| 【発明の名称】 |
剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムおよび該接着フィルムを用いた電磁波遮蔽構成体、ディスプレイ |
| 【発明者】 |
【氏名】上原 寿茂
【氏名】萩原 裕之
【氏名】登坂 実
【氏名】橋塲 綾
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| 【要約】 |
【課題】ディスプレイ前面から発生する電磁波のシールド性が非常に良好で、赤外線遮蔽性、透明性、非視認性および良好な接着特性を有し、剥離除去が可能な電磁波シ−ルド性接着フィルム及びそれを用いた電磁波遮蔽構成体、ディスプレイを提供する。
【解決手段】有機溶剤に容易に溶解または膨潤する接着剤層を介して、プラスチックフィルム上に導電性金属を貼り合わせ、フォトリソグラフ法により開口率が50%以上の幾何学図形を得る。得られた電磁波シールド性接着フィルムとプラスチック板から電磁波遮蔽構成体を構成し、それらをディスプレイに用いる。電磁波シールド性接着フィルムは、貼り付けに失敗したとき容易に剥がせ、接着剤層を除去できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 有機溶剤、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液の少なくとも1つに溶解または膨潤する接着剤層を有する導電性金属付きプラスチックフィルムを、フォトリソグラフ法により導電性金属で描かれた幾何学図形を有し、その開口率が50%以上とした剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項2】 有機溶剤、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液の少なくとも1つに溶解または膨潤する接着剤層が、アルコール系有機溶剤に溶解または膨潤する接着剤層である請求項1に記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項3】 接着剤層の軟化温度が200℃以下である請求項1または請求項2に記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項4】 接着剤層の屈折率が1.45〜1.70の範囲にある請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項5】 接着剤層の厚さが導電性金属の厚さ以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項6】 接着剤層中に赤外線吸収剤が含有されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項7】 導電性金属で描かれた幾何学図形のライン幅が40μm以下、ライン間隔が100μm以上、ライン厚さが40μm以下である請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項8】 導電性金属付きプラスチックフィルムの導電性金属が、厚さ0.5〜40μmの銅、アルミニウムまたはニッケルである請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項9】 フォトリソグラフ法がケミカルエッチング法である請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項10】 導電性金属付きプラスチックフィルムのプラスチックフィルムがポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリカーボネートフィルムである請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項11】 導電性金属が銅であり、少なくともその表面が黒化処理されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項12】 導電性金属が常磁性金属である請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム。 【請求項13】 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムとプラスチック板から構成された電磁波遮蔽構成体。 【請求項14】 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムをプラスチック板の少なくとも片面に貼り合わせた電磁波遮蔽構成体。 【請求項15】 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムをプラスチック板の片面に貼り合わせ、他面に赤外線遮蔽性を有する接着剤または接着フィルムを貼り合わせた電磁波遮蔽構成体。 【請求項16】 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを用いたディスプレイ。 【請求項17】 請求項13ないし請求項15のいずれかに記載の電磁波遮蔽構成体を用いたディスプレイ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はCRT、PDP(プラズマ)、液晶、ELなどのディスプレイ前面から発生する電磁波のシールド性および赤外線の遮蔽性を有し、剥離除去が可能な電磁波シールド性接着フィルム及び該フィルムを用いた電磁波遮蔽構成体、ディスプレイに関する。 【0002】 【従来の技術】近年各種の電気設備や電子応用設備の利用が増加するのに伴い、電磁気的なノイズ妨害も増加の一途をたどっている。ノイズは大きく分けて伝導ノイズと放射ノイズに分けられ、伝導ノイズの対策としては、ノイズフィルタなどを用いる方法がある。一方、放射ノイズの対策としては、電磁気的に空間を絶縁する必要があるため、筐体を金属体または高導電体にするとか、回路基板と回路基板の間に金属板を挿入するとか、ケーブルを金属箔で巻き付けるなどの方法が取られている。これらの方法では、回路や電源ブロックの電磁波シールド効果を期待できるが、CRT、PDPなどのディスプレイ前面より発生する電磁波シールド用途としては、不透明であるため適用できなかった。 【0003】電磁波シールド性と透明性を両立させる方法として、透明性基材上に金属または金属酸化物を蒸着して薄膜導電層を形成する方法(特開平1−278800号公報、特開平5−323101号公報参照)が提案されている。一方、良導電性繊維を透明基材に埋め込んだ電磁波シールド材(特開平5−327274号公報、特開平5−269912号公報参照)や金属粉末等を含む導電性樹脂を透明基板上に直接印刷した電磁波シールド材料(特開昭62−57297号公報、特開平2−52499号公報参照)、さらには、厚さが2mm程度のポリカーボネート等の透明基板上に透明樹脂層を形成し、その上に無電解めっき法により銅のメッシュパターンを形成した電磁波シールド材料(特開平5−283889号公報参照)が提案されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】電磁波シールド性と透明性を両立させる方法として、特開平1−278800号公報、特開平5−323101号公報に示されている透明性基材上に金属または金属酸化物を蒸着して薄膜導電層を形成する方法は、透明性が達成できる程度の膜厚(数100Å〜2,000Å)にすると導電層の表面抵抗が大きくなりすぎるため、30MHz〜1GHzで要求される30dB以上、好ましくは50dB以上のシールド効果に対して20dB以下と不十分であった。