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【発明の名称】 茎幹処理装置
【発明者】 【氏名】足立 誠

【氏名】狩野 芳広

【氏名】堀内 淳

【氏名】高木 英輔

【要約】 【課題】径大な茎幹を挟持搬送する広巾な挟持搬送経路と、径小な茎幹を挟持搬送する小巾な挟持搬送経路とを、簡単且つ適切に切り換えることができると共に、茎幹の搬送中途における抜け落ちや圧潰し等を防止して幹径に適応した良好な挟持搬送を行うことができる茎幹処理装置を提供する。

【解決手段】たばこ等の植立茎幹をフィードチェン50で茎幹処理部3に挟持搬送して処理する茎幹処理装置Aの上記フィードチェンを、駆動輪52と遊動輪51とに張架した状態で、その茎幹搬送側の内側をチェーンガイド70で摺接案内するように構成すると共に、該チェーンガイド70を挟持巾調整機構7を介してフィードチェン50の挟持搬送経路5Sの茎幹挟持巾を調節できるように構成した。また、上記チェーンガイド70は茎幹挟持圧力を変更することなく移動させて、フィードチェン50の挟持搬送経路5Sの茎幹挟持巾を調節させるようにしている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 たばこ等の植立茎幹をフィードチェンで茎幹処理部に挟持搬送して処理する茎幹処理装置において、前記フィードチェンを駆動輪と遊動輪とに張架した状態で、その茎幹搬送側の内側をチェーンガイドで摺接案内するように構成すると共に、該チェーンガイドを挟持巾調整機構を介してフィードチェンの挟持搬送経路の茎幹挟持巾を調節できるように構成した茎幹処理装置。
【請求項2】 チェーンガイドを茎幹挟持圧力を変更することなく移動させて、フィードチェンの挟持搬送経路の茎幹挟持巾を調節させる請求項1記載の茎幹処理装置。
【請求項3】 フィードチェンの挟持搬送経路の茎幹挟持巾の調節を、該フィードチェンの下方に位置する掘起部に対向する部位において行う請求項1又は2記載の茎幹処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たばこや茎草等の茎幹をフィードチェンで茎幹処理部に挟持搬送して処理する茎幹処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、畝上に立ち残ったたばこ等の残幹(茎幹)を掘り起こすと共に、掘り起こした残幹をフィーダで後方搬送し、そして残幹を茎幹処理部で切断等の処理をする茎幹処理装置は、支持枠の前部に横設した掘起刃と、該掘起刃の上方で回転駆動する掘起ロータリ等からなる掘起部と、該掘起部の上方で掘り起こされた残幹をフィードチェンで挟持搬送するフィーダとを備え、該フィーダで搬送された残幹を茎幹処理部で切断等の処理を行うように構成したものが知られている。そして、上記フィーダは左右のフィードチェンの茎幹搬送側を対向させて両者間に挟持搬送経路を形成し、該挟持搬送経路は一般的には標準的な幹径の残幹を挟持搬送するのに適する挟持巾に形成して、残幹を茎幹処理部に向けて挟持搬送するように構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然し、上記従来のような構成による残幹処理装置は、フィードチェンの茎幹搬送側の内側を摺接案内させるチェーンガイドを固定方式として、その挟持搬送経路の茎幹挟持巾を標準的な残幹の幹径に合わせて一定に設定しているので、幹径が径小な残幹に対しては適切に挟持搬送することができず、特に、特定地域で育成される径小な残幹の場合には搬送中途で抜け落ちたり搬送姿勢に乱れを生ずる等の問題がある。また、挟持搬送中に残幹の根部が掘起ロータリによる土落とし作用を受ける際に、弱く挟持された残幹は掘起ロータリに接して下方に引き抜かれたり、挟持搬送の乱れや茎幹処理部等において詰まりを発生させる等の問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記従来の問題を解決するために本発明の茎幹処理装置は、第1に、たばこ等の植立茎幹をフィードチェンで茎幹処理部に挟持搬送して処理する茎幹処理装置において、前記フィードチェンを駆動輪と遊動輪とに張架した状態で、その茎幹搬送側の内側をチェーンガイドで摺接案内するように構成すると共に、該チェーンガイドを挟持巾調整機構を介してフィードチェンの挟持搬送経路の茎幹挟持巾を調節できるように構成したことを特徴としている。
