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【発明の名称】 シャーシ部材、シャーシおよびそれらを備えたプラズマディスプレイ装置
【発明者】 【氏名】平野 重男

【氏名】谷 豊

【氏名】今村 芳秀

【要約】 【課題】設備投資の増大を招くことがなくて設計の自由度が高く、充分な放熱性を発揮するとともに、軽量かつ強度に優れ、特にプラズマディスプレイパネル(PDP)と好適に組み合わせて用いることのできるシャーシ部材およびシャーシ、さらに、それらを備えたプラズマディスプレイ装置を提供する。

【解決手段】対向する一対の平面部2a、2bと、その一対の平面部2a、2b間に配設された複数のフィン部3、…、3と、そのフィン部3、…、3により仕切られた中空部4、…、4とを、アルミニウムにより一体成形してシャーシ部材1とし、必要に応じてこのアルミ一体成形材を複数連結してシャーシとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 対向する一対の平面部と、前記一対の平面部間に設けられた複数のフィン部と、前記フィン部により仕切られた中空部とを有する一体成形材からなり、前記一体成形材の端部が連結部であるシャーシ部材。
【請求項2】 前記複数のフィン部が、互いに並列に設けられている請求項1に記載のシャーシ部材。
【請求項3】 前記複数のフィン部が、連続する波形に設けられている請求項1に記載のシャーシ部材。
【請求項4】 前記シャーシ部材が、アルミニウムからなる請求項1乃至請求項3の何れかに記載のシャーシ部材。
【請求項5】 請求項1乃至請求項4の何れかに記載のシャーシ部材が、複数連結されてなるシャーシ。
【請求項6】 請求項1乃至請求項4の何れかに記載のシャーシ部材の端部が、連結部材を介してリベット止めして連結されているシャーシ。
【請求項7】 請求項1乃至請求項4の何れかに記載のシャーシ部材の端部が、互いに嵌合されて連結されているシャーシ。
【請求項8】 プラズマディスプレイパネルの背面側に、請求項1乃至請求項4の何れかに記載のシャーシ部材、または、請求項5乃至請求項7の何れかに記載のシャーシを設けたプラズマディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発熱する部分を備え、軽量化が要求される装置内に設置されるシャーシ部材に関し、更に詳しくはプラズマディスプレイパネル(以下「PDP」という。)を用いた壁掛けテレビの構成部材として好適に用いられる放熱用のシャーシ部材、シャーシおよびそれらを備えたプラズマディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発熱する部分を備え、軽量化が要求される装置内に設置されるシャーシ部材は、用途・目的に応じて種々の形態のものが開発されている。
【0003】一方、PDPは、個々の使用目的に適合した表示容量のものが得られ、有効表示部分以外は必要最小限に小形で設置場所をとらず、表示のゆらぎ、ちらつき、ぼけ、歪、明るさ、コントラストなどで表わされる表示品質が優れ、種々の画像表示装置への実用化が図られている。
【0004】PDPの背面側には、PDPを支持するとともにPDPを動作させるための駆動回路を配設するシャーシ部材が設けられている。
【0005】従来、このシャーシ部材には、厚さ2〜3mm程度のアルミニウム単板を補強材で補強してなり、駆動回路基板を取り付けるための孔を設けてなるものが一般的に用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、PDPのサイズ毎にアルミニウム単板を補強材で補強してなる従来のシャーシ部材では、プレス型をPDPのサイズ毎に用意しなければならないので、設備投資が大きなものとなり、設計の自由度が無いとともに、生産効率が悪いという欠点がある。
【0007】また、アルミニウム単板を補強材で補強してなる従来のシャーシ部材は、PDPに画像情報を表示させた時にPDPおよび駆動回路で発生する熱については考慮されていないので、放熱性が充分ではないという問題もある。
【0008】本発明は、設備投資の増大を招くことがなくて設計の自由度が高く、充分な放熱性を発揮するとともに、軽量かつ強度に優れ、特にPDPと好適に組み合わせて用いることのできるシャーシ部材およびシャーシ、さらに、それらを備えたプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明のシャーシ部材は、対向する一対の平面部と、前記一対の平面部間に設けられた複数のフィン部と、前記フィン部により仕切られた中空部とを有する一体成形材からなり、前記一体成形材の端部は連結部である。また、前記複数のフィン部を、互いに並列に設けたり、連続する波形に設けることが好ましく、放熱性を高め、シャーシ部材の変形を防止することができる。
【0010】本発明のシャーシは、前記のシャーシ部材が複数連結されてなるものである。この連結は、シャーシ部材の端部と他のシャーシ部材の端部とを連結部材を介してリベット止めしたり、互いに嵌合したりして連結されることが好ましい。
