| 【発明の名称】 |
耕耘機のロータリカバー支持構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】早田 裕光
【氏名】丹治 光彦
【氏名】中野 将憲
|
| 【要約】 |
【課題】耕耘機のおいて、ロータリカバーとミッションケースとの支持部材を省略したロータリカバーの釣支構造を提供することを課題とする。
【解決手段】耕耘機において、ミッションケースの略下面にロータリカバー支持部27aを一体的な構造としてステー状に突設し、該ミッションケース2の略下面とロータリカバー27の略上面を該ロータリカバー支持部27aを介してボルト87により締着し固定した。また、前記ロータリカバー支持部27aがロータリカバー27と周設する部分の形状は、該ロータリカバーの上面の曲線形状に沿い同一の形状とし、前記ミッションケース2から突設した該ロータリカバー支持部によりロータリカバー27の略上面で釣支し、また該ミッションケースから両側に横設した支持パイプ87により伝動ケース22およびロータリサイドケース88を軸支することにより3点で固定した構造とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 サイドドライブ式ロータリ耕耘装置を付設する耕耘機において、ミッションケースの略下面にロータリカバー支持部を一体的に構成してロータリカバーと連結するとともに、該ロータリカバー支持部の上方のミッションケースの両側と、ロータリ耕耘装置の両側に配置する伝動ケースと支持板を支持部材で連結したことを特徴とする耕耘機のロータリカバー支持構造。 【請求項2】 前記ロータリカバー支持部の下面形状を、ロータリカバーの上面形状と略同一としたことを特徴とする請求項1記載の耕耘機のロータリカバー支持構造。 【請求項3】 前記ミッションケースに設けたロータリカバー支持部と、ロータリ耕耘装置の両側に設けた伝動ケースと支持板を、側面視でラップして配置したことを特徴とする請求項1記載の耕耘機のロータリカバー支持構造。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、耕耘機のロータリカバーを支持する技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、耕耘機に付設されるロータリ耕耘装置は、ミッションケースの前または後にヒッチを設けて連結する構成とし、着脱可能として他の作業に容易に変更できるようにしていた。また、ミッションケースより側方に突出したPTO軸より伝動ケースを介してロータリ耕耘装置に動力を伝達する構成としていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の耕耘機に付設するロータリ耕耘装置はセンタードライブ式が殆どであり、小型の耕耘機にロータリ耕耘装置を装着する場合、センタードライブ式で、左右中央に設けたヒッチによって連結する構成であるとヒッチを介していたために大型化し、また強度も十分でなかった。また、サイドドライブ式のロータリ耕耘装置をそのまま装着する構成では、両側で支えるために、ヒッチを中心とした左右または上下回転方向の力がかかると、捩じれて支持部を傷めることがあった。 【0004】 【課題を解決するための手段】以上が本発明の解決する課題であり、次に課題を解決するための手段を説明する。すなわち、サイドドライブ式ロータリ耕耘装置を付設する耕耘機において、ミッションケースの略下面にロータリカバー支持部を一体的に構成してロータリカバーと連結するとともに、該ロータリカバー支持部の上方のミッションケースの両側と、ロータリ耕耘装置の両側に配置する伝動ケースと支持板を支持部材で連結した。また、前記ロータリカバー支持部の下面形状を、ロータリカバーの上面形状と略同一とした。また、前記ミッションケースに設けたロータリカバー支持部と、ロータリ耕耘装置の両側に設けた伝動ケースと支持板を、側面視でラップして配置したものである。 【0005】 【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明する。最初に、本発明の一実施例に係る耕耘機の全体構成について説明する。図1は本発明の一実施例に係る耕耘機の全体的な構成を示した側面図、図2は同じく平面図である。 