| 【発明の名称】 |
移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】野坂 健吉
【氏名】浜田 昭夫
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| 【要約】 |
【課題】駆動軸の回転により昇降動作すると共に上昇側で苗が供給され下降側で圃場に苗を放出する植付体を備え、前記駆動軸と駆動源との間に動力伝達を断接するクラッチを設け、植付体が上昇側の所定の停止位置にきたときにクラッチを一時的に切断して植付体を停止させるようにした移植機において、植付体が所定の停止位置で確実に停止するよう考慮する。
【解決手段】駆動軸70により回転駆動される回転体97と、バネ99によって回転体97の外周面に接当するように付勢された制動体98とを設け、回転体97の外周面に、植付体68の所定の停止位置で制動体98が嵌合する凹部102を設け、回転体97の外周面の、凹部102から回転方向A後方側に、回転中心Oから外周面までの径方向の距離が、回転方向A後方に向かうに従って漸次小さくなる縮径部103を形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 駆動軸(70)の回転により昇降動作すると共に上昇側で苗が供給され下降側で圃場に苗を放出する植付体(68)を備え、前記駆動軸(70)と駆動源(E)との間に動力伝達を断接するクラッチ(30)を設け、植付体(68)が上昇側の所定の停止位置にきたときにクラッチ(30)を一時的に切断して植付体(68)を停止させるようにした移植機において、前記駆動軸(70)により回転駆動される回転体(97)と、バネ(99)によって回転体(97)の外周面に接当するように付勢された制動体(98)とを設け、回転体(97)の外周面に、植付体(68)の所定の停止位置で制動体(98)が嵌合する凹部(102)を設け、回転体(97)の外周面の、凹部(102)から回転方向(A)後方側に、回転中心(O)から外周面までの径方向の距離が、回転方向(A)後方に向かうに従って漸次小さくなる縮径部(103)を形成したことを特徴とする移植機。 【請求項2】 回転体(97)の外周面の、凹部(102)の回転方向(A)前方側と縮径部103との間を、縮径部103の回転中心Oから外周面までの最小距離を半径とする円弧状に形成したことを特徴とする請求項1記載の移植機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、走行しながら野菜等の苗を圃場に植え付ける移植機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】移植機には、走行体の後方に植付体を昇降自在に支持すると共に、この植付体をエンジンの回転動力によって昇降動作させ、植付体が上昇したときに該植付体に苗を供給し、植付体が下降したときに該植付体が畝に突入して植え穴を形成すると共に該植え穴に苗を放出し、その後、覆土輪によって株際に土寄せすると共に鎮圧することで、走行しながら苗を畝に植え付けるようにしたものがある。 【0003】この種の移植機の動力伝動装置では、エンジンから植付体に至る動力伝達系統に動力伝達を断接する電磁クラッチを設け、植付体が所定の停止位置にきたとき電磁クラッチを一時的に切断して(オンからオフに切換えて)、植付体を停止させ、ここで苗を受け取ると共に、植付体の昇降運動の停止時間を調節することにより植付け間隔である所望の株間を得るようにしたものがある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記従来のものにあっては、電磁クラッチを切断させても、植付体は慣性力のためにすぐには停止できず、植付体の昇降速度によって停止位置にばらつきが生じ、このため苗のスムーズな受取ができなくなったりするという問題がある。そこで、駆動軸により回転駆動される回転体と、バネによって回転体の外周面に接当するように付勢された制動体とを設け、回転体の外周面に、植付体の所定の停止位置で制動体が嵌合する凹部を設けることにより、植付体を所定の停止位置で正確に停止させることができるようにすることが考えられている。 【0005】この場合、回転体は比較的高速で回転しているため、制動体が凹部に落ち込むときの反動で制動体が凹部から離脱することがあり、制動体が凹部から離脱すると植付体が所定の停止位置で停止しないこととなる。