| 【発明の名称】 |
耕耘機の昇降制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】裏 猛
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| 【要約】 |
【課題】ロータリ耕耘装置を耕耘作業レベルに極力迅速に、急激な駆動負荷変化が発生しにくいように下降制御できながら、高低速いかなる速度で機体走行を開始しても、耕起土の盛り上がり及び空走距離を抑制しながら耕耘作業を開始できる耕耘機を提供する。
【解決手段】機体旋回後に耕耘装置を下降させて作業を開始する際、ロータリ耕耘装置を上昇非作業レベルから地面上L2までは、電磁比例制御弁を電流I0,Iで駆動して高速で下降させ、地面上L2から耕耘作業レベルまでは、電磁比例制御弁を電流I1,I2で駆動して低速で下降させる。ロータリ耕耘装置を地面上L2から作業レベルまで下降させる際の下降速度を、機体旋回前に検出しておいた車速に応じて変更させる。車速が高速であれば、下降速度を高速に調整させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ロータリ耕耘装置を自走機体に対して昇降駆動する油圧アクチュエータを備える耕耘機の昇降制御装置であって、前記油圧アクチュエータを制御する電磁比例制御弁と、ロータリ耕耘装置の自走機体に対する高さを検出する高さ検出手段と、前回の耕耘作業工程での自走機体の走行速度を記憶する速度記憶手段と、前記高さ検出手段からの情報に基づいて前記電磁比例制御弁を自動的に操作してロータリ耕耘装置を上昇非作業レベルから地面上の減速用設定レベルまで自動的に下降させる高速昇降制御手段と、前記高さ検出手段からの情報に基づいて前記電磁比例制御弁を前記高速昇降制御手段よりも小の油量に自動的に操作して、かつ、前記速度記憶手段による記憶走行速度が速いほど前記電磁比例制御弁の油量を大にしてロータリ耕耘装置を前記減速用設定レベルから設定耕耘作業レベルまで自動的に下降させる低速昇降制御手段とを備えてある耕耘機の昇降制御装置。 【請求項2】 前記速度記憶手段が前回の耕耘作業工程における自走機体の平均走行速度を記憶するように構成してある請求項1記載の耕耘機の昇降制御装置。 【請求項3】 前記低速昇降制御手段が第1低速昇降制御手段と第2低速昇降制御手段を備え、前記第1低速昇降制御手段がロータリ耕耘装置を前記減速用設定レベルから第2減速用設定レベルまで下降操作し、第2低速昇降制御手段が電磁比例制御弁を前記第1低速昇降制御手段よりも小の油量に操作した状態でロータリ耕耘装置を前記第2減速用設定レベルから前記設定耕耘作業レベルまで下降操作するように構成してある請求項1又は2記載の耕耘機の昇降制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリ耕耘装置を自走機体に対して昇降駆動する油圧アクチュエータを備える耕耘機の昇降制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】上記耕耘機において、従来、たとえば特許公報第2559890号に示されるように、油圧アクチュエータを制御する電磁比例制御弁、この電磁比例制御弁に設定電流を供給する電流制御手段などを備え、非作業レベルまで上昇操作した耕耘装置を耕耘作業レベルまで下降させる際、耕耘装置の耕耘爪が接地し始めるまでは制御弁の流量が大になって耕耘装置が迅速に下降し、その後は、制御弁の流量が小になって耕耘装置が緩やかに下降するものがあった。すなわち、枕地などにおいて耕耘装置を上昇させて旋回走行した後、耕耘装置を下降させて耕耘作業を開始していく際、耕耘装置が極力迅速に下降しながら、耕耘爪が土中に緩やかに突入し、エンジン負荷が急激に増大することや、耕起土が後方に著しく盛り上がることを回避しながら開始していけるものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来、機体が高馬力化されて、作業走行を極低速で開始することも、高速で開始することも可能になっているのに対し、耕耘装置は耕耘爪が接地し始めた後は、機体の走行速度に関係なく一定の速度で緩速下降するものであった。