良導電性繊維を透明基材に埋め込んだ電磁波シールド材(特開平5−327274号公報、特開平5−269912号公報)では、30MHz〜1GHzの電磁波シールド効果は40〜50dBであるが、電磁波漏れのないように導電性繊維を規則配置させるために必要な繊維径が35μmと太すぎるため、繊維が見えてしまい(以後視認性という)ディスプレイ用途には適したものではなかった。また、特開昭62−57297号公報、特開平2−52499号公報の金属粉末等を含む導電性樹脂を透明基板上に直接印刷した電磁波シールド材料の場合も同様に、印刷精度の限界からライン幅は、100μm前後となり視認性が発現するため適したものではなかった。さらに特開平5−283889号公報に記載の厚さが2mm程度のポリカーボネート等の透明基板上に透明樹脂層を形成し、その上に無電解めっき法により銅のメッシュパターンを形成したシールド材料では、無電解めっきの密着力を確保するために、透明基板の表面を粗化する必要がある。この粗化手段として、一般にクロム酸や過マンガン酸などの毒性の高い酸化剤を使用しなければならず、この方法は、ABS以外の樹脂では、満足できる粗化を行うことは困難となる。この方法により、電磁波シールド性と透明性は達成できたとしても、透明基板の厚さを小さくすることは困難で、フィルム化の方法としては適していなかった。さらに透明基板が厚いと、ディスプレイに密着させることができないため、そこから電磁波の漏洩が大きくなる。また製造面においては、シールド材料を巻物等にすることができないため嵩高くなることや自動化に適していないために製造コストがかさむという欠点もあった。ディスプレイ前面から発生する電磁波のシールド性については、30MHz〜1GHzにおける30dB以上好ましくは50dB以上の電磁波シールド機能の他に、ディスプレイ前面より発生する900〜1,100nmの赤外線はリモートコントロールで操作する他のVTR機器等に悪影響を及ぼすため、これを遮蔽する必要がある。この他にも良好な可視光透過性、さらに可視光透過率が大きいだけでなく、電磁波の漏れを防止するためディスプレイ面に密着して貼付けられる接着性、シールド材の存在を肉眼で確認することができない特性である非視認性も必要とされる。接着性についてはガラスや汎用ポリマー板に対し比較的低温で容易に貼付き、長期間にわたって良好な密着性を有することが必要である。しかし、電磁波シールド性、赤外線遮蔽性、透明性・非視認性、接着性等の特性を同時に十分満たす接着フィルムとしては、これまで満足なものは得られていなかった。これらに対し本発明者らは、プラスチックフィルムとその片面に接着剤層を介し導電性金属を貼り合わせた導電性金属付きプラスチックフィルムを用い、フォトリソグラフ法により導電性金属で描かれた幾何学図形を有し、その開口率が50%以上である電磁波シールド性接着フィルムを提案した。この電磁波シールド性接着フィルムは、導電性金属で描かれた幾何学図形の形成されていない空間を通り接着剤層が流動し、プラスチック板、プラスチックフィルム、ガラス板等に容易に接着することができた。しかし、この電磁波シールド性接着フィルムは、接地のための電極を設ける場合、部分的に剥がす必要があった。また、被着体に接着した際に気泡を巻き込んだり、シワが入ったり、位置がずれたりした場合には、一旦剥がし、被着体表面を清浄化した後、別の電磁波シールド性接着フィルムを貼り付ける必要があった。接着剤層が強固に接着している場合、接着剤層を被着体表面から剥がすことが難しく、剥離除去に多大の時間を要したり、被着体表面を傷つけてしまい再使用できない等の課題があった。本発明はかかる点に鑑み、電磁波シールド性と赤外線遮蔽性、透明性・非視認性および良好な接着特性を有し、剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムおよび該フィルムを用いた電磁波遮蔽構成体、ディスプレイを得ることを課題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載の発明は、電磁波シールド性と透明性を有し、剥離除去が可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、有機溶剤、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液の少なくとも1つに溶解または膨潤する接着剤層を有する導電性金属付きプラスチックフィルムを、フォトリソグラフ法により導電性金属で描かれた幾何学図形を有し、その開口率を50%以上とするものである。本発明の請求項2に記載の発明は、電磁波シールド性と透明性を有し、簡便に剥離除去が可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、有機溶剤、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液の少なくとも1つに溶解または膨潤する接着剤層が、アルコール系有機溶剤に溶解または膨潤する接着剤層とするものである。本発明の請求項3に記載の発明は、電磁波シールド性と透明性および簡便な接着性を有する剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、加熱または加圧により流動する接着剤層の軟化温度を200℃以下とするものである。本発明の請求項4に記載の発明は、電磁波シールド性と透明性および簡便な接着性を有する剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、接着剤層の屈折率を1.45〜1.70の範囲とするものである。本発明の請求項5に記載の発明は、電磁波シールド性と特に良好な透明性を有する剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、接着剤層の厚さを導電性金属の厚さ以上とするものである。本発明の請求項6に記載の発明は、電磁波シールド性と透明性および赤外線遮蔽性を有する剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、接着剤層中に赤外線吸収剤が含有されていることを特徴とするものである。本発明の請求項7に記載の発明は電磁波シールド性と非視認性に優れた剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、プラスチックフィルム上に導電性金属で描かれた幾何学図形のライン幅を40μm以下、ライン間隔を100μm以上、ライン厚さを40μm以下とするものである。本発明の請求項8に記載の発明は、加工性や密着性に優れ、安価な電磁波シールド性と非視認性を有する剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、導電性金属の厚みが0.5〜40μmの銅、アルミニウムまたはニッケルの金属箔を使用するものである。本発明の請求項9に記載の発明は、加工性に優れ、安価に剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、フォトリソグラフ法をケミカルエッチング法とするものである。