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【発明の名称】 高周波電子機器
【発明者】 【氏名】渡辺 英樹

【要約】 【課題】プリント基板に搭載したコネクタ33に外部コネクタ35を接続する際に、コネクタ33に力が加わってもプリント基板32に反りが生じないようにするとともに、プリント基板32上のコネクタ33と外部コネクタ35との接続をし易くする。

【解決手段】側壁1aを有するシ−ルドケ−ス1と、シ−ルドケ−ス1内に収納されたプリント基板2と、プリント基板2の上面に取り付けられ、側壁1aに近接して配置されたコネクタ3とを備え、側壁1aには、コネクタ3に対向して外部コネクタ7用の挿入口1iを形成すると共に、挿入口1iの下方に位置して第一の舌片4を形成し、第一の舌片4をシ−ルドケ−ス1内に折り曲げて、プリント基板2の下面を保持した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 側壁を有するシ−ルドケ−スと、該シ−ルドケ−ス内に収納されたプリント基板と、該プリント基板の上面に取り付けられ、前記側壁に近接して配置されたコネクタとを備え、前記側壁には、前記コネクタに対向して外部コネクタ用の挿入口を形成すると共に、該挿入口の下方に位置して第一の舌片を形成し、該第一の舌片を前記シ−ルドケ−ス内に折り曲げて、前記プリント基板の下面を保持したことを特徴とする高周波電子機器。
【請求項2】 前記側壁には、前記挿入口の下部縁を折り曲げ基部として略直角に折り曲げられた第二の舌片を形成したことを特徴とする請求項1に記載の高周波電子機器。
【請求項3】 前記第一の舌片は、折り曲げ基部において折り曲げられ、前記第二の舌片の前記折り曲げ基部と前記第一の舌片の前記折り曲げ基部とを同一線上に位置させたことを特徴とする請求項2記載の高周波電子機器。
【請求項4】 前記第一の舌片の幅よりも前記第二の舌片の幅を広くしたことを特徴とする請求項2または3に記載の高周波電子機器。
【請求項5】 前記プリント基板の下面に接地導体を設け、前記第一の舌片を前記接地導体に半田付けしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の高周波電子機器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、携帯電話機に組み込まれる送受信器等の高周波電子機器に関し、特に、アンテナ等の外部機器との接続のためのコネクタの取付部の強度を高めると共に外部コネクタとの接続をし易くした高周波電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高周波電子機器を図4に従って説明する。上下にそれぞれ開口を有する四角枠状のシ−ルドケ−ス31内にはプリント基板32が収納され、このプリント基板32上にはコネクタ33が搭載されるとともに送受信回路を構成する電子部品(図示せず)が搭載されている。プリント基板32は、コネクタ33等が搭載された上面とは反対の面(下面)が半田付け面となっている。シ−ルドケ−ス31の側壁31a、31b、31c、31dのそれぞれのほぼ中央にはツメ片31e、31f、31g、31hが形成されており、プリント基板32がシ−ルドケ−ス31内に収納されて状態でこれらのツメ片31e、31f、31g、31hがプリント基板32の半田付け面側に折り曲げられ、プリント基板32がシ−ルドケ−ス31に保持される。そして、ツメ片31e、31f、31g、31hがプリント基板32の半田付け面に形成された接地導体(図示せず)に半田付けされ、プリント基板32がシ−ルドケ−ス31に固定される。
【0003】コネクタ33は複数の接続ピン33a、33b、33cを有し、これらの接続ピン33a、33b、33cはプリント基板32の半田付け面を介して送受信回路と接続されている。また、このコネクタ33は、シ−ルドケ−ス31の二つの側壁31a、31dが隣接する角部近傍で、且つ、接続ピン33a等が一方の側壁31aに対向した状態でプリント基板32上に搭載されている。これによって、プリント基板32上のスペ−スが有効に使用でき、送受信回路を構成する電子部品の配置(レイアウト)が容易になっている。接続ピン33a、33b、33cは横一列に設けられており、中央のピン33bはプリント基板32の半田付け面の接地導体(図示せず)に半田付けされ、両隣の接続ピン33a、33cはアンテナとの間の信号授受のために使用される。一方、シ−ルドケ−ス31の側壁31aには、コネクタに対向して挿入口31iが形成されている。そして、外部機器、例えば、アンテナ(図示せず)に接続されたケ−ブル34の先端に取り付けられた外部コネクタ35が、挿入口31iに挿入されるとともにコネクタ33の接続ピン33a、33b、33cと接続されるようになっている。
