| 【発明の名称】 |
作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】青山 斉
【氏名】柳原 克己
【氏名】藤田 悟司
【氏名】正円 茂夫
【氏名】平田 光喜
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| 【要約】 |
【課題】リンク機構を左右揺動させる形式を採用しながらも、左右移動に伴う対地作業装置の進行方向に対する姿勢変化を防止する。
【解決手段】乗用型の自走機体5に、上下揺動及び左右揺動自在なリンク機構7を介して対地作業装置6を昇降及び左右移動自在に連結し、リンク機構7を上下に揺動駆動するリフトシリンダとリンク機構7を左右に揺動駆動するシフトシリンダ19とを設け、対地作業装置6を平面視において左右に平行移動させるようにリンク機構7を平行四連リンク機構に構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 乗用型の自走機体に、上下揺動及び左右揺動自在なリンク機構を介して対地作業装置を昇降及び左右移動自在に連結し、前記リンク機構を上下に揺動駆動するリフトアクチュエータとリンク機構を左右に揺動駆動するシフトアクチュエータとを設けてある作業機であって、前記対地作業装置を平面視において左右に平行移動させるようにリンク機構を平行四連リンク機構に構成してある作業機。 【請求項2】 上昇操作に伴って対地作業装置が左右一方側に移動するようにシフトアクチュエータを制御する左右移動制御手段を設けてある請求項1記載の作業機。 【請求項3】 対地作業装置の左右片側の上面と側面とを傾斜面で接続させてある請求項1又は2記載の作業機。 【請求項4】 リンク機構として、対地作業装置をローリング可能に支持するものを設け、上昇操作に伴って対地作業装置が左右一方側を下げる姿勢にローリングするようにリンク機構をローリング作動させるローリングアクチュエータを制御するローリング制御手段を設けてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機。 【請求項5】 対地作業装置が、固定のサイドカバーと耕深検出用の上下揺動自在な後ろカバーとこの後ろカバーの左右両端縁とサイドカバーの後端縁との隙間を塞ぐ後部サイドカバーとを備えた耕耘ロータリであって、後部サイドカバーを後ろカバーに取り付けてある請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機。 【請求項6】 リンク機構として、左右一対のロアーリンクを備えたものを設け、対地作業装置側に、自走機体側のロアーリンク取付け用の左右一対の支軸の左右間隔と等しい左右間隔を隔てて配置するロアーリンク取付け用の左右一対の第1支軸と、これよりも大きい左右間隔を隔てて配置するロアーリンク取付け用の左右一対の第2支軸とを付設してある請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業機。 【請求項7】 第1支軸と第2支軸とを、左右同じ側に位置するものが同じ左右内外方向に突出する状態に配置してある請求項6項に記載の作業機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乗用型の自走機体に、上下揺動及び左右揺動自在なリンク機構を介して対地作業装置を昇降及び左右移動自在に連結し、前記リンク機構を上下に揺動駆動する油圧シリンダなどのリフトアクチュエータとリンク機構を左右に揺動駆動する油圧シリンダなどのシフトアクチュエータとを設けてある耕耘機などの作業機に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の作業機は、例えば、支柱などの障害物が存在するハウス内際に対する耕耘作業などの対地作業を有利に行える。すなわち、自走機体の操向で対地作業装置を障害物を避けつつハウス内際に沿って移動させることは非常に難しいが、リンク機構を左右揺動自在に構成してこのリンク機構を左右に揺動駆動させるシフトアクチュエータを設けてある本発明対象の作業機では、リンク機構を左右に揺動させることにより、対地作業装置を自走機体に対して左右に移動させることができるから、自走機体は直進走行させながらも、対地作業装置を左右にシフト移動させることにより、障害物を避けつつ対地作業装置をハウス内際に沿って容易に移動させることができる。 