【0005】第2に、チェーンガイドを茎幹挟持圧力を変更することなく移動させて、フィードチェンの挟持搬送経路の茎幹挟持巾を調節させることを特徴としている。
【0006】第3に、フィードチェンの挟持搬送経路の茎幹挟持巾の調節を、該フィードチェンの下方に位置する掘起部に対向する部位において行うことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1においてAはたばこ等の残幹を掘り起こして切断処理を行う残幹処理機(茎幹処理装置)であり、この走1機体1は左右で対となるクローラ1a,1aに支持された平面視方形状の機体フレーム(機台)1bの右側前部に、操向レバー1L等を備える操縦部パネル及び座席シート等からなる操縦部1cを設けると共に、該操縦部1cの座席シートの下方にエンジンを搭載設置し、この左側方に伝動機構1Dを設け、上記エンジンの動力を、クローラ1a,1a及び各作業部へ伝動するように構成している。
【0008】上記走行機体1の左側前部には前処理部2を機体側に設けた上部支点用の支軸13及び下方の昇降シリンダ15によって昇降調節可能に装着すると共に、その後方に誘導部3a及びカッター部3bからなる残幹処理部(茎幹処理部)3を設置し、該残幹処理部3の右側で操縦部1cの背後には、残幹処理部3で切断処理された残幹(以下切断片という)を収容するホッパ(収容部)4を配置構成している。
【0009】図1〜図5を参照し上記前処理部2の詳細な構成について説明する。前処理部2は、後述する掘起部6の掘起ロータリ6bを軸支する支持枠2F及び掘起刃60を支持する支持枠6F並びに連結杆(横フレーム)等からなる前処理部フレーム2Mを、機体フレーム1bの前端中央に設けた上部回動支軸13で枢支すると共に、下側方の左右を昇降シリンダ15によって支持し、操向レバー1Lの前後操作によって昇降シリンダ15を作動させて、前処理部2を昇降調節可能に装着している。上記前処理部フレーム2Mは、作業時に地面に転接する前輪(ガイド輪)20を有する支持杆21を前方に向けて左右に延設している。尚、この前輪20は、上記支持杆21に対して前後方向に移動調節可能で、且つ該支持杆21に前輪縦支軸20aを介して上下動調節可能に取付けている。
【0010】また、上記左右の前輪20,20巾の中央部後方から誘導部3aの前部上方に亘ってフィーダ5を設置しており、該フィーダ5は、掘起部6の上方に位置しカバー枠5aで覆った左右のフィードチェン(搬送帯)50,50を対向させることにより、残幹の茎部を挟持して搬送する搬送経路5Kを後述する構成を以て形成している。また、フィーダ5の前部側は前記支持杆21の中途部に連結杆21aで連結支持し、伝動機構1Dから横側方に突設した回動軸21bに前後方向に揺動可能に連結した伝動軸21cの上部に、後部側を伝動可能に支持することにより全体として前傾状に斜設している。
【0011】これにより、前処理部2を昇降シリンダ15によって支軸13を中心に昇降するとき、フィーダ5も連結杆21aを介し回動軸21bを中心に昇降するようにしている。また、フィーダ5の終端部上方には搬送経路5Kに交差するローラ55aを有する残幹の傾倒装置55を横設し、フィーダ5の終端部で挟持搬送される残幹の茎部に接して該残幹を適正姿勢を以て残幹処理部3に継送するようにしている。また、フィーダ5の前部下方には、残幹を掘り起こす掘起装置(掘起刃)6aと、その上方にあって掘り起こされた土を堀崩すと共に、残幹の根部に付着する土の土落としを行う畝崩し装置(掘起ロータリ)6b等からなる前出の掘起部6を、前処理部フレーム2Mに一体的に構成している。そして、前処理部フレーム2Mは、上部回動支軸13に枢支されて縦板状に形成した左右の支持枠2Fの前方下部側で、後述する構成の掘起ロータリ6bのロータリ軸62をメタル部を介して回転可能に軸支している。
