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【発明の名称】 基板移載装置
【発明者】 【氏名】坂口 正信

【要約】 【課題】送り部材で基板を押して搬送する場合にオーバーランをさせることなく安定した搬送をさせる。

【解決手段】トランスファ15を移動させると送りレバー16によりプリント基板5がガイドレール9、10に沿って移動される。該移動途中に規制レバー17がカム部材26に支持され基板5から退避した位置から基板5に係合可能な位置に下降し基板5のオーバーランを規制しながら、基板5はXYテーブル4の所定の位置に移載される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 供給コンベアにより搬送されたプリント基板を作業テーブル内の一対のガイドレール上に移載する基板移載装置において、前記基板の搬送方向に往復移動するトランスファと、該トランスファから突出し前記基板を供給コンベアから前記一対のガイドレール上に移載するため該基板の後端部に当接して押出す送り部材と、前記トランスファに前記送り部材に押された基板の先端面に係合可能な位置と該係合可能位置から退避する位置との間を往復移動可能に備えられ送り部材に押された基板のオーバーランを規制する規制部材と、前記トランスファに備えられ該規制部材を基板端面に係合可能な位置に移動するよう付勢する付勢手段と、前記規制部材を前記トランスファが初期位置にあるときに基板から退避する位置で支持すると共に前記トランスファの移動に伴い基板端面に係合可能な位置で支持するカム部材とを設けたことを特徴とする基板移載装置。
【請求項2】 前記カム部材は前記トランスファの移動に伴い前記規制部材を前記基板が前記ガイドレールに移載される前に基板の先端面に係合可能な位置で支持するものであることを特徴とする請求項1に記載の基板移載装置。
【請求項3】 前記トランスファはその移動を案内する軸を支軸に揺動して前記送り部材が前記基板後端面に係合可能な位置と該基板から退避した位置との間を揺動するようにしたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の基板搬送装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、供給コンベアにより搬送されたプリント基板を作業テーブル内の一対のガイドレール上に移載する基板移載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種送り部材で基板を押してガイドレールに沿って搬送する基板移載装置として、特開平1−228733号公報に記載されたものが知られている。この従来技術によれば、基板は送り部材である第1爪により押出されて作業テーブルであるXYテーブルに送られる。この場合、規制部材である第2爪によりオーバーランが規制されながら送られる。規制部材である第2爪はスライダに対して基板搬送方向に移動可能に取付けられており、スライダ外の所定の位置に一端が取り付けられたバネにより第1爪の方向に移動するように付勢され、基板搬送の際には内部ストッパによりバネの付勢力に抗して基板サイズに合わせて、基板を先導するようにして移動する。また、この第2爪はスライダが送りの初期位置に戻った場合には外部ストッパにより規制され、第1爪との間隔を保つようにされている。このように規制するのは最大サイズの基板でも基板に干渉しない位置に位置させておきたいからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術では、第2爪はスライダの外部に一端が取り付けられたバネによりスライダの初期位置で外部ストッパに規制されるようにする必要がある。このバネはスライダの移動の初期位置から送り終わる位置までのストロークだけは伸びる必要があり、さらに一端がスライダの外部に取付けられているため長いものとなってしまい、高速で基板を搬送しようとした場合に振動等により安定した搬送が行えなくなるおそれがある。
【0004】そこで本発明は、送り部材で基板を押して搬送する場合にオーバーランをさせることなく安定した搬送をさせることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、供給コンベアにより搬送されたプリント基板を作業テーブル内の一対のガイドレール上に移載する基板移載装置において、前記基板の搬送方向に往復移動するトランスファと、該トランスファから突出し前記基板を供給コンベアから前記一対のガイドレール上に移載するため該基板の後端部に当接して押出す送り部材と、前記トランスファに前記送り部材に押された基板の先端面に係合可能な位置と該係合可能位置から退避する位置との間を往復移動可能に備えられ送り部材に押された基板のオーバーランを規制する規制部材と、前記トランスファに備えられ該規制部材を基板端面に係合可能な位置に移動するよう付勢する付勢手段と、前記規制部材を前記トランスファが初期位置にあるときに基板から退避する位置で支持すると共に前記トランスファの移動に伴い基板端面に係合可能な位置で支持するカム部材とを設けたものである。
