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【発明の名称】 野菜移植機のローリング制御装置
【発明者】 【氏名】早田 裕光

【要約】 【課題】野菜移植機の機体の左右傾斜をセンサーにて検出し、その検出値に応じてローリング駆動部を駆動して機体の左右傾斜角度を調整させるとともに任意操作で左右傾斜角度を調整可能にする必要があった。

【解決手段】前記センサー111の検知部110・112・113を手動操作具120にて傾斜角を設定可能に構成し、前記手動操作具に連結した連結部材115を、前記検知部に係脱可能に構成し、前記手動操作具と、連結部材をワイヤー130・132にて連結させた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体の左右傾斜をセンサーにて検出し、その検出値に応じてローリング駆動部を駆動して機体の左右傾斜角度を調整する野菜移植機において、前記センサーの検知部を手動操作具にて傾斜角を設定可能に構成したことを特徴とする野菜移植機のローリング制御装置。
【請求項2】 前記手動操作具に連結した連結部材を、前記検知部に係脱可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の野菜移植機のローリング制御装置。
【請求項3】 前記手動操作具と、連結部材をワイヤーにて連結したことを特徴とする請求項2記載の野菜移植機のローリング制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜移植機の左右の傾きを制御するローリング制御装置を利用して、任意の傾斜角に傾斜可能とする構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から野菜移植機の本体に前輪を軸支する支持アームと走行駆動輪を軸支する駆動ケースとを傾倒自在に支持し、前記支持アームと駆動ケースとをロッドを用いて昇降シリンダー等の油圧ユニットに連結して、該昇降シリンダーを伸縮駆動制御して、支持アーム及び駆動ケースの傾倒角度を変更して野菜移植機本体を水平に維持するようにローリング制御し、移植部による移植深さが一定となるようにしていた。また、前記野菜移植機の機体の傾きを検知するために、傾斜検知部材としてのウエイトが配置されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において、野菜移植機の左右の傾きは傾斜検知部材や傾斜シリンダーを用いて自動制御されるものであったが、圃場の傾斜に合わせて移植したい場合があり、その場合傾斜の検知を解除し、傾斜シリンダーも駆動しなければならないが、それを手動で変更することはできなかったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような課題を解決するために、次のような手段を用いる。即ち、機体の左右傾斜をセンサーにて検出し、その検出値に応じてローリング駆動部を駆動して機体の左右傾斜角度を調整する野菜移植機において、前記センサーの検知部を手動操作具にて傾斜角を設定可能に構成したものである。また、前記手動操作具に連結した連結部材を、前記検知部に係脱可能に構成し、また、前記手動操作具と、連結部材をワイヤーにて連結したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を、添付の図面を用いて説明する。図1は野菜移植機の全体側面図、図2は同じく平面図、図3は前輪及び走行駆動輪をローリング制御可能に支持する構成を示す平面図一部断面図、図4はローリング検知部と手動操作具とを係脱可能に連結する構成の斜視図、図5は移植部に配置した植深検出手段を示す側面図である。
【0006】次に、本発明の歩行型野菜移植機について全体構成から説明する。図1、図2に示すように、機体の前部にエンジンフレーム2が配置され、該エンジンフレーム2上にエンジン4が載置され、エンジンフレーム2後部に固設したミッションケース3内にプーリー、ベルト等を介して動力を伝達するようにしている。前記ミッションケース3後方に移植部5が配置され、該移植部5の後上方にや左右スライド自在に苗載台34を配置している。更に、前記ミッションケース3はエンジンフレーム2後部より後方に伸延され、ミッションケース3上部より後方にハンドルフレーム1を突設している。該ハンドルフレーム1は前記移植部5の側方や苗載台34の下方を通過して後方に延出し、ハンドルフレーム1後端に操作部6が配設されている。前記エンジン4やミッションケース3の上方や側方は図示せぬカバーによって覆われている。機体前部の左右両側上に予備苗台30・30が載置固定されている。また、前記操作部6にはスタートスイッチや後述する機体のローリング制御を行う手動操作具としてのローリング操作レバー120等が配置されている。