そこで、本発明は、植付体が所定の停止位置で確実に停止するよう考慮することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明が前記目的を達成するために講じた技術的手段は、駆動軸70の回転により昇降動作すると共に上昇側で苗が供給され下降側で圃場に苗を放出する植付体68を備え、前記駆動軸70と駆動源Eとの間に動力伝達を断接するクラッチ30を設け、植付体68が上昇側の所定の停止位置にきたときにクラッチ30を一時的に切断して植付体68を停止させるようにした移植機において、前記駆動軸70により回転駆動される回転体97と、バネ99によって回転体97の外周面に接当するように付勢された制動体98とを設け、回転体97の外周面に、植付体68の所定の停止位置で制動体98が嵌合する凹部102を設け、回転体97の外周面の、凹部102から回転方向A後方側に、回転中心Oから外周面までの径方向の距離が、回転方向A後方に向かうに従って漸次小さくなる縮径部103を形成したことを特徴とする。 【0007】また、回転体97の外周面の、凹部102の回転方向A前方側と縮径部103との間を、縮径部103の回転中心Oから外周面までの最小距離を半径とする円弧状に形成したことも特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図4において、1は野菜等の苗を畝Rに移植する移植機を示し、この移植機1は乗用型であって、走行体2の後方に移植装置3を備え、圃場に形成された畝Rを跨いでその長手方向に走行しながら、移植装置3によって畝Rにソイルブロック苗を所定間隔をおいて自動的に植え付けるものである。 【0009】なお、移植機として歩行型を採用してもよい。走行体2の前部には、エンジン(駆動源)E、走行クラッチ及び変速装置等が設けられ、エンジンEはボンネット4によって覆われ、該ボンネット4の上部には、操縦ハンドル5が設けられ、該操縦ハンドル5の後方には運転席6が設けられている。 【0010】また、走行体2には、左右一対の前輪7と左右一対の後輪8とが設けられており、前輪7は操向輪とされ、前輪7および後輪8には走行クラッチ及び変速装置等を介してエンジンEからの動力が伝達されて回転駆動可能とされており、これらエンジンE、走行クラッチ、変速装置、運転席6、前輪7及び後輪8等は車体フレーム2Aに取り付けられて支持されている。 【0011】図4、図5及び図6に示すように、車体フレーム2Aの後部には、左右一対のトップリンク10と左右一対のロワリンク11とから主構成された昇降リンク機構12を介して装着ブラケット13が昇降自在に取り付けられ、この装着ブラケット13には、移植装置3が搭載される移植フレーム15が左右一対の平行リンク14を介して左右方向揺動自在に取り付けられている。 【0012】車体フレーム2Aの後部と、トップリンク10との間には、油圧シリンダからなる昇降シリンダ16が介装されており、この昇降シリンダ16のピストンロッドの出退動作により昇降リンク機構12が上下に揺動されて、装着ブラケット13及び平行リンク14を介して移植フレーム15が昇降可能とされ、これによって、路上走行時又は枕地での回行時等において、移植装置3を上昇させておくことができると共に、畝Rの高さ変化に対応して移植装置3の昇降制御ができるようになっている。 【0013】移植フレーム15は、図7に示すように、前後方向に配置された左右一対の側枠材15Aと、両側枠材15Aの左右中間に位置する中間枠材15Mと、これら側枠材15A及び中間枠材15Mの前部を相互に連結する左右方向の前枠材15Bと、前枠材15Bの左右両側に上方突出状に設けられた左右一対の支柱部材15Cとから主構成されている。 【0014】移植装置3は、多数のソイルブロック苗が育苗された苗トレイTを装着する苗載せ台23と、畝Rに苗を植え付ける植付装置24と、前記苗載せ台23上の苗トレイTから苗を一つずつ取り出して植付装置24へと搬送する苗分送装置25と、植え付けた苗の株際に土寄し、鎮圧するローラからなる覆土部材26と、苗分送装置25を取り付ける苗分送フレーム27と、植付装置24及び覆土部材26を取り付ける植付フレーム28から主構成されており、これらは左右一対備えられており、本実施の形態では、2条植えの移植機1とされている。 【0015】なお、苗トレイTは、プラスチック製で、薄肉に形成されて可撓性を有し、縦横に所定ピッチで碁盤目状に配列されて背面に突出する多数のポット部Pを備えており、このポット部Pに床土を供給し、そこへ播種し、育苗することで、ソイルブロック苗が育成されている。