| 【発明の名称】 |
管理機 |
| 【発明者】 |
【氏名】笹岡 雅行
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】エンジン12から左耕耘軸30までの動力伝達経路に、駆動軸41、減速機構65、左ワンウェイクラッチ51をこの順に並べ、エンジン12から右耕耘軸31までの動力伝達経路に、駆動軸41、減速機構65、右ワンウェイクラッチ52をこの順に並べた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンからの動力を駆動軸を介して下方の左右に設けた耕耘軸に伝達する管理機において、前記エンジンから耕耘軸までの動力伝達経路に、駆動軸、減速機構、左右のワンウェイクラッチをこの順に並べたことを特徴とする管理機。 【請求項2】 前記耕耘軸には耕耘爪を備え、この耕耘爪にて駆動されることを特徴とする請求項1記載の管理機。 【請求項3】 車体中央に前記減速機構の減速機ケースを配置し、この減速機ケースに前記ワンウェイクラッチを内蔵したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の管理機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は旋回性を向上させるのに好適な管理機に関する。 【0002】 【従来の技術】耕耘軸に耕耘爪を備え、この耕耘爪の回転により前進とともに耕耘し、更に耕耘爪で走行も可能なフロントタイン式の管理機については、例えば、■実開昭57−86502号公報「小型管理機の爪軸構造」、■実公昭32−11410号公報「耕耘機の差動装置」に記載されたものが知られている。 【0003】上記技術■の小型管理機は、同公報の第3図に示される通り、ミッション6から左右に回転軸12を突出させ、この回転軸12に複数の耕耘爪11を管理機幅方向に並べて配置したものである。 【0004】上記技術■の耕耘機は、同公報の第2図に示される通り、原動機で駆動される鎖車15にケーシング2を一体的に取付け、このケーシング2に遊星歯車7を回転自在に取付け、この遊星歯車7に左右の軸3,4にそれぞれ取付けた傘歯車5,6を噛み合わせ、軸3,4の端部に車輪を取付け、ケーシング2、遊星歯車7、傘歯車5,6とで差動装置を構成するものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記技術■では、回転軸12が左右一体に回転する構造であり、左右の耕耘爪11は左右同一回転数で回転するため、小型管理機を旋回させる場合には、作業者がハンドルを左右に移動して、無理やり耕耘爪11の位置をずらすことになる。この場合、小型管理機は、耕耘爪11を左右に複数並べたものなので、耕耘爪11をずらすために大きな操作力が必要となり、作業者の負担が大きくなる。上記技術■では、耕耘機に上記のような複雑な差動装置を備えたため、コストアップを招くとともに、重量増により操作性が悪化する。 【0006】そこで、本発明の目的は、簡単な構造で旋回性を向上させることができる管理機を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】 【0008】上記目的を達成するために請求項1は、エンジンからの動力を駆動軸を介して下方の左右に設けた耕耘軸に伝達する管理機において、前記エンジンから耕耘軸までの動力伝達経路に、駆動軸、減速機構、左右のワンウェイクラッチをこの順に並べたことを特徴とする。 【0009】エンジンからの動力が、駆動軸、減速機構、左右のワンウェイクラッチ、下方の左右に設けた耕耘軸に順に伝わっている間に、左右のどちらかの耕耘軸に強制的に回転力を与えて、減速機構から耕耘軸への動力伝達を断つとともに、減速機構に対する一方の耕耘軸の回転速度差を発生させる。従って、ワンウェイクラッチを左右の耕耘軸に1個ずつ配置した簡単な構成で旋回性を向上させることができる。 【0010】請求項2は、前記耕耘軸には耕耘爪を備え、この耕耘爪にて駆動されることを特徴とする。 【0011】耕耘爪により、耕耘され、また駆動されて走行する。従って、耕耘時及び走行時共に旋回性を向上させることができる。 【0012】請求項3は、車体中央に前記減速機構の減速機ケースを配置し、この減速機ケースに前記ワンウェイクラッチを内蔵したことを特徴とする。 