【0003】しかも、対地作業装置を左右に移動させる手段としては、リンク機構に対地作業装置を左右にスライド移動自在に取り付ける手段も考えられるが、これによるときは、対地作業装置の取付け構造が複雑なものとなり易く、しかも、スライド部に泥土などが入り込むことで円滑なスライド性能を維持することが難しい。これに対して、リンク機構を左右に揺動させて対地作業装置を左右に移動させる形態のものでは、リンク機構を左右に揺動させるだけでよいから、構造簡単である。 【0004】そのようなリンク機構を左右に揺動させることで対地作業装置を左右に移動させる従来の作業機としては、リンク機構のうち対地作業装置を支持する左右のロアーリンクを平面視においてハの字形に配置したものが知られている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技術によるときは、リンク機構を左右に揺動させて対地作業装置を左右に移動させる際、対地作業装置が平面視において左右に揺動する状態で左右に移動して、左右移動に伴い対地作業装置の進行方向に対する姿勢が変化するといった欠点があった。 【0006】本発明の目的は、左右移動に伴う対地作業装置の進行方向に対する姿勢変化を防止する点にある。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る本第1発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0008】〔特徴〕乗用型の自走機体に、上下揺動及び左右揺動自在なリンク機構を介して対地作業装置を昇降及び左右移動自在に連結し、前記リンク機構を上下に揺動駆動するリフトアクチュエータとリンク機構を左右に揺動駆動するシフトアクチュエータとを設けてある作業機であって、前記対地作業装置を平面視において左右に平行移動させるようにリンク機構を平行四連リンク機構に構成してある点にある。 【0009】〔作用〕本第1発明によるときは、リンク機構を平面視において平行四連リンク機構に構成してリンク機構の左右揺動に伴い対地作業装置を左右に平行移動させるようにしてあるから、対地作業装置の左右移動にかかわらず、対地作業装置の進行方向に対する姿勢を一定に維持することができる。 【0010】〔効果〕従って、本第1発明によれば、リンク機構を左右に揺動させての左右移動に伴う対地作業装置の進行方向に対する姿勢変化を防止できるようになった。 【0011】請求項2に係る本第2発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0012】〔特徴〕上記本第1発明の特徴において、上昇操作に伴って対地作業装置が左右一方側に移動するようにシフトアクチュエータを制御する左右移動制御手段を設けてある点にある。 【0013】〔作用〕一般にハウスの屋根(覆い)形状はカマボコ型をしており、そのようなハウス内際作業において、旋回などのために対地作業装置を上昇させる際、自走機体に対してハウス内際側に移動位置している対地作業装置の端部が屋根に当たることを回避する上で、対地作業装置を高く上昇させることができない。上記の点に着目して、本第2発明によるときは、左右移動制御手段を設けて、上昇操作に伴ってシフトアクチュエータを制御して対地作業装置を左右一方側に移動するようにしてあるから、左右一方側をハウス内際から遠ざかる側としておくことにより、上昇操作に伴って対地作業装置をハウス内際から自動的に遠ざけて、対地作業装置を屋根の高さが高い位置に移動位置させることができる。 【0014】〔効果〕従って、本第2発明によれば、対地作業装置の屋根への当たりを回避しながらも、対地作業装置を十分な高さにまで上昇させることができるようになった。 【0015】請求項3に係る本第3発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0016】〔特徴〕上記本第1発明や本第2発明の特徴において、対地作業装置の左右片側の上面と側面とを傾斜面で接続させてある点にある。 