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【発明の名称】 電子ユニット
【発明者】 【氏名】今井 敏光

【要約】 【課題】回路基板の実装部品の形状や寸法に関係なく充分な防水、防湿効果が得られると共に、実装部品の性能、寿命等も良好に確保できるようにする。

【解決手段】電子部品24〜26を実装した回路基板23を取付けたベース部材11と、このベース部材11に回路基板23を覆うように合わされるカバー部材12とでユニットケース13を構成するようにし、そのベース部材11の周囲部に溝部14を形成し、この溝部14にカバー部材12の周囲部を入れ、該溝部14に封止材31を充填して固化させることにより、ベース部材11とカバー部材12との合わせ部分を気密に封止するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子部品を実装した回路基板と、この回路基板を取付けたベース部材、及びこのベース部材に前記回路基板を覆うように合わされるカバー部材から成るユニットケースとを具え、そのベース部材の周囲部に溝部を形成し、この溝部にカバー部材の周囲部を入れ、該溝部に封止材を充填して固化させることにより、ベース部材とカバー部材との合わせ部分を気密に封止したことを特徴とする電子ユニット。
【請求項2】 ユニットケースが、内部の圧力変動に応動して内部容積を変化させる圧力調整手段を有することを特徴とする請求項1記載の電子ユニット。
【請求項3】 圧力調整手段が、ユニットケースの一部に形成した開口部を、可撓性を有する圧力応動体で密閉して成るものであることを特徴とする請求項1記載の電子ユニット。
【請求項4】 ユニットケースが、回路基板を出し入れし得る大きさに切抜き開口することが可能な薄肉部を有することを特徴とする請求項1記載の電子ユニット。
【請求項5】 回路基板からユニットケース外に導出されるリード線を具え、このリード線を、ベース部材周囲部の溝部で封止材により固持したことを特徴とする請求項1記載の電子ユニット。
【請求項6】 回路基板に発光素子が実装され、カバー部材が、その発光素子と対向する部位に透光窓を有すると共に、該透光窓及び発光素子の対向部分を囲む遮光壁を有することを特徴とする請求項1記載の電子ユニット。
【請求項7】 回路基板に発光素子が実装され、カバー部材が、その発光素子に近接する位置まで延びる透光部材を有することを特徴とする請求項1記載の電子ユニット。
【請求項8】 回路基板に発熱部品が実装され、ユニットケースが伝熱材から成る放熱部を有して、該放熱部に発熱部品を密接させたことを特徴とする請求項1記載の電子ユニット。
【請求項9】 ユニットケースの内部に乾燥剤を封入したことを特徴とする請求項1記載の電子ユニット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として防水、防湿構造を改良した電子ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、例えば洗濯機を初めとした電気機器の制御装置に用いられる電子ユニットにおいては、トランジスタやダイオード等の電子部品を実装した回路基板が使用されており、この回路基板に水がかかったり、塵埃が付着してそれが湿気を帯びたりすると、充電部間に漏れ電流が流れて、それが次第に炭化し、そしてついにはそれらの充電部間を短絡させるというトラッキングを起こしたり、故障を起こしたりする可能性を有していた。
【0003】これに対して、従来では、図13に示すごとく構成した電子ユニットが供されている。このものは、電子部品1,2,3やリード線4並びにコネクタ5を実装した回路基板6を、皿状のケース7に収めてねじ8により固定し、そして、ケース7内に、例えばウレタン樹脂から成る封止材9を、それらの実装部品1〜5の各充電部(リードや裸導線)が埋没する位置まで充填して固化させたもので、その充填固化した封止材9により実装部品1〜5の各充電部部分への水や湿気の浸入を防止するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実装部品1〜5は高さや形状が一般に不揃いであり、特にそれらの充電部はその長さが不揃いである。このため、例えば電子部品2のように充電部の長さが大きいものでは、その充電部の全部を封止材9で埋めることが困難であり、その露出した部分に水や湿気が付着する可能性を残す。
