| 【発明の名称】 |
部品装着装置および部品装着方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】平野 正人
【氏名】酒井 良典
【氏名】中島 建夫
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| 【要約】 |
【課題】回路基板上に部品を装着する時、吸着ノズルの中心位置と吸着した部品の中心位置がずれていた場合、先に装着した部品に部品吸着ノズルが当ってその位置を動かすことがあるので、それを防止し、良好な装着品質を得るようにする。
【解決手段】吸着ノズル11の中心位置と吸着された部品12の中心位置とのずれ量を計測し、ずれ量が予め設定された値より大きいときは、パーツカセット3が異常であることを警告し、かつその部品12の装着動作を停止する手段を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回路基板上に電子部品を装着する部品装着装置であって、部品装着装置が稼働中は、部品供給部にセットされたすべてのパーツカセットを対象として、部品吸着ノズルの中心位置と吸着された部品の中心位置とのずれ量を計測し、ずれ量が所定値より大きいとき、前記吸着された部品のパーツカセットが異常であることを報知し、かつその部品の装着動作を停止する手段を備えていることを特徴とする部品装着装置。 【請求項2】 回路基板上に電子部品を装着する部品装着装置であって、製造開始前の準備段階において、部品供給部にセットされたすべてのパーツカセットから部品吸着ノズルによりそれぞれ部品を吸着し、部品吸着ノズルの中心位置と吸着された部品の中心位置を計測し、そのデータに基づいて各部品吸着ノズルあるいはパーツカセットの異常を検出して報知する手段を備えていることを特徴とする部品装着装置。 【請求項3】 部品供給部にセットされた多数のパーツカセットの部品をその部品吸着位置において部品吸着ノズルで順次吸着し、部品吸着ノズルにより前記部品を回路基板上に順次装着する部品装着方法において、部品吸着ノズルと吸着された部品との間の吸着位置ずれ量を計測し、前記ずれ量が所定値より大きいとき、前記吸着された部品のパーツカセットが異常であることを報知し、かつその部品の装着動作を停止することを特徴とする部品装着方法。 【請求項4】 部品供給部にセットされた多数のパーツカセットの部品をその部品吸着位置において部品吸着ノズルで順次吸着し、部品吸着ノズルにより前記部品を回路基板上に順次装着する部品装着方法において、製造開始前の準備段階において、部品供給部にセットされた全てのパーツカセットから部品吸着ノズルによりそれぞれ部品を吸着し、部品吸着ノズルと吸着された部品との間の吸着位置ずれ量を計測し、そのデータに基づいて各部品吸着ノズルあるいはパーツカセットの異常を検出して報知することを特徴とする部品装着方法。 【請求項5】 吸着位置ずれ量が部品吸着ノズルの中心位置と吸着された部品の中心位置とのずれ量である請求項3又は4記載の部品装着方法。 【請求項6】 吸着位置ずれ量が先に装着された部品と部品吸着ノズルとの間で干渉が起こる値以上の場合に、異常を報知し、装着動作を停止するようにした請求項3記載の部品装着方法。 【請求項7】 部品供給部にセットされた多数のパーツカセットの部品をその部品吸着位置において部品吸着ノズルで順次吸着し、部品吸着ノズルにより前記部品を回路基板上に順次装着する部品装着方法において、部品吸着ノズルと吸着された部品との間の吸着位置ずれ量を計測し、この計測データに基づいて位置補正が必要なパーツカセットの部品吸着位置を調整することを特徴とする部品装着方法。 【請求項8】 部品供給部により電子部品をその種類別に搭載した複数のパーツカセットを実装順に移動させて部品吸着位置に電子部品を供給し、周回軌道上で複数の部品吸着ノズルを部品吸着位置、吸着姿勢認識位置、部品装着位置に順次移動させて部品吸着位置で部品吸着ノズルに電子部品を吸着し、吸着姿勢認識位置において部品吸着ノズルによる電子部品の吸着姿勢を検出し、回路基板上の所定位置に対する位置・角度の補正動作が行なわれた後、部品装着位置において吸着した電子部品を回路基板の所定位置に装着する部品装着方法において、前記吸着姿勢認識位置における吸着姿勢検出データから個々のパーツカセットに対応させて前記部品吸着ノズルの所定吸着位置からの位置ずれ量のデータを求め、この位置ずれ量データに基づいて前記部品吸着位置への電子部品の供給位置を調整することを特徴とする部品装着方法。 【請求項9】 位置ずれ量データに基づいて部品供給部の配設位置もしくは部品供給部へのパーツカセットの搭載位置を調整する請求項8記載の部品装着方法。 