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【発明の名称】 電子機器用保護ケース
【発明者】 【氏名】日野 満利子

【要約】 【課題】構造を複雑化することなく、全体の密閉性と収納した電子機器の操作の容易性を両立しつつ、収納した電子機器を確実に保護することができる電子機器用保護ケースを提供する。

【解決手段】上ケース161とこの上ケース161に突き合わせられる下ケース162と、収納する電子機器が有する押圧操作部に対応した透孔169と、エラストマにより一体的に形成され各ケース161,162の突き合わせ部同士の間を封止するとともに透孔169を閉塞させる密閉部材とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上ケースと、上記上ケースに突き合わせられることによりこの上ケースとの間に電子機器を収納する密閉された空隙部を形成する下ケースと、上記各ケースの少なくとも一方に設けられ、上記空隙部内に収納する電子機器が有する押圧操作部に対応した透孔と、弾性材料より一体的に形成され、上記上ケースと上記下ケースとの互いの突き合わせ部同士の間を封止するとともに、上記透孔を閉塞させる密閉部材とを備えたことを特徴とする電子機器用保護ケース。
【請求項2】 空隙部内に収納する電子機器が有する表示部に対応する位置に拡大レンズ部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電子機器用保護ケース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば情報機器のメモリカード装置等の補助記憶装置として使用される携帯用電子機器などを収納して保護するための電子機器用保護ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオゲーム機のような情報機器等の親機に挿着されて用いられている従来のメモリカード装置等の携帯用電子機器あるいは子機は、情報機器の本体(親機)と接続するためのインターフェースと、データを記憶するための不揮発性の記憶素子を備えて構成されている。
【0003】図46(a)は、このような従来の携帯用電子機器の一例としてのメモリカード装置の主要部の構成例を示している。この従来のメモリカード10は、その動作を制御するための制御手段11と、情報機器等のスロット内に設けられた端子に接続するためのコネクタ12、及びデータを記憶するための不揮発メモリ16を備え、コネクタ12と不揮発メモリ16は制御手段11に接続されている。
【0004】制御手段11は、例えばマイクロコンピュータ(以下の図中ではマイコンと略記する。)を用いて構成される。また、不揮発メモリ16として、例えばEEPROM等のフラッシュメモリが用いられる。また、情報機器等との接続インターフェースには、プロトコルを解釈するための制御手段としてマイクロコンピュータが使われることもある。
【0005】図46(b)は、従来のメモリカード10の制御手段11における制御項目を示している。
【0006】このように、従来のメモリカードでは、情報機器等の本体に接続するための本体接続インタフェースと、不揮発メモリにデータを入出力するためのメモリインタフェースを備えているだけであった。
【0007】また、家庭用TVゲーム装置のような従来のビデオゲーム装置は、ゲームデータ等を補助記憶装置に記憶する機能を有している。上述したメモリカード装置は、このようなビデオゲーム装置の補助記憶装置としても用いられる。
【0008】図47は、補助記憶装置としてメモリカードを用いる従来のビデオゲーム装置の一例を示している。この従来のビデオゲーム装置1の本体2は、ほぼ四角形状の筐体に収容されており、その中央部にビデオゲームのアプリケーションプログラムが記録された記録媒体である光ディスクが装着されるディスク装着部3と、ゲームを任意にリセットするためのリセットスイッチ4と、電源スイッチ5と、上記の光ディスクの装着を操作するためのディスク操作スイッチ6と、例えば2つのスロット部7A,7Bとから構成されている。
【0009】補助記憶装置として用いられるメモリカード10は、このスロット部7A,7Bに挿着され、例えばビデオゲーム装置1上で実行されたゲームの結果等が、制御手段(CPU)19から送られて不揮発メモリ16に書き込まれる。なお、上記のスロット部7A,7Bには、図示していない複数の操作装置(コントローラ)も接続され、複数の使用者が同時に対戦ゲーム等を行うことができるようにされている。
【0010】ところで、従来、上述のような電子機器を収納して水や雪などから保護する電子機器用保護ケースがある。このような電子機器用保護ケースは、例えば、上ケースと、この上ケースに突き合わせ結合される下ケースとからなり、これら上下ケース間に形成される空隙部内に携帯用電子機器を収納して、この携帯用電子機器を保護するものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のような電子機器用保護ケースにおいては、電子機器を収納したままの状態においてこの電子機器についての操作を可能とするためには、この電子機器の操作部が保護ケースの外方側に臨まされるための透孔を設ける必要がある。
【0012】一方、この電子機器用保護ケースにおいては、収納した電子機器を塵挨や水などから確実に保護するためには、操作部を含めた全体を密閉構造とする必要がある。このとき、電子機器の操作がし難くなる場合があった。
【0013】また、このように、収納した電子機器の操作を可能とするとともに、全体を密閉構造としようとすると、構造が複雑となり、製造が煩雑となる。すなわち、この場合には、上下ケース間の突き合わせ部を封止する部材と、電子機器の操作部分の周辺を密閉する部材との両方が必要となるからである。
【0014】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、構造を複雑化することなく、全体の密閉性と収納した電子機器の操作の容易性を両立しつつ、収納した電子機器を確実に保護することができる電子機器用保護ケースを提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するため、本発明に係る電子機器用保護ケースは、上ケースと、この上ケースに突き合わせられることによりこの上ケースとの間に電子機器を収納する密閉された空隙部を形成する下ケースと、これら各ケースの少なくとも一方に設けられ該空隙部内に収納する電子機器が有する押圧操作部に対応した透孔と、弾性材料より一体的に形成され上ケースと下ケースとの互いの突き合わせ部同士の間を封止するとともに該透孔を閉塞させる密閉部材とを備えて構成されたものである。
【0016】この電子機器用保護ケースにおいては、押圧操作部に対応した透孔を閉蓋させるとともに上ケースと下ケースとの互いの突き合わせ部同士の間を封止する密閉部材が一体的に形成されていることにより、製造が容易であり、収納した電子機器の操作性も良好なものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。ここで、本発明の実施の形態となる電子機器用保護ケースが収納する携帯用電子機器は、親機となるビデオゲーム装置等のエンタテインメントシステムに用いられるメモリカード装置として、また、単体で携帯用小型ゲーム機としても使用できるものである。なお、親機は、ビデオゲーム機に限定されるものではなく、また、子機となる携帯用電子機器は、メモリカード機能を必ずしも有していなくともよい。
