| 【発明の名称】 |
管理機 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮原 一嘉
【氏名】小松 満
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】駆動軸26と耕耘軸21との連結部分に減速機構29を配置し、耕耘軸21に伝わる動力を断続するクラッチ機構50を減速機構29に隣接させた状態で配置することで、耕耘軸21の周囲に減速機構29とクラッチ機構50とを配置した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンからの動力を駆動軸を介して下方の耕耘軸に伝達する管理機において、前記駆動軸と前記耕耘軸との連結部分に減速機構を配置し、耕耘軸に伝わる動力を断続するクラッチ機構を前記減速機構に隣接させた状態で配置することで、耕耘軸の周囲に減速機構とクラッチ機構とを配置したことを特徴とする管理機。 【請求項2】 前記減速機構は、前記駆動軸に設けたウォームと、前記耕耘軸に回転可能に取付けたウォームホイールとからなることを特徴とする請求項1記載の管理機。 【請求項3】 前記クラッチ機構は、前記ウォームホイールのボス部に設けた第1の溝と、前記耕耘軸に設けた第2の溝と、これらの第1・第2の溝の両方に嵌合させることでウォームホイールと耕耘軸とを接続して一体的に回転させ、第1・第2の溝の一方のみに嵌合させることでウォームホイールと耕耘軸との接続を断つボールと、このボールを内径の異なる2つの内周面のうちの一方で囲むときには、第1・第2の溝の両方に嵌合させ、ボールを他方の内周面で囲むときには、第1・第2の溝の一方のみにボールを嵌合させる円環状のシフタと、このシフタを耕耘軸の長手方向に移動させることで、前記ボールを囲む内周面を切換えるシフトフォークとからなることを特徴とする請求項2記載の管理機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、減速機構とクラッチ機構とを耕耘軸の周囲に配置することで重心を下げ操作性を向上させた管理機に関する。 【0002】 【従来の技術】耕耘機等の管理機としては、例えば、実開昭58−157029号公報「小型耕耘機に於けるクラッチ機構」に示された耕耘機が知られている。上記技術は、クラッチレリーズアームを耕耘爪の先端部の回転軌跡の左右方向側方付近に位置するように構成したものであり、この技術を採用した耕耘機は、同公報の第1図に示される通り、エンジン1と、このエンジン1の下部に取付けたクラッチハウジング2と、このクラッチハウジング2内に収納したクラッチ12と、このクラッチ12の出力側から動力を駆動軸11を介して伝達される耕耘軸3とを備え、同公報の第3図に示される通り、クラッチ12を構成するドラム14、摩擦板15,17、押板18、クラッチレリーズアーム22、レリーズベアリング24を備える。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記技術では、エンジン1直下のクラッチハウジング2内にクラッチ12を収納するため、クラッチ12が耕耘軸3の上方に大きく離れ、また、クラッチ12は、ドラム14、摩擦板15,17、押板18、クラッチレリーズアーム22、レリーズベアリング24等からなるため、大きな重量を有するので、耕耘機の重心位置は高くなる。しかし、作業者の負担を軽くするには、重心は低いにこしたことはない。そこで、本発明の目的は、重心位置をできるだけ低くしてより操作性を向上させた管理機を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、エンジンからの動力を駆動軸を介して下方の耕耘軸に伝達する管理機において、駆動軸と耕耘軸との連結部分に減速機構を配置し、耕耘軸に伝わる動力を断続するクラッチ機構を減速機構に隣接させた状態で配置することで、耕耘軸の周囲に減速機構とクラッチ機構とを配置した。 【0005】駆動軸と耕耘軸との連結部分に減速機構を配置し、この減速機構にクラッチ機構を隣接させたことで、下方の耕耘軸周囲に減速機構とクラッチ機構との両方を配置して、低重心化を図る。 【0006】請求項2は、減速機構を、駆動軸に設けたウォームと、耕耘軸に回転可能に取付けたウォームホイールとから構成した。