トップ :: H 電気 :: H05 他に分類されない電気技術




【発明の名称】 電子部品実装装置および電子部品実装方法
【発明者】 【氏名】鬼塚 安登

【要約】 【課題】フィルムキャリヤを打抜いて得られる電子部品を表示パネルなどの基板に高精度で作業性よく搭載できる電子部品実装装置および電子部品実装方法を提供すること。

【解決手段】表示パネル60の電子部品実装装置に備えられる打抜装置40を、貫通孔43が形成された下型42と、貫通孔43内を上下動することによりフィルムキャリヤ1Aを打抜くパンチ50とから構成し、かつ貫通孔43の下方にあってこのパンチ50により打抜いて得られた電子部品7を下方から真空吸着して受取り、移載用ノズル54に受渡す転送用ノズル13を設けた。したがってフィルムキャリヤ1Aを打抜いて得られた電子部品7を転送用ノズル13に受取って移載用ノズル54に受渡し、表示パネル60に確実に搭載できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】チップがボンディングされたフィルムキャリヤを打抜く打抜装置と、基板が載置されたテーブルと、この打抜装置によりフィルムキャリヤを打抜いて得られた電子部品を真空吸着して前記基板に搭載する移載用ノズルと、前記フィルムキャリヤに形成されたリードを前記基板の縁部に形成された電極に熱圧着する熱圧着子とを備え、前記打抜装置が、上下方向に貫通する貫通孔が形成された下型と、この下型の上方にあってこの貫通孔内を上下動することにより前記フィルムキャリヤを打抜くパンチとを備え、またこの貫通孔の下方にあってこのパンチにより打抜いて得られた電子部品を下方から真空吸着して受取り、前記移載用ノズルに受渡す転送用ノズルと、この転送用ノズルをその軸心を中心に回転自在に保持するノズル保持部材と、前記転送用ノズルを移動させるノズル移動手段と、前記転送用ノズルをその軸心を中心に回転させるノズル回転手段を設けたことを特徴とする電子部品実装装置。
【請求項2】前記熱圧着子が、前記移載用ノズルとは別体であって、前記電子部品を前記基板の縁部にボンディングするボンディング位置に設けられた熱圧着ヘッドに備えられたことを特徴とする請求項1記載の電子部品実装装置。
【請求項3】チップがボンディングされたフィルムキャリアを打ち抜いて得られた電子部品を基板に搭載する電子部品実装方法であって、貫通孔を備えた下型上にチップがボンディングされたフィルムキャリアを位置決めする工程と、前記フィルムキャリアの上方からパンチを前記貫通孔内に向かって下降させてこのフィルムキャリアを打ち抜く工程と、前記フィルムキャリアから打ち抜かれた電子部品を下方から転送用のノズルで受け取る工程と、転送用ノズルをその軸心を中心に回転させて電子部品の水平方向の向きを調整する工程と、前記転送用のノズルに保持された前記電子部品を移載用ノズルへ受け渡す工程と、前記移載用ノズルに保持された前記電子部品のリードとテーブル上に載置された基板の電極とを位置合わせして搭載する工程と、を含むことを特徴とする電子部品実装方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムキャリヤを打抜いて得られた電子部品を表示パネルなどの基板に搭載する電子部品実装装置および電子部品実装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の表示パネルとして多用されている液晶パネルやプラズマパネルなどの基板は、ガラス板などの透明板を貼り合わせ、この透明板の縁部に形成された電極に電子部品を搭載して組み立てられる。電子部品としては、TAB(TapeAutomated Bonding)法により製造される電子部品が多用されている。TAB法とは、合成樹脂フィルムから成るフィルムキャリヤの表面にリードやチップをボンディングし、このフィルムキャリヤを打抜装置で打抜くことにより電子部品を得る方法である。
【0003】図7(a)(b)(c)は、従来のフィルムキャリヤの打抜工程を説明するための打抜装置の要部断面図を示している。図7(a)において、1はテープ状のフィルムキャリヤであり、その表面にはチップ2とリード(図示せず)がボンディングされている。3は上型であり、その下面にパンチ4を備えている。5は下型であり、その内部にはノックアウトピン6が設けられている。フィルムキャリヤ1は供給リール(図外)に巻回されており、上型3と下型5の間をピッチ送りされる。