【0017】〔作用〕ハウス内際作業の場合、対地作業装置の左右片側端部の上部が位置する屋根部分の高さが最も低くなる。従って、対地作業装置の左右片側の上面と側面とを角部を形成するように直接に接続してある場合には、角部が屋根に接近位置して、角部の屋根への当たりを回避する上で、対地作業装置を高く上昇させることができない。上記の点に着目して、本第3発明によるときは、対地作業装置の左右片側の上面と側面とを傾斜面で接続させあるから、屋根に接近する角部を解消して、傾斜面と屋根との間に十分な上下間隔を確保することができる。 【0018】〔効果〕従って、本第3発明によれば、対地作業装置の屋根への当たりを回避しながらも、対地作業装置を十分な高さにまで上昇させることができるようになった。 【0019】請求項4に係る本第4発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0020】〔特徴〕上記本第1発明や本第2発明、本第3発明の特徴において、リンク機構として、対地作業装置をローリング可能に支持するものを設け、上昇操作に伴って対地作業装置が左右一方側を下げる姿勢にローリングするようにリンク機構をローリング作動させるローリングアクチュエータを制御するローリング制御手段を設けてある点にある。 【0021】〔作用〕カマボコ型の屋根を有するハウス内際作業において、対地作業装置を上昇させた場合、対地作業装置のうちハウス内際側に位置する端部が最も早く屋根に接近する。上記の点に着目して、本第4発明によるときは、ローリング制御手段を設けて、上昇操作に伴ってリンク機構をローリングさせるローリングアクチュエータを制御することにより対地作業装置の左右一方側を下げる姿勢にローリングさせるようにしてあるから、左右一方側をハウス内際側と設定しておくことにより、対地作業装置のうちハウス内際側に位置する端部の対地作業装置の上昇に伴う屋根への接近、つまり、当たりを遅らせて、その分、対地作業装置を高く上昇させることができる。 【0022】〔効果〕従って、本第4発明によれば、対地作業装置の屋根への当たりを回避しながらも、対地作業装置を十分な高さにまで上昇させることができるようになった。 【0023】請求項5に係る本第5発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0024】〔特徴〕上記本第1発明や本第2発明、本第3発明、本第4発明の特徴において、対地作業装置が、固定のサイドカバーと耕深検出用の上下揺動自在な後ろカバーとこの後ろカバーの左右両端縁とサイドカバーの後端縁との隙間を塞ぐ後部サイドカバーとを備えた耕耘ロータリであって、後部サイドカバーを後ろカバーに取り付けてある点にある。 【0025】〔作用〕リンク機構、例えば左右のロアーリンクとトップリンクとからなる3点リンク機構の特性により、耕耘ロータリを上昇させた際、耕耘ロータリが後部を持ち上げた姿勢に変化する。そのような場合、後部サイドカバーをサイドカバーに取り付けてあると、耕耘ロータリの上昇に伴い後部サイドカバーが後部を持ち上げる状態で起立する。このことは、後部サイドカバーがハウスのカマボコ型の屋根に接近することになって、耕耘ロータリの上昇限度を低くする。上記の点に着目して、本第5発明によるときは、耕耘ロータリの上昇に伴って垂れ下がる後ろカバーに後部サイドカバーを取り付けて、耕耘ロータリの上昇に伴い後ろカバーとともに後部サイドカバーを垂れ下がるようにしてあるから、耕耘ロータリの上昇に伴う後部サイドカバーの屋根への接近を抑制することができる。 【0026】〔効果〕従って、本第5発明によれば、後部サイドカバーに起因した耕耘ロータリの上昇限度の低下を抑制して、対地作業装置の屋根への当たりを回避しながらも、対地作業装置を十分な高さにまで上昇させることができるようになった。 【0027】請求項6に係る本第6発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0028】〔特徴〕上記本第1発明や本第2発明、本第3発明、本第4発明、本第5発明の特徴において、リンク機構として、左右一対のロアーリンクを備えたものを設け、対地作業装置側に、自走機体側のロアーリンク取付け用の左右一対の支軸の左右間隔と等しい左右間隔を隔てて配置するロアーリンク取付け用の左右一対の第1支軸と、これよりも大きい左右間隔を隔てて配置するロアーリンク取付け用の左右一対の第2支軸とを付設してある点にある。 