【0011】この構成により、設備投資の増大を招くことなく、PDPのサイズに応じたシャーシを極めて容易に得ることができるとともに、放熱性がよく、強度の点でも優れたシャーシを得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示すように、本発明のシャーシ部材1は、対向する一対の平面部2a、2bと、その一対の平面部2a、2b間に設けられた複数のフィン部3、…、3と、各フィン部3、…、3により仕切られた中空部4,…,4とを有し、両端には連結部5a、5bを有している。平面部2a、2b、各フィン部3、…、3、および連結部5a、5bは、アルミニウム材の押出成形により一体成形されているので、熱伝導性に優れ、放熱用シャーシ部材として好ましく用いることができる。このとき、平面部2a、2bおよび各フィン部3、…、3の肉厚は、所望により適宜に設定することができる。
【0013】図1に示すシャーシ部材1においては、各フィン部3、…、3が並列に配設されているが、各フィン部3、…、3と一対の平面部2a、2bとが一体に成形されるものであれば、フィン部3の配列はこれに限るものではなく、例えば図2に示すような連続する波形に配設することもできる。こうしたフィン部3は、放熱性を高めるばかりでなく、シャーシ部材1が変形を起こさないようにする作用をも兼ね備えるものである。
【0014】各フィン部3、…、3により仕切られる中空部4、…、4は、例えばPDPを用いたテレビ受像機内における風の通路となり、シャーシ部材の放熱性を向上させる作用乃至機能を有している。
【0015】したがって、このシャーシ部材1では、設計段階において、各フィン部3、…、3の配列や、設置間隔等を適宜に設定することにより、例えばPDPに画像情報を表示させる場合にPDPおよび駆動回路から発生する熱に対する放熱性を充分なものとすることができる。
【0016】このシャーシ部材1は、一つの部材を単独で用いることもできるが、PDPの大きさに応じて、図3に示すように連結部材40およびリベット50を用いて複数のシャーシ部材1、…、1を連結して用いることもできる。中空部4の延在方向には、PDPの大きさにあわせてシャーシ部材1を切断して使用することにより、サイズ毎のプレス型は不要となる。
【0017】また、図3において、左右両端のシャーシ部材1、1の端部に設けられたブラケット部材10a、10b、10c、10dは、各シャーシ部材1とは別体に成形され、図4に示すように、PDP20を支持するとともに駆動回路基板30が固定されるシャーシ6を、収納ケース(図示せず)に取り付けるための支持部材としての作用乃至機能を有する。尚、ブラケット部材の形状は特に限定されることはなく、例えば、図4においては、コの字形ブラケット部材11、11が左右両端のシャーシ部材1、1の端部に設けられており、このコの字形ブラケット部材11、11が、シャーシ6を収納ケース(図示せず)に取り付けるための支持部材としての作用する。このとき、PDP20は、両面テープによってシャーシ6と接着されており、駆動回路基板30は、図5に示すように、シャーシ6にビス9止めされたアルミニウム板60上に取り付けられる。
【0018】各シャーシ部材1同士の連結は、例えば図6に示すように、H形の連結部材40を介して各シャーシ部材1、1の端部にリベット50を打ち込むことにより行うことができる。なお、図7に連結部材40の詳細を示す。この連結部材40も各シャーシ部材1と同様にアルミニウムの成形材からなるものである。
【0019】図8に示すように、一方の端部7aを雄型に成形するとともに、他方の端部7bを雌型に成形したシャーシ部材8を用いることもできる。このシャーシ部材8を複数個連結する場合には、図9に示すように、雄型の端部7aと雌型の端部7bとを嵌合させ、リベット50を用いて結合させる。この構成により、図6に示した連結部材40は不要となるので、作業工程数が減るとともに、連結部材40を使用する場合に比べ、リベット50の数が少なくても強固に固定することができる。
【0020】また、両端が雌型に成形された複数のシャーシ部材を、口型の連結部材を用いて連結してシャーシとすることもできる。
【0021】以上述べたシャーシ部材またはシャーシを、PDPの背面側に設けることにより、放熱性に優れたプラズマディスプレイ装置とすることができる。そして、PDPの温度を下げるための通風ファンの数を低減したプラズマディスプレイ装置、または通風ファンの不要なプラズマディスプレイ装置を得ることができる。さらに、動作中のPDPの温度を低下させることができるので、PDPの高輝度化等の表示品位の向上や長寿命化を図ることができる。
【0022】
【発明の効果】本発明のシャーシ部材によれば、対向する一対の平面部と、その一対の平面部間に設けられた複数のフィン部と、そのフィン部により仕切られた中空部とを有する一体成形材としたので、この一体成形材の切断寸法および組み合わせの数を適宜に選定することにより、設備投資の増大を招くことがなく、極めて容易に所望のサイズ、例えばPDPのサイズに応じた放熱用のシャーシ部材とすることができる。また、設計段階から放熱性を充分に考慮することが可能であり、しかも、軽量で強度の点でも優れた放熱用のシャーシ部材とすることができるという効果が奏される。
【0023】本発明のシャーシによれば、所望のサイズ、例えばPDPのサイズに応じてシャーシ部材を複数連結して構成できるので、放熱性がよく、強度にも優れたシャーシを極めて容易に得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【識別番号】000176707
【氏名又は名称】三菱アルミニウム株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月12日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】石川 泰男
【公開番号】 特開平11−233967
【公開日】 平成11年(1999)8月27日
【出願番号】 特願平10−29614