本発明の請求項10に記載の発明は、透明性、安価、耐熱性良好で取り扱い性に優れた剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、プラスチックフィルムをポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリカーボネートフィルムとするものである。本発明の請求項11に記載の発明は、退色性が小さく、コントラストの大きい剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、導電性金属を銅とし、少なくともその表面が黒化処理されていることを特徴とするものである。本発明の請求項12に記載の発明は、磁場シールド性に優れた剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供するため、導電性金属に常磁性金属を使用するものである。本発明の請求項13に記載の発明は、電磁波シールド性と透明性を有する電磁波遮蔽構成体を提供するため、前記の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムとプラスチック板から構成された電磁波遮蔽構成体とするものである。本発明の請求項14に記載の発明は、電磁波シールド性と透明性を有する電磁波遮蔽構成体を提供するため、前記の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを少なくともプラスチック板の片面に貼り合わせた電磁波遮蔽構成体とするものである。本発明の請求項15に記載の発明は、電磁波シールド性と透明性及び赤外線遮蔽性を有する電磁波遮蔽構成体を提供するため、前記の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムをプラスチック板の片面に貼り合わせ、他面に赤外線遮蔽性を有する接着剤または接着フィルムを貼り合わせた電磁波遮蔽構成体とするものである。本発明の請求項16に記載の発明は、電磁波シールド性と透明性を有する剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムをディスプレイに用いたものである。本発明の請求項17に記載の発明は、電磁波シールド性と透明性を有する電磁波遮蔽構成体をディスプレイに用いたものである。 【0006】 【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。有機溶剤で溶解あるいは膨潤する接着剤の主成分となるポリマーとしては、以下に示す熱可塑性樹脂が代表的なものとしてあげられる。たとえば天然ゴム(屈折率n=1.52)、ポリイソプレン(n=1.521)、ポリ−1,2−ブタジエン(n=1.50)、ポリイソブテン(n=1.505〜1.51)、ポリブテン(n=1.513)、ポリ−2−ヘプチル−1,3−ブタジエン(n=1.50)、ポリ−2−t−ブチル−1,3−ブタジエン(n=1.506)、ポリ−1,3−ブタジエン(n=1.515)などの(ジ)エン類、ポリオキシエチレン(n=1.456)、ポリオキシプロピレン(n=1.450)、ポリビニルエチルエーテル(n=1.454)、ポリビニルヘキシルエーテル(n=1.460)、ポリビニルブチルエーテル(n=1.456)などのポリエーテル類、ポリビニルアセテート(n=1.467)、ポリビニルプロピオネート(n=1.467)などのポリエステル類、ポリウレタン(n=1.5〜1.6)、エチルセルロース(n=1.479)、ポリ塩化ビニル(n=1.54〜1.55)、ポリアクリロニトリル(n=1.52)、ポリメタクリロニトリル(n=1.52)、ポリスルホン(n=1.633)、ポリスルフィド(n=1.6)、ポリエチルアクリレート(n=1.469)、ポリブチルアクリレート(n=1.466)、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート(n=1.463)、ポリ−t−ブチルアクリレート(n=1.464)、ポリ−3−エトキシプロピルアクリレート(n=1.465)、ポリオキシカルボニルテトラメタクリレート(n=1.465)、ポリメチルアクリレート(n=1.472〜1.480)、ポリイソプロピルメタクリレート(n=1.473)、ポリドデシルメタクリレート(n=1.474)、ポリテトラデシルメタクリレート(n=1.475)、ポリ−n−プロピルメタクリレート(n=1.484)、ポリ−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート(n=1.484)、ポリエチルメタクリレート(n=1.485)、ポリ−2−ニトロ−2−メチルプロピルメタクリレート(n=1.487)、ポリ−1,1−ジエチルプロピルメタクリレート(n=1.489)、ポリメチルメタクリレート(n=1.489)などのポリ(メタ)アクリル酸エステルが使用可能である。これらのアクリルポリマーは必要に応じて、2種以上共重合してもよいし、2種類以上をブレンドして使うことも可能である。 【0007】さらにアクリル樹脂とアクリル以外との共重合樹脂としてはエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエステルアクリレートなども使うこともできる。特に接着性の点から、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートが優れており、エポキシアクリレートとしては、1、6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、アリルアルコールジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル等の(メタ)アクリル酸付加物が挙げられる。エポキシアクリレートなどのように分子内に水酸基を有するポリマーは接着性向上に有効である。これらの共重合樹脂は必要に応じて、2種以上併用することができる。本発明で使用する樹脂組成物には必要に応じて、希釈剤、可塑剤、酸化防止剤、充填剤や粘着付与剤などの添加剤を配合してもよい。 【0008】酸性水溶液あるいはアルカリ性水溶液で溶解または膨潤する接着剤の主成分となるポリマーとして代表的なものに、アクリルポリマーがある。それを構成するモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステルの他に、アクリル酸、イタコン酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチルアクリレート、(メタ)アクリルアミド、ジアセトアクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピドリドンなどの親水性官能基含有モノマーが挙げられる。これらのモノマーを共重合して得られるアクリル酸エステルポリマーの重量平均分子量は、開始剤の濃度やメルカプト化合物などの連鎖移動剤の濃度の調整により可能で、500以上のものが選択される。これらのポリマーを硬化剤を使って硬化させる場合、分子の末端または側鎖に活性水素を有する官能基を導入することにより達成される。1分子中に少なくとも2個以上のイソシアン酸エステル基を有するイソシアネート化合物が効果的で、トリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパントリス-(トリレンジイソシアネート)などの芳香族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネートを使用することができる。