【0005】一方、電子部品1のように充電部の長さが小さいものでは、部品の本体部までが封止材9で埋められ、これによって、例えば温度ヒューズ等の感熱電子部品であれば、その感度が低下し、性能の低下を来たす。又、抵抗等の発熱する部品であれば、その発熱度が高まり、やがて封止材9を焦がしたり、部品自体の寿命の低下を来たしてしまうことが考えられる。
【0006】本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、主として、回路基板の実装部品の形状や寸法に関係なく充分な防水、防湿効果が得られ、実装部品の性能、寿命等も良好に確保できる電子ユニットを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の電子ユニットは、電子部品を実装した回路基板と、この回路基板を取付けたベース部材、及びこのベース部材に前記回路基板を覆うように合わされるカバー部材から成るユニットケースとを具え、そのベース部材の周囲部に溝部を形成し、この溝部にカバー部材の周囲部を入れ、該溝部に封止材を充填して固化させることにより、ベース部材とカバー部材との合わせ部分を気密に封止したことを特徴とする。
【0008】このものによれば、ベース部材とカバー部材との合わせ部分で、ユニットケースの、回路基板を収容した内部の全体に対する気密封止がなされ、そして又、回路基板に実装した部品には封止材が付着することもなくされる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につき、図1ないし図5を参照して説明する。まず図1には、電気機器例えば洗濯機の制御装置に用いられる電子ユニットの全体構成を示しており、ベース部材11とカバー部材12とから成るユニットケース13を外殻としている。そのうち、ベース部材11は、電気絶縁材、例えば合成樹脂により、図2に示す矩形の皿状に形成したものであり、その外周部には溝部14を全周に形成し、その内側に図1に示す複数のねじ止め部15を形成している。
【0010】一方、カバー部材12は、同じく合成樹脂により、下面が開放する矩形の箱状に形成したものであり、圧力調整手段16を有している。この圧力調整手段16は、この場合、詳細には図3の(a)に示すように、カバー部材12の上面部の中央部に形成した開口部17を、圧力応動体18で密閉して成るものであり、開口部17は円形、圧力応動体18も円形で、開口部17の周縁部に圧力応動体18を気密に貼着している。更に、この場合、圧力応動体18は、合成樹脂のシートにより、ダイヤフラム状に形成したものであり、図3の(b)及び(c)に示すように、カバー部材12の内外にたわむ可撓性を有している。
【0011】又、カバー部材12の上面部の周囲部には、図4に示す薄肉部19を形成している。この薄肉部19は、カバー部材12の上面部の周囲部にV字状のカット20を施すことにより、ナイフ等の刃物で容易に切断することが可能な肉厚に形成したものであり、図2に示すように、カバー部材12の上面部の周囲部の全周に1条にて矩形枠状に連続させている。
【0012】そして更に、カバー部材12の周囲部には、図1に示すように、1か所(図においては右側)に切欠部21を形成しており、それ以外の全周に外方へ張出すフランジ部22を形成している。なお、この場合、切欠部21は前記ベース部材11の溝部14の深さより小さい奥行で形成している。
【0013】これらに対して、回路基板23は例えばプリント配線基板から成るものであり、電子部品24,25,26と、コネクタ27とを、それらの充電部(リードなど)をはんだ付けすることにより、実装している。又、そのうちのコネクタ27には、リード線28を、コネクタ27と対を成すコネクタ29を嵌合することによって接続している。
【0014】しかして、この回路基板23は、前記ユニットケース13のベース部材11の内部に位置させて、ねじ止め部15上に載置し、その上で、そのねじ止め部15にそれぞれねじ30によって固定することにより、ベース部材11に取付けている。
【0015】この状態で、更に、回路基板23をカバー部材12により覆うようにして、該カバー部材12をベース部材11に合わせている。このとき、カバー部材12のフランジ部22をベース部材11の溝部14に入れ、回路基板23からカバー部材12外に導出されたリード線28を、切欠部21により押さえ込んでいる。なお、切欠部21はリード線28の直径より大きいものであり、リード線28の途中部分を収容し切って、カバー部材12とベース部材11との間に隙間が生じないようにしている。
