| 【発明の名称】 |
播種機 |
| 【発明者】 |
【氏名】和泉谷 正弘
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| 【要約】 |
【課題】作業中に於ける作業者の手に作用する荷重が軽減され、播種作業が負担少なく能率的に行えるものとする。
【解決手段】種子を吸着するための空気吸引孔4aを具備した種子吸着用平面板4を設けると共に、前記平面板4上の種子群を一時的に収容させるためのポケット部9を設けてなる種子吸着盤1と、前記空気吸引孔4a群に対応して配置されたポット部を有する育苗トレイを支持するものとした播種板支持台装置2とを備えた播種機に於いて、播種板支持台装置2には育苗トレイ支持範囲よりも前方の一定位置に球面支持体21を設けると共に前記支持範囲の左右側に受け部材19を設け、また種子吸着盤1には底面壁5下面に前記球面支持体21が嵌め込まれる係合部材10を設けると共に左右各側面のポケット部9近傍個所に、球面支持体21が係合部材10に嵌め込まれた状態の下で前記受け部材19により支持され且つ種子吸着用平面板4を傾斜状に保持するものとした支軸11を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 種子を吸着するための空気吸引孔を一定配列状に形成された種子吸着用平面板を具備すると共に、前記平面板の一辺部にこの平面板上の種子群を一時的に収容させるためのポケット部を設けてなる種子吸着盤と、前記空気吸引孔群に対応して配置されたポット部を有する育苗トレイを特定位置に水平状に支持するものとした播種板支持台装置とを備えた播種機に於いて、播種板支持台装置には育苗トレイ支持範囲よりも前方でこの支持範囲の左右方向概ね中央位置の一定高さ位置に球面支持体を設けると共に前記支持範囲の左右側に受け部材を対状に設け、また種子吸着盤には底面壁下面に前記球面支持体が嵌め込まれる係合部材を設けると共に左右各側面のポケット部近傍個所に、球面支持体が係合部材に嵌め込まれた状態の下で前記受け部材により支持され且つ前記平面板を傾斜状に保持するものとした支軸を設けたことを特徴とする播種機。 【請求項2】 播種板支持台装置の育苗トレイ支持範囲よりも手前側でこの支持範囲の左右側にのみ1対の種子吸着盤用支持部を設け、種子吸着盤が前記支持範囲の左右側の受け部材で支持された状態の支軸の廻りへ倒伏されたとき、種子吸着盤が育苗トレイ上面の近距離位置で支持されるものとなることを特徴とする請求項1記載の播種機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、野菜、花などの種子を育苗トレイの各ポット部に能率的に播種できるようにした播種機に関する。 【0002】 【従来の技術】種子吸着盤と種子板支持台装置とを備えた播種機は存在している。このさい種子吸着盤は、種子を吸着するための空気吸引孔を一定配列状に形成された種子吸着用平面板を具備すると共に、前記平面板の一辺部にこの平面板上の種子群を一時的に収容させるためのポケット部を設けたものとなされている。また播種板支持台装置は前記空気吸引孔群に対応して配置されたポット部を有する育苗トレイを特定位置に水平状に支持するものとなされている。 【0003】使用のさいは、各ポット部に床土を入れた育苗トレイを、播種板支持台装置の一定位置に載置する。一方では種子吸着用平面板の上面に適当量の種子を載せ、この後、種子吸着盤を手で揺り動かすことにより種子群を前記平面板上で前後左右に流動させ、各空気吸引孔に単一又は数個の種子を吸着させる。 【0004】この状態となった種子吸着盤をポケット部が低くなる方向へ手操作により傾斜させて、種子吸着用平面板上の自由移動可能な種子をポケット部内へ流動させる。これにより流動可能な種子は全てポケット部内に収容される。この収容状態の下で、各空気吸引孔に種子が吸着されているか否かを確認し、この吸着が完全でなければ再度、上記した吸着操作を繰り返し、一方その吸着が完全であれば種子吸着盤をポケット部内に収容された種子を落下させないように手操作により反転させ、育苗トレイの真上に位置するように播種板支持台装置上に載置する。 【0005】この後、各空気吸引孔の空気吸引力を消失させて、これに吸着されている種子を自重により落下させる。こうして落下された各種子は育苗トレイの各ポット部内の床土上に達する。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記した従来の播種機では、種子吸着盤に種子を吸着させたり、吸着状態を確認したり或いは、種子吸着盤を反転させたりするさい、作業者の手に大きな荷重が作用したり無理な操作姿勢が必要となるなど、作業者の負担が大きいという問題がある。