【0018】以下の説明においては、まず、携帯用電子機器が子機として用いられる親機の一例のビデオゲーム装置について説明する。
【0019】図1は、携帯用電子機器が装着される親機としてのビデオゲーム装置の外観を示している。このビデオゲーム装置1は、例えば光ディスク等に記録されているゲームプログラムを読み出して、使用者(ゲームプレイヤ)からの指示に応じて実行するためのものである。なお、ゲームの実行とは、主としてゲームの進行、及び表示や音声を制御することをいう。
【0020】ビデオゲーム装置1の本体2は、ほぼ四角形状の筐体に収容されており、その中央部にビデオゲーム等のアプリケーションプログラムを供給するための記録媒体であるCD−ROM等の光ディスクが装着されるディスク装着部3と、ゲームを任意にリセットするためのリセットスイッチ4と、電源スイッチ5と、上記の光ディスクの装着を操作するためのディスク操作スイッチ6と、例えば2つのスロット部7A,7Bを備えて構成されている。
【0021】なお、アプリケーションプログラムを供給するための記録媒体は光ディスクに限定されるものではなく、また、通信回線を介してアプリケーションプログラムが供給されるようにしてもよい。
【0022】スロット部7A,7Bには、2つの操作装置20を接続することができ、2人の使用者が対戦ゲーム等を行うことができる。また、このスロット部7A,7Bには、前述したメモリカード装置や携帯用電子機器を挿着することもできる。なお、図1では2系統のスロット部7A、7Bを設けた構造を例示しているが、その数は2系統に限定されるものではない。
【0023】操作装置20は、第1、第2の操作部21,22と、Lボタン23L,Rボタン23Rと、スタートボタン24、選択ボタン25とを有し、さらに、アナログ操作が可能な操作部31,32と、これらの操作部31,32の操作モードを選択するモード選択スイッチ33と、選択された操作モードを表示するための表示部34とを有している。さらに、操作装置20の内部には、図示しない振動付与機構が設けられている。
【0024】図2は、上記のビデオゲーム装置1の本体2の前面に設けられているスロット部7A、7Bの様子を示している。
【0025】本実施の形態では、スロット部7A,7Bは、それぞれ2段に形成されており、その上段には前述したメモリカード10や、後述する携帯用電子機器100が挿着されるメモリカード挿入部8A,8Bが設けられ、その下段にはコントローラ20の接続端子部(コネクタ)26が接続されるコントローラ接続部(ジャック)9A,9Bが設けられている。
【0026】メモリカード挿入部8A,8Bの挿入孔(スロット)は、横方向に長い長方形状に形成し、その下側の両端のコーナーを上側の両端のコーナーに比べて丸みを多くして、メモリカードが誤った向きに挿入されない構造になっている。また、メモリカード挿入部8A,8Bには、その内部に設けられている電気的接続を得るための接続端子を保護するシャッタが設けられている。
【0027】一方、コントローラ接続部9A,9Bは、横方向に長い長方形状状をした挿入孔の下側の両端のコーナーを上側の両端のコーナーに比べて丸みを多くした形状にして、コントローラ20の接続端子部26が誤った向きに接続されない構造になっており、かつメモリカードが誤挿入されないようにメモリカード挿入部8A,8Bとは挿入孔の形状を異にした構造にされている。
【0028】図3は、ビデオゲーム機1の前面のスロット部7Aのメモリカード挿入部8Aに、後述する携帯用電子機器100が挿入された状態を示している。
【0029】次に、図4は、上記のビデオゲーム装置1の主要部の概略的な回路構成の一例を示すブロック図である。
【0030】このビデオゲーム装置1は、中央演算処理装置(CPU:Central ProcessingUnit )51及びその周辺装置等からなる制御系50と、フレームバッファ63に描画を行なう画像処理装置(GPU:Graphic Processing Unit )62等からなるグラフィックシステム60と、楽音,効果音等を発生する音声処理装置(SPU:Sound Processing Unit) 等からなるサウンドシステム70と、アプリケーションプログラムが記録されている光ディスクの制御を行なう光ディスク制御部80と、使用者からの指示が入力されるコントローラ20からの信号及びゲームの設定等を記憶するメモリカード10や、後述する携帯用電子機器100からのデータの入出力を制御する通信制御部90と、上記の各部が接続されているバスBUS等を備えて構成されている。
【0031】上記の制御系50は、CPU51と、割り込み制御やダイレクトメモリアクセス(DMA:Dinamic Memory Access) 転送の制御等を行なう周辺装置制御部52と、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)からなるメインメモリ(主記憶装置)53と、メインメモリ53,グラフィックシステム60,サウンドシステム70等の管理を行なういわゆるオペレーティングシステム等のプログラムが格納されたリードオンリーメモリ(ROM:Read Only Memory)54とを備えている。なお、ここでいうメインメモリは、そのメモリ上でプログラムを実行できるものをいう。
【0032】上記のCPU51は、ROM54に記憶されているオペレーティングシステムを実行することにより、このビデオゲーム装置1の全体を制御するもので、例えば32ビットのRISC−CPUからなる。
【0033】そして、このビデオゲーム装置1は、電源が投入されると、上記の制御系50のCPU51がROM54に記憶されているオペレーティングシステムを実行することにより、CPU51が、上記のグラフィックシステム60、サウンドシステム70等の制御を行なうようになっている。また、オペレーティングシステムが実行されると、CPU51は、動作確認等のビデオゲーム装置1の全体の初期化を行った後、上記の光ディスク制御部80を制御して、光ディスクに記録されているゲーム等のアプリケーションプログラムを実行する。このゲーム等のプログラムの実行により、CPU51は、使用者からの入力に応じて上記のグラフィックシステム60、サウンドシステム70等を制御して、画像の表示、効果音、楽音の発生を制御する。
【0034】また、上記のグラフィックシステム60は、座標変換等の処理を行なうジオメトリトランスファエンジン(GTE:Geometry Transfer Engine)61と、CPU51からの描画指示に従って描画を行なうGPU62と、このGPU62により描画された画像を記憶するフレームバッファ63と、離散コサイン変換等の直交変換により圧縮されて符号化された画像データを復号する画像デコーダ64とを備えている。
【0035】上記のGTE61は、例えば複数の演算を並列に実行する並列演算機構を備え、上記のCPU51からの演算要求に応じて座標変換,光源計算,行列あるいはベクトル等の演算を高速に行なうことができるようになっている。具体的には、このGTE61は、例えば1つの三角形状のポリゴンに同じ色で描画するフラットシェーディングを行なう演算の場合では、1秒間に最大150万程度のポリゴンの座標演算を行なうことができるようになっており、これによって、このビデオゲーム装置では、CPU51の負荷を低減するとともに、高速な座標演算を行なうことができるようになっている。