【0007】また、図1〜図3に示すように、前記ミッションケース3の下部両側より走行駆動軸10・10が突出され、該走行駆動軸10・10に後走行駆動ケース12・12が上下回動自在に枢支されている。該後走行駆動ケース12内の走行駆動軸10上にはスプロケットが固設され、支持体である後走行駆動ケース12の他側に車軸14が軸支されて、該後走行駆動ケース12内の車軸14上にはそれぞれスプロケットが固定され、走行駆動軸10よりスプロケット、チェーンを介して車軸14とともに走行駆動輪16が駆動できるようにしている。
【0008】また、前記エンジンフレーム2前部に筒状の支持フレーム19が左右に横架され、該支持フレーム19両端部に回動軸180・180が枢支され、支持フレーム19端部より外側に突出した回動軸180・180に走行輪である前輪15を支持する前輪支持体52・52のボスが固設され、回動軸180を中心として前輪支持体52が回動されている。
【0009】また、前記回動軸180外周面よりアーム181を突設し、前記後走行駆動ケース12上部に突設するブラケット182との間に連結ロッド90が連結され、前輪支持体52と後走行駆動ケース12とが等しい傾斜角度となるようにしている。更に、前記後走行駆動ケース12上部には、上下動操作ロッド91の一端が連結され、上下動操作ロッド91の他端が昇降シリンダー184側に連結されている。
【0010】前記昇降シリンダー184のロッドを略前方に向けて昇降シリンダー184基部がエンジンフレーム2内に固設され、該昇降シリンダー184のロッドに左右向きの筒状の支持筒185中央部が固設され、該支持筒185両端部がエンジンフレーム2左右側面に略前後に摺動自在に支持されている。該支持筒185内部には支点軸186が枢支され、該支点軸186左端部より下方にブラケット187を突設し、支点軸186右端部より上方にブラケット188を突設し、各々のブラケット187・188にそれぞれ前記連結ロッド90・90を連結している。
【0011】前記昇降シリンダー184を伸長駆動させることで連結ロッド90・90が前方に移動して、前輪支持体52及び後走行駆動ケース12が回動し、図1の二点鎖線のように前輪15及び走行駆動輪16が移動して機体を上昇させて移植部5による移植深さを調整するようにしている。
【0012】また、前記エンジンフレーム2左側面より外側に突設した支持筒185端部には載置プレート189が固設されて昇降シリンダー184の伸縮駆動とともに前後に移動している。前記載置プレート189上にローリング駆動部である傾斜シリンダー190基部が固設され、該傾斜シリンダー190の伸縮ロッドが支点軸186外周面より突設したアーム191に連結されている。
【0013】従って、前記傾斜シリンダー190を後述するローリング制御操作構成を用いて伸縮駆動することで支点軸186を正逆回転させて、左右一方の前輪支持体52及び後走行駆動ケース12の傾斜角度を緩め他方の傾斜角度を急傾斜として機体のローリングさせて圃場の傾斜に合わせることができるのである。
【0014】また、図1、図2に示すように、前記ミッションケース3の上方に図示せぬステー等を介して横送り駆動ケース160が載置固定されている。該横送り駆動ケース160には、チェーン342を介してミッションケース3内で減速された移植爪31の駆動と同調された動力が伝達され、横送り駆動ケース160内に収納された横送り変速機構で間欠横送り変速されている。
【0015】更に、横送り駆動ケース160左側の後方に苗取爪駆動機構220が配置され、横送り駆動ケース160より図示せぬチェーンを介して横送り変速される前の移植爪駆動と同調した動力が伝達され、該苗取爪駆動機構220の右側(機体の左右中央位置)に配置する苗取爪66が苗取り駆動されている。
【0016】また、前記横送り駆動ケース160の左右側面に平面視L型であり筒状のL型フレーム193・193の一端が固設され、該L型フレーム193・193後部に直線状であり筒状のパイプフレーム194・194前端が固設され、該パイプフレーム194・194を前記移植部5の上側方を通過させて移植部5の直後方まで延出している。該パイプフレーム194・194の後端部に平面視門型の支持フレーム195の閉塞面が固設され、該支持フレーム195の開放面内に横送り軸85や縦送り駆動軸123、縦送り駆動ケース230が配置され、苗載台34が左右にスライド自在に支持されている。