【0013】車体中央に配置した減速機ケースにワンウェイクラッチを内蔵し、管理機の中央に左右のワンウェイクラッチを集めて、管理機のコンパクト化を図り、また、減速機ケース内の減速機構のための潤滑油でワンウェイクラッチを潤滑する。この結果、管理機のコンパクト化により、管理機の旋回性をより向上させることができる。また、ワンウェイクラッチを減速機ケース内の潤滑油で潤滑することができ、ワンウェイクラッチに専用の給油装置や専用の潤滑油が不要になり、コストアップを抑えることができる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1は本発明に係る管理機の側面図であり、管理機10は、エンジン12と、このエンジン12からの動力を耕耘爪13…,14…(…は複数個を示す。以下同様。)に伝達するためにエンジン12の下部に取付けた減速機ケースとしてのギヤケース15と、このギヤケース15の後部から斜め後上方に延ばしたハンドルポスト16と、このハンドルポスト16の上部に取付けたハンドル17と、このハンドル17に取付けたクラッチレバー18とからなる。なお、21は燃料タンク、22はエンジンカバー、23はエアクリーナ、24は土砂飛散防止カバー、25は車体ガード、26は抵抗棒、27はサイドディスク(手前側の符号27は不図示)である。 【0015】図2は図1の2矢視図であり、管理機10は、車体中央にギヤケース15を配置し、このギヤケース15の両側方から左右にそれぞれ左耕耘軸30、右耕耘軸31を延ばし、これらの左耕耘軸30及び右耕耘軸31の両端部にそれぞれブラケット32,32を介して耕耘爪13…,14…を取付け、更にブラケット32,32のそれぞれの端部にサイドディスク27,27の軸部33,33を取付けたものである。ギヤケース15は、図1及び図2より、進行方向に長く、幅方向に短い偏平形状である。 【0016】図3は図1の3−3線断面図であり、エンジン12(図1参照)からの動力を受ける駆動軸41を下方に延ばし、この駆動軸41の下端に駆動側傘歯車42を形成し、この駆動側傘歯車42に従動側傘歯車43を噛み合わせ、この従動側傘歯車43の内面に雌スプライン44を形成し、この雌スプライン44に嵌合する雄スプライン45をギヤケース15の略中央に配置したセンタ軸46の外面に形成し、センタ軸46の雄スプライン45に、左筒体47及び右筒体48の端部内面に形成した左雌スプライン47a、右雌スプライン48aをそれぞれ嵌合し、左筒体47及び右筒体48の内面にそれぞれ左ワンウェイクラッチ51、右ワンウェイクラッチ52をそれぞれ嵌合し、左ワンウェイクラッチ51、右ワンウェイクラッチ52の内側にそれぞれ左耕耘軸30、右耕耘軸31の大径部30a,31aを挿入するとともに、左耕耘軸30、右耕耘軸31の端部に開けた中央穴53,53にセンタ軸46の両端に設けた突出軸部54,54を挿入し、左耕耘軸30及び右耕耘軸31をギヤケース15に取付けたベアリング55,55で支持したことを示す。 【0017】ここで、56は駆動軸41の下部を支持するためにギヤケース15に取付けたベアリング、57,57はベアリング55,55の抜け止め用リング、58,58はオイルシール、61はギヤケース15の側方に取付けたキャップ、65は駆動側傘歯車42と従動側傘歯車43とで構成する減速機構である。 【0018】以上説明したように、本発明は、車体中央に減速機構65のギヤケース15を配置し、このギヤケース15に左ワンウェイクラッチ51及び右ワンウェイクラッチ52を内蔵したことを特徴とする。 【0019】上記構成により、管理機10の中央に左ワンウェイクラッチ51及び右ワンウェイクラッチ52を集めて管理機10をコンパクトにすることができ、管理機10の旋回性をより向上させることができる。また、左ワンウェイクラッチ51及び右ワンウェイクラッチ52をギヤケース15内の潤滑油で潤滑することができ、左ワンウェイクラッチ51及び右ワンウェイクラッチ52に専用の給油装置や専用の潤滑油が不要になり、コストアップを抑えることができる。 【0020】図4は本発明に係る管理機の耕耘軸周りの斜視図であり、従動側傘歯車43と左筒体47とをセンタ軸46を介して一体的に回転可能な構成とし、この左筒体47と左耕耘軸30とを左ワンウェイクラッチ51を介して一方向にのみ一体的に回転可能な構成としたことを示す。また、図4は、従動側傘歯車43と右筒体48とをセンタ軸46を介して一体的に回転可能な構成とし、この右筒体48と右耕耘軸31とを右ワンウェイクラッチ52を介して一方向にのみ一体的に回転可能な構成としたことを示す。 