【0012】また、左右の支持枠2Fは、ロータリ軸62と上部回動支軸13との中間部においてパイプ状の連結杆69によって、掘起ロータリ6bの背面側でロータリ軸62と略同高さ位置を剛体構造を以て連結すると共に、この連結杆69は掘起ロータリ6bの爪回転軌跡に近接させて設けることにより、該連結杆69に飛散する土類の堆積付着を防止するようにしている。また支持枠6Fは、掘起ロータリ6bの下方に沿わせて前方に延設しこの先端部に平面視でヘ字状平板の掘起刃60の両側を支持するようにしている。
【0013】次に、前処理部2のフィーダ5について図1〜図5を参照し説明する。このフィーダ5は、連結杆21aと伝動軸21cとによって前低後高状に斜設した左右の搬送フレーム5Fの前後に遊動輪51と駆動輪52を軸支し、該遊動輪51と駆動輪52間に後述する構成のフィードチェン50を内向き伝動回転可能に張架し、この左右一対のフィードチェン50,50の茎幹搬送側を対向させて搬送経路5Kを構成していると共に、その始端部を前輪20と掘起刃60との略中間部位において畝Uの高さよりもやや高くなるように位置させ、また終端部を後述する残桿処理部3の搬送ベルト3Vの始端部上方に残幹の落下継送間隔を有して設置している。
【0014】また、上記フィードチェン50,50によって形成される搬送経路5Kは、平面視において、始端部を掘起刃60の中央部と略同位置の前方に位置させ、終端部を左方の搬送ベルト3V側に偏寄させて直線状の傾斜経路にしていると共に、該傾斜経路内に、始端部から掘起刃60の略上方位置に至る間を植立残幹を両側から掻寄せながら梳上げ送り作用を奏する拡開経路5Hとし、これより後方に図4(B)に示す挟持態様を以て残幹を挟持搬送する挟持搬送経路5Sを、残幹の幹径の大小に適応した挟持巾(茎幹挟持巾)と適正な茎幹挟持圧力で挟持搬送させる挟持巾調節機構7を以て形成し、該挟持搬送経路5Sの終端に残幹の挟持搬送を徐々に解除して搬送ベルト3Vに誘導排出(放擲搬送)する排出経路5Eを形成している。
【0015】即ち、図4,図5に示すように上記拡開経路5Hは、挟持搬送経路5Sの挟持開始点(挟持開始位置)5Pとなる掘起刃60の略先端部上方から、左右のフィードチェン50,50の搬送軌跡を前方に向けて残幹の植立巾を内包するように順次拡開形成することにより、畝U上に所定の植付け巾で植立している残幹を掻寄せ漏れや、倒伏している残幹の掻寄せ漏れ等を生じさせることなく、これらの残幹を搬送経路5K内に良好に導入させると共に、導入した残幹を前後傾斜によって梳上げ作用を付与させて直立姿勢に矯正しながら、掘起部6による掘起作業をも良好に行うことができるようにして、次位の挟持搬送経路5Sで行われる挟持搬送に、搬送の乱れや詰まり等を防止して掘起した残幹を搬送ベルト3Vに良好に搬送することができるようにしている。
【0016】また、挟持搬送経路5Sは同図に示すように、左右のフィードチェン50,50の搬送爪55を挟持開始点5P以降は、挟持巾調節機構7で設定される所定の挟持巾を有して挟持搬送可能に近接させることにより、拡開経路5Hで導入した残幹を的確に挟持して、その下方部位で行われる掘起部6による掘起作業時において残幹の抜け落ち等の不具合が生じないようにし、掘起残幹を搬送ベルト3Vまで円滑に送給することができるようにしている。即ち、挟持搬送経路5Sは、掘起作業時において残幹の茎部を掘起刃60上方部位の挟持開始点5Pから挟持するようにしていること、及び挟持開始点5Pが掘起刃60の後方に位置する場合のように、大きく前倒れした悪化姿勢になることを防止しながら、後方上方の残幹処理部3へ残幹を整然とした姿勢で的確に送ることができるものである。
【0017】次に、図4,図5を参照し上記フィードチェン50及び挟持巾調節機構7等の構成について説明する。図4に示すようにフィードチェン50はそのリンク片を、二股山状の突起55aを有する搬送爪55と、チェーン振れ防止用の規制片56aを内側に突設した連結リンク56とで構成し、両者を各上下に配しチェーンピンにより交互に連結することにより無端帯を形成している。そして、図5に示すように左方のフィードチェン50は、搬送側の内側を後述する挟持巾調節機構7で弾持的に摺接案内させると共に、右方のフィードチェン50の搬送側の内側はガイドレール7aで摺接案内させようにしており、両者の非搬送側の内側は適数のチェーン張ガイド7bで摺接案内することにより、チェーン張り支持を良好に行うようにしている。尚、上記ガイドレール7a及びチェーン張ガイド7bは、これらに一体的に形成された長孔状の調節孔7cを介して調節ネジ7dで搬送フレーム5Fに取付固定することにより、搬送側の搬送面の位置の調節或いはチェーン張り調節可能にしている。
