| 【発明の名称】 |
多層プリント配線板 |
| 【発明者】 |
【氏名】白井 誠二
【氏名】島田 憲一
【氏名】浅井 元雄
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| 【要約】 |
【課題】バイアホールとバイアホールとの間の接続信頼性に優れたフィルドビア構造を有する多層プリント配線板を提供する。
【解決手段】下層の層間樹脂絶縁層40に設けられた開口部42にめっき48を充填し下層バイアホール50を析出した後、表面に粗化層58を形成する。そして、当該下層バイアホール50の上層の層間樹脂絶縁層60に開口62を設け、上層バイアホール70を形成する。ここで、下層バイアホール50の表面に粗化層58が形成されているため、下層バイアホール50と上層バイアホール70との接続信頼性を確保できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 層間樹脂絶縁層と導体回路とを交互に積層してなる多層プリント配線板において、下層の層間樹脂絶縁層には開口部が設けられ、該開口部には金属が充填されて下層バイアホールが形成され、当該下層バイアホールの表面の粗化層を介して上層バイアホールが形成されてなることを特徴とする多層プリント配線板。 【請求項2】 前記下層バイアホールの中央部には、窪みが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板。 【請求項3】 前記下層の層間樹脂絶縁層の開口部の側面が粗化処理されていることを特徴とする請求項1又は2の多層プリント配線板。 【請求項4】 前記上層バイアホール及び前記導体回路の表面が粗化処理されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の多層プリント配線板。 【請求項5】 前記下層の層間樹脂絶縁層は、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の複合体又は主として熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多層プリント配線板。 【請求項6】 前記下層バイアホールは、バイアホール径:層層間樹脂絶縁層の厚みの比が1を越え、4以下に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層プリント配線板。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、下層のバイアホールの直上に上層のバイアホールを形成するフィルドビア構造を有する多層プリント配線板に関するものである。 【0002】 【従来の技術】いわゆるビルドアップ多層プリント配線板においては、図20(A)に示すようにバイアホール250によって、下層の導体回路234と上層の導体回路252とが電気的に接続されている。該バイアホール250は、層間樹脂絶縁層240に穿設された開口部242の内面にめっき膜248を設けることにより形成されている。このバイアホール250を形成するめっき層248の内側には、上層の層間樹脂絶縁層260を形成する樹脂260aが充填されている。このため、該バイアホール250の上側にバイアホールを図中点線に示すように形成すると、めっき層248の内側に充填された樹脂260aにより両バイアホール間の接続が困難と成る。 【0003】このため、バイアホールの上にバイアホールを形成する際、即ち、高密度化を図るため、配線を介さずバイアホールにバイアホールを直接接続するときには、図21(I)に示すように層間樹脂絶縁層140の開口部142をめっき148にて充填するいわゆるフィルドビア構造により多層プリント配線板を形成している。係る技術が本出願人に係る特開平2−188992号、特開平3−3298号、特開平7−34048号に開示されている。 【0004】このバイアホールの上にバイアホールを形成する方法について図20(B)〜図21(I)を参照して説明する。先ず、表面に導体回路134を形成した基板130の上下面に下層層間樹脂絶縁層を形成する樹脂140を塗布する(図20(B)参照)。そして、該層間樹脂絶縁層140にバイアホールを形成するための開口部142を形成する(図20(C)参照)。引き続き、基板130の表面に均一に無電解めっき膜144を析出させた後に、レジスト層146を形成する(図20(D)参照)。そして、該レジスト層146の非形成部に電解めっき膜148を析出させることで、バイアホール150及び導体回路152を形成する(図20(E)参照)。