| 【発明の名称】 |
バスバーインサート樹脂板 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐野 明彦
【氏名】坂井 秀則
【氏名】平岩 聡
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| 【要約】 |
【課題】インサートバスバーを備えたバスバーインサート樹脂板においてインサートバスバー周面のシール効果を向上したバスバーインサート樹脂板を提供する。
【解決手段】電子部品7を備えた基板13と対応する基板対応穴15を備えると共に上記基板13の接続端子部と接続される複数のインサートバスバー19を備えてなるバスバーインサート樹脂板9において、前記基板対応穴15の周囲において樹脂板9Aの表裏両面に環状の溝31A,31Bを設け、この環状溝31A,31Bにおいて全周面を露出されたインサートバスバー19の上記全周面を、上記環状溝31A,31Bに充填したシール部材39によってシールした構成である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子部品を備えた基板と対応する基板対応穴を備えると共に上記基板の接続端子部と接続される複数のインサートバスバーを備えてなるバスバーインサート樹脂板において、前記基板対応穴の周囲において樹脂板の表裏両面に環状の溝を設け、この環状溝において全周面を露出されたインサートバスバーの上記全周面を、上記環状溝に充填したシール部材によってシールした構成であることを特徴とするバスバーインサート樹脂板。 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、樹脂板の表裏両面の環状溝に充填されたシール部材は一体の1部品であることを特徴とするバスバーインサート樹脂板。 【請求項3】 請求項1又は2に記載の発明において、樹脂板の表裏両面の環状溝は、適宜の位置において表裏別個に分離して、環状溝より内側の環状の内側樹脂部と環状溝より外側の外側樹脂部とを一体に連結した構成であることを特徴とするバスバーインサート樹脂板。 【請求項4】 請求項1,2又は3に記載の発明において、環状溝より内側の環状の内側樹脂部と環状溝より外側の外側樹脂部とを一体的に連結した変形抑制部材を備えていることを特徴とするバスバーインサート樹脂板。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両の電子制御式自動変速機を制御するための一種のコンピュータよりなるコントロールユニット等の電子部品を備えた基板と対応する基板対応穴を備えると共に、上記基板の接続端子とワイヤボンディングを介して接続されるインサートバスバーを備えたバスバーインサート樹脂板に係り、さらに詳細には、上記インサートバスバー周囲のシール効果を向上したバスバーインサート樹脂板に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、電子制御式自動変速機においては、図8に概略的に示すように、エンジン1に連結したオートマチックトランスミッション(ATM)3の下部に、変速やエンジン1の出力に応じて変速比等を自動的に制御する油圧コントロールバルブ5が装着してあり、この油圧コントロールバルブ5の上側には、一種のコンピュータよりなるコントロールユニット等の電子部品7を備えた配線板(バスバーインサート樹脂板)9が配置してある。そして、各種センサー、スイッチや前記油圧コントロールバルブ5の電磁ソレノイドなどのごとき各種の電子機器11の端子部と前記電子部品7に接続され前記配線板9の端縁から突出したインサートバスバーの接続部とが接続してある。 【0003】より詳細には、前記バスバーインサート樹脂板(配線板)9は、図6に示すように、前記電子部品7を備えた基板13と対応する基板対応穴15を備えると共に、上記基板13の接続端子部とワイヤボンディング17(図7参照)を介して接続されるインサートバスバー19を一体に備えた構成である。 【0004】前記電子部品7を保護するために、前記基板13は、図7に示すように、容器21(1部分のみを図示)の収納凹部21C内に収納配置される。そして、バスバーインサート樹脂板9は前記容器21に載置され、蓋部材23によって前記収納凹部21Cを密封する構成である。 【0005】ところで、前記収納凹部21Cを密封するために、図7(A)に示すように、バスバーインサート樹脂板9の前記基板対応穴15の周囲において当該バスバーインサート樹脂板9の上下両面に環状溝25A,25Bを形成し、この環状溝25A,25BにOリング等のごときシール部材27をそれぞれ配置した構成である。 