【0017】また、前記縦送り駆動ケース230は支持フレーム195開放面の左側面に固設され、該縦送り駆動ケース230前部より右側方に伝動フレーム196を突設し、該伝動フレーム196を左側のパイプフレーム194後方まで延出して両者が連結固定されている。前記伝動フレーム196内に前記横送り軸85が軸支されている。該横送り軸85には、前記左側のL型フレーム193及びパイプフレーム194内に軸支した伝動軸197・198やベルギヤ等を介して間欠的に横送り駆動力が伝達されている。
【0018】そして、前記横送り軸85が横送り間欠駆動され、横送り軸85上のスベリ子85aが間欠的に左右に送られている。また、この横送り間欠駆動が縦送り駆動ケース230内に入力され、縦送り変速機構で間欠駆動するタイミングをスベリ子85aの終端位置への移動時に合わせるように変速され、縦送り駆動ケース230後部の縦送り駆動軸123を間欠駆動している。
【0019】この縦送り駆動軸123には摺動自在に苗載台34が支持され、この縦送り駆動軸123が苗載台34側に設けた駆動スプロケット126を縦送り駆動して、チェーン127を介して苗載台34上に載置される苗トレイを縦送りしている。また、前記横送り軸85上のスベリ子85aが苗載台34に設けた図示せぬフレームに係合され、横送り間欠駆動が伝達され、前記苗取爪66で苗トレイより野菜苗を取り出して移植爪31に受け継がせている。
【0020】従って、前記L型フレーム193及びパイプフレーム194が伝動フレームとして兼用されて部品点数が削減されコストが易くなっている。また、前記横送り軸85を軸支する伝動フレーム196とパイプフレーム194とが固設され横送り軸85へ動力伝達する伝動軸197の取付け精度が高く横送り軸85への駆動伝達が正確となる。
【0021】また、図1、図2に示すように、ハンドルフレーム1の前後中央部の間に移植爪31の昇降開閉機構32が配置され、また、前記ミッションケース3の後方に後述する下部フレーム37を突出し、該下部フレーム37の後下部に覆土輪39が配置され、前記苗取爪66によって、苗トレーから苗を一つずつ移植爪31に搬送して、該移植爪31を下降して畝上で開き落下させて植え付け、覆土輪39によって両側の土を押さえつけて移植している。また、前記覆土輪39の上後方に植深さレバー70や覆土圧調整レバー73、主変速レバー、株間変速レバー等を有する第二操作部が配設されている。
【0022】前記移植爪31の昇降開閉させる昇降開閉機構32について図5を用いて説明する。ミッションケース3側面下部に植付伝動ケース45前部が枢支されている。該植付伝動ケース45の後端部に移植駆動軸200が軸支され、該移植駆動軸200の一端には、ロータリケース201が固設され、該ロータリケース201には、クランクアーム202が連結され、該クランクアーム202には、移植アーム203が枢支されており、該移植アーム203には、爪支持体204と進退ロッド205を介して移植爪31が連結されている。該移植爪31は、前後方向に摺動する前記進退ロッド205により開閉可能なように二分割されている。前記移植アーム203の上端には、ガイドローラ207が回動自在に枢支されており、該ガイドローラ207は、下部フレーム37に取付固定されているガイドレール208に上下動自在に嵌入されている。
【0023】従って、前記クランクアーム202が回転し、移植アーム203がガイドレール208に案内されて前後揺動及び上下動することにより、移植爪31が楕円形上を描いて上下動し、上端で苗取爪66から苗を受け継ぎ、下端で圃場に突入させて、移植爪31を開いて適切に移植している。
【0024】また、前記植付伝動ケース45の途中部にはブラケット210が固設され、該ブラケット210の下部に下部フレーム37前部が固設されている。該下部フレーム37の左右途中部には、支持プレート217が固設されている。該支持プレート217端部に調整アーム212途中部が枢支され、該調整アーム212の後部に覆土輪39を支持する覆土輪支持フレーム213が固設されている。
【0025】また、前記調整アーム212の前部と下部フレーム37前部との間にスプリングコイル214が介装され、該スプリングコイル214の付勢力に抗するために、調整アーム212の前部に操作ワイヤー215が締結されている。該操作ワイヤー215が後上方に延出され、前述した苗載台34の下方空間に配置するリンク機構に連結され、該リンク機構を介して第二操作部の植深さレバー70に連動させている。
