| 【発明の名称】 |
植付同時作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】石飛 芳夫
【氏名】芝田 哲男
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| 【要約】 |
【課題】動力取出機構付の移植機を動力取出ケースを取り外すことにより、対地作業機を装着しない標準型の移植機に簡単に切り換えると共に、標準型の移植機を対地作業機付の移植機に同一な走行機体を利用して簡単な構成で提供する。
【解決手段】走行機体1の後部に複数条分の苗を植付ける植付装置6を支持すると共に、該植付装置6の前側に走行機体1から回転駆動可能に設けた対地作業機5を装着する移植機の後輪1bの駆動ケース10に、対地作業機5の動力取出用の開口部を形成し、該開口部に対地作業機5の動力取出ケース86を着脱可能に構成した植付同時作業機。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前輪1a及び後輪1bを有する走行機体1の後部に複数条分の苗を植付ける植付装置6を支持すると共に、該植付装置6の前側に走行機体1から回転駆動可能に設けた対地作業機5を装着する移植機において、前記後輪1bの駆動ケース10に、対地作業機5の動力取出用の開口部を形成し、該開口部に対地作業機5の動力取出ケース86を着脱可能に構成してなる植付同時作業機。 【請求項2】 動力取出ケース86の変速用の切換レバー8Lを、後輪1bの上方を覆うリヤカバー21に形成した切欠部22内を挿通し、上方へ操作可能に突出させる請求項1の植付同時作業機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、代掻田植機あるいは不耕起田植機等の移植機における対地作業機の伝動構造の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、植付同時作業機の一例である代掻と苗の植付けとを同時に行なう代掻同時田植機は、前輪及び後輪を有する走行機体の後部に複数条分の苗を植付ける植付装置を油圧昇降リンク方式の昇降機構を介して支持し、この植付装置の前側に高さ調節可能に支持したロータリ軸に複数の代掻きロータを備えた代掻装置を装着した構成となっている。 【0003】そして代掻装置は、走行機体側の後輪を回転駆動する後輪伝動ケースから延設させた代掻装置伝動用の伝動軸(PTO)によって駆動される伝動構造を構成している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の構成による代掻同時田植機は、走行機体側の後輪を回転駆動する後輪伝動ケースに、代掻装置伝動用の代掻伝動軸並びにその変速を司る動力伝動機構が設けられている。従って、代掻と同時に植付作業を行わないで植付作業のみを行う標準仕様の田植機にしたい場合には代掻装置を外すことができるが、重量構造体である代掻装置用の動力伝動機構はそのまま残さざるを得ないことから、機体の軽量化を図ることができない等の問題がある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記従来の装置の持つ課題を解決するために本発明の植付同時作業機は、前輪1a及び後輪1bを有する走行機体1の後部に複数条分の苗を植付ける植付装置6を支持すると共に、該植付装置6の前側に走行機体1から回転駆動可能に設けた対地作業機5を装着する移植機において、前記後輪1bの駆動ケース10に対地作業機5の動力取出用の開口部を形成し、該開口部に対地作業機5の動力取出ケース86を着脱可能に構成している。 【0006】また、動力取出ケース86の変速用の切換レバー8Lを、後輪1bの上方を覆うリヤカバー21に形成した切欠部22内を挿通し、上方へ操作可能に突出させるようにしている。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1において、乗用型の移植機Aとして示す一例である植付同時作業機(代掻同時田植機)は、前輪1a,後輪1bを有する走行機体1上に、前方からエンジンEを搭載し、その後部にハンドル及び座席シートからなる運転席2を備え、そして機体1の後部で植付け深さ自動制御用の油圧シリンダ機構によって昇降可能に構成した昇降機構3のトップリンク30,ロアリンク31の端部に、対地作業機としての代掻装置5を備えた植付装置6の植付装置6の植付機枠(支持フレーム)60を連結し、上記代掻装置5と植付装置6とを運転席2に設けた昇降レバー20の操作によって、上記昇降機構3を介して昇降可能に構成している。 