本発明で使用する樹脂には必要に応じて粘着性付与剤、希釈剤、可塑剤、酸化防止剤、充填剤や膨潤剤などの添加剤を配合してもよい。 【0009】本発明で接着剤層を溶解または膨潤させる目的で用いる有機溶剤としては以下のものがあげれる。メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノールなどのアルコール類やヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ベンゼン、エチルベンゼン、ブチルベンゼン、o−,m−、p−キシレン、スチレン、トルエン、シクロヘキサンなどの炭化水素、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ブチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、プロピレンオキシド、ジオキサン、2−メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1、2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシシラン、1、2−ジブトキシシラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、グリセリンエーテル、クラウンエーテル、アセタールなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、アセトニトリルアセトン、ホロン、イソホロン、シクロヘキサノン、アセトフェノンなどのケトン類、フェノール、o−、m−、p−クレゾールなどのフェノール類である。 【0010】また、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液としては、塩酸、硫酸、硝酸、フッ化水素、ポリリン酸のような酸性水溶液、あるいは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアなどのアルカリ性水溶液が挙げられる。これらの中で最も取扱い性に優れているのは有機溶剤で、その中でもアルコール類は、接着特性と剥離特性のバランスのとりやすさなどの点から最も適している。 【0011】接着剤層となるポリマーの軟化温度は、取扱い性から200℃以下が好適で、150℃以下がより好ましい。電磁波シールド性接着フィルムの用途から、使用される環境が通常80℃以下であるので接着剤の軟化温度は、80〜120℃がさらに好ましい。一方、ポリマーの重量平均分子量は、500以上100万以下のものを使用するのが好ましい。分子量が500未満では接着剤組成物の凝集力が低すぎるため被着体への密着性が低下し、100万を超えると有機溶剤等での剥離や膨潤が困難となる。本発明で使用する接着剤層の屈折率は、1.45〜1.70の範囲のものを使用すると好ましい。これは本発明で使用するプラスチックフィルムと接着剤層の屈折率、または導電性金属付きプラスチックフィルムのプラスチックフィルムに導電性金属を接着するために使用した接着剤層とさらに別の接着剤層の屈折率が異なると可視光透過率が低下するためであり、さらに、屈折率が好ましくは1.45〜1.60であると可視光透過率の低下が少なく良好で上述したポリマーの屈折率はこの範囲内にある。接着剤層の塗布厚みに特に制約はないが、接着剤層の厚みが導電性金属の導体の厚み以上の時、導電性金属で描かれた幾何学図形の面を被着体に合わせて接着した場合、幾何学図形の導体が接着剤層中に埋没するため、良好な可視光透過率を得ることができる。 【0012】本発明の導電性金属として使用可能な金属は銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、タングステン、クロム、チタンなどの金属の内の1種または2種以上を組み合わせた合金を使用することができる。導電性、回路加工の容易さ、価格の点から銅、アルミニウムまたはニッケルが適しており、厚さが0.5〜40μmの金属箔を使用することが好ましい。厚さが40μmを超えると、細かいライン幅の形成が困難であったり、視野角が狭くなる。また厚さが0.5μm未満では、表面抵抗が大きくなり、電磁波シールド効果に劣るようになる。一方導電性金属として、常磁性金属である、鉄、ニッケル、コバルトを使用すると、電界に加えて、特に磁界の遮蔽性を格段に向上させることも可能である。 【0013】導電性金属が銅であり、少なくともその表面が黒化処理されたものであると、コントラストが高くなり好ましい。また導電性金属が経時的に酸化され退色されることが防止できる。黒化処理は、幾何学図形の形成前後で行えばよいが、通常形成後において、プリント配線板分野で行われている方法を用いて行うことができる。例えば、亜塩素酸ナトリウム(31g/l)、水酸化ナトリウム(15g/l)、燐酸三ナトリウム(12g/l)の水溶液中、95℃で2分間処理することにより行うことができる。かかる導電性金属をプラスチックフィルムに密着させ導電性金属付きプラスチックフィルムを得る方法として、アクリルやエポキシ系樹脂を主成分とした上記の接着剤を介して貼り合わせるのが最も簡便である。導電性金属の導電層の膜厚を小さくする必要がある場合は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレート法、化学蒸着法、無電解・電気めっき法などの薄膜形成技術のうちの1または2以上の方法を組み合わせることにより達成できる。導電性金属の厚さは40μm以下のものが適用できるが、厚さが小さいほどディスプレイの視野角が広がり電磁波シールド材料として好ましく、18μm以下とすることがさらに好ましい。 【0014】本発明で使用するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、EVAなどのポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂などのプラスチックからなるフィルムで全可視光透過率が70%以上で厚さが1mm以下のものが好ましい。これらは単層で使用することもできるが、2層以上を組み合わせた多層フィルムとして使用してもよい。このうち透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、価格の点からポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリカーボネートフィルムが好ましい。プラスチックフィルムの厚さは、5〜500μmがより好ましい。5μm未満だと取り扱い性が悪くなり、500μmを超えると可視光の透過率が低下してくる。10〜200μmがさらに好ましい。プラスチックフィルムの少なくとも片面に、真空蒸着法、スパッタ法、CVD法、スプレー法、プリント印刷法などの方法で金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、コバルト、クロム、スズ、チタンなどやこれらの合金、あるいは酸化インジウム、酸化スズ、およびその混合物をはじめ、酸化チタン、酸化第二スズ、酸化カドミウムやこれらの混合物を用いて、導電性の薄膜層を形成してもよい。 