【0004】次に動作を説明する。図7(a)に示すようにチップ2が上型3と下型5の間で停止した状態で、図7(b)に示すように上型3が下降し、フィルムキャリヤ1は打抜かれる。次に図7(c)に示すように上型3は上昇するとともに、ノックアウトピン6も上昇する。このノックアウトピン6の上面にはフィルムキャリヤ1を打抜いて得られた電子部品7が載っている。次に移載ヘッド8が上型3と下型5の間に進入し、ノックアウトピン6上の電子部品7をノズル9に真空吸着してピックアップし、表示パネル(図外)へ向って移送する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】次に図8を参照しながら、上記従来のものの問題点を説明する。図8は図7(c)に示す状態の要部拡大断面図である。パンチ4が下降してパンチ4と下型5とによりフィルムキャリヤ1を打抜いたことにより、フィルムキャリヤ1の縁部にはばりE1,E2が生じている。残存側のフィルムキャリヤ1のばりE1は下方へ向って尖っており、またノックアウトピン6上のフィルムキャリヤ1のばりE2は上方へ向って尖っている。このため、ノックアウトピン6が図7(b)に示す下降位置から図7(c)に示す上昇位置まで上昇する際に、ばりE1とばりE2が互いに引っかかり、ノックアウトピン6上で電子部品7が図8において鎖線にて示すように位置ずれし、その結果、ノズル9は電子部品7を正しい姿勢でしっかり真空吸着してピックアップできず、ピックアップミスが発生しやすいという問題点があった。
【0006】また図7(c)に示すように、移載ヘッド8は上型3と下型5の間に進入してノックアウトピン6上の電子部品7をピックアップするので、この進入空間を確保するために、上型3の昇降ストロークSを大きくし、上型3が高い位置に退去できるようにしなければならない。しかしながら上型3の昇降ストロークSを大きくすると、上型3が下降してフィルムキャリヤ1を打抜く際の衝撃はそれだけ大きくなり、その衝撃にともなう振動のために、上型3や下型5を含む電子部品実装装置全体が振動し、装置のがた発生の原因となるだけでなく、移載ヘッド8が電子部品7を表示パネル(図外)に搭載する際に振動が生じると、搭載位置に狂いを生じてしまうという問題点があった。さらには、上型3の上下動作に要する時間が長くかかり、かつ移載ヘッド8が上型3と下型5の間に出入りする時間も要するので、タクトタイムが長くなり、搭載能率があがらないという問題点があった。
【0007】そこで本発明は上記従来技術の問題点を解消し、フィルムキャリヤを打抜いて得られた電子部品を精度よくかつ搭載能率よく表示パネルなどの基板に搭載できる電子部品実装装置および電子部品実装方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電子部品実装装置は、電子部品実装装置に備えられる打抜装置を、上下方向に貫通する貫通孔が形成された下型と、この貫通孔内を上下動することによりフィルムキャリヤを打抜くパンチとから構成し、またこの貫通孔の下方にあってこのパンチにより打抜いて得られた電子部品を下方から真空吸着して受取り、移載用ノズルに受渡す転送用ノズルと、この転送用ノズルをその軸心を中心に回転自在に保持するノズル保持部材と、前記転送用ノズルを移動させるノズル移動手段と、前記転送用ノズルをその軸心を中心に回転させるノズル回転手段を設けたものである。
【0009】また本発明の電子部品実装方法は、貫通孔を備えた下型上にチップがボンディングされたフィルムキャリアを位置決めする工程と、前記フィルムキャリアの上方からパンチを前記貫通孔内に向かって下降させてこのフィルムキャリアを打ち抜く工程と、前記フィルムキャリアから打ち抜かれた電子部品を下方から転送用のノズルで受け取る工程と、転送用ノズルをその軸心を中心に回転させて電子部品の水平方向の向きを調整する工程と、前記転送用のノズルに保持された前記電子部品を移載用ノズルへ受け渡す工程と、前記移載用ノズルに保持された前記電子部品のリードとテーブル上に載置された基板の電極とを位置合わせして搭載する工程と、を含む。
【0010】上記構成において、パンチが下降してフィルムキャリヤを打抜く。すると打抜いて得られた電子部品はそのまま転送用ノズルに真空吸着して下方から受取られ、回転手段により電子部品の向きを調整したうえで、転送用ノズルから移載用ノズルに受渡されて基板に搭載される。したがつて電子部品に不要な位置ずれが生じることはなく、高精度で能率よく基板に搭載できる。
