| 【発明の名称】 |
ロータリのカバー |
| 【発明者】 |
【氏名】涌田 毅
|
| 【要約】 |
【課題】より安定して耕耘作業を行わせるロータリのカバーを提供することを課題としている。
【解決手段】ロータリ17の上方を覆うカバー18を、ロータリ17側が略平坦に形成せしめられたロータリ17側の底板51と、該底板51におけるロータリ17の反対側の面に積層せしめられ、底板51の反対側の面が略平坦に形成せしめられた天板52から構成し、底板51及び天板52の前後両端部分に所定の間隙Dを形成せしめ、該間隙D部分を閉じるように底板51及び天板52の前後端を屈曲せしめた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ロータリ(17)の上方を覆うカバー(18)が、上下に積層せしめられたプレートから構成されたものにおいて、上記カバー(18)をロータリ(17)側の底板(51)と、該底板(51)におけるロータリ(17)の反対側の面に積層せしめられる天板(52)から構成せしめ、底板(51)のロータリ(17)側の面及び天板(52)における底板(51)の反対側の面を略平坦に形成せしめるとともに、底板(51)及び天板(52)の前後両端部分に所定の間隙(D)を形成せしめ、該間隙(D)部分を閉じるように底板(51)及び天板(52)の前後端を屈曲せしめたロータリのカバー。 【請求項2】 天板(52)の強度を底板(51)の強度に比較して低く形成せしめた請求項1のロータリのカバー。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明はトラクタに連結されるロータリ作業機等に設けられるロータリのカバーに関する。 【0002】 【従来の技術】従来トラクタ等に連結される耕耘用のロータリ作業機のロータリには、ロータリの上方を覆うメインカバーと後方を覆うリヤカバー等を供えたロータリカバーが備えられている。そして上記ロータリカバーにおけるメインカバーは複数のプレートが積層された構造であることが一般的であった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし上記メインカバーはプレートにより構成されているため、上面側又は下面(ロータリ)側に補強部等が設けられており、比較的複雑な形状をなしており、突起部分及び窪み部分等により、泥や水等がたまったり、ロータリにより持ち回される耕土が円滑に流れない場合がある等の問題があり、さらにメインカバー(プレート)の形状が複雑であるため、プレス加工を容易に行うことができずにコストアップにつながったり、上記プレートに継ぎが発生し、耕土の円滑な流れをさらに妨げる等の欠点があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明のロータリのカバーは、ロータリ17の上方を覆うカバー18が、上下に積層せしめられたプレートから構成されたものにおいて、上記カバー18をロータリ17側の底板51と、該底板51におけるロータリ17の反対側の面に積層せしめられる天板52から構成せしめ、底板51のロータリ17側の面及び天板52における底板51の反対側の面を略平坦に形成せしめるとともに、底板51及び天板52の前後両端部分に所定の間隙Dを形成せしめ、該間隙D部分を閉じるように底板51及び天板52の前後端を屈曲せしめたことを第1の特徴としている。 【0005】また天板52の強度を底板51の強度に比較して低く形成せしめたことを第2の特徴としている。 【0006】 【発明の実施の形態】次に本発明の1実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示されるように本実施形態のロータリ作業機1はトラクタ等の走行機体2の後方に3点リンクヒッチ3を介して昇降自在に連結され、圃場の耕耘作業を行う従来同様の構造を有したものであり、図1,図2に示されるように走行機体2側よりPTO動力が入力されるギヤケース4からパイプフレーム6が左右に突出して設けられている。 【0007】そして該パイプフレーム6の一方(左)の外端部にチェーンケース7が、他方(右)の外端部にサイドフレーム8がそれぞれ一体的に設けられており、上記サイドフレーム8とチェーンケース7の下部間に、耕耘爪16が取り付けられた爪軸からなるロータリ17が回転自在に軸支されている。そしてロータリ作業機1は従来同様、チェーンケース7からの駆動力により爪軸を回転せしめ、これによりロータリ17(耕耘爪16)を回転させ、圃場の耕耘作業を行う構造となっている。 【0008】このとき上記ロータリ17は、チェーンケース7及びサイドフレーム8側に支持されたメインカバー18によって上方前方側が、前端が該メインカバー18側に連結された中間カバー19によって上方後方側が、該中間カバー19の後方に連接される略へ字形断面のリヤカバー21によって後方がそれぞれ覆われており、メインカバー18,中間カバー19,リヤカバー21により、ロータリ17のカバー22が構成されている。 【0009】そして上記メインカバー18の上面にブラケット31が固定されていると共に、該ブラケット31が前記ギヤケース4側に取り付けられているトップマスト32に前後回動自在に設けられた操作レバー33(図1参照)とロッド34を介して連結され、操作レバー33の前後回動操作により従来同様メインカバー18が前後回動し、これに伴ってカバー22が回動する構造となっている。 【0010】なお上記ブラケット31側には前方に向かってストッパ35が突設されているが、該ストッパ35の先端にはゴム等の弾性体からなる当接部(緩衝材)35aが取り付けられており、メインカバー18(カバー22)を前方側に移動せしめる際にストッパ35(弾性体35a)をギヤケース4に当接せしめる(図1の状態)ことで、メインカバー18(カバー22)を前方側に移動せしめた状態においてカバー22のがたつきが減少せしめられるように構成されている。 【0011】また図2,図3に示されるようにメインカバー18の側面にはロータリ17の側面側を覆うように側板29が固定されているが、一方中間カバー19は側面視で箱状断面をなす管材で構成された母材に側板(図示せず)が固定された構成となっており、上記中間カバー19の側板がメインカバー18の側板29に回動自在に軸支され、メインカバー18に中間カバー19が支持されている。 