図7に示すように、苗分送フレーム27は、前部を構成する円筒状の筒状部27Aの左右両端部から後方に側枠材27Bを突出すると共に、左右の側枠材27Bの後端部を後枠材27Cで相互に連結して方形枠状に形成されている。 【0016】また、植付フレーム28は、前部を構成する円筒状の筒状部28Aの左右両端部から後方に側枠材28Bを突出すると共に、左右の側枠材28Bの後端部を後枠材28Cで相互に連結して方形枠状に形成されている。図5及び図6に示すように、移植フレーム15の前枠材15Bの左右方向中央下部には、エンジンEから移植装置3の各駆動部分への動力を断接する植付クラッチ30が装着されている。この植付クラッチ30は、電磁クラッチから構成されており、運転席6の側方に配置される植付クラッチレバー(又はクラッチペダル、クラッチスイッチ等の操作手段)によって、手動によって断続操作可能とされていて、株間調整時、枕地での回行時、路上走行時又は格納時等において、植付装置3への動力を切断できるようになっている。 【0017】また、この植付クラッチ30の入力軸30aは前方に突出されており、該入力軸30aには、走行体2のエンジンEに連動連結されたPTO軸31からの回転動力が、第1伝動軸32、中継軸33、第2伝動軸34を介して伝動される。なお、これら各軸30a,31,32,33,34は、自在継手、たわみ継手、カップリング等を介して適宜連結されている。 【0018】前記中継軸33は、車体フレーム2Aの後下部に設けられたブラケット35の下端部に、軸受36を介して支持され、第2伝動軸34は伸縮自在に構成されている。また、中継軸33には、該軸33の回転数を検出する回転センサ37が設けられていて、エンジンEと植付クラッチ30との間の動力伝達系統に回転センサ37が設けられている。 【0019】図5及び図8に示すように、植付クラッチ30の後方には、移植フレーム15の中間枠材15Mに取付固定されたギアボックス38が配置されており、このギアボックス38内のベベルギヤ伝動機構に植付クラッチ30の出力軸30bが接続され、該ベベルギヤ伝動機構から左右方向の駆動主軸39に動力が伝動されるように構成されている。 【0020】駆動主軸39は、移植フレーム15の左右側部に取付けられた軸受40と、ギアボックス38の側部に設けられた軸受41とにより軸心廻りに回転自在に支持されているとともに、これら軸受40,41により支持されている部分を除く部位は断面六角形に形成されている。この駆動主軸39には、図8に示すように、内周面が六角筒状で且つ外周面が円筒状に形成された伝動筒軸43が、軸方向摺動自在で且つ駆動主軸39と一体回転するように外嵌されている。 【0021】そして、この伝動筒軸43の外周に、前記植付フレーム28前部の筒状部28Aが、ベアリングを介して回転自在に外嵌されていて、植付フレーム28が、駆動主軸39に軸方向(左右方向)に移動自在で且つ軸心廻りに相対揺動自在に支持されており、植付フレーム28を左右方向に移動させると、該フレーム25と共に伝動筒軸43も一体的に移動するようになっている。 【0022】駆動主軸39の前上方であって、移植フレーム15の中間枠材15Mと左右側枠材15Aとの間の前部には、円筒棒状に形成された左右一対の案内部材45が取付固定されており、左右各案内部材45には、植付フレーム28の上方に位置する左右一対の苗分送フレーム27の筒状部27Aが外嵌されていて、該苗分送フレーム27が左右方向移動(摺動)自在に支持されている。 【0023】また、移植フレーム15の左右側枠材15A間の後端部には、角筒状の支持部材47が固定され、この左右支持部材47間には、左右方向に配置された断面略コ字状のスライドレール48が固定されており、このレール48には、苗分送フレーム27の前後中途部にブラケットを介して取り付けられた左右一対のローラ49が左右方向転動自在に嵌合されていて、苗分送フレーム27の後部が移植フレーム15に左右移動可能に支持されている。 【0024】植付フレーム28の後端部は、図5に示すように、苗分送フレーム27の後端部にリンク機構42を介して、駆動主軸39廻りの上下揺動が許容されるように連結され、植付フレーム28の左右両側枠材28Bに固定のブラケット44に、覆土フレーム51の前部が左右方向の軸心廻りに回転自在に取り付けられている。 