【0006】このように規制部材が移動してトランスファが初期位置に戻ってもカム部材の支持により退避して基板に当ることがなく、トランスファの移動に伴って基板が送り部材に送られている途中でカム部材により規制部材が基板を係合可能な位置に支持させることができオーバーランが防止できる。しかも、規制部材はトランスファに備えられた付勢手段によりトランスファが高速に移動しても安定して退避位置から基板係合位置に移動する。
【0007】また本発明は、前記カム部材は前記トランスファの移動に伴い前記規制部材を前記基板が前記ガイドレールに移載される前に基板の先端面に係合可能な位置で支持することが好ましい。
【0008】こうすることにより、ガイドレール内で基板に位置決めのための力が掛かってもオーバーランしてしまうことのないように規制部材で規制をすることができる。
【0009】また本発明は、前記トランスファはその移動を案内する軸を支軸に揺動して前記送り部材が前記基板後端面に係合可能な位置と該基板から退避した位置との間を揺動するようにすることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施形態を図に基づき詳述する。
【0011】図2は電子部品自動装着装置を示すものであるが、基台1上には間欠回転可能にロータリテーブル2が設けられており、その周縁には装着ヘッド3が配設されている。基台1上の作業テーブルであるXYテーブル4上には後述するプリント基板5が載置され、前記装着ヘッド3が図示しない供給部より取出した図示しない電子部品が該基板5の上に装着される。該装着動作は前記XYテーブル4の水平移動により基板5が所望の位置に位置決めされて行われる。
【0012】プリント基板5は上流装置より供給コンベア6により搬送され、XYテーブル4上に移載され、また、XYテーブル4上のプリント基板5は排出コンベア7上に移載される。排出コンベア7上に移載されたプリント基板5は下流装置に搬送されることになる。また、供給コンベア6の固定ガイドレール9には基板検出センサ32が取り付けられている。
【0013】次に、プリント基板5を供給コンベア6からXYテーブル4にそしてXYテーブル4から排出コンベア7に移載する移載機構について図1、図3等に基づいて説明する。
【0014】図1及び図3に於て、供給コンベア6は一対の固定ガイドレール9及び可動ガイドレール10より構成され、基板5はこのガイドレール9、10に取り付けられたプーリ11に掛け渡されたベルト12の回動により搬送される。可動ガイドレール10は搬送される基板5の幅に合わせて移動可能になされている。
【0015】基台1には基板搬送方向に伸びるスプラインガイド軸14が設置されている。該ガイド軸14はトランスファ15を貫通してその移動を案内するものである。
【0016】該トランスファ15には送りレバー16、規制レバー17及び排出送りレバー18が設けられており、送りレバー16は供給コンベア6上のプリント基板5を押してXYテーブル4上に移載するものであり、排出送りレバー18はXYテーブル4上のプリント基板5を排出コンベア7上に送り出すものである。
【0017】送りレバー16及び排出送りレバー18はトランスファ15に固定されているが、規制レバー17は図3に示すようにレバー支軸20の周りに揺動可能に取り付けられており、その先端に設けられた規制爪21が基板5に係合可能な位置から基板に係合しない位置まで上昇して退避することが可能になされている。
【0018】規制レバー17は下方即ち基板5に係合可能な位置に向かって揺動するよう引張りバネ22により付勢されている。
【0019】また、トランスファ15は前記スプラインガイド軸14が回動して揺動するものであるが、この揺動により送りレバー16の先端に設けられた送り爪23は基板5に係合可能な位置(図4の実線の位置)と基板5より退避した位置(図4の2点鎖線の位置)との間を移動する。このガイド軸14の揺動はシリンダ25が駆動している。
【0020】前記可動ガイドレール10にはカム部材26が長手方向に沿って取り付けられており、前記規制レバー17に回動可能に設けられたローラ27が前記トランスファ15が下降した状態でこのカム部材26の上面に当接して支持される。ローラ27はカム部材26に当接した状態でトランスファ15の移動に伴い回動しながら移動するため、規制レバー17はバネ22に付勢されカム部材26の上面の高さに合わせてその高さ位置を変更する。図5に示すようにカム部材は供給コンベア6の終端直前位置にその終端が位置されており、その上面は左側が水平で右側に終端に向かって下降する傾斜部を有している。
【0021】規制レバー17は送りレバー16に送られる基板5の先頭位置に所定の間隔を存して配設され、基板5のオーバーランを防止している。また、規制レバー17は基板5の搬送方向のサイズに応じて、基板5の先頭端と所定の間隙を有するようにトランスファ15に対して長穴31を介して取り付け位置が変更可能になされている。
【0022】次に、図1等に基づきXYテーブル4について詳述する。