【0011】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における電子部品実装装置の全体構成を示す平面図、図2は同側面図である。図1において、11はターンテーブルであり、4本のアーム12が外方へ水平に延出しており、ノズル保持部材であるアーム12の先端部には転送用のノズル13(図2参照)が設けられている。図2において、ターンテーブル11はインデックス駆動部14の直立シャフト14aの上端部に支持されており、インデックス機構部14が駆動するとターンテーブル11は水平回転する。インデックス駆動部14はXテーブル15とYテーブル16上に設置されている。このターンテーブル11は、転送用ノズル(後述)13を水平方向に移動させるノズル移動手段となっている。Xテーブル15のモータ17が駆動すると、ターンテーブル11はX方向に水平移動し、またYテーブル16のモータ18が駆動すると、ターンテーブル11はY方向に移動し、その位置が調整される。ターンテーブル11の位置は、フィルムキャリヤの打抜装置(後述)の位置に応じて調整される。20は基台である。
【0012】図4(a)(b)(c)は、フィルムキャリヤの打抜装置付近の側面図である。図4(a)において、アーム12の先端部の上面にはノズルシャフト21が立設されており、その上端部に転送用のノズル13が装着されている。ノズルシャフト21は、アーム12の先端部の下面に装着されたシリンダ22に結合されている。したがってシリンダ22が作動してノズルシャフト21が突出すると、ノズル13は同図において破線で示す位置まで上昇し、またノズルシャフト21が引込むと、実線で示す位置まで下降する。
【0013】図4(a)において、アーム12の先端部近くの下面にはモータ23が装着されている。モータ23の回転軸とノズルシャフト21にはそれぞれプーリ24,25が装着されており、プーリ24とプーリ25にはベルト26が調帯されている。したがってモータ23が駆動すると、ノズルシャフト21はその軸心を中心に回転し、ノズル13の上面に真空吸着された電子部品(後述)の水平方向の向きを調整する。すなわちモータ23、プーリ24,25、ベルト26などは、電子部品の水平方向の向きを調整するためにノズル13をその軸心を中心に回転させるノズル回転手段となっている。
【0014】図1において、フィルムキャリヤ1A,1B,1Cは3本備えられており、3方向からアーム12へ向かって供給される。各々のフィルムキャリヤ1A,1B,1Cの表面には、それぞれチップ2A,2B,2Cやリード(図示せず)がボンディングされている。図中、Aは打抜線であり、この線に沿って打抜装置(後述)によりフィルムキャリヤ1A,1B,1Cを打抜くことにより、電子部品が得られる。なお3本のフィルムキャリヤ3A,3B,3Cの品種は異品種でもよく、あるいは同一品種でもよく、任意に決定される。
【0015】次に、図2および図3を参照しながらフィルムキャリヤ1A,1B,1Cの供給機構を説明する。図2において、31Aは第1の支持壁、31Bは第2の支持壁であり、それぞれ供給リール32、巻取リール33、ガイドローラ34、打抜き後のフィルムキャリヤ1A,1B,1Cを巻取る巻取ローラ35が取り付けられている。一方の供給リール32にはフィルムキャリヤ1Aが巻回されており、他方の供給リール32にはフィルムキャリヤ1Bが巻回されている。巻取リール33は、フィルムキャリヤ1A,1B,1Cに重ねて供給リール32に巻回されたセパレートテープ36を巻取る。図3はフィルムキャリヤの供給機構の背面図であって、第3の支持壁31Cにはフィルムキャリヤ1Cの供給リール32、巻取リール33、ローラ34、巻取ローラ35などが設けられている。37はフィルムキャリヤ1A,1B,1Cを後述する打抜装置40に対して位置決めするための一対のスプロケットである。供給リール32、巻取リール33、巻取ローラ35及びスプロケット35は図示しない駆動手段に駆動されて回転する。したがって、駆動手段が駆動するとフィルムキャリヤ1A,1B,1Cは供給リール32から導出されて打抜装置40に対して位置決めされ、またセパレートテープ36は巻取リール33に、また打抜かれたフィルムキャリヤ1A,1B,1Cは巻取ローラ35にそれぞれ巻き取られる。