【0006】また、図7(B)に示すように、容器21及び蓋部材23にそれぞれ環状溝29A,29Bを形成し、シール部材27を配置した構成である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】前述のごとき従来の構成においては、インサートバスバー19をインサートとしてバスバーインサート樹脂板9をインサート成形したとき、樹脂の収縮等によって樹脂板9Aとインサートバスバー19との間に微小隙間が生じると、前記シール部材によっては上記微小隙間を封鎖することができず、密封効果が損われるという問題がある。 【0008】また、バスバーインサート樹脂板9の上下両面にシール部材27を保持するための環状溝25A,25Bを形成する構成においては、上記環状溝25A,25Bを形成するためにバスバーインサート樹脂板9の厚さが大きくなるという問題があり、容器21及び蓋部材23に環状溝29A,29Bを設ける構成においては、蓋部材23の厚さが大きくなるという問題がある。 【0009】さらに、従来の構成においては、シール部材が2個必要であり、部品コストや作業性の面において問題がある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は前述のごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、請求項1の記載に係る発明は、電子部品を備えた基板と対応する基板対応穴を備えると共に上記基板の接続端子部と接続される複数のインサートバスバーを備えてなるバスバーインサート樹脂板において、前記基板対応穴の周囲において樹脂板の表裏両面に環状の溝を設け、この環状溝において全周面を露出されたインサートバスバーの上記全周面を、上記環状溝に充填したシール部材によってシールした構成である。 【0011】請求項2の記載に係る発明は、請求項1に記載の発明において、樹脂板の表裏両面の環状溝に充填されたシール部材は一体の1部品で構成してある。 【0012】請求項3の記載に係る発明は、請求項1又は2に記載の発明において、樹脂板の表裏両面の環状溝は、適宜の位置において表裏別個に分離して、環状溝より内側の環状の内側樹脂部と環状溝より外側の外側樹脂部とを一体に連結した構成である。 【0013】請求項4の記載に係る発明は、請求項1,2又は3に記載の発明において、環状溝より内側の環状の内側樹脂部と環状溝より外側の外側樹脂部とを一体的に連結した変形抑制部材を備えている構成である。 【0014】 【発明の効果】請求項1の記載に係る発明は、電子部品を備えた基板と対応する基板対応穴を備えると共に上記基板の接続端子部と接続される複数のインサートバスバーを備えてなるバスバーインサート樹脂板において、前記基板対応穴の周囲において樹脂板の表裏両面に環状の溝を設け、この環状溝において全周面を露出されたインサートバスバーの上記全周面を、上記環状溝に充填したシール部材によってシールした構成であるから、インサートバスバー樹脂板との間に微小隙間が生じた場合であっても、環状溝に充填したシール部材によってインサートバスバーの周面が密封された状態に保持されており、密封効果を損うようなことはないものである。 【0015】請求項2の記載に係る発明は、請求項1に記載の発明において、樹脂板の表裏両面の環状溝に充填されたシール部材は一体の1部品であるから、部品点数が少なくなると共に、作業性が向上するものである。 【0016】請求項3の記載に係る発明は、請求項1又は2に記載の発明において、樹脂板の表裏両面の環状溝は、適宜の位置において表裏別個に分離して、環状溝より内側の環状の内側樹脂部と環状溝より外側の外側樹脂部とを一体に連結した構成であるから、環状溝にシール部材を充填し成形する際、環状溝の幅、形状を正確に保持することができ、シール部材の成形を正確に行うことができる。 【0017】請求項4の記載に係る発明は、請求項1,2又は3に記載の発明において、環状溝より内側の環状の内側樹脂部と環状溝より外側の外側樹脂部とを一体的に連結した変形抑制部材を備えているものであるから、樹脂板の成形時の収縮や反り、変形等を効果的に抑制することができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施の形態について詳細に説明するに、前述した従来の構成と同様の機能を奏する構成部分には同一符号を付することとして重複した説明は省略する。 【0019】図1〜図5を参照するに、本例に係るバスバーインサート樹脂板(配線板)9は、電子部品7(図2,図3参照)を備えた基板13と対応する基板対応穴15を備えており、上記配線板9における樹脂板9A内には従来の構成と同様に複数のインサートバスバー19がインサートとして埋設してある。 【0020】前記バスバーインサート樹脂板9の前記基板対応穴15の周囲において上下両面(表裏両面)には環状溝31A,31Bが形成してある。