【0015】本発明の導電性金属で描かれた幾何学図形は、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、ひし形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形などの(正)n角形、円、だ円、星型などを組み合わせた模様であり、これらの単位の単独の繰り返し、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することも可能である。電磁波シールド性の観点からは三角形が最も有効であるが、可視光透過性の点からは同一のライン幅なら(正)n角形のn数が大きいほど開口率が上がるが、可視光透過性の点から開口率は50%以上が必要で、60%以上がさらに好ましい。開口率は、電磁波シールド性接着フィルムの有効面積に対する有効面積から導電性金属で描かれた幾何学図形の導電性金属の面積を引いた面積の比の百分率である。ディスプレイ画面の面積を電磁波シールド性接着フィルムの有効面積とした場合、その画面が見える割合となる。 【0016】このような幾何学図形を形成させる方法としては、上記導電性金属付きのプラスチックフィルムをマイクロリソグラフ法で作製するのが回路加工の精度および回路加工の効率の点から有効である。このマイクロリソグラフ法には、フォトリソグラフ法、X線リソグラフ法、電子線リソグラフ法、イオンビームリソグラフ法などがあり、これらの他にスクリーン印刷法なども含まれる。これらの中でも、その簡便性、量産性の点からフォトリソグラフ法が最も効率がよい。なかでも、ケミカルエッチング法を使用したフォトリソグラフ法は、その簡便性、経済性、回路加工精度などの点から最も好ましい。フォトリソグラフ法の中ではケミカルエッチング法の他にも無電解めっきや電気めっきによる方法、または無電解めっきや電気めっきとケミカルエッチング法を組み合わせて幾何学図形を形成することも可能である。 【0017】このような幾何学図形のライン幅は40μm以下、ライン間隔は100μm以上、ライン厚みは40μm以下の範囲とするのが好ましい。また幾何学図形の非視認性の観点からライン幅は25μm以下、可視光透過率の点からライン間隔は120μm以上、ライン厚み18μm以下がさらに好ましい。ライン間隔は、大きいほど開口率は向上し、可視光透過率は向上するが、電磁波シールド性が低下するため、ライン幅は1mm以下とするのが好ましい。なお、ライン間隔は、幾何学図形等の組合せで複雑となる場合、繰り返し単位を基準として、その面積を正方形の面積に換算してその一辺の長さをライン間隔とする。 【0018】電磁波シールド性接着フィルムや電磁波遮蔽構成体の900〜1,100nmの領域における赤外線吸収率が平均で50%以上にする方法としては、赤外線吸収剤を用いることが好ましい。赤外線吸収剤として、酸化鉄、酸化セリウム、酸化スズや酸化アンチモンなどの金属酸化物、またはインジウム−スズ酸化物(以下ITO)、六塩化タングステン、塩化スズ、硫化第二銅、クロム−コバルト錯塩、チオール−ニッケル錯体またはアミニウム化合物、ジイモニウム化合物(日本化薬株式会社製)またはアントラキノン系(SIR−114)、金属錯体系(SIR−128、SIR−130、SIR−132、SIR−159、SIR−152、SIR−162)、フタロシアニン系(SIR−103)(以上三井東圧化学株式会社製商品名)などの有機系赤外線吸収剤があげられ、これを上記接着剤層に含有させたり、バインダー樹脂中に分散させた組成物を電磁波シールド性接着フィルムの接着剤層、プラスチックフィルム、導電性金属で描かれた幾何学図形の面またはプラスチック板に塗布して使用することができる。また電磁波シールド性プラスチックフィルム、電磁波遮蔽構成体を構成するプラスチックフィルム、板等に含有させても良い。これらの赤外線吸収剤のうち、最も効果的に赤外線を吸収する効果があるのは、硫化第二銅、ITO、アミニウム化合物、ジイモニウム化合物や金属錯体系などの赤外線吸収剤である。有機系赤外線吸収剤以外の赤外線吸収剤の場合注意すべきことは、これらの化合物の一次粒子の粒径である。粒径が赤外線の波長より大きすぎると遮蔽効率は向上するが、粒子表面で乱反射が起き、ヘイズが増大するため透明性が低下する。一方、粒径が赤外線の波長に比べて小さすぎると遮蔽効果が低下する。好ましい粒径は0.01〜5μmで0.1〜3μmがさらに好ましい。赤外線吸収性の材料はビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などのエポキシ系樹脂、ポリイソプレン、ポリ−1、2−ブタジエン、ポリイソブテン、ポリブテンなどのジエン系樹脂、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、t−ブチルアクリレートなどからなるポリアクリル酸エステル共重合体、ポリビニルアセテート、ポリビニルプロピオネートなどのポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、EVAなどのポリオレフィン系樹脂などのバインダー樹脂中に均一に分散される。その配合の最適量は、バインダー樹脂100重量部に対して赤外線吸収剤が0.01〜10重量部であるが、0.1〜5重量部がさらに好ましい。0.01重量部未満では、赤外線遮蔽効果が少なく、10重量部を超えると透明性が損なわれる。これらの組成物は0.1〜10μmの厚さで塗布される。塗布された赤外線吸収剤を含む組成物は熱やUVを使って硬化させてもよい。一方、赤外線吸収剤は、接着剤層の組成物に直接混合して使用することも可能である。その際の配合量は接着剤層の主成分となるポリマー100重量部に対して効果と透明性から、0.01〜5重量部が好ましい。 【0019】本発明で使用するプラスチック板は、プラスチックからなる板であり、具体的には、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性ポリエステル樹脂、酢酸セルロース樹脂、フッ素樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリウレタン樹脂、フタル酸ジアリル樹脂などの熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げれれる。これらの中でも透明性に優れるポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリメチルペンテン樹脂が好適に用いられる。本発明で使用するプラスチック板の厚みは、0.5mm〜5mmがディスプレイの保護や強度、取扱性から好ましい。 【0020】本発明の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムは、接着剤層、幾何学図形を有する導電性金属及びプラスチックフィルムから基本的に構成される。導電性金属は金属箔の使用が好ましく、この場合接着性向上のため金属箔の面を粗化形状にすることが多く、幾何学図形を形成すると、除去された金属部分は、接着層にその粗化形状を転写して金属と接している接着剤層の部分に粗化形状が転写されてしまい可視光線がそこで散乱されてしまうので光線透過率が低下し透明性が損なわれる。また、プラスチックフィルムにおいても、フィルムの成形加工性向上のため微量のフィラーを添加しフィルム表面に凹凸を付与しフィルム巻き取り時のフィルム同士の滑りを良くして巻き取り性を向上させたり、フィルム表面に接着剤との接着性向上のためマット加工等の粗化処理をされることがある。