【0029】〔作用〕第1支軸を使用してロアーリンクの後端を対地作業装置に取り付けることにより、ロアーリンクの前端左右間隔と後端左右間隔とを等しくした平行四連リンク機構の形態にリンク機構を構成でき、他方、第2支軸を使用してロアーリンクの後端を対地作業装置に取り付けることにより、ロアーリンクの後端左右間隔を前端左右間隔よりも大きくして対地作業装置を安定支持する通常の形態のリンク機構を構成できる。 【0030】〔効果〕従って、本第6発明によれば、第1支軸及び第2支軸を選択使用するだけで、対地作業装置を左右に平行移動できる形態と対地作業装置を安定支持できる形態とを現出することができるようになった。 【0031】請求項7に係る本第7発明の特徴、作用、効果は次の通りである。 【0032】〔特徴〕上記本第6発明の特徴において、第1支軸と第2支軸とを、左右同じ側に位置するものが同じ左右内外方向に突出する状態に配置してある点にある。 【0033】〔作用〕左右同じ側に位置する第1支軸と第2支軸とを同じ左右内外方向に突出する状態に配置して、第1支軸に対するロアーリンク後端部の挿抜方向と第2支軸に対するロアーリンク後端部の挿抜方向とを同じにしてあるから、第1支軸へのロアーリンク後端部の取付け要領と、第2支軸へのロアーリンク後端部の取付け要領とを同じにして、取付け操作のまごつきをなくすことができる。 【0034】〔効果〕従って、本第7発明によれば、第1支軸へのロアーリンク後端部の取り付けと第2支軸へのロアーリンク後端部の取り付けとをともに作業性良く行えるようになった。 【0035】 【発明の実施の形態】作業機の一例である乗用型の耕耘機は、図1に示すように、左右一対の操向用の駆動前輪1と左右一対の駆動後輪2とキャビン3付きの搭乗運転部4とを備えた乗用型の自走機体5の後部に対地作業装置の一例である耕耘ロータリー6をリンク機構7を介して連結して構成されている。 【0036】耕耘ロータリー6は、サイドドライブ型のものであって、図3,図4,図11にも示すように、リンク機構7に取り付けられるフレーム6Aと、このフレーム6Aに支持させた耕耘軸6Bと、耕耘軸6Bの上方を覆う上部カバー6Cと、耕耘軸6Bの左右両側を覆う固定の左右のサイドカバー6Dと、耕耘軸6Bの後部を覆う上下揺動自在な後ろカバー6Eと、サイドカバー6Dの後端縁と前記後ろカバー6Eの左右両端縁との隙間を塞ぐ後部サイドカバー6Fを備えている。前記フレーム6Aは、リンク機構7に取り付けられる伝動ケースを兼用する左右向き姿勢の筒状のメインフレーム6Gと耕耘軸6Bの両端を支持する左右の側板6Hとからなり、左右一方の側板6Hが耕耘軸6Bへの伝動ケースとなっている。そして、メインフレーム6Gの左右片側(他方の側板6H側)の上面6aと、他方の側板6Hの側面6bとは、図11に示すように、傾斜面6cで接続されている。また、後部サイドカバー6Fは、図1に示すように、後ろカバー6Eと一体に上下揺動するように後ろカバー6Eに取り付けられている。 【0037】前記リンク機構7は、図2〜図4に詳しく示すように、また、図5の(イ)(ロ)にも示すように、3点リンク機構であって、自走機体5の後部に、耕耘ロータリー連結用の左右一対のロアーリンク8を連結するとともに、ロアーリンク8の後端に装着した耕耘ロータリー6のロアーリンク8との枢支連結点周りでの揺動を規制するためのトップリンク9を連結し、前記左右のロアーリンク8のそれぞれの対応するものにリフトロッド10を介して連結する左右一対のリフトアーム11を上下揺動自在に連結して構成されている。 【0038】前記ロアーリンク8の自走機体5への連結手段は、ロアーリンク8を自走機体5に対して上下揺動並びに左右揺動自在に球継手12を介して機体側の支軸5Sに連結する手段であり、ロアーリンク8の後端への耕耘ロータリー6の連結手段は、耕耘ロータリー6をロアーリンク8に対して上下揺動並びに左右揺動自在に球継手13を介してフレーム(耕耘ロータリー6)側の第1支軸6S1に連結する手段である。 