【0025】この覆土フレーム51に苗植付部分を挟むように配置された左右一対の覆土部材26が回転自在に取付支持されると共に、覆土フレーム51の後部に固定した係止板52が苗分送フレーム27の後端に固定された係止レバー53に係止されていて、覆土部材26が畝R上を転動することによって、植付フレーム28が畝Rの高さ変化に追従して上下揺動可能に支持されている。 【0026】なお、係止板52の係止レバー53に対する係止位置は上下方向に位置変更自在に構成されており、この係止板52の係止レバー53に対する係止位置を変更することによって、植付フレーム28の後部と覆土部材26との上下方向の間隔が調節可能とされていて、植付装置24による苗の植付深さが調節できるように構成されている。 【0027】図8に示すように、苗分送フレーム27の筒状部27Aには、植付フレーム28の筒状部28Aに向けて延びる連係ブラケット54が固定され、植付フレーム28の筒状部28Aには、連係ブラケット54の先端部が嵌まる左右対向状の一対の係合片55が設けられていて、左右同側にある苗分送フレーム27と植付フレーム28とが一体的に左右移動可能とされている。 【0028】なお、植付フレーム28が駆動主軸39廻りに揺動するときには、連係ブラケット54の先端部は一対の係合片55間を前後方向に移動自在となるので、植付フレーム28の揺動動作を妨げることはない。前記苗分送フレーム27の上方には左右苗載せ台23が配置され、この左右の苗載せ台23は、移植フレーム15の左右支柱部材15Cの上端部間に設けた支持レール57と、移植フレーム15の左右側枠材15A間に設けた前後一対の支持レール58とに、左右方向移動自在に支持されていると共に、左右の苗載せ台23は、相互間隔調整自在に連結されていて、一体的に左右方向に移動するようになっている。 【0029】また、移植フレーム15には、モータ65によって正逆転自在に回転駆動される調節駆動軸63が支持されており、この調節駆動軸63の外周には、軸中央から右側方と左側方とで互いに逆ねじとなるねじ溝が刻設され、調節駆動軸63の右側ねじ部には、右側の苗分送フレーム27に固着されたブラケット54の上端部が螺合され、調節駆動軸63の左側ねじ部には、左側の苗分送フレーム27に固着されたブラケット54の上端部が螺合されている。 【0030】そして、調節駆動軸63を回転駆動すると、左右の苗分送フレーム27及び苗分送装置25が互いに近接又は離反する方向に左右移動すると共に、これに連動して左右の苗載せ台23も互いに近接又は離反する方向に左右移動するようになっている。各植付装置24は、図9に示すように、苗を植付けるべく畝Rに突入する植付体68と、この植付体68を昇降自在に支持する揺動リンク機構69とを備えてなる。植付体68は、上部が上下開口状の筒体68Aで構成され、下部に前後に開閉自在なくちばし状の開孔器68Bが設けられてなる。 【0031】揺動リンク機構69は、植付フレーム28に固定のブラケット69Aに前後揺動自在に支持された第1平行リンク69Bと、第1平行リンク69Bの下部に枢支連結された中継プレート69Cと、この中継プレート69Cに上下揺動自在に枢着された第2平行リンク69Dとを備えて構成され、第2平行リンク69Dの後端部に植付体68の筒体68Aが枢着されている。また、第2平行リンク69Bの上側のリンクには軸受69Eが固定されている。 【0032】一方、植付フレーム28の左右の側枠材28B間には、図3にも示すように、駆動軸70が配置されている。この駆動軸70は、側枠材28Bに軸受67を介して回転自在に支持された左右の主軸70A,70Bと、これら左右の主軸70A,70Bに対向端部に一端側が固定されたクランクアーム70Cと、左右クランクアーム70Cの他端部を連結するクランクピン70Dとからなるクランク軸で構成されている。 【0033】前記第2平行リンク69Bの上側のリンクに固定された軸受69Eに、この駆動軸70のクランクピン70Bが挿通されており、駆動軸70が図9において矢示A方向に回転することによって、植付体68が前後に揺動しながら昇降し、植付体68の上昇側で該植付体68に苗分送装置25から苗が供給され、植付体68の下降側で開孔器68Bが畝Rに突入し、突入後、連動具66によって開孔器68Bが前後に開かされて、畝Rに植え穴が形成されると共に、該植え穴に苗が落下放出されるようになっている。 【0034】なお、苗放出後は、前記覆土部材26によって株際に土寄せされると共に株際が鎮圧される。図8及び図9に示すように、駆動軸70の左側主軸70Bにはスプロケット71が設けられ、このスプロケット71と、前記駆動主軸39に外嵌している伝動筒軸43に一体形成されたスプロケット72とがチェーン73を介して連動連結されており、駆動主軸39の回転動力によって、すなわちエンジンEの回転動力によって植付体24が昇降されるようになっている。 