【0008】上記植付装置6は、図2(A)及び図4に示すように植付機枠60に苗載台61及び5条植付分の植付爪62aを有する植付部(植付ケース)62を配置した伝動ケース(植付伝動ケース)63並びに角筒状の植付横機枠(横支持フレーム)65を一体的に装着している。そして伝動ケース63内には各植付部62に伝動する伝動軸63aを軸支し、この伝動軸63aは走行機体1側の駆動ケース10に設けた駆動軸(PTO軸)11から自在接手12aを有する植付伝動軸12によって、伝動ケース63に内装されたベベルギヤ等を介して入力駆動するように構成している。 【0009】また、この伝動ケース63の下方には、均し板の機能と滑走機能を持つ複数のフロート6Fを前後の支持リンク6a,6bを介して上下動可能に設けている。また、対地作業機の一実施形態として示す「代掻装置5」は、各フロート6Fの前方において植付巾に横設されたロータリ軸50の両側を、後述する支持機構7のメタル部50aを介して回転自在で且つ植付装置6の昇降動作に伴い連動して一体的に昇降動作することができるように支持している。そしてロータリ軸50の中央部に前記駆動ケース10から、後述する着脱可能な動力取出機構8の取出軸80を介して回転変速可能に伝動するようにしている。 【0010】この代掻装置5は、異なる長さの籠型形状のロータ5a〜5eを取付間隔5Kを有して固定している。そしてこれらの各取付間隔5Kによって代掻時にロータ5a〜5eに前進回転に伴って生ずる泥水流を後方に円滑且つ速やかに逃がして代掻装置5による泥水流の前押しを抑制できるようにしている。そして両外側の取付間隔5K内で前記メタル部50aを設けると共に、中央部の取付間隔5K内に前記取出軸80から代掻伝動軸81と自在接手82を介して伝動される伝動ケース51を設置して、ロータリ軸50を伝動しながら支持するようにしている。 【0011】このように配置されたロータ5a〜5eは、後方に配置されている各植付部62の植付爪62aの前方において植付条を的確に代掻し、平らに代掻きされた圃場に植付爪62aによって苗の植付けを良好に行わせることができる。なお、図3及び図5に示す52は、ロータ5a〜5eの上方及び側方を一連に覆い泥水の飛散を防止するように設けたロータカバーである。 【0012】次に、図2を参照して走行機体1から代掻装置5を伝動するための「動力取出機構8」を説明する。この実施形態による動力取出機構8は、エンジンE側から後方に延設された入力軸11を備え後輪1bを支持伝動する車軸駆動ケース10aと一体的な前記駆動ケース10と、該駆動ケース10の下部に着脱可能で且つ内部に図示しない変速機構を内装設置して、その切換レバー(変速レバー)8Lを有する取出ケース(動力取出ケース)86等とから構成している。 【0013】即ち、上記動力取出機構8は、駆動ケース10から取出ケース86を取り外したときは、この駆動ケース10の開放された開口部を別途準備された平板状のカバー(不図示)を取付ネジ8Nによって固定して代掻装置5を装着しない標準型の乗用移植機として構成することができるものである。一方、代掻装置5付の作業機Aを構成する場合には、上記走行機体1を利用して上記のようにカバーを取り外した状態において、開放された開口部に上記取出ケース86を、入力軸11に取付けている伝動ギヤと取出軸80に取着している被伝動ギヤ(変速ギヤ)とを噛合させながら接合し、駆動ケース10と取出ケース86とを取付ネジ8Nによって固定する。 【0014】また、動力取出機構8を取付けた状態で、駆動ケース10から代掻装置5の動力を入り切り或いは回転変速を行う変速操作用の切換レバー8Lは、図2(B)及び図3に示すようにリヤカバー21に形成した切欠部22内を通して上方に突出させている。 【0015】そしてこの切換レバー8Lを運転席2側に可及的に接近させて切換操作を行い易くすることができるようにしていると共に、左右の後輪1bの間で機体の略中央部に設置された駆動ケース10の下部に、取出ケース86を直付け状態で取付けることにより、機体バランスを良好に保ち、機体の走行安定性を維持することができると共に、標準型の走行機体1に対しても後付け作業によって代掻装置5を装備した移植機Aに簡単に変更することができるものである。 【0016】また、この実施形態で示すリヤカバー21は、座席シート側から両側の後輪1b上方を一体的に覆うと共に、この後輪1bの上方を覆う部分に足載せ用のステップ面21aを形成したリヤステップカバーを兼ねるように構成し、更にこのリヤカバー21の後辺を上記左右のステップ面21aの間において凹入状に成形して前記切欠部22を設けている。 