【請求項10】 位置ずれ量データに基づいて個々のパーツカセットによる部品吸着位置への電子部品の供給位置を調整する請求項8記載の部品装着方法。 【請求項11】 部品供給部により電子部品をその種類別に搭載した複数のパーツカセットを実装順に移動させて部品吸着位置に電子部品を供給し、周回軌道上で複数の部品吸着ノズルを部品吸着位置、吸着姿勢認識位置、部品装着位置に順次移動させて部品吸着位置で部品吸着ノズルに電子部品を吸着し、吸着姿勢認識位置において部品吸着ノズルによる電子部品の吸着姿勢を検出し、回路基板上の所定位置に対する位置・角度の補正動作が行なわれた後、部品装着位置において吸着した電子部品を回路基板の所定位置に装着する部品装着装置において、前記吸着姿勢認識位置における吸着姿勢検出データから個々のパーツカセットに対応する部品吸着ノズルの所定吸着位置からの位置ずれ量のデータを求める位置ずれデータ処理手段と、前記部品吸着位置への電子部品の供給位置を位置ずれ量データから求められた位置ずれを補正する方向に部品供給部もしくはパーツカセットを移動させる駆動手段とを備えたことを特徴とする部品装着装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、回路基板の電極上にクリーム半田を塗布し、その電極上に電子部品を位置合わせして戴置した後、クリーム半田を加熱、溶融して半田付けをする工程において、電極上に電子部品を装着する部品装着装置等に利用される部品装着装置および部品装着方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図4は、部品装着装置の要部構成を平面的に示す模式図で、部品供給部43は、電子部品をその種類別に搭載した複数のパーツカセット42を回路基板44への装着順に吸着ノズルユニット41による部品吸着位置に移動させる。 【0003】吸着ノズルユニット41は、装備した複数の吸着ノズル40を円周軌道上に順次移動させるロータリ構造に構成されており、前記部品供給部43のパーツカセット42から電子部品を吸着して、実装位置に搬入された回路基板44に対し電子部品を装着する。この吸着ノズルユニット41は各吸着ノズル40を図示するように、時計回りの(1)〜(10)の位置に順次回転移動させ、(5)の部品吸着位置(部品吸着ポイント)でパーツカセット42から電子部品を吸着し、(7)の吸着姿勢認識位置(部品認識ポイント)で吸着姿勢認識カメラを用いた画像認識処理により吸着姿勢の認識がなされ、(9)の姿勢補正位置(部品位置補正ポイント)で吸着姿勢の認識結果に基づいて吸着ノズル40の回動動作により回転方向の姿勢補正がなされる。 【0004】一方、回路基板44は図示しないXYテーブルに保持されてX−Y方向に自在移動し、電子部品を実装する所定位置を吸着ノズルユニット41の部品装着位置(部品装着ポイント)(10)の下方に移動させる。また、前記吸着姿勢の認識結果に基づく電子部品吸着のX−Y方向の位置ずれを補正する方向に移動するので、図5に示すように、吸着ノズル40に位置ずれした状態に吸着された電子部品45も回路基板44上の所定位置に正確に装着される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近来の実装密度の高い回路基板においては、部品間の隣接距離が狭間隔となってきた。このため、特に部品の外形寸法が吸着ノズルの外形寸法より小さい場合、吸着ノズルの中心と吸着した電子部品の中心とが一致しない状態では、先に回路基板上に装着されている電子部品と吸着ノズルとが干渉して装着不良を発生させる場合がある。例えば、図6に示すように、先に回路基板44に装着された電子部品46の隣に吸着ノズル40に吸着した電子部品45を装着する場合、図示するように吸着ノズル40による電子部品45の吸着位置にずれが生じていると、吸着した電子部品45を所定位置に装着するために下降する吸着ノズル40が先に装着されている電子部品46に干渉し、この電子部品46を傾けたり、弾き飛ばしてしまうことが発生する。 【0006】また、電子部品の吸着ミスなどが生じて装着できなかったような場合には、部品装着装置のリカバリー機能により、他の電子部品の装着が終了した後に、装着ミスを生じた電子部品を装着するオートリカバリー動作が実行される。このときには、装着順序が異なるので、既に装着された電子部品の間に装着されることになり、吸着ノズルに吸着された電子部品の吸着位置にずれが生じていると、吸着ノズルと既に装着されている電子部品(既装着の電子部品の高さが後から装着する電子部品より大の場合に特に問題となる。)との干渉が生じるケースが多くなり、回路基板44への部品の装着不良を多発させることになる。 