【0035】苗分送装置25は、図5に示すように、苗分送フレーム27の移植フレーム15から後方に突出した部分に配置され、回転軸74の回転によって作動される爪動作機構75によって、前記植付体68と苗載せ台23との間で苗取出爪76を往復動作させ、この苗取出爪76により苗載せ台23に装着された苗トレイTのポット部Pからソイルブロック苗を一つずつ取出して植付体68に供給するものである。 【0036】左右各苗分送装置25の回転軸74への動力伝動系統を説明すると、図8に示すように、伝動筒軸43に一体形成されたギヤ77を備え、このギヤ77は、苗分送フレーム27の前部側に回転自在に支持されたギヤ78に噛合されている。このギヤ78にはスプロケット79が一体形成され、該スプロケット79と、苗分送フレーム27の後部側に回転自在に支持されたスプロケット80とに亘ってチェーン81が巻回されている。 【0037】また、スプロケット80には同軸上にスプロケット82が一体的に設けられており、該スプロケット82と、回転軸74に一体のスプロケット83とに亘ってチェーン84が掛装されている。この動力伝達系統によって駆動主軸39の回転動力によって回転軸74を回転し、苗分送装置25を駆動可能としている。図5及び図8に示すように、左側の苗載せ台23の下方には左側の苗分送フレーム27に設けた支持枠88に回転自在に支持された横送り軸87が備えられ、この横送り軸87は左側の苗分送フレーム27に設けたギアボックス90の出力軸90aに連結されている。 【0038】このギアボックス90の入力軸90bにはスプロケット91が設けられ、該スプロケット91と、左側の苗分送フレーム27の前側部に支持されたギア78と一体回転するスプロケット92とが、チェーン93を介して連動連結されており、駆動主軸39の回転動力により横送り軸87が回転駆動されるようになっている。 【0039】横送り軸87には、いわゆるトラバース溝87aが軸方向略全長にわたって形成されたナピヤねじが用いられており、該溝87aに係合する摺動体94が横送り軸87に外嵌され、この摺動体94は、左側の苗載せ台23の下部に連結されている。左右の苗載せ台23は前述したように連結されているので、横送り軸87を回転させることにより左右の苗載せ台23が左右方向に往復移動動可能となっている。 【0040】そして、苗載せ台23は、苗取出爪76によってポット部Pから苗が取り出される間、停止し、苗取出爪76が苗取出後該苗を植付体68に供給して元の位置の戻るまでに、ポット部Pの横1ピッチ分左右方向に横送りされ、横送り軸87によって往復間欠横送りされる。また、苗載せ台23には、苗トレイTの横一列分の苗を取り出した時点で苗トレイTをポット部Pの縦1ピッチ分下方に縦送りする縦送り機構を備えている。 【0041】この移植機1では、走行体2の走行を止めることなく、植付クラッチ30を切断することにより、苗載せ台23、植付装置24及び苗分送装置25の駆動を一時的に停止し、この停止している時間(クラッチを切断している時間)を調節することによって、株間を調節するように構成されている。植付体68は、その運動軌跡の上部側(上昇側)の所定の停止位置で停止され、この植付体68を確実に所定の停止位置で停止させるためにブレーキ装置96が設けられている。 【0042】このブレーキ装置96は、図1〜図3に示すように、回転体97と、制動体98と、制動体98が回転体97の外周面に接当するように該制動体98を付勢するバネ99とから主構成されている。回転体97は、板材からなる円盤状のカムから構成され、その略中心部に前記駆動軸70の右側の主軸70Aが挿通する挿通孔100が形成され、キー等によって駆動軸70と図1の矢示A方向に一体回転するように結合されている。 【0043】回転体97の外周面(以下、単に外周面というときは回転体97の外周面をさす)には円弧状に形成された凹部102が形成されている。また、回転体97の外周面上の点Bと点Cとの間の、凹部102が形成されていない側の外周面は、回転中心Oから外周面までの径方向の距離が、回転方向A後方に向かうに従って漸次小さくなる縮径部103とされ、点B(縮径部103の回転方向A前端部)と凹部102との間の外周面は、回転中心Oから点Bまでの径方向の距離を半径とする円弧状に形成された大径部104とされ、点C(縮径部103の回転方向A後端部)と凹部102との間の外周面は、回転中心Oから点Cまでの径方向の距離を半径とする円弧状に形成された小径部105とされている。 