【0026】前記植深さレバー70を操作して操作ワイヤー215が緩められると、スプリングコイル214の付勢力に従って調整アーム212が回動され、覆土輪39に対して下部フレーム37を低い位置に移動させている。該下部フレーム37が下方に移動されると、植付伝動ケース45上部を下方に回動し、移植爪31と昇降開閉機構32とを下方に移動させて、移植深さを深くしたり高さの低い畝に移植可能としている。植深さレバー70を逆側に操作することで、操作ワイヤー215が引っ張られて調整アーム212が回動され、覆土輪39に対して下部フレーム37を高い位置に移動して、植付伝動ケース45を上方に回動し、移植爪31と昇降開閉機構32とを上方に移動させて、移植深さを浅くしたり畝高の高い畝に移植可能としている。
【0027】また、下部フレーム37後端部に連結アーム240が固設されている。該連結アーム240が、前記苗載台34の下方に配置される操作リンク機構に係合され、該リンク機構が第二操作部の覆土圧調整レバー73と連動されている。従って、覆土圧調整レバー73を操作して、下部フレーム37後部を上下方向に移動することで、覆土圧が調整される。
【0028】また、移植作業時に畝上面が凹凸していたり機体がピッチングしたりすると移植部5による移植深さが変化するので、畝の凹凸等を前記覆土輪39とともに下部フレーム37が上下に回動されることにより検出して前記昇降シリンダー184を伸縮駆動制御して移植深さを一定に保つようにしている。
【0029】本実施例において、前記下部フレーム37の回動の変化量を検出する植深検出手段を下部フレーム37上に固定した前記ガイドレール208の近傍位置にセンシングロッド103を配置して、植深検出手段としている。該センシングロッド103をコントロールバルブ100と連結し、該コントロールバルブ100をガイドレール208上部の前方に配置している。該コントロールバルブ100には、変化量を回転量として伝達する軸状のノッチ101が突出され、該ノッチ101に回転プレート102が固設されている。該回転プレート102にはノッチ101を中心とする円弧状の長孔102aが開口され、該長孔102aにセンシングロッド103の一端が摺動自在に嵌合され、該センシングロッド103の他端がガイドレール208上部に係合されている。
【0030】従って、畝上の凹凸によって覆土輪39とともに下部フレーム37が上下に回動されると、下部フレーム37に伴われてガイドレール208上部が前後に回動し、センシングロッド103が前後動する。そして、長孔102aで形成した不感帯よりセンシングロッド103が前後に移動されると回転プレート102が回動してノッチ101を介してコントロールバルブ100に下部フレーム37の回動量として伝達され、これに合わせて前記昇降シリンダー184を伸縮制御するのである。よって、機体がピッチングしたり畝が隆起されても、前述した如く機体を上下動させて移植部5による移植深さを一定に保つように調整されるのである。
【0031】また、前記コントロールバルブ100がガイドレール208の回動支点より離れたガイドレール208上部の回動力を検出するように構成されているので、検出量が大きく検出する精度が高いのである。更に、前記長孔102aを介してセンシングロッド103と連結し、ダンパー等の緩衝部材をなくしてコストの低減化が図られている。さらにセンシングロッド103の長さが短くなっており誤作動の元なるガタやたわみが発生し難くなっている。
【0032】次に、機体のローリング(即ち左右の傾き)を制御操作するローリング制御操作構成について説明する。即ち、図4に示すように機体の進行方向と一致する前後方向に傾斜を検知する検知部を構成するローリング軸110が軸支され、該ローリング軸110の端部がローリング量の検出手段としての角度センサー111に連動連結されている。該角度センサー111にはコントローラを介してローリング用コントロールバルブと接続されている。検知部は前記ローリング軸110外周面より下方にアーム112を突設し、下端部にウエイト部材113が固設されている。よって、機体が左右方向に傾くと、ローリング軸110を中心にウエイト部材113が回転し、その回転角度を角度センサー111で検知して、その角度に応じて、ローリング用コントロールバルブを切り換えて、その回動量に合わせて前記傾斜シリンダー190を伸縮制御して機体を圃場の傾斜に合わせて水平に維持するのである。
【0033】そして、本発明においてローリング量の検出手段である前記角度センサー111を利用して、手動操作により傾斜シリンダー190を伸縮制御するように構成している。即ち、図4に示すように、前記アーム112の固設位置の後方のローリング軸110外周面上に連動アーム114の上部が固設され、該連動アーム114を下方に突設し、途中部に上下に長い長孔114aが開口されている。該長孔114a内には、前記ローリング操作レバー120の操作に連動して回動する連結部材としての操作ピン115が挿入可能となっている。該操作ピン115が機体側に回動自在に配置されており、操作ピン115が長孔114a内に挿入されることで、ローリング軸110を介して角度センサー111の検知量を変更できるようにしている。