また、種子には色々な種類があり、且つ形状も不定形であって上記の種子落下にさいし、種子が吸着盤の吸引孔に引掛って落ちないトラブルとなるのであり、これを確実に防止するにはバイブレーター器具で振動を与えたりする面倒な作業も必要となってくる。本発明はこの問題を解消することを目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明では、種子を吸着するための空気吸引孔を一定配列状に形成された種子吸着用平面板を具備すると共に、前記平面板の一辺部にこの平面板上の種子群を一時的に収容させるためのポケット部を設けてなる種子吸着盤と、前記空気吸引孔群に対応して配置されたポット部を有する育苗トレイを特定位置に水平状に支持するものとした播種板支持台装置とを備えた播種機に於いて、播種板支持台装置には育苗トレイ支持範囲よりも前方でこの支持範囲の左右方向概ね中央位置の一定高さ位置に球面支持体を設けると共に前記支持範囲の左右側に受け部材を対状に設け、また種子吸着盤には盤下面に前記球面支持体が嵌め込まれる係合部材を設けると共に左右各側面のポケット部側個所に、球面支持体が係合部材に嵌め込まれた状態の下で前記受け部材により支持され且つ前記平面板を傾斜状に保持するものとした支軸を設ける。 【0008】種子吸着盤に種子を吸着させるさいは、球面支持体を係合部材に嵌め込むと共に種子吸着盤をこれを持った手で揺り動かすようにする。このさい、種子吸着盤の重量の殆どが球面支持体に支持される。また全ての空気吸引孔に種子が吸着されたことを確認するさい球面支持体で支持された種子吸着盤を球面支持体廻りへ傾斜させるようにするのであり、このさいも種子吸着盤の重量の殆どは球面支持体に支持されるため傾斜操作する手に作用する荷重は小さいものとなる。また種子吸着盤を反転するさい受け部材に支持された支軸廻りへ揺動させるようにするのであり、このさい種子吸着盤の重量が受け部材に分担されるため反転操作する手に作用する荷重は小さくなる。また前記した各処理は人間の基本的な動作により行えるものであって作業者に無理な姿勢による操作を強いるものとならない。 【0009】本発明はさらに次のように具体化する。即ち、播種板支持台装置の育苗トレイ支持範囲よりも手前側でこの支持範囲の左右側にのみ1対の種子吸着盤用支持部を設け、種子吸着盤が前記支持範囲の左右側の受け部材で支持された状態の支軸廻りへ倒伏されて反転されたとき、種子吸着盤が育苗トレイ上面の近距離位置で支持される構成となす。 【0010】これによれば、種子吸着盤が支持点の4点以外は空中で浮いた状態に支持されるものとなるため、播種板支持台側の土が種子吸着盤に付着し難くなると共に種子吸着盤が叩き操作により効果的に振動して、空気吸引孔に引っ掛かった種子が落下し易くなる。また、近距離で迅速且つ的確なトレイ内への種子落下を可能とする。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明に係る播種機の一実施例を図1〜図5を参照して説明する。図1及び図2に於いて、1は種子吸着盤で、2は育苗トレイ3を支持するための播種板支持台装置である。 【0012】先ず、種子吸着盤1について説明する。全体は四角形の偏平状箱体となしてある。箱体の上面壁をなす種子吸着用平面板4には一定配列となされ直径凡そ1.5mm程度以下となされた多数の空気吸引孔4aが形成してあり、この平面板4と底面壁5との間の空間h(図3参照)には箱体の一方の側面壁6aに形成された接続口7を介して空気吸引管8が接続されている。 【0013】種子吸着用平面板4の上面の周囲には周壁部aが突出状に形成されており、このさい周壁部aの一辺部には図3に示すように前記平面板4に沿わせた面部b1と前記平面板側へ向かう面部b2とが付加されてポケット部9が形成されている。 【0014】そして箱体の底面壁5の下面の概ね中央には凹み形状となされた係合部材10が設けてあり、また箱体の左右の側面壁6a、6bのポケット部9寄り側には左右方向へ張り出された支軸11、11が設けてある。 【0015】次に播種板支持台装置2について説明する。この装置2は、アングル材cを方形状に枠組みしてなる台枠12と、この台枠12の手前側及び前方側に装着された手前側位置決め板13及び前方側位置決め板14と、手前側及び前方側位置決め板13、14の間に位置した台枠12部分に固着された載置板15と、この載置板15の左側となる台枠12部分に設けた左側位置決め板16とを備えている。 