【0016】図1において、40はフィルムキャリヤ1A,1B,1Cの打抜装置であり、3本のフィルムキャリヤ1A,1B,1Cに応じて3個配設されている。図2および図3に示すように、供給リール32から繰出されたフィルムキャリヤ1A,1B,1Cは打抜装置40を通り、これに打抜かれた後、巻取ローラ35に巻取られる。次に図4(a)を参照しながら打抜装置40の詳細な構造を説明する。
【0017】42は下型であって、その中央には上下方向に貫通する貫通孔43が形成されている。44は下型42の支持フレームである。上述したように、転送用のノズル13はこの貫通孔43の内部に上昇自在になっている。下型42の上面隅部にはガイドロッド46が立設されており、ガイドロッド46の上部には台板45が装着されている。台板45上にはシリンダ47が設置されており、シリンダ47のロッド48には上型49が結合されている。また上型49の下面にはパンチ50が装着されている。ガイドロッド46は上型49を貫通しており、上型49の上下動を案内する。したがってシリンダ47のロッド48が突出すると、パンチ50は下降して、パンチ50と下型42とによりフィルムキャリヤ1Aを打抜く。またシリンダ47のロッド48が引込むと、パンチ50は上方へ退去する。
【0018】図1において、51は回転テーブルであり、水平に外方へ延出する4本のアーム52を有している。図2に示すように、回転テーブル51はインデックス機構部53の直立シャフト53aに支持されており、インデックス駆動部53が駆動すると回転テーブル51は水平方向にピッチ回転する。アーム52の先端部には、移載用のノズル54が設けられている。転送用のノズル13の回転軌道と移載用のノズル54の回転軌道は交差しており、この交差点において移載用のノズル54が転送用のノズル13の真上に位置する状態で、転送用のノズル13から移載用のノズル54に電子部品7が受渡される。図1において、ノズル54の回転軌道の下方には観察装置55が設けられている。この観察装置55はカメラなどの光学系を備えており、ノズル54に真空吸着された電子部品7の位置を検出する。
【0019】図1および図2において、60は表示パネルである。表示パネル60は、可動テーブル61に載置されている。可動テーブル61は、Xテーブル62、Yテーブル63、θテーブル64から構成されている。Xテーブル62のモータ65やYテーブル63のモータ66が駆動すると表示パネル60はX方向やY方向に水平移動し、θテーブル64が駆動すると水平回転する。図2に示すように、表示パネル60の上方にはボンディングヘッド70が設けられている。ボンディングヘッド70は、電子部品7のリードを、表示パネル60の長辺と短辺の縁部に形成された電極に押し付けて熱圧着するための熱圧着子71を備えている。
【0020】図2において、Yテーブル63の上面にはシリンダ72が設置されている。シリンダ72のロッドには下受板73が結合されている。この下受板73は熱圧着子71の下方に位置しており、熱圧着子71が下降して電子部品7のリードを表示パネル60の縁部に押し付ける際に、表示パネル60の縁部を下方から支持する。基台20の上面にはロッド74が立設されている。このロッド74の上端部には下受板75が結合されている。図示しない手段によりロッド74は上下動作をし、ノズル54に真空吸着された電子部品7を下方から支持する。またボンディング位置の下方にはカメラ76が設けられている。77はカメラ76の鏡筒である。このカメラ76は、電子部品7のリードや表示パネル60の電極の位置を検出する。
【0021】この表示パネルの電子部品実装装置は上記のように構成されており、次に全体の動作を説明する。図示しない駆動手段を駆動することにより供給リール32からフィルムキャリヤ1Aを繰出して、打抜装置40の下型42とパンチ50の間に位置決めする。
【0022】次に図4を参照しながら打抜工程を説明する。図4(a)は打抜前の状態を示している。このとき、転送用のノズル13は貫通孔43の直下に待機している。図4(b)に示すように、ノズルシャフト21が上方へ突出することにより、ノズル13は貫通孔43内に上昇する。このとき、シリンダ47のロッド48も下方へ突出してパンチ50は下降し、フィルムキャリヤ1Aは打抜かれる。フィルムキャリヤ1Aを打抜いて得られた電子部品7はノズル13に真空吸着される。すなわちノズル13は、打抜装置40で打抜かれた電子部品7を下方から受取る受取手段を兼務している。