減速機構をウォームとウォームホイールとから構成したことで、減速機構がコンパクトになり、隣接するクラッチ機構と組合わせても耕耘軸周りの必要スペースを小さくする。 【0007】請求項3は、クラッチ機構を、ウォームホイールのボス部に設けた第1の溝と、耕耘軸に設けた第2の溝と、これらの第1・第2の溝の両方に嵌合させることでウォームホイールと耕耘軸とを接続して一体的に回転させ、第1・第2の溝の一方のみに嵌合させることでウォームホイールと耕耘軸との接続を断つボールと、このボールを内径の異なる2つの内周面のうちの一方で囲むときには、第1・第2の溝の両方に嵌合させ、ボールを他方の内周面で囲むときには、第1・第2の溝の一方のみにボールを嵌合させる円環状のシフタと、このシフタを耕耘軸の長手方向に移動させることで、ボールを囲む内周面を切換えるシフトフォークとから構成した。 【0008】クラッチ機構を接続する場合には、シフトフォークでシフタを耕耘軸の長手方向に移動させ、ボールをシフタの一方の内周面で囲んで、第1・第2の溝の両方を嵌合させ、ウォームホイールと耕耘軸とを一体的に回転させる。クラッチ機構を切断する場合には、シフトフォークでシフタを耕耘軸の長手方向に移動させ、ボールをシフタの他方の内周面で囲んで、第1・第2の溝の一方のみにボールを嵌合させ、ウォームホイールと耕耘軸との接続を断つ。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1は本発明に係る管理機の側面図であり、管理機1は、エンジン2と、このエンジン2からの動力を耕耘爪3…,4…(…は複数個を示す。以下同様。)に伝達するためにエンジン2の下部に取付けたギヤケース5と、このギヤケース5の後部から斜め後上方に延ばしたハンドルポスト6と、このハンドルポスト6の上部に取付けたハンドル7と、このハンドル7に取付けたクラッチレバー8とからなる。なお、11は燃料タンク、12はエンジンカバー、13はエアクリーナ、14は土砂飛散防止カバー、15は車体ガード、16は抵抗棒、17はサイドディスク(手前側は不図示)である。 【0010】図2は図1の2矢視図であり、管理機1は、下部にギヤケース5を設け、このギヤケース5の両側方から耕耘軸21を延ばし、この耕耘軸21の両端部にブラケット22,22を介して耕耘爪3…,4…を取付け、更に耕耘軸21の両端にサイドディスク17,17の軸部23,23を取付けたものである。ギヤケース5は、図1及び図2より、進行方向に長く、幅方向に短い偏平形状である。 【0011】図3は図2の3−3線断面図であり、管理機1は、エンジン2(図1参照)の図示せぬクランク軸に連結する駆動軸26と、この駆動軸26に一体的に形成したウォーム27と、このウォーム27に噛み合うとともに耕耘軸21に回転可能に取付けたウォームホイール28とを備える。上記ウォーム27とウォームホイール28とで減速機構29を構成する。即ち、管理機1は、駆動軸26と耕耘軸21との連結部分に減速機構29を配置したものである。 【0012】このように、減速機構29を、ウォーム27とウォームホイール28とから構成したので、少ない部品で減速機構29の減速比を大きく設定することができ、減速機構29をコンパクトに構成することができる。 【0013】ギヤケース5は、上記した減速機構29を収納し、耕耘軸21を支えるとともに、駆動軸26の中間部をベアリング31,31で支えるギヤケース本体32と、このギヤケース本体32に開けた開口33と、この開口33を塞ぐとともに、駆動軸26の先端26aを支えるためのベアリング34を備えたカバー35と、このカバー35を正確にギヤケース本体32に位置決めするために、カバー35とギヤケース本体32との間に介在させた位置決め用スリーブ36,36と、カバー35をギヤケース本体32に締結するために位置決め用スリーブ36,36内に貫通させた締結ボルト37,37とからなる。 【0014】図4は図1の4−4線断面図であり、ギヤケース本体32にベアリング41,41を介して耕耘軸21を取付け、ギヤケース5内のオイルが洩れないようにベアリング41,41の外側のギヤケース5と耕耘軸21との間にそれぞれオイルシール42,42を取付け、更にこれらのオイルシール42,42に小石等が当たるのを防ぐためにオイルシール42,42の外側にそれぞれカバー43,43を配置し、ギヤケース本体32の下部にカバー35を取付けたことを示す。 