【0018】そして、左右のフィードチェン50,50の各搬送側で相対向する搬送爪55は図4(C)に示すように、二股状の山部の突起55aを齟齬させて一方の突起55aを相対向する連結リンク56側で形成される谷部に臨ませることにより、径大な残幹を連結リンク56と他方の突起55aで無理なく挟持すると共に、径小な残幹を相対向して齟齬する突起55a間で的確に挟持することができるようにしている。また、左右のフィードチェン50,50は、一方のフィードチェン50の上下の搬送爪55間に、他方のフィードチェン50の搬送爪55の一方が介入位置するように上下に段差を有して対向させていることにより、残幹の上下方向の挟持代を大きくして残幹を安定支持すると共に、対向する搬送爪55の接当を防止し挟持巾を可及的に接近させることができるように構成している。
【0019】次に挟持巾調節機構(チェーン調節ガイド)7について説明する。この実施形態における挟持巾調節機構7は左方のフィードチェン50側に設置しており、標準的な幹径の残幹並びに径大な幹径の残幹を挟持搬送する広巾な挟持搬送経路5Sと、径小な幹径の残幹を挟持搬送する小巾な挟持搬送経路5Sとを、挟持巾調節機構7を介して茎幹挟持圧力を変更することなく切換可能に形成することにより、幹径の大きく異なる残幹に対し搬送中途における抜け落ちや圧潰しによる残幹中途部の切損等を的確に防止し、良好な挟持搬送を行うことができるように構成している。
【0020】即ち、図5に示すように挟持巾調節機構7は、左方のフィードチェン50の上下の搬送爪55と連結リンク56間において、その搬送側の内側を摺接案内するガイド片(チェーンガイド)70と、該ガイド片70を連結ピンを介して枢支しガイド枠71に設けた支持部(ガイド孔)71a内にスライド可能に嵌挿支持するガイド杆72と、ガイド杆72に嵌挿されガイド片70とガイド枠71間に介装されて該ガイド片70を所定圧で弾持付勢するスプリング(弾機)73と、ガイド片70の位置決め切り換えを行う切換手段8等からなり、横枠状のガイド枠71に上記支持構成される複数のガイド片70を、連結ピン75を介して連結片76と共に、フィードチェン50の搬送側に沿って複数個一連に連結することにより、チェーン調節ガイドを構成するようにしている。
【0021】また、上記切換手段8は、ガイド杆72の端部に穿設したピン孔80内に係脱可能に挿入させる切換ピン82と、小巾搬送経路と広巾搬送経路との調整間隔(長さ)Lを有してガイド杆72に挿脱可能に嵌挿される筒状の切換具8aとからなり、同図(B)に示すように切換具8aを支持部71aの上部(搬送側)に位置させて、ガイド杆72に挿入したスプリング73を支持部71aを介して支持させた場合には、左方のフィードチェン50をガイド片70が図示位置で案内し、右方のフィードチェン50との間に小巾な挟持搬送経路5Sを形成することができる。
【0022】一方、同図(C)に示すように切換具8aを支持部71aの下部(非搬送側)に位置させて、スプリング73を支持部71aで直接的に支持させた場合には、左方のフィードチェン50を上記のものと調節間隔Lだけ下部側となるように案内して、右方のフィードチェン50との間に上記調整間隔L相当の広巾な挟持搬送経路5Sを形成することができる。そしてこの際、スプリング73の付勢力(挟持圧力)は変わることなく挟持搬送経路5Sの茎幹挟持巾を調節間隔L分拡狭調節可能にしているので、残幹を適正な挟持圧力を以て良好に挟持搬送を行わせることができるものである。