このため、作業走行を低速で開始する場合、耕耘爪が機体走行速度の割りには早く土中に突入し、耕耘装置の後方にできる耕起土の盛り上がりが多くなることがあり、作業走行を高速で開始する場合、耕耘爪の土中への突入が機体走行速度の割りには遅く、耕耘装置の後方に未耕起や耕起不足の状態でできる部分が多くなることがあった。本発明の目的は、機体を高低速いかなる速度で走行開始させる場合でも、エンジン負荷とか耕起に関する上記トラブルの発生などを回避しながら作業できる耕耘機の昇降制御装置を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。 【0005】〔構成〕ロータリ耕耘装置を自走機体に対して昇降駆動する油圧アクチュエータを備える耕耘機の昇降制御装置において、前記油圧アクチュエータを制御する電磁比例制御弁と、ロータリ耕耘装置の自走機体に対する高さを検出する高さ検出手段と、前回の耕耘作業工程での自走機体の走行速度を記憶する速度記憶手段と、前記高さ検出手段からの情報に基づいて前記電磁比例制御弁を自動的に操作してロータリ耕耘装置を上昇非作業レベルから地面上の減速用設定レベルまで自動的に下降させる高速昇降制御手段と、前記高さ検出手段からの情報に基づいて前記電磁比例制御弁を前記高速昇降制御手段よりも小の油量に自動的に操作して、かつ、前記速度記憶手段による記憶走行速度が速いほど前記電磁比例制御弁の油量を大にしてロータリ耕耘装置を前記減速用設定レベルから設定耕耘作業レベルまで自動的に下降させる低速昇降制御手段とを備えてある。 【0006】〔作用〕枕地で旋回してから作業を再開するなど、耕耘装置を上昇非作業レベルまで上昇させた後に下降させるべく操作すると、先ず、高速昇降制御手段が電磁比例制御弁を操作して耕耘装置を高速で下降させ、耕耘装置が減速用設定レベルまで下降すると、この後は、低速昇降制御手段が電磁比例制御弁を高速昇降制御手段よりも小流量の状態に操作し、耕耘爪が緩速度で土中に突入していくようにして耕耘作業レベルまで下降させる。このとき、機体を高速走行させて作業を開始していく際、前工程の耕耘作業も高速走行で行われていることが多いことから、速度記憶手段が高速の走行速度を記憶しており、この高速の記憶走行速度に基づいて低速昇降制御手段が電磁比例制御弁を比較的大流量に操作し、耕耘爪が比較的速やかに土中に突入していく。そして、機体を低速走行させて作業を開始していく際、前工程の耕耘作業も低速走行で行われていることが多いことから、速度記憶手段が低速の走行速度を記憶しており、この低速の記憶走行速度に基づいて低速昇降制御手段が電磁比例制御弁を比較的小流量に操作し、耕耘爪が極緩やかに土中に突入していく。 【0007】〔効果〕耕耘装置を上昇非作業レベルに上昇させて枕地旋回を行った後など、耕耘装置を耕耘作業レベルに戻して作業していく際、始めは高速で下降し、減速用設定レベルに到達した後は低速で下降して土中に緩やかに突入しながら耕耘作業レベルに至り、全体として、耕耘作業レベルには迅速に、かつ、急激な駆動負荷変化が発生しにくいように到達する。そして、耕耘装置が減速用設定レベルから耕耘作業レベルまで下降する際、機体を高速で走行させていく場合にあっては、耕耘装置が耕耘作用を開始するまでに機体が走行する距離いわゆる空走距離が少なくなるように速やかに下降してき、低速で走行させていく場合にあっては、耕耘装置が圃場面に速く到達し過ぎないように緩速で下降していくことにより、耕耘装置を作業レベルに極力迅速に到達させながらも、エンジン負荷が急激に増大してエンストが発生するなどの事態を防止しながら作業できる。しかも、低速走行の割には土の盛り上がりが少ないとか、高速走行の割りには未耕起や耕起不足の部分が少ないなど、走行速度の速い遅いにかかわらず仕上がりのよい作業ができる。 