【0044】したがって、回転体97の外周面は、凹部102から回転方向A後方に向けて一定範囲一定径の円弧形状とされ、中途部から一定範囲径が漸次小径とされ、その後、凹部102に至るまで、一定範囲一定径の円弧形状とされており、凹部102の回転方向A後端部における半径に対し、凹部102の回転方向A前端部における半径が小径(回転中心Oから凹部102の回転方向A後端部までの距離に対し、回転中心Oから凹部102の回転方向A前端部までの距離が小さい)とされている。 【0045】制動体98は本実施の形態では、ローラで構成されて回転体97の下方に配置され、揺動アーム106の前後方向中途部側面に支軸107を介して左右方向の軸心回りに回転自在に支持されている。揺動アーム106の前部は、植付フレーム28の側枠材28Bの側面に固定した軸受108に左右方向の軸心回りに回転自在に支持された支軸109に固定されていて、揺動アーム106が上下に揺動自在とされている。 【0046】バネ99は、本実施の形態では、引張りコイルバネで構成され、一端側が揺動アーム106の後部に掛合され、他端側が掛合ボルト111の下端側に掛合され、該掛合ボルト111は、側枠材28Bに固定のブラケット110の支持壁110aを貫通すると共に、支持壁110aの上下に配置されると共に掛合ボルト111に螺合された一対のナット112によって固定されている。 【0047】そして、このバネ99の付勢力によって、揺動アーム106の後部が引き上げられ、これによって、制動体98が回転体97の外周面に接当するように付勢され、回転体97が回転駆動されることにより、制動体98が回転体97の外周面を相対的に転動することとなる。なお、ナット112を螺進・螺退させて掛合ボルト111の上下位置を調節することによってバネ99の付勢力を調節することができるようになっている。 【0048】前記構成のものにあっては、回転体97は駆動軸70とA方向に同行回転しており、苗を植え穴に放出した後、植付体68が上昇して所定の停止位置の手前にきたときに、植付クラッチ30が切断されて揺動リンク機構69への動力が切断され、植付体68の所定の停止位置で制動体98が回転体97の凹部102に嵌まる(落ち込む)ことにより、植付体68が停止位置で確実に停止するようになっている。 【0049】そして、所定時間経過後、植付クラッチ30が接続されて、回転体97が回転駆動されると、制動体98が凹部102から離脱して、回転体97の外周面を転動し、前述したように、植付体68の停止位置で凹部102に嵌まる。前記構成のものにあっては、制動体98が凹部102から離脱して大径部104に乗り上げるときには、バネ99が伸び(付勢力が強まるように弾性変形し)、制動体98が縮径部103を転動する際にバネ99が徐々に縮まり(付勢力が弱まるように弾性変形し)、制動体98が小径部105に移ると、バネ99の縮まりが止まり(弾性変形が停止し)、その後、凹部102に嵌合する。 【0050】したがって、制動体98が凹部102に落ち込むときには、制動体98が凹部102から離脱したときよりは、バネ99がある程度縮まっており(付勢力が弱まっており)、また、落ち込みも比較的大きくなくて、落ち込むときの反動も少なく、制動体98が凹部102に確実に嵌合するので、ブレーキ力が安定して作用し、植付体68が所定の停止位置で確実に停止する。 【0051】また、バネ99が滑らかに縮むので、バネ99の疲労も軽減される。さらに、制動体98が凹部102に嵌合するときの音も、比較的小さく、ブレーキ時の騒音も軽減される。さらに、また、制動体98が凹部102に落ち込む前に、バネ99の縮まりが止まるので、バネ99の動きが安定し、制動体98の凹部102への嵌合が安定する。 【0052】図4及び図5に示すように、植付体68の前方側には、整地輪114が設けられている。この整地輪114は、図10及び図11に示すように、左右方向の軸心を有する円筒状の胴部114aと、この胴部114aの左右開口を閉塞する円板状の側壁114bとから構成されている。この整地輪114の左右各側壁114bの中心部には、図12にも示すように、軸受115を嵌合するための嵌合孔116が形成されており、前記軸受115は嵌合孔116に外方から嵌合されることで、側壁114bに埋没状とされ、軸受115の外面が側壁114bの外面と略面一状となるように構成されている。 