【0023】XYテーブル4にも固定ガイドレール28及び可動ガイドレール29が設けられており、夫々固定ガイドレール9及び可動ガイドレール10の延長上に配設される。可動ガイドレール29には押圧板34が複数個夫々該ガイドレール29に対して独立して移動可能に設けられており、搬送する基板を図示しないバネの付勢により押圧するようになされている。押圧板34には水平面内で回動可能なローラ35が設けられており、プリント基板の側端面に当接して押圧しながら案内するものである。また、固定ガイドレール28にも同様なローラが水平面内で回動可能に設けられ、プリント基板5は該ローラに当接して案内される。
【0024】尚、トランスファ15には図示しないベルトが取り付けられ、図示しないモータ(パルスモータ等)の駆動によりスプラインガイド軸14に沿って移動する。
【0025】また、排出コンベア7の構造も供給コンベア6と同様であり、ベルト搬送により基板5を搬送するものである。
【0026】以下動作について説明する。
【0027】電子部品自動装着装置の自動運転が開始されると、プリント基板5が上流の装置(接着剤を基板に塗布する装置等)から供給コンベア6に移載される。
【0028】次に、該基板5は該コンベア6のベルト12の回動によりガイドレール9、10に案内されて搬送される。該基板5が基板検出センサ32を通過すると該センサ32の検出によりベルト12の回動が停止して基板5の搬送が停止される。
【0029】次に、いままで図4の2点鎖線の位置に退避していたトランスファ15及び送りレバー16がシリンダ25の作動により揺動して実線の位置まで下降する。
【0030】このとき、トランスファ15は図6に示す基板搬送方向の初期位置にあり、規制レバー17は図3に示すようにローラ27がカム部材26の高い上面上(図5参照)に支持され規制爪21は基板5を搬送する高さより高い位置に退避している。従って、基板5がその下方にあってもその表面に当ることはない。
【0031】次に、ベルト12は反対方向に移動し、左方向にプリント基板5が搬送され送りレバー16に当接して停止する。この移動速度は送りレバー16の送り爪23に当接したときの衝撃が小さくて済む速度である。
【0032】次に、トランスファ15が右方向に移動して送りレバー16は基板5を押圧してガイドレール9、10上を搬送する。このとき、比較的送りレバー16の移動速度が高速であっても基板5との衝突の衝撃がない。この移動途中で規制レバー17は基板5の先頭より所定の間隔を存して移動するが、ローラ27がカム部材26上を回動しながら移動するため、最初は図3に示す高さ位置を維持する。この、移動に伴いローラ27がカム部材26の傾斜部に達してさらに移動すると、バネ22の付勢によりローラ27が下降して規制レバー17が下降し、基板5の先端がガイドレール28、29に達する直前に規制爪21が基板5の先端面を規制可能な(係合可能な)図7に示す位置まで下降する。この状態で基板5の搬送方向へのオーバーランが規制されることとなる。
【0033】次に、トランスファ15の継続した移動に伴い基板5はXYテーブル4のガイドレール28、29に移載され、該ガイドレール28、29に案内されて所定位置まで移動される。この間、押圧板34の押圧が不均等であり、基板5が搬送方向に飛び出してしまうオーバーランが起っても、規制爪21の規制により押さえられ、安定した搬送がされる。
【0034】この規制爪21で規制することにより、特にセラミック基板のように硬く、破損しやすい基板が破損することなく安定して高速に搬送される。
【0035】次に、トランスファ15がシリンダの逆方向への作動により、上方に揺動して送りレバー16、規制レバー17及び排出送りレバー18が上方に退避し、退避した状態でトランスファ15が左方向に移動して初期位置に戻る。
【0036】次に、XYテーブル4上の基板5が位置決め固定され、装着ヘッド3に保持された電子部品がXYテーブル4の水平移動により基板5の所望の位置に装着される。
【0037】次に、次の基板5が供給コンベア6により搬送され、前述と同様に送り爪23に当接される。
【0038】次に、トランスファ15の移動により送り爪23に押圧されて基板5がXYテーブル4上に移載されると共に、XYテーブル4上の基板5は排出送りレバー18によりXYテーブル4上から排出コンベア7上に移載される。
【0039】本実施形態は電子部品自動装着装置ついて基板を搬送する場合について説明したが、他の作業を基板に施すために同様な機構で基板を搬送する場合にも適用できる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明は、トランスファの移動に伴って基板が送り部材に送られている途中でカム部材により規制部材が基板を係合可能な位置に支持させることができオーバーランが防止できる。しかも、規制部材はトランスファに備えられた付勢手段によりトランスファが高速に移動しても安定して退避位置から基板係合位置に移動して基板を確実に規制することができる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月16日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】安富 耕二 (外1名)
【公開番号】 特開平11−233999
【公開日】 平成11年(1999)8月27日
【出願番号】 特願平10−33066