【0007】そこで、本発明は、このような従来の問題点を解決し、回路基板上に部品を装着する時、部品吸着ノズルの中心位置と吸着した部品の中心位置がずれていた場合でも、先に装着した部品と部品吸着ノズルが干渉することなく良好な装着品質が得られるようにした部品装着装置及び部品装着方法を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の部品装着装置は、まず、部品装着装置が稼働中は、部品供給部にセットされたすべてのパーツカセットを対象として、吸着ノズルの中心位置と吸着された部品の中心位置とのずれ量を計測し、ずれ量が所定値より大きいときは、前記吸着された部品のパーツカセットが異常であることを報知し、かつその部品の装着動作を停止する手段を備えたものである。 【0009】この構成によれば、装置の稼働中に異常の状態が発生したときは、その旨をオペレータに報知するとともに装着動作を停止するので、吸着ノズルと部品の干渉を防止することができ、かつオペレータはその原因を調査、確認することができる。 【0010】また、製造開始前の準備段階において、部品供給部にセットされたすべてのパーツカセットから吸着ノズルによりそれぞれ部品を吸着し、吸着ノズルの中心位置と吸着された部品の中心位置を計測し、そのデータに基づいて各吸着ノズルあるいはパーツカセットの異常を検出して報知する手段を備えたものである。 【0011】これにより、各吸着ノズルやパーツカセットで異常のものを事前に検出することができるので、回路基板への部品装着時の不良発生を防止することができる。 【0012】また、上記目的を達成するために、本発明の部品装着方法は、部品供給部にセットされた多数のパーツカセットの部品をその部品吸着位置において吸着ノズルで順次吸着し、吸着ノズルにより前記部品を回路基板上に順次装着する部品装着方法において、吸着ノズルと吸着された部品との間の吸着位置ずれ量を計測し、この計測データに基づいて位置補正が必要なパーツカセットの部品吸着位置を調整することを特徴としたものである。 【0013】より具体的には、本発明の部品装着方法は、部品供給部により電子部品をその種類別に搭載した複数のパーツカセットを実装順に移動させて部品吸着位置に電子部品を供給し、周回軌道上で複数の吸着ノズルを部品吸着位置、吸着姿勢認識位置、部品装着位置に順次移動させて部品吸着位置で吸着ノズルに電子部品を吸着し、吸着姿勢認識位置において吸着ノズルによる電子部品の吸着姿勢を検出し、回路基板上の所定位置に対する位置・角度の補正動作が行なわれた後、部品装着位置において吸着した電子部品を回路基板の所定位置に装着する部品装着方法において、前記吸着姿勢認識位置における吸着姿勢検出データから個々のパーツカセットに対応する吸着ノズル上の所定吸着位置からの位置ずれ量のデータを求め、この位置ずれ量データに基づいて前記部品吸着位置への電子部品の供給位置を調整することを特徴とする。 【0014】上記部品装着方法によれば、吸着姿勢認識位置において吸着ノズルに吸着された全ての電子部品について検出される吸着姿勢データから、その電子部品を供給するパーツカセット毎の吸着位置の位置ずれ量のデータを求めることができるので、吸着ノズルによる吸着位置に対する電子部品の供給位置のずれ傾向を知ることができる。即ち、全ての電子部品の位置ずれが同一方向に生じているときは、部品吸着位置に対する部品供給部もしくはパーツカセット全体の位置が不適当であり、特定の電子部品に位置ずれが生じているときは、その電子部品を供給するパーツカセットの供給位置が不適当であることがわかる。従って、位置ずれ量データから得られた位置ずれ傾向から、位置ずれを補正する方向に部品吸着位置への電子部品の供給位置を調整することにより、吸着ノズルの所定位置に電子部品が吸着されるようになり、実装密度の高い回路基板に対する電子部品装着を確実に行うことができる。 【0015】上記位置ずれ量データにより全ての電子部品の位置ずれが同一方向に生じていることが検出されたときには、部品供給部の配設位置もしくは部品供給部へのパーツカセットの搭載位置を位置ずれを補正する方向に調整することにより、位置ずれを修正することができる。また、位置ずれ量データにより特定の電子部品に位置ずれが生じていることが検出されたときには、その電子部品を供給するパーツカセットによる部品吸着位置への電子部品の供給位置を調整することにより、位置ずれを修正することができる。 