【0036】また、上記のGPU62は、CPU51からの描画命令に従って、フレームバッファ63に対して多角形(ポリゴン)等の描画を行なう。このGPU62は、1秒間に最大36万程度のポリゴンの描画を行なうことができるようになっている。
【0037】さらに、上記のフレームバッファ63は、いわゆるデュアルポートRAMからなり、GPU62からの描画あるいはメインメモリからの転送と、表示のための読み出しとを同時に行なうことができるようになっている。このフレームバッファ63は、例えば1Mバイトの容量を有し、それぞれ16ビットの、横が1024画素、縦が512画素からなるマトリックスとして扱われる。また、このフレームバッファ63には、ビデオ出力として出力される表示領域の他に、GPU62がポリゴン等の描画を行なう際に参照するカラールックアップテーブル(CLUT:Color Lock Up Table )が記憶されるCLUT領域と、描画時に座標変換されてGPU62によって描画されるポリゴン等の中に挿入(マッピング)される素材(テクスチャ)が記憶されるテクスチャ領域が設けられている。これらのCLUT領域とテクスチャ領域は、表示領域の変更等に従って動的に変更されるようになっている。
【0038】なお、上記のGPU62は、上述のフラットシェーディングの他にポリゴンの頂点の色から補完してポリゴン内の色を決めるグーローシェーディングと、上記のテクスチャ領域に記憶されているテクスチャをポリゴンに張り付けるテクスチャマッピングを行なうことができるようになっている。これらのグーローシェーディングまたはテクスチャマッピングを行なう場合には、上記のGTE61は、1秒間に最大50万程度のポリゴンの座標演算を行なうことができる。
【0039】さらに、画像デコーダ64は、上記のCPU51からの制御により、メインメモリ53に記憶されている静止画あるいは動画の画像データを復号してメインメモリ53に記憶する。
【0040】また、この再生された画像データは、GPU62を介してフレームバッファ63に記憶することにより、上述のGPU62によって描画される画像の背景として使用することができるようになっている。
【0041】上記のサウンドシステム70は、CPU51からの指示に基づいて、楽音,効果音等を発生するSPU71と、このSPU71により、波形データ等が記録されるサウンドバッファ72と、SPU71によって発生される楽音,効果音等を出力するスピーカ73とを備えている。
【0042】上記のSPU71は、例えば16ビットの音声データを4ビットの差分信号として適応予測符号化(ADPCM:Adaptive Diffrential PCM)された音声データを再生するADPCM復号機能と、サウンドバッファ72に記憶されている波形データを再生することにより、効果音等を発生する再生機能と、サウンドバッファ72に記憶されている波形データを変調させて再生する変調機能等を備えている。
【0043】このような機能を備えることによって、このサウンドシステム70は、CPU51からの指示によってサウンドバッファ72に記録された波形データに基づいて楽音,効果音等を発生するいわゆるサンプリング音源として使用することができるようになっている。
【0044】上記の光ディスク制御部80は、光ディスクに記録されたプログラムやデータ等を再生する光ディスク装置81と、例えばエラー訂正符号(ECC:Error Correction Code )が付加されて記録されているプログラム,データ等を復号するデコーダ82と、光ディスク装置81からのデータを一時的に記憶することにより、光ディスクからのデータの読み出しを高速化するバッファ83とを備えている。上記のデコーダ82には、サブCPU84が接続されている。
【0045】また、光ディスク装置81で読み出される、光ディスクに記録されている音声データとしては、上述のADPCMデータの他に音声信号をアナログ/デジタル変換したいわゆるPCMデータがある。
【0046】ADPCMデータとして、例えば16ビットのデジタルデータの差分を4ビットで表わして記録されている音声データは、デコーダ82で復号された後、上述のSPU71に供給され、SPU71でデジタル/アナログ変換等の処理が施された後、スピーカ73を駆動するために使用される。
【0047】また、PCMデータとして、例えば16ビットのデジタルデータとして記録されている音声データは、デコーダ82で復号された後、スピーカ73を駆動するために使用される。
【0048】さらに、通信制御部90は、バスBUSを介してCPU51との通信の制御を行なう通信制御機91を備え、使用者からの指示を入力するコントローラ20が接続されるコントローラ接続部9と、ゲームの設定データ等を記憶する補助記憶装置としてメモリカード10や後述する携帯用電子機器100が接続されるメモリカード挿入部8A,8Bが上記の通信制御機91に設けられている。
【0049】上記のコントローラ接続部9に接続されたコントローラ20は、使用者からの指示を入力するために、例えば16個の指示キーを有し、通信制御機91からの指示に従って、この指示キーの状態を、同期式通信により、通信制御機91に毎秒60回程度送信する。そして、通信制御機91は、コントローラ20の指示キーの状態をCPU51に送信する。
【0050】これにより、使用者からの指示がCPU51に入力され、CPU51は、実行しているゲームプログラム等に基づいて、使用者からの指示に従った処理を行なう。
【0051】ここで、上記のメインメモリ53、GPU62、画像デコーダ64及びデコーダ82等の間では、プログラムの読み出し、画像の表示あるいは描画等を行なう際に、大量の画像データを高速に転送する必要がある。そこで、このビデオゲーム装置では、上述のようにCPU51を介さずに周辺装置制御部52からの制御により上記のメインメモリ53、GPU62、画像デコーダ64及びデコーダ82等の間で直接データの転送を行なういわゆるDMA転送を行なうことができるようになっている。これにより、データ転送によるCPU51の負荷を低減させることができ、高速なデータの転送を行なうことができる。
【0052】また、上記のCPU51は、実行しているゲームの設定データ等を記憶する必要があるときに、その記憶するデータを通信制御機91に送信し、通信制御機91はCPU51からのデータを上記のメモリカード挿入部8Aまたはメモリカード挿入部8Bのスロットに挿着されたメモリカード10や携帯用電子機器100に書き込む。
【0053】ここで、上記の通信制御機91には、電気的な破壊を防止するための保護回路が内蔵されている。上記のメモリカード10や携帯用電子機器100は、バスBUSから分離されており、装置本体の電源を入れた状態で、着脱することができる。従って、上記のメモリカード10や携帯用電子機器100の記憶容量が足りなくなった場合等に、装置本体の電源を遮断することなく、新たなメモリカードを挿着できる。このため、バックアップする必要があるゲームデータが失われてしまうことなく、新たなメモリカードを挿着して、必要なデータを新たなメモリカードに書き込むことができる。
【0054】また、パラレルI/Oインタフェース(PIO)96、及びシリアルI/Oインタフェース(SIO)97は、上記のメモリカード10や携帯用電子機器100と、ビデオゲーム装置1とを接続するためのインタフェースである。
【0055】次に、携帯用電子機器について説明する。以下では、携帯用電子機器100について、前述した親機のビデオゲーム装置1に挿着されて子機として使用される場合を前提として説明する。