【0006】即ち、図1・図2に示す如く、この耕耘機は、左右一対の走行輪1・1をミッションケース2に車軸3・3を介して装設させ、ミッションケース2後部にハンドル台4下部を固定し、ハンドル台4上部に平面視ループ状の操向ハンドル5を連結させて、ミッションケース2の後方斜上方に操向ハンドル5が位置する構成としている。 【0007】そして、主変速レバー6、クラッチレバー7、デフロックレバー8や、エンジンの回転数を変更するアクセルレバー10等を操向ハンドル5近傍の操作部9に取り付けている。主変速レバー6は後述するPTOクラッチの断接操作兼用としており、レバーの前後傾動により耕耘機の前後進及び速度の変更操作を行い、左右傾動によりPTOクラッチの断接操作を行うようにしている。 【0008】また、図1に示すように、前記ミッションケース2上面の略水平面2a上にエンジン11を載置固定し、エンジン11の出力を無段変速する静油圧式無段変速装置(以下「HST」)12をミッションケース2後部の左右一側側面に設け、エンジン11の出力軸17とHST12の入力軸18とを、出力プーリ15、入力プーリ16、ベルト14により連結している。エンジン11の上部には燃料タンク34を設けている。 【0009】また、両軸17・18の動力伝達を断接するためのベルトテンションクラッチ13が設けられ、該ベルトテンションクラッチ13は図示せぬリンク機構、ワイヤー等を介して上記操作部9のクラッチレバー7に連係され、該クラッチレバー7によりベルトテンションクラッチ13の断接が操作される。また、ベルトテンションクラッチ13の「断」への切替と連動して制動を行うブレーキがHST12の入力軸18に配設され、クラッチ「断」操作直後の慣性力による回転を制動して、駆動停止を素早く行うようにしている。 【0010】また、前記ミッションケース2は側面視略「L」型に形成して、後側を下方に突出させて上下延設部19とし、ミッションケース2後側の下部に左右の車軸3・3を軸支させ、ミッションケース2後部の上下延設部19内に走行変速機構20を設け、車軸3・3の略直上方に入力軸18を配設させ、入力軸18の略直上方に出力軸17を配設させている。更に、エンジン11の下方にはHST12を配設させ、HST12の下方に車軸3・3を配設させ、エンジン11の駆動力を上方から下方に伝えて走行輪1・1を駆動させる。 【0011】さらに、前記ミッションケース2上部は前方に突出させて前後延設部28とし、その前部にPTO軸21を軸支させ、図2に示すように伝動ケース22及び支持板となるサイドフレーム23をミッションケース2前部に固定させ、伝動ケース22及びサイドフレーム23を介して作業機24を設け、ミッションケース2前側に作業機24を装設させている。本実施例では作業機としてロータリ耕耘装置を取り付けている。該伝動ケース22とサイドフレーム23の下部にロータリ軸25の両端を回転自在に軸支し、耕耘と草刈に兼用する複数の切削ロータリ刃26・26・・・をロータリ軸25に取り付け、各切削ロータリ刃26・26・・・の上面及び左右をロータリカバー27によって閉塞させ、前記作業機24を構成している。 【0012】また、前記ミッションケース2の前後延設部28にはPTOクラッチや正逆転切替機構や減速機構等からなるPTO変速機構29を設け、前記入力軸18前方にPTO軸21を設けて作業機24のロータリ軸25に連結させ、切削ロータリ刃26・26・・・を走行輪1・1の前進側回転と同一方向(矢視Aの方向。以下「正転方向」)に低速で回転させることによって耕耘作業を行わせる一方、上記と逆方向(以下「逆転方向」)に切削ロータリ刃26・26・・・を高速回転させて草刈作業を行わせる。 【0013】さらに、この耕耘機は、前記作業機24の耕耘作業と同時に畔立作業を行わせる後作業機30を備え(図1)、ミッションケース2後面の後ヒッチ31にヒッチピン32を介して後作業機30を着脱自在に設けるとともに、後作業機30をヒッチピン32回りに回転させて昇降自在としており、後作業機30を下降着地させて畔立作業位置に支持させたり、ハンドル台4後側に後作業機30を持ち上げて非作業位置に支持させる。 【0014】次に、作業機24の構成について、主に図3及び図4を参照して説明する。図3は耕耘機の前部に取り付けられる作業機の構成を示した側面図、図4は同じく平面図である。 