【0039】前記トップリンク9の自走機体5への連結手段は、トップリンク9を自走機体5に対して上下揺動並びに左右揺動自在に球継手14を介して連結する手段であり、トップリンク9への耕耘ロータリー6の連結手段は、耕耘ロータリー6をトップリンク9に対して上下揺動並びに左右揺動自在に球継手15を介して連結する手段である。 【0040】前記リフトロッド10のリフトアーム11への連結手段は、リフトロッド10をリフトアーム11に対して上下揺動並びに左右揺動自在に球継手16を介して連結する手段であり、リフトロッド10のロアーリンク8への連結手段は、リフトロッド10をロアーリンク8に対して上下揺動並びに左右揺動自在に支軸17を介して連結する手段である。なお、ロアーリンク8は、リフトアーム11の先端よりも左右外方に位置しており、そのため、リフトアーム11に左右外方に突出する状態で装着した支軸11aに球継手16を装着することにより、球継手16がロアーリンク8の直上方に位置するように、つまり、左右のリフトロッド10が互いに平行に位置するようにしてある。 【0041】かつ、左右のロアーリンク8は、フレーム側の第1支軸6S1の左右間隔を機体側の支軸5Sの左右間隔と等しくすることにより、互いに平行に位置するように配置されている。つまり、左右のロアーリンク8と自走機体5と耕耘ロータリー6とからなるリンク機構は、平行四連リンク機構に構成されている。 【0042】その結果、リンク機構7は、リフトアーム11を上下に揺動させてロアーリンク8を上下に揺動させることにより、トップリンク9で耕耘ロータリー6の左右向き軸芯周りの姿勢を規制する状態で耕耘ロータリー6を昇降し、左右のロアーリンク8を左右に一体に揺動させることにより、トップリンク9及びリフトロッド10を左右に揺動させつつ耕耘ロータリー6を左右に平行移動させるように構成されている。 【0043】かつ、前記耕耘ロータリー6には、フレーム側の第1支軸6S1の左右間隔よりも大きい左右間隔を隔てて配置するロアーリンク取付け用のフレーム側の第2支軸6S2が付設されており、図4に示すように、フレーム側の第1支軸6S1を使用してロアーリンク8の後端を耕耘ロータリー6に取り付けることにより、後端左右間隔を前端左右間隔と等しくした形態にリンク機構7を構成でき、図9に示すように、フレーム側の第2支軸6S2を使用してロアーリンク8の後端を耕耘ロータリー6に取り付けることにより、後端左右間隔を前端左右間隔よりも大きくした形態にリンク機構7を構成できるようになっている。なお、左右同一側に位置するフレーム側の第1支軸6S1と第2支軸6S2とは、同一左右方向に突出する状態に配置されおり、この実施の形態では、左右外方に向かって突出する状態に配置されているが、左右内方に向かって突出する状態に配置して実施しても良く、また、第1支軸6S1を外側に向かって突出する状態に配置するとともに第2支軸6S2を内側に向かって突出する状態に配置したり、或いは、第1支軸6S1を内側に向かって突出する状態に配置するとともに第2支軸6S2を外側に向かって突出する状態に配置したりして実施しても良い。 【0044】そして、前記自走機体5には、左右のリフトアーム11を一体に上下に揺動駆動する、詳しくは、圧油供給に伴い耕耘ロータリー6の重量に抗してリフトアーム11、つまり、耕耘ロータリー6を上昇させ、排油に伴い耕耘ロータリー6をその重量で下降させるリフトアクチュエータの一例であるところの単動型油圧式のリフトシリンダ18が設けられ、自走機体5と一方のロアーリンク8との間には、伸縮することにより左右のロアーリンク8を一体に左右に揺動駆動するシフトアクチュエータの一例であるところの複動型油圧式のシフトシリンダ19が介装されており、左右他方のリフトロッド10は、伸縮並びに固定自在で伸縮することにより、他方のリフトアーム11に対して他方のロアーリンク8を上下に揺動させることで左右のロアーリンク8を上下に相対揺動させて耕耘ロータリー6を自走機体5に対してローリングさせるローリングアクチュエータであるところの複動型油圧式のローリングシリンダ20に構成されている。つまり、シフトシリンダ19とローリングシリンダ20とは左右に振り分け配置されており、自走機体5の対地ローリング量に応じて耕耘ロータリー6を自走機体5に対してローリングさせることにより、耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢を一定に維持できるのである。 