【0056】すなわち、この子機となる携帯用電子機器100は、親機となるビデオゲーム装置1のスロット部7A,7Bに設けられたメモリカード挿入部8に挿着されるものであり、接続された複数の操作装置20に対応する固有のメモリカードとして使用できるようになっている。例えば、2人の使用者(ゲームプレイヤ)がゲームを行う場合には、2つの携帯用電子機器100に、各自のゲーム結果等をそれぞれ記録するという従来機能を有している。
【0057】なお、メモリカード挿入部8に上記メモリカード10や携帯用電子機器100を挿入する際に、電源端子やグランド(接地)端子が先に電気的に接続状態となるように、上記メモリカード10や携帯用電子機器100のコネクタの電源用やグランド(接地)用の接続端子の導体を他の端子よりも長めに形成している。これは、電気的な動作の安全性や安定性を確保するためであり、ビデオゲーム装置1のメモリカード挿入部8の接続導体を長めに形成したり、両者を長めに形成するようにしてもよい。また、誤挿入防止のために、コネクタ部の左右の形状を非対称に形成している。
【0058】図5乃至図7は、携帯用電子機器100の外観を示し、図5は携帯用電子機器100の平面図を、図6はコネクタ部を保護するための蓋部材110を閉じた状態の斜視図を、図7は蓋部材110を開いた状態の斜視図をそれぞれ示している。
【0059】これらの図5乃至図7に示すように、携帯用電子機器100は、外筐体であるハウジング101を有して構成され、イベント入力や各種選択等を行うための1個又は複数の操作子121,122を有してなる操作部120と、液晶表示装置(LCD)等からなる表示部130と、後述するワイヤレス通信手段により例えば赤外線によるワイヤレス通信を行うための窓部140とが設けられている。
【0060】ハウジング101は、上シェル101aと下シェル101bからなり、メモリ素子等を搭載した基板151を収納している。このハウジング101は、ビデオゲーム装置1の本体のスロット部7A,7Bに挿入され得るものであって、その一端側の側面には長方形状の窓が形成されたコネクタ部150が設けられている。
【0061】窓部140は、略々半円形状に形成されたハウジング101の他端部分に設けられている。表示部130は、ハウジング101の上面部において、この上面部の略々半分の領域を占めて、窓部140の近傍に位置して設けられている。操作部120は、ハウジング101の上面部において、この上面部の略々半分の領域を占めて、窓部140の反対側となる部分に設けられている。この操作部120は、略々四角形状に形成されハウジング101に対して回動可能に支持されるとともに一または複数の操作子121,122を有する蓋部材110と、ハウジング101上の該蓋部材110によって開閉される位置に設けられたスイッチ押圧部102,103とから構成されている。
【0062】操作子121,122は、蓋部材110の上面側より下面側に亘ってこの蓋部材110を貫通して配設されている。そして、これら操作子121,122は、蓋部材110の上面部に対して出没する方向に移動可能となされて該蓋部材110によって支持されている。
【0063】スイッチ押圧部102,103は、ハウジング101の上面部に対して出没する方向に移動可能となされて該ハウジング101に支持された押圧子を有している。この押圧子は、上方側より押圧されることにより、ハウジング101内の基板151上に配設された、例えばダイヤフラムスイッチの如き押圧スイッチを押圧する。
【0064】これらスイッチ押圧部102,103は、蓋部材110が閉蓋された状態において、各操作子121,122の位置に対応する位置に設けられている。すなわち、蓋部材110が閉蓋された状態においては、各操作子121,122を上方側よりこの蓋部材110の上面部に対して没入する方向に押圧操作すると、この操作子121,122は、対応するスイッチ押圧部102,103の押圧子を介して、ハウジング101内の対応する押圧スイッチを押圧する。
【0065】なお、これらスイッチ押圧部102,103上には、可撓性を有する保護シートを貼着することとしてもよい。この保護シートを貼着することにより、この保護シート上から、操作子121,122を介さずに直接、手指によりスイッチ押圧部102,103の押圧子を押圧操作できるようになるとともに、この押圧子の部分からハウジング101内への塵挨の侵入を防止することができる。
【0066】コネクタ部150の窓内には、図8に示すように、電源用及び信号用の端子部152が基板151上に配設されて臨んでいる。
【0067】なお、コネクタ部150の形状や寸法等は、ビデオゲーム装置1に用いられる通常のメモリカード10と共通にされている。
【0068】図9の(a)は、上記の携帯用電子機器の主要部の構成例を示すブロック図である。
【0069】携帯用電子機器100は、前述した通常のメモリカード10と同様に、その動作を制御するための制御手段41と、情報機器等のスロットに接続するためのコネクタ42、及びデータを記憶するための素子である不揮発メモリ46を備えている。
【0070】制御手段41は、例えばマイクロコンピュータ(図中ではマイコンと略記する。)を用いて構成され、その内部にはプログラム格納手段であるプログラムメモリ部41aを有している。また、不揮発メモリ46として、フラッシュメモリのように電源を切っても記録されている状態が残る半導体メモリ素子が用いられる。なお、携帯用電子機器100は、後述するように電池49を備えて構成されるため、不揮発メモリ46としてデータを高速に入出力できるスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)を用いることもできる。
【0071】携帯用電子機器100は、上記の構成に加えて、格納されたプログラムを操作するための操作ボタン等の操作(イベント)入力手段43、上記のプログラムに応じて種々の情報を表示する表示手段である液晶表示装置(LCD)等の表示手段44、他のメモリカード等との間で赤外線等によりデータを送受信するワイヤレス通信手段48、上記の各部に電源を供給する電池49を備えている点が異なっている。
【0072】また、携帯用電子機器100は、電源供給手段として小型の電池49を内蔵している。このため、親機のビデオゲーム装置1のスロット部7A,7Bから抜き取られた状態でも単独で動作することが可能である。なお、電池49として充電可能な2次電池を用いてもよい。子機の携帯用電子機器100が親機のビデオゲーム装置1のスロット部7A,7Bに挿入されている状態では、親機のビデオゲーム装置1から電源が供給されるように構成している。すなわち、電池49の接続端には、電源端子50が逆流防止用ダイオード51を介して接続されており、上記ビデオゲーム装置1等の親機のスロットに挿入接続した際には、親機から子機側への電源供給がなされ、また、2次電池が用いられている場合には2次電池への充電も行われる。
【0073】この携帯用電子機器100は、さらに、時計45、上記プログラムに応じて発音する発音手段であるスピーカ47等も備える。なお、上記の各部は、いずれも制御手段41に接続しており、制御手段41の制御に従って動作する。
【0074】図9の(b)は、制御手段41の制御項目を示している。通常のメモリカード10では、情報機器への本体接続インタフェースと、メモリにデータを入出力するためのメモリインタフェースのみを備えていたが、本実施の形態の携帯用電子機器100では、上記のインタフェースに加えて、表示インタフェース、操作入力インタフェース、音声インタフェース、ワイヤレス通信インタフェース、時計管理、及びプログラムダウンロードインタフェースを備えている。