【0016】この後、ベース部材11の溝部14には、例えばウレタン樹脂から成る封止材31を、その最上部近くまで充填して固化させており、これによって、ベース部材11とカバー部材12との合わせ部分を気密に封止している。又、本構成のものの場合、固化した封止材31は、ベース部材11とカバー部材12との結合固定をもしており、更に、前述の回路基板23からユニットケース13外に導出されたリード線28を、ベース部材11の溝部14で固持してもいる。
【0017】加えて、前述の薄肉部19は、既述のようにナイフ等の刃物で容易に切断することが可能な肉厚に形成したものであるが、回路基板23に対しては、それの平面形状よりも大きな矩形枠状に連続させて形成したものであり、これによって、カバー部材12を、回路基板23を出し入れし得る大きさに切抜き開口することを可能ならしめている。
【0018】さて、上述のごとく構成したものの場合、回路基板23を収容したユニットケース13は、ベース部材11とカバー部材12との合わせ部分を封止材31で気密に封止したことにより、それらベース部材11とカバー部材12との合わせ部分で、ユニットケース13の内部全体に対する気密封止がなされる。これにより、従来のものとは異なり、回路基板23に実装した部品24〜27の形状や寸法に関係なく、それらの全部に対して充分な防水、防湿効果を得ることができる。
【0019】又、回路基板23に実装した部品24〜27には封止材31が付着しない。これにより、それらの部品24〜27は封止材31の付着による性能、寿命上の悪影響も受けず、その性能、寿命を良好に確保できるものであり、発熱部品で封止材31を焦がすようなこともなくすことができる。
【0020】更に、封止材31は、ベース部材11の溝部14に充填するだけの定量且つ少量を使用することで済み、従来のもののような、ベース部材11内に部品24〜27の充電部の高さに合わせてその全部が埋没する高さまで充填するようなことを要しない。よって、封止材31が固化するまでの時間も短く済ませることができて、生産性を向上させることができ、それに加えて、封止材31自体、少ない使用量で済むのであるから、コストの低減もできる。
【0021】又、上記構成のものの場合、ユニットケース13は圧力調整手段16を有している。この圧力調整手段16は、ユニットケース13の内部の圧力変動に応動して内部容積を変化させるもので、ユニットケース13の内外の圧力が均衡している場合には、圧力応動体18が図3の(a)に示すほゞ水平の状態にある。これに対して、ユニットケース13内の温度が外部の温度より低くなれば、ユニットケース13内の圧力が低くなることにより、圧力応動体18は図3の(b)に示すように内方(図においては下方)にたわんでユニットケース13内の内容積を縮小し、内外圧力差を解消する作用をなす。
【0022】一方、ユニットケース13内の温度が外部の温度より高くなれば、ユニットケース13内の圧力が高くなることにより、圧力応動体18は図3の(c)に示すように外方(図においては上方)にたわんでユニットケース13内の内容積を大きくし、内外圧力差を解消する作用をなす。かくして、圧力応動体18はユニットケース13内の圧力変動に応動する圧力調整手段16として機能するものである。これにより、上述の圧力変化が繰返されることによる空気の出入り現象、いわゆる呼吸作用をなくすことができ、湿気が入り込む機会を最小限に留め得るから、防湿効果を一層高め得ると共に、その維持が長期にわたりできるようになる。
【0023】しかも、このような圧力調整手段16としては、ユニットケース13の一部に形成した開口部17を、可撓性を有する圧力応動体18で密閉するだけの構造で実現できるものであり、簡単であるから、コストの上昇を少なく抑えることができる。又、その構造の簡単さと、圧力変化がユニットケース13の何処でも均等であることとにより、それらはユニットケース13のカバー部材12に限られず、ベース部材11に設けることも可能で、更にそれらの任意の位置に容易に設け得る利点を有する。
【0024】又、ユニットケース13は、回路基板23を出し入れし得る大きさに切抜き開口することが可能な薄肉部19を有している。これにより、回路基板23やこれの実装部品24〜27の点検、補修、交換等に際しては、薄肉部19をナイフ等の刃物で切断することにより、図5に示すように、ユニットケース13(カバー部材12)に開口部32を形成し、この開口部32を通じてそれらの必要な作業が容易にできる。しかも、この場合、ユニットケース13内の回路基板23は、従来のもののように封止材で埋没固定することをせず、ねじ30等で取外し可能に取付けておくことができるので、回路基板23の交換自体も容易にでき、ユニットケース13も含めて電子ユニットの全部を交換するような不合理さを回避することができる。