このように、プラスチックフィルム上の導電性金属が除去された部分やプラスチックフィルムは密着性向上等のために意図的に凹凸を有していたり、導電性金属の背面形状を転写したりするためにその表面で光が散乱され、透明性が損なわれるが、本発明の接着剤層はプラスチックフィルムの凹凸面を埋めその凹凸面にプラスチックフィルムと屈折率が近い樹脂が平滑に塗布されると乱反射が最小限に押さえられ、また導電性金属の粗化形状の転写は、接着剤層が流動することにより解消され被着体の表面形状に沿って流動するので透明性が発現するようになると考えられる。さらにプラスチックフィルム上の導電性材料で形成された幾何学図形は、ライン幅が非常に小さいため肉眼で視認されない。またライン間隔も十分に大きいため見掛け上透明性を発現すると考えられる。一方、遮蔽すべき電磁波の波長に比べて、幾何学図形のライン間隔は十分に小さく、優れたシールド性を発現すると考えられる。本発明では、有機溶剤、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液の少なくとも1つに溶解または膨潤する接着剤層を使用しているので、電磁波シールド性接着フィルムを被着体に貼り付けてから引き剥がした場合に、被着体に転写した接着剤も容易に有機溶剤、酸性、アルカリ性水溶液で剥離除去が可能になる。また、電磁波シールド性接着フィルムを部分的に剥離する場合、剥離する部分の端面から有機溶剤、酸性、アルカリ性水溶液をしみ込ませて溶解または膨潤させると容易に剥離することができる。 【0021】 【実施例】次に実施例に於いて本発明を具体的に述べるが、本発明はこれに限定されるものではない。 <電磁波シールド性接着フィルム1及び電磁波遮蔽構成体1作製例>プラスチックフィルムとして厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社製、商品名A−4100、屈折率n=1.575)を用い、その片面に後述の赤外線吸収剤を含む接着剤層1を室温でアプリケータを用いて所定の乾燥塗布厚になるように塗布し、90℃、20分間加熱乾燥させた。その接着剤層1を介して導電性金属である厚さ12μmの電解銅箔を、その粗化面が接着剤層側になるようにして、180℃、30kgf/cm2の条件で加熱ラミネートして導電性金属付きプラスチックフィルムである銅箔付きPETフィルムを得た。得られた銅箔付きPETフィルムにケミカルエッチング法を使用したフォトリソグラフ工程(レジストフィルム貼付け−露光−現像−ケミカルエッチング−レジストフィルム剥離)を経て、ライン幅20μm、ライン間隔250μmの銅格子パターンをPETフィルム上に形成し、電磁波シールド性接着フィルム1を得た。この電磁波シールド性接着フィルム1の可視光透過率は20%以下であった。この電磁波シールド性接着フィルムを熱プレス機を使用し市販のアクリル板(コモグラス;株式会社クラレ製商品名、厚み3mm)に接着剤層が塗布されている面(幾何学図形が描かれている面)が接するようにして110℃、20Kgf/cm2、15分の条件で加熱圧着し電磁波遮蔽構成体1を得た。 【0022】<電磁波シールド性接着フィルム2及び電磁波遮蔽構成体2作製例>厚さ25μmのPETフィルムの片面に後述の赤外線吸収剤を含む接着剤層2を室温でアプリケータを用いて塗布し、90℃、20分間加熱硬化させた。その接着剤層2を介して厚さ25μmのアルミ箔を加熱ラミネートして接着させアルミ箔付きPETフィルムを得た。このアルミ箔付きPETフィルムに前記電磁波シールド性接着フィルム作製例1及び電磁波遮蔽構成体1作製例と同様のフォトリソグラフ工程を経て、ライン幅15μm、ライン間隔125μmのアルミ格子パターンをPETフィルム上に形成した。この電磁波シールド性接着フィルム2の可視光透過率は20%以下であった。この電磁波シールド性接着フィルム2を市販のアクリル板(コモグラス;株式会社クラレ製商品名、厚み3mm)に接着剤層が形成されている面(幾何学図形が描かれている面)が接するようにして120℃、30kgf/cm2、30分の条件で熱プレス機を使用し加熱圧着し電磁波遮蔽構成体2を得た。 【0023】<電磁波シールド性接着フィルム3及び電磁波遮蔽構成体3作製例>厚さ50μmのPETフィルムの片面に後述の赤外線吸収剤を含む接着剤層3を室温でアプリケータを用いて塗布し、90℃、20分間加熱乾燥させた。その接着剤層に、マスク層を用いて無電解ニッケルめっきを格子状に形成することによりライン幅10μm、ライン間隔100μm、厚さ1μmのニッケル格子パターンをPETフィルム上に形成した電磁波シールド性接着フィルム3を作製した。この電磁波シールド性接着フィルム3の可視光透過率は20%以下であった。この電磁波シールド性接着フィルム3をロールラミネータを使用し市販のアクリル板(コモグラス;株式会社クラレ製商品名、厚み3mm)に接着剤層が形成されている面(幾何学図形が描かれている面)が接するようにして110℃、20kgf/cm2の条件で加熱圧着し電磁波遮蔽構成体3を得た。 【0024】<接着剤層1の組成物>500cm3の温度計、冷却管、窒素導入管を有した三つ口フラスコにトルエン200cm3、メタクリル酸メチル(MMA)50g、メタクリル酸エチル(EMA)5g、アクリルアミド(AM)2g、AIBN250mgを入れ、窒素でバブリングさせながら100℃で3時間、還流中で攪拌を行った。その後、メタノールで再沈殿させ、得られたポリマーをろ過後、減圧乾燥してポリアクリル酸エステルを合成した。この収率は75重量%であった。これを接着剤層1の主成分とした。 ポリアクリル酸エステル(MMA/EMA/AM=88/9/3、Mw=70万) 100重量部SIR−159(赤外線吸収剤1:三井東圧化学株式会社製商品名) 0.5重量部トルエン 450重量部酢酸エチル 10重量部接着剤層1の組成物の溶媒乾燥後の屈折率は1.48、軟化点は105℃であった。 【0025】 <接着剤層2の組成物>TBA−HME(日立化成工業株式会社製;高分子量エポキシ樹脂、Mw=30万) 100重量部UFP−HX(赤外線吸収剤2:住友金属鉱山株式会社製商品名;ITO、平均粒径0.1μm) 0.4重量部MEK 330重量部シクロヘキサノン 15重量部上記の接着剤層2の組成物の溶媒乾燥後の屈折率は1.57、軟化点は79℃であった。 【0026】 <接着剤層3の組成物>バイロンUR―1400(東洋紡績株式会社製商品名;飽和ポリエステル樹脂、Mn=4万) 100重量部IRG―002(赤外線吸収剤3:日本化薬株式会社製商品名;アミニウム化合物) 1.2重量部MEK 285重量部シクロヘキサノン 5重量部上記の接着剤層3の組成物の溶媒乾燥後の屈折率は1.55、軟化点は83℃であった。 【0027】(実施例1)接着剤層1の組成物を使用し、乾燥後の接着剤層1の厚みが20μmになるようにして作製した電磁波シールド性接着フィルム1とプラスチック板から得た電磁波遮蔽構成体1を実施例1とした。 (実施例2)接着剤層2の組成物を使用し、乾燥後の接着剤層2の厚みが40μmになるようにして作製した電磁波シールド性接着フィルム2とプラスチック板から得た電磁波遮蔽構成体2を実施例2とした。 (実施例3)接着剤層3の組成物を使用し、乾燥後の接着剤層3の厚みが5μmになるようにして作製した電磁波シールド性接着フィルム3とプラスチック板から得た電磁波遮蔽構成体3を実施例3とした。 (実施例4)接着剤層1の組成物の主成分であるポリアクリル酸エステルの組成と分子量をメタクリル酸メチル(MMA)/メタクリル酸エチル(EMA)/アクリルアミド(AM)=85/10/5、Mw=55万とし、それ以外は同じ組成としたものを接着剤層4の組成とし電磁波シールド性接着フィルム1及び電磁波遮蔽構成体1と同様にして作製した電磁波遮蔽構成体4を実施例4とした。接着剤層4の溶媒乾燥後の屈折率は1.47、軟化点は99℃であった。 (実施例5)接着剤層1の組成物の主成分であるポリアクリル酸エステルをポリブタジエンエラストマー(Poly bd R−45HT:出光石油化学株式会社製商品名)としたものを接着剤層5の組成物とし、それ以外の条件は実施例1と同様にして作製した電磁波遮蔽構成体5を実施例5とした。接着剤層5の溶媒乾燥後の屈折率は1.50、軟化点は61℃であった。 (実施例6)接着剤層1の組成物の主成分であるポリアクリル酸エステルをバイロン―200(東洋紡績株式会社製商品名、Mn=15、000)としたものを接着剤層6の組成物とし、それ以外の条件は実施例1と同様にして作製した電磁波遮蔽構成体6を実施例6とした。接着剤層6の溶媒乾燥後の屈折率は1.55、軟化点は163℃であった。 (実施例7)プラスチックフィルムをPET(25μm)からポリカーボネートフィルム(50μm)に、接着剤層2の厚みを40μmから30μmにした以外は全て実施例2と同様にして電磁波遮蔽構成体7を得た。 (実施例8)ライン幅を10μmから30μmに、ライン間隔を100μmから400μmに、接着剤層の厚みを5μmから10μmにした以外は全て実施例3と同様にして得た電磁波遮蔽構成体8を実施例8とした。 (実施例9)フォトリソグラフ工程を経てPETフィルム上に形成した銅格子パターンに黒化処理を施したこと以外は実施例1と同様にして得た電磁波遮蔽構成体9を実施例9とした。 【0028】(比較例1)下記組成を接着剤層7の組成物としこれで作製した電磁波遮蔽構成体を比較例1とした。それ以外の条件は実施例1と同様にした(BA:ブチルアクリレート、HEA;ヒドロキシエチルアクリレート)。 ポリアクリル酸エステル(MMA/BA/HEA=85/10/5、Mw=55万) 100重量部コロネートL(3官能イソシアネート:日本ポリウレタン工業株式会社製商品名) 3.5重量部SIR−159(赤外線吸収剤1:三井東圧株式会社製商品名)0.5重量部トルエン 450重量部酢酸エチル 10重量部本組成物の溶媒乾燥後の屈折率は1.48、軟化点は200℃以上であった。 (比較例2)下記組成を接着剤層8の組成物としこれで作製した電磁波遮蔽構成体を比較例2とした。それ以外の条件は実施例2と同様にした。 YD−8125(東都化成株式会社製商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、Mw=30万) 100重量部IPDI(日立化成工業株式会社製;マスクイソホロンジイソシアネート) 12.5重量部2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.3重量部UFP−HX(赤外線吸収剤2:住友金属鉱山株式会社製商品名;ITO、平均粒径0.1μm) 0.4重量部MEK 330重量部シクロヘキサノン 15重量部本組成物の溶媒乾燥後の屈折率は1.57、軟化点は200℃以上であった。 【0029】(参考例1)実施例3の接着剤層3のバイロンUR―1400の代わりに、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂(Mw=5万)を使用し、接着剤層9の組成物とした。それ以外の条件は全て実施例3と同様にして得た電磁波遮蔽構成体を参考例1とした。本組成物の溶媒乾燥後の屈折率は1.73、軟化点は85℃であった。 (参考例2)接着剤層の厚みを20μmから5μmにした以外は実施例1と同様にして電磁波遮蔽構成体を作製し参考例2とした。 (参考例3)ライン間隔を250μmから50μmにした以外は実施例1と同様にして電磁波遮蔽構成体を作製し参考例3とした。 (参考例4)ライン幅を25μmから50μmにライン間隔を250μmから150μmした以外は実施例1と同様にして作製し参考例4とした。 (参考例5)接着剤層2の組成物から赤外線吸収剤を除いた以外は実施例2と同様にして電磁波遮蔽構成体を作製し参考例5とした。 (参考例6)接着剤としてポリジメチルシロキサン(Mw=4.5万、n=1.43)を使用し、接着剤層10の組成物とした。それ以外の条件は全て実施例3と同様にして得た電磁波遮蔽構成体を参考例6とした。 【0030】以上のようにして得られた電磁波シールド性接着フィルムの導電性金属で描かれた幾何学図形の開口率、電磁波シールド性(300MHz)、剥離除去性、可視光透過率、非視認性、赤外線遮蔽率、加熱処理前後の接着特性を測定した。結果を表1、2に示す。 【0031】なお接着剤層の組成物の屈折率は、屈折計(株式会社アタゴ光学機械製作所製、アッベ屈折計)で測定した。また軟化点は走査型示差熱量計(デュポン製、910−DSC)で測定した。導電性金属で描かれた幾何学図形の開口率は顕微鏡写真をもとに実測した。電磁波シールド性は、同軸導波管変換器(日本高周波株式会社製、TWC−S−024)のフランジ間に試料を挿入し、スペクトラムアナライザー(YHP製、8510Bベクトルネットワークアナライザー)を用い、周波数300MHzで測定した。可視光透過率の測定は、ダブルビーム分光光度計(株式会社日立製作所製、200−10型)を用いて、400〜700nmの透過率の平均値を用いた。剥離除去性はアクリル板上に貼付けた電磁波シールド性接着フィルムを強制剥離し、アクリル板に転写した接着剤を2−プロパノール中に浸した綿棒で拭き取り、その拭き取り易さで評価した。容易な順に優、良、可、不可とした。非視認性は、アクリル板に貼り付けた電磁波シールド性接着フィルムを0.5m離れた場所から目視して導電性金属で形成された幾何学図形を認識できるかどうかで評価し、認識できないものを良好とし、認識できるものをNGとした。赤外線遮蔽率は、分光光度計(株式会社日立製作所製、U−3410)を用いて、900〜1、100nmの領域の赤外線吸収率の平均値を用いた。接着力は、引張り試験機(東洋ボールドウィン株式会社製、テンシロンUTM−4−100)を使用し、幅10mm、90°方向、剥離速度50mm/分で測定した。 【0032】 【表1】
【0033】 【表2】
【0034】比較例1、2は、接着剤層が架橋しており剥離ができず、また接着剤層の軟化温度が200℃以上であり、接着剤層が流動しにくいため導電性金属の銅箔やアルミニウム箔の粗化形状が転写された状態で残りそこで光が反射されることにより可視光透過率に劣り、また、導電性金属で描かれた幾何学図形の空間を接着剤層が充填しにくく十分に埋めることができないことからプラスチック板との接着力にも劣る。参考例1は、接着剤層9の屈折率が1.73と高く接着剤層とプラスチックフィルム、プラスチック板との界面での散乱が大きく可視光透過率に劣る。参考例2は、接着剤層1の厚み5μmが導電性金属である銅箔の厚み12μmより薄いため、接着剤層1が流動してプラスチック板との密着性は良いが、導電性金属を十分に埋めることができず可視光透過率に劣る。参考例3は、ライン間隔が50μmで電磁波シールド性が良好であり、ライン幅が20μmと細いため非視認性に優れるが、ライン間隔が狭く開口率が50%以下の25%であるため可視光透過率に劣る。参考例4は、ライン幅が、50μmであり、非視認性に劣る。参考例5は、赤外線吸収剤を配合しない接着剤層を使用したものであり、赤外線遮蔽性に劣る。