ36からの信号値とが合致する方向にローリングモータ33を作動させるローリング制御を行うものとなっている。尚、この制御では目標ローリング姿勢の初期値が水平に設定されており、何れのスイッチを操作しない場合でも苗植付装置Aを水平姿勢に維持する制御を行えるものとなっている。
【0024】又、作業条件が成立しないと判別された場合には、手動ローリングルーチン(#200ステップ)が実行され、この手動ローリングルーチン(#200ステップ)では、図8のフローチャートに示すように、左下スイッチ39がON操作されると苗植付装置Aを左下がり側に傾斜させる側にローリングモータ33を駆動し、右下スイッチ41がON操作されると苗植付装置Aを右下がり側に傾斜させる側にローリングモータ33を駆動するものとなっている。尚、エラーランプ44は所定のチェックルーチンを実行することでセンサやアクチュエータの異常を検出した際に点滅回数でエラーの種類を表すために備えられている。
【0025】このように、本発明では苗植付装置Aがローリング作動する軸芯X上にローリングセンサ36を配置したので、整地フロート13が圃場面Sの凸部に乗り上がった場合のように苗植付装置Aが短時間のうちに比較的大きく傾斜した場合でも、従来例のようにローリングセンサ36が大きく振られることや、逆向きの傾斜となる誤検出を発生させることなく、正確な傾斜量を計測して適正なローリング制御を行えるものとなっている。又、目標ローリング姿勢を変更する場合でも左下スイッチ39、水平スイッチ40、右下スイッチ41を押し操作するという簡便な操作で、目標ローリング姿勢を1度ずつ変更することが可能となり、しかも、目標ローリング姿勢が変更された場合には、変更された角度がランプの点灯で確認できるので、誤った設定も回避されるものとなっている。
【0026】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態以外に、例えば、以下のように構成して実施することも可能である。
(イ)図10に示すようにスイッチに代えてダイヤル51(操作具の一例)によって回動操作されるポテンショメータで目標ローリング姿勢を設定する目標姿勢設定器52を構成すると共に、ダイヤル51に「水平」位置、「左下」域、「右下」域夫々の操作域を設定し、更に、「左下」域、「右下」域の操作端より更に反水平方向に「強制左下げ」域と「強制右下げ」域とを形成し、前述した実施の形態と同様に作業条件が成立した場合にはダイヤル51を「水平」位置設定した場合には苗植付装置Aの目標ローリング姿勢を水平に設定し、ダイヤル51を「左下」域及び、「右下」域にに設定した場合には、その操作位置に対応した目標ローリング姿勢を設定し、又、作業条件が成立しない場合にダイヤル51を「強制左下げ」域と「強制右下げ」域との何れかの域に操作すると、操作が継続される間は操作域に対応した側にローリングモータ33を駆動して苗植付装置Aを強制的に傾斜させるよう制御動作を設定する。又、本発明では「強制左下げ」域と「強制右下げ」域とを目標ローリング姿勢を設定する域の端部に重複する形態で形成することも可能である。
【0027】(ロ)図11に示すように、左下スイッチ39、水平スイッチ41、右下スイッチ41夫々を備えた前記制御ケース38を運転座席7の右側部、左側部、苗載せ台14の上端夫々の位置の何れかの位置に備えると共に、運転座席7の右側部、左側部に配置する場合には、前記実施の形態と同様に左下スイッチ39、右下スイッチ41夫々の配置を苗植付装置Aの右側、左側に一致させ(この場合には作業者の左右方向とも一致する)、苗載せ台14の上端に備える場合には運転座席7の位置の作業者が振り返った際に作業者の左右方向と逆になるが、左下スイッチ39、右下スイッチ41夫々を苗植付装置Aの右側、左側に一致させるよう配置する。
【0028】(ハ)ローリングセンサ36を伝動ケース11の後面側において軸芯X上に配置する。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成10年9月16日(1998.9.16)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2000−83420(P2000−83420A)
【公開日】 平成12年3月28日(2000.3.28)
【出願番号】 特願平10−261252