【0075】このように、携帯用電子機器100は、従来機能である本体(親機)接続インターフェースと不揮発メモリ管理とは独立に、本実施の形態により追加された機能を管理するためのインターフェース(ドライバ)を、制御手段(マイクロコンピュータ)41に持たせるようにしたため、従来機能との互換性を保つことができる。
【0076】また、この携帯用電子機器100は、実行されるプログラムを操作するためのボタンスイッチ等の入力手段43や、液晶表示装置(LCD)等を用いる表示手段44を備えて構成されているため、ゲームアプリケーションを動作させると携帯型ゲーム装置としての応用が可能である。
【0077】しかも、この携帯用電子機器100は、アプリケーションプログラムを、ビデオゲーム装置1の本体からダウンロードされるプログラムをマイクロコンピュータ41内のプログラムメモリ部41aに格納する機能を有しているため、携帯用電子機器100上で動作するアプリケーションプログラムや各種のドライバソフトを容易に変更することができる。
【0078】以上説明したように、携帯用電子機器100は、ビデオゲーム装置1とは独立に動作を制御できる。従って、携帯用電子機器100側では、プログラム格納手段であるプログラムメモリ部41aに格納されたアプリケーションによるデータを、ビデオゲーム装置1側のアプリケーションソフトとは独立に作成できる。また、このデータをビデオゲーム装置1とやりとりすることにより、携帯用電子機器100とビデオゲーム装置1との協調動作(リンク)が可能となる。
【0079】さらに、携帯用電子機器100は、時計45を備えていることにより、時間データをビデオゲーム装置1側と共有することも可能である。すなわち、互いの時刻データを一致させるだけでなく、それぞれが独立に実行するゲームの進行を、実時間に応じて制御するためのデータも共有することができる。
【0080】なお、上述したビデオゲーム装置1と携帯用電子機器100の間の協調動作の具体例については後述する。
【0081】図10は、携帯用電子機器100どうしの間で、ワイヤレス通信を行う様子を模式的に示している。このように、携帯用電子機器100は、ワイヤレス通信手段48において赤外線等によりワイヤレス通信を行うためのワイヤレス通信窓となる窓部140を介してデータを送受信することにより、複数のメモリカード間で内部データをやりとりすることができる。なお、上記の内部データは、例えばビデオゲーム装置等の情報機器側から転送されてメモリカード内部の記憶手段に記憶されたデータをも含むものである。
【0082】なお、上記の実施の形態においては、携帯用電子機器100をビデオゲーム装置の補助記憶装置として使用されるものとして説明したが、適用対象はビデオゲーム装置に限定されるものではなく、例えば種々の情報の検索等にも適用可能であることはもちろんである。
【0083】次に、上記の携帯用電子機器100と前述した親機となるビデオゲーム装置1との間の協調動作について説明する。
【0084】前述したように、携帯用電子機器100は、制御手段であるマイクロコンピュータ41で生成されたゲームデータ、メモリカード内の時計45で得られた時間データ、ワイヤレス通信手段48を介して得られる他のメモリカードで生成されたデータ等を、ビデオゲーム装置1の本体と共有することができる。
【0085】図11は、親機となるビデオゲーム装置1と子機となる携帯用電子機器100の間で、協調動作を行う様子を模式的に示している。
【0086】以下では、このような協調動作の例として、親機のビデオゲーム装置1に、アプリケーションソフトウェアのプログラムが記録された記録媒体である光ディスク(CDROM)が装着されており、そこから読み出されたプログラムが、ビデオゲーム装置1の本体のスロット部7A,7Bに挿着された子機の携帯用電子機器100にダウンロードされる場合について説明する。
【0087】まず、協調動作についての具体的な説明に先立って、協調動作を行うための前提となるプログラムのダウンロードについて説明する。
【0088】図12は、親機のビデオゲーム装置1のディスク装着部3に装着された光ディスク(CDROM)等から供給されるビデオゲームのアプリケーションプログラムが、ビデオゲーム装置1の制御手段であるCPU51を介して、子機の携帯用電子機器100の制御手段であるマイクロコンピュータ41内の、プログラム格納手段であるプログラムメモリ部41aに直接転送(ダウンロード)される場合のデータの流れを示している。
【0089】図13は、上記図12のダウンロードの手順を示している。
【0090】ステップST1では、まず、親機としてのビデオゲーム装置1(以下では単に親機ともいう。)のディスク装着部3に装着されたCDROMから、子機としての携帯用電子機器100(以下では単に子機ともいう。)内のマイクロコンピュータ上で動作するビデオゲームのアプリケーションプログラムが、データとして読み出される。なお、前述したように、このアプリケーションプログラムは、一般に、親機のビデオゲーム装置1上で動作するものとは別のものである。
【0091】次に、ステップST2で、親機の制御手段であるCPU51は、子機の携帯用電子機器100の制御手段であるマイクロコンピュータ41に対して「プログラムダウンロード要求コマンド」を発行する。そして、CPU51はマイクロコンピュータ41から「プログラムダウンロード許可ステータス」を受け取るためにポーリングを行う。なお、ここでいうポーリングとは、サービス要求の有無を問い合わせてサービスを行う方法をいう。
【0092】ステップST3では、子機の携帯用電子機器100側のマイクロコンピュータ41が、親機のCPU51から「プログラムダウンロード要求コマンド」を受け取る。
【0093】そして、ステップST4で、子機側のマイクロコンピュータ41が、現在処理中のルーチンを終了してプログラムダウンロードを実行できる状態になると、親機のCPU51に対して「プログラムダウンロード許可ステータス」を返送する。
【0094】次に、ステップST5では、親機のCPU51が、子機側のマイクロコンピュータ41から「プログラムダウンロード許可ステータス」を受け取ると、ステップST1でCDROM等から読み出されたプログラムを、携帯用電子機器100のプログラム格納手段であるプログラムメモリ部41aに転送(ダウンロード)して書き込む。そして、CPU51はマイクロコンピュータ41から「プログラムスタート許可ステータス」を受け取るためにポーリングを行う。
【0095】このとき、ダウンロードされたデータが書き込まれるプログラムメモリ部41aのアドレスは、マイクロコンピュータ41により管理される。また、上記の説明では、親機からダウンロードされるプログラムが、マイクロコンピュータ41内のプログラムメモリ部41aに格納される場合を例としているが、高速にデータを入出力できるSRAM等の記憶素子に記憶されるようにしてもよい。
【0096】ステップST6では、メモリカードのマイクロコンピュータ41が、親機から転送されたプログラムをデータとして受け取り、プログラムメモリ部41aに書き込む。このとき、親機のCPU51からは、プログラムデータを子機の携帯用電子機器100のプログラムメモリ部41aに直接書き込んでいるように見える。また、上述したように、プログラムメモリ部41aのアドレスはマイクロコンピュータ41により管理される。