【0008】請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。 【0009】〔構成〕請求項1による発明の構成において、前記速度記憶手段が前回の耕耘作業工程における自走機体の平均走行速度を記憶するように構成してある。 【0010】〔作用〕前回の作業走行時に変速しながら走行されても、平均走行速度が速度記憶手段に記憶され、耕耘装置を減速用設定レベルから耕耘作業レベルまで下降させる際、前記平均走行速度が今回の走行速度とみなし、この平均走行速度を基に下降速度を設定して耕耘装置の下降制御が行われる。すなわち、作業走行時に変速しても、平均走行速度に基づいて耕耘装置を耕耘作業レベルに下降させる速度が設定されるから、作業走行時に現出された特定の走行速度に基づいて速度設定されるように構成するに比し、次回の作業速度に適応した速度で耕耘装置を作業用レベルに下降させられる。 【0011】〔効果〕作業時に走行変速しても、平均走行速度に基づいて設定された速度で耕耘装置が作業レベルに下降操作され、耕起土の盛り上がりや耕起に関する前記トラブルの発生を極力抑制しながら作業走行を開始していける。 【0012】請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。 【0013】〔構成〕請求項1又は2による発明の構成において、前記低速昇降制御手段が第1低速昇降制御手段と第2低速昇降制御手段を備え、前記第1低速昇降制御手段がロータリ耕耘装置を前記減速用設定レベルから第2減速用設定レベルまで下降操作し、第2低速昇降制御手段が電磁比例制御弁を前記第1低速昇降制御手段よりも小の油量に操作した状態でロータリ耕耘装置を前記第2減速用設定レベルから前記設定耕耘作業レベルまで下降操作するように構成してある。 【0014】〔作用〕耕耘装置を上昇非作業レベルから耕耘作業レベルに下降させる際、減速用設定レベルに到達すると減速され、この後第2減速用設定レベルに到達すると再度減速されて耕耘作業レベルに到達するため、減速ショックや停止ショックを少なく抑制しながら、減速用設定レベルに到達するまでの速度と耕耘作業レベルに到達する際の速度との速度差を大にして下降制御できる。 【0015】〔効果〕耕起土の盛り上がりや耕起に関するトラブルの発生を抑制できるものを、耕耘装置が減速ショック及び停止ショックが少ない状態で減速下降して軽快に運転できる状態に得られる。 【0016】 【発明の実施の形態】図1に示すように、左右一対の駆動及び操向操作自在な前車輪1,1と左右一対の駆動自在な後車輪2,2とによって自走し、エンジン3が備えられている原動部、運転座席4が備えられている運転部を備える自走機体の後部を形成するミッションケース5の後端部に、2点リンク機構6を介してロータリ耕耘装置7を連結するとともに、前記エンジン3の回転出力を前記ミッションケース5からロータリ耕耘装置7に伝達するように構成してある。前記ミッションケース5が上下揺動自在に支持する左右一対のリフトアーム8の回転支軸にピストンロッドが連動するリフトシリンダ9をミッションケース5の内部に設け、このリフトシリンダ9の伸縮操作を行うと、リフトシリンダ9が両リフトアーム8を上下に揺動操作し、一方のリフトアーム8と一方のリンク機構6とを連結しているリフトロッド10、他方のリフトアーム8と他方のリンク機構6とを連結しているローリングシリンダ11を介してリンク機構6をミッションケース5に対して上下に揺動操作することにより、油圧アクチュエータの一例としてのリフトシリダ9によってロータリ耕耘装置7を自走機体に対して昇降駆動できるように構成し、もって、乗用型耕耘機を構成してある。 【0017】前記リフトシリンダ9の油圧回路を、図2に示す如く構成してある。すなわち、リフトシリンダ9の制御弁12を油路13を介してフロープライオリティ弁14の余剰流ポートに接続してある。