その後、レジスト層146及びレジスト層の下層の無電解めっき膜144を剥離してから、基板130の表面に上層の層間樹脂絶縁層となる樹脂160と塗布する(図21(F)参照)。そして、フォトエッチングにより該層間樹脂絶縁層160にバイアホールを形成するための開口部162を形成する(図21(G)参照)。引き続き、基板130の表面に均一に無電解めっき膜164を析出させた後に、レジスト層166を形成し、該レジスト形成166の非形成部に電解めっき膜168を析出させる(図21(H)参照)。最後に、レジスト層166及びレジスト層の下層の無電解めっき膜164を剥離することで、上層バイアホール170及び導体回路172を完成する(図21(I)参照)。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した製造方法に係る多層プリント配線板においては、下層のバイアホール150と上層のバイアホール170との接続信頼性が低かった。この原因を本発明者が研究したところ、図20(E)に示すように電解めっき層148により下層バイアホール150を形成した際に、該下層バイアホール150の表面に酸化皮膜が形成されるためであることが判明した。即ち、図21(I)に示すように、上層層間樹脂絶縁層160は、熱収縮を繰り返す際に該下層バイアホール50と上層バイアホール70とを引き離す方向に応力を加わえる。この際に、下層バイアホール150と上層バイアホール170との界面、、即ち、下層バイアホール150の表面に酸化皮膜が形成されていると、該下層バイアホール150の表面と上層バイアホール170の下面とが分断され、下層バイアホール150と上層バイアホール170との電気接続が断たれることが分かった。 【0006】本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、バイアホールとバイアホールとの間の接続信頼性に優れたフィルドビア構造を有する多層プリント配線板を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上述した目的を達成するため本発明は、層間樹脂絶縁層と導体回路とを交互に積層してなる多層プリント配線板において、下層の層間樹脂絶縁層には開口部が設けられ、該開口部には金属(めっき)が充填されて下層バイアホールが形成され、当該下層バイアホールの表面の粗化層を介して上層バイアホールが形成されてなることを技術的特徴とする。 【0008】本発明においては、下層のバイアホールと上層のバイアホールとが、下層バイアホールの表面に形成された粗化層を介して接続されているため、該下層バイアホールの表面に酸化皮膜が形成されたとしても、下層バイアホールと上層バイアホールとの接続信頼性を保つことができる。 【0009】本発明の好適な態様において、下層バイアホールの中央部に窪みが形成されているため、該窪みに垂直に粗化層が設けられている。このため、下層バイアホールと上層バイアホールとを強固に接続し、下層バイアホールと上層バイアホールとの接続信頼性を保つことができる。 【0010】本発明の好適な態様においては、下層の層間樹脂絶縁層の開口部の側面が粗化処理されているため、該開口部内に形成されるバイアホールとの密着性を高めることができる。 【0011】本発明の好適な態様においては、上層バイアホール及び導体回路の表面が粗化処理されているため、該上層バイアホール及び導体回路の上に形成される半田パッド或いは層間樹脂絶縁層との間の密着性を高めることができる。 【0012】本発明の好適な態様においては、下層の層間樹脂絶縁層が、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の複合体又は主として熱可塑性樹脂からなり、靱性が高いため、該層間樹脂絶縁層の開口部にバイアホール用のめっきを充填しても、層間樹脂絶縁層にクラックが発生し難い。 【0013】本発明の好適な態様においては、バイアホール径:層層間樹脂絶縁層の厚みの比が1を越える。即ち、めっきによりバイアホールを形成する工程において、バイアホールを形成する開口部は、開口径に対して深みが深過ぎないので、金属(めっき液)が該開口部内に十分に回り込み、効率的にバイアホールをめっきにて形成できる。他方、バイアホール径:層層間樹脂絶縁層の厚みの比は4以下に設定される。即ち、めっきによりバイアホールを形成する工程において、バイアホールを形成する開口部の開口径が深みに対して広すぎないので、バイアホールの中央に窪みを形成することができる。窪みの深さは、導体回路の厚み範囲(即ち、窪みが開口部に達しない範囲)であることが望ましく、具体的には0.5〜30μmである。