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【発明の名称】 基板矯正装置
【発明者】 【氏名】小枝 秋彦

【要約】 【課題】基板検査によって基板が反り、部品が剥離するのを防ぐことを目的とする。

【解決手段】電子部品8が実装されたプリント基板3にプローブ6を押し当てて、前記基板3の検査を行う治具において、前記プローブ6が押し当てられる側とは反対側から、前記電子部品8が実装される箇所に相対して、前記電子部品8を押さえ付ける押圧手段9を設けたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子部品が実装されたプリント基板にプローブを押し当てて、前記基板の検査を行う治具において、前記プローブが押し当てられる側とは反対側から、前記電子部品が実装される箇所に相対して、前記電子部品を押さえ付ける押圧手段を設けたことを特徴とする基板矯正装置。
【請求項2】 前記押圧手段は、スプリングによって、押圧力を加減する機能を備えることを特徴とする請求項1記載の基板矯正装置。
【請求項3】 前記押圧手段は、前記電子部品に接触する面に、柔軟性のある保護体を形成したことを特徴とする請求項1記載の基板矯正装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板矯正装置に関する。詳しくは、電子部品の実装されたプリント基板を検査する治具に関し、プリント基板の反りを矯正できるように改良したものである。
【0002】
【従来の技術】従来、リフロー炉内で加熱されたプリント基板の反りを矯正するために、冷却しながらプリント基板に押圧力を付与する矯正方法、矯正装置等が開発されている(特開平9−199848号、特開平6−194052号、特開平5−335737号、実開平6−23280号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】リフロー炉におけるプリント基板の反りについては、上述したように様々な解決策が講じられているが、プリント基板の基板検査においては、そのような対策は講じられていなかった。
【0004】そのため、基板検査装置において、プリント基板を片側から多数のプローブピンで押し付けると、プリント基板に反りが生じて、電子部品が剥離する恐れがあった。特に、プリント基板の片側にのみ電子部品が実装されている場合には、プローブピンの本数が上側と下側でアンバランスとなり、プリント基板に反りが生じやすかった。
【0005】例えば、図5(a)(b)に示すように、上面にのみIC等の電子部品8の実装されたプリント基板3を上下の基板検査治具1,2の間に配置し、プリント基板3の周辺部を基板検査治具1,2からそれぞれ支持柱4,5で挟み、下側の基板検査治具1から多数のプローブピン6を立ててプリント基板3の下面に接触させ、プローブピン6へICT(基板検査装置)7から所定の信号を流すことにより、プリント基板の良否を判断しようとしている。
【0006】ところが、プローブピン6からの押圧力により、プリント基板3の中央部が盛り上がるように撓んでしまうため、プリント基板3に実装された電子部品8の足8aがプリント基板3から剥離してしまう可能性があった。このような電子部品8の剥離が起こると、基板検査の本来の目的である基板の良否判定ができなくなっていた。
【0007】尚、電子部品等の本体は、内部の電子回路を樹脂、セラミック等のパッケージで覆ったものであるため、比較的丈夫な構造であるにも係わらず、一般に、電子部品には力を加えるべきでなく、力を加えると損傷するとの認識が強かった。本発明は、上述した従来技術に鑑みてなされたものであり、基板検査によって基板が反り、部品が剥離するのを防ぐことを目的とする。即ち、基板に加わる押し圧のバランスを取るために、電子部品のパッケージを抑えるようにしたことを特徴とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発明の請求項1に係る基板矯正装置は、電子部品が実装されたプリント基板にプローブを押し当てて、前記基板の検査を行う治具において、前記プローブが押し当てられる側とは反対側から、前記電子部品が実装される箇所に相対して、前記電子部品を押さえ付ける押圧手段を設けたことを特徴とする。
【0009】上記課題を解決する本発明の請求項2に係る基板矯正装置は、請求項1において、前記押圧手段は、スプリングによって、押圧力を加減する機能を備えることを特徴とする。
【0010】上記課題を解決する本発明の請求項3に係る基板矯正装置は、請求項1において、前記押圧手段は、前記電子部品に接触する面に、柔軟性のある保護体を形成したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面に示す実施例を参照して詳細説明する。本発明の一実施例に係る基板矯正装置を図1に示す。図1は、本実施例に係る基板検査装置の構成図である。