【0015】即ち、作業機24左右の適宜位置にて調高アーム39・39及びゲージフレーム35・35を支軸40・40を介して傾動自在に枢支し、ゲージフレーム35・35の先端は前方に突出されてゲージ輪36・36をそれぞれ方向転換自在に取り付け、ゲージフレーム35を介してゲージ輪36が昇降可能となるようにしている。更に、ゲージフレーム35・35にはブラケット81を固定させ、平面視門型の前面カバー45の左右両端部を該ブラケット81に支軸46・46を介して回転自在に取り付けており、ゲージフレーム35の上下傾動操作と連動して前面カバー45の上昇又は下降が行われるようにしている。 【0016】該前面カバー45の左右側面上縁には板状部材82を突出して、該板状部材82にピン83を突設する一方、上記調高アーム39は、その前縁部に上下二つの凹部39a・39bを設けている。この構成により、上記ピン83を上側凹部39aに係止することにより、ゲージフレーム35を上方へ傾動させてゲージ輪36を耕耘作業位置Naへ上昇させた状態で保持固定できるようにしている。一方、ピン83を下側凹部39bに係止することにより、ゲージフレーム35を下方へ傾動させてゲージ輪36を草刈作業位置Nbへ下降させた状態で保持固定できるようにしている。上記ゲージ輪36の高さの変更は、前面カバー45前部に設けた把持部84をオペレータが握って昇降操作することにより行われる。また、上記ブラケット81にはワイヤー85が連結されて、ミッションケースのPTO変速機構29に配設された、後述の正逆転切替クラッチスライダ(図6における符号78)に連係されており、上記ゲージ輪36が耕耘作業位置Naにあるときは正転方向の低速回転がロータリ軸25に伝達され、上記ゲージ輪36が草刈作業位置Nbにあるときは逆転方向の高速回転がロータリ軸25に伝達されるようにしている。 【0017】以上の構成により、上記前面カバー45の把持部84をオペレータが握って持ち上げたときは、ゲージフレーム35が上方へ傾動され、ゲージ輪36が耕耘作業位置Naまで上昇され、ロータリ軸25のゲージ輪36に対する相対高さが低くなって、耕耘作業に適した深さで切削ロータリ刃26を地中に突入可能とするとともに、前面カバー45も上昇退避されて耕耘作業の邪魔にならないようにしている。また、ブラケット81によるワイヤーの張引が解除され、これに連動してPTO変速機構29内の正逆転クラッチスライダ78が摺動されてクラッチの係脱が行われ、この状態で耕耘機を駆動させた場合は上記ロータリ軸25に正転方向(矢視A)の低速回転が伝達されて、耕耘作業が行われるようにしている。一方、上記把持部84を握って押下したときは、ゲージフレーム35が下方へ傾動され、ゲージ輪36が草刈作業位置Nbまで下降され、ロータリ軸25のゲージ輪36に対する相対高さが高くなって草刈作業に適した位置となるとともに、前面カバー45が下降してロータリカバー27の前部を遮蔽して、刈り取られた草等が飛散するのを防止するようにしている。また、ブラケット81がワイヤーを張引するので、連動してPTO変速機構29内のクラッチの係脱が行われ、この状態で耕耘機が駆動された場合は上記ロータリ軸25に逆転方向の高速回転が伝達されて、草刈作業が行われるようにしているのである。 【0018】上記のように、耕耘機の草刈作業及び耕耘作業の切替操作を耕耘機前方の上記把持部84により行うように構成していることにより、この切替操作は、耕耘機後部の操作部9から一旦離れて、作業機24前方にまわって把持部84を操作することにより行わなければならないこととなる。このことは、耕耘機の操作部9のクラッチレバー7から手を離した状態で該切替操作をしなければならないことを意味するから、この切替は必ず作業機24及び走行輪1・1に動力が伝達されない状態で行われることとなり、誤操作等が防止され、故障等の可能性も低くなるのである。 【0019】また、前記伝動ケース22に固定させる受け台41に調高ハンドル軸42aが回転自在及び摺動不能に取り付けられ、該調高ハンドル軸42aの前端にはネジ部44が設けられる一方、左右の調高アーム39・39はその上部を連結パイプ80により連結され、該連結パイプ80の中途部に取り付ける螺着子43に上記ネジ部44を螺挿し、調高ハンドル軸42a後端に基端を固設する調高ハンドル42の回転操作によって支軸40回りにゲージフレーム35を揺動させ、ゲージ輪36の高さの微調整が行えるようにしている。 