【0016】また、上記目的を達成するための本発明の部品装着装置は、部品供給部により電子部品をその種類別に搭載した複数のパーツカセットを実装順に移動させて部品吸着位置に電子部品を供給し、周回軌道上で複数の吸着ノズルを部品吸着位置、吸着姿勢認識位置、部品装着位置に順次移動させて部品吸着位置で吸着ノズルに電子部品を吸着し、吸着姿勢認識位置において吸着ノズルによる電子部品の吸着姿勢を検出し、回路基板上の所定位置に対する位置・角度の補正動作が行なわれた後、部品装着位置において吸着した電子部品を回路基板の所定位置に装着する部品装着装置において、前記吸着姿勢認識位置における吸着姿勢検出データから個々のパーツカセットに対応する吸着ノズル上の所定吸着位置からの位置ずれ量のデータを求める位置ずれデータ処理手段と、前記部品吸着位置への電子部品の供給位置を位置ずれ量データから求められた位置ずれを補正する方向に部品供給部もしくはパーツカセットを移動させる駆動手段とを備えたことを特徴とする。 【0017】上記構成によれば、位置ずれデータ処理手段により吸着姿勢認識位置において全ての電子部品について検出される吸着姿勢データから、その電子部品を供給するパーツカセット毎の位置ずれ量のデータを求めることができるので、吸着ノズルによる部品吸着位置に対する電子部品の供給位置のずれ傾向を知ることができる。即ち、全ての電子部品の位置ずれが同一方向に生じているときは、部品吸着位置に対する部品供給部もしくはパーツカセット全体の位置が不適当であることがわかるので、求められた位置ずれ量に基づいて駆動手段により部品供給部もしくはパーツカセット全体を位置ずれを補正する方向に移動させる。また、特定の電子部品に位置ずれが生じているときは、その電子部品を供給するパーツカセットの部品吸着位置への供給位置が不適当であることがわかるので、位置ずれが生じている電子部品を供給するパーツカセットの供給位置を調整する。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態について説明し、本発明の理解に供する。 【0019】図1は、本実施形態に係る部品装着装置の要部構成を示している。この部品装着装置は、複数の吸着ノズル(部品吸着ノズル)11を周回軌道上に順次回転移動させる吸着ノズルユニット1と、多数のパーツカセット3を搭載した部品供給部2と、前記吸着ノズル11による電子部品の吸着姿勢を認識するための姿勢認識カメラ4と、ローダ8から搬入された回路基板5を保持して電子部品の装着位置を吸着ノズル11の直下に移動させるXYテーブル6とを備えて構成されている。 【0020】図2は上記構成を平面配置として模式的に示すもので、前記吸着ノズルユニット1は、そのヘッド1aに取付けた10本の吸着ノズル11を一定の移動ステップで図示矢印方向に回転移動させるロータリー構造に構成されており、各移動位置を(1)〜(10)で示している。また、前記部品供給部2は、複数のパーツカセット3を搭載し、これらを図示Y軸方向に移動させ、電子回路基板( 回路基板) 5への装着順に装着する電子部品を収容したパーツカセット3を吸着ノズルユニット1の部品吸着位置A(移動位置(5))の下方となる電子部品供給位置に移動させる。吸着ノズルユニット1は、部品吸着位置Aにある吸着ノズル11により電子部品供給位置に移動したパーツカセット3から電子部品を吸着する。 【0021】電子部品を吸着した吸着ノズル11は回転移動により姿勢認識カメラ4上の姿勢認識位置B(移動位置(7))に移動し、吸着した電子部品の吸着姿勢が認識される。この姿勢認識カメラ4を用いた画像認識による姿勢認識データに基づいて吸着ノズル11は姿勢補正位置C(移動位置(9))において、回動動作により回転方向の所定位置からのずれを補正する。 【0022】一方、回路基板5は、図1に示すように、ローダ8からXYテーブル6上に搬入され、XYテーブル6のX−Y方向への自在移動により電子部品の装着位置を吸着ノズルユニット1による部品装着位置D(移動位置(10))の直下に移動させる。また、前記姿勢認識カメラ4により認識された吸着ノズル11による電子部品の吸着姿勢のX−Y方向の位置ずれは、XYテーブル6のX−Y方向移動の装着位置補正動作により補正される。従って、吸着ノズル11による吸着姿勢にずれが生じている場合にも、吸着ノズル11の回動機能により回転方向の位置ずれは補正され、XYテーブル6の移動によりX−Y方向の位置ずれは補正されるので、部品装着位置Dに移動した吸着ノズル11はその下降により回路基板5の所定の装着位置に正確に電子部品が装着される。この動作が繰り返されることにより回路基板5に電子部品が装着されるので、この部品装着が完了した回路基板5はアンローダ9から装置外に搬出される。 