【0004】そして、シ−ルドケ−ス31の側壁31a、31b、31c、31dに上カバ−36および下カバ−37を嵌合して上下の開口を塞いで送受信回路をシ−ルドしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明した従来の高周波電子機器では、プリント基板32は、側壁31a、31b、31c、31dのそれぞれのほぼ中央に形成されたツメ片31e、31f、31g、31hによってシ−ルドケ−ス31に固定されているが、コネクタ33が搭載された位置ではシ−ルドケ−ス31に固定されていなかった。そのため、外部コネクタ35とコネクタ33との挿入または抜去時に、コネクタ33には上下方向の力が加わってプリント基板32に反りが生じ、最悪の状態ではプリント基板32が破損するという問題が生じていた。また、外部コネクタ35を挿入口31bを介してコネクタ33と接続するときには、外部コネクタ35の横方向あるいは縦方向の位置が定まらず、挿入口31への挿入が困難であった。
【0006】そこで、本発明の高周波電子機器は、プリント基板32に搭載したコネクタ33に外部コネクタ35を接続する際に、コネクタ33に力が加わってもプリント基板32に反りが生じないようにするとともに、プリント基板32上のコネクタ33と外部コネクタ35との接続をし易くするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明の高周波電子機器は、側壁を有するシ−ルドケ−スと、該シ−ルドケ−ス内に収納されたプリント基板と、該プリント基板の上面に取り付けられ、前記側壁に近接して配置されたコネクタとを備え、前記側壁には、前記コネクタに対向して外部コネクタ用の挿入口を形成すると共に、該挿入口の下方に位置して第一の舌片を形成し、該第一の舌片を前記シ−ルドケ−ス内に折り曲げて、前記プリント基板の下面を保持した。
【0008】また、本発明の高周波電子機器は、前記側壁には、前記挿入口の下部縁を折り曲げ基部として略直角に折り曲げられた第二の舌片を形成した。
【0009】また、本発明の高周波電子機器は、前記第一の舌片は、折り曲げ基部において折り曲げられ、前記第二の舌片の前記折り曲げ基部と前記第一の舌片の前記折り曲げ基部とを同一線上に位置させた。
【0010】また、本発明の高周波電子機器は、前記第一の舌片の幅よりも前記第二の舌片の幅を広くした。
【0011】また、本発明の高周波電子機器は、前記プリント基板の下面に接地導体を設け、前記第一の舌片を前記接地導体に半田付けした。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の高周波電子機器を図1乃至図3に従って説明する。先ず、図1は本発明の高周波電子機器の分解斜視図であり、上下にそれぞれ開口を有する四角枠状のシ−ルドケ−ス1内にはプリント基板2が収納され、このプリント基板2上面にはコネクタ3が搭載されて取り付けられるとともに送受信回路を構成する電子部品(図示せず)が搭載されている。プリント基板2は、コネクタ3等が搭載された上面とは反対の面(下面)が半田付け面となっている。シ−ルドケ−ス1の側壁1a、1b、1c、1dのそれぞれのほぼ中央にはツメ片1e、1f、1g、1hが形成されており、プリント基板2がシ−ルドケ−ス1内に収納されて状態でこれらのツメ片1e、1f、1g、1hがプリント基板2の半田付け面側に折り曲げられ、プリント基板2がシ−ルドケ−ス1に保持される。そして、ツメ片1e、1f、1g、1hがプリント基板2の半田付け面に形成された接地導体(図示せず)に半田付けされ、プリント基板2がシ−ルドケ−ス1に固定される。
【0013】コネクタ3は複数の接続ピン3a、3b、3cを有し、これらの接続ピン3a、3b、3cはプリント基板2の半田付け面を介して送受信回路と接続されている。また、このコネクタ3は、シ−ルドケ−ス1の二つの側壁1a、1dが隣接する角部近傍で、且つ、接続ピン3a等が一方の側壁1aに対向且つ近接した状態でプリント基板2上に搭載されている。これによって、プリント基板2上のスペ−スが有効に使用でき、送受信回路を構成する電子部品の配置(レイアウト)が容易になっている。接続ピン3a、3b、3cは横一列に設けられており、中央のピン3bはプリント基板2の半田付け面の接地導体(図示せず)に半田付けされ、両隣の接続ピン3a、3cはアンテナとの間の信号授受のために使用される。
【0014】一方、シ−ルドケ−ス1の側壁1aには、コネクタ3の搭載位置に対応して、側壁1aの下端面側および上端面側がそれぞれ先端となる第一の舌片4および第二の舌片5が対向して形成されている。この場合、第二の舌片5は丁度コネクタ3と対向するようになっており、第一の舌片4は第一の舌片の下方に位置する。第一の舌片4はプリント基板2の半田付け面(下面)側でシ−ルドケ−ス1の内方に折り曲げられてプリント基板2の下面を保持する。従って、第一の舌片4は、コネクタ3が搭載された位置において半田付け面側への力に対してプリント基板を保持する。また、この第一の舌片4をプリント基板2の半田付け面に設けた接地導体(図示せず)に半田付けすることによってプリント基板2はシ−ルドケ−ス1の側壁1aに強固に固定される。また、第二の舌片5が側壁1aの平面と直角となるようにシ−ルドケ−ス1の外方に折り曲げられることによってコネクタ3に対向して側壁1aには挿入口1iが形成されるようになっている。従って、第一の舌片4は挿入口1iの下方に位置して設けられている。以上のような構成において、外部機器、例えば、アンテナ(図示せず)に接続されたケ−ブル6の先端に取り付けられた外部コネクタ7が、挿入口31iに挿入されるとともにコネクタ3の接続ピン3a、3b、3cと接続されるようになっている。