【0015】ここで、28aはウォームホイール28の側面に設けた環状凹部、44,44は耕耘軸21の両端にサイドディスク17,17(図2参照)の軸部23,23(図2参照)を取付けるためのピン(不図示)を挿入するピン孔、45は耕耘軸21と共に回転し、ウォームホイール28とで滑るスラストワッシャ、46,47はスペーサ、48は一方のベアリング41の抜け止めを図るリングである。 【0016】ギヤケース5は、ギヤケース本体32に、ウォームホイール28から耕耘軸21に伝わる動力を断続するためのクラッチ機構50を備える。即ち、管理機1(図1参照)は、減速機構29(図3参照)にクラッチ機構50を隣接させたものである。 【0017】このように、クラッチ機構50を減速機構29に隣接させた状態で配置したことで、下方の耕耘軸21の周囲に減速機構29とクラッチ機構50との両方がまとまって配置されるため、管理機1の重心を低くすることができ、管理機1の操作性を向上させることができる。 【0018】図5は本発明に係るクラッチ機構の斜視図であり、クラッチ機構50は、ウォームホイール28のボス部51に設けた第1の溝としてのボス部溝52…と、耕耘軸21の大径部53に設けた第2の溝としての大径部溝54…と、これらのボス部溝52…及び大径部溝54…の両方又は一方に嵌合させるボール55…と、このボール55…を内径の異なる2つの内周面56,57の一方で囲む円環状のシフタ58と、このシフタ58を耕耘軸21の長手方向に移動させることで、ボール55…を支える内周面56,57を切換えるシフトフォーク59とからなる。 【0019】シフタ58は、外周面に環状溝61を形成し、内周面56にウォームホイール28のボス部51を移動可能に挿入し、耕耘軸21回りに回転可能に配置するものである。なお、58aは内周面56と、この内周面56よりも内径の大きい内周面57とを繋ぐテーパ面である。 【0020】シフトフォーク59は、シフタ58の環状溝61内に挿入する挿入先端部62,62と、これらの挿入先端部62,62の端部から上方に延びる逆U字形アーム部63と、この逆U字形アーム部63の上端から略直角に延びる上部アーム部64,64と、クラッチレバー8(図1参照)にワイヤw(又はロッド)を介して連結するために、一方の上部アーム部64の略上部に設けたワイヤ取付部65とからなる。なお、66,66はギヤケース本体32(図4参照)に取付けた支軸67(図4参照)を挿入することで、ギヤケース本体32にシフトフォーク59をスイング可能に取付ける取付孔、68はワイヤwを取付けるワイヤ取付孔である。 【0021】以上に述べたクラッチ機構50の作用を次に説明する。図6(a),(b)は本発明に係るクラッチ機構の第1作用図であり、クラッチ機構50を切断した状態を示す。ここで、(a)は耕耘軸21の長手方向から見た図、(b)は耕耘軸21に沿う断面図である。まず、(b)において、シフトフォーク59は、常に図示せぬスプリングで支軸67の反時計回りに付勢したものであり、このシフトフォーク59の挿入先端部62で、シフタ58をウォームホイール28に常時押し付けている。 【0022】この状態では、ボール55…は、シフタ58の内径の大きな内周面57に囲まれている。従って、(a)に示すように、ボール55…は、耕耘軸21の大径部溝54…から飛出してウォームホイール28のボス部溝52…のみに嵌合することができるため、ウォームホイール28は、耕耘軸21に対して自由に回転することができ、ウォームホイール28の回転は、耕耘軸21に伝わらない。 【0023】図7(a),(b)は本発明に係るクラッチ機構の第2作用図であり、クラッチ機構50を接続した状態を示す。ここで、(a)は耕耘軸21の長手方向から見た図、(b)は耕耘軸21に沿う断面図である。(b)に示したシフトフォーク59のワイヤ取付部65に取付けたワイヤwを、クラッチレバー8(図1参照)を操作することで矢印■のように引くと、シフトフォーク59は、支軸67を中心にして、図示せぬスプリングの反時計回りの付勢力に抗して矢印■のようにスイングする。 【0024】これにより、シフトフォーク59の挿入先端部62に環状溝61を引掛けたシフタ58が矢印■のように移動し、ボール55…は、シフタ58のテーパ面58aによって次第に内側に移動し、シフタ58の内径の小さい内周面56に囲まれる。 