参考例6は、接着剤層に屈折率が1.43の接着剤層10を使用したものであるが、参考例1と同様、接着剤層とプラスチックフィルム、プラスチック板との界面での散乱が大きく可視光透過率に劣る。これらの比較例や参考例に対して、本発明の実施例で示した、導電性金属で描かれた幾何学図形を有し、その開口率が50%以上で、接着剤層に軟化温度が200℃以下、屈折率が1.45〜1.70の範囲にあり、接着剤層の厚みが導電性金属の厚さ以上で、赤外線吸収剤が含有されている接着剤層が剥離除去性、非視認性、赤外線遮蔽性、接着力に優れ好ましい。また、導電性金属で描かれたライン幅が、40μm以下、ライン間隔が100μm以上、ライン厚みが40μm以下の導電性金属が好ましい。 【0035】 【発明の効果】本発明で得られる電磁波シールド性接着フィルムは実施例からも明らかなように、電磁波シールド性と透明性を有し被着体に容易に貼付けて使用でき、しかも密着性が優れているので電磁波漏れがなく広周波数帯域にわたってシールド機能が特に良好である。また可視光透過率、非視認性などの光学的特性が良好で、しかも長時間にわたって高温での接着特性に変化が少なく良好であり、優れた剥離除去可能な電磁波シ−ルド性接着フィルムを提供することができる。さらに有機溶媒等で剥離除去が可能なため、貼付けに失敗したときなど被着体にダメージを与えずに、接着剤を拭き取り除去後、再度貼付けが可能である。請求項2に記載のアルコール系有機溶剤に溶解または膨潤する接着剤層とすることにより、電磁波シールド性と透明性を有し、容易に剥離除去が可能な電磁波シ−ルド性接着フィルムを提供することができる。請求項3に記載の接着剤層の軟化温度を200℃以下とすることにより、被着体に容易に貼付け、貼付けに失敗したときなど被着体にダメージを与えずに容易に剥がすことができ、接着剤を拭き取り除去後、再度貼付けが可能である。請求項4に記載の接着剤層の屈折率を1.45〜1.70とすることにより、透明性、像鮮明性に優れた剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供することができる。請求項5に記載の接着剤層の厚さを導電性金属の厚さ以上にすることにより、透明性、接着性に優れた剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供することができる。請求項6に記載の加熱または加圧により流動する接着剤層中に赤外線吸収剤を含有することにより、赤外線遮蔽性および透明性に優れた剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供することができる。請求項7に記載の導電性金属で描かれた幾何学図形のライン幅が40μm以下、ライン間隔が100μm以上、ライン厚みが40μm以下とすることにより、電磁波シールド性と透明性及び広視野角の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを得ることができる。請求項8に記載の導電性金属付きフィルムの金属が、厚さ0.5〜40μmの銅、アルミニウムまたはニッケルとすることにより、電磁波シールド性、加工性、及び安価な剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供することができる。請求項9に記載のフォトリソグラフ法をケミカルエッチング法とすることにより、電磁波シールド性、加工性、及び安価な剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供することができる。請求項10に記載の導電性金属付きプラスチックフィルムのプラスチックフィルムをポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリカーボネートすることにより、安価で透明性、耐熱性に優れた剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供することができる。請求項11に記載の導電性金属が銅であり、少なくともその表面が黒化処理されていることにより、コントラストと電磁波シールド性に優れた剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供することができる。請求項12に記載の導電性金属を常磁性金属とすることにより、磁場シールド性に優れた剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムを提供することができる。請求項13に記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムとプラスチック板から構成された電磁波遮蔽構成体とすることにより、透明性を有する電磁波シールド性基板を提供することができる。請求項14に記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムをプラスチック板の少なくとも片面に貼り合わせた電磁波遮蔽構成体とすることにより、透明性を有する電磁波シールド性基板を提供することができる。請求項15に記載の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムをプラスチック板の片面に貼り合わせ、他面に赤外線遮蔽性を有する接着剤または接着フィルムを貼り合わせた電磁波遮蔽構成体とすることにより、赤外線遮蔽性、透明性を有する電磁波シールド性基板を提供することができる。請求項16に記載の電磁波シールド性と透明性を有する剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルムをディスプレイに用いることにより、軽量、コンパクトで透明性に優れ電磁波漏洩が少ないディスプレイを提供することができる。請求項17に記載の電磁波遮蔽構成体をディスプレイに用いることにより、軽量、コンパクトで電磁波漏洩が少なくディスプレイ保護板を兼用したディスプレイを提供することができる。ディスプレイに使用した場合、可視光透過率が大きく、非視認性が良好であるのでディスプレイの輝度を高めることなく通常の状態とほぼ同様の条件下で鮮明な画像を快適に鑑賞することができる。本発明の剥離除去可能な電磁波シールド性接着フィルム及び電磁波遮蔽構成体は、電磁波シールド性や透明性に優れているため、ディスプレイの他に電磁波を発生したり、あるいは電磁波から保護する測定装置、測定機器や製造装置の内部をのぞく窓や筐体、特に透明性を要求される窓のような部位に設けて使用することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004455 【氏名又は名称】日立化成工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月9日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】若林 邦彦
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| 【公開番号】 |
特開平11−233991 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月27日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−27069 |
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