【0023】次に図4(c)に示すように、ノズルシャフト21は下方へ引込んでノズル13は貫通孔43から下方へ脱出する。またシリンダ47のロッド48は上方へ引込んでパンチ50は上昇する。この後、下型42とパンチ50の間に位置する打抜後のフィルムキャリヤ1Aは巻取ローラ35(図2)に巻取られる。
【0024】以上のようにしてノズル13が電子部品7を受取ったならば、ターンテーブル11は180°水平回転し、図2に示すように転送用のノズル13を回転テーブル51のアーム52の先端部に設けられた移載用のノズル54の直下に移動させる。このとき、図1から明らかなように、転送用のノズル13は、移載用のノズル54の直下へ移動するときに、モータ23が駆動することにより時計方向へ90°回転し、これによりノズル13に真空吸着された電子部品7の水平方向の向きを表示パネル60に実装されるべき向きに調整する。そして、一方のノズル13の真空吸着状態を解除し、その状態で他方のノズル54が真空吸引することにより、電子部品7はノズル13からノズル54へ受渡される。
【0025】次に図1において回転テーブル51が90°反時計方向へ水平回転することにより、ノズル54は観察装置55の直上へ移動し、ノズル54に真空吸着された電子部品7を観察装置55で観察してその位置が荒検出される。次に回転テーブル51が90°回転することにより、電子部品7は表示パネル60の縁部の直上へ移送される。
【0026】次に図2を参照しながら、電子部品7を表示パネル60に搭載する工程を説明する。Xテーブル62やYテーブル63が駆動することにより、表示パネル60は予め所定の位置で待機している。この場合、表示パネル60は、上記した観察装置55の観察結果に基いて、表示パネル60の長辺の所定の電極が電子部品7のリードの下方に位置するように、位置調整がなされる。
【0027】ノズル54に真空吸着された電子部品7がカメラ76の上方に到来すると、カメラ76により電子部品7のフィルムキャリヤ1Aに貼着されたリードと、表示パネル60の縁部に形成された電極のXYθ方向の位置ずれが精密に検出される。そしてX方向やY方向の位置ずれは、Xテーブル62やYテーブル63を駆動して表示パネル60をX方向やY方向に移動させることにより補正し、またθ方向の位置ずれは、θテーブル64を駆動して表示パネル60を水平回転させることにより補正する。勿論、この補正方法は本実施の形態に限定されないのであって、例えばノズル54を回転させることにより、θ方向の位置ずれを補正してもよい。
【0028】補正が終了したならば、ノズル54を下方へ突出させて電子部品7のリードを表示パネル60の電極に着地させ、次にボンディングヘッド70の熱圧着子71を下降させてリードを電極に押し付けて熱圧着する。次にノズル54や熱圧着子71を上昇させれば、一連の動作は終了する。以上のような動作が繰返されることにより、表示パネル60の長辺の縁部には電子部品7が次々に搭載される。なお本実施の形態1では、ボンディング位置にボンディングヘッド70を設け、ボンディングヘッド70に熱圧着子71を装備しているが、熱圧着子は移載用ノズル54側に装備してもよいものである。ただしこの場合、移載用ノズル54は熱圧着子71の伝熱により加熱されて熱変形するおそれがあるので、本実施の形態1のようにボンディングヘッド70を格別に設けて熱圧着子71を移載用ノズル54と別体にし、移載用ノズル54が熱圧着子71の熱の影響を受けないようにすることが望ましい。
【0029】図1において、表示パネル60の短辺に電子部品7を搭載するときは、θテーブル64を駆動して表示パネル60を90°水平回転させ、短辺をボンディングヘッド70の下方に位置させ、上述と同様の動作を行う。ここで、表示パネル60の長辺と短辺に搭載される電子部品7の品種が異る場合は、これに応じて他のフィルムキャリヤ1B又は1Cを打抜いて所望の電子部品7を得、この電子部品7を搭載すればよい。すなわち、図1において、本実施の形態では3本のフィルムキャリヤ1A,1B,1Cが備えられているが、これらのフィルムキャリヤ1A,1B,1Cは同一品種でもよく、あるいは品種を異ならせてもよいものである。このように複数個のフィルムキャリヤ1A,1B,1Cと打抜装置40を備えていれば、多品種の電子部品7を表示パネル60に搭載できる。またフィルムキャリヤ1A,1B,1Cの装備量も多いので、フィルムキャリヤ1A,1B,1Cの品切れにともなう供給リール32の交換頻度も削減できる。また3本のフィルムキャリヤ1A,1B,1Cのうち、何れかが品切れになったならば、他のフィルムキャリヤにより作業を続行し、その間に品切れになったフィルムキャリヤの補充を行えるので、装置の運転を停止する必要がなく、フィルムキャリヤの補充にともなう作業能率の低下を解消できる。