このフロープライオリティ弁14は、油圧ポンプ15が供給する圧油のうちの一定量を制御流ポートからローリング弁16に優先的に供給し、残りの量の圧油を余剰流ポートから制御弁12に供給する流量制御弁である。ローリング弁16は、前記ローリングシリンダ11を制御するためのものであり、このローリングシリンダ11は、これが連結しているリフトアーム8とリンク機構6の間隔を変更することによって耕耘装置7を車体に対してローリング操作するものである。つまり、油圧ポンプ15がエンジン3によって駆動されて供給する圧油のうちの耕耘装置7のローリング制御に優先的に供給される一定量の圧油を除いた残りの圧油を制御弁12を介してリフトシリンダ9に供給する。 【0018】前記制御弁12は、リフトシリンダ9を耕耘装置7の上昇側に操作する上昇制御弁12aと、この上昇制御弁12aをパイロット油圧によって切り換え制御する第1電磁弁12bと、リフトシリンダ9を耕耘装置7の下降側に操作する下降制御弁12cと、この下降制御弁12cをパイロット油圧によって切り換え制御する第2電磁弁12dとで成る電磁制御弁に構成し、第1電磁弁12bと第2電磁弁12dとに電気信号を与えることによって制御できるように、かつ、リフトシリンダ9を耕耘装置7の上昇側に制御する際の流量も、下降側に制御する際の流量も制御できるようにしてある。すなわち、第1電磁弁12bのソレノイドSL1に電流を供給するとともにこの電流の電流値を調節すると、第1電磁弁12bが電流値に対応してパイロット圧を変化させる。これにより、上昇制御弁12aの開度がパイロット圧と比例して変化し、油圧ポンプ15からリフトシリンダ9に供給される圧油の流量を制御し、リフトシリンダ9を耕耘装置7の上昇側に作動させるとともにその作動速度を調節する。第2電磁弁12dのソレノイドSL2に電流を供給するとともにこの電流の電流値を調節すると、第2電磁弁12dが電流値に対応してパイロット圧を変化させる。これにより、下降制御弁12cの開度がパイロット圧と比例して変化し、リフトシリンダ9から流出する作動油の流量を制御し、リフトシリンダ9を耕耘装置7の下降側に作動させるとともにその作動速度を調節する。 【0019】図1に示す如く自走機体の後輪フェンダー17が支持するコントロールボックス18に設けた耕深設定ダイヤル19、運転部の運転座席4の横側に揺動操作自在に設けたポジションレバー20a、運転部のステアリングハンドルHの横側に揺動操作自在に設けた昇降レバー21などを備え、リフトシリンダ9を操作することによってロータリ耕耘装置7の昇降制御を行う昇降制御装置を、図3に示す如く構成してある。すなわち、前記耕深設定ダイヤル19によって操作される耕深設定器22、前記ポジションレバー21によって操作されるポジション設定器23、ロータリ耕耘装置7の対地高さを検出する対地高さ検出手段としての対地高さセンサ24、ロータリ耕耘装置7の自走機体に対する高さを検出する対機体高さ検出手段としての対機体高さセンサ25、自走機体の車速を検出する車速センサ26を、A/D変換器27を介して制御装置28に連係させるとともに、前記昇降レバー21によって操作される上昇スイッチ21a及び下降スイッチ21bを制御装置28に連係させてある。制御装置28は、前記制御弁12の前記ソレノイドSL1,SL2に連係するパワートランジスタ30a,30bに連係させてある。耕深設定器22は、耕深設定ダイヤル19の操作位置を検出するポテンショメータで成り、耕深設定ダイヤル19の操作位置に対応する耕深を耕耘装置7に維持させるべき制御目標耕深として設定し、この設定制御目標耕深を電気信号として出力する。ポジション設定器23は、ポジションレバー20の操作位置を検出するポテンショメータで成り、ポジションレバー20の操作位置に対応する対機体高さを耕耘装置7を昇降させるべき制御目標対機体高さとして設定し、この設定制御目標対機体高さを電気信号として出力する。