【0025】ここで、上述のごとくユニットケース13に切抜き形成された開口部32には、図5に示すように、圧力応動体18と同様の可撓性を有する修復用のシート、特には粘着シート33を貼付して開口部32を密閉することにより、修復することができる。
【0026】この場合、開口部32の形成とともに圧力応動体18も取除かれるが、その修復をしたシート33は、上述のごとく圧力応動体18と同様の可撓性を有するものであり、従って、圧力応動体18と同様に機能、すなわち、ユニットケース13の内外の温度差により内圧が低い場合には、シート33が図5の(b)に実線で示すように内方にたわみ、内圧が高い場合には、シート33が図5の(b)に二点鎖線で示すように外方にたわんで、圧力の調整をするものであり、かくして、修復後も、圧力変化が繰返されることによる空気の出入り現象、いわゆる呼吸作用を効果的に抑制でき、湿気が入り込む機会を最小限に留め得るから、防湿効果を高め得ると共に、その維持が長期にわたりできる。
【0027】なお、上記構成では、薄肉部19を1条にて矩形枠状に連続するものとしたが、これには限られず、不連続なものとしても良い。又、薄肉部19は、回路基板23の平面形状よりも大きな1つの枠状に形成されるものにも限られず、例えばそれを複数に分けた大きさで複数か所に形成し、必要に応じて、そのいくつかを切断して抜く構成としても良い。更に、この薄肉部19は、V字状のカット20によってではなく、U字状など他の形状の凹部によって形成するようにしても良い。
【0028】加えて、上記構成のものの場合、回路基板23からユニットケース13外に導出されたリード線28を、ベース部材11の溝部14で封止材31により固持している。これにより、組立時等にリード線28を引張るような外力が加わったときでも、その外力がベース部材11とカバー部材12との合わせ部分に加わることを封止材31で防止できて、それらの間に隙間が生じることを防止できる。更に、この場合、外力が回路基板23に対するリード線28の接続部に及ぶことも封止材31で防止できるもので、その接続関係を良好に保つことができる。
【0029】しかも、それらの効果を奏する封止材31は、本来、ベース部材11とカバー部材12との合わせ部分の気密封止をするためのものであり、それを利用して上述のことができるので、部品効率が良い。又、リード線28を固持するための組立作業としても、ベース部材11の溝部14に封止材31を充填して固化させることで同時に行い得るから、作業効率も良い。
【0030】以上に対して、図6ないし図12は本発明の第2ないし第8実施例を示すもので、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
【0031】[第2実施例]図6に示す第2実施例においては、回路基板23に、電子部品として発光素子41を例えば2個実装している。又、それに対し、ユニットケース13のカバー部材12は光を通しにくい材料で形成し、又は光を通しにくい塗装処理を施していて、発光素子41と対向する部位にそれぞれ透光窓42を形成し、下面部に、該透光窓42及び発光素子41の対向部分をそれぞれ囲む遮光壁43を形成している。そして、カバー部材12の上面には、透光窓42を共通に覆う透光性の表示シート44を貼着している。
【0032】このものによれば、発光素子41がユニットケース13内に封入され、且つ、カバー部材12から発光素子41が離間した構成であるものの、その発光素子41の発した光は、遮光壁43により周囲に漏れることを阻止されて透光窓42に有効に到達するものであり、もって、明瞭な表示ができる。
【0033】[第3実施例]図7に示す第3実施例においては、回路基板23に、同じく電子部品として発光素子51を実装している。又、それに対し、ユニットケース13のカバー部材12は、この場合、透光性の材料、例えば透明樹脂で形成し、発光素子51と対向する部分の下面には、発光素子51と近接する位置まで延びる透光部材としての柱状体52を一体に設けている。そして、更に、この場合、カバー部材12の上面を、柱状体52の直上部に透光窓53を有する非透光性のパネル54で覆い、該パネル54の上面には、透光窓53を覆う透光性の表示シート55を貼着している。
【0034】このものにおいても、発光素子51がユニットケース13内に封入され、且つ、カバー部材12から発光素子51が離間した構成であるものの、その発光素子51の発した光は、柱状体(透光部材)52を通じてカバー部材12に、そして更にその上方まで有効に導かれるものであり、もって、上述同様、明瞭な表示ができる。