【0012】同図に示すように、上面にのみIC等の電子部品8の実装されたプリント基板3を上下の基板検査治具1,2の間に配置し、プリント基板3の周辺部を基板検査治具1,2からそれぞれ支持柱4,5で挟み、下側の基板検査治具1から多数のプローブピン6を立ててプリント基板3の下面に接触させ、プローブピン6へICT(基板検査装置)7から所定の信号を流すことにより、プリント基板の良否を判断しようとしている。
【0013】更に、本実施例では、プローブピン6が押し当てられる下側と反対側、つまり、上側の基板検査治具2の電子部品8の実装される箇所に対応して、押圧手段9が設けられている。この押圧手段9は、図2に示すように、スプリング11により、その押圧力が過剰とならないように調整できるものである。
【0014】即ち、上側の基板検査治具2には、下方に向けて摺動自在にロッド12が突出すると共にこのロッド12の下端には、柔軟性のある保護体よりなる押え板10が取り付けられている。ロッド12の基端側の周囲に位置する基板検査治具2には凹部13が穿設されると共に、この凹部13と前記押え板10の間における前記ロッド12の周囲にはスプリング11が装着されている。
【0015】この凹部13は、前記押え板10を収納可能な広さを持ち、凹部13の深さHは押え板10の高さhよりも大きい。従って、図2に示す通常時には、押え板10は基板検査治具2の下方へ突き出した状態であるが、図3に示すように基板検査時には、押え板10が電子部品8に押し当てられて、スプリング11が縮小して押え板10が上方へ退避することにより、押圧手段9から電子部品8及びプリント基板3に対して適度な押圧力を付与できることとなる。
【0016】また、電子部品8の高さや、プリント基板3の厚さが変動しても、スプリング11がその変動を吸収して、常に一定の押圧力が、押圧手段9から電子部品8及びプリント基板3に対して付与されることになる。更に、電子部品8の本体は、内部の電子回路を樹脂、セラミック等でパッケージしたものであり、比較的丈夫な構造であるが、押え板10を柔軟な保護体とすることにより、押圧手段9から電子部品8に対して傷や損傷を与える恐れを最小限とすることができる。
【0017】尚、押え板10としては、例えば、ホルムアルデヒド重合体(商品名「デルリン」)を用いることがてきる。
【0018】上記構成を有する本実施例に係る基板検査装置においては、基板検査時において、プリント基板3を、プローブピン6と押圧手段9により上下に向かい合うように押さえ付けるため、押圧力の釣り合いにより、プリント基板3に余計な応力が発生せず、撓むことがない。
【0019】そのため、プリント基板3に実装された電子部品8の足が剥離することが無くなり、本来の目的である基板検査を確実に実行できる。また、押圧手段9は、スプリング11の伸縮により、過剰な押圧力を電子部品に加わることがなく、電子部品8の高さやプリント基板3の厚さの変動をスプリング11により吸収することができる。
【0020】更に、押圧手段9は、柔軟な保護体である押え板10で電子部品8と接するので、電子部品8に対する損傷の可能性を極めて低く抑えることができる。上述したように、押圧手段9により、電子部品8を押さえる箇所は、その足を除いた、本体部分、つまり、パッケージされた部分であれば、特に限定されるものではない。
【0021】例えば、図4(a)に示すようにその本体部分の中央部1箇所、図4(b)に示すように、本体部分の四隅部4箇所、図4(c)に示すように本体部分の四隅図2箇所の何れのように配置しても良い。何れにしても、押圧手段9からの押圧力が電子部品8に対して、平面的なバランスを取れる状態で加われば、上述したように、プリント基板3の反りや、電子部品8の剥離を防止できるものである。
【0022】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、プリント基板の基板検査において、プリント基板を間に挟んで、プローブピンに対向して、押圧手段を配置し、電子部品を押さえるようにしたので、表裏面の押圧のバランスが取れる。これにより、基板検査で基板が反り、部品剥離を防止できる。そして、本来の目的である基板の良否判定の為の基板検査が行える。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月25日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】光石 俊郎 (外2名)
【公開番号】 特開平11−243271
【公開日】 平成11年(1999)9月7日
【出願番号】 特願平10−43094