【0020】また、図3・図4に示すように、前記ロータリ軸25には爪台49を固定させ、爪台49に支軸50を介して切削ロータリ刃26を枢支しており、草刈作業時にはロータリ軸25を逆転方向(矢視Aと逆方向)に高速回転させることにより、切削ロータリ刃26は遠心力によって放射線方向に保持されながら回転するようにしている。また、草刈作業時に切削ロータリ刃26が石等に当たっても、その衝撃は、切削ロータリ刃26の支軸50回りの回転によって吸収されるようにしており、作業機24の故障を防止する構成となっている。一方、前記爪台49には後退ストッパ51が固設されており、ロータリ軸25を矢視A方向に正転させて耕耘作業を行うときは、切削ロータリ刃26が該ストッパ51に当接して、切削ロータリ刃26を後傾姿勢で保持させるようにしており、形成される後退角により耕耘抵抗を低減させるとともに、耕耘力(耕耘深さ)を確保するようにしている。 【0021】次に、作業機の取付構造を主に図3、図4を参照して説明する。即ち、図3および図4に示す如く、前記ロータリカバー27は、ミッションケース2の略下面にロータリカバー支持部27aを一体的な構造としてステー状に突設し、該ミッションケース2の略下面とロータリカバー27の略上面を該ロータリカバー支持部27aを介してボルト86により締着し固定している。また、該ロータリカバー支持部27aの後上方位置のミッションケース2の両側に支持パイプ87・87を突設し、一方の支持パイプ87端に伝動チェーンを収納した伝動ケース22、他方の支持パイプ87端に支持板であるロータリサイドケース88を固設している。この伝動ケース22とロータリサイドケース88の下部にロータリカバー27のサイドカバーを固設している。 【0022】ロータリカバー27は、ロータリカバー支持部27aと伝動ケース22とロータリサイドケース88の3点で固定した構造となり、すなわち、ロータリ軸25を回転させる際に発生するPTO軸21の回転モーメントにより支持パイプ87のねじれを抑止し、3点で効率的に支持できる構造となる。また側面視で該ロータリカバー支持部27a、伝動ケース22および支持板としてのロータリサイドケース88がラップしているので前後長を短くできる。また、ミッションケース2に支持パイプ87を介して支持した伝動ケース22およびロータリサイドケース88とで、「門」字型の構造となり、またロータリカバー27とロータリサイドカバー89を締結した左右両端とミッションケース2に横設した支持パイプ87の左右両端は、それぞれ伝動ケース22およびロータリサイドカバー89と固設され、「口」字型の構造を形成することとなり、ロータリ部の剛性を向上させている。また、前記ロータリカバー支持部27aがロータリカバー27と周設する部分の形状は、図3において該ロータリカバー27の上面の曲線形状に沿い略同一の形状とし、ロータリカバ27をさらに強固に固定している。 【0023】次に図5において、走行系および作業系の動力の伝達についての配置構成を説明する。図5は、ミッションケース右側面図(一部内部を示す)である。 【0024】HST出力軸52から取り出された動力は減速中間軸65から車軸3・3に伝わる走行に係わる動力伝達系統と、HST入力軸18から伝動軸72を経てPTO軸21に伝わる作業に係わる動力伝達系統との2系統がある。該走行系および作業系においては、最短距離で配置するために動力伝達軸、ギアを一直線上に配置している。すなわち、走行系は、該HST出力軸52から車軸3・3に向けて下方向に一直線に配列し、作業系は、該HST入力軸18からPTO軸へと水平方向に一直線に配列した構成で、ミッションケース2内の構造が簡素化でき、該ケースのコンパクト化にもなる。 【0025】また、重心位置について図6を用いさらに付け加えて説明する。図6はミッションケース内部の伝動系の構成を示した平面断面展開図である。即ち、図6において、HST12と伝動ケース22は、耕耘機の進行方向に対して左側に伝動チェーンを収納した伝動ケース22を、同じく右側にHST12を配設しているので、重心位置が耕耘機の進行方向に対する略中心線上にある。このため、耕耘機の左右方向に対するバランスがよくなり、また作業において左右の車輪の踏圧が略均一になり、操作性、作業性が向上する。 【0026】次に、ミッションケース2の上下延設部19内に配設された、上述の走行変速機構20を説明する。即ち、図6に示す如く、上記HST12には、その出力軸52の回転方向及び回転速度を変更するためのトラニオンレバー12aが装設され、該トラニオンレバー12aは、ワイヤーやリンク機構等を介して、上記操作部9の主変速レバー6に連係される。