対地高さセンサ24は、耕耘装置7の耕耘爪7aの後方を覆う後カバー7bにリンク機構を介して操作部が連動しているポテンショメータで成り、後カバー7bの固定カバーに対する揺動角に基づいて耕耘装置7の対地高さを検出し、検出結果を電気信号として出力する。すなわち、後カバー7bの上端側が固定カバーに機体横向きの軸芯まわりで回動自在に支持され、後カバー7bの下端側が耕耘装置7の後方で接地するのであり、耕耘装置7が圃場面に対して昇降すると、後ガバー7bが固定カバーに対して上下に揺動してポテンショメータを作動させる。対機体高さセンサ25は、前記リフトアーム8に操作部が連動するポテンショメータで成り、リフトアーム8のミッションケース5に対する揺動角度に基づいて耕耘装置7の自走機体に対する高さを検出し、検出結果を電気信号として出力する。車速センサー26は、走行用トランスミッションの回転出力を後輪用差動機構に伝達する回転軸の回転数を検出する回転センサーで成り、後車輪2の駆動回転数に基づいて自走機体の走行速度を検出し、検出結果を電気信号として出力する。 【0020】耕深設定器22、各センサ23〜26からの信号はA/D変換器27を介して制御装置28に入力され、上昇スイッチ21a及び下降スイッチ21bからの信号は制御装置28に直接に入力される。制御装置28は、パワートランジスタ30a,30bに間歇パルス信号を出力してこのパワートランジスタ30a,30bを駆動することにより、前記制御弁11のソレノイドSL1,SL2に間歇パルス電流を供給して制御弁11を操作し、また、パワートランジスタ30a,30bに供給する間歇パルス信号のデューティサイクルを調節することにより、ソレノイドSL1,SL2に供給される電流の電流値の調節を行って制御弁12の開度調節を行う。ソレノイドSL1,SL2からの経路31に介装してある抵抗器Rにより、ソレノイドSL1,SL2に供給された電流の電流値を電圧値に変換し、変換された電圧値がフィードバック経路32、A/D変換器27を介して制御装置28にフィードバックされる。 【0021】制御装置28をマイクロコンピュータによって構成するともに自動耕深制御手段28a、ポジション制御手段28b、強制上昇制御手段28cを備えるように構成し、ポジションレバー20、昇降レバー21を操作することにより、耕耘装置7を自動的に昇降制御させながら作業したり、耕耘装置7を昇降操作したりできるようにしてある。 【0022】すなわち、耕耘作業を行うに当たり、ポジションレバー20を操作域のストロークエンドに設定してある作業位置に操作して機体を走行させる。すると、制御装置28がポジション設定器23からの情報に基づいて自動耕深制御のモードなり、対地高さセンサ24による検出高さが耕深設定器22による設定耕深に対応する高さになる状態にリフトシリンダ9を制御するべく、対地高さセンサ24からの情報と耕深設定器22からの情報とに基づいて制御弁12を自動的に操作していく。これにより、自走機体が前後に傾斜しても耕耘深さが耕深設定器22による設定耕深になるように耕耘装置7を自動的に昇降制御させながら作業できる。 【0023】耕耘装置7を人為的に昇降操作するに当たり、ポジションレバー20を前記作業位置から外れた操作域で上昇又は下降側に操作するか、あるいは、昇降レバー21を上昇側又は下降側に操作する。ポジションレバー20を操作した場合、制御装置28がポジション設定器23からの情報に基づいてポジション制御のモードなり、ポジションレバー20の操作方向に対応する方向にポジションレバー20の操作ストロークに対応するストロークだけリフトシリンダ9が作動するように、ポジション設定器23からの情報と対機体高さセンサ25からの情報とに基づいて制御弁12を操作する。これにより、耕耘装置7がポジションレバー20の操作方向に対応する上昇又は下降側にポジションレバー20の操作ストロークに比例するストロークだけ移動する。昇降レバー21を上昇側に操作した場合、上昇スイッチ21aが入りになり、制御装置28が上昇スイッチ21aからの情報に基づいて強制上昇制御のモードになり、リフトシリンダ9が予め設定してある上昇側の状態になるように制御弁12を操作する。