【0023】上記のように吸着ノズル11による電子部品の吸着姿勢が位置ずれを生じている場合にも位置補正動作により装着位置に正確に装着できるが、先に図6に示したように、実装密度の高い回路基板5においては、吸着ノズル11による電子部品の吸着が中心位置からずれた状態にあると、先に装着されている電子部品に吸着ノズル11が干渉する恐れがある。また、吸着ミス等により回路基板5への装着ができなかった電子部品については、他の電子部品装着が終了した後に装置のリカバリー動作により未装着の電子部品の装着が実行されるが、このときには先に装着された電子部品の間や背の高い電子部品に隣り合って装着する場合があり、吸着ノズル11の所定位置に電子部品が吸着されていることが必要となる。更に、吸着ノズル11の所定位置に電子部品が吸着されていると、吸着位置の位置ずれを補正するためのXYテーブル6の移動量も少なくなり、生産効率を向上させることができる。 【0024】そこで、本構成における部品装着装置では、吸着ノズル11の電子部品吸着位置を調整するための手段が設けられる。吸着ノズル11により電子部品を吸着したときの所定位置からの位置ずれ量は、吸着姿勢認識位置Bの下方に配置された姿勢認識カメラ4を用いた画像認識により得られるので、このデータは位置ずれ量検出部(位置ずれデータ処理手段)7に入力される。この位置ずれ量検出部7は、図3に示すように、吸着ノズル11の中心と電子部品12の中心との間のX軸方向及びY軸方向について、X軸方向の位置ずれ量x、Y軸方向の位置ずれ量yを各電子部品の種類毎に、そのデータを蓄積する。電子部品は種類別に各パーツカセット3に収容されているので、電子部品の種類別に位置ずれ量のデータを蓄積することにより、パーツカセット3毎の部品吸着位置Aへの電子部品供給位置に対する位置ずれを検出することができる。なお、電子部品12の回転方向のずれ量を、前記位置ずれ量X、Yに加えて、検出し、そのデータを蓄積すると好適である。 【0025】吸着ノズル11による電子部品吸着の所定位置からの位置ずれは、吸着時にずれを生じてしまう場合もあるが、これは単発的に発生する。一方、部品吸着位置Aにおける吸着ノズル11とパーツカセット3との位置が一致していない場合に、吸着位置の位置ずれを生じさせる要因となる。そこで、位置ずれ量のデータを電子部品の種類別に蓄積すると、位置ずれが特定の電子部品に発生しているか、電子部品全てに発生しているかのデータを得ることができる。 【0026】特定の電子部品にのみ位置ずれが生じている場合には、その電子部品を供給するパーツカセット3の電子部品供給位置が不適当であると判断できるので、該当するパーツカセット3の部品供給位置Aに正確に電子部品が供給されるように調整する。また、電子部品全体に位置ずれが生じている場合には、部品供給部2の配設位置もしくは部品供給部2上のパーツカセット3全体の搭載位置にずれが生じていると判断できるので、部品供給部2の配設位置またはパーツカセット3全体の搭載位置を調整する。 【0027】この調整は、位置ずれ量検出部7において位置ずれ量が許容量を越えていることが検出されたとき、手動により調整作業を行うこともできるが、図2に示すように部品供給部2に駆動機構10を設けて、位置ずれ量検出部7から出力される位置ずれを補正する方向の駆動信号により部品供給部2をX−Y方向に微細移動させるように構成することができる。また、パーツカセット3の搭載位置を移動させるように構成しても同様の効果が得られる。 【0028】また、各パーツカセット3にX軸方向への微小移動機構を設けると共に、部品供給部2による各パーツカセット3の部品供給位置Aへの移動(Y軸方向移動)を前記位置ずれ量に基づいて調整できるようにすることにより、特定の電子部品の位置ずれに対応することもできる。 【0029】上記構成の部品装着装置は、前記位置ずれ量が所定値より大きいとき、前記吸着された部品のパーツカセット3が異常であることを報知し、かつその部品の装着動作を停止することができるように構成されている。その動作を説明すると次のとおりである。 【0030】すなわち、部品吸着位置Aにおいて、パーツカセット3の部品を吸着ノズル11が吸着し、吸着ノズルユニット1のヘッド1aの回転とともに次のポジションである姿勢認識位置Bへ送る。吸着した部品の電極や部品形状を認識する姿勢認識位置Bにおいては、吸着ノズルの中心位置と部品の中心位置のずれ量を計測し、そのデータを位置ずれ量検出部(データ計測・処理ユニット)7に取り込む。 【0031】位置ずれ量検出部7は、例えば、図6に示したように、この吸着位置ずれ量pが部品12の外形端部と吸着ノズル11の外形端部との差qが部品隣接距離r以上の場合(q≧r)、先に装着された部品12aと吸着ノズル11との間で干渉が起こるので、それを防ぐために、現在吸着している部品12を装着しないように装置を停止させるか、あるいは、停止させると共に警告を発する。