【0025】この時、(a)に示すように、ボール55…は、ウォームホイール28(図(b)参照)のボス部溝52…と耕耘軸21の大径部溝54…との両方に嵌合するため、ウォームホイール28と耕耘軸21とは一体的に回転し、ウォームホイール28からの動力は耕耘軸21に伝わる。 【0026】このようなクラッチ機構50により、ウォームホイール28と耕耘軸21との間の動力の伝達を断続するため、例えば、クラッチ機構50を切った状態で管理機1(図1参照)を押したり引いたりする場合に、耕耘軸21だけが回転し、耕耘軸21より上流へは回転が伝わらず、従来のように、クラッチ機構を駆動軸の上流に配置した構造では、耕耘軸から上流の駆動軸まで回転が伝わるのに比べて、回転部分が少なくなって、押したり引いたりする操作力を小さくすることができ、管理機1の操作性を向上させることができる。 【0027】また、摩擦クラッチに比べて、ウォームホイール28と耕耘軸21との間で滑りが発生せず、動力の伝達効率を高めることができる。更に、このクラッチ機構50は、摩擦力による動力伝達構造ではないため、各構成部品の摩耗を抑えることができ、クラッチ機構50の寿命を延ばすことができる。 【0028】そして、シフタ58の内周面56にウォームホイール28のボス部51を挿入する構造、即ち、ウォームホイール28の環状凹部28aにシフタ58が出入りする構造としたので、クラッチ機構50の耕耘軸21長手方向の長さを小さくすることができ、ギヤケース本体32の幅を小さくすることができる。従って、コンパクトな減速機構29(図3参照)と、このクラッチ機構50とを組合わせても、耕耘軸21周りの必要スペースを小さくすることができる。 【0029】尚、本発明では、クラッチ機構50にボール55を用いたが、このボール55の代わりに、ころを用いてもよい。 【0030】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1の管理機は、駆動軸と耕耘軸との連結部分に減速機構を配置し、クラッチ機構を減速機構に隣接させた状態で配置したので、下方の耕耘軸周囲に減速機構とクラッチ機構との両方がまとまって配置されるため、管理機の重心を低くすることができる。従って、特に、耕耘時等の管理機の姿勢が不安定になる場合でも倒れにくくなり、操作性を向上させることができる。 【0031】請求項2の管理機は、減速機構を、ウォームとウォームホイールとから構成したので、減速機構をコンパクトに構成することができ、隣接するクラッチ機構と組合わせても耕耘軸周りの必要スペースを小さくすることができる。 【0032】請求項3の管理機は、クラッチ機構を、ウォームホイールの第1の溝と、耕耘軸の第2の溝と、これらの第1・第2の溝の両方又は一方に嵌合させるボールと、このボールを内径の異なる2つの内周面のうちの一方で囲む円環状のシフタと、ボールを囲む内周面を切換えるシフトフォークとから構成したので、ウォームホイールと耕耘軸との間の動力の伝達を断続するため、例えば、クラッチ機構を切った状態で管理機を押したり引いたりする場合に、耕耘軸だけが回転し、耕耘軸より上流へは回転が伝わらず、従来のように、クラッチ機構を駆動軸の上流に配置した構造では、耕耘軸から上流の駆動軸まで回転が伝わるのに比べて、回転部分が少なくなって、押したり引いたりする操作力を小さくすることができ、操作性を向上させることができる。 【0033】また、摩擦クラッチに比べて、ウォームホイールと耕耘軸との間で滑りが発生せず、動力の伝達効率を高めることができる。更に、このクラッチ機構は、摩擦力による動力伝達構造ではないため、各構成部品の摩耗を抑えることができ、クラッチ機構の寿命を延ばすことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月9日(1998.12.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−166302(P2000−166302A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月20日(2000.6.20) |
| 【出願番号】 |
特願平10−350375 |
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