【0016】このさい、手前側位置決め板13、前方側位置決め板14及び左側位置決め板16の各々は概ね鈎形となし、その水平支持面部d1に長孔eを形成し、この長孔eに挿通されるボルトとこれに螺合される蝶ナット17を介して台枠12に長孔e方向の位置調整可能に装着されるのであり、これら位置決め板13、14、16の垂直面部d2で囲まれた範囲でしかも載置台15の上方となる個所が育苗トレイ支持範囲をなす。 【0017】台枠12の前記育苗トレイ支持範囲よりも前部には起立枠18が形成してあり、この起立枠18は前記育苗トレイ支持範囲の左右側に配置した一対の支柱部材g1、g2とこれら支柱部材g1、g2の上端を結合させた水平部材g3からなっている。 【0018】一対の支柱部材g1、g2の各々の上部には受け部材19を張出し状に固定し、また図4に示すように水平部材g3の概ね中央個所には支持棒20を起立させ、この支持棒20の先端に球面支持体21を固定させている。さらに台枠12の前記育苗トレイ支持範囲よりも手前部でこの支持範囲の左右側に種子吸着用支持部22をなす支柱部材が対状に設けてある。 【0019】上記した播種板支持台装置2の右側には図2に示すように取付板23を介して開閉弁24及び空気調節弁25が装着してあり、前記空気吸引管8はこれら開閉弁24及び空気調節弁25を介して図示しない空気吸引装置に接続されている。また上記育苗トレイ3は樹脂材で成形され高さ数cm程度で平面視四角状となされたもので、床土を入れるための多数のポット部3aが前後左右方向の整列状態に配置されたものである。 【0020】次に上記のように構成した本実施例品の使用例及びその作用を説明する。蝶ナット17を操作して3つの位置決め板13、14、16を必要に応じて移動させることにより、播種板支持台装置2に於ける育苗トレイ支持範囲の位置や大きさを適当に決定する。 【0021】この後、各ポット部3aに床土の入れられた1つの育苗トレイ3を上記育苗トレイ支持範囲に上方から載置し、その左側面を左側位置決め板16に密接させる。これにより育苗トレイ3は底面を載置板15に支持され、左側面を左側位置決め板16に位置決めされ、前後側面を前方側及び手前側の位置決め板13、14に位置決めされるほか、周縁を3つの位置決め板13、14、16の上縁で支持されるものとなる。 【0022】一方、種子吸着盤1は図3に示すようにこれの支軸11、11を受け部材19、19の溝内に嵌め込んだ状態で支軸11、11廻りへ揺動させることにより、球面支持体21が係合部材10に嵌まり込んだ状態とする。これにより種子吸着盤1は播種板支持台装置2により図1に示す傾斜状態に保持される状態となる。 【0023】この状態の下で、種子吸着盤1の種子吸着用平面板4の上に播種すべき例えば直径0.3〜1mm程度の野菜などの種子w(図2参照)の多数を供給する。このように供給された種子w群は自重により種子吸着用平面板4上を下方へ流動してポケット部9に収容される。 【0024】また図示しない空気吸引装置を作動させ、開閉弁24を開放すると共に絞り弁25を適当に絞り操作して、種子吸着盤1の種子吸着用平面板4と底面壁5との間の空間h(図3参照)から空気を適当流量で吸引させる。これにより各空気吸引孔4aから適当な勢いで空気が吸引されるものとなる。 【0025】次に種子吸着盤1が係合部材10を介して球面支持体21に支持された状態の下で、種子吸着盤1のポケット部9近傍の左右部を手で持って手前に引き出すようにし、その支軸11、11を播種板支持台装置2の受け部材19、19から離脱させ、さらにポケット部9近傍の左右部を上方へ揺動させて、種子吸着盤1を概ね水平姿勢とする。このさい、種子吸着盤1の重量は球面支持体21に支持されるため、作業者の手には大きな荷重は作用するものとならない。 【0026】この後、図4に示すように種子吸着盤1を持った手を上下に移動させることにより、種子吸着盤1を前後左右に適当に繰り返し揺動させる。これにより、ポケット部9内の種子w群は種子吸着用平面板4上を前後左右へ流動し、各空気吸引孔4a上に位置した種子wがこの吸引孔4aに作用する負圧により吸着され、遂には全ての空気吸引孔4aに一つ或いは数個の種子wが吸着されるものとなる。 【0027】このような種子wの吸着操作を適当時間に亘って実施した後、種子吸着盤1を持った手を降下させて、その支軸11、11を受け部材19、19に再度、支持させ、図1に示す状態とする。これにより、空気吸引孔4aに吸着されている種子w以外の種子wが自重により種子吸着用平面板4上を下方へ流動して再びポケット部9内に収容される。 【0028】この状態の下で、作業者は全ての空気吸引孔4aに種子が吸着されていることを確認するのである。