【0097】そして、ステップST7では、子機の携帯用電子機器100のマイクロコンピュータ41が、親機から最終のプログラムデータを受け取って実行できる環境にすると、「プログラムスタート許可ステータス」を本体のCPU51に返送する。
【0098】ステップST8では、親機のCPU51が、携帯用電子機器100のマイクロコンピュータ41から「プログラムスタート許可ステータス」を受け取り、「プログラムスタートコマンド」を発行する。
【0099】そして、携帯用電子機器100のマイクロコンピュータ41は、親機のCPU51から「プログラムスタートコマンド」を受け取ると、予め決められた所定のアドレスからプログラムを動作させる。
【0100】以上の手順により、親機のビデオゲーム装置1から、それに挿着された子機の携帯用電子機器100のマイクロコンピュータ41内にあるプログラムメモリ部41aに、アプリケーションプログラムが直接転送(ダウンロード)される。
【0101】なお、前述したように、アプリケーションプログラムを供給する手段は、光ディスク等の記録媒体に限定されるものではなく、また、通信回線を介して供給されるようにしてもよう。その場合には、上記の手順においてステップST1のみが異なる。
【0102】ところで、上記のダウンロード手順は、親機のビデオゲーム装置1から、それに挿着された子機の携帯用電子機器100の制御手段であるマイクロコンピュータ41内のプログラムメモリ部41aに、アプリケーションプログラムが直接ダウンロードされる場合のダウンロード手順について説明したものである。
【0103】これに対して、親機のCPU51が、アプリケーションプログラムのデータを子機の携帯用電子機器100内の不揮発メモリ46にダウンロードした後に、そのデータをマイクロコンピュータ41内のプログラムメモリ部41aにコピーして実行する場合もある。
【0104】図14は、このような場合のデータの流れを示している。すなわち、親機のビデオゲーム装置1のディスク装着部3に装着された光ディスク等から供給されるビデオゲームのアプリケーションプログラムは、ビデオゲーム装置1の制御手段であるCPU51を介して、子機の携帯用電子機器100内の不揮発メモリ46に転送(ダウンロード)された後に、制御手段であるマイクロコンピュータ41内のプログラムメモリ部41aにコピーされて実行される。
【0105】図15は、上記のダウンロードの手順を示している。
【0106】ステップST11では、まず、親機のビデオゲーム装置1のディスク装着部3に装着されたCDROMから、子機の携帯用電子機器100内のマイクロコンピュータ上で動作するビデオゲームのアプリケーションプログラムが、データとして読み出される。
【0107】そして、ステップST12で、親機の制御手段であるCPU51が、CDROMから読み出されたプログラムデータを、子機の携帯用電子機器100の不揮発性メモリ46に転送(ダウンロード)する。この手順は、従来のビデオゲーム装置においてデータのバックアップを行う場合等と同様である。
【0108】次に、ステップST13で、携帯用電子機器100の制御手段であるマイクロコンピュータ41が、従来のデータバックアップと同様の手順で、親機のCPU51から転送されたアプリケーションプログラムをデータとして受け取り、不揮発メモリ46に書き込む。
【0109】次に、ステップST14で、携帯用電子機器100のマイクロコンピュータ41が、親機のCPU51から「プログラムスタート要求コマンド」を受け取ると、不揮発メモリ46の上記コマンドにより指示されたアドレスから、指示されたサイズのデータをマイクロコンピュータ41内のプログラムメモリ部41aにコピーする。
【0110】そして、携帯用電子機器100のマイクロコンピュータ41は、プログラムメモリ部41aにコピーされたプログラムを、そのスタートアドレスから実行する。
【0111】以上の手順により、親機のビデオゲーム装置1から、それに挿着された子機の携帯用電子機器100のマイクロコンピュータ41内にあるプログラムメモリ部41aに、不揮発メモリ46を介してアプリケーションソフトウェアのプログラムがデータとして転送(ダウンロード)される。
【0112】なお、親機のビデオゲーム装置1から子機の携帯用電子機器100にダウンロードされるアプリケーションプログラムは、一般に、親機のビデオゲーム装置1上で動作するものとは別のものである。もちろん、上記のダウンロードされるアプリケーションプログラムは、ビデオゲーム装置1上及び携帯用電子機器100上の両方で動作するものであってもよい。ただし、この場合には、ビデオゲーム装置1側のCPUと、携帯用電子機器100側のマイクロコンピュータが、同じプロセッサであるという制約が生じる。
【0113】次に、親機のビデオゲーム装置1から、前述した手順でダウンロードされたアプリケーションソフトウェアのプログラムを、子機の携帯用電子機器100上で独立に実行して、その実行結果を再びビデオゲーム装置1との間でやりとりしながら行われる協調動作について説明する。
【0114】ここでは、親機のビデオゲーム装置1上で動作する、いわゆるロールプレイングゲーム等に登場する人物やキャラクタの属性データが、子機の携帯用電子機器100にダウンロードされる。なお、上記の属性データとは、成長度や性格等を表すもデータである。
【0115】そして、子機の携帯用電子機器100内のマイクロコンピュータ41で実行されるプログラム上で、その登場人物やキャラクタを育てることにより、それらの属性を親機のビデオゲーム装置1の本体で実行されるプログラムとは独立に変化させる。
【0116】このような、携帯用電子機器100は、単独で動作するように構成されており、しかも小型で携帯に便利である。このため、使用者(ゲームプレイヤ)は、この携帯用電子機器100上で実行されるプログラムにより登場させる人物やキャラクタをいつでも持ち運んで育てることができる。また、使用者は、手元で育てた登場人物やキャラクタの属性を、携帯用電子機器100からビデオゲーム装置1の本体に転送(アップロード)することもできる。この場合には、属性が変化した登場人物やキャラクタを親機のビデオゲーム装置1上で実行されているプログラムに取り込んで動作させることもできる。
【0117】以上説明したように、親機のビデオゲーム装置1と子機の携帯用電子機器100のそれぞれにおいて、登場人物等の属性データを共有し、かつ変化させ合うことにより、協調動作を行うことができるビデオゲームを構成できる。
【0118】ところで、この携帯用電子機器100は、上述したように、ハウジング101に収納され、外部機器との接続を行うための端子部152を有している。そして、この端子部152は、ハウジング101に設けられた透孔であるコネクタ部150を介して外方側に臨まされているが、図16乃至図18に示すように、蓋部材110によって覆われて保護されている。図16(a)は上面、図16(b)は正面、図16(c)は底面、図17は左側面、図18は右側面を示している。この蓋部材110は、ハウジング101により、端子部152を覆う閉蓋状態と端子部152を外方側に臨ませる開蓋状態とに亘って回動可能となされて支持されている。
【0119】すなわち、蓋部材110は、図20に示すように、一側側に一対のアーム部113,113を有し、これらアーム部113,113に一対の相対向された支軸部111,112を有し、これら支軸部111,112をハウジング101の上面側略々中央部の両側側に設けられた一対の支持孔107,107に対応して嵌入させることにより、回動可能に支持されている。