そして該HST12の出力軸52にはパイプ状の減速出力軸53が相対回転不能に取り付けられ、該減速出力軸53の外周面にはギア53aが刻設される。また、上記減速出力軸53下方には減速中間軸65が配設され、該減速中間軸65にはギア66が固定され、該ギア66は上記減速出力軸53のギア53aに噛合される。上記減速中間軸65にはギア65aが形設され、該ギア65aは、上記減速出力軸53上に遊嵌した減速最終軸70上に固定したギア67に噛合される。該減速最終軸70にはスプロケット68が一体的に形設されており、該スプロケット68は、左右車軸3・3を差動的に結合するボールデフ機構55に設けられた入力スプロケット69に、走行駆動チェーン54を介して連動連結される。ボールデフ機構55には、操作部に配設された上述のデフロックレバー8に連係される、デフロック機構55aが配設される。 【0027】ここで、デフロック操作部と連結するケーブルをミッションケースに係止する構成を図7を参照して説明する。図7は、アウターケーブルの固設例を示した正面断面図である。図7において、ミッションケース2の前後中途部下面にアウターワイヤー96の固定部(図5)が形成されている。該固定部は略円形の溝で構成され、左右割りに構成されたミッションケース2の一側に小径の溝2fが構成され、他側に大径の溝2eが中心を一致させて形成されている。該大径の溝2eにアウターワイヤー96の一端が固定され、小径の溝2fはインナーワイヤー97のガイドとなっている。すなわち、図7において、左右割りのミッションケース2の縁部の一部に径の異なる溝を空け、貫通させて、段差部を形成し、ミッションケース2の外部の径の大きい溝2eにアウターワイヤー96の端部を引っ掛けて固定し、ミッションケース2の内部の径の小さい溝2fからインナーワイヤー97を出すことにより、アウターワイヤー受けを用いることなく固定できるようにしている。該インナーワイヤー97の他端はデフロックの操作部材に接続する【0028】以上の構成により、入力プーリ16を介して入力軸18に入力されたエンジン11の動力は、HST12にて回転速度及び回転方向の制御が行われた後、出力軸52から減速出力軸53→ギア53a→ギア66→減速中間軸65と伝達されて減速された後、ギア65a→ギア67→減速最終軸70と伝達され、スプロケット68から走行駆動チェーン54を経由し、ボールデフ機構55を介して左右車軸3・3を駆動する。 【0029】次に、ミッションケース2の前後延設部28内に配設された、上述のPTO変速機構29を説明する。即ち、図7に示すように、上記入力軸18にはPTO出力スプロケット71が一体的に形設され、該入力軸の前方に設けられた伝動軸72には入力スプロケット73が相対回転自在に遊嵌され、両スプロケット71・73はPTO入力チェーン56を介して連動連結される。そして、上記伝動軸72にはPTOクラッチスライダ74が相対回転不能及び軸方向摺動自在にスプライン嵌合され、該クラッチスライダ74には爪クラッチ74aを設けている。従って、PTOクラッチスライダが図6における右方向へ摺動することにより、上記爪クラッチ74aが上記入力スプロケットに係合し、PTOクラッチが「接」となり、入力スプロケット73の回転が該クラッチスライダ74を介して伝動軸72に伝達される。また、PTOクラッチスライダ74には逆転ギア77が固定される。このPTOクラッチスライダは、リンク機構を介して上記操作部の主変速レバーに連係されており、該主変速レバーを機体左右方向に傾動することによりPTOクラッチの断接操作が行えるようにしている。 【0030】更に、伝動軸72には耕耘側出力スプロケット75が一体的に形設され、該スプロケット75は、伝動軸72前方に軸支された上述のPTO軸21に相対回転自在に取り付けられたスプロケット76に、低速正転チェーン61を介して連動連結される。そして、PTO軸21には正逆転切替クラッチスライダ78が相対回転不能及び軸方向摺動自在にスプライン嵌合され、該正逆転切替クラッチスライダ78には、耕耘側入力爪クラッチ78aと草刈側入力ギア78bとを設けている。 【0031】以上の構成により、正逆転切替クラッチスライダ78が図6における右方向へ摺動したときは、上記逆転ギア77と草刈側入力ギア78bとの噛合が解除され、上記スプロケット76に耕耘側入力爪クラッチ78aが係合して、該スプロケット76の回転が正逆転切替クラッチスライダ78を介してPTO軸21に伝達されて、上述のロータリ軸25を低速で正転させ、耕耘作業を行わせる。