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態に係る多層プリント配線板の構成について、多層プリント配線板の断面を示す図19を参照して説明する。図中に示す多層プリント配線板10は、上面に図示しないICチップのバンプ側に接続するための半田バンプ88Uが設けられ、下面側に図示しないマザーボードのバンプに接続するための半田バンプ88Dが配設され、該ICチップ−マザーボード間の信号等の受け渡しの役割を果たすパッケージ基板として構成されている。 【0015】多層プリント配線板10のコア基板30の上面側上層及び下面側上層(ここで、上層とは基板30を中心として上面については上側を、基板の下面については下側を意味する)には、グランド層となる内層銅パターン34、34が形成されている。また、内層銅パターン34の上層には、下層層間樹脂絶縁層40を介在させて信号線を形成する導体回路52、又、該層間樹脂絶縁層40を貫通して下層バイアホール50が形成されている。下層バイアホール50及び導体回路52の上層には、上層層間樹脂絶縁層60を介して最外層の導体回路72、及び該上層層間樹脂絶縁層60を貫通する上層バイアホール70が形成されている。 【0016】上面側の該導体回路72、上層バイアホール70には半田バンプ88Uを支持する半田パッド86Uが形成されている。ここで、ICチップ側の半田パッド86Uは、直径133μmに形成されている。他方、下面側の該導体回路72、上層バイアホール(図示せず)には半田バンプ88Dを支持する半田パッド86Dが形成されている。ここで、マザーボード側の半田パッド86Dは、直径600μmに形成されている。 【0017】第1実施形態の多層プリント配線板においては、下層バイアホール50の表面、即ち、下層バイアホール50と上層バイアホール70との界面は、粗化処理された粗化層58が形成されているので、両者は強固に接合している。このため、該下層バイアホール50の表面に酸化皮膜が形成され、層間樹脂絶縁層60の熱収縮により該下層バイアホール50と上層バイアホール70とを引き離す方向に応力が加わったとしても、下層バイアホール50と上層バイアホール70との接続信頼性を保つことができる。更に、下層バイアホール50の中央部に窪み50aが形成され、該窪み50aの曲面に対して垂直に粗化層58が設けられている。このため、下層バイアホール50と上層バイアホール70との間に加わる両者を剥離させる図中上下方向の応力に対して、両者を強固に接続し、下層バイアホール50と上層バイアホール70との接続を維持することができる。そして、下層層間樹脂絶縁層40及び上層層間樹脂絶縁層60の開口部42、62の側面42a、62aは、図中に示すように粗化処理されているため、該開口部42、62内に形成されるバイアホール50、70との密着性を高めることができる。 【0018】銅からなるバイアホール50と、該バイアホール50の形成された樹脂からなる層間樹脂絶縁層40との間には、両者の熱膨張率の違いから熱収縮の際に大きな応力が加わる。ここで、図20(A)を参照して上述した従来技術に係る内側に樹脂260aを充填する構成のバイアホール250においては、発生した応力を銅めっき248内部の樹脂260a側へ逃がすことができた。これに対して、本実施形態の多層プリント配線板10においては、層間樹脂絶縁層40、60の開口部42、62にバイアホール用の電解銅めっき48、68を充填してあるため、内側へ応力を逃がすことができない。このため、該多層プリント配線板10においては、下層層間樹脂絶縁層40及び上層層間樹脂絶縁層60に、靱性の高い熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の複合体を用いることで、該応力によるクラックの発生を防止している。ここでは、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の複合体を用いているが、この代わりに靱性の高いフッ素樹脂等の熱可塑性樹脂を主に用いて層間樹脂絶縁層40、60を形成することも可能である。 【0019】更に、上層バイアホール70及び導体回路72、52の表面は粗化処理され、粗化層78、58が形成されているため、該上層バイアホール70、導体回路72上に形成される半田パッド86Uとの密着性、及び、導体回路52上に形成される層間樹脂絶縁層60との間の密着性を高めることができる。 【0020】引き続き、図19に示すパッケージ基板の製造工程について図1〜図19を参照して説明する。 (1)厚さ1mmのBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂またはガラスエポキシ樹脂からなるコア基板30の両面に18μmの銅箔32がラミネートされている銅張積層板30Aを出発材料とする(図1参照)。まず、この銅張積層板30Aをパターン状にエッチングすることにより、基板30の両面に内層銅パターン(導体回路)34を形成する(図2参照)。 【0021】さらに、内層銅パターン34を形成した基板30を、水洗いして乾燥した後、硫酸銅8g/l、硫酸ニッケル0.6g/l、クエン酸15g/l、次亜リン酸ナトリウム29g/l、ホウ酸31g/l、界面活性剤0.1g/lからなるpH=9の無電解めっき液に浸漬し、該内層銅パターン34の表面に厚さ3μmの銅−ニッケル−リンからなる粗化層38を形成する(図3参照)。その基板30を水洗いし、0.1mol/lホウふっ化スズ−1.0mol/lチオ尿素液からなる無電解スズ置換めっき浴に50℃で1時間浸漬し、粗化層表面に0.3μmのスズ層(図示せず)を設ける。 【0022】(2)ここで、層間樹脂絶縁層を形成する無電解めっき用接着剤を用意する。ここでは、■クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製:分子量2500)の25%アクリル化物を35重量部(固形分80%)、感光性モノマー(東亜合成製:商品名アロニックスM315)4重量部、消泡剤(サンノプコ製 S−65)0.5重量部、NMPを3.6重量部を撹拌混合する。 ■熱可塑性樹脂としてポリエーテルスルフォン(PES)8重量部、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂粒子(三洋化成製商品名 ポリマーポール)の平均粒径0.5μmのものを7.245重量部、を混合した後、さらにNMP20重量部を添加し撹拌混合する。 ■イミダゾール硬化剤(四国化成製:商品名2E4MZ−CN)2重量部、光開始剤(チバガイギー製イルガキュア −907)2重量部、光増感剤(日本化薬製:DETX−S)0.2重量部、NMP1.5重量部を撹拌混合する。 ■から■を混合撹拌して無電解めっき用接着剤を得る。 【0023】(3)(1)の無電解めっき用接着剤を(2)の基板30にロールコ一夕で塗布し、水平状態で20分間放置してから、60℃で30分の乾燥(プリベーク)を行い、層間樹脂絶縁層40を形成する(図4参照)。 【0024】下層層間樹脂絶縁層40を形成した基板30の両面に、所定径の黒円が印刷されたフォトマスクフィルムを密着させ、超高圧水銀灯により500mJ/cm2で露光する。これをDMDG溶液でスプレー現像し、さらに、当該基板を超高圧水銀灯により3000mJ/cm2 で露光し、100℃で1時間、その後150℃で5時間の加熱処理(ポストベーク)をすることにより、フォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優れた60μmφの開口(バイアホール形成用開口部42:底部61μm、上部67μm)を有する厚さ20μmの層間樹脂絶縁層40を形成する(図5参照)。 【0025】(4)開口部42が形成された基板30を、クロム酸に2分間浸漬し、層間樹脂絶縁層40の表面のエポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、該層間樹脂絶縁層40の表面に深さ4μm粗化面を形成する。この粗化面は、開口部42内部の側面42aに対しても同様に形成される(図6参照)。その後、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗いする。さらに、粗面化処理した該基板の表面に、パラジウム触媒(アトテック製)を付与することにより、層間樹脂絶縁層40の表面およびバイアホール用開口部42の内壁面に触媒核を付ける。 【0026】(5)以下の組成の無電解銅めっき浴中に基板を浸漬して、粗面全体に厚さ0.6μmの無電解銅めっき膜44を形成する(図7参照)。 〔無電解めっき液〕 EDTA 150 g/l硫酸銅 20 g/lHCHO 30ml/lNaOH 40 g/lα、α’−ビピリジル 80 mg/lPEG 0.1g/l【0027】(6)上記(5)で形成した無電解銅めっき膜44上に市販の感光性ドライフィルムを張り付け、マスクを載置して、100mJ/cm2 で露光、0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15μmで、L/S=25/25μmのめっきレジスト46を設ける(図8参照)。 【0028】(7)ついで、レジスト非形成部分に以下の条件で電解銅めっきを施し、厚さ20μmの電解銅めっき膜58を析出し、該めっき膜により開口部42内を充填する(図9参照)。 