また、これと同時に、現在吸着している部品12のパーツカセット3に対して、パーツカセット3の異常警告を発するようにする。 【0032】図2に示す警告表示装置21は、吸着位置ずれ量が先に装着された部品12aと吸着ノズル11との間で干渉が起こる値以上の場合に、位置ずれ量検出部(データ計測・処理ユニット)7からの情報を受け、警告表示部を点灯又は点滅させると共に、吸着ノズル11に吸着されている部品12を供給したパーツカセット3を特定する情報(例えばカセットナンバー)を表示しうるように構成されている。前記警告は音響によって行うこともできる。又異常なパーツカセット3を特定して表示する方法としては、各パーツカセット3に対応して設けた警告ランプの内の該当するものを点灯させるようにしてもよい。 【0033】図7は、位置ずれ量検出部(データ計測・処理ユニット)7により検出した吸着位置ずれ量と、予め記憶されている各電子部品の形状、高さ情報とに基づいて、部品装着時に部品装着を行うか、これを停止するかを判断する装置制御部(図示省略)の制御フローを示している。 【0034】まずステップS1において、これから装着する部品12の高さhが先に装着した隣接する部品12aの高さHより大であるか否かを判断する(図6参照)。h>Hであれば吸着ノズル11と部品12aとの干渉のおそれがないので、ステップS4に進み部品装着を行う。h≦Hであれば、ステップS2に進み、ここでこれから装着する部品12の外形端部と吸着ノズル11との外形端部との差qが部品隣接距離rより小さいか否かを判断する。q<rであれば吸着ノズル11と部品12aとの干渉のおそれがないので、ステップS4に進み部品装着を行う。q≧rであれば、q≧rかつh≦Hとなり、部品装着を行えば吸着ノズル11と部品12aとが干渉するので、ステップS3に進み、ここで部品装着を停止し、警告を発するように指令する。 【0035】上記実施の形態では、装置が稼働中の場合について説明したが、製造開始前の準備段階において、部品供給部にセットされたすべてのパーツカセットから吸着ノズルによりそれぞれ部品を吸着し、吸着ノズルの中心位置と吸着された部品の中心位置を計測するようにすれば、各吸着ノズルやパーツカセットで異常のものを事前に検出することができ、部品装着回路基板の不良発生を防止することができる。 【0036】上記実施形態はロータリー構造の吸着ノズルユニットを備えた部品装着装置に係るものであるが、本発明はこのタイプのものに限らず、例えば吸着ノズルがX、Y方向に移動するタイプのものにも適用できる。又上記実施形態のパーツカセットはテーピング電子部品集合体を備えたものであるが、これに限定されず、例えばストッカータイプのものであってもよい。 【0037】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、回路基板上に部品を装着するときにおいて、先に装着された部品と吸着ノズルとの間で干渉が生じるおそれがある場合、部品の装着動作を停止させるので、吸着ノズルが先に装着した部品に当ってその位置をずらせたり、弾き飛ばすようなこともなくなり、良好な部品装着品質を維持することができる。また、オペレータにパーツカセットの異常を警告し、オペレータはそれを確認して補正することができる。さらに、生産開始前の準備段階で吸着ノズルと部品の位置関係を検出するので、各吸着ノズルやパーツカセットで異常のものを事前に察知でき、部品装着回路基板の不良発生を防止することができる効果がある。さらに本発明によれば、吸着位置ずれ量に基いてパーツカセットの部品吸着位置を調整して、吸着ノズルの所定位置に部品が常に吸着されるようにしているので、実装密度の高い回路基板やリカバリー動作において部品を装着するときにも、先に装着されている部品と吸着ノズルとが干渉することがなく、不良発生の少ない部品装着を行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)6月30日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】石原 勝
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| 【公開番号】 |
特開平11−243300 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月7日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−183684 |
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