【0045】従って、図5の(イ)(ロ)に示すように、リフトロッド10とローリングシリンダ20との長さが同じで平行に位置していれば、ロアーリンク8を左右に揺動させての耕耘ロータリー6の左右移動にかかわらず、耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢を一定に維持できるのであるが、図6の(イ)(ロ)に示すように、自走機体5の対地ローリングにかかわらず耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢を一定に維持するためにリフトロッド10とローリングシリンダ20との長さが相違する場合には、ロアーリンク8を左右に揺動させて耕耘ロータリー6を左右移動させたとき、耕耘ロータリー6が長さの差に応じて自走機体5に対してローリングし、耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢が変化する。 【0046】前記リフトシリンダ18及びシフトシリンダ19、ローリングシリンダ20に対する油圧供給回路は、図7に示すように、自走機体5に搭載のエンジン21により駆動される油圧ポンプ22により発生された圧油を分流するフロープライオリティーバルブ23を設け、このフロープライオリティーバルブ23からの余剰流をリフトシリンダ18に供給する余剰流油路L1と、フロープライオリティーバルブ23からの制御流をシフトシリンダ19及びローリングシリンダ20に供給する制御流油路L2とを設け、前記余剰流油路L1に、上昇用電磁パイロットバルブUPVのパイロット圧で操作されてリフトシリンダ18を伸長させる圧油供給状態に切り換わる上昇バルブUVと、下降用電磁パイロットバルブDPVのパイロット圧で操作されてリフトシリンダ18の短縮を許容する排油状態に切り換わる下降バルブDVとを備えた昇降制御バルブ26を介装し、前記制御流油路L2に、シフトシリンダ19を伸縮並びに固定する電磁式のシフト制御バルブ24と、ローリングシリンダ20を伸縮並びに固定する電磁式のローリング制御バルブ25とを直列接続する状態で介装して構成されている。 【0047】前記シフト制御バルブ24及びローリング制御バルブ25並びにリフトシリンダ18に対するリフト制御バルブ26は、図2に示すように、シフト制御バルブ24とリフト制御バルブ26とがシフトシリンダ19と左右同じ側にかつローリング制御バルブ25がローリングシリンダ20と左右同じ側にそれぞれ位置する状態に配置して前記リフトシリンダ18のシリンダケース18Aに取り付けられている。また、油圧供給回路を内装する回路ケース27もシリンダケース18Aに取り付けられている。 【0048】かつ、耕耘機には、図2〜図5に示すように、左右一対のロアーリンク8を左右一方側に揺動付勢する付勢手段が設けられている。付勢手段は、左右他方のロアーリンク8と自走機体5との間に、伸長作動付勢されたガススプリング28を設けて構成されている。前記ガススプリング28に代えて、圧縮コイルバネや引っ張りコイルバネを設けて実施しても良い。 【0049】前記リフトシリンダ18、シフトシリンダ19、ローリングシリンダ20に対する操作手段は、図8にも示すように、自走機体5に、昇降操作レバー30と、シフト操作レバー31と、自走機体5の水平に対する左右傾き量(ローリング量)を検出するローリングセンサ32とを設け、昇降操作レバー30の昇降操作位置を検出するポテンショメータ利用の昇降操作位置センサ33と、シフト操作レバー31のシフト操作位置を検出するポテンショメータ利用のシフト操作位置センサ34と、リフトアーム11の揺動量を耕耘ロータリー6の対機体高さとして検出するポテンショメータ利用の対機体高さセンサ35と、シフトシリンダ19の伸縮量を耕耘ロータリー6の対機体左右位置として検出するポテンショメータ利用の左右位置センサ36と、ローリングシリンダ20の伸縮量を耕耘ロータリー6の対機体ローリング姿勢として検出するポテンショメータ利用のローリング姿勢センサ37と、耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢を設定するポテンショメータ利用のローリング姿勢設定器38と、耕耘ロータリー6の後ろカバー6Eの揺動姿勢をもって耕深を検出するポテンショメータ利用の耕深センサ39と、ポテンショメータ利用の耕深設定器40とを設け、各センサ及び各設定器の出力に基づいてリフト制御バルブ26・シフト制御バルブ24・ローリング制御バルブ25を制御するマイクロコンピュータ利用の制御装置41を設けて構成されている。 