【0015】図2は、第一の舌片4と第二の舌片5とを側壁1aに形成する場合の説明図であり、第一の舌片4と第二の舌片5とは、それぞれの幅の中心が同じとなる位置に形成され、第一の舌片4の幅は第二の舌片5の幅よりも狭く成っている。また、第一の舌片4が折り曲げられる折り曲げ基部4aと第二の舌片5が折り曲げられる折り曲げ基部5aとがほぼ同一線上に位置するようになっている。そして、第一の舌片4と第二の舌片5とをそれぞれ折り曲げることによって側壁1aには、プリント基板2の半田付け面側には開口1jが形成されるとともにコネクタ3に対向して挿入口1iが形成される。この挿入口1iの幅と高さとはコネクタ3のそれらに対して若干大きめに設定される。
【0016】そして、第一の舌片4と第二の舌片5とが、それらの折り曲げ基部4a、5aがほぼ同一線上に位置するように設けられていても、第二の舌片5の幅が第一の舌片4の幅よりも広いので、側壁1aは開口1jと挿入口1iとによって分断されることなく側壁1aの強度が保たれ、しかも、第一の舌片4と第二の舌片5とをほぼプリント基板3の板厚の高の違いで折り曲げることができる。また、第一の舌片4の折り曲げ基部4aと第二の舌片5の折り曲げ基部5aとが同一線上に位置するように設けるので、側壁1aの幅(上下方向の幅)が狭くても第一の舌片4と第二の舌片5とを同じ位置で対向して設けられる。
【0017】図3は第一の舌片4と第二の舌片5とを折り曲げた状態の要部断面図を示し、第一の舌片4はプリント基板2の半田付け面側に折り曲げられ、接地導体(図示せず)と半田8で接続される。この半田付け部分にはコネクタ3の接続ピン3bも共に半田付けされる。そのため、接続ピン3bは最短距離でシ−ルドケ−ス1の側壁1aに電気的に接続されるので、アンテナ(図示せず)との信号の授受におけるコネクタ3での信号のレベルやインピ−ダンスが安定する。また、第二の舌片5もシ−ルドケ−ス1の外方に略直角に折り曲げられる。従って第二の舌片5は、折り曲げ基部5aが挿入口1iの下端となって挿入口1iの周縁から外方に突出するようになっている。そして、第二の舌片5が折り曲げられた状態では、その高さは第一の舌片4の高さよりも高くなってプリント基板2とほぼ同じとなる。この結果、外部コネクタ7を挿入口1iを介してコネクタ3に接続する場合には、外部コネクタ7を第二の舌片5上に置いて、この第二の舌片5をガイドとしてスライドしながら挿入口1iに挿入できるので、外部コネクタ7とコネクタ3との接続作業がし易くなる。
【0018】そして、シ−ルドケ−ス1の側壁1a、1b、1c、1dに上カバ−9および下カバ−10を嵌合して上下の開口を塞いで送受信回路をシ−ルドしている。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明の高周波電子機器は、側壁を有するシ−ルドケ−スと、シ−ルドケ−ス内に収納されたプリント基板と、プリント基板の上面に取り付けられ、側壁に近接して配置されたコネクタとを備え、側壁には、コネクタに対向して外部コネクタ用の挿入口を形成すると共に、挿入口の下方に位置して第一の舌片を形成し、第一の舌片をシ−ルドケ−ス内に折り曲げて、プリント基板の下面を保持したので、プリント基板は、コネクタが搭載された位置において半田付け面側への力に対して強度が増して外部コネクタの挿入、抜去に対して破損することがない。
【0020】また、本発明の高周波電子機器は、側壁には、挿入口の下部縁を折り曲げ基部として略直角に折り曲げられた第二の舌片を形成したので、外部コネクタを挿入口を介してプリント基板上のコネクタに接続する場合には、外部コネクタを第二の舌片上に置いて、この第二の舌片をガイドとしてスライドしながら挿入口に挿入できるので、外部コネクタとプリント基板上のコネクタとの接続作業がし易くなる。
【0021】また、本発明の高周波電子機器は、第一の舌片は、折り曲げ基部において折り曲げられ、第二の舌片の折り曲げ基部と第一の舌片の前記折り曲げ基部とを同一線上に位置させたので、側壁の幅(上下方向の幅)が狭くても第一の舌片と第二の舌片とを同じ位置で対向して設けられる。しかも、第一の舌片と第二の舌片とをほぼプリント基板の板厚の高の違いで折り曲げることができるので、プリント基板の上面とと第二の舌片の上面とがほぼ同じ高さとなり外部コネクタは一層挿入しやすい。
【0022】また、本発明の高周波電子機器は、第一の舌片の幅よりも第二の舌片の幅を広くしたので、側壁は第一の舌片によって形成される開口と第二の舌片によって形成される挿入口とによって分断されることなく側壁の強度が保たれる。
【0023】また、本発明の高周波電子機器は、プリント基板の下面に接地導体を設け、第一の舌片を接地導体に半田付けしたので、プリント基板は側壁に一層強固に固定される。
【出願人】 【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月26日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−243291
【公開日】 平成11年(1999)9月7日
【出願番号】 特願平10−44901