この環状溝31A,31Bを形成したことにより、樹脂板9Aは上記環状溝31A,31Bより内側の環状の内側樹脂部9Bと外側の外側樹脂部9Cとに区画された態様である。 【0021】前記環状溝31A,31Bは、インサートバスバー19に対応した位置においては、図2,図3に示すように、表裏に貫通した連結穴33によって互いに連結してある。換言すれば、インサートバスバー19は連結穴33の位置においては樹脂板9Aから全周面を露出した状態にあり、前記内側樹脂部9Bと外側樹脂部9Cとを連結した態様である。 【0022】前記インサートバスバー19の配置されていない領域において前記環状溝31A,31Bは、図5に示すように、内側樹脂部9Bと外側樹脂部9Cとを連結した肉薄の連結部35によって上下(表裏)に分離した状態にある。なお、上記連結部35の適数箇所に連結穴33を設けて上下の環状溝31A,31Bを適宜に連結する構成としても良いものである。 【0023】さらに本例においては、前記環状溝31A,31Bを横切って内側樹脂部9Bと外側樹脂部9Cとを一体的に連結した変形抑制部材37が樹脂板にインサートとして埋設してある。上記変形抑制部材37は、樹脂板の成形時の収縮や反り、変形等を抑制するためのものであって、本例においては金属部材やセラミック部材などの板状部材よりなるものである。しかし、上記変形抑制部材37は、必ずしも板状部材に限るものではなく、例えばピン状、棒状など、その形状は所望の形状とすることができるものである。 【0024】そして、本例においては、前記環状溝31A,31Bに射出成形によりゴム等の適宜の樹脂を充填し成形することによってシール部材39が設けてある。このシール部材39は、連結穴33に露出したインサートバスバー19の全周面及び変形抑制部材37の全周面に密着してあると共に適宜位置に設けた連結穴を介して表裏の環状溝31A,31Bに亘って一体の1部品に形成されている。 【0025】以上のごとき構成において、容器21上にバスバーインサート樹脂板9を載置した後に蓋部材23を被せ、ボルト等のごとき締結部材によって蓋部材23を容器21に締め付けると、バスバーインサート樹脂板9の上下両面から突出した状態のシール部材39が挟圧されることとなり、バスバーインサート樹脂板9と容器21及び蓋部材23との間のシールが行われる。 【0026】この際、シール部材39が挟圧されると、シール部材39はインサートバスバー19の全周面を押圧することになる。したがって、インサートバスバー19と樹脂板9Aとの間に、仮りに微小隙間が生じた場合であっても、インサートバスバー19の全周面をシール部材39によって確実にシールすることができ、上記シール部材39によって容器21の収納凹部21Cの気密性を保持することができるものである。 【0027】既に理解されるように、本例においては、バスバーインサート樹脂板9に形成した環状溝31A,31Bに配置したシール部材39によって、環状溝に露出したインサートバスバー19の全周面を直接包囲してシールするので、樹脂板とインサートバスバー19との間に仮りに微小隙間が生じた場合であっても密封機能を損うようなことがないものである。 【0028】また、環状溝31A,31Bの深さは場所によって任意の深さとすることが可能であり、バスバーインサート樹脂板9の蓋部材23の厚さを薄く押えることが可能であり、全体的構成をより薄くすることができるものである。 【0029】さらに、シール部材39は射出成形等によって環状溝31A,31Bに充填して1部品に成形され得るものであるから、樹脂板の射出成形の一貫工程としてシール部材39を射出成形することができ、その製造が容易である。 【0030】また、環状溝31A,31Bを形成することによって区画された環状の内側樹脂部と外側樹脂部は連結部35によって一体に連結してあるので、環状溝31A,31Bに射出成形によってシール部材39を成形するとき、環状溝の深さ、幅を正確に保持することができシール部材39を精度良く成形することができる。 【0031】さらに本例によれば、変形抑制部材37を埋設してあることにより、樹脂板の射出成形後における収縮や反り、変形等を効果的に抑制でき、精度の良い成形加工が行われ得るものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−243285 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月7日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−42399 |
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