【0017】そして切換レバー8Lは、昇降機構3のトップリンク30とロアリンク31との間を通して上記欠部22の右方内側にその握り部を近接させてリヤカバー21の上方に突出させて運転席2の後方で右側に接近させて操作し易くしている。尚、上記切欠部22は図示例の切欠凹入させたものに限ることなく切換レバー8Lを挿入して操作可能な長孔とすることもできる。 【0018】次に、上記のように構成した代掻装置5を植付装置6の昇降動作と連動させると共に、代掻装置5の代掻き作業高さを上下調節させる支持機構7について説明する。この支持機構7は、代掻装置5の巾に沿って平行状に配設された植付横機枠65(図3,4)と、この植付横機枠56から立設された上記植付機枠60と、ロータリ軸50の両側を軸支するメタル部50aを下部に設けた後述する支持杆70とを有している。 【0019】そして上記植付機枠60の上部に横軸72を回動可能に支持し、この横軸72の両端に固着したリンクアーム71で上記支持杆70を連結支持している。そしてこの横軸72に設けた操作レバー7Lと、この操作レバー7Lを位置決め案内するように植付機枠60に固定したレバーガイド73を設けている。更に、上記植付機横機枠65から前方に突設されて端部に支持杆70の中途部を支持して横振れを防止しながら上下方向にスライド可能に案内する支持部(ガイド)75を有する支持部材75aと、上記横軸72の両側に係止されると共にロータカバー52に下端部を取付けて代掻装置5を上方に付勢支持するスプリング76等から構成されている。なお、上記支持杆70はパイプ材で構成されている。 【0020】そして、上記植付機枠60は、図2(A)に示すように側面視でヘ字状に屈曲させながら前傾状に立設し、その上部に苗載台61を横方向に往復移動可能に支架すると共に、下部に植付横機枠65と伝動ケース51とを一体的に設けて剛体枠を形成している。 【0021】また、植付横機枠65の両側から突設した支持部材(支持腕)75aの先端に形成した支持部75は、上方の横軸72と下方のロータリ軸50を連結する軸線に沿って後方に傾斜して設けてあり、この支持部75内にはメタル部50aを有する下部支持杆70aをスライド可能に挿通している。そしてこの下部支持杆70aの上部をリンクアーム71に連結する上部支持杆70bと連結ピン70cで切離可能に連結し、支持杆70を下部支持杆70aと上部支持杆70bとによって直線状に構成している。 【0022】また、上記支持杆70で支持される代掻装置5は、横軸72とロータカバー52との間に設けたスプリング76によっても上方に持上げるように付勢支持されている。従って、上記のように構成した代掻装置5の支持機構7は、植付機枠60と支持部75と支持杆70とが互いに組付け連結されたとき、側面視において「三角形状」に形成されて剛体枠になることから、代掻装置5を安定して支持することができ、更に枠構造を可及的に小部材で構成して軽量化を図り、後輪1bと植付装置6との間にコンパクトに纏めて設置することが可能となる。その結果、植付装置6を走行機体1に近接して設置することができ、機体長を短くすることができる。 【0023】また、代掻装置5の高さ調節操作を行う操作レバー7Lは、図3(A,B)に示すように植付機枠60に固着したレバーガイド73に縦溝状に穿設したガイド溝77に案内されて、横軸72を中心に回動する際の位置決めを確実に行うことができるようにしている。即ち、図示例のレバーガイド73は、そのガイド溝77の下方に代掻装置5の代掻作業高さ(代掻高さ)を複数段に調節係止可能な調節溝77aを複数山谷状に形成すると共に、上方に代掻装置5を地面から離間させて路上走行姿勢に引き上げる走行高さに位置決め係止する係合溝77bを長溝状に形成している。 【0024】このレバーガイド73の構成により、代掻と同時に植付作業を行う際に、操作レバー7Lをガイド溝77の最下段の調節溝77aに係止すると、代掻装置5は最下降して代掻き高さを低くした状態で深代掻きを行うことができ、更に操作レバー7Lを上段の調節溝77aに係止すると代掻き高さを高くした浅代掻きを行うことができ、圃場の状態に適応した代掻作業を良好に行うことができる。 【0025】また、操作レバー7Lを係合溝77b内に位置させると、代掻装置5がスプリング76の弾性で引上げ付勢支持された自由状態であることから、操作レバー7Lは図3(B)に示すように、係合溝77bの上端部に接当して、代掻装置5の植付装置6に対する上昇方向への移動(上動)を規制することができる。 【0026】そして、係合溝77b内に位置決めされた操作レバー7Lは、図5に示すように例えば植付装置6が走行姿勢に最上昇することに伴い代掻装置5も上動した際に、この代掻装置5のロータリ軸50と植付伝動軸12とが接当したとしても、この接当抵抗によって代掻装置5はスプリング76に抗して下方側に退避移動した状態となる。