【0023】次に、掘起部6の構成及びその作用等について説明する。この掘起部6の掘起装置6aは図2,図3に示すように、掘起刃60を畝巾よりもやや広い掘り起こし巾で平面視ヘ字状の板状体で形成し、その両側を掘起部6の左右の支持枠2F,2Fの後方から下側前方に向けて延設した支持枠6F,6Fの先端部に着脱可能に取着するようにしている。また上記掘起刃60は側面視において、その前端部位置を掘起ロータリ6bの爪回転軌跡の前部側と略同一又はやや前側になるように設けており、これにより残幹の掘り起こしタイミングを良好に行って、円滑な掘起作業を遂行することができるようにしている。
【0024】また、掘起ロータリ6bは、既述の支持枠2F,2F間に横向きに軸支されて上向き方向に回転伝動される円筒状のロータリ軸62に、前記両支持枠6Fで形成される掘り起こし巾内の外周長において、畝土を堀上げて残幹の土落としを行わせる複数の爪(掘起爪)63を互いに位相を異ならせて設けている。この構造により、畝Uを爪63によって掘り起こしながら側方に崩して低く掻き均すと共に、爪63の回転軌跡内に入り込んで設置される支持枠6Fに付着する付着土や雑草等を的確に掻き落とすことができるようにしており、掘り起こし抵抗の少ない残幹の掘起作業を良好に行うようにしている。
【0025】次に、図1を参照し残幹処理部3及びホッパ4等について説明する。残幹処理部3は残幹の誘導部3aとカッター部3bとを一体的に接続しており、該誘導部3aは搬送ベルト3Vを前後方向に張架し、その両側を上方に向けて拡開する誘導板30で囲繞すると共に、該搬送ベルト3Vの搬送方向終端をカッター部3bの入口内に臨設させている。カッター部3bは、カッタードラム31内にカッター羽根を回転可能に軸支しており、該カッタードラム31の一側に切断片の排出筒32を立設しその排出口をホッパ4の開口部4a内に向けて指向させている。
【0026】ホッパ4は、前壁,後壁及び左壁,右壁並びに底壁によって上方が開口部4aとなる角箱タンク状の容器に形成し、前壁と後壁の上方外側寄りに突設した支軸40を、機体フレーム1bの前後の外側寄りに立設した支柱(不図示)の上端部に回動可能に枢支すると共に、該支柱の内側でタンク4を油圧シリンダ41で揺動可能に支持することによって構成している。これによりホッパ4は、支軸40及び油圧シリンダ41で取り付け支持された状態において、油圧シリンダ41が最縮小位置に停止操作された収納作業姿勢から、油圧シリンダ41が最伸長位置に作動されると、支軸40を支点として機体外側に向けて上動回動した排出姿勢に切り換えられて、タンク4内に収容した切断片を簡単に排出することができるようにしている。
【0027】次に、以上の構造をなす残幹処理機Aによる残幹処理作業について説明する。前処理部2を動作させると共に昇降シリンダ15を縮小させることで、図1で示すように前処理部2を下降させて掘起部6の掘起刃60を畝Uの底部と略同じ高さにする。そして、残幹処理を行う畝Uを左右の前輪20で挟みながら走行機体1を畝Uに沿って前進させると、この前進動作によって畝Uはその底部を掘起刃60で横断方向に掘り起こされると共に、掘り起こされた部分は掘起ロータリ6bの爪63群の上向き回転によって堀り崩しされる。
【0028】また畝U上の残幹は、その茎部がフィーダ5の搬送経路5Kの拡開経路5Hで掻寄せ誘導され挟持搬送経路5Sで挟持されて、この状態において上記の態様を以て残幹の下方が堀崩される。つまり残幹は把持されながら畝Uごと根元から掘り起こされることになる。そして、機体の更なる前進に伴い残幹は立姿で後方上方に向けて挟持搬送されるとき、根元部の掘り起こしを掘起ロータリ6bによってされながら、ほぐされた状態になってあらかたの土落しが行われる。
【0029】次いで、土落としされた残幹はフィーダ5の排出経路5E部分で後方まで搬送されていくと、茎部の上方が傾倒装置55のローラ55aに接当して根元部を先行させた状態で、誘導部3aの搬送ベルト3V上に載置状態となったとき、その挟持搬送を解除して詰まり等のない状態で円滑に継送されるものであり、搬送ベルト3Vによってカッター部3bの入り口方向に誘導されていく。そして、カッター部3bに供給された残幹は、根元部から茎部に向けてカッター羽根の回転によって順次良好に細断され、細断された切断片は撥ね上げられて排出筒32の上端排出口からホッパ4内に的確に排出収容される。また、ホッパ4内に切断片が満杯になったとき、機体を停止させてホッパ4を油圧シリンダ41を介し前述のように回動させて切断片を排出したのち、ホッパ4を元の状態に復帰させて再び残幹処理作業を連続して能率よく行うことができるものである。