【0035】[第4実施例]図8に示す第4実施例においては、回路基板23に、発熱部品61を実装している。又、それに対し、ユニットケース13のベース部材11には、下面に、伝熱材である金属から成る放熱板62を添え付け、この放熱板62が端部に有する凸部62aを、ベース部材11に形成した開口部63からユニットケース13内に突入させている。
【0036】上記放熱板62の凸部62aは、放熱板62の他の部分と同じ金属(伝熱材)製で、要するに放熱部であり、従って、ユニットケース13はこの放熱部(凸部62a)を一体的に有している。そして、その凸部62aの上面には、前記発熱部品61の本体部61aを密接させてねじ64により固定している。なお、凸部62aの下面には多数の放熱フィン65を形成している。
【0037】このものによれば、発熱部品61がユニットケース13内に封入される構成であるものの、発熱部品61が発する熱は、放熱板62の凸部(放熱部)62aを通じてユニットケース13外に有効に放出されるものであり、もって、発熱部品61自体の性能を良好に発揮させ得ると共に、ユニットケース13内の他の電子部品への熱影響を回避することも確実にできる。なお、放熱部の大きさ、形状等は、必要とする放熱性能を考慮して適宜定めることができる。
【0038】[第5実施例]図9に示す第5実施例においても、回路基板23には、発熱部品71を実装している。又、それに対し、ユニットケース13のベース部材72は、ベース部材11に代わる、金属製のものとしており、これの端部に、上記第4実施例の放熱板62の凸部62a同様の凸部72aを形成し、もって、ユニットケース13が放熱部(凸部72a)を有する構成としている。そして、その凸部72aの上面には、上記発熱部品71の本体部71aを密接させてねじ73により固定している。なお、ベース部材72の凸部72aの下面には多数の放熱フィン74を形成している。
【0039】このようにしても、ユニットケース13内に封入された発熱部品71の発する熱を、ベース部材72の凸部(放熱部)72aを通じてユニットケース13外に有効に放出できるものであり、しかも、この場合には、別体の放熱板を必要としないので、それだけ簡単に構成できる。
【0040】[第6実施例]図10に示す第6実施例においても、回路基板23には、発熱部品81を実装している。又、それに対し、ユニットケース13のカバー部材82は、カバー部材12に代わる、金属製のものとしており、これの一部82aが、ユニットケース13の放熱部となっている。しかして、そのカバー部材82の一部(放熱部)82aには、上記発熱部品81の本体部81aを密接させてねじ83により固定している。
【0041】このようにしても、ユニットケース13内に封入された発熱部品81の発する熱を、カバー部材82の凸部(放熱部)82aを通じてユニットケース13外に有効に放出できるものであり、更に、この場合にも、別体の放熱板を必要としないので、それだけ簡単に構成できる。なお、この構成は、回路基板23とカバー部材82との距離を小さくできる場合に適する。
【0042】[第7実施例]図11に示す第7実施例においては、ユニットケース13のカバー部材12の一側壁部の内側部に、下方が開口する収納部91を形成し、これに、袋92に入った乾燥剤93を収納することによって、該乾燥剤93をユニットケース13の内部に封入した構成としている。
【0043】このものによれば、組立時や、前記カバー部材12の切抜き後の補修時に、ユニットケース13内に湿気が残ったとしても、乾燥剤93でそれが吸着されるため、回路基板23及びこれに実装した各種電子部品への湿気による悪影響(例えば前述のトラッキングなど)をなくすことができる。
【0044】しかも、乾燥剤93は収納部91内に収納して保持しておくことにより、該乾燥剤93が振動等によってユニットケース13内を移動することを防止でき、それによる電子部品への悪影響をも防止できる。
【0045】[第8実施例]図12に示す第8実施例においては、ユニットケース13のカバー部材12の上に、更に、第2のカバー部材101を重ねて、第2ユニットケース102を構成している。従って、この場合、ユニットケース13のカバー部材12は、第2ユニットケース102のベース部材ともなるもので、その外周部には溝部103を全周に形成し、その内側に複数のねじ止め部104を形成している。又、そのねじ止め部104上には、電子部品105を実装した第2の回路基板106を載置してねじ107により固定している。