【0030】(実施の形態2)図5は本発明の実施の形態2における電子部品実装装置の平面図である。このものは、図2に示す実施の形態1のXテーブル15は除去されており、ターンテーブル11はYテーブル16上に設置されて、Y方向にのみ移動する。16aはターンテーブル11の移動を案内するガイドレールである。
【0031】打抜装置40は、Yテーブル16の両側部に2個づつ計4個設けられており、それぞれフィルムキャリヤ11A,11B,11C,11Dが横方向から供給される。またターンテーブル11にはアーム12が2個互いに直交して設けられている。したがってターンテーブル11がYテーブル16上を移動することにより、アーム12の先端の転送用ノズル13が真空吸着するフィルムキャリヤ1A〜1Dが選択される。またターンテーブル11が90°水平方向に往復回転することにより、転送用のノズル13が真空吸着した電子部品7を移載用のノズル54に受渡す。他の動作は実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
【0032】(実施の形態3)図6は本発明の実施の形態3における電子部品実装装置の平面図である。このものは、ターンテーブル11の両側部に打抜装置40が2個設けられており、それぞれフィルムキャリヤ1A,1Bが供給される。またターンテーブル11にはアーム12は2個互いに直交して設けられている。したがってターンテーブル11が90°水平方向に往復回転することにより、転送用のノズル13が真空吸着した電子部品7を移載用のノズル54に受渡す。他の動作は実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。このように本発明は、様々な設計変更が考えられるものであり、何れにせよ、フィルムキャリヤを複数本装備し、それぞれを打抜装置40で打抜いて転送用ノズル13に受取るように構成することにより、作業能率を著しく向上することができる。なお上記各実施の形態は、基板として表示パネルを例にとって説明したが、基板としては表示パネル以外にもプリント基板などでもよいものである。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、打抜装置で打抜いて得られた電子部品を転送用ノズルに確実に受取って、基板に搭載できる。また転送用ノズルは下方から電子部品を受取るので、パンチの昇降ストロークは短くてよく、したがってパンチの昇降にともなって発生する振動は小さく、この振動が基板や移載用ノズル側へ伝達されることによる搭載位置精度の低下を防止できる。更には図7に示す従来のノックアウトピンやその上下動機構を不要にすることが可能になるので打抜装置の構成を簡単化でき、かつパンチの昇降ストロークを短くできるので打抜装置を小型化できる。更には、フィルムキャリヤの打抜きや、打抜いて得られた電子部品を基板に搭載する作業を並行して行えるので、全体のタクトタイムを短縮し、実装能率を大幅に向上できる。
【0034】またフィルムキャリヤや打抜装置を複数個装備し、何れの打抜装置で打抜いて得られた電子部品でも転送用ノズルに受取って移載用ノズルへ受渡し可能とすることにより、何れかのフィルムキャリヤが品切れになった場合には、他のフィルムキャリヤにより装置の運転を継続しながら基板への電子部品の搭載作業を続行し、その間に品切れになったフィルムキャリヤの補充を行えるので、フィルムキャリヤの補充にともなう運転効率の低下を解消できる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成5年(1993)9月30日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開平11−243297
【公開日】 平成11年(1999)9月7日
【出願番号】 特願平10−368859