【0034】前記操作ピン115はローリング操作レバー120に連動連結され、操作ピン115が連動アーム114の長孔114aに臨む近傍に配置されている。この連動機構は、ローリング操作レバー120に連動して操作ピン115を前後に回動させる前後回動支持体としての前後回動プレート118と前記操作ピン115を左右に回動自在に支持する左右回動支持体としての枢支筒119等より構成されている。
【0035】即ち、前記ローリング軸110に対して直交する左右向きに左右水平軸116を機体側に軸支し、該左右水平軸116を回動筒117で遊嵌し、該回動筒117外周面の上部に前後回動プレート118を固設している。この前後回動プレート118上に左右水平軸116の軸芯に対して直交する方向(左右水平軸116の半径方向)に枢支筒119が固設され、該枢支筒119にL型に形成された操作ピン115の一端が枢支され、操作ピン115の他端が前記長孔114aに向けられ挿入部とされている。また、前記前後回動プレート118に図示せぬバネが係止され、このバネの付勢力で左右水平軸116を中心として前方に回動させることで操作ピン115の挿入部が長孔114a内に挿入係合される。
【0036】また、前記枢支筒119直上方の操作ピン115外周面に左右回動アーム135が固設されている。該左右回動アーム135の向きは操作ピン115の挿入部の突出方向に対して直交する略右方となっている。該左右回動アーム135後方の前後回動プレート118端部は上方に屈曲して固定部118aを形成している。前記前後回動プレート118右端部が上方に屈曲されて第二固定部118bが形成されている。
【0037】前記左右回動アーム135端部に、ローリング操作レバー120に連動する左右回動操作ワイヤー130(第一操作ワイヤー)の一端が締結され、該左右回動操作ワイヤー130のアウターケース131が固定部118aに固設されている。また、ローリング操作レバー120に連動する他のロック操作ワイヤー132(第二操作ワイヤー)が第二固定部118bに締結され、該第二固定部118bの後方のステー134にロック操作ワイヤー132のアウターケース133が固設されている。
【0038】一方、手動操作具としての前記ローリング操作レバー120は、前後回動支持体としての前後回動プレート118の回動方向に対応させて上下回動する上下操作支持体としての固定プレート140と、操作ピン115の左右回動に合わせた左右回動させる左右操作支持体としての支軸143等より支持されている。
【0039】即ち、前記固定プレート140途中部に左右向きのボス部142が形成され、機体側に軸支した回動支点軸141がボス部142内に回動自在に挿入されている。また、前記固定プレート12の端部が「コ」字状に形成され、回動支点軸141の円周方向(紙面の上下向きに)に左右操作支持体としての支軸143が軸支され、該支軸143がローリング操作レバー120のボス144内に遊嵌されている。該ボス144外周面より側方に締結アーム145が突設され前記左右回動操作ワイヤー130が締結されている。該左右回動操作ワイヤー130のアウターケース131他端が固定プレート140端部を屈曲させた固定部140aに固設されている。更に、前記固定プレート140上端部に締結部140bが形成されロック操作ワイヤー132が締結され、機体側に固定したステー146にロック操作ワイヤー132のアウターケース133他端が固設されている。
【0040】また、前記ローリング操作レバー120は、操作パネルに形成したガイド溝147に沿って上下及び左右に操作可能にガイドされている。該ガイド溝147はローリング操作レバー120の略上下への操作方向に合わせて上下に長く形成され、ガイド溝147下部に水平方向にロック解除部147aが形成され、ガイド溝147上部に三角形状の左右操作部147bが形成されている。
【0041】尚、連結部材としての前記操作ピン115が連動アーム114の長孔114a内に係合される構成としているが、連動アーム114を棒状とし操作ピン115をフォーク状に形成して棒状の連動アーム114を係合する構成とすることもできる。また、前記連結部材としての操作ピン115が連動アーム114に係合されているが直接にウエイト部材113を吊設したアーム112若しくはウエイト部材113を係合する構成とすることもできる。