【0046】一方、第2のカバー部材101の周囲部には外方へ張出すフランジ部108を形成しており、このフランジ部108を上記カバー部材12の溝部103に入れて、第2のカバー部材101をカバー部材12に合わせ、第2のカバー部材101の全体によって回路基板106を覆っている。そして、溝部103には、例えばウレタン樹脂から成る封止材109を充填して固化させており、これによって、カバー部材12と第2のカバー部材101との合わせ部分を気密に封止し、同時にそれらの結合固定をもしている。なお、第2のカバー部材101には、上面部の周囲部に、前述の薄肉部19と同様に機能する薄肉部110をも形成している。
【0047】このものによれば、回路基板23に加えて第2の回路基板106を使用するのに当たり、その第2の回路基板106を収容する第2のユニットケース102を、ユニットケース13の上方に重ねて構成できるので、全体の占有面積を小さく済ませることができる。又、この場合、第2のユニットケース102のベース部材として、下方のユニットケース13のカバー部材12を利用できるので、構造の複雑化も抑制できる。更に、ユニットケース13のみならず、第2のユニットケース102についても、同様の防水、防湿効果等を得ることができる。
【0048】加えて、下方のユニットケース13内には背の高い電子部品111を実装した回路基板23を配設し、上方の第2のユニットケース102内には背の低い電子部品105を実装した回路基板106を配設するなど、多種類の電子部品等を使用する場合の、種類別の組立配置が可能であり、効率良くコンパクト化を図ることができる。なお、この場合、背の低い電子部品105を配置するようにした第2のユニットケース102内については、その内部に従来のもののごとく電子部品105の充電部が埋まる高さまで封止材を充填して固化させる構成としても良い。このほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおりのもので、下記の効果を奏する。請求項1の電子ユニットによれば、ユニットケース内に収納される回路基板の実装部品の形状や寸法に関係なく充分な防水、防湿効果が得られると共に、実装部品の性能、寿命等も良好に確保することができ、更に、生産性の向上、コストの低減までできる。
【0050】請求項2の電子ユニットによれば、ユニットケースの内外の温度差による呼吸作用の発生を防止できて、防湿効果を一層高め得ると共に、その維持が長期にわたりできる。請求項3の電子ユニットによれば、上述の防湿効果を一層高め得る効果を、簡単な構造で実現できると共に、その構造を任意の位置に容易に設けることができる。
【0051】請求項4の電子ユニットによれば、ユニットケース内に封入された回路基板やこれの実装部品の点検、補修、交換等を容易に行うことができる。請求項5の電子ユニットによれば、組立時等にリード線を引張るような外力が加わったときでも、ユニットケースのリード線導出部分に隙間が生じることを防止できると共に、リード線の接続状態を良好に保つことができ、しかも、それを部品効率良く、且つ組立上の作業効率良く達成することができる。
【0052】請求項6の電子ユニットによれば、ユニットケース内に封入された発光素子の発した光を、周囲に漏らさずユニットケースの透光窓に有効に到達させることができて、明瞭な表示ができる。請求項7の電子ユニットによれば、同じくユニットケース内に封入された発光素子の発した光を有効に導くことができて、明瞭な表示ができる。
【0053】請求項8の電子ユニットによれば、ユニットケース内に封入された発熱部品の発した熱をユニットケース外に有効に放出することができて、発熱部品の性能を良好に発揮させ得ると共に、ユニットケース内の他の電子部品への熱影響を回避することも確実にできる。請求項9の電子ユニットによれば、組立時やユニットケースの補修時に、ケース内に湿気が残っても、回路基板及びこれに実装した各種電子部品への湿気による悪影響をなくすことができる。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【識別番号】000221029
【氏名又は名称】東芝エー・ブイ・イー株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月26日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 強
【公開番号】 特開平11−243283
【公開日】 平成11年(1999)9月7日
【出願番号】 特願平10−45449