【0030】上記のような残幹処理作業において前処理部2は、フィーダ5が残幹を後述する態様で挟持搬送しながら掘起部6によって残幹を掘り起こす際に、先ず左右の支持枠2Fに横設支持された掘起刃60が、その先端部位置を掘起ロータリ6bの爪回転軌跡の前部側と略同一又はやや前側になるように設けているので、畝Uの低部にくい込み機体の進行に伴い掘り起こし巾に横切断しながら掘り起こすと共に、この後方上方で上向き回転する掘起ロータリ6bが、横切断された畝U部分を残幹の根元部を下方から持ち上げながらタイミングよく畝Uを掘り起こして崩す。
【0031】このような掘起作業が行われる際に、フィーダ5は、始端部から掘起刃60の略上方位置に至る間を前部が拡開し後方の挟持開始点5Pに向けて順次収束させた拡開経路5Hに形成しているので、拡開経路5Hは畝U上に所定の植付け巾で植立している残幹を両側から漏れなく掻寄せると共に、倒伏している残幹も掻寄せ漏れを生ずることなく導入させて、挟持開始点5Pに至る間に梳上げて伸長した直立姿勢に姿勢矯正しながら、残幹を挟持開始点5Pにおいて搬送の乱れや詰まり等を防止して挟持搬送経路5Sに円滑に挟持搬送させる。
【0032】また、挟持搬送経路5Sの挟持開始点5Pは掘起刃60の上方部位に設けていることにより、残幹は的確に挟持された状態でその下方部位で掘起ロータリ6bによって畝崩しをされながら掘り上げられて、根部が自由状態になったのちはそのまま後方へ円滑に挟持搬送されるので、残幹は抜け落ち等を防止されて搬送ベルト3Vに向けて能率よく円滑に挟持搬送される。
【0033】このとき、フィーダ5の左右のフィードチェン50,50のうち少なくとも一方のフィードチェン50に挟持巾調節機構7を設けて、スプリング73の付勢力を変えることなく挟持搬送経路5Sの茎幹挟持巾を調節間隔L分拡狭調節可能にしているので、比較的径小な残幹を挟持搬送する際に挟持巾調節機構7を操作して、図5(A),(B)に示すような小巾な挟持搬送経路5Sに形成することにより、径小な残幹を狭い挟持間隙で適正な挟持圧力を以て、挟持搬送中途での抜け落ち等の不具合いを伴うことなく良好に挟持搬送をすることができるものである。
【0034】また、標準的な幹径の残幹や比較的径大な残幹を挟持搬送する際には、図5(C)に示すように上記挟持巾調節機構7を操作しガイド片70を調節間隔Lだけ後退移動させると、挟持搬送経路5Sにおける茎幹挟持巾をスプリング73の挟持圧力を変えることなく広巾にすることができるので、過大な挟持力で残幹を搬送することによる搬送抵抗の増大や圧潰しによる残幹の切損等の不具合を伴うことなく、円滑に挟持搬送することができるものである。
【0035】そして、挟持搬送経路5Sは掘起部6の上方部位に対向位置されている挟持巾調節機構7により、残幹は挟持搬送経路5Sの挟持巾調節機構7部分で茎径の太さに応じて的確に挟持された状態で、根部が掘起ロータリ6bによって畝崩しをされながら掘り上げられて自由状態で土落としをされる際にも、残幹は下方への引き抜きや抜け落ち等を防止されて、後方の搬送ベルト3Vに向けて良好に継送することができ、残幹処理部3による切断等の処理作業を能率よく円滑に行われるものである。
【0036】次に、図6を参照し挟持巾調節機構7の別実施形態について説明する。この挟持巾調節機構7は、切換手段8をガイド杆72の端部に小巾搬送経路用の切換孔80と広巾搬送経路用の切換孔81を所定の間隔(調整間隔)Lを有して穿設すると共に、両切換孔80,81内に係脱可能に挿入させる位置決め用の切換ピン82等から構成すると共に、ガイド片70を付勢するスプリング73を、同図(A)で示す小巾搬送経路用の長さを有するスプリングと、同図(B)で示す広巾搬送経路用の長さを有する短いスプリングとを略同一なバネ定数を有して備えている。