【0050】前記制御装置41は、図6の(イ)(ロ)(ハ)に示すように、リンク機構7の特性に起因してロアーリンク8(耕耘ロータリー6)の左右移動に伴いローリングする耕耘ロータリー6を設定対地ローリング姿勢に補正するための補正量のデータを備えており、この制御装置41は、図8に示すように、次の〈1〉〜〈7〉の制御手段を備えている。 〈1〉昇降操作レバー30の操作位置に対応する対機体高さ位置に耕耘ロータリー6が昇降位置するように、つまり、昇降操作位置センサ33の出力と対機体高さセンサ35の出力とが合致するように、リフト制御バルブ26を制御する昇降制御手段C1。 〈2〉昇降操作レバー30を作業位置に操作したとき、耕深が設定耕深となるように、つまり、耕深センサ39の出力と耕深設定器40の出力とが合致するように、リフト制御バルブ26を制御する自動耕深制御手段C2。 〈3〉シフト操作レバー31の操作位置に対応する左右位置に耕耘ロータリー6が位置するように、つまり、シフト操作位置センサ34の出力と左右位置センサ36の出力とが合致するように、シフト制御バルブ24を制御するシフト制御手段C3。 〈4〉耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢が設定姿勢となるように、ローリングセンサ32の出力とローリング姿勢センサ37の出力とローリング姿勢設定器38の出力とに基づいてローリング制御バルブ25を制御する自動ローリング制御手段C4。 〈5〉耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢が設定姿勢となるように、左右位置センサ36の出力と補正量のデータとに基づいてローリング制御バルブ25を制御する補正ローリング制御手段C5。 〈6〉昇降操作レバー30の上昇操作が昇降操作位置センサ33で検出された場合、耕耘ロータリー6が左右移動範囲の中央よりも右側に位置するときは、耕耘ロータリー6が左右移動範囲の左端に位置するようにシフト制御バルブ24を制御し、かつ、耕耘ロータリー6が左右移動範囲の中央よりも左側に位置するときは、耕耘ロータリー6が左右移動範囲の右端に位置するようにシフト制御バルブ24を制御する左右移動制御手段C6。 〈7〉昇降操作レバー30の上昇操作が昇降操作位置センサ33で検出された場合、耕耘ロータリー6が左右移動範囲の中央よりも右側に位置するときは、耕耘ロータリー6の左側が右側よりも高く位置するローリング姿勢となるようにローリングバルブ25を制御し、かつ、耕耘ロータリー6が左右移動範囲の中央よりも左側に位置するときは、耕耘ロータリー6の右側が左側よりも高く位置するローリング姿勢となるようにローリングバルブ25を制御するローリング制御手段C7。 【0051】また、耕耘ロータリー6の左右一方側(傾斜面6c側)には、図12に示すように、耕耘ロータリー6よりも前方に突出するマーカー42が搭乗運転部4から目視可能な状態に設けられている。このマーカー42は、その耕耘ロータリー6への取付けステー44として前後に伸縮固定自在なものを設けることにより、耕耘ロータリー6に対する前後位置を調整可能に構成されている。 【0052】従って、図12の(イ)(ロ)に示すように、支柱などの障害物Cが存在するハウス内際を耕耘する際、自走機体5を障害物Cに当たらない走行径路上に位置させた状態でマーカー42がハウス内際を移動するように耕耘ロータリー6を自走機体5に対して左右に移動位置させ、この状態で耕耘作業を行い、マーカー42が支柱Cに達する前に、耕耘ロータリー6を障害物Cに当たらない位置まで左右移動させ、障害物Cを通過後、耕耘ロータリー6をハウス内際側に左右移動させることにより、自走機体5を操向させることなく、ハウス内際のうち障害物Cを避けた箇所を耕耘することができるのである。