【0012】さらに中間カバー19の略中央部分にはメインカバー18側に開口した略コの字状のホルダ19a取り付けられており、該ホルダ19aと前述のブラケット31がピン30を介して連結されている。そして中間カバー19の側板に取り付けられたロックピン39をメインカバー18の側板29に設けた上下2ヶ所の孔29a,29bのいずれかに挿入することで中間カバー18を上下2段階に角度を変更せしめて、メインカバー18に対して位置決め固定することができる構造となっている。 【0013】なお中間カバー18側にはロックピン39の上記孔29a,29bに対する挿脱を操作するハンドル43が設けられているが、更に中間カバー18には左右2ヶ所(図2においては右側を省略)にブラケット62が取り付けられており、リヤカバー18は吊りロッド64を介してブラケット62により中間カバー18側に支持されて取りつけられている。 【0014】次に上記メインカバー18の構成について説明する。上記メインカバー18は、図3に示されるように、ロータリ17の上方側を覆う底板51と、該底板51の上面(ロータリ17の反対側の面)に設けられた天板52とが上下に積層されて構成されており、天板52の前端が下方に屈曲せしめられた屈曲部52aをなしていると共に、底板51の後端が上方に屈曲せしめられた屈曲部51aをなし、天板52の屈曲端(屈曲部52aの端部)が底板51の上面(天板52側)に、底板51の屈曲端(屈曲部51aの端部)が天板52の底面に当接せしめられて、各固着された構造となっている。 【0015】このとき天板52は略R状に湾曲せしめられ、屈曲部52aは略90゜屈曲せしめられており、天板52の上面は略平坦(フラット)に形成せしめられ、突起及び窪み等が形成されていない形状となっている。一方上記底板51も、ロータリ17の回転軌跡に沿ってR状に湾曲せしめられている(天板52に比較して半径が小さい)とともに、屈曲部51aが略90゜屈曲せしめられており、底板51の底面(ロータリ17側の面)は略フラットに形成せしめられ、突起及び窪み等が形成されていない形状となっている。 【0016】なお天板52の後端は底板51の屈曲部51aが当接する位置近傍で下方に屈曲せしめられている。また天板52と底板51は略中央部分で内接しており、底板51及び天板52の前後両端部分に所定の間隙Dが形成せしめられているが、底板51から上方に屈曲した屈曲部51a、及び天板52から下方に突出せしめられた屈曲部52aにより、上記両間隙Dの開放端が閉じられている。 【0017】これによりメインカバー18の上面(天板52の上面)側及び下面(底板52の底面)が略フラット(平坦)となり、窪みや突起に起因して水や泥等が溜まる等の不都合が防止されるとともに、ロータリ17により耕耘された耕土が円滑に流され、耕耘作業をより円滑に行うことができるが、底板52及び天板51の前又は後端の屈曲部分(屈曲部51a,52a)により、天板52及び底板51の内接点を挟んで前後に、側面視で略三角形形状に閉じられた袋部53が形成せしめられ、これによりメインカバー18の前後が補強され、メインカバー18(天板52及び底板51)の形状が安定せしめられる。 【0018】また底板51は一枚の金属板のR曲げと後端部の屈曲により、天板52は一枚の金属板のR曲げと前端及び後端部の屈曲により形成せしめられるため、プレス加工を行う際の工程数が比較的少なく、加工を容易に行うことができ、特に天板52及び底板51を継ぎのない一枚板で容易に形成せしめることができる。このためメインカバー18のコストダウンを図ることができる他、天板52及び底板51の継ぎによる、泥の溜まりや耕土の流れの妨げ等の不都合も防止される。 【0019】さらに天板52には耕耘時の泥等が直接当接することがないため、底板51に比較して低強度でよく、必要以上に強度を高くする必要がない。このため天板52をSPHC等の比較的軟らかいが低コストな材料で形成せしめると共に、底板51を耐候性鋼板等の比較的(天板52に比較して)高硬度及び高強度な材料で形成せしめることで、メインカバー18に対して必要な強度を底板51により保つ(底板51が耕耘時の耕土の流れに対して耐えることができ、持ち回される耕土等による変形が少なく、つまりメインカバー18の変形を防止する)と共に、メインカバー18のコストをより下げることができる。 【0020】 【発明の効果】以上のように構成される本発明の構造によれば、メインカバーの上面側及び下面側が略フラットとなるため、窪みや突起に起因して水や泥等が溜まる等の不都合が防止され、耕耘作業をより円滑に行うことができるが、このときメインカバーの前端及び後端に、底板と天板との間の間隙と屈曲部分により袋部が形成せしめられ、これによりメインカバーの前後が補強され、メインカバーの形状が安定せしめられ、強度が保持されるという効果がある。 【0021】また天板及び底板を製造せしめる際のプレス工程数が少なくなり、天板及び底板(メインカバー)をより容易に製造することができ、天板及び底板を各1枚板により形成せしめることができるため、天板及び底板側に継ぎが発生せず、継ぎによる耕耘土の持ち回り等への悪影響等がなく、より円滑な耕耘作業を行うことができるという効果もある。 【0022】なお天板側には耕耘時の土が当接することがないため、底板に比較して天板の強度を必要以上に高くする必要がなく、これにより天板側を比較的軟らかいが低コストな材料で形成せしめることで、メインカバーに対して必要な強度を底板により保つと共に、メインカバーのコストをより下げることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年12月24日(1998.12.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081673 【弁理士】 【氏名又は名称】河野 誠
|
| 【公開番号】 |
特開2000−188903(P2000−188903A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月11日(2000.7.11) |
| 【出願番号】 |
特願平10−367984 |
|