【0037】この構成により、長いスプリング73をガイド杆72に嵌挿した状態で端部の切換孔80に切換ピン82を挿入係止した場合には、ガイド片70は同図(A)に示す位置で左方のフィードチェン50を案内して、右方のフィードチェン50との間に小巾な挟持搬送経路5Sを形成することができ、一方、短いスプリング73をガイド杆72に嵌挿した状態で中途の切換孔81に切換ピン82を挿入係止した場合には、ガイド片70は同図(B)に示す位置に退動し左方のフィードチェン50を案内して、右方のフィードチェン50との間に前記調整間隔L相当の広巾な挟持搬送経路5Sを挟持圧力を変えることなく形成することができるものである。
【0038】尚、上述した挟持搬送経路5Sは、その始端或いは終端部若しくは必要な中途部において、図7に示すような挟持調節機構9を備えたガイド片70を設けて、前記挟持巾調節機構7のガイド片70と連結リンク76を介して連結することにより、幹径に適応させたガイド片70の挟持巾位置と挟持圧力を強弱に調節させるようにしてもよいものである。即ち、同図に示すガイド片70は連結ピンを介して枢着した筒状の支持杆77内に、挟持調節機構9の調節筒90側に遊嵌支持されてスプリング73を嵌挿するガイド杆72をスライド可能に嵌挿している。
【0039】また、調節筒90は、ガイド枠71に穿設した通孔91に回動及びスライド可能に嵌挿支持させると共に、その外周に突設した係合部92をガイド枠71に設けた複数の係合溝93に選択切換可能に設けており、係合部92が下段の係合溝93に係合した図示の係合状態では、ガイド片70を退動させて挟持搬送経路5Sの挟持巾を大きくして径大な残幹の挟持搬送を良好に行うようにしている。そして、係合部92を上段の係合溝93に係合させた場合には、ガイド片70を進動させて挟持搬送経路5Sの挟持巾を小さくし径小な残幹の挟持搬送を良好に行い、また係合部92を中段の係合溝93に係合させると、標準的な幹径の残幹を良好に挟持搬送する挟持搬送経路5Sを簡単に調節形成することができるものである。
【0040】また、上述した挟持巾調節機構7は、前記搬送フレーム5Fに対しガイド枠71に適数穿設した長孔状の取付孔77を取付ネジ78で位置決め締着することによっても、挟持巾調節機構7がフィードチェン50の内側を適正に摺接案内することができるようにしている。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したことにより以下の効果を奏するものである。茎幹をフィードチェンで挟持搬送して茎幹処理部に送給するにあたり、フィードチェンの茎幹搬送側の内側をスプリングで付勢したチェーンガイドで摺接案内すると共に、このチェーンガイドを挟持巾調整機構を介してフィードチェンの挟持搬送経路の茎幹挟持巾を調節できるようにしたことにより、茎幹を幹径に適応して良好に挟持搬送する広巾な挟持搬送経路と、小巾な挟持搬送経路とに簡単に切り換えることができるので、茎幹の搬送中途における抜け落ちや圧潰しによる茎幹中途部の切損等を防止することができる。
【0042】また、チェーンガイドをスプリング圧力を変更することなく移動させて、フィードチェンの挟持搬送経路の茎幹挟持巾を調節するようにしたことにより、径大な茎幹を挟持搬送する広巾な挟持搬送経路と、径小な茎幹を挟持搬送する小巾な挟持搬送経路とを、茎幹の挟持圧力を変更することなく簡単に切り換えることができ、搬送中途における抜け落ちや圧潰し等を的確に防止して、幹径に適応した良好な挟持搬送を行うことができる。
【0043】また、フィードチェンの茎幹挟持巾の調節を、該フィードチェンの下方に位置する掘起部に対向する部位において行うことにより、茎幹の掘起時において茎部がフィードチェンに的確に挟持されているので、根元部は掘起ロータリによって土落とし及び根ほぐし作用を充分に受けることができると共に、大きく傾倒した悪化姿勢になることを防止されながら茎幹処理部へ整然とした姿勢で能率よく挟持搬送することができる。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成10年6月17日(1998.6.17)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−2(P2000−2A)
【公開日】 平成12年1月7日(2000.1.7)
【出願番号】 特願平10−169920