【0021】左ワンウェイクラッチ51は、左筒体47の内面に嵌合する外輪71と、この外輪71の内側に配置するとともに左耕耘軸30の大径部30aの外周面に臨ませたローラ72・・・(・・・は複数個を示す。以下同様。)とを有する。右ワンウェイクラッチ52は、右筒体48の内面に嵌合する外輪71と、この外輪71の内側に配置するとともに右耕耘軸31の大径部31aの外周面に臨ませたローラ72・・・とを有する。 【0022】図5は図2の5−5線断面図であり、左ワンウェイクラッチ51の断面を示す。左ワンウェイクラッチ51は、外輪71と、ローラ72・・・と、これらのローラ72・・・を保持する保持器73とからなる。外輪71は、内面に各ローラ72に対応するカム面74・・・を備える。 【0023】保持器73は、ローラ72・・・を外輪71のカム面74・・・に押付けるための板ばね75・・・を備える。右ワンウェイクラッチ52(図4参照)は、左ワンウェイクラッチ51と同一構造のものであり、説明を省略する。(以下の説明についても、左ワンウェイクラッチ51のみとする。) 【0024】以下にワンウェイクラッチの作用を、左筒体47及び左耕耘軸30が駆動側か従動側か、あるいは時計回りか反時計回りかという場合に分けて(1)〜(4)で説明する。図5において、(1)左筒体47が駆動側で左耕耘軸30が従動側であり、且つ左筒体47が反時計回りに回転する場合、左ワンウェイクラッチ51の外輪71が左筒体47と一体的に破線の矢印■のように回転する。 【0025】これにより、ローラ72・・・が外輪71のカム面74・・・と左耕耘軸30の大径部30aの外周面との間に挟まれ、ローラ72・・・がくさびの役目をして、外輪71と大径部30aとがローラ72・・・を介して一体的になり、外輪71から大径部30aに矢印■のように力が伝わって、左耕耘軸30が矢印■のように左筒体47と同じ回転速度で回転する。 【0026】また、(2)左筒体47が駆動側で左耕耘軸30が従動側であり、且つ左筒体47が(1)とは反対に時計回りに回転する場合、ローラ72・・・がカム面74・・・から離れてくさびの役目をしなくなり、外輪71と大径部30aとが独立し、外輪71から大径部30aへ回転が伝わらない。 【0027】(3)左耕耘軸30が駆動側で左筒体47が従動側であり、且つ左耕耘軸30が反時計回りに回転する場合、(2)の場合と同様に、ローラ72・・・がカム面74・・・から離れてくさびの役目をしなくなり、外輪71と大径部30aとが独立し、大径部30aから外輪71へ回転が伝わらない。 【0028】(4)左筒体47が駆動側で左耕耘軸30が従動側であり、且つ左筒体47が反時計回りに回転する場合((1)と同一)、左耕耘軸30に、左筒体47と同一の回転方向で且つ左筒体47よりも大きな回転力の回転速度が与えられた時には、上記した(3)の場合と同様に、外輪71に対して左耕耘軸30が相対的に反時計回りに回転するため、外輪71と大径部30aとが独立し、左耕耘軸30は、外輪71からの動力伝達を断たれて無理なく左筒体47と同一方向に回転する。 【0029】以上に述べた左右のワンウェイクラッチ51,52の作用を次に説明する。図6(a)〜(d)は本発明に係る管理機の左右のワンウェイクラッチの作用を説明する作用図であり、(a),(b)は管理機の平面図、(c),(d)はそれぞれ(b)のc−c線断面図、d−d線断面図である。(a)において、管理機10を前進(直進)させながら耕耘している状態では、左ワンウェイクラッチ51及び右ワンウェイクラッチ52は、両方共に図5に示したように、外輪71と大径部30aとがローラ72・・・を介して一体的に回転する。従って、エンジンからの動力は左耕耘軸30と右耕耘軸31とに均等に伝わる。 【0030】(b)において、例えば、管理機10を右方向に旋回させる場合には、ハンドル17を矢印のように、左方向に移動させる。この時、左耕耘軸30には左側の耕耘爪13,14を介して強制的に回転力が与えられる。これによって左ワンウェイクラッチ51側では、(c)で示すように、上記した回転力によって左耕耘軸30の回転速度は、エンジンからの駆動力で回転している外輪71の回転速度に対して方向が同一で且つ大きくなる。 【0031】換言すると、回転速度として単位時間当たりの回転角度(角速度)で表した場合、外輪71の回転角度をα、左耕耘軸30の回転角度の増加量をγとすれば、左耕耘軸30の回転角度はβ(=α+γ)となる。 