液条件:硫酸銅・5水和物 60g/l 硫酸 190g/l 塩素イオン 40ppm レベリング剤(アトテック製 HL)40ml/l 光沢剤 (アトテック製 UV)0.5ml/l操作条件:バブリング 3.00l/分 電流密度 0.5A/dm2 設定電流値 0.18A めっき時間100分本実施形態の製造方法では、バイアホール50を形成する部位の電解銅めっき48の中央部に深さ10μmの窪み50aができるように電解めっきを行う。この実施形態では、めっきにより充填を行ったが、めっきの代わりに、導電性ペーストを充填することもできる。導電性ペーストとしては、タッタ電線製DDペースト(AE16001)などが挙げられる。 【0029】(8)めっきレジスト46を5%KOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト46下の無電解めっき膜44を硫酸と過酸化水素の混合液でエッチング処理して溶解除去し、無電解めっき膜44と電解銅めっき膜48からなる厚さ約15μmの導体回路52及びバイアホール50を形成する(図10参照)。 【0030】本実施形態では、バイアホール径(開口部42の開口径:67μm)と層層間樹脂絶縁層40の厚み(20μm)との比が、3.35に設定してある。ここで、バイアホール径と層層間樹脂絶縁層の厚みとの比が1以下では、上記めっき工程において、開口部42の開口径に対して深みが深過ぎて、めっき液が該開口部42内に十分に回り込めず、効率的にめっきを行い得ない。他方、バイアホール径:層層間樹脂絶縁層の厚みの比が4を越えると、バイアホールを形成する開口部の開口径が深みに対して広すぎるため、バイアホールの中央部に窪みを形成することができない。このため、バイアホール径:層層間樹脂絶縁層の厚みの比は、1を越え4以下であることが望ましい。 【0031】また、導電回路52の厚みは20μm以下が好適で、40μm以下であることが望ましい。これは、導電回路の厚みは、上述しためっきレジスト46の厚みにより決まるが、該光学的に形成されるめっきレジストの厚みが40μmを越えるようにすると、解像度が低下して所望の形状が構成し難いからである。 【0032】(9)引き続き、基板30の導体回路52及びバイアホール50に対して、上記(2)と同様にして粗化層58を形成する(図11参照)。この粗化層58は、バイアホール50の中央の窪み50aの曲面に対しては、該曲面に垂直に形成される。 【0033】(10)上記(2)〜(8)の工程を繰り返すことにより、さらに上層の導体回路を形成する。即ち、基板30の両面に、無電解めっき用接着剤を塗布し、水平状態で放置してから乾燥を行い、その後、フォトマスクフィルムを密着させ、露光・現像し、バイアホール形成用開口62を有する厚さ20μmの層間樹脂絶縁層60を形成する(図12参照)。次に、該層間樹脂絶縁層60の表面を粗面とした後、該粗面化処理した該基板30の表面に、無電解銅めっき膜64を形成する(図13参照)。引き続き、無電解銅めっき膜64上にめっきレジスト66を設けた後、レジスト非形成部分に電解銅めっき膜68を形成する(図14参照)。そして、めっきレジスト66を剥離除去した後、そのめっきレジスト66下の無電解めっき膜64を溶解除去し上層バイアホール70及び導体回路72を形成する(図15参照)。さらに、該上層バイアホール70及び導体回路72の表面に粗化層78を形成し、パッケージ基板を完成する(図16参照)。 【0034】(11)引き続き、上述したパッケージ基板にはんだバンプを形成する。先ず、はんだバンプ用のソルダーレジスト組成物の調整について説明する。ここでは、DMDGに溶解させた80重量%のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製)のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリゴマー(分子量4000)を46.67g、メチルエチルケトンに溶解させた80重量%のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製、エピコート1001)15.0g、イミダゾール硬化剤(四国化成製、商品名:2E4MZ−CN)1.6g、感光性モノマーである多価アクリルモノマー(日本化薬製、商品名:R604)3g、同じく多価アクリルモノマー(共栄社化学製、商品名:DPE6A)1.5g、分散系消泡剤(サンノプコ社製、商品名:S−65)0.71gを混合し、さらにこの混合物に対して光開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)を2g、光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学製)を0.2g加えて、粘度を25℃で2.0Pa・sに調整したソルダーレジスト組成物を得る。