【0120】そして、ハウジング101には、上述したように、図32に示すように、押圧操作されることにより基板151に配設され電子回路部に接続された押圧スイッチ157を押圧する押圧部102,103をなす押圧子が設けられている。蓋部材110には、図29に示すように、この蓋部材110を貫通した状態でこの蓋部材110により移動可能に支持され、蓋部材110が閉蓋状態であるときに押圧子に対応する位置となされる操作子121,122が設けられている。これら操作子121,122は、図30に示すように、合成樹脂材料の如き可撓性を有する材料により、ランナー部123を介して一体的に連設されており、それぞれ蓋部材に対して移動可能に支持されている。
【0121】すなわち、操作子121,122は、蓋部材110が閉蓋状態であるとき、押圧操作されることにより、押圧子を介して、押圧スイッチ157を押圧する。
【0122】なお、押圧部102,103をなす押圧子は、ハウジング101に対して移動可能に支持されたハウジング101とは別体の部材でもよく、また、図31及び図32に示すように、ハウジング101の外板の一部から構成されているものとしてもよい。この場合には、ハウジング101の外板に設けられたコ字型の切り込み102a,103aによって囲まれた部分が押圧子となる。これら押圧子の基端側には、スリット102b,103bが設けられ、これら押圧子のハウジング101に対する弾性変位が可能となされている。そして、これら押圧子が構成された部分の上面には、可撓性を有する保護シート101cを貼着する。この保護シートが貼着されていることにより、この保護シート上から、操作子121,122を介さずに直接、手指によりスイッチ押圧部102,103の押圧子を押圧操作できるとともに、この押圧子の部分からハウジング101内への塵挨の侵入が防止される。
【0123】ハウジング101は、蓋部材110が開蓋された状態においては、図3に示すように、コネクタ部150を含む部分を外部機器の凹状の保持部であるスロット部7A,7Bに嵌入させ、端子部152を外部機器に接続させることができるようになされている。
【0124】そして、蓋部材110は、図20及び図21に示すように、上記ハウジング101に対して着脱可能となされている。すなわち、蓋部材110の支軸部111,112は、少なくとも一方の支軸部111が、図23及び図24に示すように、先端部及び周面部に開放された中空部を有することにより一方向に弾性的に縮径可能となされている。そして、ハウジング101には、図22に示すように、縮径可能となされた支軸部111が嵌入する支持孔107からこのハウジング101の側部に亘って溝部108が形成されている。縮径可能となされた支軸部111は、図25乃至図27に示すように、縮径させた状態で溝部108内を通過することにいより、ハウジング101に対する着脱が可能となされている。
【0125】このように支軸部111が溝部108内を通過することができるのは、蓋部材110が開蓋状態であるときである。蓋部材110が閉蓋状態であるときには、図28に示すように、支軸部111の縮径可能な方向が溝部108の幅方向に対して直交する方向となるため、支軸部111は、溝部108内を通過することができない。
【0126】そして、この携帯用電子機器100においては、図33に示すように、表示用の可視光を発する表示用光源(LED)145からの光を2方向に導くとともに、外部機器との間で赤外線通信を行うための赤外光を受光する受光素子144が2方向からの赤外光を受光できるようにするための光学系を有している。ここで、表示用光源145からの光を導く2方向及び受光素子144が赤外光を受光する2方向とは、窓部140側及び表示部130側である。窓部140は、ハウジング101の上端部に設けられ、外部機器との間で赤外線通信を行うための赤外光を発光する赤外線光源(LED)146が発する赤外光を該ハウジング101の外方側に射出させるためのものである。
【0127】この光学系は、表示部130を保護する透明保護板131と、窓部140に設けられた光学素子であるプリズム141とを有して構成される。表示部130は、上述したように、ハウジング101内に配設され、ハウジング101の正面部に設けられた透孔部を介してハウジング101の外方側に臨む表示手段となるものであり、液晶表示装置(LCD)等からなる。透明保護板131は、例えばアクリルの如き透明材料よりなり、透孔部を閉蓋して配設されている。プリズム141も、例えばアクリルの如き透明材料よりなり、窓部140を閉蓋して配設されている。表示部130は、ハウジング101の正面部に向けられており、ハウジング101の上端部に設けられた窓部140とは異なる方向に向けて設けられている。
【0128】赤外線光源146は、表示部130の上方側に位置して、ハウジング101内の基板151上に配設されている。また、表示用の可視光を発する表示用光源(LED)145は、表示部130の上方側に位置して、ハウジング101内の基板151上に配設されている。そして、外部機器との間で赤外線通信を行うための赤外光を受光する受光素子144は、表示部130の上方側に位置して、ハウジング101内の基板151上に配設されている。これら赤外線光源146、表示用光源145及び受光素子144は、略々一列に配列された状態で配設されている。
【0129】プリズム141は、図34に示すように、赤外線光源146が窓部140側に向けて発した赤外光を該窓部140側に透過させて、ハウジング101の外方側に射出させる。また、プリズム141は、図35に示すように、表示用光源145が表示部130側に発する可視光が入射されこの可視光を界面で反射して窓部140側に導いてを介して外方側に射出させる突出部142を有している。この突出部142を透過した可視光は、透明保護板131が有する突出部132より該透明保護板131内に入射し、この透明保護板130を透して、表示部130側の外方に射出される。このようにして、窓部140は、赤外線光源146が発する赤外光のみならず、表示用光源145が発する可視光をも、ハウジング101の外方側に射出させる。
【0130】そして、プリズム141は、図36に示すように、窓部140より入射した赤外光を界面で反射して受光素子144に導いて受光させる突出部143を有している。表示部130側より透明保護板131に入射した赤外光は、透明保護板131が有する突出部133よりプリズム141の突出部143内に入射し、この突出部を透して、受光素子144により受光される。このようにして、受光素子144は、表示部130側及び窓部140側の2方向より入射された赤外光を受光する。
【0131】ハウジング101の背面部には、図19に示すように、この携帯用電子機器100の各部に駆動用の電源を供給するための電池を該ハウジング101に装着させるための電池ホルダ104が取付けられている。この電池ホルダ104は、ハウジング101の背面部に形成された透孔を閉蓋する状態で該ハウジング101に取付けられ、このハウジング101に対して着脱可能となされている。この電池ホルダ104は、図37に示すように、ハウジング101内の電子回路部に対して電源供給を行う電池155を保持する。この電池155は、略々円盤形状に構成された、いわゆるボタン電池である。電池ホルダ104に保持された電池155は、この電池ホルダ104がハウジング101に取付けられると、基板151上に設けられた陽電源端子154に陽極である外周面部を当接させ、また、基板151上に設けられた陰電源端子153に陰極である主面部を当接させる。このようにして各電源端子154,153に当接されることにより、電池155は、基板151上の電子回路部に接続され、この電子回路部に対する電源供給を行う。