種子wの吸着が完全に行われてないときは上記した種子吸着操作を再度、繰り返すようにし、種子wの吸着が完全に行われた状態となす。余分に吸着したり、引掛かり状態となっているものは吸着盤側面を軽く手で叩いてやれば簡単に落下してポケット部9内に保留されるものとなる。 【0029】こうして種子wの吸着が完全に行われた後は、種子吸着盤1を手で持って支軸11、11廻りの下方へ揺動させて反転状態となす。これにより種子吸着盤1の手前部の左右端部は種子吸着盤用支持部22、22に支持される。これにより、種子吸着盤1の種子吸着用平面板4は育苗トレイ3と近接して平行状に対向すると共に、一つの空気吸引孔4aと一つのポット部3aとが対応する関係となる。このさいの操作では、種子吸着盤1の重量が受け部材19、19でも支持されるため、作業者の手に大きな荷重は作用するものとならない。 【0030】次に開閉弁24を閉鎖する。これにより各空気吸引孔4aの空気吸引力は消失するため、各空気吸引孔4aに吸着された種子wは自由落下し、その対応するポット部3a内の床土上に達する。 【0031】このさい種子wが空気吸引孔4aに引っ掛かって自然に落下しないことがあるのであり、これを防止するため作業者は種子吸着盤1の側部を手で軽くトントンと叩くようにする。この叩きによる振動は、種子吸着盤1が受け部材19、19や種子吸着盤用支持部材22、22により4点支持されているため効果的に種子吸着用平面板4に伝播されるのであり、従って空気吸引孔4aに引っ掛かっている種子wは確実に分離されて落下するものとなる。この落下した種子wは各ポット部3aに確実に播種されるのである。 【0032】この後、種子吸着盤1の手前部を手で持って、それを支軸11、11廻りの上方へ揺動させ、再度、図5の姿勢に保持させる。この状態の下で、播種の終了した育苗トレイ3を播種板支持台装置2から取り外すようにする。 【0033】以後は必要に応じ、新しい育苗トレイ3を播種板支持台装置2に載せ、図5の状態となされている種子吸着盤1の支軸11、11側を手で持って持ち上げることにより図2に示した所要の操作を繰り返す。なお、ポケット部9の種子wの量が少なくなったときは補給する。 【0034】 【発明の効果】上記した本発明によれば、種子吸着盤に種子を吸着させるさい種子吸着盤のほぼ全重量を係合部材を介して球面支持体に支持させた状態の下で行え、また吸着状態を確認するさい種子吸着板を球面支持体を支点として揺動させた後、受け部材に支軸を支持させて播種盤支持台装置に種子吸着盤を一定の傾斜姿勢に保持させた状態で行うことができ(種子同士で干渉し合っているものが、傾斜姿勢で重力作用で自然落下するほか、傾斜面となっているので0.2mm程度の小さな種子でも大変見易く検種が容易となる)、また種子吸着盤を反転させるさいは種子吸着盤を受け部材で支持された状態の支軸の廻りへ揺動させるようにして行うことができるのであり、これにより作業者の手に作用する荷重が軽減され、播種作業が負担少なく能率的に行えるものとなる。 【0035】請求項2によれば、種子吸着盤がこれの反転状態で受け部材及び種子吸着盤用支持部材により4点支持されるようになるため、種子吸着盤を素手で軽く叩くことにより種子吸着盤が効果的に振動して種子吸着用平面板に引っ掛かった種子が落下するものとなり、また種子盤が終始空中に浮いた状態で播種板受台との接触がないことから種子板支持台装置側に存在する土が種子吸着盤に付着し難くなって、土による種子吸着盤の目詰まりなどによる作用不良が良く防止されるものとなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】597023721 【氏名又は名称】有限会社 いづみや農園
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| 【出願日】 |
平成10年8月5日(1998.8.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065721 【弁理士】 【氏名又は名称】忰熊 弘稔
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| 【公開番号】 |
特開2000−50707(P2000−50707A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月22日(2000.2.22) |
| 【出願番号】 |
特願平10−221836 |
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