このとき、制御装置28は、耕耘装置7が所定の上昇非作業レベルに達したことのフィードバック信号を対機体高さセンサ25から得る。これにより、耕耘装置7が圃場面から浮上した所定の上昇非作業レベルに上昇する。昇降レバー21を上昇側に操作した後に下降側に操作すると、下降スイッチ21bが入りになり、制御装置28が下降スイッチ21bからの情報に基づいて自動耕深制御のモードに復帰し、対地高さセンサ24による検出高さが耕深設定器22による設定耕深に対応する高さになるようにリフトシリンダ9を制御する。これにより、耕耘装置7は耕深設定器22によって設定されている耕耘作業レベルまで下降する。 【0024】前記制御装置28は、さらに図4及び図5に示すフローチャートに基づいて作動し、枕地などでの機体旋回時において耕耘装置7を図6に示す如く下降操作するようにしてある。すなわち、#1〜#4ステップに示すように耕耘装置7の上昇に先立って、前回の耕耘作業工程において、車速センサ26による検出車速を読み込み、耕深設定器22による設定耕深と対地高さセンサ24による検出耕深とが釣り合って自動耕深制御が安定している間の設定時間内での検出車速から平均車速Vを演算し、この平均車速Vを制御装置28のメモリーで成る速度記憶手段28dに記憶する。さらに、#5,6ステップに示すように、対地高さセンサ24及び対機体高さセンサ25それぞれの実測値及びリンク機構6の特性から耕耘装置7の耕耘爪7aが接地し始める対機体レベルを演算し、この対機体レベルを減速用設定レベルL2として設定する。そして、#7,#8ステップに示すように、上昇スイッチ21aによる強制上昇操作あるいはポジションレバー20による上昇操作が行われると、耕耘装置7を上昇駆動させる。機体旋回の後、#9,#10ステップに示すように、下降操作が行われると、耕深設定器22による設定耕深を読み込み、この設定耕深になるように耕耘装置7を次の如く下降制御する。すなち、#11,#12ステップに示すように、対機体高さセンサ25による検出高さが前記減速用設定レベルL2よりも高レベルに設定してある変速用設定レベルL1に至るまでの間は、制御弁12に最大デューティ比の駆動電流I0を供給し、耕耘装置7を高速で下降させる。#13〜#15ステップに示すように、前記変速用設定レベルL1から減速用設定レベルL2に下降するまでは、その時点の対機体高さセンサ25による検出高さと減速用設定レベルL2との偏差Δθを演算し、この偏差Δθに対応してリフトシリンダ9及び制御弁12の特性に基づくマップデータから得られた特性によって供給電流Iを決定し、徐々に減速させながら耕耘装置7を下降させる。#16に示すように、減速用設定レベルL2まで下降すると、前記平均車速Vと制御弁駆動電流I1との関係を設定してあるマップデータを基に、前記平均車速Vに対応する制御弁駆動電流I1を求める。すなわち、平均車速Vが大であるほど制御弁駆動電流I1が大になる状態で制御弁駆動電流I1を求める。そして、#17,#18ステップに示すように、この制御弁駆動電流I1を制御弁12に供給し、耕耘装置7を変速用設定レベルL2まで下降する際の速度よりも低速の速度で緩やかに下降させる。#18,#19ステップに示すように、後カバー7bが接地し始めるレベルを前記減速用設定レベルL2よりも低レベルに位置する第2減速用設定レベルL3として設定してあり、耕耘装置7が第2減速用設定レベルL3に至ると、前記平均車速Vと制御弁駆動電流I2との関係を設定してあるマップデータを基に、前記平均車速Vに対応する制御弁駆動電流I2を求める。すなわち、平均車速Vが大であるほど制御弁駆動電流I2が大になる状態で制御弁駆動電流I2を求める。そして、#20〜#22ステップに示すように、この制御弁駆動電流I2を制御弁12に供給し、耕耘装置7を減速用設定レベルL2から第2減速用設定レベルL3まで下降する際の速度よりも低速の速度で緩やかに下降させる。