【0132】なお、ハウジング101の背面部には、図示は省略するが、設定状態を工場出荷時の状態にするためのリセット用のボタンが、ハウジング101に形成された穴の奥に設けられており、ピンなどで押圧可能となっている。
【0133】この電池ホルダ104は、図38に示すように、電池155よりもやや大きな略々円盤状に形成され、外周側部分に、電池155の外周縁部分を保持する鈎爪状の電池保持部104a,104bを有する。これら電池保持部104a,104bは、図39に示すように、電池155の外周縁部分を保持するとき、先端部を陰極部の突起部156の外縁に沿わせる状態となる。電池155は、電池ホルダ104に対して陰極を向けた状態では突起部156のために電池保持部104a,104b間に進入することができず、電池ホルダ104に対して陽極を向けた状態でのみ、突起部156を電池保持部104a,104b間から突出させた状態で、これら電池保持部104a,104b間に進入することができる。すなわち、電池ホルダ104の電池保持部104a,104bは、電池155が電池ホルダ104に対して所定の極性方向の逆の極性方向となされて保持されることを防止する誤挿入防止部材となっている。
【0134】また、電池ホルダ104は、図40に示すように、四角形の板状に形成してもよい。この場合において、この電池ホルダ104には、ハウジング101に設けられた透孔の縁部に係合するための係合爪を設けるとともに、螺子止め用の螺子孔104dを設けることとしてもよい。この螺子孔104dには、ハウジング101の螺子穴に螺入される螺子104cが挿通される。この電池ホルダ104は、図41に示すように、裏面側に電池保持部104a,104bを有し、これら電池保持部104a,104b間に電池155を所定の極性方向で保持する。
【0135】そして、上述のような携帯用電子機器100を収納して保護するための本発明に係る電子機器用保護ケースは、図42に示すように、上ケース161と、この上ケース161に突き合わせられることによりこの上ケース161との間に携帯用電子機器100を収納する密閉された空隙部を形成する下ケース162とからなる。これらケース161,162は、例えばポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate)(アクリル)やポリカーボネイト(Polycarbonate)の如き透明な合成樹脂材料により形成される。
【0136】これら各ケース161,162は、一端側部分に係合部を有している。この係合部は、上ケース161に設けられた鈎爪状の係合爪163と、下ケース162に設けられた係合環部164とからなる。この係合部は、係合爪163を係合環部164内に挿入して各ケース161,162を突き合わせることにより、各ケース161,162を突き合わた状態に保持する。そして、これらケース161,162の他端側には、締結部が設けられている。この締結部は、上ケース161に設けられた螺子挿通片170と、下ケース162に設けられた螺子螺入片171とからなる。これら螺子挿通片170と螺子螺入片171とは、各ケース161,162が突き合わせられた状態において、互いに重ね合わされる。そして、螺子挿通片170に形成された螺子挿通孔に締結螺子172が挿通され、この締結螺子172が螺子螺入片171の螺子孔に螺入されることにより、螺子挿通片170と螺子螺入片171とは、互いに固定されて、各ケース161,162を突き合わされた状態に維持する。締結螺子172の頭部には、例えば100円硬貨や500円硬貨の周縁部分が嵌合され得る直線状の溝が形成されている。すなわち、締結螺子172は、図43に示すように、頭部の溝に100円硬貨や500円硬貨の周縁部分を嵌合させることにより、容易に回転させることができる。
【0137】そして、各ケース161,162の少なくとも一方、例えば上ケース161には、これらケース161,162が形成する空隙部内に収納される携帯用電子機器100が有する押圧操作部121,122に対応した複数の透孔169が設けられている。そして、これら透孔169は、押釦165となる密閉部材167によって閉塞されている。この密閉部材167は、弾性材料(エラストマ)により形成され、上ケース161の裏面部に貼着される状態に形成されている。押釦165は、透孔169の内周縁部近傍の密閉部材167が弾性変形することにより、上ケース161の上面部に対して出没する方向に移動可能となっている。そして、この密閉部材167は、上ケース161と下ケース162との互いの突き合わせ部同士の間を封止する封止部材168と一体的に形成されている。この封止部材168は、上ケース161の下ケース162が突き合わせられる端縁部の全周に亘って設けられている。この封止部材168は、上ケース161と下ケース162とが突き合わせられたとき、これら各ケース161,162間に挟まされて、各ケース161,162間を封止する。この封止部材168は、この保護ケース160内への水の侵入を防止する。すなわち、この封止部材168により、この保護ケース160は、携帯用電子機器100を振動や衝撃から保護するのみならず、防水ケースとして使用することができる。
【0138】この保護ケース160に、図45に示すように、携帯用電子機器100が表示部130を上ケース161側として収納されると、図44に示すように、各押釦165は、各操作子121,122の押圧面に対応して当接する。したがって、この保護ケース160に携帯用電子機器100を収納した状態においては、各押釦165を押圧操作することにより、各操作子121,122及び押圧部102,103を介して、押圧スイッチ157を押圧操作することができる。
【0139】なお、この保護ケース160は、この保護ケース160内の空隙部内に収納する携帯用電子機器100が有する表示部130に対応する位置を、拡大レンズ部としてもよい。すなわち、保護ケース160の表示部130に対応する位置の外壁部を凹状に膨出させることにより、この部分は、凹レンズとして作用し、表示部130を拡大して見ることを可能とする。
【0140】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る電子機器用保護ケースにおいては、押圧操作部に対応した透孔を閉蓋させるとともに上ケースと下ケースとの互いの突き合わせ部同士の間を封止する密閉部材が一体的に形成されていることにより、製造が容易であり、収納した電子機器の操作性も良好である。
【0141】すなわち、本発明は、構造を複雑化することなく、全体の密閉性と収納した電子機器の操作の容易性を両立しつつ、収納した電子機器を確実に保護することができる電子機器用保護ケースを提供することができるものである。
【出願人】 【識別番号】395015319
【氏名又は名称】株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント
【出願日】 平成10年(1998)2月16日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】小池 晃 (外2名)
【公開番号】 特開平11−233964
【公開日】 平成11年(1999)8月27日
【出願番号】 特願平10−50154