【0053】また、左右軸受115には支軸117が貫通されていて、該支軸117が回転自在に支持されている。整地輪114はコ字形のステー118の左右アーム部118a間に配置され、支軸117の左右両側は、左右アーム部118aを貫通すると共に抜止めされており、支軸117を介して整地輪114がステー118に左右方向の軸心回りに回転自在に支持されている。 【0054】支軸117の、左右アーム部118aと軸受115との間には、カラー119が回転自在に外嵌されている。ステー118の左右方向中央部には、支持部材120が固定され、この支持部材120は、植付フレーム28の筒状部28Aに前下方に向けて突出状に固定された支持アーム121に支軸122を介して左右方向の軸心回りに回動自在に支持されていて、ステー118が上下揺動自在とされている。 【0055】またステー118にはロッド123の下端側が枢着され、ロッド123の上部は、植付フレーム28の側枠材28Bに固定されたバネ受部材124を貫通すると共に、下方への抜止めがなされている。また、ロッド123には、該ロッド123に軸心方向位置変更自在に固定されたバネ受部材125と前記バネ受部材124との間に、コイルバネ126が套嵌されている。 【0056】整地輪114は畝R上に乗ると、コイルバネ126が圧縮されて、該バネ力によって、下方に(畝Rに向けて)付勢される。そして、移植機1を走行させることで、整地輪114が畝R上面を転動して、該畝R上面を鎮圧・整地する。なお、バネ受部材125の位置を変更することにより、整地輪114の畝Rに対する整地圧を変えることができる。 【0057】前記整地輪114にあっては、軸受115を整地輪114の側壁114b外面に設けると、該軸受115の保持金具や取付ボルトが出っ張り、そこに土が付着しやすく、整地輪114の側壁114bとステー118のアーム部118Aとの間に土が堆積し、その堆積した土の抵抗で整地輪114が転動しなくなる惧れがある。 【0058】整地輪114が回転しないと、畝R上面の土を前方に押していくことなり、畝Rの上面が大きくえぐられ、正常な作業ができなくなるが、本実施の形態のものでは、軸受115が整地輪114の側壁114bに埋没状とされ、支軸117の、アーム部118aと軸受115との間にカラー119が外嵌されているので、出っ張りがなく、アーム部118aと軸受115との間に土が付着しにくくなっていると共に、土がついても落ちやすく、整地輪114が畝R上面を良好に転動する。 【0059】なお、図例のものでは、アーム部118aと整地輪114の側壁114bとの間隔は一定とされているが、該間隔をなだらかに変化するような形状としてもよい。 【0060】 【発明の効果】本発明によれば、駆動軸70により回転駆動される回転体97と、バネ99によって回転体97の外周面に接当するように付勢された制動体98とを設け、回転体97の外周面に、植付体68の所定の停止位置で制動体98が嵌合する凹部102を設け、回転体97の外周面の、凹部102から回転方向A後方側に、回転中心Oから外周面までの径方向の距離が、回転方向A後方に向かうに従って漸次小さくなる縮径部103を形成したので、制動体98が凹部102から離脱した後、再び凹部102に至る前に、バネ99の付勢力が徐々に弱まると共に、制動体98が凹部102に落ち込む際の該落ち込みも比較的大きくなくて、落ち込むときの反動も少なく、制動体98が凹部102に確実に嵌まり、植付体68が所定の停止位置で確実に停止する。 【0061】また、回転体97の外周面の、凹部102の回転方向A前方側とと縮径部103との間を、縮径部103の回転中心Oから外周面までの最小距離を半径とする円弧状に形成したことにより、バネ99の動きが安定し、制動体98の凹部102への嵌合が安定する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年8月12日(1998.8.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061745 【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2000−60228(P2000−60228A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月29日(2000.2.29) |
| 【出願番号】 |
特願平10−228336 |
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