その後は、#23ステップに示すように、対地高さセンサ24による検出高さが耕深設定器22による設定耕深に維持されるように自動耕深制御が実行される。そして、今回の作業走行時における平均車速Vが次回の機体旋回時における耕耘装置下降制御のために、先の記憶平均車速Vに替えて記憶される。また、エンジン3を始動した直後など、まだ作業が行われなくて実際の車速に基づく記憶平均車速Vが存在しない場合、初期設定のためのものとして予め設定してある仮の平均車速を採用して下降制御が実行される。 【0025】すなわち、#11〜#15が高速昇降制御手段28eを構成しており、この高速制御手段28eは、対機体高さセンサ25からの情報に基づいて電磁比例制御弁12を電流I0及びIによって操作し、耕耘装置7を上昇非作業レベルから地面上の減速用設定レベルL2まで高速で下降させる。#15〜#22ステップが低速昇降制御手段28fを構成しており、この低速昇降制御手段28fは、対機体高さセンサ25からの情報に基づいて電磁比例制御弁12を電流I1及びI2で操作して制御弁12の流量を高速昇降制御手段28eによる場合よりも小流量にして耕耘装置7を減速用設定レベルL2から耕深設定器22による設定耕深作業レベルまで低速で下降させる。さらに、前回の耕耘作業工程での自走機体の平均車速Vが速いほど、耕耘装置7が迅速に下降するように制御弁12の流量を大にして下降制御する。そして、#15〜#18ステップが前記低速昇降制御手段28fのうちの第1低速昇降制御手段28gを構成しており、電磁比例制御弁12を電流I1によって操作し、耕耘装置7を減速用設定レベルL2から第2減速用設定レベルL3まで低速で下降させる。#18〜#22ステップが前記低速昇降制御手段28fのうちの第2低速昇降制御手段28hを構成しており、電磁比例制御弁12を電流I2によって操作し、耕耘装置7を第2減速用設定レベルL2から耕深作業レベルまで低速で下降させる。 【0026】これにより、枕地で旋回してから作業を再開する場合、耕耘装置7を上昇非作業レベルまで上昇させた後に下降させるべく操作すると、先ず高速昇降制御手段28eが制御弁12を駆動電流I0及びIで操作して耕耘装置7が上昇非作業レベルから高速で下降し、減速用設定レベルL2まで下降すると、先ず、第1低速昇降制御手段28gが制御弁12を駆動電流I1で操作して耕耘装置7が減速用設定レベルL2に至るまでの下降速度よりも低速で緩やかに下降し、次に、第2減速用設定レベルL3まで下降すると、第2低速昇降制御手段28hが制御弁12を駆動電流I2で操作して耕耘装置7が減速用設定レベルL3に至るまでの下降速度よりも低速でさらに緩やかに耕耘作業レベルまで下降していき、耕耘装置7が地面上まで迅速に下降し、エンジン負荷の急激な変化が発生しにくいように耕耘爪7aが土中に緩やかに突入していく。そして、機体を高速で走行させながら作業を再開する場合には、空走距離が少なくなるように耕耘装置7が土中を比較的速やかに下降し、機体を低速で走行させながら作業を再開する場合には、耕起土の盛り上がりを抑制できるように耕耘装置7が土中を比較的低速で下降していく。 【0027】〔別実施形態〕車速センサとしては、回転センサに替え、走行用副変速装置が高速側と低速側のいずれに切り換え操作されているを検出するポテンショメータとか、検出スイッチとかを採用して実施してもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成10年7月15日(1998.7.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−32806(P2000−32806A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月2日(2000.2.2) |
| 【出願番号】 |
特願平10−200133 |
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