【0032】この状態は、図5の(4)で説明したのと同一の状態であり、この時の左耕耘軸30の回転速度は、(a)に示した左耕耘軸30の回転速度よりも大きくなる。また、(b)の状態において、右側の耕耘爪13,14には強制的な外力が加わらないため、右ワンウェイクラッチ52側では、図5の(1)で説明したのと同一の状態であり、この時の右耕耘軸31の回転速度は、(a)に示した右耕耘軸31の回転速度と同一になる。左旋回については、上記した右旋回と同様の作用であり説明を省略する。 【0033】以上の(c)及び(d)から、左右のワンウェイクラッチ51,52によって左耕耘軸30と右耕耘軸31との回転速度差を発生させることができ、管理機を左右に容易に旋回させることができる。 【0034】以上の図3で説明したように、本発明は、エンジン12(図1参照)からの動力を駆動軸41を介して下方の左右に設けた左耕耘軸30及び右耕耘軸31に伝達する管理機10において、エンジン12から左耕耘軸30までの動力伝達経路に、駆動軸41、減速機構65、左ワンウェイクラッチ51をこの順に並べ、また、エンジン12から右耕耘軸31までの動力伝達経路に、駆動軸41、減速機構65、右ワンウェイクラッチ52をこの順に並べたことを特徴とする。 【0035】上記構成により、ワンウェイクラッチ51,52を左右の耕耘軸30,31に1個ずつ配置した簡単な構成で、減速機構65の出力に対する耕耘軸30又は耕耘軸31の回転速度差を発生させる、即ち左耕耘軸30と右耕耘軸31との回転速度差を発生させることができ、旋回性を向上させることができる。 【0036】また、従来のようなケーシング、遊星歯車、傘歯車等で構成する差動装置に比較して管理機10を軽量にすることができ、管理機10の操作性を向上させることができる。更に、ワンウェイクラッチ51,52を同一のものとし、且つ市販品を用いれば、管理機10(図1参照)をより安価にすることができる。 【0037】更に、本発明の管理機10は、左耕耘軸30及び右耕耘軸31にはぞれぞれ前進とともに耕耘する耕耘爪13,14を備え、これらの耕耘爪13,14にて駆動されることを特徴とする。 【0038】上記構成から、耕耘爪13,14により、耕耘され、また、駆動されて走行を可能にし、耕耘時及び走行時共に管理機10の旋回性を向上させることができる。 【0039】尚、本発明のワンウェイクラッチは、左右の耕耘軸30,31のどちらか一方の側に設けてもよい。 【0040】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1の管理機は、エンジンからの動力を駆動軸を介して下方の左右に設けた耕耘軸に伝達する管理機において、前記エンジンから耕耘軸までの動力伝達経路に、駆動軸、減速機構、左右のワンウェイクラッチをこの順に並べたので、ワンウェイクラッチを左右の耕耘軸に1個ずつ配置した簡単な構成で、減速機構に対する一方の耕耘軸の回転速度差を発生させることができ、旋回性を向上させることができる。 【0041】また、従来のようなケーシング、遊星歯車、傘歯車等で構成する差動装置に比較して管理機を軽量にすることができ、管理機の操作性を向上させることができる。 【0042】請求項2の管理機は、耕耘軸には耕耘爪を備え、この耕耘爪にて駆動されるので、耕耘時及び走行時共に旋回性を向上させることができる。 【0043】請求項3の管理機は、車体中央に減速機構の減速機ケースを配置し、この減速機ケースにワンウェイクラッチを内蔵したので、管理機の中央に左右のワンウェイクラッチを集めて、管理機のコンパクト化を図り、管理機の旋回性をより向上させることができる。また、ワンウェイクラッチを減速機ケース内の潤滑油で潤滑することができ、ワンウェイクラッチに専用の給油装置や専用の潤滑油が不要になり、コストアップを抑えることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月15日(1999.6.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−354401(P2000−354401A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月26日(2000.12.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−168963 |
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