一方、正逆転切替クラッチスライダが図7における左方向へ摺動した場合は、上記スプロケット76と耕耘側入力爪クラッチ78aの係合が解除され、上記逆転ギア77と草刈側入力ギア78bとが噛合されて、逆転ギア77の回転が正逆転切替クラッチスライダ78を介してPTO軸21に伝達されて、上述のロータリ軸25を高速逆転させて、草刈作業を行わせるのである。 【0032】即ち、入力軸18からPTO出力スプロケット71→PTO入力チェーン56→入力スプロケット73→PTOクラッチスライダ74と伝達された動力は、二手に分岐されて、一方は伝動軸72→スプロケット75→低速正転チェーン61→スプロケット76と減速されながら伝達され、他方は逆転ギア77にて増速及び回転方向の正逆変換を行う。そして、スプロケット76又は逆転ギア77の動力が択一的に正逆転切替クラッチスライダ78に入力されて、PTO軸21に低速正転又は高速逆転の動力を伝達しているのである。 【0033】また、図4に示すように、上記PTO軸21は伝動ケース22内に突出されてスプロケット90が取り付けられ、作業機のロータリ軸25には基軸91を介してスプロケット92が相対回転不能に取り付けられており、伝動チェーン63により両スプロケット90・92が連動連結されて、PTO軸21の回転をロータリ軸25に伝達している。更には、ミッションケース内壁には制動部材58が設けられており、前記PTOクラッチスライダ77が「断」となったときは、該制動部材58を上記逆転ギア77の側面に圧接させて制動作用を行わせて、PTOクラッチ「断」操作直後の、切削ロータリ刃26の慣性力による回転を素早く停止するようにしている。 【0034】次に、図8において、ミッションケース2’と伝動ケース22’とを側面視で略「T」型に配置し、さらにコンパクト化を図る一実施例を説明する。略「T」型に配置したミッションケース2’と伝動ケース22’とを側面視で回転させ寝かせた形にして、コンパクト化を図った構成とし、該ミッションケース2’と伝動ケース22’の上部の空間212にエンジン11を配置すべく載置台211を設ける。そして該載置台211上面にエンジンを載置固定することにより、エンジン11までの高さも抑えることができ、耕耘機自体のコンパクト化にもなる。またこのような高さを押さえた耕耘機の構成は、重心位置も低くなり、操作する上でも安定した構造となる。 【0035】 【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、次のような効果を奏するものである。即ち、請求項1のように、サイドドライブ式ロータリ耕耘装置を付設する耕耘機において、ミッションケースの略下面にロータリカバー支持部を一体的に構成してロータリカバーと連結するとともに、該ロータリカバー支持部の上方のミッションケースの両側と、ロータリ耕耘装置の両側に配置する伝動ケースと支持板を支持部材で連結したので、ミッションケースとロータリカバーを略直接固定することができて、剛性を高めることができ、連結構成を簡素化でき、フレームやステー等の接続支持部材の削減ができ、コスト削減もできる。 【0036】また、請求項2のように、前記ロータリカバー支持部の下面形状を、ロータリカバーの上面形状と略同一としたことにより、互いの固定により強固することができる。また、外観も向上できる。 【0037】また、請求項3のように、前記ミッションケースに設けたロータリカバー支持部と、ロータリ耕耘装置の両側に設けた伝動ケースと支持板を、側面視でラップして配置したことにより、3点で固定した構造となり、作業時の反力を十分に受け止め3点で効率的に支持でき、また前後の長さもコンパクトに構成できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年6月7日(1999.6.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
|
| 【公開番号】 |
特開2000−342008(P2000−342008A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月12日(2000.12.12) |
| 【出願番号】 |
特願平11−159363 |
|