従って、係合溝77b巾内において操作レバー7Lが図3(B)の矢印方向に自由に移動して逃がすことができるので、ロータリ軸50と植付伝動軸12の無理な接当を防止して、スプリング76の弾性力によって形成される軽い接当状態で植付装置6と代掻装置5とを上昇姿勢(走行姿勢)に良好に支持することができる。 【0027】従って、代掻装置5と植付伝動軸12の接当による互いの損傷を防止することができ、両者を可及的に近接配置することができるのでコンパクトな移植機Aを簡単な構成により製作することができる等の利点がある。以上のように構成した移植機Aは、耕起され湛水された圃場において植付装置5を下降して、滑走体からなるフロート6Fを地表上を滑走させながら、代掻装置5を代掻伝動軸81によって回転させて代掻を行い、また植付装置5の植付け深さを昇降機構3によって上下コントロールさせると共に、操作レバー7Lによる代掻高さを調節し、そして代掻きされたのち均平に均された圃場面に対して、苗を一定深さに良好に植え付けることができるものである。 【0028】一方、後輪1bを伝動支持する駆動ケース10の下部に直付け状態で取付けられた動力取出機構8は、左右の後輪1bの間で機体の略中央部に設置されているので、機体重心を高くすることなく機体の走行安定性を向上させて代掻同時植付作業を良好に行わせることができる。 【0029】また、動力取出機構8の変速等の操作は、リヤステップカバーを兼ねるリヤカバー21に形成した切欠部22内を通して切換レバー8Lが上方に突出されていることにより、切換レバー8Lを運転席2側から無理な姿勢をとることなく的確に操作して代掻同時植付作業を能率よく行うことができる。更に、後付けによって装着される動力取出機構8用の切換レバー8Lを簡単且つ廉価な構成を以て設置することができる等の利点がある。 【0030】そして、上記のように構成した動力取出機構8付の移植機Aを、代掻装置5を装着しない標準型の移植機として使用したい場合は、駆動ケース10の下方の広い空間部において取出ケース86(図2)を簡単に取り外すことができると共に、駆動ケース10の開放された開口部を平板状のカバーで簡単に閉鎖することによって、標準型の移植機を簡単に構成することができる。 【0031】また、この構成による標準型の移植機は同一な走行機体1で動力取出機構8を装着すると共に、植付装置6に代掻装置5を後付け作業によって装着することにより代掻同時植付作業が可能な移植機Aを、簡単且つ廉価な構成で提供することができる等の利点がある。 【0032】 【発明の効果】本発明は以上のように構成したことにより、次のような効果を奏する。 1)請求項1の発明により、走行機体の後部に苗を植付ける植付装置を支持すると共に、該植付装置の前側に走行機体から回転駆動可能に設けて代掻き等の作業を行う対地作業機を装着する移植機において、後輪を伝動支持する駆動ケースに対地作業機の動力取出用の開口部を形成し、該開口部に対地作業機の動力取出ケースを着脱可能に構成したことにより、動力取出機構付の移植機を、動力取出ケースを取り外すことにより、対地作業機を装着しない標準型の移植機に簡単に切り換えることができる。 【0033】また、上記標準型の移植機を利用して、代掻同時植付作業等を行うことができる対地作業機付の移植機に切り換えることができるので、同一な走行機体を利用して簡単で廉価な構成で提供することができる。 2)請求項2の発明により、走行機体に動力取出機構を装着するとき、動力取出ケースの変速用の切換レバーを、後輪の上方を覆うリヤカバーに形成した切欠部内を挿通し上方へ突出させることにより、切換レバーの設置を簡単な構成を以て設置することができる。そしてこの切換レバーを運転席側に近接させることができるので、この切換レバーを運転席側から無理な姿勢をとることなく簡単且つ的確に操作することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年6月18日(1998.6.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066865 【弁理士】 【氏名又は名称】小川 信一 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−4616(P2000−4616A) |
| 【公開日】 |
平成12年1月11日(2000.1.11) |
| 【出願番号】 |
特願平10−171170 |
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