そして、図6の(イ)(ロ)(ハ)に示すように、前記〈5〉の制御により、耕耘ロータリー6の左右移動にかかわらず、耕耘ロータリー6の対地ローリング姿勢が設定姿勢に維持されるから、良好な耕耘を行えるのであり、マーカー42を目視して耕耘ロータリー6のハウス内際及び障害物Cに対する位置関係を把握し易いから、耕耘ロータリー6を適切なタイミングで左右移動させて、障害物Cの前後際近くまで耕耘でき、耕耘残しを少なくすることできる。その上、図10に示すように、ハウス内際作業のための走行径路端部での機体旋回等に伴い耕耘ロータリー6を上昇させた際、耕耘ロータリー6がハウス内際から自動的に遠ざかるとともに、耕耘ロータリー6のうちハウス内際側の端部が下がるように耕耘ロータリー6が自動ローリングするから、耕耘ロータリー6を高く上昇させても、耕耘ロータリー6のハウス内際側の端部がハウスHに接触や衝突することを抑制でき、特に、耕耘ロータリー6のうちガススプリング28側の端部をハウス内際に沿って移動させる場合は、耕耘ロータリー6のハウス内際側の端部の上部角部がなく、上面6aと側面6bとが傾斜面6cで繋がれていわば端部上部が引退しているから、耕耘ロータリー6を上昇させた際、耕耘ロータリー6の端部がハウスHに接触、衝突することの抑制をより一層効果的に行える。 【0053】〔別実施形態〕上記実施の形態では、リフトアーム11の先端よりもロアーリンク8が左右外方に位置するリンク機構7を示したが、リンク機構7としては、図13〜図15に示すように、リフトアーム11の先端とロアーリンク8とが左右同一位置に位置するものであっても良い。この場合、一端においてリフトアーム11にピン60を介して揺動自在に連結するとともに他端においてリフトロッド10に球継手16を介して揺動自在に連結する中間部材61を介してリフトアーム11にリフトロッド10を連結してある。なお、中間部材61は、リフトアーム11とリフトロッド10の左右変位を防止するため、リフトアーム11及びリフトロッド10を左右から挟み込む状態で両者に連結する断面形状コの字形のものであって、球継手16をリフトロッド10に支持させる支軸62は中間部材61に両持ち支持されている。 【0054】上記実施の形態では、左右移動制御手段C6として、対地作業装置6が左右移動範囲の中央よりも右側に位置するときは対地作業装置6が左右移動範囲の左端に位置するように、また、対地作業装置6が左右移動範囲の中央よりも左側に位置するときは対地作業装置6が左右移動範囲の右端に位置するようにそれぞれ対地作業装置6を左右移動させる手段を示したが、左右移動制御装置C6としては、対地作業装置6が左右移動範囲の中央よりも右側に位置するときは対地作業装置6が左右移動範囲の中央や中央よりも左側に位置するように、また、対地作業装置6が左右移動範囲の中央よりも左側に位置するときは対地作業装置6が左右移動範囲の中央や中央よりも右側に位置するように対地作業装置6を左右移動させる手段であっても良い。 【0055】上記実施の形態では、昇降操作レバー30の上昇操作自体を上昇操作として左右移動制御手段C6やローリング制御手段C7が制御作動するようにしたが、対地作業装置6を上昇させるのは操向(旋回)時であり、対地作業装置6の上昇操作は操向操作に伴うものであることに着目して、操向操作を上昇操作として左右移動制御手段C6やローリング制御手段C7が制御作動するようにして実施しても良い。 【0056】上記実施の形態では、リフトアクチュエータ18、シフトアクチュエータ19、ローリングアクチュエータ20として、油圧シリンダを示したが、それらとしては、油圧モータや、電動モータ、電動シリンダなどであっても良い。 【0057】対地作業装置6は耕耘ロータリー、つまり、耕耘装置以外のものであっても良い。 【0058】本発明は各種作業機に適用することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年7月23日(1998.7.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−37108(P2000−37108A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月8日(2000.2.8) |
| 【出願番号】 |
特願平10−207720 |
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