なお、粘度測定は、B型粘度計(東京計器、DVL−B型)で60rpmの場合はローターNo.4、6rpmの場合はローターNo.3によった。 【0035】(12)基板にソルダーレジスト組成物を20μmの厚さで塗布する。次いで、70℃で20分間、70℃で30分間の乾燥処理を行った後、1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG現像処理し、パッド部81が開口したソルダーレジスト層80を得る(図17参照)。パッド部81の開口径は上面側133μm、下面側600μmである。 【0036】(13)次に、ソルダーレジスト層80を形成した基板30を、塩化ニッケル30g/l、次亜リン酸ナトリウム10g/l、クエン酸ナトリウム10g/lからなるpH=5の無電解ニッケルめっき液に20分間浸漬して、パッド部(開口部)81に厚さ5μmのニッケルめっき層82を形成する(図18参照)。さらに、その基板30を、シアン化金カリウム2g/l、塩化アンモニウム75g/l、クエン酸ナトリウム50g/l、次亜リン酸ナトリウム10g/lからなる無電解金めっき液に93℃の条件で23秒間浸漬して、ニッケルめっき層82上に厚さ0.03μmの金めっき層84を析出し、上面に直径133μmの半田パッド86Uを、下面に直径600μmの半田パッド86Dを形成する。 【0037】(14)厚さ40μm、直径160μmの開口をもつメタルマスク(図示せず)を載置し、ソルダーレジスト層80の開口部81内の上面側半田パッド86Uに、平均粒子径20μmの半田ペーストを印刷し、同様に下面側の半田パッド86Dに半田ペーストを印刷した後、200℃で加熱リフローし、上面側半田パッド86Uに直径133μmの半田バンプ88Uを、下面側半田パッド86Dに直径600μmの半田バンプ88Dを設け、半田バンプの形成を完了する(図19参照)。 【0038】ここで、本発明者が図19に示す構造の多層プリント配線板について、加熱試験及びヒートサイクル試験を行った結果について説明する。128°Cで48時間加熱した後、下層バイアホール50と上層バイアホール70との間の剥離の有無について断面を光学顕微鏡で観察した結果、剥離が生じていなかった。同様に、−55〜125°Cで1000回のヒートサイクルを繰り返した後、光学顕微鏡で観察した結果、下層バイアホール50と上層バイアホール70との間で剥離が生じていなかった。上記の試験結果から本実施形態の多層プリント配線板では、粗化層58を介在させることで、下層バイアホール50と上層バイアホール70とを強固に接合できることが判明した。 【0039】なお、上述した実施形態では、セミアディティブ法により形成するパッケージ基板を例示したが、本発明の構成は、フルアディティブ法により形成するパッケージ基板にも適用し得る。また、上述した実施形態では、多層プリント配線板としてパッケージ基板を例に挙げたが、本発明の構成をパッケージ基板以外の多層プリント配線板に好適に適用し得ることは言うまでもない。 【0040】 【発明の効果】以上説明したように本発明の多層プリント基板において、バイアホールにバイアホールを直接接続し、接続を配線を介さず行うため高密度化を達成することができる。この下層バイアホールと上層バイアホールとの接続する際に、下層バイアホールの表面に形成した粗化層を介在させて接続しているため、上下層のバイアホールの接続信頼性を確保できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000158 【氏名又は名称】イビデン株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)12月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】田下 明人 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−251754 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月17日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−367911 |
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