【0042】このように構成することによって、前記ローリング操作レバー120をガイド溝147に沿って下方に操作すると、固定プレート140を介して操作ワイヤー132が引っ張られ前後回動プレート118が回動され、長孔114aから操作ピン115が抜け出た状態となる。さらに前記ローリング操作レバー120がロック解除部147aへ操作されると、左右回動操作ワイヤー130が引っ張られて左右回動アーム135を介して操作ピン115の挿入部が図中の二点鎖線の解除位置となる。この場合には、前記ローリング軸110の回動が連動アーム114、操作ピン115を介して機体側に固定されることがなく、ウエイト部材113に従ってローリング軸110が回動して機体のローリングが自動制御されるのである。
【0043】逆に、前記ローリング操作レバー120をガイド溝147に沿って上方の左右操作部147bまで回動させると、操作ワイヤー132が緩んで前後回動プレート118が前方に回動され、操作ピン115の挿入部が長孔114a内に挿入され、前記ローリング軸110の回動が連動アーム114、操作ピン115を介して連結され自動制御ができなくなる。この状態で前記ローリング操作レバー120を左右に回動操作して、任意の角度に機体を傾斜させることができるのである。つまり、左右回動操作ワイヤー130が押し引き操作され操作ピン115が左右水平軸116の半径方向を回動中心として回動して、連動アーム114を介してローリング軸110が回動されるのである。そして、このローリング軸110の回動が角度センサー111に伝達され、傾斜シリンダー190が伸縮制御され、機体を任意の傾斜に手動操作することができるのである。
【0044】従って、圃場の傾斜に合わせて機体を任意の角度に傾斜させることができ、この機体のローリングの自動制御と任意操作とで野菜移植機の操作性を向上することができ、山間部等の傾斜地における圃場等で作業を始める前や、自動制御における作業中に圃場の傾きの変化がオペレーターに判断できる場合等には、機体の傾きを圃場に合わせて任意にローリングさせ、それ以外の場合には連結部材を検知部より離脱させて自動制御によって機体をローリングさせることができ、この機体のローリングの自動制御と任意操作との両制御にて野菜移植機の操作性を向上することができ、様々な圃場に適した移植作業が可能となる。また、一本の操作レバーによって機体のローリングの自動制御と任意操作の切り替えと、任意操作による機体のローリング方向及びその回動量との操作を行うことができ、操作性に優れ、また構成が簡単でコストを低く維持したローリング制御の操作構成を実現することができる。
【0045】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、次のような効果を奏する。即ち、請求項1記載のように、機体の左右傾斜をセンサーにて検出し、その検出値に応じてローリング駆動部を駆動して機体の左右傾斜角度を調整する野菜移植機において、前記センサーの検知部を手動操作具にて傾斜角を設定可能に構成したので、オペレーターから検知部へ任意の方向及び任意の回動量を設定することができ、ローリング駆動部が駆動され機体を任意に傾斜させることができる。従って、山間部等の傾斜地における圃場等で作業を始める前や、自動制御における作業中に圃場の傾きの変化がオペレーターに判断できる場合等には、オペレーターが傾斜を判断してその傾斜にあわせて任意にローリングさせることができ、自動制御の負担を軽減することができる。
【0046】また、請求項2記載のように、前記手動操作具に連結した連結部材を、前記検知部に係脱可能に構成したので、圃場の傾斜がオペレーターに予めわかる場合には連結部材を検知部に係合して機体の傾きを圃場に合わせて任意にローリングさせ、それ以外の場合には連結部材を検知部より離脱させて自動制御によって機体をローリングさせることができ、この機体のローリングの自動制御と任意操作との両制御にて野菜移植機の操作性を向上することができ、様々な圃場に適した移植作業が可能となる。
【0047】また、請求項3記載のように、前記手動操作具と、連結部材をワイヤーにて連結したので、手動操作具の配置及び操作方向等の設計における自由度が大きく機体中の様々な箇所に配置可能であり、また、構成が簡単でコストを低く維持したローリング制御の操作構成を実現することができる。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成10年8月20日(1998.8.20)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開2000−60235(P2000−60235A)
【公開日】 平成12年2月29日(2000.2.29)
【出願番号】 特願平10−234538